DAHON K3

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この記事は、最終更新日よりおよそ 2 年 3 ヶ月経過しています。 公式サイトなどで最新情報を確認してください。(最終更新:2022年2月)
DAHON K3 (2020) ガンメタル×ブラック
DAHON K3 (2020) レッド×マットブラック
DAHON K3 (2021) シルバー×ブラック

DAHON K3(ダホン ケースリー)は、米国DAHON(ダホン)社製の折りたたみ自転車(フォールディングバイク)

2019年モデルで登場。2020年モデルではカラバリを更新・価格を改定(値上げ)して継続。在庫僅少の人気車種になっているようだ。

2021年モデルでも継続。価格は税別で2千円値上げ。「ライム×ブラック」が廃止され、「シルバー×ブラック」が追加された。2021年モデルではヘッドチューブにラゲッジソケットが追加されたので、前カゴの取り付けが楽になりそう:)。

日本ではアキボウが取り扱い(インターナショナルモデル無し)。

筆者は2020年モデルを購入したが、2021年モデルでも前カゴの取り付け以外はほぼ同じだと思う。

なお、2021年8月付けで正規代理店より『K3リアホイール点検と無償アップデートのお知らせ』が出されている。旧モデルのオーナーは購入店に点検整備を依頼しよう。

特徴

折り畳みはもちろん、14インチのホイールサイズと約8kgの小型軽量で、輪行に適している。

カタログ値はペダル除き7.8kgだが、標準ペダルが左右合わせて500gちょい、実質必須のキックスタンドとライトも付けて実用重量8kg~。

Dove Uno」(ダヴ ウノ)という14インチのシングルスピード車(2017~2018年モデル)をベースに3速化したもの。 基本、街乗り用だが、外装3段変速を搭載することで、重量は増えたものの、巡航や登坂にもある程度対応できるようになった。

街乗り+巡航・登坂

走りはまあまあ。いや、こんなに小さいのに頑張ると言うべきか。

本機の3速は優秀で、登りの1速、走り出しやゆるポタの2速、巡航の3速と使い分けができている(普通の8速の自転車に乗っても、普段はだいたいトップから3つくらいしか使わないものね…)。

平地での走り

路面状態が良ければ、がんばると平地で35km/hくらい出る(標準タイヤの場合)ので、20インチの小径車に引けを取らない走りもできる。

筆者の場合、2速で早めに回すと16~18km/h、3速でのんびり回すと18~20km/h、少し早く回すと22~24km/h程度。1速は平地では使わない。

舗装状態の良い道路では頑張ると3速で30km/h程度まで出せるが、たくさん回さないといけないので、疲れる。正直、もう少しギア比を上げたいくらいだ。

筆者の感覚では軽すぎて、前ギアの歯数をもう少し増やしたいくらいだが、逆に2速でも重いと感じる人もいるようなので、中間を取って今のギア比になったのだろうか。 自分の足が動力源になる自転車は、個人差が大きいので、実際に乗ってみて判断するしかないと思う。

ちなみに標準タイヤでも Big Apple でも大差はないものの、Big Apple に替えると若干速度が伸び悩み、若干疲れやすくなる。

坂道

10%の下り坂の例

筆者は標準タイヤでも Big Apple でも、7%くらいまでの登り坂は2速で登れるが、標準タイヤなら楽に登れた坂が、Big Apple では抵抗感が増して少しきつくなった。

一方、標準タイヤでは、10%の下り坂で38km/hまで出したが、正直、恐かった。車体が壊れる心配はないと思うが、ブレーキのかけ方を間違えたら転倒するだろうし、少しの段差でも危うい。幸い、Vブレーキはしっかり効くので、下り坂では段差を慎重に避けつつ、ブレーキ操作に注意し、左ブレーキを先にかけるようにする、また急ブレーキにならないよう、速度を落としながら走ると良いだろう。

Big Apple に替えると、同じ坂を40km/hで下っても安定感があり、多少の段差は乗り越えられる。 ただし路面のマンホールなど僅かな段差の衝撃がもろに来るので上体を動かして受け止める必要があるし、ブレーキ操作を誤ると転倒することに変わりないので、ブレーキ操作に注意&速度を抑えめにする必要があることに変わりない。

峠越えなどは速度を出せない&ブレーキを使う頻度が高くなるので要注意かも。

また、日本代理店のホームページには何も書かれていないが、米国のホームページには「Max Rider Weight 85kg」と書かれている。ある程度余裕をもって造られているとは思うが、衝撃は速度重量に比例して強くなるので、体重がある人は速度を抑えめにしよう。

あくまで2台目向き

本機はギア比を高めて走りを良くした仕様ではあるが、あくまで14インチなので、2台持ち用。1台目にはお勧めしない

走りが良いと言っても小径車なので、速く走れば疲れるし、段差等で転倒しやすくなる。速く走りたいなら普通のロードバイクやクロスバイクに乗る方が良い。 通勤通学や近所で乗るなら、選択肢豊富で取扱店も多い、700Cのクロスバイクやロードバイクから始めよう。

K3は走りと軽さ・輪行しやすさを両立した半面、荷物の積載や修理のしやすさといった日常使いの利便性は捨てている。車輪が小さすぎて、街中の駐輪ラックにすら入らないことがある。

理想を言えば、小径車はまず20インチで慣れてから、K3に手を出すことをお勧めしたい。

あまり輪行しないが小径車が良い人(保管場所の都合で折り畳みたい人、まれに輪行する人)には、20インチの DAHON Speed Falco(アキボウモデル)、Speed D8 Street、Boardwalk D8(インターナショナルモデル)、Tern Verge N8Link N8 あたりがおすすめ。

