irumo

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この記事は、最終更新日よりおよそ 11 ヶ月経過しています。 公式サイトなどで最新情報を確認してください。(最終更新:2023年9月)
irumo (イルモ)
Irumo concept.jpg
コンセプト(発表会映像より)
事業者 NTTドコモ (MNO)
開始日 2023年 7月 1日
通信方式 5G + 4G
5G Band(s) n78, n79, n257
4G Band(s) 1, 3, 19, 21, 28(B), 42
SIMカード nanoSIM
eSIM
SIMのみ契約
SIM交換手数料 Web 1,100円、ドコモショップ 3,850円
データ容量 0.5 / 3 / 6 / 9GB
超過時最大速度 128Kbps / 300Kbps
データ節約 ×
データ繰越 ×
データ追加 1,100円/GB
テザリング ○ 制限なし
IPv6対応
音声通話方式 VoLTE
通話料 22円/30秒
通話定額 オプション
着信転送
留守番電話 330円
非通知拒否
SMS
キャリアメール 330円
データシェア
国際ローミング 要申込、有料
月額基本料金 550~3,377円
契約時手数料 3,850円
MNP転出料 0円
期間縛り 無し
家族割 無し
光セット ドコモ光セット割、home5Gセット割
ポイント dポイント
法人契約
サポート窓口 チャット、ドコモショップ(有料)
APN APN設定方法
iPhone対応 設定方法
irumo サポート

irumo(イルモ)は、NTTドコモが提供するモバイルデータ通信サービス。2023年 6月20日発表2023年 7月 1日開始。キャッチフレーズは「スマホ代に、納得感を。」

ドコモの「エコノミー」にあたる少容量に特化したブランド(プラン)で、名称は「要る」と「(そばに)居る」を重ねて「モ(バイル)」を足したようだ。「そばに居る」とはドコモショップで手続きやサポートを提供することを意味しているのだろう。

でも従来の「ドコモのエコノミーMVNO」もドコモショップでの契約や機種変更(新機種購入)はできたし、irumoのショップサポートは原則有料化されたので、ユーザー目線では値上げと条件改悪にしか見えないのだが…

irumo開始に先立ち、MVNOシェア2位の大手で約200万回線を擁するOCN モバイル ONE」を運営していた完全子会社のNTTレゾナントをドコモが吸収合併するとともに、OCNの新規受付を打ち切った経緯がある。

ドコモへの統合に際しブランドを大きく変え、これまで四半世紀にわたって育ててきたOCNのブランドを捨ててしまったが、irumoのイメージキャラクターに「ずばり、OCN」の石原さとみさんを起用することで、OCNからの引き継ぎを印象づけている。

ところが、気になる料金は2023年 6月までの「OCN モバイル ONE」より大幅に値上がりした。さらにセット割等の縛りがきつくなり、細かな字で書かれた不可解な注意点も多く、既存ドコモユーザーの利用が多いと思われるキャリアメールも別料金なので、同条件で並べると他社より割高になる。さらにOCN時代はdポイントもそこそこ貯まっていたのだが、irumoではポイントがほとんど貯まらないよう改悪された。

OCN時代はシンプルにお得な格安プランだったのだが、irumoはキャッチコピーの「納得感」とは裏腹に、割高感と不明瞭さが増してしまった。

OCNからの移行特典は全く無く、下手に移行すると料金が値上がりするだけでメリットは無く丸損。それだけOCNの料金が安かったということでもあるが、OCNユーザーは元の料金で使い続けられるので、「irumo」に移らない方が賢明だろう。
旧「OCN モバイル ONE」と「irumo」の比較

では旧「ギガライト」(2023年6月で新規受付終了)の後継プランかといえばそうでもなく、irumoは通信品質や各種サービスなど細部で「ギガライト」よりも落とされている。でも劣っている部分を割り切れば「ギガライト」より安くなるので、実質的には旧「ギガライト」を使っている小容量ユーザーの乗り換えに適したプランになりそうだ。

このようにドコモの旧プランから少容量プランに乗り換えたい人には使いやすくなった面もあるが、ご新規さんやOCNからの移行を考える際は、他の格安SIMを検討する方が良いだろう。

