Amazfit GTR

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Amazfit GTR (左) 42mm (右) 47mm

Amazfit GTR(アマズフィット ジーティーアール)は、中国HUAMI(ファーミ、Xiaomi系)製の腕時計活動量計。いわゆるスマートウォッチ。

サイズは47mmと42mmの2種類。 47mmはフレームの素材による3モデル(Aluminum alloyStainless steelTitanium)、42mmはカラバリで5色(ブラック、ホワイト、ゴールド、ピンク、レッド)展開されている。

中国では2019年7月に発売。その後、グローバル版(英語版)が様々な地域で販売されているが、日本では未発売で、一部の輸入雑貨店が扱っている程度なので、国内では知る人ぞ知る状態。価格は税込で17,000円前後。本体・アプリともに日本語表示に対応。

また、2019年12月にはGPS非搭載の廉価版 Amazfit GTR Lite が発売されている。 こちらは47mmモデルのみで、日本語非対応。本稿では扱わない。

本稿では、Androidアプリを使い、執筆時点で最新のファームウェア バージョン 0.1.0.75 をもとに記述している。

特徴

日常使いに向くデザイン

フォーマルにも使えるデザイン
背面はプラスチック。専用充電ケーブルはマグネットでくっつくタイプで、手間要らず。USB端子から給電する。

フレームは金属製(画面はガラス、バックパネルは樹脂製)で、その質感を活かした仕上げなど、従来の機種と比べてシンプルかつ高級感のあるデザインが前面に打ち出されている。

従来のスマートウォッチはスポーツウォッチのようなデザインが主流で、Amazfitシリーズもスポーツタイプを数多く発売してきたが、比較的大柄で厚みがある機種が多く、多種目のワークアウト(訓練)に対応していることなどが売りになっていた。 本機も一通りの機能を備えているが、普段使いできるデザインを前面に出してきたのは珍しいと思う。

このデザインならば仕事でも使いやすいので、仕事中(通勤を含む)の運動量/運動不足を見える化する用途に向いていると思う。

付属のバンドは樹脂製だが、汎用の腕時計用バンド(47mmモデルは22mm幅、42mmモデルは20mm幅)と互換性があるので、好みの腕時計用バンドに付け替えて使うことができる

Amazfit Pace(左、反射液晶)と GTR 42mm(右、AMOLED)比較
炎天下での見やすさと省電力性は反射液晶が優れるが、屋内での視認性はAMOLEDが優れる。ワークアウト専用なら前者、普段使いを重視するなら本機が良いだろう

また、毎日使う腕時計で頻繁な充電が必要ではストレスになるが、本機は47mmモデルで24日間(42mmモデルではその半分弱)の電池持ちを実現した上、充電ケーブルはマグネット付きアダプタでワンタッチ充電になっており、手軽に利用できるのも魅力。

画面には326ppiAMOLEDディスプレイ(47mmモデルは1.39インチ、42mmモデルは1.2インチ)を搭載し、屋外だけでなく屋内での視認性も良好。もちろん文字盤の差し替えにも対応しており、背景に好みの写真などを入れることもできる。

機能面では、5ATM防水、GNSS内蔵(GPSGLONASS)、他にPPG光学式心拍計、6軸加速度、3軸地磁気気圧静電容量照度の各センサーを搭載。

本機はGPSを内蔵しているので、位置情報の精度が低いスマートフォンを使っていても比較的安定した位置取得ができるし、スマートフォンを持たずに出かけても計測できる。

運動量を可視化し、運動不足を防ぐ腕時計

PAIが青色になっている日は、運動不足が続いていることを表している(ので、サイクリングに出掛けて運動不足を解消してきた図)

本機はガチにスポーツをする人でも使えるが、本機を選ぶ人は、どちらかと言えば普段使いを考えているのではなかろうか(スポーツ中にしか使わない人は他の機種を選んでも良いわけで、選択肢も多いのだから)。

筆者もそのクチだが、スポーツはむしろ苦手で、仕事もデスクワークかつリモートワーク主体で、油断すると引きこもりがちになるので(苦笑)、本機は運動量を可視化することで運動不足を防ぐ目的で使っている。

