「おサイフケータイ」の版間の差分

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(Xperia 1 などの「未利用」「利用中」表示例を追加)
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[[Image:Xperia1_felica_memorystatus_short.png|thumb|right|ブロック数ではなく、「未利用」または「利用中」と表示される機種もある([[Xperia 1#「おサイフケータイ」のメモリ確認方法|Xperia 1]] の例)]]
 
#プリインストールされている[https://play.google.com/store/apps/details?id=com.felicanetworks.mfm.main&hl=ja 「おサイフケータイ」アプリ]を起動する
 
#プリインストールされている[https://play.google.com/store/apps/details?id=com.felicanetworks.mfm.main&hl=ja 「おサイフケータイ」アプリ]を起動する
 
#説明が表示された場合は、何度か左にスワイプして終わらせる
 
#説明が表示された場合は、何度か左にスワイプして終わらせる
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#「メモリ使用状況」をタップ
 
#「メモリ使用状況」をタップ
 
#「おサイフケータイのメモリ使用状況」が表示されるので、表示された全項目が「'''0''' / xxxxブロック」になっていればOK。('''右図''')
 
#「おサイフケータイのメモリ使用状況」が表示されるので、表示された全項目が「'''0''' / xxxxブロック」になっていればOK。('''右図''')
上図のように「共通領域」のみが表示される場合と、右図のように「共通領域」と「鉄道・バス領域」が表示される場合があるが、表示される全てが '''0''' になっていればOK。
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上図のように「共通領域」のみが表示される場合と、右上図のように「共通領域」と「鉄道・バス領域」が表示される場合があるが、表示される全てが '''0''' になっていればOK。
  
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なお、最近の一部の機種では、ブロック数が表示されず、「'''未利用'''」または「'''利用中'''」と表示されることがある。その場合は「未利用」と表示(右図)されていればOK。
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====非接触決済(モバイルSuicaなど)====
 
====非接触決済(モバイルSuicaなど)====
 
[[Image:NanacoMobile_top.png|thumb|right|[https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.nanaco.android&hl=ja nanacoモバイル]の例<br />アプリを起動し、右下の「'''機種変更'''」から機種変更手続き(メモリクリアと引継番号の発行)ができる]]
 
[[Image:NanacoMobile_top.png|thumb|right|[https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.nanaco.android&hl=ja nanacoモバイル]の例<br />アプリを起動し、右下の「'''機種変更'''」から機種変更手続き(メモリクリアと引継番号の発行)ができる]]
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====メルカリのメルペイ====
 
====メルカリのメルペイ====
 
メルカリアプリを起動→メルペイ設定→iD決済の設定、より削除する。
 
メルカリアプリを起動→メルペイ設定→iD決済の設定、より削除する。
[https://www.mercari.com/jp/help_center/article/595/]
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====かざすフォルダ(ポイントカードなど)====
 
====かざすフォルダ(ポイントカードなど)====

2020年5月24日 (日) 08:22時点における版

モバイルSuicaアプリで機種変更(データ退避とメモリクリア)処理中

おサイフケータイは、一部の携帯電話PHSスマートフォンに搭載されている FeliCa(フェリカ)機能を使った非接触決済の仕組み・サービス。

対応機種

中古端末を購入/譲渡する前に「おサイフケータイ」のメモリクリアを確認しよう

ソニーJR東日本が共同開発したFeliCaをベースにしているが、「おサイフケータイ」はソニーとNTTドコモが共同開発したもので、NTTドコモにライセンス料が入る仕組みになっている。

そのため、ドコモ以外のキャリアやSIMフリーの端末でも利用できるが、ほぼ日本でしか使われないため、対応機種は日本向けに販売されている端末に限られており(iPhone 8 以降は例外)、海外メーカーを中心に非対応の機種も多い。

かつてはフィーチャーフォン(いわゆるガラケー・ガラホ)にも搭載されていたが、近年はスマートフォンにしか搭載されておらず、フィーチャーフォン向けサービスは2020年までにほぼ停止される。

