povo 1.0

提供: きまぐれ手記 Kimagurenote
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povo 1.0
Povo char.jpg
ロゴと公式キャラクター
事業者 KDDI (MNO)
開始日 2021年 3月23日
通信方式 4G (LTE) + 5G
5G Band(s) n28, n77, n78, n257 2021年9月14日より
4G Band(s) 1, 3, 11, 18/26, 28(A), 41, 42
SIMカード nanoSIM
eSIM 新規・MNP転入のみ
SIMのみ契約
SIM交換手数料 (物理SIM)2,200円
(eSIM)440円
当面無料
データ容量 20GB
超過時最大速度 1Mbps
データ節約 ×
データ繰越 ×
データ追加 550円/GB
220円/24時間
テザリング ○ 制限なし
IPv6対応
音声通話方式 VoLTE
通話料 22円/30秒
通話定額 追加トッピング
着信転送
留守番電話 ×
非通知拒否
SMS ○ +メッセージ対応
キャリアメール ×
データシェア ×
国際ローミング ×
月額基本料金 2,728円
契約時手数料 0円
MNP転出料 0円
期間縛り 無し
家族割 無し
光セット 無し
ポイント ×
法人契約 ×
サポート窓口 チャット
APN 設定方法
iPhone対応 ○ iPhone 6s 以降
povo 1.0 サービスの詳細 サポート povo 2.0

povo
povo 1.0 (ポヴォ 1.0) は、KDDI (au) が提供していたモバイルデータ通信サービス。

2021年 3月23日に始まってからまだ半年しか経っていないが、2021年 9月29日 午前9時まで新規契約が打ち切られた

これから契約する人は、基本料0円・完全トッピング制の povo 2.0 を参照。

既存契約者は自動移行されず、povo 1.0 を使い続けることができる。 povo 2.0 への移行もできるが、必ずしも得になるわけではない。 povo 2.0#povo 1.0 からの移行を参照

このほか、同じくauで提供される新プラン「使い放題MAX」についても本稿で触れる。

UQモバイル」ブランドについては別ページでまとめているので、そちらを参照されたい。

UQmobile kurikoshi slide 20210113.jpg

こんな人におすすめ

1人から(家族割や光セットなどの煩雑なことをせずに)シンプルに使いたい
家族割・光セット割・電気契約など不要で1回線目から安い
月に20GBあれば足りる
20GBあれば、そこそこ使えると思うが、データ容量を使い果たしても1Mbpsで使えるので、SNS程度ならば使えるだろう。20GBで不安な人は、UQモバイルの「くりこしプランL」も検討してみよう。
たまにたくさんデータを使いたい日がある
220円払うと24時間データ使い放題になる追加トッピングが用意されている
通話は要らない/ほとんどしない
通話定額無しで安い
通話もする/留守電を使う
povo 1.0 では留守番電話サービスは提供されないが、ahamoLINEMOと違って着信転送を利用できるので、スマート留守電などの他社サービスを利用できる。
iPhoneを使いたい
iPhone 6s 以降に対応
auショップへ行くのが煩わしい
povoは、契約から解約まで全ての手続きがオンラインで完結する。端末は家電量販店や通販などでSIMフリー機種を購入すれば良いし、iPhoneならばAppleのサポートを利用できる。eSIM・eKYCならば即日開通もできる。貴重な時間を割いてショップに出向く必要は一切ない。

こんな人は他社も検討しよう

月に20GBも使わない
少容量プランが充実しているUQモバイルワイモバイルや、BIGLOBEモバイルIIJmioなども検討してみよう
初期設定が不安なのでサポートしてほしい/日頃からキャリアショップによくお世話になっている
povoはショップ対応が一切無いので、避ける方が無難。UQモバイルのプランMが5GB減るが同価格で使え、ショップでの手続きもできる。
スマートフォンだけでなく、LTE内蔵パソコンやタブレットも使いたい
データ量にもよるが、使う量が多くなければ、シェアプランがあるワイモバイルや、複数のSIMカード・eSIMをシェアして使えるIIJmioの方がお得。
パソコンやモバイルルータ等だけで20GB近く使う場合は、楽天モバイルなどの格安プランを別途契約して使うのも良いと思う。
法人契約で使いたい
povoは法人契約不可。相対契約で大幅値引きを受けられる大企業はともかく、中小事業所ではワイモバイル法人契約割引で全回線税別700円引きになるので、そちらの方がお得に利用できると思う。

povo 1.0

月額税別2,480円で20GBまで使える。220円で24時間データ使い放題になる追加トッピングが用意されている

2021年 1月13日発表2021年 3月23日開始の、オンライン専用新料金ブランド。

名前の由来は、新たな視点を意味する英語の「point of view」と、ラテン語で卵を意味する「ab ovo」に誕生と成長の意味をこめて、かけあわせた造語だそうだ。新たな視点によるサービスの誕生と成長を意味しているという。

この名前にちなんだのか、サービス開始を目前にして「卵」の公式キャラクターが登場した。

シンプルで柔軟性の高いプラン設計をコンセプトとし、従来のauプランから一転してアンバンドルプランになっている。

プラン名は当初「povo」だったが、2021年 9月中に「povo 1.0」へと改められた。

データ通信は4G5Gを20GBまで使える、月額2,728円(税別2,480円ユニバーサルサービス料電話リレーサービス料別途)の1プランのみ。20GB超過後も上限1Mbpsで使える。テザリングも同容量の範囲で制限なく使える。

5Gは2021年夏から対応予定と案内されているが、立秋を過ぎても具体的な案内がなく、開始時期未定のまま。→ 9月14日より提供開始予定と、8月27日に発表された

プラン容量は20GBの1択で、データ容量の追加は550円/1GB。 もし基本容量の20GBを使い切ってしまっても、メールやSNSなどは最大1Mbpsの範囲で使える。

「データ使い放題24時間」が有効になっている間は、卵のキャラクターに羽根が生える:)
povo 1.0 の新規受付が打ち切られた後の2021年10月にもキャンペーンが実施された

データ使い放題24時間

220円で24時間データ使い放題になる追加トッピング(オプション)は、povoならでは

いつでも購入でき、220円払ってから24時間は、20GBとは別カウントで使い放題になる。テザリングもOK。

旅行・出張やオンライン会議などで一時的にデータ容量別枠で使いたい時に便利だ。20GBを使い切ってしまって月末近くに急な会議等が入っても、いざという時には+220円で24時間使える安心感は大きいだろう。

アプリで購入するとすぐに適用され、購入より24時間使える(購入予約はできない)。 利用期限(終了時刻)はトッピングアプリで確認できる(右図)。

有効期間の延長(利用中の追加購入)はできないが、利用回数の制限はないので、終了後に購入すればまた使える。

筆者は povo 1.0 回線を主にZoom等のWeb会議に使っているが、データ使用量は1日平均0.6GB程度。他のデータ使用も含めて月に20GBあれば足りる。 大きな(長い)会議になると1GBを超える日もあるが、会議が長引きそうな日には「データ使い放題24時間」を利用すると、お得に使える。

また、(今はあまり無いだろうが)時々旅行や出張などでたくさん使う人にも適している。そうした使い方をする人にはUQモバイルよりもお得だ。 業界最安水準のIIJmioの追加データは1GBあたり220円だが、それと比べても povo 1.0 の24時間220円という価格設定は絶妙だと思う。

なお、具体的な制限は無いが、「一定期間内に大量のデータ通信のご利用があった場合、混雑する時間帯の通信速度を制限します。」とされている。使い放題といっても、節度をもって利用しよう。

時々データ使い放題24時間トッピングを1回だけ無料で使えるキャンペーンが開催されるので、無料キャンペーン実施中に使い方などを試してみると良い。 アプリに無料の告知が出ているときに申し込むと、購入確認画面の「お支払い金額」欄も「--」になっているので、安心して試すことができる。

