Windows Vista

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今頃になって Windows Vista を使う機会が少し増えたかも、という話。(2013年12月現在)

Windows XP延長サポート期限切れ

を前に(主にMicrosoft関係で)騒がれていますが、一方で

こんな記事も出ていましたね。

筆者は仕事柄そういう相談をよくいただくのですが、その感覚として、世間一般ではあまり気にされていない面もあると思います。意識のある人は去年今年くらいで概ね切り替えている、または計画が立っていると思います。

それ以外は、全く関心を払わない人か、何かしらの理由がある(まだ使えるパソコンを買い換えたくない、周辺機器が対応していない、予算がつかない、面倒(=優先順位が低い)等)のですから、Microsoftが幾らか騒いだところで切り替えは徐々にしか進まないでしょう。つまり、広報不足よりも、選択肢の問題なのかなと…

もっとも、以前 Windows 2000 のサポート切れの時も似たようなことがあり(その時は2割弱でしたか?)、でも期限切れ後1-2年でだいぶ切り替えが進んだ感があります。パソコンの寿命はそう長くないことと、また最近はAndroidが顕著ですが、アプリが非対応になった等の理由で、次第に不便を感じて渋々切り替えるパターンになるんでしょうかね?

XPが長く使われている理由はいろいろ言われていますが、意外と言われていないことに、

  • Windows XP 世代のパソコンは今でも充分現役で使えるから買い換える必要がない
  • Microsoft の OS がバカ高い

という理由もあるのではと思います。マスコミ等ではスポンサーの意に添わないことは言いづらいのでしょうが、やはりパソコンごと買い換えるとなると、費用面に加え設定変更等の手間もかかるのですから、キツイと思いますよ。

個人的には、これを機にパソコンを使うのをやめて Android や iPad で済ませようとする人が出るのではという心配もしているのですが…実際、パソコンレンタルサービスなども出て来ていますし、そういう需要が増えてきたのだろうと思います。

ところが、当の M社からはそういう危機感が感じられないんですよね。Windows 8 で使い勝手をがらっと変えてしまい、しかも今の今まで Windows XP を使ってきた人にまでそれを勧めているあたりからは、利用者目線が微塵も感じられません。

おすすめの乗り換え先

は、やっぱり Windows 7 になるでしょうか。カーネルが変わっているのでデバイスドライバが流用できない(Windows Vista/7 向けドライバが提供されていない機器は使えない)等の問題はありますが、使い勝手は Windows 8 ほど大胆には変わっていませんからね。

また、最近は中古パソコンに Windows 7 (MAR) をインストールした機械が多く販売されており、ソフマップショップインバースなどでは中古パソコンにもMS-Office(2年間ライセンス版)付きが登場しているので、MS-Officeを新たに買うより割安だったりもしますね。

ただし、Windows XP Professional で「オフラインファイル」を使っていた場合は、Vistaからは「同期センター」となり、使い勝手が変わった(個人的には幾分悪くなったと思う)のと、Vista Home, 7 Home/Starter, 8 (非Pro) では対応していないので、要注意です(つまりオフラインファイルを使いたければ 7 Pro を買えということ)。

Windows 7 Professional 以上が付いてくるパソコンは少なく(多くが Home Premium だと思う)、DSP版も割高になりつつあるようです。

Windows Vista

前置きが長くなりましたが、ようやく本題の Windows Vista の話。

登場から丸7年経ち(2013年末現在)、今使われているパソコンは古くても最初から Vista が入ってきた世代の機種がほとんどではと思います(もちろん筆者のような変人は除いて(笑))。今使っているパソコンで Windows XP が動いていても、実は Vista が付いてきた機械に後から XP を入れている場合も少なくないと思われます(実際そういう売り方をされていましたし)。

今のパソコンはまだ充分使えるが、Windows XP 問題は何とかしたいという相談に対しては、Windows Vista への切り替えも選択肢のひとつとして提案してきました。

とはいえ、Vista はけっこう癖があるので、要注意なのですが…

リカバリ領域の移動

ハードディスクを装換している人で、古いHDDにリカバリ領域があって Windows Vista が使えるが、新たに大容量HDDを購入し付け替えて使っているという人は、少なくないと思います。

そこで参考までに、リカバリ領域の移行方法。【下記作業は自己責任で】

  1. 新しい方のHDDの空き容量を充分確保し、デフラグします。(後ろに空き領域を作るため)
  2. KNOPPIX をDVD-Rに焼きます。
  3. KNOPPIX を起動し、gparted を実行します。
  4. HDDの末尾に数GB(メーカーのリカバリ領域と同じくらいの容量)空けます。
  5. Windows を起動し、プライマリパーティションを確保し、FAT32(またはメーカーのリカバリ領域と同じ形式)でフォーマットし、アクティブに設定します。
  6. 5.のパーティションに、メーカーリカバリのファイルを(隠しファイルを含めて全て)コピーします。
  7. Windows Vista/7/8 の起動ディスクから起動し、5.のパーティションに対し bootsect /nt60 e: (リカバリを入れたドライブ名)を実行します。
  8. データのバックアップ、OSの再インストール(※)。

※この場合はクリーンインストールになり、アップグレードではありませんから、アプリケーションやフォント等も入れ直しになります。もちろん必要なデータは全て保管しておかないと消えます。

これで、リカバリ領域から起動できるようになるはずです。これでもリカバリ領域から起動しない場合は、Windows 修復ディスクで bootrec /fixmbr を実行するか、FreeBSDのブートマネージャや、Linuxで多く使われているw:Grubを入れるなど、MBRの書き換えも必要かもしれません。

デバイスドライバの更新

筆者が携わった範囲で目に付いたのは、周辺機器の対応のまずさ。ひどい物になると、パソコンメーカー出荷時状態の機械に、メーカーのリカバリで Vista をクリーンインストールして、サービスパックを当てたら無線LANが動かなくなった物までありましたね。 しかしパソコンメーカーのホームページでは更新プログラム等は提供されておらず。 そこで調べたら Intel 3945ABG が載っていたので、メーカー提供のドライバを調べて入れ替えてみたら、無事動くようになりました。

ちなみに某有名メーカーなんですけどね…大手メーカーでこんな有り様ですから、Vistaのままで使ってる人がよほど少なかったんだろうなと思ってしまいました(苦笑)。

このように Vista は癖やトラブルがいまだに出るのが気になるのですが、(XPや7に比べれば格段に少ないものの)探せば情報は出てきますし、一通り乗り越えれば普通に使えるかと思います。Aero等の関係で動作が遅く感じた場合は、視覚効果を無効にするなどパフォーマンス設定を工夫すれば、XPよりは少し遅いが充分使える程度にはなります。

前半で書いたように、現時点で切り替えを考えていない人は無関心な人が多いんだろうとは思いますが、もし費用面で切り替えを渋っている方がおられたら、時間を見つけて試してみてはいかがでしょう。もちろん、まずはデータのバックアップを忘れずに。