6~8万円クラスの走りの良い車種は新型コロナウィルス対策もあって世界中で売れているようで、在庫僅少。今買うなら選択肢を広げて様子を見つつ、入荷した店に素早く発注しよう。

20インチ車種は数多発売されているが、ホームセンターなどで数万円程度で売られている格安モデルは使っているパーツも価格相応で、走りが良くないのでお勧めしない。

DAHONやTernの5万円以上の車種になると、走りが良く安定しており、カスタムの選択肢も広く、リアキャリアなども付けやすい(筆者は20インチにリアキャリアと後カゴを付けて常用している)。

走りを重視する人には8万円クラスの8段変速モデルが、逆に前傾姿勢が苦手な人や、緩く流す程度がよければ、もう少し価格を落とした5~6万円台のモデルが乗りやすいと思う。

予算を抑えめにしたい人の小径車入門には、DAHON Boardwalk D8(インターナショナルモデル)あたりがおすすめ。クロモリフレームなので乗りやすく、走りも使い勝手も良好。

要カスタム

ペダルを交換、センターキックスタンド、リフレクタ、フェンダー、リアライト、サークルロック、サドルバッグなどを追加

本機は新車購入直後でも公道を走れるが(夜間は要ライト)、カスタムしないと辛い(詳しくは後述)。 言い換えれば、カスタムすれば魅力が増すのに、素の状態で売る/乗るのでは魅力が伝わらず、もったいないと思う。

カタログ重量を低く見せるためと思われるが、新車には最小限のパーツしか装備されていない。DAHONはスタンドが別売りの車種が多いが、困ったことに本車種のキックスタンドは純正品が入手困難で(2021年に入り、多少入手しやすくなった)、汎用品も(そもそも14インチの車種が少ないので)入手困難。カタログ重量は増えても実質必須のスタンドくらいは標準搭載してほしいものだ。

新車本体価格は税込9万円ほどだが、カスタム込みで12~15万円くらいの予算を組んでおくと良いと思う。

20インチで実売6万円前後の DAHON Boardwalk や Tern Link A7 あたりの方が価格は安く・走りは良いので、10万超えはちょっと…という人には、価格的にもこなれている20インチをお勧めする。

必須パーツ

お助けチューブ

電動ポンプを持っている人は不要だが、一般的なフロアポンプ(手押し/足踏み)を使う場合は、14インチの小さなホイールと干渉してしまって空気を入れられない^^;ので、「お助けチューブ」「アシストチューブ」などの名前で売られている延長ホースを用意する必要がある。

または、TOPEAK プレッシャーライト 仏式バルブ用アダプターでもOK。

高圧対応品でなくて良いが(標準タイヤは上限6気圧、後述の Big Apple は上限4気圧)、仏式バルブ対応品を購入しよう。

数百円から千円程度で買えるが、店頭ではあまり見かけなくて、通販だと送料が乗るので、ついでがある時に一緒に買っておこう。

Xiaomi 携帯空気入れ

または、輪行用の車種だから、携帯できる小型の充電式電動ポンプを買ってしまっても良いかもしれない。

筆者が試した中では、6千円ほどで買える Xiaomi の充電式電動ポンプが小型で使いやすかった。予め指定した空気圧で自動停止する機能もあって便利。米式対応だが仏式アダプタが付属する(英式バルブには対応しない)。重量は実測で約500g。

しかし電動ポンプは作動音が大きいので(ショップで使われる電動ポンプよりは静かだが)、住宅地や夜間・早朝の利用は注意したい。

ちなみに CYCPLUS の電動空気入れは少し嵩張るが軽く、350gくらい。500mlペットボトルくらいの大きさで、ボトルケージに入る形状のため、携行しやすい。価格も4千円ほどでお手頃だが、ホースの形状からスポークと干渉するため、別途お助けチューブを用意する必要がある。

スタンド

フレーム(チェーンステー基部)にセンターキックスタンド受けが用意されているので、取り付けは簡単なのだが、なぜか純正品が入手困難で、汎用品は長さが余ってしまうことが多く、ここでいきなり躓く(苦笑)。

実際、購入した自転車屋さんも困っていた。ロードと違って街乗り自転車でスタンドを使わない人はまずいないだろうから、最初から付けておけよと思うけれどねぇ。

筆者は手元に余っていた DAHON 20インチ用のスタンドを付けたが、やはり少し長め。 (後述の Big Apple カスタムを行う場合は実用範囲の長さだが、やはり気持ち長い。)

また、このスタンドは折りたたみ時にハンドルバーと近すぎて、少し干渉する(たたむ時にはスタンドを少し動かしてやる必要がある)。

純正スタンドは入手困難で具合が分からないのだが、メーカー・商社が純正品を付けない/供給しないために、のっけから要らぬ苦労をする羽目になるのはいただけない。

ぴったりの長さのスタンドは市販されていないと思うので、新たに買うなら、パイプカッターで切って使うスタンドを買うのが現実的だろうか。パイプカッターはホームセンターやダイソー(300円)などで買える。

取り付けには8mmのアーレンキーが必要。無い場合は買う必要があるが、自転車のメンテナンス用にはロングタイプが使いやすいので、セットで買っておくと良いと思う。

6本セットには8mmは入っていないことが多く、8~9本セットには入っていると思うが、自転車のメンテナンスで多く使われる 3・4・5・6・8mm が入っていることを確認しよう。