ちなみに、povo 2.0 が始まって povo 1.0 の新規受付が打ち切られた後の2021年10月にも、「データ使い放題24時間」無料キャンペーンが実施された。ただし10月はホームページでは告知されず、アプリにのみ告知が出ていた。

povo 2.0 にも「データ使い放題24時間」トッピングはあるが、330円に値上がりした。povo 1.0 では引き続き220円で利用できる。
UQモバイルのデータチャージは550円/0.5GBもして割高。毎月コンスタントにたくさん使う人は「くりこしプランL」を契約するのがお得だが、時々たくさん使う人は「くりこしプランL」を契約するよりも、povo 1.0+24時間使い放題の方がお得かもしれない。でんき割などの面倒が無いのもpovoの魅力だ。
これまでの開催実績は、2021年8月5日15時~、9月7日6時~。キャンペーンは予告無く開催されるが、開催中はpovo公式ホームページおよびトッピングアプリに案内が出る。
通話定額もアンバンドル(分離)したシンプルなプラン

通話

音声通話はVoLTEのみ(3G利用不可)で、従量制(通話料は22円/30秒、SMSは3.3円/通)。

通話定額はオプション(追加トッピング)で提供される。1通話あたり5分までの「5分以内通話かけ放題」が月額550円、「通話かけ放題」が月額1,650円。

留守番電話サービスは提供されないが、着信転送サービスは利用できる(設定方法はauと同じ)ので、「スマート留守電」などの他社サービスを使える。

着信転送サービスを利用していない場合は、圏外時に着信があるとSMSで相手の電話番号などが送られてくる「着信お知らせ」機能が使える

また、迷惑電話撃退サービスは利用できないが、番号通知リクエストサービスは使えた(設定方法はauと同じ)。

ahamoLINEMOよりも通話機能が使いやすいので、3社のどれにしようか迷っている人や、留守電や非通知拒否ができないがために移行を躊躇っている人には povo 1.0 がお勧めだったが、povo 2.0 では着信転送が使えなくなってしまった(T_T)。

通話重視の人は、povo 2.0 には移行せず、このまま povo 1.0 を使い続けるか、MVNOなどに乗り換える方が良いと思う。

発信者番号非通知の着信は通知対象外。「着信お知らせ」機能は標準で有効になっているようだが、これを無効にしたい時は141に電話して、ガイダンスに従い操作する(2→5)。なお、141に電話してもこれ以外の留守電関連設定はできない。

SMS、+メッセージ

SMSは標準で使える。アプリはスマートフォンに標準搭載されていればそれを使えるが、無い場合は Google play でメッセージアプリをインストールして使おう。

iPhoneは標準搭載のメッセージアプリを使う。iPadでは使えない。

+メッセージ(プラスメッセージ)は、Google playまたは App Storeでアプリをダウンロード・起動し、画面の指示に従って設定すると、使えるようになる。

なお、Androidで「+メッセージ」アプリを設定すると、SMSも「+メッセージ」で送受信するようになる(SMSを他のアプリで使う場合は「+メッセージ」も使えない)。他のアプリの使い勝手を気に入っている場合は気をつけよう。

「+メッセージ」同士のメッセージ送信料金は無料(データ通信料金に込み、Wi-Fiも使える)だが、相手も「+メッセージ」を使っている必要がある。

キャリアメール無し

キャリアメールは提供されない。他社はもちろん、auやUQモバイルのメールアドレスも引き継げない。

GmailiCloudメールなどへの移行を済ませている今時のスマートフォンユーザーには問題ないだろうし、今時はSPAMの温床になっているキャリアメールが無いのはメリットにもなり得るが、ガラケー時代からずっとauを使ってきた既存ユーザーには移行障壁となるだろうか。

基本サポート無し

新規契約等の手続きはオンラインのみauショップでは手続きできない。サポートは自動応答のチャットのみ。基本サポート無しと思っておく方が良いだろう。

サービス開始時点では、チャットは自動応答のみ(対応できないことはコールセンターに電話しろと案内される)だが、不明なことがあるときは、自動応答のチャットに書いておくと、後でFAQに反映されることがあるので、不明なことがあれば積極的にチャットを使うと良いだろう。

機種・エリア

混雑する都市部の鉄道駅付近を中心に TD-LTE Band 42 でエリア化が進められており、4Gでも快適に使える(上下非対称が著しいが^^;)。秋以降 5G n78 への転用が進むものと考えられる。

povoでは機種販売は行わず、SIMのみ契約(端末持ち込み)のみ。SIMフリー機種を別途購入して使うことを前提にしている。

また、通常のSIMカードに加え、eSIMも利用できる。

ただし当面は新規とMNP(他社からののりかえ)に限っての対応。SIMカードからeSIMへの変更も未対応。auからpovoに移行する場合は夏以降に対応予定となっていたが、具体的な案内は無く、povo 2.0 が始まってしまったので、povo 1.0 では結局できずじまいになりそう。

通話にはVoLTEが必須(3Gは使えない)。 対応機種はauで提供しているVoLTE対応のAndroid端末と iPhone 6s 以降の端末。

eSIMに povo 2.0 を入れた iPad mini を使って、KDDI尾瀬沼ビジターセンター局前でデータ通信。
他社がエリア化していない尾瀬で、auは唯一のキャリア。4G LTE Band 18/26 に対応している機種が必要だが、データ通信はもちろん、(通話対応機種では)通話もできる。ただし通信ケーブルが来ていない山の中の無線中継局なので、とても重い。動画視聴などは控え、限られた帯域を譲り合って利用しよう

エリアは「au」や「UQモバイル」と同じ。一時は4G展開が遅れてソフトバンクよりも使い勝手が悪かったが、後に挽回し、2020年時点ではほぼ遜色ない。

KDDI米沢大沢滑川基地局。電話も電気も来ていない山の中の一軒宿に設置されている無線中継局で、FD-LTE Band 18/26のみ対応
KDDI米沢大沢滑川基地局。電話も電気も来ていない山の中の一軒宿に設置されている無線中継局で、FD-LTE Band 18/26のみ対応

また、auは尾瀬や山の中の温泉宿などの他社がエリア化していない特殊な場所も積極的にエリア化しており、こうした場所でも使えると期待される。

【対応バンド構成】※太字は主力バンド

FD-LTE Band 18/26 は重なっており、大抵の基地局が同時に吹いているので、どちらかに対応していれば、概ね実用上の問題はない。
TD-LTE Band 42 からの転用帯域は、auでは 5G n78 として提供されているよう(2020年12月より提供中)。n28は2021年春よりエリアカバーで使われている帯域、n3 は発表された帯域(未提供と思われる)、n1 は示唆されている帯域(未提供)。

auが販売する機種(対応端末一覧au Online Shopで購入できる)やSIMフリーの機種が使えそうだが、上記のバンドに対応していることと、auのVoLTEに対応していることを確認しよう。

現在家電量販店などで購入できるSIMフリー機種も、上記バンドに対応していて au VoLTE 対応が謳われていれば、使えるものと期待される(無保証、ノーサポート)。SIMフリー機種を選ぶ際は、auのVoLTE対応が謳われている機種を選ぼう。

ちなみにpovo対応端末一覧にはSIMフリー欄にのみ「一部機能がご利用いただけない可能性があります」との但し書きがあるが、「特に不具合や制限される機能を確認していない」ものの、「KDDI自身が販売した機種ではないため、不都合が起きる可能性そのものは排除できないため、念のために案内している」そうだ。

