公衆電話
公衆電話(こうしゅうでんわ)とは、役所、鉄道駅、大きな公園などの公共施設や、コンビニ店頭などの公道に面した場所に設置され、料金を払えば誰でも使うことができる電話機。
施設内の棚等に電話機が直接設置される場合(右写真)と、公道上や公園などに電話ボックスが設置される場合がある※。
災害等非常時の通信手段を兼ねており、現在は公共サービスとしてユニバーサルサービス制度によって維持され(第一種公衆電話)、NTT東日本・NTT西日本が運営している※。
また、都市部を中心に需要が多い場所にNTT東西が任意に設置している公衆電話(第二種公衆電話)もあるが、外見や機能は同じ。
このほか、NTT以外の民間(公共施設を含む)が任意に設置しているピンク電話(外見や機能が異なる)や衛星公衆電話(一部の船舶や山小屋に設置)も本稿で触れるが、これらは外観や機能・役割が異なる。
常設の公衆電話
設置場所
常設の公衆電話(第一種・第二種公衆電話)は緑またはグレーの電話機で※、設置場所はNTT東西のWebサイトに地図が公開されている※。
- 公衆電話設置場所検索(新潟県、長野県、神奈川県以東)
- 公衆電話設置場所検索(富山県、岐阜県、静岡県以西)
役場、鉄道駅や大きな公共施設付近に設置されていることが多い。
都市部では住宅地の中にも概ね1km四方に1台を目安に設置されており、その場合は古くから営業しているコンビニの店頭や、公園の入口などに設置されていることが多い。市街地に限れば、徒歩20分圏内に1つはあると期待される。
なお、検索地図にはユニバーサルサービス外の第二種公衆電話も含まれており、都市部の鉄道駅や商業施設などには複数の公衆電話が設置されている場合があるが※、機能的には変わらず、災害時の無料開放や輻輳時の優先発信の対象になる。
一方、市街地以外の地域においては概ね2km四方に1台という設置基準があるが、山などの無住地帯には設置されていないし、山間地などほとんど設置されていない場所もある※。
また、除雪などの維持管理は設置施設に任せられているため、豪雪時などには除雪が間に合わず、雪に埋もれて使えないこともある※。
山間地でも鉄道があれば主要駅の駅前に公衆電話が設置されていて除雪等もされているので安心できるのだが、設置場所によっては使いづらい場合もある。
もっとも、今は携帯電話のエリアが人口カバー率100%に近くなっているが、ソフトバンクと楽天モバイルは山間地の集落で使えないこともあるので、いざという時に公衆電話が使えると安心感があるだろう。
電話帳
商業施設内やコンビニ軒先などの人目のある場所に設置されている公衆電話には、電話帳も配置されていることが多い。
ただし「ハローページ」(個人名編、企業名編)は2021年10月以降に発行・配布される最終版をもって廃止されたため、今は「タウンページ」のみ配置されている。
現在残っている「タウンページ」も、2026年 3月までに終了する(最終版の配布および閲覧は最長で2027年8月まで)そうなので、2027年夏には紙の電話帳そのものが消滅することになる(「iタウンページ」と点字電話帳は継続する)。
かつてはどこの公衆電話にも電話帳が配備されていたものだが、近頃は防犯や経費削減の観点から、人目につきにくい屋外電話ボックス等には設置されなくなった。
昔は携帯電話・PHSを使っていても旅先でタクシーを呼ぶために公衆電話へ行ってタウンページを開いたものだが、近頃はそうした使い方もできなくなってしまった。
その替わりかは知らないが、近頃は商業施設等に設置されている公衆電話の脇にタクシー呼出番号が掲出されていることが多い。また、無人駅にも近隣タクシー会社の電話番号が掲示されている例が増えた。きっと公衆電話や電話帳が撤去されたことで問い合わせが増えたのだろう…
ピンク電話への配備は、設置施設の判断になる。「タウンページ」は配達されているとは思うので、施設の受付等に声をかけて見せてもらうと良いだろう(閲覧希望者が多い施設では、ピンク電話にも電話帳が配備されるのでは?)。