ライト

昼間しか走らないなら不要だが、早朝や夕方以降も走行できるよう、ライトは用意しておきたい。

ハンドルバーマウントの一般的なライトを使えるが、ハンドルバーに取り付けると折りたたみ時に干渉しやすいのが悩みどころ。

新たに購入するなら、ADEPT MUTE 100FCなどのセンターフォーク取り付けタイプのライトを使うと、折り畳みにも干渉せず、収まりが良い。

CATEYEのライトならば、純正のセンターフォークブラケットが用意されている。ネジは別売だが、フェンダーを付けた場合はその付属ネジを流用できると思う。

RIXEN&KAULのライトホルダー取付例

CATEYE以外のハンドルバーマウントライトを使っている場合は、RIXEN&KAULのライトホルダーが便利。 (1,500円くらいするけれど入手はしやすい)

フロントフォークにこの部品を付けると、ハンドルバーマウントの各種ライトを付けられる。CATEYE 以外のライトを使いたい時には、ありがたいパーツだ。

ライト取付部の直径は26mm、重量は実測で21g(ネジ含まず)。 フロントフォーク取付用ネジが付属するが、別途フェンダー(ドロヨケ)を付けている場合は、フェンダーに付属のネジをそのまま使えば良いだろう。

なお、一般的なハンドルバーマウントのライトを使えるが、マウンタの幅が広いライトは干渉して付けられないことがあるので、全てのライトが使えるわけではない。

または、夜間あまり走らない人は、都度付け外しする前提で、簡単に着脱できるハンドルバーマウント一体型のモデルにする(使わない時は外してサドルバッグなどに放り込んでおく)のも良いだろう。 ちなみに下向き装着にすると若干干渉しづらくなる(取り付け場所を選ぶことに変わりはないが)。

おすすめカスタム

ハンドルグリップ

標準のグリップは軽量化には貢献していそうだが、手は痛くなるしハンドル感も悪いので、すぐに交換を推奨。できれば新車購入時にグリップも購入して、最初から付けてもらうと良い(後から交換すると外すだけでも大変だし、ブレーキレバーやシフターなども動かす必要があって面倒)。

グリップといえば定番はエルゴンだが、少々値が張るし、他にもいろんなメーカーから市販されているので、好きな物を付ければ良いと思う。 ただし出っ張る物は、折りたたみ時に干渉しないよう気をつけたい。

ハンドルバー径は標準的な22.2mm。グリップの長さは好みで選べば良いが、標準添付品は左右とも約110mmだった。

標準添付のグリップは、速乾性のスプレータイプディグリーザーを吹き込みつつ滑らせながら引き抜くことができるが、けっこう力が要るし、外したところで使い道が無ければ、切ってしまっても構わない。 ただし手や他のパーツを傷つけないよう気をつけたい。

グローブ

アルミフレーム車は軽量化できる半面、振動が伝わりやすく、クロモリに乗っている人がアルミに乗り換えると疲れることがある。K3の場合は上述のグリップ交換が最優先だが、併せてサイクリンググローブを着けると、楽に走れるようになる。

特にK3はグリップが安っぽい(交換を強く推奨)、衝撃が伝わりやすいアルミフレーム、しかも小径で標準タイヤのエアボリュームが少ない(Big Apple に換えれば別だが)と悪条件が揃っているので、初めは手が痛くなると思うが、グローブひとつあると大違いだ。

グローブは試乗車やレンタサイクル・シェアサイクルを利用する時にも使えるので、手に合うグローブをひとつ見つけておくことをお勧めする。

ペダル

標準ではVPの「VP-113」という折りたたみペダルが付いている。実測で約500g(片側 251~253g)。 悪くはないが、折り畳み時に強い力で引っ張る必要があって手が痛くなるのと、少々重い。

また、折ってもけっこう出っ張るので、輪行時には気になる。

三ヶ島の Ezy Superior シリーズ

筆者のおすすめは三ヶ島(MKS)の Ezy Superior(イージー スーペリア)シリーズ。金具を押し回しするだけでペダルを取り外せるので、折りたたみ保管・輪行時に出っ張らず、取り付け・取り外しも簡単にできる優れもの。ただし併売されている同社Ezyシリーズとは互換性が無いので気をつけたい。

小型軽量の両面踏みモデル「TOURING-LITE」は左右セットで380g(実測片側188g)。価格はお高め(左右セットで8千円~)だが、頻繁に輪行するなら替えて損はないと思う。

なお、最初の取り付けには薄型ペダルスパナが必要なので、無い場合は併せて購入しておこう。

もっとも、盗難が気になるなど、あえて簡単に取り外せない方が良い場合もあるだろうが、その場合は同じく三ヶ島(MKS)の「FD-7」がおすすめ。こちらはペダルレンチのほか8mmのアーレンキーでも着脱できる。

アルミ製で質感良好。片側実測245gで、若干ながら標準ペダルよりも軽量。 ボタンを押すだけの軽い力で折りたため、回転も良い。ただし折りたたみ後の出っ張り感はけっこう強い。

フェンダー(ドロヨケ)

前後フェンダー取付後 伸縮式なので意外と邪魔にならない

無くても良いが、雨の日や雨上がりなどに乗ることがあり得るなら、付けておくと安心。

ただし重量増のほか、折りたたんだ時に邪魔になるのが悩ましいが、中国メーカー Velo Line伸縮式フェンダーを付けてみたら、なかなか良かった。

重量は前後合わせて約300g。シートポストマウントだけでなく、添付のパーツでフレームのブリッジに取り付けられるのも好評価。

フェンダーにオートライトを取付

リアライト

トンネル内や夜間の走行時には、後続車への警戒に効果的なリアライト。ぜひ付けておきたいが、視認性を確保しつつ、干渉しがちなシートポストマウントは避けたい。 そこで試行錯誤した結果がこれ。