このほか、Apple Watch 向けの「ナンバーシェア」には対応しない。

いずれにせよ、povoは無保証、ノーサポート。自分で判断して使える人向けのプランということだ。

2021年5月夏以降、誰でもauオンラインショップでauスマートフォンを購入できるようになったが、原則一括払いのみ(なぜか、携帯端末の購入とまるで関係のない運転免許証がないと、分割払いの利用を拒否される)。また、端末のSIMカードの差し替えや設定などは全て自分で行う必要がある。価格的なメリットもまず無い。au Online Shop でしか購入できない機種にこだわりがある人はともかく、一般には有償サポートを利用できる家電量販店などでSIMフリー機種を購入する方が良い
SIMカードは nanoSIM。「au Nano IC Card 04 LE」が宅急便で送られてくる

APN

4G機種と5G機種で分かれている。

4G機種のAPN (LTE NET)

  • APN uno.au-net.ne.jp
  • ユーザー名 685840734641020@uno.au-net.ne.jp
  • パスワード KpyrR6BP
  • 認証タイプ CHAP
  • APNタイプ default,supl,hipri,dun
  • APNプロトコル IPv4/IPv6

au の LTE NETと同じなので、auが販売するAndroid機種は設定不要で使えるものと思われる。

ちなみに端末のキャリア表示は「au」または「KDDI - au」となる。

IPv62017年9月より順次提供されることになっているのだが、いまだに提供されていない(IPv4プライベートアドレスしか使えない)

ただしauが販売する特定の端末には提供されているという話も聞かれるが、筆者は未確認。4G LTEはv6Readyなのに、LTE NET では2013年から対応検討中のまま遅々として進まず、対応が早かったソフトバンクにすっかり置いていかれてしまった。

5G機種のAPN (5G NET)

  • APN uad5gn.au-net.ne.jp
  • ユーザー名 au@uad5gn.au-net.ne.jp
  • パスワード au
  • 認証タイプ CHAP
  • APNタイプ default,supl,hipri,dun
  • APNプロトコル IPv4/IPv6

au の 5G NETと同じなので、auが販売するAndroid機種は設定不要で使えるものと思われる。

筆者が試した範囲では、5G NET のAPNを設定するとIPv6も使える(デュアルスタックになる)。ただし機種等にもよるかもしれない。IPv6アドレスは 2001:268:9000::/36が使われている(2021年8月現在)。

なお、povo 1.0 が5Gに対応したのは2021年 9月14日から。それまでは5G機種用のAPNを設定しても4Gのみが使える状態だった。

iPhone・iPad

iPhone 6s 以降に対応。iPhone では設定不要と案内されている。

iPad は対応機種には挙がっていないが、筆者が iPad mini 第6世代で試したところ、SIMカードを入れるだけで設定不要で使えるようになった(IPv6も使えた)。

もし iPhone・iPad で使えない場合は、【設定 > 一般 > VPNとデバイス管理を開き、構成プロファイルがインストールされていないことを確認(インストールされている場合は削除)する。

続いて povo 1.0 の SIMカードを入れた(またはeSIMを有効にした)状態でWi-Fiに接続し、【設定 > 一般 > 情報】を開いてみよう。ここでキャリアが Carrier 46.1 以降または KDDI 47.0 以降になっていることを確認。「キャリア設定のアップデート」が表示された場合は実施する。

iOS・iPad OS 14.8 以前の場合は【設定 > 一般 > プロファイル

eSIM

povo 1.0 の新規契約は終了した。これから新規契約する場合は povo 2.0 を参照
eSIM契約時に提供されるeSIMプロファイル(アクティベーションコード)。povo 1.0 では文字列は表示されず、手入力は想定されていなかった。ちなみにベンダはGDだった

eSIMは新規契約・MNP転入時のみ利用できた。eKYCで本人確認し、最短で申し込み当日から利用できた。

auからの乗り換えは当面未対応。UQモバイルからの乗り換えはMNP扱いなのでeSIM選択可。

eSIMは暫定的な扱いになっているようで、SIMカードからeSIMへの変更はできない。povoをeSIMで使いたい場合は新規契約・MNP転入で加入する必要があった。

eSIMで新規契約を申し込む際は、本人確認書類とメールアドレスに加え、au ID が必要。無い場合は、先に au ID を新規登録するよう案内される。

筆者はBIGLOBEモバイルKDDI請求)とUQモバイルが紐づいている au ID を使って特に問題なかったが、auの契約が紐づいている au ID は使えない。「新たなau IDを作成いただき、そのau IDでログインいただいたスマートフォンからお申し込みください。」と案内されている。

au・povo 1.0 回線を解約済みの au ID も使えない(紐づけが永久に残るのか、どこかのタイミングで解除されるのかは不明)。しかしドコモも然りだが、回線とIDが1:1というのは、今後通信以外のサービスを展開する上で不都合が大きいように思うのだが。

au ID の発行は無料でできるし、一人で複数のIDを使っても問題はないが、au PAY や各種コンテンツサービスを使っている場合は、IDが変わると面倒があるので、auからの乗り換えでeSIMを使いたい人は、au側の準備が整うまで待つ方がよいかもしれない。

MNP転入(番号そのままで乗り換え)の場合は、端末のSIMロック解除手続きを済ませた上で、現在契約している通信会社からMNP予約番号を発行してもらう必要がある。通常は1営業日でできるが、朝や深夜には出来ないキャリアが多いし、MVNOなどでは数日かかることもあるので、前もって用意しておこう。

スマートフォンやタブレットのカメラを使って、身分証明書と本人の顔を撮影し、本人確認する。povo 1.0 ではLIQUID eKYCが使われていた。

eSIMの申し込みではeKYC(オンラインでの本人確認)が実施されるため、パソコンではなくスマートフォンで申し込むよう案内されている。LINEMOではスマートフォン以外での申し込み不可だったが、povo 1.0 では規制は緩く、タブレットもOKだった(筆者は iPad mini で申し込んだ)。

もちろん、povo 1.0 を使いたいスマートフォンを使って申し込み手続きしても構わないが、画面が小さく文字入力が面倒だったりするので、タブレットも使えるのはありがたい。

ちなみにpovoで使われているLIQUID eKYCは良く出来ているが、スマートフォンの機種によってはうまく動作しないことがあった。今後の改善を望みたいが、ひとまずiPhone・iPadが使える場合は、申し込みだけでもiPhone・iPadで行うとスムースだ。

申し込み手続き後は、KDDIの審査を経て利用開始となる。審査は 9時~21時頃の間に実施され、問題がなければ概ね30分~1時間程度で利用開始になるようだ。使えるようになると、eSIMのアクティベーションコードをダウンロードするよう案内するメールが届く。

筆者は開始初日に申し込んだので多少混み合っていたと思われるが、それでも10時半頃には準備ができた旨のメールが届いた。

メールが届いたら、いよいよ端末に書き込む手順に入る。ただしMNP転入(番号そのままで乗り換え)の場合は、先に回線の切り替え手続きをする必要がある。切り替えはWebでできるが、9:00~21:15 に限られる。また切り替え中(要領よくすれば概ね30分程度)は電話が使えなくなるので、余裕のある時に実施しよう。

回線の切り替えは au Online Shopで行う。受付時間は9:00~21:15。メールで送られてくる注文番号、契約時のフォームで入力した注文履歴確認用パスワードとMNP転入する携帯電話番号が必要。
アクティベーションコード(QRコード)をタブレット(使いたい端末以外の端末)で表示し、使いたい端末のカメラで読み取る

eSIMに共通だが、発行はオンラインで完結するものの、端末への書き込みに注意がある。

SIMカードの輸送が不要なぶん早い。筆者は初日の朝に申し込みしたが、とてもスムースで、午前10時過ぎ頃には使える状態になっていた。初期の混雑が一段落した今は、概ね30分ほどで開通できるようだ。