ドコモの他のプランと違い、irumoユーザーに対してはドコモショップでのサポートは原則有料で提供される。有料でも店頭サポートが無いよりはいいという人もいるだろうが、今はショップ運営コストが課題になっているくらいなので、昔のようにタダでサポートを受けられる時代は終わりつつある。今のうちにドコモスマホ教室(無料)を受講するなどして、基本的な操作は自分でできるようにしておくのが賢明だ。
MVNOの「独自サービス型SIM」でのシェアはIIJに次ぐ2位。民間の調査会社・MM総研では2023年3月末時点で母数が1312.1万回線、うちNTTレゾナント(NTTcomの提供分を一部含む)が2位で15.3%としていた。つまり200.8万回線あるようだ。ahamoが開始から2年2ヶ月、2023年 6月 7日に500万回線になったそうだが、他方、競合のUQモバイルが7年近くかけて800万件弱まで増やしたという話があった。これに対しahamoとOCNを足すと約700万となりUQに迫る。他社から見れば「公正競争に弊害をもたらす恐れ」にもなるだろう。今回の吸収合併劇も唐突かつ拙速に行われた感があるが、ドコモはこうした「本来行われるべき議論を回避」するためにレゾナントを踏み台に使って「OCN モバイル ONE」の吸収合併を進めたのではと指摘されている。
例えばご新規さん(1人で利用)がショップサポートありの料金プランで比較する場合、3GB+メールではワイモバイルの方が安いし、irumoの6GB+メールの料金を払うならワイモバイルでは2.5倍の15GBも使える(ついでにメールアドレスも2つ使える)。irumoの9GBの料金を払うならUQモバイル「コミコミプラン」では倍以上の20GB使え、通話10分定額込みでしかも安い。といった具合。
irumoのメリットとして喧伝されるのは、ドコモショップでの手続き・サポートが提供されること。ただしirumoユーザー向けのサポートは有料

メリット

  • ドコモの「ギガホ」「ギガライト」「eximo」に比べると月額料金が安い
  • MVNOが混みがちな平日朝夕の通勤時間帯や昼休みにもそこそこ快適に使える
  • SIMフリー版やSIMロック解除済みのiPhoneを使える。最新のiPhoneにも対応。
  • ドコモショップで契約でき、サポート(有料)も受けられるので、サポートしてほしい人に向いている。
    もちろん機種購入やドコモスマホ教室の受講もできる(MVNOや他社のユーザーでもできるのでirumoのメリットではない)。
  • ワンナンバーサービス (Apple Watch) に対応
  • 法人名義でも契約できる(法人契約の受付窓口はNTTcomになる)

デメリット

  • 格安SIM」よりも月額料金が高く、従量通話料も高い(22円/30秒)
  • 5G対応SIMしか提供されないので、比較的新しめの機種しか使えない。古めの4G機種は、irumoのSIMを入れると不具合が生じることがある。ライトユーザーには1回線からシンプルに安く、4G機種も幅広く使える日本通信SIMIIJmioなどを利用するのが無難。
  • 月額維持費も高いので、予備回線用には日本通信SIMpovo 2.0 などの方が安くあがる。
  • 「dカード」以外(他社クレジットカードや口座振替など)で支払うと月額187円も高くなる。この料金差は決済手数料にしても割高感がある。
  • 「ドコモ光」または「home 5G」とのセット割を適用しないと月額1,100円も高くなる
  • メールアドレスは別料金で、「ドコモメール持ち運び」を使って他社に乗り換えるのと変わらない
  • irumoには少容量プランしか無いので、月々9GBで足りない場合はahamoや他社に乗り換える必要がある
  • データ容量の追加は1GBあたり1,100円もする。契約データ容量が足りなくなった場合は別途 povo 2.0 などを使う方が安上がり。
  • 繰り越しが無いので、データ使用量にムラがある人にはワイモバイルMVNOを検討しよう。
  • ドコモショップでのサポートは原則有料。故障修理時の代替機も有料(2,200円)。
  • ドコモオンラインショップでの手続き(機種変更、SIM交換など)が一切できない。SIM交換はドコモショップへ出向く必要があって、手数料も高額。うっかりオンラインショップで機種変更すると月額料金の高い「eximo」に変更される。2023年 9月 6日より、「irumo」を継続したまま、ドコモオンラインショップでも機種変更できるようになった。
  • dポイントがあまり貯まらない。還元率が目減りした上、さらに1,100円未満が足切りされてしまうので、実際には表示されている還元率のさらに半分くらいしか貯まらない。
  • 請求書は郵送されず、「料金明細サービス」も利用できない。請求書や料金明細はirumoマイページへ見に行く必要がある(「eビリング」強制適用)。よって請求書払いも不可(支払い方法はクレジットカード口座振替のみ)。eビリング割引は対象外。
  • ドコモ電話帳は利用できない。現在利用中の場合はirumoへ移行すると電話帳データが削除される(irumoへ移行する前に端末を操作してローカルに保存しておく必要がある)。
  • 細かな注意事項が多く、手順を誤るとメールや電話帳などのデータを失うこともあり得る。
  • 未成年者名義では契約できない(予めドコモショップへ出向いて保護者名義に変更し利用者登録する必要がある)。