CATEYE 544-6510 サドルレール用ブラケット RM-1 をばらして、上記のフェンダーに穴を開けて取り付けてみたら、良い感じになった。

CATEYE のブラケットさえ付けられれば、ライトは選択肢豊富だが、リアフェンダーの支柱はさほど丈夫ではないのと、走行中の揺れを小さくするために、軽量のライトを選ぶのが良いと思う。

すると結局、RAPID 3 AUTO(乾電池式)か RAPID micro AUTO(充電式)の二択になりそう。(乾電池が良いか充電式が良いかは好みで選べば良いと思う。充電式の方が若干軽量で高価だが大差ない。)

RM-1のネジ位置に合わせてリアフェンダーに穴を開ける
ナットがわずかに食い込むくらいの位置に穴を開けると良い
RM-1を取り付けたところ

ウエルナットをスペーサー替わりにして、TL-AU165BSを取り付けてみた。筐体色はK3(2020年モデル)に合う

リフレクタ

TL-AU165BSと付属のネジ、M5のウエルナット

リフレクタは必須なので標準添付されているが、標準品はシートポストマウントのため、サドルバッグなどと干渉しがち。

そこでフレームの右側後輪付近のネジ穴を使って、JISリフレクタ付きのリアライトを取り付けてみた。

ただし標準添付のパーツでは取り付けできないため、昔使っていた TL-AU200付属のマウンタ(右写真)をスペーサとして使った

しかし TL-AU200 はすでに生産終了で入手できない。スペーサーの入手が肝になりそう。

そこで、試しにM5の「ウエルナット」と呼ばれるゴム付きナットを買ってきて、スペーサー替わりに使ってみた。 ゴム部の長さはライトに付属のネジに合わせて用意すれば良いが、ネジ込むと縮む特性を考慮に入れよう。また、ネジの回り止めが難しいので、必要に応じウエルナットをライトに接着するとか、ロックタイトや抜け止めワッシャーなどを併用すると良いだろう。

リフレクタライトは、ソーラーパネル付き充電式の TL-SLR200N は生産終了しているようだが、TL-AU165 はまだ購入できる(ヨドバシカメラで1390円)。いずれも付属のバックステー用パーツは使わ(え)ないが、ネジは付属品を使う。

サイクルコンピュータ

手元で余っていた CATEYE のワイヤレスタイプ、CC-MC200W を取り付けて、問題なく使えた。

折り畳み自転車等の小径車には送信距離の関係で、ご使用できない場合があります。」と注意書きがしてあるが、筆者の手元では特段問題なく使えている。

ただしハンドルバーに取り付ける位置によっては折りたたみ時にキックスタンドと干渉するので、取り付け位置は選ぶ必要がある。

タイヤ周長は空気圧や加重(体重)によっても変わるので、実車で計測するのが良いが、参考に筆者の場合は標準タイヤで1010mm、Big Apple で1065mm。

CC-RS100W "QUICK" は中央には付けられないが(折りたたみ時にハンドルバーを回す必要があるため)、折りたたみ時にキックスタンドとの干渉を避けられるので、もし新たに買うならこれにしたと思う。

ただし、安価なエントリーモデルは電波の到達距離が短いので要注意。 また、有線タイプは折りたたみ時にケーブルが干渉・断線等しやすいのでお勧めしない。

逆に、GPS付きなどの高値なモデルもお勧めしない。走行位置や心拍数(運動量)の記録には、レンタサイクルを含め車種を問わず使える#スマートバンド・スマートウォッチの併用をお勧めする。

タイヤ

Schwalbe Big Apple (ETRTO 50-254) と Panaracer のチューブ タイヤにはリフレクタ付き

巷で評判の Schwalbe Big Apple を取り付けてみた。

良いところ

  • 安定する
  • ダートを走れる
  • 下り坂があまり恐くなくなる
  • 路面の衝撃を受けにくくなる
  • パンク耐性が高まりそう

良くないところ

  • 抵抗感が増す
  • 登坂がきつくなる
  • 若干、重量が増す
右が標準タイヤ、左が Big Apple。太さの違いが一目瞭然

正直、メリットは喧伝されているほど大きくはないかも。 実際に替えてみて、標準タイヤ(KENDA)にもそれなりの良さがあると思った。

筆者は元々20インチ小径車乗りなので、K3の走りにあまり違和感を持たなかった面もあると思う。普段700Cに乗っている人がいきなりK3に乗ったら恐いだろう(そして、Big Apple を付けた安心感は大きいだろう)と思う。その差かも?

でも、標準タイヤ(KENDA)ではダートなどは恐くて走れないので、ロード寄りの使い方をするならKENDA、MTBとは言わないが舗装が荒れ気味の道路やダートなども走ることを考えているなら Big Apple 装換が正解か。

交換方法

ホイールサイズが小さいため、タイヤレバーがうまく使えない(^^;

物さえ揃えられれば交換自体は難しくなく、必要な工具は空気入れと5mmのアーレンキー(ホイールを固定しているネジを回す時に使う)くらい。

昔はタイヤが入手困難だったようだが、今は国内代理店も扱っており、ヨドバシでも買えるようになった。

チューブは Panaracer H/E 14×1.5~1.75 仏式(34mm)を使用シュワルベの純正チューブは米式バルブのみだが、K3のホイールのバルブ穴は小さくて仏式バルブしか通らない。国内で入手しやすい Panaracer の14インチ仏式バルブがあって良かったけれど、他に選択肢は無いと思う。

ちなみに標準添付のKENDA製チューブは 14×1.25~1.5 だったので、14×2.00 の Big Apple に使うのは少し躊躇われた。まあ空気圧が低いので大丈夫かなという気もするが…