本稿では、特記無い限りAndroidスマートフォン向けの操作を扱う。

中古端末の注意

「おサイフケータイ」に対応するAndroidスマートフォンの中古端末を購入するときには、おサイフケータイのメモリクリア済みになっていることを確認しよう(右図)。

また、「おサイフケータイ」を使っていたAndroidスマートフォンを機種変更する際は、使っていたサービスごとに機種変更手続きが必要。手続きが完了すると該当サービスが使っていたメモリがクリアされるので、必ず後述の方法で本体リセットする前に全てのメモリがクリアされていることを確認しよう

メモリクリア(初期化)方法

「共通領域」と「鉄道・バス領域」が表示される例 全てが「0 / xxx ブロック」になっていればクリアされている

「おサイフケータイ」は「セキュア・エレメント」を使う仕組みのため、本体(OS)を初期化(リセット)する前に、おサイフケータイの消去・機種変更手続きが必要

「セキュア・エレメント」は Android OS とは独立しているので(後述)、本体 (Android OS) をリセットしても「おサイフケータイ」はクリアされず、しかし Android OS に存在する専用アプリはリセットされてしまうので、「セキュア・エレメント」にデータが取り残されたままになってしまい、チャージ残高を回復できなくなったり、再発行手数料が発生したり、中古として譲渡した端末を他の人が使えなくなったりするので、気をつけたい。

逆に、中古端末を購入する際は、「おサイフケータイ」のメモリがクリア済みになっていることを確認しよう。

メモリ確認方法

ブロック数ではなく、「未利用」または「利用中」と表示される機種もある(Xperia 1 の例)
  1. プリインストールされている「おサイフケータイ」アプリを起動する
  2. 説明が表示された場合は、何度か左にスワイプして終わらせる
  3. 左上の三本線をタップ
  4. 「サポート・規約」をタップ
  5. 「メモリ使用状況」をタップ
  6. 「おサイフケータイのメモリ使用状況」が表示されるので、表示された全項目が「0 / xxxxブロック」になっていればOK。(右図

上図のように「共通領域」のみが表示される場合と、右上図のように「共通領域」と「鉄道・バス領域」が表示される場合があるが、表示される全てが 0 になっていればOK。

なお、最近の一部の機種では、ブロック数が表示されず、「未利用」または「利用中」と表示されることがある。その場合は「未利用」と表示(右図)されていればOK。

非接触決済(モバイルSuicaなど)

nanacoモバイルの例
アプリを起動し、右下の「機種変更」から機種変更手続き(メモリクリアと引継番号の発行)ができる

各アプリに「データの預け入れ」「機種変更」などの機能が付いているので、それを使って機種変更手続きをする。詳細は各リンク先を参照。

Google Pay アプリで発行した場合も、機種変更手続きは Google Pay アプリでは出来ないので、各専用アプリをダウンロードして実施する必要がある[1]

ちなみにモバイルSuicaなどの一部サービスでは機種変更しなくてもSIMカードが変わると使えなくなるため、SIMカードを入れ替えるだけでも、機種変更と同じ手続きが必要になる。SIMカードを入れ替える際にも注意しよう。

また、ログインパスワードなどを忘れていると機種変更後の手続きができなくなることがあるので、事前に確認しておこう。

メルカリのメルペイ

メルカリアプリを起動→メルペイ設定→iD決済の設定、より削除する。 [2][3]

かざすフォルダ(ポイントカードなど)

かざすフォルダ」の削除方法

Ponta(ローソン専用)Tポイントdポイントクロネコメンバーズなどが入っている「かざすフォルダ」はまるごと削除できる。各ポイントカードは新しい機種で個別に入れ直せば再度使えるようになる(機種変更手続きは不要)。

  1. プリインストールされている「おサイフケータイ」アプリを起動する
  2. 「かざすフォルダ」をタップ(うまくいかない場合は Chrome ブラウザを起動して https://kaza-s.jp/ を開いても良い)
  3. 右上の三本線をタップ
  4. 「Q&A」をタップ
  5. Q&A が表示されるので、スクロールして中央付近にある「かざすフォルダの削除方法は?」を見つけて「こちら」をタップ(右図
  6. 「かざすフォルダ削除」ボタンが表示されるので、タップ
  7. かざすフォルダ削除完了」と表示されればOK


全てのポイントカードを削除後、「かざすフォルダ」だけが残っている状態

または、ポイントカード類を個別に確認・削除したいときは:

  1. プリインストールされている「おサイフケータイ」アプリを起動する
  2. 「かざすフォルダ」をタップ(うまくいかない場合は Chrome ブラウザを起動して https://kaza-s.jp/ を開いても良い)
  3. 「フォルダを見る」をタップ
  4. 登録済みサービス一覧が表示されたら、右上の「整理」をタップ
  5. 各サービスの右側に「削除」ボタンが現れるので、タップ
  6. 4. と 5. を繰り返し

全てのポイントカード類を削除しても「かざすフォルダ」は残るので(右図)、メモリを完全クリアしたい場合は「かざすフォルダ」自体の削除が必要

なお、「かざすフォルダ」はSIMカードを入れ替えてもそのまま使えるので、SIMカードを交換する(端末をそのまま使う)場合は消去する必要はない。

また、「かざすフォルダ」には Android OS リセット後もアクセスできるので、もしうっかり消去前に端末リセットしてしまった場合や、メモリクリアされていない中古端末を購入してしまった場合には、Chromeブラウザを起動して https://kaza-s.jp/ を開いてみよう。「かざすフォルダ」が表示された場合は、上述の手順で削除できる。

上記以外のポイントカードなど

「かざすフォルダ」に入っていないポイントカード類もあるので(ヨドバシカメラ ゴールドポイントカードANAJAL など)、それらは各専用アプリを使って削除する必要がある。

ちなみにヨドバシカメラの場合は、新しい端末にアプリを入れて設定すれば、ポイントも引き継がれる。

端末のメモリを使わないサービス

シェアサイクルスマートEXスターバックスなど、端末側のメモリを使わない(FeliCaのIDを読み取っているだけの)サービスもあるので、それらはクリア不要。

ただし端末を譲渡等した後の不正利用を防ぐため、上述のメモリクリアを行うとともに、各サービスのホームページや専用アプリなどで変更・削除手続きをしておこう。

最後の手段

いろいろ試してもクリアできず、何を使っていたのかも分からないとき(中古端末を購入して残っていた場合など)には、端末を販売したキャリアまたはメーカーに持ち込むと強制的に消去できる。

ただし、この方法で強制クリアすると、残っているデータを取り戻せない(残高がある場合は失われる)ことがあるので、あくまで最後の手段。チャージやポイントなどをうっかり失わないためにも、使い終わったら自力で消去するのが基本だ。

  • NTTドコモが販売する端末の場合は、ドコモショップに設置されている「DOCOPY(ドコピー)」を自分で操作して消去できる。
  • auソフトバンクが販売する端末の場合は、各キャリアショップに持ち込むと、本人確認を経て消去してもらえる。
    (ワイモバイル・UQモバイルはどうなんだろう…筆者は試したことがないのでわからない。)
  • それ以外の端末(SIMフリー、楽天モバイル)の場合は、メーカー修理扱いになり、修理代が発生する。

モバイルSuica トラブルシューティング

中古端末を購入した場合などに稀に起きるエラー

数ある「おサイフケータイ」アプリケーションの中でもモバイルSuicaは厳格なので、思いもよらないトラブルが起きることがある。

SIMカードの交換

端末の機種変更をしない場合も、SIMカードを交換すると、モバイルSuicaアプリが起動しなくなる。同じ機種を使いながらキャリアを乗り換える場合などは、SIMカードを交換する前に機種変更(預け入れ)手続きを行い、SIMカードを入れ替えた後に機種変更(書き戻し)手続きをする必要がある。

中古端末を購入した場合など

中古端末を購入した場合や、知人等から譲り受けた端末で起こりがちだが、以前の持ち主が正しく退会/機種変更手続きをせずに端末を手放し、ドコモショップの「DOCOPY」や他のキャリアショップなどでの強制消去(#最後の手段)に頼ると、再度入会手続きができないことがある。

この場合は、表示された電話番号に平日日中に電話し、表示された文字列(IDm)と機種名、中古端末を購入した旨を伝えると、対応してもらえる。

機種変更時に引き継がれる情報

機種変更手続きをすると、SF(チャージ)残高はもちろん、Suicaグリーン券やモバイルSuica特急券、乗降履歴なども新端末に引き継がれる

モバイルSuicaの機種変更手続きをすると、SF(チャージ)残高はもちろん、Suicaグリーン券モバイルSuica特急券2020年 3月13日まで)、乗降履歴なども律儀に新端末に引き継がれる(右図)。