2020年は世界的な新型コロナウィルス対策が急務になり、慣れないテレワークに突然切り替わった人も多そうだが、通勤しないとすぐに運動不足になるので、本機のような活動量計(スマートウォッチ、スマートバンド)を試してみることをお勧めしたい。

さらに本機は「座りすぎ通知」(1時間座りっぱなしと判断されると震えて身体を動かすよう促される)などの機能も搭載しているので、テレワークでデスクワークをしている人にぴったりだ。

ちなみに、Google Fit でも「ハートポイント」という似た仕組を取り入れたが、計算方法は異なり、互換性はない。データの移行はできないが、運動不足を防ぐという意味では似た機能なので、Google Fit 対応のスマートバンドを試してみても良いだろう。

運動量を可視化するPAIスコア

PAI

本機を含む最新の Amazfit シリーズには、心拍数と年齢・性別等から算出される「PAI (Personal Activity Intelligence)」という指標で運動量を表示する機能が搭載されている。 このスコアが100以上になるように運動を継続すると、高血圧心臓病2型糖尿病になるリスクを低くできるという。

心拍数から運動量を計測する仕組みなので、通勤通学や買い物、散歩、サイクリング、スポーツ・ジム通いまで、おしなべて運動量を計測・積算して指標化する仕組みになっているから、あえて苦手なスポーツに挑戦する必要は全くないし、とにかく着けっぱなしにしておけば計測されるので、手間もさほどかからない。

また、PAIスコアは1週間分の積算なので、例えば雨の日は運動を控え、晴れた日だけ運動するといったスタイルでもOKだ。

逆に、週に1回だけ強い運動をして、他の日は何もしないと、PAIスコアは低くなる。毎日でなくてもいいが、こまめな運動の積み重ねが大事というわけだ。

詳しい計算方法は開示されていないが、心拍数を上げる運動をすることでPAIが上がり、運動しない日はPAIが増えも減りもしない。ただし7日間の累積値なので、7日前に獲得した値が失効することで減少することはある。1日に獲得できる上限は75となっている。

筆者が試した範囲では、業務や買い物などに歩いて(電車に乗って)出かけてもPAIは上がるし、自転車で走ると効果てきめんで上がりやすい。山に行くともっと上がるが、1日歩き続けていても、数時間サイクリングしても、あまり変わらない。サイクリングは効率よくPAIを稼ぐことができる(個人差はあると思うが)。

例えば筆者が業務の外回りで電車+徒歩で1万歩ちょい歩いた日は20PAI。自転車で軽く10kmほど走る+3千歩ちょい歩いた日は32PAIといった感じ。電車通勤などで歩いてもPAIは貯まる(=毎日の通勤も運動の積み重ねになる)ことと、自転車で走るとさらに効率よくPAIを貯められる(=運動量を効率よく稼げる)ことが分かる。

スコアは心拍数をもとに算出されるので、もちろん本機を装着している必要はあるが、ワークアウトの有無は無関係。ワークアウト計測せず、ただ本機を着けていれば良い。通勤の合間に1駅余分に歩くといったことでもOKだ。

この仕組みから、必ずしも毎日運動する必要はないが、運動貯めもできない。1日めいっぱいキツイ運動をして75稼いでも、残り25は他の日に獲得しないといけないし、7日後には消えてしまうので、他の日の運動量が少なさすぎても続かない。よく出来ていると思う。

概要

ある1日の運動量一覧。わざわざ#ワークアウト計測しなくても、本機を着けているだけで、歩数と心拍数は自動で記録される。データはアプリを通してクラウドに保存されているので、いつでも過去履歴を見ることができる。

通信機能は Bluetooth 5.0 + BLE。 電池持ちは標準的な利用方法で24日、腕時計としての利用で74日とされている(47mmモデル)。42mmモデルは電池容量が半分ほどなので、電池持ちも半分以下になると思われる。

