ワイモバイル

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ワイモバイル (Y!mobile) は、ソフトバンクが提供する携帯電話モバイルデータ通信PHSサービスのブランド名。「格安SIM」「格安スマホ」「サブブランド」などと呼ばれる。

スマホベーシックプラン

ソフトバンク版のハイエンド端末「Xperia 1」にワイモバイル・スマホプランのSIMを入れて使っている様子。電波は同等なので、下り最大112.5Mbpsエリアにて、理論値に近い高速通信ができる。

データ通信と通話10分定額がセットになっている、ワイモバイルの主力プラン。メールアドレスは2つ利用できる。通話SIMのみ提供。

※ワイモバイルの各スマホプランを契約すると、いわゆるキャリアメールに相当するアドレス @ymobile.ne.jpMMSに対応)と、専用アプリやパソコン・Webブラウザで利用できるメールアドレス @yahoo.ne.jp を1つずつ取得できる。回線開通後に「My Y!mobile」から手続きが必要。

スマートフォン向けの料金プランだが、データ端末(モバイルルータやiPadセルラーモデルなど)や、ワイモバイル・ソフトバンク向けのフィーチャーフォン(ガラケー)でも利用できる。

現在販売されているワイモバイルのフィーチャーフォン(ガラケー)は LTE (VoLTE) に対応し、テザリングにも対応しているので、通話が多くてフィーチャーフォンの使い勝手を手放したくないが、出先でノートパソコンやタブレット端末でも使いたいという人は、通話端末をスマホプランで使うのも方法だ。

バンド構成はソフトバンクと同じで、通話は3GとVoLTEの両方に対応。データ通信や通話はソフトバンクと同等に使える

  • FD-LTE (4G) Band 1, 3, 8, 11, 28(B)
  • TD-LTE (4G) Band 41, 42
  • W-CDMA (3G) Band 1, 8

※太字は主力バンド。

3Gサービスは2024年1月下旬までで終了予定。

「格安スマホ」に位置付けられるワイモバイルだが、後述の経緯からMVNOではなくMNOなので、MVNOにありがちな帯域の制約とも無縁となっている。

エリアもソフトバンクと同じ。昔はソフトバンクといえば山間部などで使い物にならなかったが、2012年にプラチナバンドを獲得してからは一挙に改善し、現在は登山道などの無住地域を除いて遜色ない。

ワイモバイルではSIMカードのみでも積極的に販売(新規契約・MNP転入)しているので、同社が販売する端末に限らず、家電量販店などで購入できるSIMフリー端末でも使いやすい。

もちろん、ソフトバンク向けの機種(2017年8月以降に発売された 機種)やSIMフリーの機種を中古店などで購入して、ワイモバイルで使うこともできる。SIMフリーの機種を購入するときは、上記のバンドに対応していることを確認しよう。

SIMフリーの機種や中古店などで購入した機種の設定方法はこちら。

旧スマホプラン

2019年 9月までに契約した人は「スマホプラン」、2019年10月以降に契約した人は「スマホベーシックプラン」になっていると思うが、期間拘束(2年縛り、解約金9,500円税別)と月額割の有無くらいの違いで、データ量や特典は同じ。2019年10月以降、月額料金が300円(税別)安くなった。

2年以上契約している「スマホプラン」は、いつでも契約解除料無料で「スマホベーシックプラン」に変更できる(適用は翌月から)。月額基本料が300円(税別)値下げされているので、昔から使っていて2年間の拘束期間が終了している人は「スマホベーシックプラン」に変更するとお得だ。変更手続きは My Y!mobile でできる。

なお、#旧イー・モバイル時代のスマホプラン(タイプ2)と、3G+PHSハイブリッド契約のスマホプラン(タイプ3)はだいぶ昔に新規契約を終了しており、本稿では扱わないが、上記とは異なる扱いとなる。

ソフトバンクとの違い

中身の通信・通話サービスはソフトバンクと同じ。料金プラン(ソフトバンクは大容量中心、ワイモバイルは14GB以下の少量・廉価なプラン)、販売している端末の機種(ソフトバンクは高価な機種が中心、ワイモバイルはミッドレンジ以下の手頃な機種が中心)、ポイントなどの特典、で住み分けがされている。

2020年3月27日より始まったばかりの5Gに対応するプランはワイモバイルでは未提供のため、ワイモバイル契約では5Gは利用できないが、今はまだ5Gが使える場所はほとんど無いし、対応端末も少ないので、数年後、次に端末を買い替える時に考えれば良いだろう。