⇒他の#注意事項も要確認

よーく見れば見るほど、細かな罠が多く見えてくる…入れ替えで打ち切られた「OCN モバイル ONE」が、いかにシンプルに安い良プランだったかがよくわかる:)

料金プラン

発表翌日の 6月21日、ドコモショップ店頭のポスターは早くも 7月からの料金プランに貼り替えられていた。特にirumoの3GBプランを前面に出してアピールしている

irumoは音声通話SIMのみ。月間データ容量は0.5/3/6/9GBの4コースから選択する。

契約期間の縛りは無いが、「ドコモ光」か「home5G」を併用すること(縛り)を前提とした料金設計になっている。少容量なので自宅では別途光を使っていることを前提とし、自宅のインターネットサービスも囲い込もうとしているのだろう。

そのため、0.5GBを除き、単体利用の料金は割高に設定されている。例えばirumo単独で6GB/9GBコースを使うくらいなら、ahamo(月額2,970円で20GB、さらに通話5分定額込み)を使う方がお得

ただし、irumoはahamoと違ってドコモショップでの契約と有償サポートを利用できるので、ドコモショップをよく利用する人はサポート料と思って割高なirumoを契約するのも方法だろう。

なお、ドコモではirumoを「プラン」と呼んでいるが、ドコモの他の「プラン」(ahamo、eximo)との比較や変更は面倒で、実質的にirumoの中で閉じる格好になっていることから、irumoは他社で言う「ブランド」のような位置づけになっている。

他社も視野に入れると、UQモバイルの「コミコミプラン」が月額3,278円で縛り無し、データ容量20GBまで使えて通話10分定額込み、ショップサポートありで利用できる。また、ワイモバイルはキャリアメール込みの料金でショップサポートも受けられる。ご新規さんにとってirumoにメリットは無い。irumoの料金はセット割前提でドコモに縛られている人向けということだ。
月間データ容量 0.5GB 3GB 6GB 9GB
月額
料金

縛り
正規料金(無割引) 550円 2,167円 2,827円 3,377円
【参考】データ単価 1,100円/GB 722.3円/GB 471.2円/GB 375.2円/GB
正規料金+メール 880円 2,497円 3,157円 3,707円
dカードお支払割 - ▲187円
ドコモ光 or home5G - ▲1,100円
家族割 -
割引適用後料金 550円 880円 1,540円 2,090円
割引適用+メール 880円 1,210円 1,870円 2,420円
通信
方式
5G ×
4G (LTE)
3G ×
通話 従量通話料 22円/30秒
無料通話 なし
通話オプション 5分通話無料 880円、かけ放題 1,980円
着信転送
留守番電話 有料オプション 330円
キャリアメール 有料オプション 330円
通信制限 最大3Mbps eximo・ahamoと同等
ただし、ドコモの他の料金プランよりも先に通信速度の制限(通信制御)を実施するため、通信速度が遅くなる場合があると注記されている。
データ超過後制限 128Kbps 300Kbps
節約モード ×
データくりこし ×
データ追加 1GBあたり 1,100円
テザリング ○ 制限なし
データシェア ×
050 plus セット割 ×
dポイント 貯まらない 0または5pt 5または10pt 5~15pt
契約
場所
公式Web
ドコモショップ

【参考】旧「OCN モバイル ONE」と「irumo」の比較表

通話機能

通話方式はVoLTEのみ。通話料は22円/30秒の従量制

前身の OCN モバイル ONE の通話料は半額の11円/30秒だったので、irumoの通話料はOCNの倍額

転送電話着信転送)は標準で利用できる(要申込・月額無料、転送通話料は都度課金される)。

留守番電話サービスは別料金になっており、月額330円(税別300円)のオプションを契約する必要があるが、不便かつ高いので、「スマート留守電」を使う方が良いと思う。