本機の利用にはスマートフォンの Amazfit アプリ(iOS では Amazfit Watch アプリ)が必要。 無料の専用アプリ(Android 5.0 以降、または iOS 10.0 以降、2020年4月現在)で各種設定やワークアウト結果の参照を行う。

なお、Mi Band などで Mi Fit アプリを使っていた場合は、同じアカウント(GoogleアカウントでもOK)で Amazfit アプリにログインすれば、蓄積したワークアウト結果を引き継ぐことができる。Xiaomiの体組成計で計測したデータも自動で共有される。

本機は2万円以下の機種としては機能豊富で、かつ小型で電池持ちも良い。

筆者が試した範囲では、42mmモデルで満充電後、GPSを使うワークアウトを6時間行って、100%→70%。単純計算で42mmモデルでは18時間、47mmモデルでは1.5日ほどGPSを連続使用できそうだ。電池容量の小さな42mmモデルでも、競合の Huawei Band 4 Pro の数倍は持つ。

また、本機のUIは日本語に対応済み。通知等の内容はもちろん、UIも日本語表示になっているので使いやすい。ただし工場出荷状態では英語表示で、専用アプリでペアリングした後、アップデートで日本語に対応する。

できること

  • 5気圧防水、水中での使用(スイミングなど)に対応(ただしダイビングには不適)
  • 歩数の計測・表示
  • 心拍数の計測(光学式)・表示
  • 本機単体での位置計測(GPSA-GPSGLONASSに対応)
  • 高度計測(気圧計内蔵)
  • 運動量の可視化 (PAI)
  • ワークアウト計測(屋外ランニング、ウォーキング屋外サイクリング、トレッドミル、屋内サイクリング、屋外スイミング、屋内スイミング、エリプティカル、登山、トレイルラン、スキー、エクササイズ)
  • 睡眠計測(ただし昼間は計測不可
  • 座りすぎ通知
  • アラーム(指定の時刻になるとバイブレーションで知らせてくれる)
  • 天気予報の表示
  • UIの日本語に対応(要アップデート)
  • 本機の文字盤(時計画面)に好きな写真等を切り抜いて表示
  • Strava への同期(Amazfitアプリ経由で自動同期。本機の直接登録は不可)
  • スマートフォンアプリの通知表示(日本語対応)
  • スマートフォンで通話着信時の相手名表示(連絡先へのアクセス許可が必要)
  • スマートフォンで再生中の音楽の停止/再開、音量調整、曲送り/戻し、曲名表示
  • BluetoothでペアリングしたAndroidスマートフォンのロック解除(Androidの機能
  • 専用アプリは AndroidiPhone (iOS) に対応
  • 着ける場所は左手首と右手首から選択
  • バンド交換(市販の22mm/20mm腕時計用バンドに対応)

できないこと

  • 単体での使用(使用には対応スマートフォンと Amazfit アプリが必要)
  • Wi-Fiやモバイルネットワークへの接続(単独での通話やデータ通信不可)
  • 血圧計測
  • 月経周期の記録
  • 決済
  • 本機単体での音楽再生
  • 転倒を検出し自動で緊急通報する[1]
  • Googie Fit とのデータ連携

Apple Watch 4 以降に搭載されている心電図機能は日本では使えない(管理医療機器の認証を取得していない)[2]ので比較対象外。

Apple Watch に続き、2020年 4月よりGarminがSuicaに対応したので、Androidユーザーで国内で決済に使いたいならGarminが良いだろう。

どのメーカーのどの機種にも言えることだが、多機能になると大きさ・重さも価格も桁違いに上がるし、電池持ちも短くなるので、用途や必要性を考えながら選べば良いだろう。

付属品は充電用USBケーブルと説明書のみ(バンドは取付済)。説明書は日本語にも対応。

主な仕様

本体の重さは下記の通り(付属のバンドを含まない)。

画面はガラス、フレームは金属、バックパネル(肌に接する面)はプラスチック。

標準添付のバンドはシリコン。バンド交換には一般的な腕時計用の22mm/20mmタイプのものが使える。

内蔵充電池はLiPoで、47mmモデルが 410mAh、42mmモデルが 195mAh。

47mmは電池容量が2倍なので、そのぶん電池持ちも良いが、大きく・重くなるので、どちらかと言えば47mmは男性向き、42mmは女性や腕が細めの人向きとなるだろう。