ちなみに希望すれば、全国の電話帳を追加購入できる(1冊につき110~220円+送料539円)。
テレホンカード
テレホンカード(略称テレカ)は、1982年に旧電電公社が開発・発売した磁気式プリペイドカード。緑またはグレーの公衆電話機で利用できる※。
当時は鉄道や路線バスでもオレンジカード(1985年~2013年)やバス共通カード(1988年~2010年※)、イオカード(1991年~2005年)、スルッとKANSAI(1996年~2018年)などが使われていて一般的だったが、そうした磁気式プリペイドカードの先駆け的存在でもあった。
公衆電話では10円単位の課金なので、10円分を1度数として、50度数(500円)・100度数(1000円)・300度数(3000円)・500度数(5000円)のテレホンカードが販売されていた。後に1000円以上にはおまけが付いて、105度数・320度数・540度数になった。
特に公衆電話では100円玉を入れると釣銭が出ない、相手が留守のときがある※、どれだけ通話するか(料金がいくらかかるか)わからないといった煩わしさがあるので、小銭不要で便利なテレホンカードは広く普及した。
また、NTTでは地域性や季節性のある図柄のカードを自ら発行してお土産用や贈答用に販売するとともに、フリーデザイン(無地)のカードも販売し、企業等に記念カードやコレクション性の高いカードを作ってもらい、これが大成功して多くのテレホンカードが出回った。
1990~2000年代当時は、誰もがお土産やお年賀・お年玉などにテレカをもらった経験があるのではと思う。
また、テレカは意外と丈夫にできていて、筆者の手元では20年前に頂いたテレホンカードがいまだに使えているし、37年前のカードが出てきたので公衆電話機に入れてみたらしっかり50度数認識された(右図)※。すごく丈夫なカードだ:)。
とはいえ折れたカードは電話機の故障の原因になるし、最近のiPhoneなど磁石を内蔵している機器に近づけると不具合の原因になるので、取り扱いに気をつけたい。
磁気不良等で使えなくなったテレホンカードは、未使用・使用途中にかかわらず、残度数分のテレホンカードと交換してもらえるので、捨てずにテレホンカード交換センター (0120-145472) に問い合わせてみよう。
【終了】ICテレホンカード
ところが、磁気式プリペイドカードは偽造が問題になり、その対策としてICテレホンカード(1999年 3月~2006年 3月)が開発されたものの、ICカードに対応する公衆電話機の設置が進まず、当時はどこでも買えた※磁気式テレホンカードと比べて発売箇所が少なく、Suica等と違って使い捨てで(チャージ非対応)、しかも有効期限がある(磁気式テレホンカードには有効期限が無い)といった不便から普及せず、登場からわずか6年で打ち切られた。
鉄道・バスがSuica(2001年~)やPiTaPa(2004年~)、PASMO(2007年~)などのICカードへと進化を遂げたのに対して、公衆電話では引き続き磁気式テレホンカードが使われているが、偽造対策で高額カードは利用停止にされ(交換してもらえる)、現在使えるのは50度数と105度数のカードのみ。
テレホンカード自動販売機
便利なカードだったので、かつては誰もが使っていたと思うが、携帯電話等の普及に伴い公衆電話の利用が減っているため販売数も減っており、かつては街中にあふれていたテレホンカード自動販売機も姿を消した。
また、かつてあった列車内公衆電話(携帯電話等の特殊な回線を使っていたので通話料が高額だった)はテレホンカード専用だったので、すぐ近くに千円札(105度数)専用のテレカ自販機が設置されていたが(右写真)、これも2021年までに廃止された。
現在は主なコンビニと一部駅売店で購入できるが、在庫のない店もある。昔は贈答用や記念カードなども含めてたくさん出回っていたので手元に残っているカードを手放す人も多く、金券ショップの方が在庫があって買いやすいような状況になっている。