“ソフトバンク”と“ワイモバイル”の行き来は困難

“ワイモバイル”と“ソフトバンク”は同じ会社のサービスにもかかわらず、“ソフトバンク”の各プランから“ワイモバイル”の各プランに変更する、またはその逆は、MNP扱いとなる。今でこそ解約金は撤廃されたが、2019年9月までに契約した場合は違約金の対象になることもある。

“ワイモバイル”のスマホプラン同士であれば、SからMに、MからRに、またはその逆に変更するのは容易だ(My Y!mobile からオンライン手続きでき、手数料もかからない)が、“ワイモバイル”と“ソフトバンク”を行き来する場合は解約+新規契約となるため、身分証を持ってショップに出向く必要があり、都度契約事務手数料とMNP転出手数料を請求される。家族割引なども組み直さねばならない。

また、#家族割引サービスなども別扱いのため、例えば主回線では大容量プランを契約して、家族が使う副回線ではワイモバイルを使う、のように使い分けたい場合は、割引サービスを受けられない。端末(機種)も“ソフトバンク”と“ワイモバイル”で別々のラインアップになっているため、普段はWi-Fiを使うのでデータ容量はワイモバイルのプランがちょうどいいが端末はハイエンドを使いたい、逆に端末は廉価版でいいからソフトバンクで大容量プランを使いたい、といったニーズにも応えきれていない(前者については、中古端末を購入してSIMのみ契約すれば可能だが)。

元々は別会社だったという経緯があるにせよ、合併してからもずっと改善されず、ユーザーにとっては縦割りの弊害になっている。

シェアプラン

#スマホベーシックプラン(スマホプランを含む)と組み合わせて、SIMカードを3枚まで追加して使うことができる。通話はできないが、データ通信とSMSを使うことができる。データ容量はスマホプランと共用(シェア)される。

利用するには店頭で申し込む必要がある。提供されるSIMカードは nanoSIM または microSIM だが、microSIM は店頭に在庫が無いことがあるので、店舗へ出向く前に電話等で確認すると良い。

LTE内蔵パソコンやiPadなどのタブレット端末で使うときに向いている。もちろんスマートフォンで使うこともできるので、子どもに持たせるのにも良いが、通話する場合はIP電話サービスが必要になる。

家族割引サービス

主回線と副回線を決めて紐づける手続きをすると、副回線(9回線まで)が各々毎月500円引き(税別)になる。1人で複数契約を使っている人や、家族で使っている人はお得だ。

本人(複数契約持ち)や同居の家族はもちろん、同じ住所で同居している事実婚などのパートナーや、離れて暮らす同姓の家族(親族や単身赴任、下宿など)も対象になる。 請求を統合する必要はないので、離れて暮らす親や子を家族割に入れて、支払いは別々にしてもOK。

なお、ケータイベーシックプランSSとデータベーシックプランSは対象外。

PHS向けの家族割引サービス(受付終了)

#旧ケータイプランなどのPHS向けプランを副回線にすると、基本料金が無料になっていた。

PHSの家族割引サービス受付は2019年7月31日までで終了したので、新たに家族割引サービスを組み直すことはできないが、2019年7月31日時点で 「家族割引サービス」や「もう1台無料キャンペーン」の対象になっていたPHSの副回線については、基本料金無料特典が継続する措置が取られているので、主回線を解約等する際も、新たに組み直す必要はない。

ケータイベーシックプランSS

フィーチャーフォン(ガラケー)向けのプラン。通話とSMSしか使わない人向け。オプションの「スーパーだれとでも定額」(通話定額)を付けても月額2,127円(税込、ユニバーサルサービス料別)なので、通話が多い人に向いている。

フィーチャーフォンを使っていても、SMS以外のメールを使う人には向かない(パケット料金がとても高く、月々わずか35MB程度使っただけでスマホベーシックプランSよりも割高になってしまう)。メールも使う人は#スマホベーシックプランを契約する方が良い。

PHSのサービス終了により移行を迫られていて、ガラケーを使い続けたい、メールアドレスを変えたくないという人もいるだろうが、その場合は必ずしもこのプランは向かない。PHSはメールが使い放題だが、携帯電話はメールが別料金(しかもけっこう高額)なので要注意。

ガラケーでも#スマホベーシックプランを使えるので、メールをたくさん使う人は「スマホベーシックプランS」(月々2GBまで使えるのでメールだけならまず無問題、テザリングもできるのでモバイルルータとしても使える)にする方が良いかもしれない。