画面は47mmモデルが454×454px、42mmモデルが390×390pxのAMOLEDで、タッチスクリーン搭載。暗い場所での視認性に優れ、明るい場所でもそれなりに見えるが、常時点灯すると消費電力が大きい(=連続使用時間が短くなる)ため、規定で常時点灯しない設定になっている。

操作ボタンを右側面に2つ搭載。右上がスリープ解除とホームボタン、右下は機能ボタン。

右下の機能ボタンには、本機の【設定 > クイックスタート】から、機能(状態、心拍数、運動、天気、通知、イベントリマインダー、アラーム、コンパス、カウントダウン、ストップウォッチ、音楽、携帯電を探す、のどれか1つ)を割り当てて使う。

背面にはポゴピン端子が2つ。つまり充電専用。専用の充電ケーブルはマグネット式で、接続は容易。

充電は付属の専用ケーブルを使い、USB(A端子)から給電する。充電中は腕から外す必要はあるが、バンドを外す必要はない。

充電器は付属しないので、パソコン等のUSBポートを使うか、市販の USB ACアダプタが必要。スマートフォン用の充電器も大抵使える。

外箱は英語だが、付属の説明書は日本語を含む複数言語に対応している。

市販の腕時計用バンドを装着できる

付属のアームバンドは樹脂製で、しっかりした物が付いているが、安っぽくも感じる。とはいえ運動中に着用する活動量計としては適している。

付属のバンドはクイックレリーズ機構になっており、簡単に外すことができる。取付部は47mmモデルが22mm幅、42mmモデルが20mm幅で、市販の腕時計用バンドと付け替えて使える。

筆者は外出時にしか着けないので、別途購入した金属製バンドを使っているが、金属製はしっかり着けられるが重く、常時着用には向かないと思う。

常時着用するなら樹脂製やナイロン製のバンドの方が良いと思うが、シリコンバンドは汗が溜まりやすく、体質によってはかぶれやすい。ナイロン製バンドは汗が溜まりにくいが滑りやすいので、47mmモデルでは本体の重さで回ってしまいやすいかも。

それぞれ一長一短あるので、自分の好みや使い方、体質に合わせて選ぶと良い。

なお、金属製バンドには長さ調整に必要な器具が付いていたりいなかったりする。付いていない場合はDIY店などに出向くか、通販で一緒に購入しておこう。 調整方法は一般的な腕時計用バンドと同じだが、自分で調べて調整する必要がある。