タイヤレバーはあれば良いが、使わなくても交換できた(もとい、ホイールが小さすぎてタイヤレバーをまともに使えなかった…でもあれば少し便利)。

後輪は一旦チューブの空気を抜かないとVブレーキに干渉して嵌められない/抜けない(もちろんブレーキ側の解除は必須)。

14インチホイールの小ささ故のメンテナンスしやすさと、しづらさ(汎用の工具が合わない)両面あるなと実感。

使用感

1インチ程度大きくなるが、筆者が測ったところ周長が1010→1065(mm)になった。つまり1回転あたり5cm(約5%)の差。この周長差を評価している人もいるようだが、個人的には、下り坂などでトップスピードが幾分伸びやすくなったものの、走行時の抵抗感が増した(若干疲れやすくなった)ので、周長が長くなったのを相殺して若干マイナスくらいだと思う。

やはり安定感が増すのが最大のメリットだと思う。 若干だがハンドルを取られにくくなる安心感が得られるとともに、ダートや下り坂を走る時の安心感は段違い。

標準のKENDA製タイヤ&チューブ 14×1.35 ETRTO 32-254 上限5.9気圧

空気圧は、KENDAは5.9気圧(85 PSI 5.9 BAR 590kPa)まで入れられるが、Big Apple は4気圧(4.0 bar 55 psi)が上限になっている。

気になるのはエア抜けで、4気圧で出発し、20kmほど走って帰ってきたら3気圧になっていた(このタイヤは下限が2気圧 2.0 bar 30 psi なので支障はないのだが)。3より下がることはあまり無いのだが、4気圧入れると下がってしまう。これはチューブの不適合や装着時の不具合があったのかもしれない。やはりシュワルベの公式チューブを使う方が良いのだろうが、米式バルブしかないので、リムのバルブ穴を拡げる必要があり、そこまでは出来ていない。

結局どちらが良い?

1速(ローギア)にするとシフターがタイヤぎりぎり

小径車に慣れていて、舗装路しか走らない人、登坂が多い人は、標準タイヤの方が良いかも。

普段700Cなどに乗っていて小径車に慣れていない人や、下り坂やダートを走りたい人は、Big Apple が良いと思う。

筆者は普段から小径車に乗っているが、ダートを走る機会がそこそこあるので、Big Apple にして良かったと思う。でも登り坂の抵抗感が思った以上に大きくて、標準タイヤも捨てられずにいる(笑)。

また、14インチチューブを在庫している自転車店が多いとは思えない(というか、めったに無いと思う)し、輪行用であることも考えれば、やはりパンク耐性は重要だと思う。

Big Apple は国内代理店が取り扱い始めて、普通に買えるようになってきたが、あまり流通量は多くないので(まあ実質K3専用だろうか、14インチの車種は少ないからね…)、入手しやすいとは言えない。 (もっとも標準のKENDAはどこで買えるのかも不明で、標準品の方が買いづらいのだから、DAHONどうなのよと思うけれど。)

他に注意点として、タイヤを Big Apple に替えてローギアに入れると、変速機がタイヤぎりぎり(右上写真)。筆者の手元では接触していないようだが、メーカー想定外の使い方なので、カスタムは自己責任でどうぞ。

補修用パーツ

ブレーキ

ブレーキアーム・レバーは標準のVブレーキのままで問題ない(筆者は交換していない)。OEM用の廉価版にありがちな制動力の弱さや音鳴りなどは、K3に関しては無いと思う。

普段ロードに乗っていてVブレーキに慣れていない人が替える例はあるようだが、筆者はむしろVブレーキの方が良いと思う。標準タイヤのままでも差し支えはないし、タイヤを Big Apple に交換した場合はスリップ等の心配も減り、Vブレーキの制動力を発揮できる。

ただし、当然ながらブレーキシューは摩耗するので、いずれ交換が必要になる。標準装備品は TEKTRO J310 というOEM用のミニVブレーキで、シューは 827.12(パッド長 55mm)が付属しているが、これはOEM専用なのか市販されておらず、市販品では 836.12(パッド長 63mm)が対応しているよう。通販では普通に買えるが、店舗ではあまり見かけない。

筆者は20インチ小径車の補修用にシマノのS65T(パッド長 60mm、ドライ向き)を常備しており、音鳴りが控えめで制動力が高く、調整もしやすくて気に入っている。取扱店も多く、ヨドバシカメラやビックカメラ店頭でも購入できる。K3にもこれを使う予定。

ちなみに同サイズのウェット向きでM65Tというシューがあるが、昔のMTB用で、互換性はない。

最近のVブレーキは互換性があって他社のシューも使えるが、一般的な700Cなどで使われる長いシューは小径車のリムに合わないので、短いシューを選ぶ必要がある。

交換作業はアーレンキーのみで出来て簡単だが、自転車店に持ち込んで交換してもらう場合は、短いシューを常備していない店もあるだろうから、DAHON等の小径車を多く取り扱っている店に依頼するのが良いだろう。

その他カスタム

100円ショップ「ダイソー」で販売しているスポークリフレクター

スポークリフレクタ

新車購入時には、14インチの小さなホイールサイズに似合わない大きなリフレクタが付いている。

「TPL 0029」と書かれている、CATEYE RR-530-WUW 同等品。

用は為すので好みの問題ではあるのだが、格好悪いし整備の邪魔にもなるので、スポークリフレクタに交換すると、すっきりする。

スポークリフレクタは百円ショップでも売っているのでそれでも良いが、百均のは少し弱い感じがあるので、気になる場合は3M「スコッチライト」を指名買いすると良いかも。

左が標準添付のベル、右が KNOG Oi

ベル

ベルは、こういう所で使うために装着が義務付けられている(よって街乗りではまず使わないし、みだりに使ってはいけない)

