UQモバイル
UQモバイル(UQ mobile、ユーキューモバイル)は、KDDIが提供するモバイルデータ通信サービスのブランド名。
キャッチコピーは「UQ、だぞっ」。イメージキャラクターはガチャピンとムック。
KDDI子会社でモバイルWiMAX方式によるモバイルデータ通信サービスを提供するMNOの「UQコミュニケーションズ」が、「KDDIバリューイネイブラー」というKDDI完全子会社のMVNOを吸収する形で提供していたが、親会社の方針転換で、2020年に UQ mobile 事業のみ再分割されて親会社KDDIに吸収された。
よって現在は、UQ mobile はKDDIが提供するサブブランド(格安SIM、格安スマホ)になっており、UQ WiMAX は引き続きUQコミュニケーションズが提供するデータ通信サービス。別会社が同じ「UQ」ブランドを使っていて、分かりにくい状態になっている。
まあ、普通に契約して使うぶんには、KDDIグループが提供している格安ブランド、くらいの認識で差し支えないのだが(苦笑)。
くりこしプラン
2021年 2月 1日から始まる、UQモバイルの新プラン。前月まで提供されている「スマホプラン」と変わらないのだが、余ったデータ容量を翌月まで繰り越して使えることが名称でアピールされている(繰り越しできないワイモバイルとの差別化狙いだろうか?)。
通話は従量制(税込22円/30秒)、通話定額はオプションで提供される。
データ容量別に3プラン
データ容量別に、S/M/L の3プラン。
- くりこしプランS - 月間3GBまでで、月額1,628円(税別1,480円)。データ容量を使い切った後は300kbpsに制限される。
- くりこしプランM - 月間15GBまでで、月額2,728円(税別2,480円)。データ容量を使い切った後は1Mbpsに制限される。
- くりこしプランL - 月間25GBまでで、月額3,828円(税別3,480円)。データ容量を使い切った後は1Mbpsに制限される。
旧スマホプランにあった「UQ家族割」は適用外となり、そのぶん値下げされた。「おひとりでもおトク」とアピールされている。
通話オプション
- 国内通話かけ放題 - 月額1,870円(税別1,700円)で、通話し放題(完全定額)になるオプション。
- 国内通話10分かけ放題 - 月額770円(税別700円)で、1回あたり10分以内の通話が定額になるオプション。
- 通話パック - 月額550円(税別500円)で、最大2,400円分の通話料が値引きされる。要は毎月500円以上の通話料がかかっている人にはお得なオプション。従量通話料が税別20円/30秒なので、「最大60分かけ放題」と案内されている。
ただし0570ナビダイヤルなどは各通話オプションの対象外になるので、うっかり発信しないよう注意したい。
留守番電話サービスは別料金になっており、月額418円(税別380円)の「電話基本パック」を契約する必要があるが、不便かつ割高なので、別途「スマート留守電」などを使う方が良いと思う。
着信転送サービスは標準で利用できる(転送通話料は課金される)。また番号通知リクエストサービスを無料で利用できる。
エリア・品質
「格安スマホ」に位置付けられるUQモバイルだが、現在はKDDIが提供しており、auと同じ品質が謳われている。エリアもauと同じ。
ただし、5Gは使えない。 2021年 1月13日付けで「UQ mobileは2021年夏5G対応へ」と発表されたが、「5G対応の料金プランは決まり次第ご案内します。」とされており、既存プランがそのまま5Gに対応することになったワイモバイルとは対照的に、不親切な感がある。
対応機種
スマートフォン向けの料金プランだが、データ端末(モバイルルータやiPadセルラーモデルなど)でもAPNを設定すれば利用できる※。
バンド構成はauと同じだが、3Gは使えず、通話には au VoLTE に対応した機種が必要。
【対応バンド構成】※太字は主力バンド
UQモバイルは機種セット販売もあるが、SIMカードのみでも積極的に販売(新規契約・MNP転入)しており、キャリアショップだけでなく、家電量販店の店頭や通販で「ウェルカムパッケージ」と組み合わせた販売もされている。同社が販売する端末に限らず、家電量販店などで購入できるSIMフリー機種も値引きされていることもあるので、機種を一緒に購入したいときは店頭を覗いてみても良いだろう。
もちろん、au向けの機種(2017年8月以降に発売された機種)やSIMフリーの機種を中古店などで購入して、UQモバイルで使うこともできる。動作確認済みの機種が公開されているので、SIMフリーの機種を購入するとき参考にしよう。
ちなみに、UQモバイルは中古店(じゃんぱら、ゲオモバイルなど)でも取り扱っており、時期によっては新規契約(MNP転入を含む)すると商品の値引きしてもらえることもあるので、近くにお店があれば覗いてみるのも良いだろう。
SIMフリーの機種や中古店などで購入した機種の設定方法はこちら。
APN
- APN uqmobile.jp
- ユーザー名 uq@uqmobile.jp
- パスワード uq
- 認証タイプ CHAP
- APNプロトコル IPv4v6
- APNタイプ default,mms,supl,hipri,dun
詳しくはこちら。 メールオプションを使っている場合はMMS関連の設定も必要。