【参考】

このほか、画面保護フィルムやフレームカバーもサードパーティ製品が市販されている。必要に応じ購入すれば良いだろう。

初期設定

本機の画面に表示されるQRコードをスマートフォンアプリで読み取ってペアリング開始
Amazfitアプリの設定画面
  1. まずは本機を満充電する
  2. 手持ちのスマートフォンで、Android (Google play) の「Amazfit」アプリを、または iPhone (App Store) の「Amazfit Watch」アプリをインストール
  3. スマートフォンでアプリを起動
  4. Miアカウントでログイン、またはサインインを求められる。Googleアカウントを使ってサインインできるので、特段の理由(中国で使いたい、など)がなければGoogleアカウントを使うのが手軽。
  5. 各種同意を求められ、身長、体重、性別などの初期設定を行う。すでに Mi Fit を使っている場合は不要。
  6. アプリが起動。連絡先、通話、通話履歴、ストレージへのアクセス許可を求められる。
  7. 通知の鳴動制限へのアクセスを許可するよう求められる。
  8. 右下の「プロフィール」をタップし、下の方にある設定をタップ。単位の設定を確認(必要に応じ変更)する。
  9. 左下の「ホームページ」をタップして最初の画面に戻り、右上の「+」をタップし、機器の登録(ペアリング)開始。「腕時計」「バンド」「Earbuds」「ランニングマシン」「スマートシューズ」が出てくるので、「腕時計」を選ぶ。
  10. アクティビティ、睡眠、心拍数の情報が収集されることに同意を求められる。
  11. 機種が(新しい順に)ずらっと出てくるので、「Amazfit GTR」をタップ。
  12. 位置情報とカメラへのアクセス許可を求められる。
  13. Bluetoothが無効の場合、スマートフォンの設定から有効にするよう求められる。
  14. 「腕時計上のQRコードをスキャン」画面になるので(右図)、本機の右上のボタンを押し続けて電源を入れ、表示されたQRコードを読み取る。
  15. 本機の画面に「Accept pairing request?」と表示されるので、「✓」をタップ。
  16. 本機の画面に「Updating…」と表示され、本機のファームウェアアップデートが始まったら、終わるまでしばらく待つ。その間、本機とスマートフォンを近くに置いておく。また、電子レンジなどを使わないようにしよう。
  17. 心拍数の自動計測を有効にする。【Amazfit アプリ右下の「プロフィール」 > マイデバイスの「Amazfit GTR」をタップ > 心拍数検出 > 検出方法 > 自動心拍数検出】(または必要に応じて睡眠アシスタント)
  18. 天気予報を表示したい地域を設定する。【Amazfit アプリ右下の「プロフィール」 > マイデバイスの「Amazfit GTR」をタップ > 天気設定
  19. その他、通話着信やアプリ通知などの通知関連を使う場合は各々設定する。
  20. 各種通知を表示するには、Amazfit アプリのバックグラウンド実行を許可する必要がある。方法は機種によってまちまちなので省略。

ここまで設定して、とりあえず使えるようになる。お疲れさまでした。

ワークアウト

屋外サイクリング(短距離だが)、本機内蔵GPSで計測

2020年2月以降あまり出掛けられなくなってしまったので、なかなか例を用意できないのだが…

サイクリング

サイクリングの計測を試してみたのが右図。Mi Smart Band 4 とほぼ同じだが、地図上に走行ルートが線引きされ、走行場所、時間と平均速度、平均心拍数、1km毎の平均速度が見られるとともに、本機は高度(標高)の取得にも対応している。

右図はスマートフォンのBluetoothを無効にして、本機内蔵GPSのみで位置取得したもの。位置は概ねよく取れていると思う。

本機は高度も計測できるが、傾向は掴めるものの、10m程度の誤差が生じている。地理院地図で見ると、標高18m→約40m(自転車を置いて少し歩いてから切り忘れに気づいて止めたので、駐輪場より少し高い所まで計測している)。

なお、途中で少し買い物に寄ったので速度は落ちている。

GPS捕捉が緩慢

Amazfit Pace(フレームはセラミック製)はGPS捕捉が早かったが、本機は金属製フレームが仇になったのか、GPS捕捉が遅くてストレスになる。

本機はA-GPSも使っているはずだが、それでもGPSの捕捉が遅く、ワークアウト開始まで数分かかることがざらにある。早めにワークアウト(運動)を起動し、待機状態にしておくと良い。

AmazfitGTR cycling go.jpg
計測待機状態

筆者は自転車に乗る前に「屋外サイクリング」待機状態にして自転車に吊るしておくことで対処しているが、正直煩わしい。

A-GPSと自動停止機能

スマートフォンのアプリで本機を同期すると、本機のA-GPSデータが自動で更新される。本機の A-GPSデータの有効期限は不明だが、筆者が使っている感覚では、すぐに(せいぜい数日で)期限切れになっているように思う。

また、本機も自動停止機能を持っているが、信号待ちなどで停止した後、再開までに少し間が開く。高架下などGPSを捕捉しづらい場所を走っていると計測が切れてしまう。そのため本機の自動停止機能は使うのをやめた。

GPS周りは総じて Amazfit Pace の方が優れていた。本機でも計測自体はできるものの、使い勝手や精度を考慮すると、ワークアウト計測を重視する人は、本機よりも Amazfit Stratos シリーズ(Amazfit Pace の後継シリーズ)を選ぶ方が良いだろう。