テレホンカードによるNTT東西通話料金の支払い
近年は公衆電話が削減されるとともに、ピンク電話でも使えなくなったので(後述)、使える場所も減っている。
金券ショップに売っても買い叩かれるが、NTT東西の加入電話や「ひかり電話」を使っていて、手元に未使用の(穴が開いていない)テレホンカードが残っている場合は、NTT東西に送ると(送料はNTT東西が負担)※、手数料を差し引いた残額を通話料に充当することができる。
- テレホンカードによる通話料金のお支払いについて(NTT東日本)
- テレホンカードによる電話料金のお支払いについて(NTT西日本)
テレホンカードを充当できるのは通話料のみで、他の料金(基本料、オプション料、電報など)は別途支払う必要がある。
グレーの公衆電話とISDN
グレーの公衆電話機は「ディジタル公衆電話」※。ISDN回線※につながっている公衆電話で、NTTのISDN通信サービスが始まった昭和末期から平成初期にかけて、全国の都市部を中心に設置された。
通話のほかデータ通信もできるのが特長だったが、データ通信機能はISDNの段階的廃止に伴い2024年1月に順次停止された。
ISDN廃止に向けて、グレーの公衆電話機は2023年までに急速に姿を消した。かつては都市部の駅には複数台並んで公衆電話が設置されていたもので、右写真のように緑とグレーが並んで設置されていることも多かったが、そのうちグレーの方が撤去されて1台に減っていることが多い。
通話機能は緑の公衆電話と大差ないが、オンフックボタンが付いていて受話器を取らずに通話発信できたり、先に電話番号をプッシュしてから受話器を取っても通話発信できたり、フリーダイヤル等にコイン不要で発信できたり、停電しても内蔵バッテリーでしばらく動作する等の便利な機能がある※。もちろん緊急通報にも対応している。
データ通信機能では、ノートパソコンやPDA等に内蔵されているアナログモデムやISDN機器を有線接続して※、データ通信やFAXの送信ができた。
フタを開けるとモジュラージャックが2つ付いているが、ISDN用の8極とアナログモデム用の6極が1つずつで、接続する機器により異なる。ちょっと玄人向けなところがあるが、屋外でデータ通信する人向けなので問題ないのだろう。
アナログモデム内蔵のノートパソコンはそこそこ出回ったが、携帯用のISDN機器はほとんど普及しなかったので※、グレーの公衆電話機は都市部を中心にそれなりの台数設置されたものの、主な用途はアナログ通信で、ISDN機能はあまり活用されなかった。
主な用途はダイヤルアップインターネット接続と G3 FAX。
グレーの公衆電話機が設置され始めた頃は、他に屋外で利用できる現実的な通信手段がなかったし※、家庭にも今のような光回線はなくダイヤルアップ接続が一般的だったので、パソコン通信やインターネットのユーザーはプロバイダ(ISP)と契約していたし、ほぼ全てのISPがダイヤルアップ接続のアクセスポイントを提供していたので、普段家庭で使っているISPをそのまま公衆電話でも使え、グレーの公衆電話がモバイルデータ通信に一役買っていた。
都市部では、電話ボックスや駅構内の公衆電話にZaurus等を接続してデータ通信している人の姿を時折見かけたものだ。
平成に入るとPHSの32k/64kデータ通信(実効29.2/58.4kbps)が普及し、PHSの方が場所を選ばずに安価で安定した通信ができたので※、その頃にはもう、グレーの公衆電話はFAXを送る時くらいにしか使わなくなったと思う※。
平成後期になると4Gとスマートフォンが普及し、ノートパソコンではWi-FiやUSBのテザリングが主流になった。
家庭での光アクセスの普及に伴い、ISPもダイヤルアップ接続を順次終了していて、接続先もなくなり※、ノートパソコンにもアナログモデムが内蔵されなくなった※。
IP電話の普及に伴いFAXでもクラウドFAXサービスが普及し、WebやE-mailを介してFAX送信できるようになった。コンビニのコピー機も多機能化してFAXに対応した。