まるごとコピーされたように感じるが、よく見ると Suica ID番号は変わっている

また、バナー表示の無効化など、アプリの設定は引き継がれないので、再度設定する必要がある。

Suica ID番号が変わる

機種変更手続きをすると必ず Suica ID番号が変わるので、Suica ID番号を登録するサービスでは、新しい Suica ID番号で登録し直す必要がある。

例えば東海道・山陽新幹線の「スマートEX」や、東北・山形・秋田・北海道新幹線、上越・北陸新幹線の「新幹線eチケットサービス」(「モバイルSuica特急券」から変わって2020年 3月14日から利用開始)が該当する。

このほか、モバイルSuicaを各種キャンペーン等に登録している場合は、機種変更すると応募し直す必要が生じたり、無効になったりすることがある。

JRE POINT は更新手続き不要

モバイルSuicaで電車に乗ったり買い物したりすると貯まる JRE POINT については、モバイルSuicaの機種変更手続きをした翌日に、Suica ID番号が自動的に更新されるので、特段手続きは不要。

ただし機種変更手続きした当日は、ポイント交換したグリーン券を受け取れない等の不都合があり得るので、気をつけよう。

Android OS 旧バージョンのサポート打ち切り

フィーチャーフォン(いわゆるガラケー・ガラホ)向けサービスは、2020年 2月25日または12月22日までで打ち切られる。

また、Android 6.0 未満を搭載するスマートフォンは、2021年 2月までで終了(使えなくなる)が予告されている。

サービス終了した端末では、チャージなどの購入操作はもちろん、機種変更手続き(預け入れ操作)もできなくなってしまう。機種変更してモバイルSuicaを使い続けるにせよ、チャージ残高を使い切ってカードタイプに戻るにせよ、早めに準備しておこう。

ApplePay の Suica

iPhone シリーズでは iPhone 7 以降(日本以外で販売された端末は iPhone 8 以降)に FeliCa が搭載されているが、iOSでは独自の仕組みを採用しており、「おサイフケータイ」とは呼ばれない。

iPhone では独自の仕組みを使っており、Apple Pay の一部として、Wallet ごと iCloud にバックアップする仕組みになっている。機種変更(移し替え)時は予め 旧端末の Wallet が iCloud に同期している状態にしてから、旧端末の Wallet に登録されたカードを削除し、機種変更後の新端末で同じ Apple ID を使って Wallet を同期した上でカードを追加する手順になる。

FeliCa と Suica

Suicaの登場から20年近く経ち、スマートフォンひとつで電車やバスに乗れて、買い物もできる時代が到来しつつある
(写真は Rakuten Mini

FeliCa(フェリカ)は、JR東日本ソニーが共同開発した、Suica(スイカ)を動かすための非接触通信技術。ICカード乗車券の仕組みは1987年頃より開発されてきたようだが、2001年に実用化された。 (なお、Suica開始前の1997年に香港八達通でFeliCaが導入され、世界初の非接触乗車券になった。)

Suicaは2019年末時点で発行枚数が8139万枚、月間の利用件数が2億5261万件(鉄道・バスの利用と買物等を含んだ件数)まで拡大しており[4]、交通系電子マネーでは世界に類を見ない規模に成長した。

また、Suicaの普及により、日本国内ではFeliCaを使った交通系ICカード乗車券の仕組みが全国に拡大し、デファクト・スタンダードになっている。 Suica互換のPASMOに加え、サイバネ規格に準拠した全国 9 のFeliCaを使ったICカード乗車券【SAPICAKitaca、函館市 ICAS nimocaTOICAmanacaICOCAPiTaPaSUGOCAnimocaはやかけん】との相互利用が実現している。

このほか、仙台市「icsca」新潟交通「りゅーと」ことでん「IruCa」広島電鉄「PASPY」なども FeliCa を採用しており、これらの採用地域では Suica などのICカード乗車券も利用できる(片方向乗り入れ、逆は不可)。

日本国内では交通系以外にも、流通系(nanacoWAON楽天Edy)や信販系(JCBQUICPay」)、およびNTTドコモが運営する「iD」の非接触決済システムでも FeliCa が使われており、2019年までは日本の非接触決済ではほぼ FeliCa 一択だった。