ベルは街乗りではまず使わない(むしろ使ってはいけないことが多い)が、法的に必要だから付いているもの。新車に標準で付いてくるが、折りたたみ時に干渉することがあって邪魔に感じたので、「KNOG Oiスモールサイズに交換。折り畳み時の干渉がなくなり、ハンドル回りも少しすっきりした。

でも2500円ほどする。法的に義務だから付けてはいるが、使わない物にこんなに払いたくないと思う人もいるだろうから、Amazonなどで販売されている廉価な互換品でも良いかもしれない。

Giant MTB CIRCLE LOCK を取り付けた様子 リアフェンダーに隠れてさほど目立たない

ロック

ワイヤーロックが一般的だが、筆者はいわゆるママチャリでよく使われているサークルロックを付けてみた:)。

もちろんママチャリ用のロックは付かないので、自転車メーカー大手Giantが販売している「MTB CIRCLE LOCK」を購入。店舗へ出向けば普通に購入できるが、通販は無い。筆者は Giant Storeで購入したが、近くに直営店が無い場合は、Giant取扱店で取り寄せられるか聞いてみると良い。

Vブレーキ台座に取り付けるタイプだが、取り付け金具の形状が本車種に合っていた。ただし取り付け時に多少曲げてやる必要がある(角度をつけてやらないとロックがリムに当たってしまう)。

重量は実測で約490g。従来使っていた汎用のワイヤーロックが290gなので、200g増になってしまったが、頻繁に使う物なので使い勝手を優先した。

普段はサークルロックを使い、自動車から見える道路端など盗難の危険が高い場所ではワイヤーロックでいわゆる地球ロックを併用している。


純正の EZ Basket を取り付けてみた

キャリアとカゴ

DAHON EZ Basket の専用キャリア
Big Apple と干渉せずに取付可

EZ Basket」という、DAHONの純正品、もとい日本代理店アキボウが用意している純正品がある。

よって日本のホームページには掲載があるが、本国(米国)のホームページには掲載が無い。

筆者はリュックが苦手なので、荷物を載せるキャリアを付けたかったが、市販されている汎用リアキャリアは20インチ用が最小で、14インチ用は無い。20インチ用のリアキャリアをK3に付けられそうだが(フレームに取付穴はある)、フォールディングサイズが大きくなってしまい、K3を買った意味が削がれてしまう。悩んだ末に EZ Basket を取り付けてみた。

専用のキャリアとカゴのセットで、輪行する時にはカゴを簡単に取り外せ、フロントキャリアとして使うこともできる。地味に良く出来ている。

K3が小さいがためにカゴが大きく見えるが、実際には小さなカゴで、ハンドバッグ程度しか入らない。そもそも耐荷重量はたったの2kg。日常の買い物などで使うには向かない(そもそもK3自体が日常の買物などには向かないが)。

もっとも実物を見れば分かるが、着脱式のカゴなので、重い物を入れるとカゴが動いて外れてしまったり、中身が飛び出したりするかもしれない。それもあって重量を制限しているのだろう。キャリアはしっかりしているので、カゴを使わずキャリアとして使うぶんには、旅行中の荷物くらいは載せられるのでは(と期待しているが、誰も保証しないので、自己責任で判断を)。

ちなみに、これにそっくりなフタバオリジナル(サギサカ)のEZバスケットキャリアが市販されているので、実は試しにこれを買ってみたのだが、残念ながらK3には付けられなかった。DAHON(アキボウ)のと見た目はそっくりで、カゴは互換(ただし形は少し違う)だが、キャリアの造りは微妙に違うようだ。

そこで、念のため自転車店経由で代理店(アキボウ)にK3への取付可否を確認してから取り寄せてもらったところ、DAHON EZ Basket は全く問題なくK3に付いた。

けっこう高い(税込6,380円、サギサカ製の倍もする)ので悩ましいが、K3に素直に取り付けできるフロントキャリアはこれ一択だと思う。リュックが苦手な人など、荷物の扱いに悩んでいる人は、検討してみる価値はあると思う。

ちなみに2021年モデルではヘッドチューブにラゲッジソケットが追加されたので、Ternのラゲッジトラスやリクセン&カウルのヘッドチューブアダプタを取り付けられるようになった。なんと楽々前カゴが…いいなぁ(^^;

スマートバンド・スマートウォッチ

実売1万円を切る廉価機種だが、GPSを内蔵し、機能充実。ベルトが安っぽいが、好みの市販品に交換できる

特段必須ではないが、光学式心拍計やGPSなどのセンサー類を搭載し、腕時計のように腕に着けて運動量や走行位置を計測・記録できるスマートウォッチが流行っている。筆者もいろいろと試しているが、2021年初頭に発売された Amazfit GTS 2 mini が、性能・機能ともに優秀で驚いた。

通常価格は16,800円だが、公式通販では頻繁に1万円を切る価格でセールに出ているので、週末や商戦期などに覗いてみると良い。

走行距離はタイヤの回転数から算出する方が正確だし、メンテナンスの参考になる積算走行距離を記録する意味でも、サイコンは別途付けておきたいが、サイコンにGPSや心拍計などをつなげるよりも、スマートバンドを併用する方が使いやすくて、記録も見やすく、良いと思う。

輪行にはK3を、普段は700Cや20インチをと乗り分ける人が多いだろうし、近頃は土浦宇都宮などスポーツサイクルを借りられる場所も増えてきた。スマートウォッチならばレンタサイクルを含めて車種を問わず使えるのも特長だ。


純正サドル、サドルバックと Tile Pro 電池交換版

Tile

これも特段必須ではないが、「Tile」(タイル)を自転車に取り付けておけば、近くにあることを検知できるので、自宅の軒先などに保管する場合や、ポタリング中に喫茶店等に寄るときなど、自転車が近くにあることを確認できて地味に便利。