このように代替サービスが充実したことで、ユーザーは不自由を被ることなく、公衆電話のデータ通信機能は発展的に役割を終えたのだと思う。
グレーの公衆電話機は多くが2023年までに撤去されたが、おおもとのISDNが2024年から段階的に廃止される(PSTNマイグレーション)ので、わずかに生き残っているグレーの公衆電話も順次廃止される(緑の公衆電話に置き換えられるか、撤去される)と思われる。
2024年1月に地域ごとに順次ISDNの「ディジタル通信モード」が停止され、グレーの公衆電話機でもデータ通信機能が使えなくなった。その後は2027年頃まで通話のみ利用できる(補完策)ので、機能的には緑の公衆電話と変わらなくなる。この移行期間中に、グレーの公衆電話は姿を消すと思われる。
なお、ISDN回線につながっている緑の公衆電話機(DMC-8A、右写真)もあるが、これは通話専用で、機能的にはアナログ公衆電話と変わらず、見た目にも区別がつかない。
公衆Wi-Fi
公道上の電話ボックスには通信回線と電源が来ている上に設置場所の余裕もあることを活かして、東京都や千代田区など都市部を中心に、街中に設置されている電話ボックスに公衆Wi-Fiのアクセスポイントが併設されている例がある。
デュエットフォン
日本の電話事業100周年を記念し、1990年に全国数箇所に設置された公衆電話機。3人(公衆電話側2人+通話相手)で話せるよう、受話器が2つ付いている。
向かって左手の受話器を取ってからコインまたはテレカを入れ、相手の電話番号をプッシュして、相手が出たら右手の受話器も取って三者通話できる。
普通に1人で使うこともでき、その場合は左手の受話器を使う。
左の受話器は音量調節機能付き「めいりょう」。
関東で唯一設置された中原区役所(武蔵小杉駅より南武線線路沿いに徒歩数分)では2024年1月時点で現役稼働中。木を模したボックス(扉は無い)が2022年に補修されたが、電話機自体は設置当時のまま。屋外にあって通年開放されているので、区役所閉庁日も利用でき、現地へ出かければいつでもデュエットフォンを体験できる(2024年1月現在)。
掃除は行き届いているが、設置から30年あまりが経過し、電話機本体の塗装剥がれや画面割れ等の傷みが目立つのと、一部キーの反応が若干悪くなっている。意識してゆっくりプッシュすれば使えるので、大事に使いたい。
ちなみに山梨県のデュエットホンは2022年時点で健在だそうだ…
公衆電話と番号通知
一般加入電話や携帯電話等から「184」を付けて通話発信した場合、着信側には「非通知設定」と通知される(右図)。
この場合、相手が「ナンバー・リクエスト」「番号通知お願いサービス」「番号通知リクエストサービス」等の迷惑電話対策※を設定していると、つながらない。
電話局側で「おそれいりますが、電話番号の前に186をつけてダイヤルするなど、あなたの電話番号を通知しておかけ直しください。」等の音声メッセージを流して切断される※。
一方、公衆電話から発信した場合は、電話番号は相手に通知されない(緊急通報を除く)が、「公衆電話」(または「通知不可能」)として相手に通知される(右図)※。
公衆電話は特別扱いになっていて、「ナンバー・リクエスト」等の迷惑電話対策をしている相手にもつながるようになっている。
紛失・盗難、通信障害や災害等で携帯電話が使えなくなったときなどに、家族や知人が公衆電話から電話をかけてくることもあると思うが、そうした時にも安心の仕組みが構築されているわけだ。
ところが、相手がスマートフォンの場合は、端末の機能で選択非通知と公衆電話が一緒くたに拒否されてしまう(この場合は自動音声は流れず、呼び出すとすぐに切断される)ことがある。
iPhone (iOS) は【設定 > 電話 > 不明な発信者を消音】をOFFにしておかないと、公衆電話からの着信を受けられない。選択非通知 (184) と公衆電話を区別する方法は用意されていない。