キャリアから提供されるアクティベーションコード(QRコード)をパソコンやタブレットなど(使いたい端末以外の端末)で表示し、使いたい端末のカメラで読み取る必要がある(右図)。povo 1.0 ではアクティベーションコードの文字列が提供されないので、手入力はできない

QRコードを撮影して文字で表示するアプリを使えば手入力もできるが本末転倒なので考慮しない。

楽天モバイルでは専用アプリ(Android・iPhoneいずれも対応)でeSIMの書き込みができるが、povoでもアプリで対応してほしいものだ。

また、書き込み時には Wi-Fi など他社のインターネット接続が必要だ。今からeSIMを使ってみたいという物好きな人にとっては、複数の端末や回線を用意することなど造作もないだろうが、今後普及するに際して課題になりそうに思う。

このほか、eSIMを書き込んだ後でAPNの設定が必要だった。設定自体は簡単だが、不慣れな人は戸惑うだろうか。楽天モバイルやワイモバイルではeSIMを書き込むと自動で設定されたので、povoでも対応してほしいものだ。

eSIMでの契約はスムースだったが、詳しい人向け

筆者は開始初日にeSIMで契約してみたところ、手続きはスムースだった。

povo 1.0 のホームページには対応機種が掲載されているが、3月23日時点でAndroidは Pixel 5 のみと寂しい状況。「非対応の端末の場合は、ご利用できません。」と注記されているが、申し込みの際に機種を聞かれるわけではなく、自己責任にて任意の機種に書き込むことができる。逆に、そもそも対応機種でも動作保証はない

筆者は Rakuten Hand に書き込んでみたところ、通話・データ通信ともに普通に使えた。ただし端末に電話番号が認識されなかった(設定を開くと電話番号が「不明」となっている)。

Reno5 A でも使えたが、やはり電話番号が認識されなかった(Reno5 A では電話番号を上書き設定できる)。楽天モバイルワイモバイルIIJmioは電話番号も自動設定されたので、povo(au)の問題だろうか。ちなみにeSIMのベンダはGD(IIJmioと同じ)。

eSIM自体新しいこともあって、今はまだこなれていない感があるが、自分で調べて何とかできる人向けということだ。

初日からスムースに稼働したが、オンライン未対応の手続きが多く残る

povo では 3月23日の午前0時から申し込みを受け付け、午前9時以降順次開通していったようだ。筆者は朝6時頃に申し込みして、午前10時台に開通準備が整った旨のメールが届いていた。筆者の都合で実際の開通作業は13時過ぎに行ったが、とてもスムースだった。

対してLINEMOは受付開始の10時に申し込みが殺到したのか、ソフトバンクの契約システムにつながりにくくなる(当日は My Y!mobile にもつながりにくなっていた)など混乱した。それでも当日中に収束したソフトバンクはまだマシで、ドコモはahamo開始の翌日にALADIN障害を出し、29日にはahamoの受付を一時停止する事態に至っている。 povoは午前0時から受け付けたことが奏功したのか、または単に申込者が少なかったのかも知れないが、特段混乱はなかったようだ。

一方、機種変更したいときは、そのまま差し替えて使える物理的なSIMカードと違い、eSIM同士での機種変更にはeSIMの再発行手続きが必要になる。これはチャットで問い合わせるよう案内されているが、実際にチャットで問い合わせてみると、表示される電話番号に連絡するよう案内される(^^;。

いずれオンラインで完結するようになるのだろうが、今はまだオンライン専用とは名ばかりで、システム開発が間に合わなかった手続き等は、当面はコールセンターで対応するようだ。料金こそかからないようだが、受付時間が限られるとともに、再発行までに時間を要することになりそうだ。その点、深夜でも1時間足らずで再発行される楽天モバイルや、受付時間は限られるもののオンラインで完結するワイモバイルLINEMOよりも遅れを取っている感がある。

eSIM再発行手数料は1回あたり440円だが、当面の間、無料
ちなみに2021年 8月26日から対応したauや、9月から対応したUQでは、オンラインで手続きすれば無料となっている。

eKYCは比較的使いやすかったと思うが、それ以外のeSIM関連では、KDDI (povo) は競合他社より遅れている感がある。 それでもサービス開始に間に合わせたことと、目立った障害を出さなかったことは評価したい。

各種手続き

povo 1.0 の新規契約は終了。これから新規契約する人は povo 2.0 を参照

新規契約・MNP転入

povo

eSIMでの新規契約・MNP転入は#eSIMを参照

新規契約・他社からのMNP転入(番号そのままで乗り換え)、auから 1.0 の移行、UQモバイルからの移行、いずれの場合も、povoホームページから申し込む必要があった(auショップやコールセンター、家電量販店などでは手続きできなかった)。

注意点としては、auからの移行とUQモバイルからの移行で手続きが異なっており、auからの移行はMNP予約番号不要、UQモバイルからの移行はMNP予約番号が必要だった。

auからの移行の場合は、SIMカード差し替え不要でそのまま使える。UQモバイルからの移行の場合は、新しいSIMカードが送られてくるので、差し替えと開通手続きが必要。

SIMカード(auICカード)に⑥以前の番号が振られている古いカードの場合は交換が必要。

いずれの場合も、「契約解除料」「番号移行手数料」「新規事務手数料」およびSIMカードの送料は無料。

以前の契約内容によっては一度請求されることがあるが、その場合も後日料金から差し引かれる形で返金される。

なお、povoでは機種販売は行わない。すでに使っている機種をそのまま使うか、家電量販店などでSIMフリー機種を買ってきて使うことができる。 povoはノーサポートなので、対応機種の確認や各種設定はユーザーが行う必要がある。

povo 1.0 トッピングアプリ

povo トッピングアプリ Android版

povo トッピングアプリAndroid / iPhone)が用意されており、データ残容量の確認や、追加トッピングの申し込み/解除などの手続きがアプリでできるようになっている。

始まって間もないこともあるのだろうが、各アプリストアで「povo」で検索しても上位に出てこないことがあるので、上記リンクを開くか、「povo KDDI」で検索するとスムースだ。

アプリをインストールして起動すると au ID でのログインが求められる。一度ログインすれば次回以降は自動でログインされ、povo接続時だけでなく、Wi-Fi接続時や他社回線接続時にも使える。

もっとも音声系のトッピングは音声系のトッピング(通話かけ放題)の申し込みは My au に飛ばされる(要再ログイン)だけなのだが、データ系のトッピングを利用するには、このアプリが必須。

アプリは povo 1.0 用と povo 2.0 用で異なるので、povo 1.0 を契約している人は povo 1.0 アプリをインストールしよう。

povoの特徴にもなっている追加トッピングだが、始まったばかりということもあり、追加できるトッピングはごくわずか。

このアプリでeSIMの書き込みやSIM交換手続きなどもできるようになると良いのだが、そうした機能も無い。今のところ、データ容量の管理に留まっている(他の手続きはWebサイトを呼び出しているにすぎない)。

音声系は povo 1.0 のトッピングというより、従来のauのオプションのような手続きになっている。

機種によりインストールできない?