データベーシックプラン

月々2,178円で1GBまで(S)、4,066円で7GBまで(L)使えるデータ通信専用のプランだが、#スマホベーシックプランと比べて割高。

データ端末でもスマホベーシックプランを使えるので、あえてデータベーシックプランを契約するメリットは無い。

Pocket WiFiプラン2

ワイモバイルが販売する Pocket Wi-Fi 端末でしか使えないプラン。特殊なSIMカードが提供されるため、スマートフォンなどに差し替えて使うことはできない

料金も月々4,066円で7GBまで(#データベーシックプランLと同じ)なので、#スマホベーシックプランの方が割安。AXGPが使い放題になるアドバンスオプションが存在するが、今では WiMAX 2+ の方が使い勝手が良いし、楽天モバイルの方がエリアは狭いが割安。Pocket Wi-Fi 市場を切り拓いた#旧イー・モバイル時代には多くの人に愛用されたが、今ではあまり存在意義が無くなっており、店頭でも見かけなくなった。

ケータイプラン

PHS向けのプラン。2018年 3月31日で新規契約・機種変更が打ち切られた。それまでに利用中の契約は引き続き利用できるが、2020年7月31日2021年 1月31日まででサービス終了が予告されている(テレメタリングプランは2023年3月末まで)。

PHS同士の通話し放題、E-mail使い放題で、オプションで「だれとでも定額」も付けられる、フィーチャーフォン利用者にはとてもお得なプランだったが、惜しまれつつ終了に向かっている。

契約期間の縛り(3年縛り、契約解除料は9,500円、家族割引サービスの副回線は免除)があったが、プラン自体の提供終了に伴い、2020年4月1日からは契約解除料が不要になっている(MNP転出手数料は除く)。

手続き

新規契約

下記いずれの窓口でも、新規契約・MNP転入(他社から電話番号引き継ぎ)手続き、ともに可能。

Webで申し込むと、契約事務手数料(税別3,000円)が無料になるキャンペーンを実施中。 ただし、Webで申し込んだ場合は、SIMカードの端末への装着などは自分で行う必要がある。 簡単な説明書は一緒に送られてくるし、多くの人が行っているのだから難しい作業ではないが、苦手意識がある人は店頭に出向く方が良いかもしれない。

初期設定のサポートが要る場合は、ワイモバイルショップへ出かけて端末購入とセットで契約すれば、基本的な設定はサポートしてもらえる(そのぶん端末価格が高めな場合もある)。

家電量販店で契約する場合、サポートは有料で提供されていることが多い。例えばビックカメラでは、スマートフォン初期設定 2,200円(税込)、SIMカード設定 2,200円(税込)、アカウント設定 2,200円(税込)、などとなっている。

家電量販店では端末価格が安かったり、ポイントサービスがあったりするので、サポートは別料金だが、サポートが不要な人はお得に買えるし、サポートがほしい場合も必要な分だけ利用できるから、安心と言えるだろう。

このほか、大手通販モールでもSIMのみ購入や、SIMフリースマートフォンとのセット販売がある(契約書パックが送られてきて、またはメール等で契約手続きの案内が送られてきて、SIMカードは契約後に送られてくる)。この場合、契約特典で端末価格が値引きされていることが多い。新規契約・MNPともに可能だが、機種変更は不可。

特典の多少は時によりまちまちで、公式Webの方がお得なこともあれば、Amazonなどの通販モールでお得なキャンペーンをしていることもあるし、SIMフリー端末を購入したい場合は家電量販店の店頭でお得なキャンペーンをしていることもあるので、購入したい時にチェックするのが良い。

今は回線契約に紐づく特典は端末値引きやキャッシュバック・ポイント還元を含めて2万円まで(一部例外あり)の制限があるので、その範囲で良い条件を探してみよう。

プラン変更等

プラン変更やオプションの追加・解除などの手続きは、My Y!mobileコールセンターワイモバイルショップでできる。家電量販店などのカウンターでは新規加入以外の手続きはできない。

My Y!mobile (Web) での手続きが早くてお勧め。料金プランの変更は、#スマホベーシックプランS/M/Rの間の変更など簡単なものはすぐにできる(反映は翌月から)。

ただし一部、Webで受付できない手続きもある(本人確認が必要な#家族割引サービス、SIMカードを追加する#シェアプランなど)ので、その場合はワイモバイルショップへ出向くことになる。

