発信者番号通知

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発信者番号通知(はっしんしゃばんごうつうち)とは、電話で着信側に発信元の電話番号を通知・表示するサービス・機能。キャリアにより「ナンバー・ディスプレイ™」「発信番号通知」などとも呼ばれる。

固定電話(PSTNISDN・光電話)、携帯電話IP電話で利用できる(一部キャリア・プランを除く)。

関連して、番号非通知の通話を網側で拒否するナンバー・リクエスト」「番号通知リクエストサービスや、登録した電話番号を拒否するサービスもある。

発信者番号表示(ナンバー・ディスプレイ)

携帯電話・PHSでは標準サービスで、別途オプション契約は不要。電話機も番号表示に標準対応している。

固定電話では有料のオプションサービス。利用にはオプション契約のほか、「ナンバー・ディスプレイ」対応の電話機が必要。「ナンバー・ディスプレイ」はNTT東西のサービス名で、加入電話(PSTN)、ISDN、「ひかり電話」で提供されている。

ソフトバンク(旧日本テレコム)系は「番号表示」サービス、KDDI系は「発信番号表示」サービスと呼んでいるが、NTTと同じ方式を使ったサービスを提供しており、「ナンバー・ディスプレイ」対応の電話機がそのまま使える。

「184」と「186」

発信者電話番号の通知は標準で有効になっているが、電話加入者の申し込みにより無効(通知しない)にすることができる。

回線ごと一括で非通知にする方法のほか、通話ごとに非通知にする方法も提供されている。電話番号を通知したくない(非通知にしたい)通話発信の際、相手先電話番号の手前に「184」を付けてダイヤルすると、相手先に電話番号が通知されない。

逆に、回線ごと非通知になっている回線で、個別に電話番号を通知したい場合には、相手先電話番号の手前に「186」を付けてダイヤルする。

固定電話・携帯電話に共通で、追加料金はかからない。

なお、緊急通報機関(110/118/119)への通話発信は、上記にかかわらず強制的に番号通知される。

番号通知リクエスト(ナンバー・リクエスト)

電話番号の通知有無は発信者が制御できるが、着信側でも番号通知のない通話は着信しないオプションが用意されている(一部キャリアを除く)。

このオプションを有効にすると、番号非通知の通話がかかってきても着信音を鳴らさず、「番号を通知しておかけ直しください」といったメッセージを流して切断する。着信履歴にも残らないので迷惑電話のストレスから解放される、非常に有用な機能だ。

携帯電話では多くが無料、固定電話では有料で利用できるオプション。ただし一部キャリアでは利用できない。

この機能を使っても、公衆電話や国際電話など元々通知不可能な通話は着信する。 また、緊急通報機関(110/118/119)からの折り返しは非通知でも着信するので心配無用だ。

ほかに、網側のオプションサービスを使わず、電話機の機能を使う方法もある。

携帯電話

キャリア・プラン 利用
可否
基本
料金
名称・設定方法・備考
NTTドコモ「プレミア」 0円 番号通知お願いサービス
ahamo 0円 番号通知お願いサービス
ドコモ回線のMVNO 0円 【設定例】OCNモバイルONEmineo
au 0円 番号通知リクエストサービス
UQモバイル 0円 番号通知リクエストサービス
povo 2.0 0円 番号通知リクエストサービス
au回線のMVNO 0円 【設定例】mineoJ:COMBIGLOBE
ソフトバンク 110円 ナンバーブロックで代用
ワイモバイル 110円 ナンバーブロックで代用※4
LINEMO × -  -
ソフトバンク回線のMVNO 110円 ナンバーブロックで代用※4
【設定例】LINEモバイルmineo
楽天モバイル (MNO) × -  -
  • ◎=標準サービス(申込不要・基本料無料)、○=オプションサービス(申し込み必要/基本料有料または無料)、△=限定的な代替機能、×=非対応
  • MVNOは一般に回線提供元の音声通話網をそのまま借りているので、多くが共通だが、一部例外や、使えるのに公式に案内されていない(問い合わせても対応してもらえない)場合がある。
ドコモ回線を使うMVNOでは、ドコモと同じ方法で「番号通知お願いサービス」を設定できることが多い。例えばIIJmio(タイプD)や日本通信SIMでは公式には案内されていないが、「148」に通話発信してサービス開始/停止できる。
povo 1.0 を含む。
au回線を使うMVNOでは、auと同じ方法で「番号通知リクエストサービス」を設定できることが多い。例えばIIJmio(タイプA)では公式には案内されていないが、「1481」に通話発信してサービス開始/「1480」に通話発信してサービス停止できる。
ソフトバンク系では、番号通知リクエストサービスが用意されていない。「ナンバーブロック」(月額110円の有料オプション)はあるが、他の電話から非通知で発信して応答し、直後に登録する手間がかかる。また、相手にはお断りメッセージが流れるので、番号非通知が問題だと伝わりにくい難がある。
ワイモバイルは、PHSには「番号非通知ガードサービス」があり、旧イー・モバイルには「電話番号リクエスト」があったが、現在の携帯電話には同等のサービスが無い。
楽天モバイルはお断り以前の問題に、「Rakuten Link」を使って通話発信すると相手に番号通知されないことがある(楽天回線の電波が弱い、Wi-Fiや他社回線を使って発信した場合など)。