非通知通話の着信を拒否する、他社の「ナンバー・リクエスト」にあたる番号通知お願いサービスを月額無料で利用できる。

音声通話オプション

  • 5分通話無料オプション - 月額880円で、5分以内の通話がかけ放題(5分定額)になるオプション。
  • かけ放題オプション - 月額1,980円で、通話し放題(完全定額)になるオプション。

前身の OCN モバイル ONE にあった10分定額や「トップ3」は使えなくなった。また、かけ放題は550円も値上がりした。

なお、0570ナビダイヤルは通話オプションの対象外になる(高額な従量通話料22円/30秒が適用される)ので、うっかり発信しないよう注意したい。

SMS、+メッセージ

SMSは標準で使える(データSIMを除く)。メッセージ送信料金は従量制。アプリはスマートフォンに標準搭載されていればそれを使えるが、無い場合は Google play でメッセージアプリをインストールして使おう。

iPhoneは標準搭載のメッセージアプリを使う。iPadではSMSを使えない。

+メッセージ(プラスメッセージ)も使える。Google play (Android)または App Store (iPhone・iPad)でアプリをダウンロード・起動し、画面の指示に従って設定すると、使えるようになる。

なお、Androidで「+メッセージ」アプリを設定すると、SMSも「+メッセージ」で送受信するようになる(SMSを他のアプリで使う場合は「+メッセージ」も使えない)。他のアプリの使い勝手を気に入っている場合は気をつけよう。

「+メッセージ」同士のメッセージ送信料金は無料(データ通信料金に込み、Wi-Fiも使える)だが、相手も「+メッセージ」を使っている必要がある。

E-mail

ドコモメール(@docomo.ne.jp メールアドレス、いわゆるキャリアメール)は、月額330円の有料オプションで提供される。これでは「ドコモメール持ち運び」(月額330円)を利用して他社に乗り換えるのと変わらない。

メールオプションはドコモの他のプラン(ギガホ、ギガライト、eximoなど)からirumoへ変更して継続して利用する人を主に想定しているような書きぶりになっているが:)、一応irumoで新規メールアドレスを発行することもできる。

しかしキャリアメールは何かと不便があるので、これから使い始めるならドコモメールではなく、できるだけ無料のGmailiCloudメールにすることをお勧めする。

エリア・機種

irumoユーザーは他のドコモユーザーよりも先に通信制限される(再掲)

エリアと通信品質

全国のドコモのエリアで、4Gおよび5Gデータ通信を使える。

ドコモ直営なので、MVNOが混雑しやすい平日の昼休み時間帯などでも比較的快適に使えると期待される。

ただし、0.5GBコースを契約すると5Gを使えず、最大3Mbpsに制限される

また、irumoユーザーはドコモの他の料金プランよりも先に通信速度の制限(通信制御)を実施するため、通信速度が遅くなる場合がある(要は、他の使い放題ユーザーで混雑した際に割りを食わされる)と注記されている(右図)。(金払いが悪いユーザーから遅くするのがドコモの通信品質だと言ってしまえばそれまでだが)irumoの通信品質は少し割り引いて考える方が良いかもしれない。

このほか、ここ数年のドコモ回線は都市部の混雑しやすいエリアで通信品質が低下している。irumoを選ぶ人は少容量なので大きな影響は受けないと思うが、大都市の混雑する場所での利用が多い場合は、都市部で快適なワイモバイル楽天モバイルなど他社も検討すると良いだろう。

対応バンド構成

(太字は主力バンド)

  • 5G Band n78, n79 (Sub-6), n257 (mmWave)
  • 4G FD-LTE Band 1, 3, 19, 21, 28(B)
  • 4G TD-LTE Band 42

irumoでは3Gが使えないので、VoLTEに対応しているスマートフォンでの利用が前提になる。

また、ドコモの5Gは特殊な周波数帯 (n79) を使っていることから、非対応の機種が多い。ドコモショップで購入した5G対応機種はそのまま使えるが、他社やSIMフリー機種を購入した場合は、仕様表を見て 5G n79 に対応していることを確認しよう。

さらに、一部のSIMフリー機種や昔の4G機種には、ドコモの5Gが有効になっているSIMを入れると通信ができない(圏外になる)ものもあった。MVNOならば5GをOFFにできるのだが、irumoでは5GをOFFにはできないので、もし該当機種を使っていてirumoを契約すると詰むことになる。