FeliCa は ISO/IEC 14443(近接型非接触ICカードの国際標準規格)では国際標準になり損ねたが、後にJR東日本などの努力により、NFC (ISO/IEC 18092) では国際規格入りを果たした (NFC-F)。

FeliCa (NFC-F) は世界で最も利用者の多い首都圏の鉄道利用に対応するため、世界で最も厳しい 0.3秒以下での改札処理、電池不要(リーダライタから無線電力供給)、サーバレス動作(回線断など障害が起きてもカードと改札機のみで処理可能)を実現している一方で、MiFARE (NFC-A) などの類似技術に比べてコスト高になることなどから、日本ほどの高速処理を必要としない海外での普及は思うように進まず、シンガポールEZ-Linkなどの早期にFeliCaを導入していた事業者でも NFC-A に切り替える事例が続出しており、現在はほぼ日本と香港(八達通)でしか使われない技術になっている。

また、日本においては FeliCa が事実上の標準になっているが、FeliCa の導入コスト負担が見合わない(FeliCaほどの高性能を必要としない)中小地方鉄軌道・バス事業者では導入が進まず、国内でも NFC-A/B を採用する事例が散見される(沖縄の「OKICA」など、ただしゆいレールの改札機は観光客向けにSuica等にも対応している)。

このほか、一部チェーン店のPOSレジでは、2020年の導入完了を目標に、NFC-A を採用する Mastercard ContactlessVisa payWave にも対応する作業が進められている。

セキュア・エレメント (SE)

FeliCa決済時はAndroid等のスマートフォン用OSを経由せず、決済端末(改札機など)から無線チップを経由して直接セキュア・エレメントに送られて処理される仕組みになっている

「おサイフケータイ」は携帯電話・スマートフォン端末に内蔵されているが、決済時はAndroid等の携帯電話・スマートフォン用OSを経由せず、決済端末から無線回路を経由して直接「セキュア・エレメント」という専用ICに送られて処理される。このため、高速処理を実現するとともに、不正行為が困難な仕組みになっている。

以前はFeliCa専用の無線ICと「セキュア・エレメント」が搭載されていたが(右図の左側)、FeliCa規格が国際規格NFCに採用されたことから、現在では汎用のNFCチップが使われている。ただし決済用には依然として専用の「セキュア・エレメント」が使われており(右図の中央)、これが搭載されていないスマートフォン(海外端末など)では、NFCを搭載していても「おサイフケータイ」は使えない。

NFC-A/B で使われるセキュア・エレメントを内蔵したNTTドコモのSIMカード(UICC)

仕組みとしては、SIMカードに「セキュア・エレメント」を搭載する(右上図の右側)こともできるようになっているし、実際セキュア・エレメントを内蔵したSIMカード(UICC)も登場しているが、FeliCa (NFC-F) では今も事実上「セキュア・エレメント」専用ICが必須になっている。

これに対して、海外ではオランダ・フィリップス社(現NXP社)が開発した MiFARE(マイフェア)の流れを汲む NFC Type A (NFC-A) を使う非接触決済が主流だが、独立したIC(セキュア・エレメント)を使わない「ホスト・カード・エミュレーション」(Host Card Emulation, HCE) 方式が開発され、Mastercard contactlessVisa payWave などのクレジットカード国際ブランドが採用したことから、日本でもコンビニチェーンなどで対応作業が進められている(日本では FeliCa と NFC-A の両方に対応したPOSレジが多く導入されている)。

HCEでは決済に Android 等のスマートフォン用OSを使うものの、スマートフォン等にはクレジットカード自体ではなく、「トークン」と呼ばれる情報を保存し、利用回数や期間を短くしたHCE専用の使い捨てカードを発行するような形で、不正利用リスクを小さくした形で使われている。

専用のハードウェアを使わないため、インターネット接続が無い状態では短期間で利用不可になる、高額決済時はインターネット接続が必要といった制限はあるものの、コスト面ではプラスになるし、元々クレジットカード決済ではオーソリに数秒程度かかるのは普通なので、FeliCaのような超高速処理は必要ない。実際に Mastercard や Visa が採用したことで、海外ではHCE方式がスマートフォンを使った非接触決済のデファクト・スタンダードになりつつある。

参考リンク

関連記事

筆者がレビューした対応端末