美濃太田駅

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JR高山本線太多線長良川鉄道越美南線の駅。

岐阜県美濃地域東部にあり、旧中山道太田の渡しがあった太田宿鉄道開通後は旧国鉄高山本線・太多線・越美(南)線が合流する交通の要衝として発展した旧太田町(現在の美濃加茂市)中心地の最寄り駅(徒歩10分ほど)。

古くからの街の最寄り駅としては、比較的中心市街地に近い好立地にあると思う。

市街地や公共施設は駅南口より1km圏内に比較的まとまっており、古くからの街並みもよく残っていて、生活環境は良さそうだと感じた。

しかし一方では郊外型乱開発も見られ、鉄道以外の公共交通はほとんど機能しておらず、かと言ってコンパクトシティを目指している様子も見られない。これだけの集積がありながら、街中を歩く人はまばら。交通で発展した街なのに、交通政策があまりうまく機能していない様子からは、先行き不安も感じさせられた。

(本稿は2014年 3月28日時点の状況に基づく。)#写真

JR東海

有人駅、みどりの窓口・自動券売機・自動改札機が設置されている。 太多線全線、および高山本線の岐阜方面へは toica が使える(高山方面は使えない)。

改札外に売店(KIOSK)あり。

駅構内では、特急列車到着時を中心に、向龍館駅弁「松茸釜めし」の立ち売りが行われている。この駅弁は改札前のKIOSKでは扱っておらず、ホームへ行かないと購入できない(または駅南口から徒歩8分ほどの向龍館まで行けば購入できるらしいが)。売り切れや店員の休憩中などで購入できない場合もある。

高山本線・岐阜方面、太多線(多治見方面)へは普通列車が日中毎時1-2本設定されている。岐阜へ40分、名古屋へ70分(特急を使うと5-60分)の距離感。

高山本線・高山方面へは、特急列車が概ね毎時1本設定されており、そのうち4本は富山まで行く。一方、普通列車は接続があまり考慮されておらず、運行本数も非常に少なく、特急を利用できない駅へは非常に不便。数少ない普通列車は混み合う。

長良川鉄道

有人駅(早朝・夜間は無人)、自動券売機が設置されている。 長良川鉄道は有人駅でも車内精算なので、駅では改札を行わない。 出札窓口では定期券・回数券と企画券・グッズ類を販売している。

ここの駅員さんは1人でホームの清掃などもこなしておられるので、列車の着発がない時間帯は不在のときもある(ホームにいれば、声をかければ対応してもらえる)。

2014年3月、『のうりんTVアニメ化に関連して、駅ホームに顔出しパネルが設置された(#写真参照)。(同年7月に通りがかった際に見たら、その時はまだあった。)ちなみに愛生駅には別絵柄のパネルが設置されたらしいよ:-)。

駅前

路線バス

南口

中心市街地側の出口。

駅自由通路の階段下に「みのかも観光案内所」(営業時間注意:9~15時、火水定休)があり、太田宿方面の地図や観光の情報が得られるので、まずはここへ行くと良い。 駅階段下にはコインロッカーもある。

駅の真ん前にあるシティホテル美濃加茂では、宿泊客でなくても土産物店「アンテナショップみのかもん」(10~15時、月曜定休)や観光用無料レンタサイクル、飲食店を利用できる。

宿泊関係はシティホテル美濃加茂、ホテルルートイン美濃加茂栄屋旅館などが駅前や駅近くにあり、この規模の街にしては便利な方かと。

ところが、この規模の街なのに、駅前に店が無い。最寄りのコンビニ・スーパー・郵便局まで徒歩8分ほどかかる。

北口

駅前は住宅地。徒歩5分ほどでコンビニ(サークルK)があるが、駅からは見通せない。

8分ほど歩くと郊外型店舗が立ち並ぶ街区に出るが、所詮は郊外型店舗なので鉄道で来た人には極めて不便な造りになっている。 特段の用がなければ、コンビニ以外は南口へ出る方が良い。

駅から中心市街地まで

市役所、中央図書館、郵便局、金融機関などの都市機能は南口より概ね徒歩10分圏内にある。公民館(美濃加茂市文化会館)は徒歩15分ほど。

一方、(ここに限った話ではないが)商店は拡散傾向にあり、とりわけ郊外型商業施設が北口方面に拡散している。ただし「駅北商業団地」という街区が形成されているので、駅北口より徒歩圏内に辛うじて食い止めているのかもしれないが。