防水性能はIP55(防滴)。たまに雨がかかる程度なら問題ないが、なるべく水がかからない場所に取り付けよう。

ただし、盗難・紛失時の追跡は、あまり期待しない方が良いと思う。 Tileを使っている人が少ないのだろうが、筆者が Tile Pro を付けて走っていても、他人のTileアプリに検出されることはめったにない。

もし追跡を期待するなら#AirTagにしておこう。

Tile Mate

一方、鍵などに付けるなら Tile Mate がおすすめ。軽くて穴も開いていて使いやすい。鍵をどこに入れたか忘れてしまった時などに、音を鳴らして探すことができて便利だ。

なお、電池交換できるモデルと、できない使い捨てモデルが併売されているので要注意。電池交換できない旧モデル(流通在庫のみ)と、最新の Tile Mate (2022) は使い捨て。2018/2020年版はMate・Proともに電池交換できるが、在庫限りで終了になると思われる。長く使うつもりならば「電池交換版」を購入しよう。

Tile Pro の場合、一般的な CR2032 コイン電池が使われているので、交換用電池はコンビニや百均でも購入でき、価格も安い。

Tile Mate (2018/2020) に使われているのは一回り小さい CR1632 という電池だが、これも国内で普通に流通しており、百均や家電量販店などで購入できる。

AirTagを入れた自転車で街中を走ると、通りすがりの人のiPhoneに位置取得される

AirTag

あのAppleが満を持して(?)、#Tile競合の「AirTag」(エアタグ)を投入してきた。家電量販店などで購入できる。3,800円(ビックカメラでは5%ポイント還元)。

2021年 4月30日に発売されたばかりで、まだ品薄状態だが、注文して気長に待っていれば届く。じきに落ち着いて、店頭にも並ぶようになるだろう…

で、このAirTagが凄いのは、巷に溢れているiPhone・iPadをスキャナにしているので、とにかく追跡がすごい。AirTagを付けた自転車で街中を走っていると、ほぼ数分毎に位置情報が更新される。今まで Tile Pro を付けて走っていてもほとんど検知されなかったのに!(笑)

そんなわけで、位置追跡を考えているなら、Tile よりも AirTag がおすすめ。 でも盗まれた物を取り返しに行くのはリスクもあるので、慎重にどうぞ。

また、AirTagを使うには iOS・iPadOS 14.5 以降に対応する iPhone・iPad が必要になる。Androidスマートフォンしか使っていない人は、いちばん安価な初代 iPhone SE(中古で1万円前後)を一緒に買わないと使えないので、ちょっと高くつく(^^;。

AlterLocK

筆者は使ったことないが、近頃は自転車の防犯に特化した「AlterLocK」という商品も出てきた。初期ロットはすでに完売し、2021年8月頃に発売された現行ロット(第2世代)はWi-Fiでの位置測位に追加対応している。

本体価格11,660円(税込、送料別)に加え、利用には月額396円または年額3,960円の契約が必要になるので高めになるが、通信機能とGPSを内蔵しているし、振動を検知してアラームを鳴らす機能があるので、追跡だけでなく初期防犯にも役立ちそう。

ボトルケージ台座に取り付ける形なので、K3にも取り付けられる。 もちろん防水防塵 (IP66) で、充電式。充電端子は USB Type-C、電池持ちは1ヶ月程度のようだ。

ただし通信には Sigfoxを使っているようで、利用可能エリアの制限が厳しい。エリア内でも山あい(の谷)では電波が届きにくいので使えないかも。 もっともK3なら街乗り中心だと思うけれど、山間部や峠越えが多い人などは要注意かと。

2022年1月下旬、フランスSigfox社が経営難に陥っていることが報じられた。日本でサービスを提供している京セラの子会社は運営を継続し、「日本国内におけるSigfoxネットワークの運用ならびに顧客サポートの提供には影響ございません」と表明しているが、外国では使えなくなる場所が出てくるかもしれない。

税込。最低契約期間は6ヶ月。1契約で3台まで利用できる。
充電器・ケーブルは別売。スマートフォン用などの市販品を利用できるが、充電の度に取り外すのは面倒だろうから、モバイルバッテリーを使う方が良さそう。

サドルバッグを付けたまま折りたたみ、輪行袋に収納できる

サドルバッグ

K3にはリアキャリアもフロントバッグも付けづらいが、輪行時に携行したい#お助けチューブや予備チューブなどを携行するためにも、サドルバッグは使いたい。

サドルバッグは、よほど大きな物でなければ、折りたたみ輪行時にも取り付けたままで輪行袋に収納できる。

一方、シートポストマウントのリフレクターやワイヤーロックホルダーなどと干渉しがちなので、各々取付場所を工夫する必要がある。折りたたみ運用を考えると、シートポストに取り付けるパーツは最小限にする方が良いだろう。

サドル

標準添付のサドルで問題ないと思う(筆者は交換していない)が、一般的なサドルレール付きなので、市販品との交換は容易。

ボトルケージ

筆者は輪行袋入れに使っている

フレームに一般的なボトルケージ取付穴が用意されている。ただしほぼ水平なので、シンプルなボトルケージを付けても、中身が落下しやすく、ボトルケージとしては使いづらい。