UQモバイルでは現状、IPv6には対応していないが、公式の解説ではIPv4v6を選択するよう案内されているので、いずれ対応するつもりはあるのだろうか? KDDIはIPv6の普及促進に取り組んでいるのだから、自社のサービスくらいは早急に対応してほしいものだが。
キャリアメール
メールアドレスはオプション扱い※。月額220円(税別200円)で、@uqmobile.jp のE-mailアドレスを1つ利用できる。
しかし、設定は面倒だし、使い勝手もよくないし、わざわざ別料金を出してまで使う必要性はあまり感じられない。 スマートフォンを使っていれば1つは持っているであろう、無料で使えるGmailやiCloudメールなどを使う方が良いと思う。
Try UQ mobile
UQモバイルが販売する機種やSIMカードのみを、契約前に最大15日間無料で試せるサービス。店舗「UQスポット」またはWebで申し込んで利用できる。
SIMカードのみ(端末持ち込みで使う予定)ならば大抵いつでも利用できるが、機種と一緒に借りたい場合は、使ってみたい機種の在庫を確認してから申し込もう。
ウェルカムパッケージ
家電量販店や一部通販サイトで販売されている「ウェルカムパッケージ」(エントリーパッケージ)を購入すると、新規契約事務手数料(SIMパッケージ料金、定価3,300円)が無料になる。それが数百円から販売されているので、3千円近くお得になることもある。
「ウェルカムパッケージ」は店頭はもちろん、Amazonなどの通販サイトではダウンロード版もあって、使いたい時にすぐに入手できる。長いこと置いておくと無効になることがあるので、新規契約(MNP転入を含む)する間際に購入すると良い。
ただし、「ウェルカムパッケージ」を使うと通販扱いになり、店頭サポートは利用できないので、SIMカードの差し替えやAPNなどの基本的な設定くらいは自分でできる人向けとなる。
各種キャンペーンについては、適用になるものとならないものがあるので、販売元で確認してから購入しよう。
店舗
公式オンラインショップのほか、リアル店舗もある。⇒販売店舗一覧
「UQスポット」というUQ専売店※と、家電量販店などの「UQ mobile 取扱店」があり、前者は各種手続きや修理受付なども行っているが、後者は新規契約(MNP転入を含む)と機種変更のみ受付※。
auとの違い
中身の通信・通話サービスはauと同じ。料金プラン(auは大容量、UQモバイルは25GB以下の小中量で廉価なプラン)、販売している端末の機種(auは高価な機種が中心、UQモバイルはミッドレンジ以下の「格安スマホ」が中心)、Pontaポイントなどの特典の有無、で住み分けがされている。
「au」と「UQモバイル」の行き来は面倒
「au」と「UQモバイル」は同じ会社のサービスにもかかわらず、「au」の各プランから「UQモバイル」の各プランに変更する、またはその逆は、MNP(のりかえ)扱いとなる。今でこそ解約金は撤廃されたが、2019年9月までに契約した場合は違約金の対象になることもある。
「UQモバイル」のプラン同士の変更であれば、my UQ mobileからオンラインで変更手続きでき(翌月から適用)、手数料もかからないのだが、「UQモバイル」と「au」を行き来する場合は解約+新規契約となるため、身分証を持ってショップに出向くなどして面倒な手続きをし、都度SIMパッケージ料金(新規契約事務手数料)とMNP転出手数料を請求される。
2021年2月からは、「au」と「UQ mobile」のブランド間の移行に係る手数料が撤廃され、同年夏以降は手続きも簡素化される予定になっているが、UQ内のプラン変更ほど簡単にはいかないことを留意しておきたい。
スマホプラン
2021年 1月31日までで新規受付終了予定の、UQモバイルの現行主力プラン。その名の通りスマートフォン向けのプランで、通話SIMのみ提供。S/Rの2プラン展開※。
家族で(または自分で)複数回線利用する場合、「UQ家族割」を申し込むと、2回線以降が月額税別500円引きになる。
2021年2月1日の「くりこしプラン」開始に合わせて、本プランは受付終了となるが、データ容量と月額料金が異なるほかは、基本的な内容は「くりこしプラン」と変わらない。 各種キャンペーンがあるので一概には言えないが、もし定価で契約するなら、今からなら、待てるなら2月まで待ってから契約する方が得かもしれない。
既存の契約者は引き続き利用できるが、既存のスマホプラン契約者には値引きされないようなので、2月以降早めにプラン変更する方が得になりそうだ(ただし2019年9月以前に契約した場合は、時期により解約金の対象になることがあるので要注意)。
しかしワイモバイルは既存契約者もプラン変更無しで値下げされるのに対して、KDDIは不親切だなと思ってしまう。
データプラン
- データ高速プラン - 月間データ容量3GBまで使えて、月額1,078円(税別980円)。
- データ無制限プラン - 月間データ容量無制限だが、送受信最大500kbpsに制限される。月額2,178円(税別1,980円)。
4G LTE データ通信のみ利用できるプラン。通話(VoLTE・3G)はできないが、電話番号は割り当てられて、SMSは使える。
あまり訴求されていない地味なプランだが、3GBで税別980円のプランはある程度競争力がありそう。 無制限プランは、どうなんだろう?くりこしMの方が良くないかな?人それぞれかな。
ちなみに、ワイモバイルのシェアプランのような便利なサービスはUQには無い。