市内のバス便は、民間(東濃鉄道)が撤退し、コミュニティバス「あい愛バス」が運行しているが、極めて本数が少なく、鉄道以外の公共交通が機能しているとは言い難い。

観光客向けの二次交通としては、南口のレンタサイクルが無料(デポジットあり)で提供されている。また北口からはあい愛バス「文化の森公園線」が土休日のみ7便、「日本昭和村・富加駅線」が平日のみ3便、設定されている。

観光地

雑感

長良川鉄道に乗りに行った日は、その後美濃太田駅前で1泊し、翌日は帰るだけの予定だったので、朝のうちに観光案内所に立ち寄って資料をもらい、夜に宿で下調べして、10~15時の範囲で回ってみた。その範囲の感想。

散策してみて、なかなか楽しかった半面、がっかりした点も少なからず。

高山本線を境に南側は、昔からの街並みが残っており、散策にも楽しい。平地が多く、自転車の利用も便利な地域。また、多くの公共施設が中心市街地にまとまって立地していることも評価できる。

中山道太田宿も、たぶん、頑張っているのだと思う。しかし、周りがもう少し頑張らないといけないように思った。

この規模・立ち位置の街で観光に力を入れ、駅前に案内所や無料レンタサイクルを設ける等の心意気は評価したいが、その次は市民が率先して歩いて楽しい街にしてもらいたい。中山道では馬籠宿の例があるが、歩く人が増えないと、賑わい感が出ず、訪れる客に楽しいと思ってもらいづらく、地域に落ちる金も増えないのが基本鉄則。住民向けの商売でも基本は変わらない。(特にクルマを増やすと歩く人が増えない悪循環に陥りやすい。)

ところが、交通政策はあまりうまく機能していないように思われた。コミバスが広範囲に運行しているが、接続等基本的な課題が見られ、限定的にしか機能していないと思われる。 土地利用を見ても(哀しくもここに限った話ではないのだが)せっかく駅前集積があるのに、活かせていない感がある。 (まぁ他が酷すぎる岐阜県の中にあることを考えると、これでも頑張っている方なのかもしれないが…)

もっとも、駅北口の郊外型店舗は「駅北商業団地」とあるので、乱開発を止められないにしても、なるべく駅から徒歩圏にまとめる意図があったのかも、と前向きに考えられなくはないのだが…果たしてどうなのだろう。

まぁともかく、その結果として、市民の動線がめちゃくちゃ・散り散りになっている(から、都市集積を活かせず、路線バスは縮退し、商業施設はバラバラに立地し、駅利用者はそこそこ居るのに駅前がガラガラになっている)様子がうかがえる。


元々の市街地構造は、いわゆる、へそのあるまち。 一時期「ホームライナー太多」が走っていた頃もあるし、一部ベッドタウン的な要素はあるかもしれないが、近隣大都市(名古屋)や県庁所在市(岐阜)との距離が程々にあるので、そこまで依存してはいない(ある程度自立した経済圏を形成している)のではという気がする。

ところが、街中にはあまり人がいない。クルマはやたら走ってるんだが…

中心部の魅力を高めつつ、人の動線を工夫すれば、駅から歩いて楽しいまちになれる可能性があると思うが、現時点では、そうした政策が無いか、あってもうまく機能しているようには見えなかった。

皮肉なもので、交通で発展したまちなのに、交通政策はうまく機能していない。だから街中に人が歩かず、閑散としてしまう。 観光関係など、市外の人と接する部署だけは、自前の予算の範囲で工夫しているが、市内の人は公共交通に無関心で、歩くことすら忘れてしまった。というところか。

他人事ながら、このままでは街の良さは徐々に失われ、行政コストは増していくのではと懸念される。


もっとも、観光地としての知名度が高い高山本線特急が全列車停車するなど、地の利は悪くないと思うので、知名度を高めることと、一度立ち寄った観光客が歩いて楽しいまちにすることで、観光面でも可能性はあるのではと思う。

『のうりん』効果はどのくらいか分からないけど、TV放送終了後もいろいろ仕掛けが続いている様子なので、客を呼べているのかな。

潜在的な良さはあると思うだけに、次に訪ねる機会があった時には良くなっていたら嬉しいな、と思う。

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参考リンク

写真