レンタサイクルでも使える

走行距離や時間の計測は市販のサイコンを使う方が正確なので、併用すると良いが(スポーツサイクルに乗っている人はほとんど付けているだろうが)、自前のサイコンを付けられないシェアサイクル・レンタサイクルでも計測できるのは本機(活動量計)ならではの利点だ。

身軽に電車で土浦宇都宮しまなみなどへ出かけて、スポーツサイクルを借りて走る時にも良さそうだ。

また、本機はGPSを内蔵していて、走行場所を記録したい時にも便利。 GPSや心拍数モニターが付いているサイコンは一般に高価かつ面倒なので、自前の自転車で使う場合も、本機は手軽なトラッカーとして使えそうだ。

ウォーキング、本機内蔵GPSで計測

ウォーキング

ウォーキングの計測を試してみたのが右図。 #サイクリングのと同様だが、こちらは地図表示を航空写真にしている。

Google map 上に歩いた場所が橙色の線で表示され、わかりやすくて良い。散策の道順記録に便利だ。

右図の例では、生田緑地正門駐輪場付近から園内を歩き回り、再び駐輪場に戻って自転車を回収して、おし沼の急坂を押し上げる所まで計測している。 スマートフォンのBluetoothはOFFにしており、本機の内蔵GPSのみで計測している。

ほぼずっと森の中だが、位置は概ねきれいに取れていると思う。

本機を使うと高度(標高)も取得できる。GPSで計測し、気圧計で補正していると思われるが、標高はやはり10mほど誤差が生じている。

地理院地図では、37m付近で計測開始し、すぐに84m付近まで登っているが、本機の計測では20m付近から70m付近まで登ったことになっている。標高差は概ね正しく取れているが、標高自体は15mほどの誤差が生じている。GPSを使っているため、誤差が大きくなってしまうのだろう。まあ目安程度にどうぞ。

なお、本機の自動停止を無効にしてあるので、野鳥観察などで小休止している時間も含まれている。

スマートフォンのトラッカー、例えば山旅ロガー地図ロイドなどでも散策地図作りはできるが、やはり腕に着ける本機を使う方がきれいに取得できる。

また、Mi Smart Band 4 では、ワークアウト中にスマートフォンをロック解除すると、Mi Fit アプリが割り込んで必ず前面に表示されて困ったが、Amazfitアプリはそうした煩わしい挙動は無かった(そのうち変わるかもしれないが)。細かいことだが、本機の方が使い勝手は良いと感じる。

一方で、Amazfitアプリはスマートフォンの省電力機能による電池消費の警告が頻繁に出てくる。バックグラウンド動作の行儀は悪いのかもしれない。 (そのぶん?通話着信などの通知がスムースに出てくるが。)

なお、ワークアウトとして計測しなくても、本機を装着して歩いた歩数と時間・距離は自動で記録され、日毎の一覧で見られる。 【アプリの右上アイコンをタップ→歩数→今日の歩数】

精度

GPSの位置は、屋外では概ねきれいに取れるが、先述の通り屋内では位置飛びが起きやすいので、距離等正確に測りたい場合は、休憩等で屋内に入る前に停止するよう心掛けたい。

高度(標高)は、高めに出たり低めに出たりする。こんな小さくて安価な機器でそれなりに取れているのだから大したものだとは思うが、20mくらいは誤差の範囲と思っておく方が良さそう。

標高は最初の計測で狂うと、(気圧計で補正するので)その後ずっと狂うことになりやすいので、高度を重視する場合は、最初にGPSの電波を拾いやすい開けた場所で計測開始すると良い。

歩数もそれなりに誤差が出る。本機と Amazfit Pace を同時に使ってみても誤差が生じるし、スマートフォンやタニタの腰に着ける歩数計とも誤差がけっこう出る。計測方法の違いによるものだろうが、運動量を測る目安としては充分だろう。

登山

(stub)

その他のワークアウト

「屋外ランニング」「トレッドミル」「屋内サイクリング」「スイミング」「プールスイミング」「エリプティカル」「登山」「トレイルラン」「スキー」「エクササイズ」に対応している。