解約

MNPで転出する(今使っている電話番号はそのままで他社に乗り換える)場合は、乗り換え先でMNP転入手続きが完了すると同時に自動解約になるため、解約手続きは不要。

MNP転出ではなく、今使っている電話番号が不要になった場合や、データ回線を解約する場合は、下記いずれかの窓口での手続きが必要。

電話でも解約できるが、おそらく30分以上かかるので、行くのが苦にならない範囲にショップがあれば、行く方が早いかも。

なお、解約手続きが完了した時から電話やデータ通信が使えなくなり、しかし解約月の基本料は満額請求される。なるべく月末近くに解約手続きする方がお得と言えるが、みな考えることは同じで、月末近くなると窓口が混むことがあるので、必要でなくなった回線は早めに解約手続きしても良いだろう。

名前の由来

SIMカード ワイモバイルの「Y!」はYahoo!のロゴから採られている

ヤフーの「Y!」とモバイルを足し合わせたもの。

ソフトバンクモバイル(現ソフトバンク)が#旧イー・モバイル#旧WILLCOMを買収した後、当時はソフトバンク(現ソフトバンクグループ)の関連会社だったヤフー(現Zホールディングス)が、ソフトバンクからイーモバイルを買収して携帯電話事業に参入を目指していたため、Yahoo! JAPAN のロゴを象徴する「Y!」を冠したサービスロゴと社名を採用した。

しかし、後にソフトバンクの方針転換により、“ワイモバイル”はソフトバンクモバイル(当時)のサブブランド的位置づけに変更され、ヤフーとは業務提携に留めることになった。そして、ワイモバイルはソフトバンクの携帯電話事業会社であるソフトバンクモバイルに吸収され、社名をソフトバンクに変更した(持株会社である旧ソフトバンクはソフトバンクグループに社名変更した)。また、ヤフーもソフトバンクグループの連結子会社となった。

その経緯から、ヤフーのサービス(Yahoo!ショッピングなど)を利用する際にポイント上乗せ等の特典を提供する「Enjoyパック」が提供されていたり、「Yahoo!プレミアム」が無料で付帯する「Yahoo!プレミアム for Y!mobile」などの連携サービスが提供されている。

ただし、後に“ソフトバンク”の契約者にも同様の特典が提供されるようになり、今では“ソフトバンク”契約者の方が手厚い特典が提供されることもあるなど、“ワイモバイル”ならではの特典はあまり残っておらず、単なるソフトバンクのサブブランド的な立ち位置になっている感もある。

とはいえ、本業の通信サービスについては、発足当初からのシンプルな料金プランや、#シェアプランなどの独自サービスが今なお引き継がれている。

旧イー・モバイル

旧イーモバイルのロゴが印刷されたSIMカード 「EM chip」と称していた

電電公社(現在のNTT)から脱サラし、京セラとともにDDIを創業して、携帯電話DDIセルラー、現在のau)やPHS(DDIポケット、後述)事業を軌道に乗せた後に退社した千本倖生氏が、イー・アクセスを起業して、1999年よりADSLによるブロードバンドインターネットサービスを行っていた。

総務省の競争政策により、2005年に1.7GHz帯が新規参入事業者に割り当てられることになった際に、同社は子会社「イー・モバイル」(会社としては2011年にイー・アクセスに吸収されている)を通じて携帯電話事業に参入した。

モバイルルータ D25HW

2007年より W-CDMA (3G) Band IX (9) を使った HSDPA 方式のデータ通信サービスを開始するとともに、これまでドングルタイプが主体だったデータ通信端末にモバイルルータ(後に「Pocket Wi-Fi」の商標が付く)を投入する、直販のみならず家電量販店や卸売など販売チャネルの拡大を図る等の特徴的な施策により、モバイルデータ通信市場を切り拓いた。

さらに総務省が新たな競争政策でMVNOの参入を促していた時期でもあり、イーモバイルもMVNO向け接続を開始、主要ISPがイーモバイル回線を使ったモバイルデータ通信サービスを提供していた。

2008年からは音声通話サービスにも参入し、Androidスマートフォンを中心に展開。Sony Ericsson mini E51SE (Xperia mini) や Huawei 製品などの、他社が手掛けていなかった特徴的な端末を投入した。

かつて1.7GHz帯のみで全国展開に挑んでいたイー・モバイルのキャッチフレーズは「挑んでる?」

同社は(現在の楽天モバイルのように)東名阪を中心にサービスを展開し、基地局整備中の2010年まではNTTドコモへのローミングを併用して全国サービスしていたが、複雑な地形の日本において1.7GHz帯のみでのエリア化は難しく、全国展開に苦戦していた。