4G機種を使っている場合は対応端末一覧を確認し、対応が確認できない場合はirumoを避けてMVNOを使うのが無難。

いわゆる「ガラケー」は使えないが、比較的新しいVoLTE対応の「ガラホ」は一部が対応端末に掲載されている。

筆者が試した範囲では Surface Duo が該当。ドコモと楽天の5G対応SIMを入れた場合にのみ起きる不具合で、ソフトバンクなど他社では発生しない。

SIMカード

irumoで発行されるSIMカードサイズはnanoSIMのみ。

eSIMも使える。eSIMの機種変更時に必要な再発行手数料は終了日未定のキャンペーンで無料だが、ドコモ系eSIMは再発行手続きの際にEID(32桁)の寸分違わぬ手入力を要求される。iPhoneはeSIMクイック転送に対応。

APN

利用できるAPNは「spモード」のみ。ドコモの既存プランと同じなので、ドコモが販売する機種は設定不要(自動選択)でつながるはず。

SIMフリー機種や他社の機種を使う場合は、選択または設定が必要。

  • APN spmode.ne.jp
  • APNプロトコル IPv4/IPv6(または IPv4v6)
  • APNタイプ default,supl,hipri,dun
dunを設定するとエラーになる機種もある。その場合はdunの設定不要。
設定 > 一般 > VPNとデバイス管理(画面は iOS 13 の例)

iPhoneは自動設定される。

iPhoneにirumoのSIMを入れて通信できない場合は、Wi-Fiに接続して【設定 > 一般 > VPNとデバイス管理】を開き、ここに何らかの構成プロファイルが出てきた場合は、それ(右図の例では「APN」)をタップして、次の画面の「プロファイルを削除」を選択し、画面の指示に従って削除する。

また、「キャリア設定アップデート」が出てきた場合はアップデートする。

irumoでは構成プロファイルは原則不要だが、iPadなどでうまくつながらない場合はahamoの構成プロファイルを試してみよう。

機種変更

機種変更したいときは、新品はドコモショップや家電量販店等で購入できるし、中古店などでドコモ対応の機種を購入しても良い。どこで購入してもデータ移行等の設定は自分で行う必要がある

ドコモショップでもirumoユーザーへのサポートは有償。さらにドコモショップで機種変更すると、機種代金に加えて機種変更手数料3,850円を請求される。

一部の家電量販店では有料サポートを実施しているので、必ずしもドコモショップで購入する必要は無いし、設定を自分でする前提ならば中古店で購入しても良いだろう。購入する際はドコモの5Gに対応している機種を選ぼう。

SIMカード → SIMカード
手続き不要で差し替えて使える
eSIM → eSIM
eSIMの再発行手続きをする。オンラインで手続きすれば手数料無料(終了日未定のキャンペーン扱い)。ドコモショップに行くと手数料3,850円。
eSIM → SIMカード
ドコモショップに出向いて有料(3,850円)で変更手続きが必要

なお、irumoはドコモのプランと謳われているが、ドコモオンラインショップでの機種変更はできないahamoと同様の扱い)ドコモオンラインショップで機種変更手続きをすると料金プラン「eximo」に変更されてしまう

iOS16以降のiPhone同士で機種変更する場合は、eSIMクイック転送を利用できる。
旧「ギガホ」「ギガライト」と「eximo」はドコモオンラインショップで手続きするとSIMカードの再発行は1,100円だが、irumoユーザーはオンラインショップで手続きできないため、ドコモショップに出向いて3,850円払って手続きするしかない。

注意事項

irumoは注意事項が非常に多い。irumoに変更するとデータが失われるサービスもあるので、変更(申し込み)する前によく確認しよう。

申し込み時に別途メールアドレスが必要

申し込み時にキャリアメール以外のメールアドレスが必要。スマートフォン利用者は無料のGmailiCloudメールを使えるので、大きな障害ではないのだが、ドコモメール(@docomo.ne.jp)しか使っていない人は面食らうかもしれない。

今はキャリアメールしかないと何かと不自由するので、早めにGmailなどへ乗り換えておくことをお勧めするが、どうしてもドコモメールを残しておきたい人は「ドコモメール持ち運び」(月額330円)を契約しておけば、電話番号を他社に乗り換えてもドコモメールをそのまま使える。

利用できないサービス

「ギガホ」「ギガライト」「eximo」から移行する場合、ドコモの下記サービスは使えなくなる。 irumoへプラン変更手続きを行う際のご注意事項irumoでご利用になれないサービス一覧