ちなみに23日の開始当時は、Googleが起こしたWebViewの障害の影響で使えなくなっていたようだが、それとは別に、筆者がpovo(当時)をインストールした端末(Rakuten Hand)ではそもそもダウンロード出来なくされていた(WebViewの障害解消後もインストール不可だった)。24日に規制が解除され、インストールできるようになった。

しかし公式サイトには何の注記も無く、意図的に特定の機種で使えないよう規制されていたのか、またはKDDI側の設定に不手際があったのか、今でも規制されている機種があるのかは不明。povoはサポート窓口も無いので確かめようがないのだが、もしインストールできない場合は、povo 1.0 ホームページを開いて右下の「チャットで質問」をクリックし、機種名と、インストールできないことを書き残しておくと、後日対応してもらえるかもしれない。

トッピングの追加・解除

通話トッピング(オプション)の変更は、povo 1.0 アプリでするよう案内されているが、実態はauのサイトに飛んで、au ID でログインしてオプション変更の手続きになる(2021年4月時点)。

データのトッピング購入は、アプリで行う。 つまり、アプリが使えない端末(パソコンやデータ端末など)ではデータのトッピングを購入できない。 データのトッピングは使う時に随時購入して使い切りなので、解除する必要はない。

eSIMの再発行(機種変更)

チャットで問い合わせるように案内されている

[Q]eSIMを誤って削除してしまいました。
[A]以下の手順にてお手続きを行ってください。
①登録の住所に誤りがないかご確認ください。
 誤りがある場合は必ず住所変更手続きを完了させてください。
②eSIMの再発行手続きを行います。
 お手続き方法についてご案内いたしますので、チャットにてお問合せください。
 ページ右下に表示される黄色い吹き出しの「チャットでご質問」へ【】内の番号をコピー&ペーストして入力してください。

eSIM再発行
【A001】←こちらの番号をコピー&ペースト

ところが、実際にチャットで問い合わせると、コールセンターの電話番号(フリーダイヤル)が表示されて、電話するよう案内される。

povo 1.0 を契約している電話番号から電話すると、ネットワーク暗証番号を入力して本人確認後、有人対応となり、用件を伝えると、数分の確認を経てeSIM再発行(または物理SIMカード発行)の準備をしてくれて、準備ができるとメールが届き、メールに書かれた要領でeSIMのインストール(初回ダウンロード時と同じ)をするのだが、せっかくオンライン専用プランを使っているのにコールセンターで手続きしないといけないのは、正直煩わしいと感じてしまう。

eSIMは、他の機種へ移し替えるときに都度再発行手続きが必要になるもの。 現状の povo 1.0 でeSIMを使うのは面倒が多くて、お勧めできない状況になっている。

なお、SIMカードの再発行も同様にコールセンター扱いだが、物理SIMカードは差し替えればそのまま使えるので、めったに(破損・紛失・盗難以外に)再発行する必要はないから、コールセンター扱いでも差し支えないだろう。

[Q]利用しているau ICカード(SIMカード)の紛失・故障・破損
[A]以下の手順にてお手続きを行ってください。

①登録の住所に誤りがないかご確認ください。
 誤りがある場合は必ず住所変更手続きを完了させてください。
②au ICカード再発行手続きを行います。
 お手続き方法についてご案内いたしますので、チャットにてお問合せください。
 ページ右下に表示される黄色い吹き出しの「チャットでご質問」へ【】内の番号をコピー&ペーストして入力してください。

au ICカード再発行
【A002】←こちらの番号をコピー&ペースト

費用は「当面の間、本手続きに関する手数料はかかりませんが、一旦手数料が請求され、翌月以降のご利用料金から同額を減算する場合があります。」とされている。

気になる料金は、eSIMの再発行が440円/回、SIMカード(物理SIM)への変更・交換が2,200円/回。聞いたところ、今のところ月に2回くらいまでは無料で対応しているが、頻繁に交換する人には料金を請求することもあるそうだ。

手続きにかかる時間は、eSIMの再発行に数時間、SIMカードの発行には1週間ほど。

2021年 8月26日よりauもeSIMに対応し、オンラインでのeSIM再発行手続きは「My au」で無料でできるようになったので、povoでも遠くないうちにオンラインで再発行手続きできるようになるのではと期待していたのだが、本来真っ先に対応すべきオンライン専用プランのpovoでは利用できないまま、「povo 2.0」が始まってしまった。

しかも、「povo 2.0」でもeSIMの再発行は有人チャットでしか対応しておらず、そのチャットサポートも混雑して実質機能していないありさま。povo 1.0 ではわざわざeSIM再発行を有人対応にしてサポートコストをかけているのは合理性がなく、意図的にeSIMの再発行を面倒にして忌避しているのではと思えてしまう。

他方、楽天モバイルLINEMO・ワイモバイルなどでのeSIM再発行はオンラインで簡単に手続きできて無料。慣れている人なら数分で機種変更できる。IIJmioは手数料220円かかるものの、オンラインですぐに手続きできる。eSIMの利便性を享受したいなら、楽天モバイルLINEMOIIJmioなどにしておく方が良さそうだ。

物理SIMカードへの変更/再発行の場合は、概ね1週間程度で送られてきて、SIMカードに同梱されている簡単な案内文に従って切り替え操作すると、使えるようになる。
提供条件書にはSIMカードからeSIMへの変更手続き料金も示されているが、povo 1.0 では受け付けてもらえない。SIMカードを使っていて、eSIMを使いたくなったら、povo 2.0 へ移行する必要がある。

自宅が圏外になる場合

auでは「電波サポート24」が提供されており、自宅で圏外等になる人にはフェムトセルの無料貸出を行っているが、povoには提供されない→2021年6月よりpovoも対象になった。

auを契約中に借りたフェムトセルは、povoに変更後もそのまま使える。

povoを新規契約して、電波状況が思わしくない場合は、訪問調査は対象外だが、改善要望を出すことはできる。

また、自宅で「auひかり」を契約している場合に限られるが、希望すればフェムトセルも利用できる。

よく行くお店などが圏外になる場合

同じく「電波サポート24」から改善要望を出すことができる。

解約・MNP転出

povo 2.0 への移行については povo 2.0#povo 1.0 からの移行 を参照

povoサポートサイトを開き、【その他 > 解約・他社へのMNP】を開く。

  • povoからauに変更の場合
  • povoからUQに変更の場合
  • povoから他社へMNPする場合
  • povoを解約する場合

の4択になるが、auに変更は実質料金プラン変更扱い。UQに変更はMNP同様の手続きになるものの契約事務手数料(SIMパッケージ料金)が無料になる。

povoから他社へMNPする(電話番号そのままで乗り換える)場合は、au ID でログイン後、MNP予約番号等が発行されるので、乗り換え先で転入手続きをする。MNP転出手数料は無料。乗り換え先で転入手続きが完了すると、povoは自動解約になる。

povoを解約する(電話番号を廃止する)場合は、au ID でログイン後、簡単な手続きですぐできる(オンラインで完結)。解約後のSIMカードは返却不要。

解約手続きすると即時使えなくなり、本則では各種料金は月末まで満額請求されるが、当面の間は基本使用料は日割り計算される(通話オプションは満額請求される)。

不要になったら随時解約すれば良いが、解約は簡単にでき、手続き完了後に取り消しはできないので、慎重にどうぞ。

UQモバイルとの違い

UQモバイルの新プラン「くりこしプラン S/M/L」

中身の通信・通話サービスの品質は変わらない。

料金は、同じ月額料金(税別2,480円)で比べると、UQモバイルの「くりこしプランM」の方が月間データ容量が5GB少なくなっている。どちらも通話定額はオプション扱いだし、月間データ容量超過時に1Mbpsで使えるのも同じ。

UQモバイルの利点としては、S/M/L 3プランあって、ほとんど使わない月はSに変える、多めに使いたい月はLに変えるといったように、それこそ毎月でも気軽にプラン変更できる。UQには25GBプランもあるので、20GBでは微妙に足りないという人にも良いだろう。残ったデータ容量を翌月に繰り越して使えるのも魅力だ。

また、UQモバイルでは「UQスポット」での店頭サポートや機種セット販売があるが、povoは完全オンライン契約なので、詳しい人には良いのだが、あまり詳しくない人にはとっつきづらいかもしれない。

言い換えれば、なるべく安く多くのデータ容量を使いたい人は、端末の設定などはサポートに頼らず自力で解決し、povo を選ぶと良さそうだ。逆に、最初の設定だけでも手伝ってほしいという人や、海外赴任が多いなど月によって使うデータ容量が大きく変わるような人は、UQモバイルを使うと良いだろう。