また、ローミング契約が終了する2010年は、他社では 4G (LTE) 方式への移行が始まった頃合いで、先行するHSDPA方式を更に高度化したDC-HSDPAを導入するなど3Gデータ通信に磨きをかけていた同社にも、4G方式への移行(に伴う設備投資負担)が迫っていた。

Huawei STREAM X GL07S LTE対応端末

2012年3月より EMOBILE LTE サービス開始。当初は FD-LTE Band 3(W-CDMA Band 9 の一部を転用)のみで展開していたが、同年6月に念願のプラチナバンドを獲得、FD-LTE Band 28 として使われている。

※このときソフトバンクは900MHz帯を獲得し、W-CDMAおよび FD-LTE Band 8 として全国展開されている。

2012年秋には楽天との合弁なども発表されていたが、それを吹き飛ばすかのように、2012年10月 1日にソフトバンクによる完全子会社化が発表された

2013年1月1日に完全子会社化された後も、しばらくはソフトバンクモバイル(現ソフトバンク)とは別個の通信事業者として存続し、2014年3月27日には、同じくソフトバンク傘下に入っていたWILLCOMと合併するとともにヤフー傘下に入り「ワイモバイル」となることが発表された(実際の合併は2014年 6月 1日)。

しかし、社名は2014年7月に「ワイモバイル」になったものの、ヤフーの傘下に入ることは撤回された。看板は「Y!mobile」に掛け替えられたが、旧イー・モバイルと旧ウィルコムのサービスはともにソフトバンクモバイル(現在のソフトバンク)の下で引き継がれた。

2018年1月末をもって、旧イー・モバイルの3G(1.7GHz帯 3Gサービス)が全て停波され、旧イー・モバイル時代の3G端末は利用できなくなった[1]

2019年10月には、ヤフー(Zホールディングス)もソフトバンクグループの連結子会社になった。

旧WILLCOM

WILLCOMロゴが印刷されたPHS通信モジュール「W-SIM

2G時代のPDCとともに日本発の移動体通信規格として誕生した PHS を使い、1995年より移動体通信サービスを提供していた。

DDIポケット」という名称で、NTTパーソナルアステル(電力系)とともにPHSサービスを競って提供していたが、3G時代に入ると各親会社が日本独自規格を捨てて W-CDMACDMA2000 を採用するとともに、PDCだけでなくPHSも見限るようになった。

NTTグループは子会社NTTドコモを上場させる際にPHSを半ば強引にドコモに吸収させ、一部地域では訴訟にまで発展したが、最終的にはNTT持株会社の意図通りPHSはドコモに吸収され、W-CDMAと競合するPHSは存在意義を失って破棄された。

最小勢力だったアステルは、実質的な親会社が電力会社だったことから、地域会社ごとに独自の展開を見せた一方で、他地域との相互接続がうまくゆかず全国サービスの展開が遅れるなど、規模の拡大で遅れを取っていた。

これらに対してDDIポケットではいちはやく大出力(500mW)基地局を導入してエリア展開で優位に立つなど高度化を進めて、加入者を増やした。しかし3Gへの移行を進めたい親会社のKDDIからは切り離され、持株の大部分が米国の投資会社に売却された(同時に元々株式を持っていた京セラも持分を増やしている)。

親会社が交代した後の2005年に、社内公募にて社名を変更し「WILLCOM」となった。

WILLCOMとして生まれ変わった2005年には、先駆けてスマートフォンW-ZERO3」(WS003SH) を投入。当時はフィーチャーフォン全盛の時代で、日本ではドコモが BlackBerry を一部の大企業向けに販売していたものの、個人などが気軽に利用できる端末としては日本初となった。まだiPhoneAndroidも登場していなかった頃だったので、主な購買層はガジェッターとビジネスマンだったが、精力的に新しい市場を切り拓いていった。

WILLCOMの大出力基地局

サービス開始から10年経ったPHSネットワーク自体も、WILLCOMではPHS技術を深く理解したスタッフに率いられ、ISDNに依存していたバックボーンのIP化などが実施されるなど、先進的かつ廉価なネットワークへと磨き上げられ、他社の3Gに対抗できる礎を築いた。