  • お預かりプラス
  • オプションパック
  • 音声入力メール
  • ケータイデータ お預かりサービス
  • ブラックベリーサービス
  • ブラックベリーWebフィルタ
  • マルチナンバー
  • メロディコール(ベーシックコース)
  • ゆうゆうコール
  • ゆうゆうコール特典受取拒否
  • 自動更新なし
  • iチャネル
  • iモード
  • iモードアクセス履歴 検索サービス
  • mopera U
  • spモード コンテンツ決済サービス(dメニュー掲載コンテンツ)
  • spモード決済(GooglePlayなど拒否)
  • spモードメールウイルスチェック
  • クラウドストレージアプリ配信
  • 一定額到達通知サービス
  • docomo Money Transter
  • 利用者情報提供拒否
  • ケータイデータ復旧サービス
  • 請求書払い

また、「ギガホ」「ギガライト」「eximo」からirumoへ移行申し込みと同時にドコモメールオプション」(別途月額330円の有料オプション)を申し込まないと、現在利用中の @docomo.ne.jp メールアドレスと受信したメールは削除され、復元もできなくなる。「ドコモ電話帳」も削除される。

Google Play と Apple App Store のキャリア決済は利用できるが、Google Play は決済時の認証方法が異なるため、irumoへ変更した後に再度支払い設定が必要。
irumoの支払い方法はクレジットカードか口座振替のみ。「eビリング」必須で、eビリング割引は対象外。

旧プランからの変更は即時適用

ドコモの「ギガホ」「ギガライト」「eximo」からirumoに変更する場合、プラン変更は申込完了時より適用になる(即時適用)。

ただし、変更した月は、変更前の料金を請求される(旧プランの料金が満額かかり、irumoの料金はかからない)。

データ容量については、変更前は旧プランが、変更後はirumoが適用になる。

よって、ギガホからirumoへのプラン変更は、月末近くの方がお得。ギガライトからirumoへのプラン変更は、データ使用量による。となりそうだ。

ギガライトからirumoへ変更する場合は、月初にirumoの9GBコースで契約すると、当月中は9GB使えてギガライトの低容量料金、ということもできるみたい。9GBも要らないという人は当月中に3GBに変更しておけば、変更月は9GB、翌月から3GBコースになる。

なお、「ギガホ」「ギガライト」からirumoへ変更すると、「ギガホ」「ギガライト」に戻ることはできない(「eximo」に変えることはできる)。

OCN モバイル ONE」からirumoに変更する場合は両方の料金を請求される(2023年7月時点)。大事なことなので繰り返すが、OCNから変更してもいいことは何もない

契約前に要確認

irumoは縛りがきつい

OCN モバイル ONE」の頃は縛り無しでシンプルに安かったが、irumoは「ドコモ光」か「home5G」を一緒に使わないと割高。(選択肢が狭いという意味で)競合の「UQモバイル」よりもさらに縛りがきつい。

しかも、他社クレジットカードや口座振替で支払うと毎月187円余計に取られる。この額は月額基本料の17.5%~5.5%に相当し、決済手数料にしても割高。

irumoに家族割は無いので、家族がドコモを使っていても安くならない。

ドコモの旧プランを使っていて既に縛られている人は構わないが、縛られていない人が新たに契約するならirumoよりも、縛り無しで安い日本通信SIMIIJmioなどのMVNOにする方が良いだろう。

ショップサポートが必要は人には、同程度の料金でもっと多くの通話・データ通信ができるUQモバイル「コミコミプラン」が良いだろう。

ドコモの家族割に相当する「みんなドコモ割」はirumo対象外。ただし3GB以上はカウントのみ対象。「ファミリー割引」を組むことはできるが、irumo回線からの発信は割引適用外(eximoや旧ギガホ等を契約している家族から同一「ファミリー割引」のirumo契約者宛の通話は国内通話料が24時間無料になる)。

irumoの契約種別は5Gのみ

ドコモの場合、5G契約では5Gと4Gを、4G契約では4Gと3Gを使えるが、irumoは契約種別5Gのみなので、irumoでは3Gは使えない

よって、ドコモのVoLTEに対応していない機種は使えない。iPhoneでいうと5s(2013年発売)以前。もう10年も前の機種なので使っている人は少ないと思うが、まだ使い続けている場合はirumoは使えない。