筆者は専ら輪行袋入れに使っている(飲み物は#サドルバッグに入れている)ので問題ないが、ボトルを入れたい場合は、ある程度がっちり固定できる物を選ぼう。

または、携帯用空気入れなどを付けるには良さそう。


輪行

「モンベル コンパクトリンコウバッグ フォールディングバイク用」に収納したところ
輪行袋の中はこんな感じ。サドルはもう少し下げられるがサドルバッグ次第

輪行袋

筆者は「モンベル コンパクトリンコウバッグ フォールディングバイク用」を使っている。

登山用具でお馴染みのモンベルが企画・発売する商品で、薄く軽くて使いやすいのがメリット。20インチまで対応できそうな大きさで、K3を入れると余るが、紐で締めて小さくまとまるようになっており、使い勝手が良い。 モンベル直営店には大抵置いてある(店頭に無くても取り寄せできる)。直営店以外での取り寄せ可否は不明。通販は直営のみ。

デメリットは、生地が薄いため自転車の保護は期待できず、飛行機などへの積み込みには向かないことと、価格が高い、販売店が少ない。

注意点として、巾着タイプの袋なので、紐を引いてきちっと締める必要がある。底が開いていると袋ではなくカバーと見做されて文句を言われるかもしれないので要注意。また、上部がけっこう開いていて、サドルが飛び出すことがあるので注意したい。

上記の注意点が気になるようなら、ファスナーで閉める手提げ袋タイプの「GIZA PRODUCTS バイシクル キャリング バッグ(16インチ折畳み車用)」の方が手軽に使えるかもしれない。価格も安い(半値以下)。大きさは少し余るが、16インチ用なので、まあ仕方ない。


もちろんDAHON純正の輪行袋もある。K3 には「Slip Bag mini」(14インチの Dove Uno 用)が対応するが、価格が高く(モンベルのより高い)、販売店が少ないのが難。


手回り品切符と特大荷物スペース

K3の展開サイズは実測で約L120×H90×W56(cm)、フォールディングサイズ(カタログ値)は W65×H59×D28cm。Big Apple に替えたり何なりで実測ではもう少し大きくなって、実測で約W70×H60×D30(cm)。薄い輪行袋を使って、ぎりぎり160サイズ。

JRの無料手回り品(3辺の最大の和が250cm以内)にはもちろん収まるので、規則に従い「自転車にあっては、解体して専用の袋に収納したもの又は折りたたみ式自転車であって、折りたたんで専用の袋に収納したもの」に限り無料で車内に持ち込むことができる。

また、筆者の知る限り、JR以外の鉄道会社でも持ち込める(ただし観光地のケーブルカーロープウェイなどはこの限りではない)が、無料範囲は会社により異なるので、会社によっては有料(手回り品きっぷが必要)になる所もある

例えば小湊鐵道箱根登山鉄道では無料手回り品扱いだが、わたらせ渓谷鐵道大井川鐵道では手回り品切符が必要。いすみ鉄道は折りたたまずに乗せると有料で、輪行袋に入れた自転車は無料。路線バスでは、神奈中バス箱根登山バスでは小児運賃相当、しずてつジャストラインでは普通運賃の半額相当の手回り品料金が必要。

混雑時には安全確保のため断られることもあるので、ラッシュ時間帯や観光ハイシーズンは避けるようにしたい。

160サイズに収まるK3は東海道新幹線の「特大荷物」にぎりぎり該当しないが、元々輪行袋に入れた自転車は予約不要となっている。 とはいえ、特大荷物スペース座席が空いていれば、そちらを予約する方が良いと思う。 (K3は空いていれば脇に置いておける大きさなのだが、網棚には載せたくないし、混んでくると邪魔になるので…)

宅配便

宅配便で送る場合は、生地の厚い、しっかりした袋を使う方が良い。

本機のフォールディングサイズはぎりぎり160サイズだが、宅配便に耐えられる梱包をすると160サイズでは収まらないと思う(シートポストを抜けば160サイズに収まりそうだが、うまく梱包できるかどうか)。

宅急便では2021年10月 4日より180・200サイズに対応したので、K3ならば180サイズでは送れるだろう。往復宅急便空港宅急便にも対応したので、宿泊施設や空港へ送るにも便利だ。

発送時には最寄りの宅急便センターまで自走して行って輪行袋などで梱包し、宿へ送ることができる。ただし大きな荷物になるので、宿で受取拒否されないよう、予め連絡して了承を得ておく方が良いと思う。往復宅急便を使えば、宿から送り返すときに伝票記入や支払いは不要で、返送は自宅まで配達してもらえる(時間帯指定できるようになった、もちろん宅急便センター留めもできる)。宅急便になったので30万円までの保険が運賃に含まれ、デジタル割クロネコメンバー割も利用できる。

うまく梱包して170サイズに収められれば、ゆうパックでも送れそう。駅近くの郵便局で受け取れたりして便利なのだが、梱包次第だろう(筆者は試したことないので悪しからず)。

以前は、ヤマトでは160サイズ超は宅急便では送れず、ヤマト便 60kg運賃になっていた(サイクリングヤマト便と同じだが専用タッグや会員証は不要、輸送時間は宅急便+1日程度)。宅急便サイズ拡大とともにヤマト便は廃止され、サイクリングヤマト便も使えなくなってしまったので、小径車はいいが、700Cなどの一般的なサイズの自転車の輸送には苦労しそうだ。
自宅等への集荷依頼もできる。160サイズ超はコンビニ等の取扱店からは発送できない。

コインロッカー

K3の折り畳み(フォールディング)サイズは実測で約W70×H60×D30(cm)。

シートポストを抜けば高さ50cmになるので(Big Apple 装着時)、コインロッカー大サイズ(500円~)にも入れられる。

シートポストの大きさは約67×28×15cm(標準サドル込み、サドルバッグ除く)だが、サドル部以外は棒なので、よほど大きなサドルバッグを付けなければ、隙間に収まるだろう。

コインロッカー利用を考えている場合は、はみ出るカスタムを避けることと、薄手の輪行袋を用意すると良い(その点、モンベルのは薄くて使いやすい)。

参考リンク


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