料金プランでは、従来得意としてきたデータ通信市場から音声主体へと大胆に軸足を移し、整備済みのネットワークを活かしてPHS同士であれば通話し放題となる独自の音声通話定額プラン「ウィルコム定額プラン」を先駆けて投入する、SAR値の低さを前面に出して医療機関などに浸透する、消費電力の低さを活かしてテレメタリングに参入するなど、創意工夫で生き残った。

競合の携帯電話各社が4Gへと移行する中で、WILLCOMはPHS(2G)をさらに高度化させるとともに、4G時代に適したネットワークの構築を図り、新たにBWA事業への参入を進めた。TDD-TDMA方式であるPHSをベースにしてOFDMなどの新技術を取り入れ、自律分散によるマイクロセル展開の自由度の高さや、複数の端末が同じ電波を共用できるといった特徴を持ったXGP規格が策定され、2009年10月より「WILLCOM CORE XGP」として試験サービスを始めた。

しかしこの頃は主力のPHS音声事業でも携帯電話各社の価格攻勢に押される形で資金的に行き詰まり、XGPの設備投資が重荷となって、2009年9月より事業再生ADRに入るがうまくゆかず、2010年2月18日に会社更生法適用申請に至る。 ソフトバンクが支援主体となって事業再生が図られ、PHS事業はソフトバンクグループに入ったWILLCOMの下で存続する一方、XGP事業はソフトバンク主体の「Wireless City Planning」(WCP) に分割されることになった。

超小型電話機ストラップフォン2 WX06A(左)

ソフトバンクの傘下に入ってからも、いちはやく「だれとでも定額」(10分以内通話定額オプション)を始めて通話定額の時代を切り拓いたり、技術的にコードレス電話の延長にあるPHSには端末側に電波利用料が発生しないことなどを活かした「もう1台無料キャンペーン」で規模を拡大するなど攻勢を見せ、2012年9月には契約数が500万件を突破する勢いを見せた。

端末でも、従来型フィーチャーフォンを継続する傍ら、フリスクサイズの世界最小・最軽量PHS「ストラップフォン」や、まるで家の電話のようなPHS「イエデンワ」など、尖った端末も投入し続けた。

一方、XGPを受け継いだWCPでは、XGP規格を国際標準のTD-LTEに寄せる形で改訂したAXGPを展開し、TD-LTE Band 41 を使ったBWAサービスを提供している。

販売面では、同じくソフトバンク傘下に入ったイーモバイルとの統合が進められ、「ウィルコムプラザ」と「イー・モバイルショップ」で相互に販売を行う体制へと移行した。

2013年7月1日付けで会社更生手続きが終結し、2014年6月1日にイー・アクセスへ吸収合併された。

ただし、沖縄でPHS事業を行うウィルコム沖縄は会社更生の対象外であり、ソフトバンク傘下に入った現在も「ウィルコム沖縄」の社名のままで、PHS事業および沖縄県内でのワイモバイルの販売を担っている。

2017年4月、PHS向け料金プランの新規契約・変更を打ち切ることが発表された。2018年 3月末をもってPHSの新規契約(持込契約を含む)ができなくなるとともに、機種変更等もできなくなった(端末が故障等した場合はPHSを継続利用できなくなる)。

続いて2018年 4月19日付けで、2020年 7月末付けでPHSを終了することが告知された(テレメタリングプランは2023年 3月末まで)。

※その後発生した新型コロナウィルス感染症対策として、医療機関などからの要望を受けて、2021年 1月末までに延期された。

2019年7月末には家族割引サービスの受付も終了し、以降新たに#家族割引サービスを組み直すことはできなくなったが、2019年7月末時点で 「家族割引サービス」や「もう1台無料キャンペーン」の対象になっていたPHSの副回線は、主回線を解約等しても基本料金無料特典が継続する措置が取られているので、そのままにしておいても新たに基本料が発生することはない。

現在PHSを契約して使っている人には、2019年11月頃より、携帯電話(フィーチャーフォン)・スマートフォンへの機種変更(契約変更)を促すDMが届いている(しばらく使っていない回線を持っている人には、2020年6月頃より、解約手続きを促すDMが届いている)。

ワイモバイルの携帯電話(フィーチャーフォン)・スマートフォンへ機種変更(契約変更)する場合は、ワイモバイル公式WebまたはPHSサポートサイトから手続きすれば(DMが届いていない人でも可)、手数料0円、指定機種の代金も一括0円(指定機種以外は特別価格)で提供されるとともに、「スーパーだれとでも定額」無料特典が提供される。

参考リンク

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