使い放題MAX

使い放題MAX 5G/4G

NTTドコモ「ギガホ プレミア」やソフトバンク「メリハリ無制限」への対抗で登場した、auブランドの新プラン。2021年 1月13日発表、2021年3月開始。5G4Gの両方に対応するが、実際の料金プランは「使い放題MAX 5G」と「使い放題MAX 4G」に分かれているよう。料金は同じだが、契約時の機種によりプランが分かれているようだ

詳細不明だが、少なくとも5Gプランは3Gには対応せずVoLTE必須になると思われる。

プラン名の通り、スマートフォン単体でのデータ容量は使い放題になるが、テザリング・データシェア・国際ローミングは合計30GBまでに制限されるので、実質30GBプランとなる。また、動画視聴などは通信速度を制限するとされている。

料金は月額7,238円(税別6,580円)で、競合のソフトバンクに合わせてきた。3GB未満の利用月は自動的に税別1,500円の値引きが入る作り込みも同じ。「家族割プラス」や固定回線セットの「auスマートバリュー」も継続される。

別途契約した「タブレットプランライト」(月額1,100円。2021年3月23日までは「タブレットデータシェアプラン」)とデータ容量をシェアして使う。しかし(現在どうなっているかは未確認だが)従前はタブレット端末でしか使えないSIMが提供されていたので、パソコンやモバイルルータ等で使うことができず、使い道は限定される。他社の格安プランを使う方が賢明。

使い放題」が謳われているが、テザリングやデータシェアは合計30GBまでに制限されるので、実質スマートフォン単独利用専用プランになっている。また、povoやUQにはシェアプランが無いので、LTE内蔵パソコン・タブレットでの利用にも不便する。 テザリングやパソコン・タブレット等のデータ端末をよく使う人は、楽天モバイルLINEMOIIJmioなどを契約して使い分ける方がお得だろう。

または、月額8,008円(税別7,280円)の「使い放題 MAX 5G with Amazon プライム」に切り替えると、テザリング・データシェア・国際ローミングを合計60GBまで利用できるようになる。差額770円で「Amazonプライム」が付いてデータ容量が倍になる組み立ては不可解だが、見方を変えれば、povoの料金の3倍払うとデータ容量を3倍使えると考えることもできるだろうか。いずれにせよ、素の「使い放題MAX」はかなり割高なプランと言えそうだ。

なお、現時点でauの既存プラン契約者は影響を受けず、放っておいても安くならない。新プランに切り替えたい人は自らプラン変更手続きする必要がある

auとUQモバイルを行き来する際の注意点

auとUQモバイルは同じ会社のサービスにもかかわらず、auの各プランからUQモバイルの各プランに変更する、またはその逆は、MNP(のりかえ)扱いとなる。

povo 1.0 についても、UQモバイルから/への移行はMNP扱いになっていた。

UQモバイル同士であれば、くりこしプランS/M/L間のプラン変更はオンラインで簡単にできるので、必要に応じて毎月でもプラン変更できる(適用は翌月から)。

ところがauで契約してしまうと、テレワーク続きであまり使わないからpovoに移行したい(または逆にpovoを使っていて時々auにしたい)と思っても、「のりかえ」扱いになってしまって面倒な手続きが発生し、家族割も別建てなので、毎月のように気軽に「のりかえ」るわけにはいかないだろう。

以前はMNP転出手数料や契約事務手数料までかかったが、手数料は2021年4月より無料化されたau/UQ間は2月より無料化)。また、KDDI内各ブランドへの移行手続きは2021年夏以降に簡略化される予定
auからpovoやUQに乗り換えると、家族割が適用されなくなる。ただし特例として、2021年夏までにauからpovoに移行すると早期申込特典として「家族割プラス」の家族人数のカウント対象となるようなので、料金を安くしたい人は、早めに準備しておくと良さそうだ。

端末(機種)もauとUQで別々のラインアップになっているため、普段はWi-Fiを使うからデータ容量はUQモバイルがちょうどいいが端末はハイエンドを使いたい、逆に端末は廉価版で充分だがauの使い放題MAXを使いたい、といったニーズにも応えきれていない(中古端末を購入してSIMのみ契約すれば可能だが)。

料金プランも「その日に選べたっていいはずだ」が、こうした縦割りの弊害は存置されたまま、2021年3月以降は、さらに第3のブランド「povo」が加わった。povoは機種販売こそ行わないが、上記の不便さを解消する取り組みを求めたいところだ。

余談

発表当初のキービジュアル

発表会の様子

KDDIでは動画配信をauKDDIのYouTubeチャンネルでも提供しているが、今回の発表会はLINE限定で配信された。

「若者向け」とは言っていなかったが、発表会中に流されたキービジュアル(右図)やプロモーション動画を見ると、若者向けをイメージしているように見える。

だからと言って配信をLINEに限定するのはどうかと思うが。

また、最初の10分くらいは何もない。いきなり「5爺」から始まるのもどうかと思う(^^;

「みんなってエブリワン」も意味わからない…大事なことだから2回言いましたってこと?(-_-;

まあ、若者向けを想定して作ったけれど、誰でも使えるよ、ということだろうか?

盛り合わせコースメニューからトッピングへ

ファストフードを例に「追加トッピング」のイメージが示された

価格以外にpovoの特徴になっている「追加トッピング」。従来ならば「オプション」と呼んできた(その方がわかりやすいと考えて本稿でもそう呼んでいる)が、単なる読み替え以上の意味がありそうだ。

発表会ではファストフードの「トッピング」をイメージすると言っていたが(右図)、ここに大きなヒントがあるように思う。

例えば日本発のファストフード「駅そば」では、基本の「かけそば」は安く提供して、天ぷらや卵などを乗せられるようにし、多様な客の要望に応えつつ利益を高めていくビジネスモデルがある。

こうしたビジネスモデルに倣って、基本の通信サービスは必要最小限までアンバンドルした素の「かけそば」を廉価に提供し、ここに揚げ玉を乗せるのか天ぷらを乗せるのかは随時ユーザーが選べるようにしたわけだ。キャリアは魅力的な「トッピング」を提供することで、多様なユーザの要望に応えつつ、利益を伸ばすことができる。

追加トッピングの購入画面イメージ

2021年3月の開始当初は、通話定額などの定番メニューが「トッピング」として提供されるが、この「トッピング」は追加予定とされており、通話・通信に限らず動画配信なども提供されるイメージが示されていた(右図)。

つまり、従来得意としてきたコンテンツの盛り合わせを捨て去ったわけではなく、分解(アンバンドル)して必要な時に必要なだけ乗せられるようにして、結果としてARPUを高めていく方針を採っているわけだ。ここに大きな転換がある。

auはここ数年、NetflixTELASAといった嗜好性の高い動画配信サービスをバンドルした料金プランを投入して高ARPUを維持する施策を採ってきた。

しかし競合のNTTドコモが大胆に値下げした ahamo を発表し、市場の雰囲気が一変した2020年12月にも、KDDIは空気を読まずにamazonプライムまで盛り合わせた高ARPUプランを発表し、一部から大顰蹙を買った

もっとも、顰蹙を買ったコンテンツ盛り合わせプランは「店頭では非常に順調に契約していただいている」そうだ。コン盛りプランが一定の評価を得ているなら、それも継続すればいいだろうし、全否定されているわけではないと思うが、それだけではダメだということで、12月の発表は批判を呼んだのだろう。

そうした声はしっかり受け止められたようで、今回、従来とは真逆の徹底的にシンプル化した高コスパサービスが発表された。最後発ながら通話定額もアンバンドル化することで、しっかりインパクトを出してきた。これは素直に歓迎されるのではと思う。