また、2016年頃まで販売されていたいわゆる「ガラケー」も使えない

概ね10年以上前のスマートフォンや、ガラケーなどを使っている人は、irumoは使えないと思っておく方が良いだろう。

このほか、一昔前のSIMフリー機種にはVoLTEに対応していてもドコモの 5G SIM と相性が悪い機種もあるが(Surface Duo など)、ドコモが販売した機種以外はサポート対象外となる。そうした機種を使うなら、4G契約を選択できるMVNOの方が良い。

VoLTE対応のいわゆる「ガラホ」(spモードケータイ)は使えるものがある。⇒対応機種一覧

0.5GBコースでは5Gを使えない

「0.5GB」の通信速度は送受信最大3Mbpsとなります。また、エリアに関わらず、4G(LTE)ネットワークでのご利用となります。」と注記されている。

0.5GBコースを契約する人はデータ通信をメールや簡単な決済くらいにしか使っていないだろうから、送受信最大3Mbpsでも、5Gが使えなくても、さほど気にならないだろう。

しかし、ドコモにとって5Gを塞ぐことでコスト的なメリットはあるのだろうか?むしろ近頃は4Gネットワークが逼迫している状況もあるようだし、ユーザーにも5G対応端末を買ってもらう方がドコモのためになるのでは?5Gへの移行を促進しておかないと後々困るのはドコモ自身なのでは?と思うのだが…細部ではあるが、通信キャリアとして迷走しているように見えてしまう。

また、5Gを使えない0.5GBコースも契約種別は5Gになるので、統計的にドコモの5Gユーザーを水増ししているようにも見えてしまうのではなかろうか。

irumoは他の料金プランよりも先に通信制限される

よーく見ると、irumoユーザーは他のドコモユーザーよりも先に通信制限される旨が、小さな薄い字で注記されている

契約データ容量が残っているか否かにかかわらず、ドコモの他の料金プランよりも先に通信速度の制限(通信制御)を実施するため、通信速度が遅くなる場合がある旨が注記されているが、支払っている料金により差別的な扱いをする例は他にほとんど無く、(悪い意味で)画期的な例となる。

ここでいう他の料金プランとは、eximoやahamo、旧ギガホ、ギガライトなどを指すと思われる。つまり、ドコモでは安い月額料金しか払っていない(irumo)ユーザーから先に制限すると宣言しているわけだ。

しかし、業界団体が定めた『帯域制御ガイドライン』の「帯域制御の実施に関する基本原則」では、「帯域制御が認められる合理的範囲」として「一般的には、特定のヘビーユーザのトラヒックがネットワーク帯域を過度に占有している結果、他のユーザの円滑な利用が妨げられているため、当該ユーザのトラヒック又は帯域を占有している特定のアプリケーションを制御する必要があるといった一定の客観的状況が存在する場合に実施が認められると考えるべきである。」「当該状況が客観的データによって裏付けられていることが求められる。」などとされている。

しかしこれは無制限やそれに近いギガホやeximoのようなプランにこそ当てはまるもの。irumoは少容量に特化したブランドであり、契約データ容量が定められているので、ヘビーユーザとは真逆のライトユーザーばかりだから、ドコモの規定はガイドラインから逸脱している。

irumoの少容量プランユーザーが先に割を食わされる、しかも契約データ容量を使いきっていないユーザーの利用が先に制限されるのは、果たして利用の公平の観点から認められるべきものなのだろうか?

ドコモは以前にもahamoで着信転送と留守電を塞ぐ悪い先例を作って他社が倣った実績があるが、今回も悪い先例を作って他社が倣うことのないよう願いたいものだ。

ちなみに似たような例がMVNONUROモバイルにある(「バリュープラス」と「NEOプラン」で通信品質に差がある)が、あちらは別帯域を確保していると言い張っている。帯域課金というMVNOの仕組みがあるので、特定のプランを利用しているユーザへの通信制御ではなく、帯域の混雑という形になっているわけだ。しかしMNOであるドコモで同様のことをしたら、特定のプランを利用しているユーザへの通信制御となるだろう。

irumoのdポイント還元は大幅低下

旧「OCN モバイル ONE」では利用料金の1%相当が「dポイント」で還元されていた。

ところがirumoでは毎月のご利用料金1,000円(税抜)につき0.5%(年会費が高い「dカードGOLD」の「定期クレジット設定あり」に限り1%)の還元となる。

また、OCN時代は素直に1%還元されていたので、OCN時代は低料金なのにそこそこポイントが付いたのだが、ドコモ直営になった途端に支払い料金1,100円未満は切り捨てられて0になる(5ポイント未満は0に切り捨てられる)狡猾さだ。