登山はいずれ試してみたいと思うが、それ以外のワークアウトには筆者は縁がないので省略。

その他の機能

友達と共有

Miアカウントを持つ友達を登録すると、アクティビティと睡眠情報を共有できるようだ(筆者は未確認)。

友達登録は、アプリを起動して、友達→自分のQRコードを表示し、相手にスキャンしてもらう。

一緒に身体を鍛えている親しい友人や家族ならば良いだろうが、本機を24時間装着している場合は行動範囲や生活リズムがだだ漏れになるので、注意しよう。

Stravaで共有

Amazfitアプリで予めStravaアカウントと連携しておくと、連携後に新規取得したワークアウト結果がStravaに自動で登録される。 (本機を直接Stravaに登録することはできない。)

Miアカウントよりも使っている人が多いと思うし、ワークアウト結果を共有したければStravaを使うと良さそう。

Android版アプリがGPXファイルのエクスポートに対応した

本機はGPXファイルのエクスポートに未対応だが(2020年 5月19日のAmazfitアプリアップデートで対応した)、一旦Stravaに送ると、Stravaの機能でGPXファイルを取得できるので、GPXファイルを取得したい時にも使える。

なお、連携されるのはワークアウトのデータのみで、GPS計測を伴わない歩数や心拍数などは連携されない。 また、アカウント連携前に取得したワークアウト情報はStravaに送信できない。

GPXファイル出力

2020年 5月19・22日にアップデートされた Amazfitアプリ(Android版 4.3.0-playiOS版 4.3.0)が、待望のGPXファイル出力に対応した。

本機とペアリングしたスマートフォンアプリでワークアウトの同期を取った後、アプリでワークアウトを表示し、右上の共有アイコンをタップしてから、「トラックをエクスポート」を選ぶ(右図)。

GPXファイルは【内部ストレージ/Amazfit/gpx】フォルダに保存される(Androidの場合、保存先フォルダはアプリに表示される)ので、あとはスマートフォンをパソコンとUSB接続する、クラウドストレージサービスを使うなどして、パソコンに転送してやれば良い。

アプリアップデート以前に取得したワークアウトのGPXファイルも出力できる。

座りすぎ通知

座りすぎ通知

「座りすぎ通知」は規定でOFFになっているが、これをONにして装着し、コーディングや物書きなどの作業に集中していると、本機が震えて、イスから立ち上がって身体を動かす人のピクトが表示される。つまり立ち上がってちょっと身体を動かせと促される。

これが出ると一息ついて、立ち上がって腕を回したりお茶を淹れたりする。つい座りっぱなしになりがちなデスクワークの人に良い機能だ。

有効にするには、【Amazfit アプリ右下の「プロフィール」 > マイデバイスの「Amazfit GTR」をタップ > 座りすぎ通知 をON】。通知する時間帯と、通知しない時間帯(昼休憩中など)も指定できる。

通話着信や通知の表示

通話着信中の表示

スマートフォンへの通話着信や、アプリの通知を表示する機能がある。

通話着信は、本機のバイブレーションが作動するとともに、画面に相手の電話番号(連絡先に登録されている相手は名前)が出て、切断と着信音のミュートのアイコンが表示される(右図)。

本機で通話こそできないが、会議中や電車の中などで着信したときに、スマートフォンを取り出さずに相手を確認でき、そのまま着信音を止めることもできて便利だ。

スマートフォンのBluetoothをONにしておく必要があるが、反応は概して良好で、通話着信するとすぐに本機も反応する(Huawei nova 5TAQUOS R2 compact で確認)。

通話着信の通知を有効にするには、【Amazfit アプリ右下の「プロフィール」 > マイデバイスの「Amazfit GTR」をタップ > 着信】。電話と連絡先へのアクセス許可を求められる。

スマートフォンアプリの通知内容を表示

また、アプリの通知を表示する機能もある。 通知の内容が表示されるだけだが、近頃よくあるSMSを使ったワンタイムパスワードなどを、スマートフォンを取り出さずに確認できて便利だ。(右図

もちろんメールやチャットツールの通知を受け取ることもできる。 アプリ単位でON/OFFできるので、例えば Microsoft Teams(ビジネスチャット)はONにしてLINEはOFFにするといった使い方もできる。