基本メニュー+追加トッピングの「新発想

もっとも、ahamo への対抗は不可避だったろうし、むしろドコモに触発されて社内は盛り上がったという。それにソフトバンクのように内容を揃えただけのプランをぶつけても、最後発だけに(LINEという切り札も無いし)インパクトは薄くなってしまう。その点、通話定額までアンバンドル化して低価格化を図ったことは素直に評価されそうに思う。

徹底的にアンバンドル化した「新発想の料金プランpovo を発表するに至ったのは、これまでコテコテのコン盛りプランを続々と投入してきた同社からすれば、まさに「新発想」といえそうだが、同社はコテコテコンテンツを捨て去ったわけではなく、提供方法を変えたわけだ。

ただしこれは、Google play や Apple Music、Amazonプライムなどの「GAFA」をはじめとする強豪がひしめきレッドオーシャン化しつつあるコンテンツ再販・仲介市場に、キャリアが参入することを意味する。

また、スマート留守電などのサードパーティが提供する各種サービスをキャリアが販売する取り組みは、MVNOが先行していた領域でもある。必ずしも新しい考え方ではないが、影響力の大きい大手キャリアがここに本格参入するインパクトは小さくないだろう。総務省が競争政策として育ててきたMVNO市場を、政府の安易な口先介入により破壊しかねない懸念が増々高まった感がある。

こう書いた直後にも、総務大臣ともあろう者がまた余計な口を挟んで不興を買っていたようだ。監督官庁の権限をちらつかせながら民間事業の一挙手一投足を縛るかのような口先介入をすることは、みっともないだけに留まらず、そもそも自由でも民主的でもない。逆に企業努力を削ぎ、市場の健全な発展を阻害することになるだろう。

ともあれ、コンテンツ配信市場と格安SIM市場、この2つの市場環境がどのように変化するのか、注視したい。

実態はauの1プラン

筆者は開始日に早速契約してみたが、新規契約からeSIMの利用開始まではスムースだった。

しかし、eSIMの場合は他機種に移し替えたいときに再発行する必要があるが、その手続きはオンラインではできず、つながらないコールセンターに電話する必要があるもので、正直がっかりした。

ahamoは「ドコモの1プラン」と言いながらサブブランドの立て付けになっていて独自のサイトを構築していたし、LINEMOはワイモバイルのシステムを流用したようだがeSIMの再発行などにもしっかりオンラインで対応していた。

一方、povoは実際に契約してみると、auの1プランのような扱いになっていた。

auの契約管理システムをそのまま使っているようで、契約変更や内容確認などを行うときに、いちいちauの顧客管理システムに接続される。鳴り物入りで始まった「トッピング」にしても、通話のトッピングはauの通話オプション同様の扱いになっていた。

ただし解約手続きだけは独自のUIが構築されていた(笑)。auは頑なにオンラインでの解約手続きを渋っているからね…

それが必ずしも悪いということではないが、povoではSIMカードの交換(普通のSIMカードならともかく、eSIMでは機種を変える度に再発行が必要)などをいちいちコールセンターで処理するものだから、緩慢で面倒。オンライン専用ブランドという体裁だが、実態としてはauの1プラン(ただし店頭での手続きはできない)になっている。

楽天モバイルはメンテナンス中以外は24時間いつでもeSIM再発行手続きができるし、ワイモバイルLINEMOは日中のみだがオンラインですぐに手続きできるのに対し、povoは使いにくいと感じてしまう。

もっとも、周到に準備したahamo(しかもeSIMは未対応)と違い、auは競争上駆け込みで間に合わせたのだろうから、当初は準備が間に合わず、システム的なところは追々準備するつもりなのかもしれないが、今のところ、準備不足のまま見切り発車した感が否めない。

データ通信は快適に使えるので一般的な利用者には問題ないだろうが、何かある度にコールセンターに電話せねばならないので、使い勝手はオンラインの良さを十分に発揮できていないと感じた。

auでは2021年 8月26日からeSIMのオンライン手続きに対応したので、povoもじきにオンライン手続きに対応するのではと期待していたが、結局、povo 2.0 が始まって povo 1.0 の新規契約が打ち切られるまで、何も変わらなかった。今後、改修される可能性がゼロではないだろうが、新規契約を打ち切ったサービスに開発リソースを投入するとも考えにくく、povo 1.0 の改良はあまり期待できないだろうと思う。

しかしこれ(povoは後回し)では、「オンライン専用」のデメリットばかりが目立ってメリットが薄くなってしまい、看板倒れだ。かたや「オンライン専用」としてしっかりシステムを整えているLINEMOなどの方が上手に映る。

「今はUQモバイルに力を入れている」

2021年 7月30日に開催された四半期決算発表会でpovoについて問われた高橋社長は、「プロモーションを分散させてもよくないので今はUQモバイルのでんきセット割に力を入れている」と応じたようで、やはりpovoは後回しになっている様子が覗えた。

とはいえ、「povoは私個人として非常に思い入れがあるので、今すぐお話しできることはありませんが、今後にご期待いただければ」とも付け加えていたようだ。

元々は、2020年10月に提携発表されたシンガポール・Circles Asia のノウハウを取り入れて展開する予定だった「KDDI Digital Life」の流れを汲んでおり、povoのUIは Circles Asia のノウハウを使って構築されるとされている。

今のところ povo (1.0) には目立った特徴はなく、au・UQの2本柱の間に埋没している感もあるが、今後、auともUQとも違った特徴が出てくるものと期待したい。

筆者も、一般向けにはUQモバイルの方を勧めるが、個人的にはpovoに期待して加入したこともあって、進展に期待しているのだが、この様子だとしばらくは後回しになってしまうのだろうか。

料金に大差なく、繰り越しがあり、ショップ対応もあるので、あまり詳しくない一般の人向けにはUQの方が勧めやすい。もちろん使い勝手も良いし、9月から5Gにも対応する。「でんきセット」が使えない/使いたくない人には割高で不公平感があることや、IPv6未対応などの課題はあるが。

ようやくpovoにも力を入れられる?

povo登場からおよそ半年経った2021年 9月13日、「povo 2.0」が発表された。同じ「povo」ブランドを冠しているが、中身は別物になっていて驚いた。

「povo 2.0」の登場を受けて、これまでpovoと呼ばれていた物は「povo 1.0」に改められることになった。個人的には、精々「povo 0.5」くらいの出来だったと思うが(いまだにeSIM関連の手続きなどオンラインで出来ずコールセンター扱いだし…)、それだけでなく、おそらく「povo 2.0」が、KDDIが本来目指していたオンライン専用プランの姿なのだろうと思うからだ。

実際、povo 2.0 開始とともに、povo 1.0 は新規受付を終了するという。唐突ではあったが、まあそうだろうな、とも思った。

当初の「povo」は、時の政権による自由でも民主的でもない身勝手な横槍によって歪められた官製値下げ騒動に間に合わせるために仕方なく、急ごしらえで用意した20GBプランだった。一時的な値下げの恩恵はあったにせよ、20GBはドコモの都合だし、必ずしもユーザーのニーズに合ったものではないだろう。急ごしらえで間に合わせたのだから、システム開発だってやっつけになるだろう。povo 1.0 は実に中途半端な存在だったが、ahamoやLINEMOのようにシステムトラブルを起こさなかっただけマシだったかもしれない(それだけ人気がなかったということかもしれないが(苦笑))。

実際、これまで受け皿が無かったドコモユーザーの受け皿となったahamoには一定の需要があったようだが、povo 1.0 は90万ほど、元々ワイモバイルという受け皿があったソフトバンクの LINEMO は50万契約に満たないと言われている。