例えば月額550円の0.5GB(旧500MB/月コース)では、OCNは5ポイント還元されたが、irumoは0ポイント。3GBコースでは、OCNは9ポイント還元されたが、irumoは0ポイント(無割引の場合は5ポイント)。

旧「OCN モバイル ONE」や「ギガライト」ではdポイントがそこそこ貯まったが、その感覚でirumoに移行するとポイントはほとんど貯まらなくなる

店頭サポートは原則有料

ドコモショップ店頭でのサポートが提供されるが、irumoユーザーには原則有料となる

ドコモショップ店頭でのサポートが提供される。

ただし、月額料金が高額なeximoは「各種店頭サポート無料」と謳われているが(右図)、irumoの契約者は店頭サポートを受けられるものの原則有料となるので、「ドコモのエコノミーMVNO」とさほど変わらない。

昔は1万円くらいが当たり前だった月額料金が下がった一方、オンライン手続きが主流になってショップ利用者が減ったことと、店舗運営コストが上がっていることから、ドコモに限らず、ショップでのサポートにかかる費用の受益者負担を求める動きがある。全国に店舗を展開してサポートを提供するのにも大きなコストがかかっている(だから、そうしたコスト負担のないMVNOオンライン専用プランは安くできる)ので、ある意味当然とも言えるだろう。

例えば、格安料金で知られる楽天モバイルでは、店頭サポートを受けたい人は別途月額550円のオプションに加入する。

ドコモの場合は、これまで曖昧だったが、2023年 7月からは、月額料金が高い「eximo」の加入者には無料サポートを提供し、比較的料金が安い「irumo」のユーザーからは都度サポート料金を徴収することにしたようだ。

一例として、新規契約および機種変更は3,850円(eximoでも有料、オンラインで手続きすると無料)。Googleアカウント (Android) や Apple ID (iPhone) の初期設定は1,100円。新機種へのデータ移行(のお手伝い)は2,200円。修理等の際の代替機の貸出は2,200円。その他の設定サポートは1,100円。アプリのサポートは各1,650円。

ただし、dアカウント、dポイント、d払い等のサポートは無料(OCN等のMVNOや他社回線ユーザーも無料)。

サービス品目や料金等の最新情報はショップで確認されたい。

サポートを受ける頻度にもよるが、多くの場合、「eximo」の高額な料金を払うよりも、都度利用しただけサポート料金を支払う方が安上がりだろう。月に何度もドコモショップへ駆け込んでいるような人は、サポート料だと思って「eximo」に加入すれば良いだろう。

なお、ドコモスマホ教室」の受講は無料で、スマートフォンの基本的な操作を教わることができるOCN等のMVNO契約でも無料)。基本的な操作がわからないという人は「ドコモスマホ教室」(要予約)を受講しよう。

参考リンク

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  • ahamo - ドコモのオンライン専用プラン。縛りが無いので単体でシンプルに安く、irumoの6GB/9GBよりも安くて20GBまで使える。ただし着信転送と留守番電話が塞がれている。
  • povo 2.0 - KDDIのオンライン専用プラン。どちらかと言うと詳しい人向けだが、少容量から大容量まで必要なだけ購入して使える。予備回線にもぴったり。
  • 日本通信SIM - MVNO老舗が提供する格安SIM。ドコモ回線を使えて、1GBで月額290円~。通話料もドコモの半額。
  • IIJmio - 「格安SIM」の老舗のひとつで、技術に強みを持つ。ドコモ回線とau回線を選べ、2GBから20GBまで取り揃え、複数回線をシェアして使える。eSIMデータは業界最安値水準。通話料もドコモの半額。
  • NUROモバイル - ソニーグループが提供する独立系MVNO。3キャリアの回線を選べる少容量の「バリュープラス」と、昼休み時間にも快適に使える20GB~の「NEOプラン」が特徴的。
  • UQモバイル - KDDI系のサブブランド。irumoの9GBよりも安い料金で「コミコミプラン」(データ容量20GB、通話10分定額込み、ショップサポートあり)が使える。
  • ワイモバイル - ソフトバンク系の格安SIM老舗。正価は大差ないが家族割引で安くなる。また、15GB以上の中容量プランも選べる。