固定電話・光IP電話・ホームルーター

キャリア・プラン 利用
可否
基本料金 名称・設定方法・備考
NTT東日本 220円 ナンバー・リクエスト
NTT西日本 220円 ナンバー・リクエスト
auひかり電話 220円 番号通知リクエスト
ケーブルプラス電話 220円 番号通知リクエスト
ホワイト光電話 220円 番号通知リクエストサービス
NURO光でんわ 220円 番号通知リクエスト
USEN光01 ひかり電話 × -  -
おうちのでんわ 220円 番号通知リクエストサービス
homeでんわ 220円 ナンバー・リクエスト
  • 金額は税込
  • ○=オプションサービス(申し込み必要/有料)、×=非対応
  • 申込時に登録料・工事費などの初期費用がかかることがある。
  • 別途「ナンバー・ディスプレイ」相当のオプション料金が必要
  • ナンバー・ディスプレイ相当機能などを組み合わせたオプションパックを提供しているキャリアもある。例えば「NURO光でんわ」では、「番号表示」「番号通知リクエスト」をセットにした「ベーシックパック」を月額660円で提供している。
  • ドコモの「homeでんわ」は基本料倍額の「ベーシック」プランに加入すると「発信者番号表示」「ナンバー・リクエスト」「転送でんわ」などが標準対応になる。

050IP電話

キャリア・プラン 利用
可否
基本
料金
名称・設定方法・備考
050 plus × -  -
SMARTalk
(旧 Fusion IP-Phone SMART)
0円 着信拒否設定
トーンモバイル (050) × -  -
  • 金額は税込
  • ◎=標準サービス(申込不要・基本料無料)、×=非対応
  • SMARTalk (IP-Phone SMART) は新規受付を停止している(既に契約中の番号は引き続き利用できる)。

迷惑電話ストップサービス

登録した電話番号を拒否するサービス。メッセージは「お断り」になる。

ドコモ系は「迷惑電話ストップサービス」(無料・申込不要)、au系は「迷惑電話撃退サービス」(月額110円・要申込)、ソフトバンク系は「ナンバーブロック」(月額110円・要申込)。

電話機の着信拒否機能

Android

【通話アプリを開く > 右上の「︙」をタップ > ブロック中の電話番号 > 不明をON】にすると、発信者番号が不明の通話を強制切断するようになる。

この機能を使うと、選択非通知だけでなく、公衆電話や国際電話などの元々通知不可能な通話も取れなくなるので要注意。

なお、楽天モバイルで「Rakuten Link」を使っている場合は、Rakuten Link での着信には効果がなく、非通知も着信してしまう。

iPhone

【設定 > 電話 > 不明な発信者を消音をON】にすると着信音は鳴らなくなるが、着信履歴には「不在着信」が残ってしまう。

iPhoneのこの機能を使うと、連絡先に登録していない相手からの通話も消音されてしまうのが使いにくい。例えば業者からの折り返し電話や、荷物の配達、取り寄せをお願いしたお店からの入荷連絡などの通話も取れなくなってしまう。

また、(Androidと同様に)選択非通知だけでなく、公衆電話や国際電話などの元々通知不可能な通話も取れなくなる。

固定電話

ナンバー・ディスプレイ対応の電話機に、非通知電話の着信拒否機能が付いていることが多い。選択非通知や公衆電話、国際電話、0120・0800などを選んで個別に拒否できるものもある。詳しくは使っている電話機の説明書を参照。

参考リンク

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