しかし、“ソフトバンク”と“ワイモバイル”のように、auではUQモバイルを育てていた。その矢先に政権の横槍が入って対抗上「povo」を急ごしらえしたものの、当面はpovoよりUQ mobileに注力し、「まずUQ mobileに力を入れてモメンタムを回復する戦略を取った」ことは、間違いではないと思う。

KDDIでは子会社が運営していたUQモバイルを親会社が吸収し、長らくUQを牽引してきた三姉妹のキャラクターも思い切って刷新され、システム上もauと統合されつつある。11月頃に完了見込みのようだが、ここにきて「povo 2.0」が発表されたということは、大鉈を振るうUQの刷新が一段落したということだろうか。

ユーザー目線で気になるのは、現状 povo 1.0 のシステムは中途半端で、オンライン専用と謳いながら細かな手続きは有人コールセンターに丸投げされていて使いにくい状況があるが、UQモバイルの統合が完了する12月以降、手が入るだろうか?しかし既に povo 2.0 が動き出しており、povo 2.0 のシステムもおざなりなので、今後は povo 2.0 のシステム改修が優先させるだろうか。すると、すでにオワコンとなった povo 1.0 にはもう手が入らないかもしれない…

政権の横槍でKDDIも振り回されただろうが、ユーザーにもそのツケが回っている。

画期的な完全トッピングプランだが、システムはおざなりなまま

KDDIがUQを吸収して低価格ブランドに仕立て、それが一段落しつつある2021年 9月下旬、ようやくpovoに取り組めるようになったのだろう。画期的な基本料金0円+完全トッピングプランが登場した。

Povo2 plan overview.jpg

まだ漠然としていた初報に触れた時点で、povo 2.0 になって生まれ変わったように攻めたプランを出してきたものだと筆者も驚いた。以前はワイモバイルを筆頭にソフトバンク陣営が攻めていた格安市場だが、今ではすっかりUQモバイルを筆頭にKDDI陣営が攻める側に回った感がある。それだけ勢いが感じられる内容になっていた。

povoは私個人として非常に思い入れがある」と言っていたKDDIの高橋社長は、「契約してからお客にアプローチし続けるプランを、どうしてもやりたかった。povo2.0で、お客との接し方を見つめ直した」と語っていたようだが、基本料0円の完全トッピングに踏み込んだところから、その心意気が伝わってくる。

月額基本料0円だが、180日以内に660円(税込)超の課金がない回線は停止・強制解約の対象になると断り書きが入っている。均すと1月あたり約110円だが、MVNOに請求している回線管理費用がこれくらいのようなので、最低限の回線管理費用くらいは払ってねということだろうか。価格圧搾だとか言われないためにも、最低限の費用くらいは払ってもらう必要があるのだろう。しかし、ならば基本料0円を謳うのは優良誤認だと言われかねないような気もするが、そんなこんなの綱引きの結果、曖昧な表現になったのだろうか。まあ楽天の0円がお咎め無しなのに、他社はダメ、とはならないだろうが。

しかし、基本設計はよく練られていると思うのだが、LINEMO楽天モバイルを意識しつつ、UQモバイルとのすみ分けに苦心した様子もうかがえる。その副作用として、月間3GB以下で長く使えるトッピングが無いことと、月間3GB~20GBの間が無い。これでは、多くのお客のニーズに応えているとは言い難い。

もっとも、月間3GB以下と5GB~10GBくらいはMVNOの領域なので、IIJmioなど各社のプランが充実していてユーザーニーズは満たされているし、ここを積極的に攻めるのは(総務省の競争政策に触れるので)あまり賢明ではないという判断があったのかもしれない。

そのため、povo 1.0 で充足している人が povo 2.0 へ移行するのはあまり得策でない。「全員に「あなただけ」の最適なプランを。」と謳われている割りに、現状の povo 2.0 が得になる人はごく限られるだろう。

実際、2021年 9月27日(開始2日前!)にようやく出てきた具体的な内容を見て、よく考えたなと感心するとともに、まだ月額課金の呪縛から抜け出せていないなと思った。 客に寄り添っているなら、データ20GB/60GBの有効期限を30日/90日にはしなかったと思う。

データ20GB追加」の有効期限を40日ないし45日にすれば、買いやすくなるのに。

同様に、「データ60GB追加」の有効期限は120日にすべきだと思う。

これだけで、用途がぐっと広がったのに…

現状の povo 2.0 がお得になる人は、データをガンガン使いたい人か、少ししか使わない人、予備として入れておきたい人に限られてくると思う。 (povo 1.0 に加入できなくなったので、これから新規契約する20GB前後の人も視野に入ってはくるが。)

筆者は迷わず新規契約して iPad mini のeSIMに入れたが、普段はワイモバイルのシェアプランを使っているので、SBが圏外になる場所(尾瀬や山奥の温泉宿など)で使うことを想定している。

言い換えると、現状の povo 2.0 では、メインのスマートフォンで使うには何かと物足りないのだ。

例えば、着信転送が切り捨てられてしまった。暗証番号を使うサービスなので切ったのかもしれないが、これを月額55円~110円くらいの継続課金トッピングにしてもいいから(またはスマート留守電とセットで30日290円くらいのトッピングにしても良いと思うが)残したら良かったのにと思う。 今はiPhoneなどの留守電機能が無い端末も多いし、iPadを動作保証外にする=スマートフォンで通話にも使ってほしいと思っているのなら尚のこと、せっかく他社にない povo 1.0 の特長であった着信転送は切り捨てるべきではなかったろう。

テザリングやデータ端末でデータ通信を月々20GB以上使いたい人は、povoのデータ単価は大手の中では最安値なので、4G・5Gをこの価格で安定して使えるのは価値があると思う(楽天回線が安定して使える場所にしか行かない人に限れば、楽天モバイルも選択肢になるとは思うが、そういう人は限られるだろう)。

ところが、povo 2.0 はiPadを含むデータ端末に対応していないのだから、いかがなものだろう。povo 2.0 で用意している動画コンテンツの視聴には、スマートフォンよりも大画面のタブレット端末の方が向いているだろうに。そもそも、ソフトバンクが「データ通信専用50GBプラン」を出してきたことも、意識していないのだろうか。

このように具体的な内容には中途半端さや矛盾を感じるものの、今はまだ万人向けではないオンライン専用ブランドを、将来の軸になるものとして育てようとしている姿勢は応援したい。

ところが、eSIMの機種変更時に必須のSIM交換が有料(当面の間は無料となっているが)で、しかも手続きは有人チャットのみで、非常に使いにくい。eSIM交換が完全無料の楽天モバイルやLINEMOより見劣りするし、「オンライン限定」と謳いながら有人対応を残すのは、キャリアの都合で使いにくくしているようにも見えてしまう。eSIMのインストールもアクティベーションコードのコピペではなく、楽天モバイルのようにアプリで対応すべきだろう。

このように、オンライン専用プランを支えるシステムは、まだまだ全然なっていない。

povo 2.0 を含むオンライン専用プランは、今はまだ玄人向けの域を出ていないのだから、UQと客層・用途が被らないだろう。どんどんいけ、と思うのだが、システムのおざなりぶりを見ていると、期待していいのだろうか?と疑問に感じてしまう側面もある。

せっかくオンライン専用ブランドとして企画したのに、フタを開けたらドコモの1プランに成り下がってしまったahamo。後追いながらシステムの完成度では先行したものの、攻めあぐねたのかプランがまだワイモバイルの劣化コピーでしかないLINEMO。それらに比べてプラン構成は特徴的ではあるが、システムの完成度が低すぎて使いづらいpovo。

今はどこか中途半端で残念な三すくみになってしまっているが、ここを突破して、完全オンラインを求めるユーザーに寄り添った使いやすいオンライン専用プランが登場することを待ち望んでいる。

参考リンク

povo

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