アプリの通知表示を有効にするには、【Amazfit アプリ右下の「プロフィール」 > マイデバイスの「Amazfit GTR」をタップ > アプリ通知】。通知を受信したいアプリを選択する。

アプリの通知表示は規定でOFFになっているので、本機が要らない通知で埋まる心配はないが、通知を受けたいアプリを個別にONにしないと何の通知も来ないので注意しよう。

音楽リモコン

音楽リモコン

本機とペアリングしたスマートフォンで音楽再生中は、本機のボタンを押してロック解除→文字盤を上にスワイプ→「音楽」をタップすると、音楽リモコンが表示される。

再生中の曲名とアーティスト名の表示(日本語対応)、一時停止/再開、曲送り/戻し、音量の操作ができる。

スマートフォンの機種を問わず利用できる。筆者は AQUOS R2 compactHuawei nova 5TXperia 1 で試しており、いずれもOK。 音楽プレーヤーは MusicoletdoubleTwist、Xperia は標準ミュージックアプリで動作確認しているが、他のプレーヤーでも使えるのではと思う。

筆者は愛用しているヘッドホン(1MORE E1008Xiaomi ノイズキャンセリングイヤフォン Type-C)にリモコンが付いているので、本機の音楽リモコンはあまり使っていないが、リモコンの無いヘッドホンを使っている場合や、曲名が知りたい、曲送り操作をよくするといった場合には、本機は便利なリモコンになりそうだ。

ウォッチフェイスの変更

文字盤(ウォッチフェイス)も Amazfit アプリで変更できる。

予め様々なものが登録されているので、その中から選択できるほか、右上の「カスタム」をタップすると、自前の写真等を切り抜いて背景に使うことができる(文字盤の配置やフォントなどは変えられない)。

また、自作のウォッチフェイスを公開できる場所が有志により運営されていて、そこからダウンロードしたファイルを本機に入れて使うこともできる(パソコンが必要)。

後者の Simple Amazfit Watchface Builder では、ウォッチフェイスを自作することもできるようだ(筆者は未確認)。

アラーム

本機の内蔵バイブレーションはパターンを自作することができる。連続作動にすると、小さな本体の割りに、そこそこ強力。ただしバッテリーを食う旨警告される(苦笑)。

本機のアラームは音が出ず、振動だけで知らせてくれるので、旅行・出張中や、時間制限のあるプレゼンなどで使うにも便利そうだ。

睡眠計測

深い眠りと浅い眠り、覚醒時間の割合が表示される。 また、睡眠時間が短い、他のユーザーと比べて深い眠りの時間が短いといった傾向も見られる。

ただし注意したいのは、昼間は睡眠計測されない仕様のため、夜勤の人は使えない

筆者のような変則業務の場合は、夜に寝た日は計測されるが、昼間に寝た日は計測されない。

目安程度に時々測れば充分だと割り切れば、深い眠りと浅い眠りの割合が出てくるなど面白い機能だと思う。

でも、大きくて重い本機を毎晩着けて寝るのは辛いし、同じ HUAMI・Xiaomi の活動量計は1つのアカウントに複数併用できないので、睡眠は小型軽量なバンド型で計測するといった使い分けもできない。睡眠計測を重視するなら、本機のような腕時計型よりも、Mi Smart Band 4Huawei Band 4 のようなリストバンド型を選ぶ方が良さそうだ。

参考リンク

関連記事

  • Amazfit Pace - Amazfit シリーズの初代モデル。機能豊富で質感も良く、GPS精度も良好で使いやすいモデルだが、惜しむらくはUIが日本語非対応だった。
  • Mi Smart Band 4 - Xiaomiが販売するリストバンド活動量計。GPSや高度計測は無いが、小型軽量で電池持ちは長く、国内正規品が3千円台で買える。
  • Huawei Band 4 Pro - GPSを搭載したリストバンド型活動量計。大手メーカーのGPS付き現行機種の中では最も廉価。
  • GPXファイル
  • Category:活動量計