Androidは【電話アプリ > 右上の「︙」 > 設定 > ブロック中の電話番号】を開いて、「非通知」「公衆電話」「通知不可能」を個別にブロックできるように改善されている機種(Xperia、Galaxyなどの一部機種)もあり、「公衆電話」をOFFにしておけば、公衆電話からの着信を受けることができる。
ただし、筆者が試した範囲ではXperiaにて「非通知」をONにすると公衆電話が着信しない不具合があった※。この不具合は後に修正されたが、メーカーによっては対応が杜撰な場合もあるようなので、端末のブロック機能を設定した際は、念のため緑の公衆電話から自分の携帯電話番号宛に発信してみることをお勧めする。
また、ここが「不明」や「不明な発信者」になっている機種(Google Pixel、SHARP AQUOS※、OPPO、Xiaomi、motorolaなど)では、これをOFFにしておかないと、公衆電話からの着信を受けられない。選択非通知と公衆電話を区別する方法は用意されていない。
通信障害や災害発生時には家族、親戚や友人などが公衆電話から電話をかけてくるかもしれないので、端末の設定を見直しておこう。
できれば網側の迷惑電話対策機能(「番号通知お願いサービス」「番号通知リクエストサービス」等)を使うのがおすすめだ。
ピンク電話と番号通知
削減されている公衆電話に替わって設置されることのあるピンク電話は、厳密には公衆電話ではないので、設置している施設の電話番号が通知される※。
ただし設置施設で「通常非通知」にしていると番号通知がされず、この場合は選択非通知扱いになって相手に拒否されることがある。この場合は電話番号の頭に「186」を付けて発信することで相手につながるが、設置施設で186を禁止している場合は通話できない。
- 公衆電話から着信する場合の携帯電話への着信設定について(NTTドコモ)
設置場所の削減
需要が多い場所にNTT東西が任意に設置している第二種公衆電話(外見や機能は後述の第一種と同じ)は月間の売上が4,000円未満を目安に撤去されるそうで、公衆電話の利用減に伴い、台数が減り続けている(下図)。
かつての「赤電話」(委託公衆電話)の名残であることが多く、街中のたばこ屋、酒屋、駅売店などに多く設置され、当時は店が開いている時間のみ利用できた。テレホンカード登場後に順次緑の公衆電話機に置き換えられ、後述の第一種公衆電話と見た目で区別がつかなくなり、使い勝手も改善して24時間(駅などの施設内にある場合は施設の開放時間のみ)利用できるようになった。
清掃などの維持管理は引き続き設置商店等で行っており、商店がコンビニ等に転換して営業を続けている場合はきれいに清掃されていることが多い。一方、設置場所の商店が廃業した場合は順次撤去されているようだが、後述のユニバーサルサービスとの兼ね合いもあってか撤去されずに残っている場合もあり、手入れされずに放置されている公衆電話機も時折見かける。
そうした商店等が無い住宅地や公共施設等にはNTT東西が第一種公衆電話を設置しており、ユニバーサルサービス制度によって維持されているが、2022年 4月に設置基準が緩和されて以降、病院や公民館などの公共施設に設置されていた電話機が多く削減され、こうした施設では替わりに災害時のみ利用できる特設公衆電話が設置されている。
2022年の設置基準緩和の影響はこれから本格化すると見られ、台数が概ね1/3になる見込みだそうだが、これに留まらなさそうだ…
2024年の元日に発生した能登半島地震では、公衆電話や特設公衆電話が役立ったわけだが、NTTの方針は「モバイルファースト」で、「どちらかと言えばモバイルでどうカバーするかということが主体になってきていますので、そういう形に持っていくのが基本線」という考え方のようだ。島田社長は2024年2月の四半期決算発表の際に「ユニバーサルサービスの議論のなかで、公衆電話のあり方についても議論する必要がある」と主張していたそうで、さらに削減を進める意図が透けて見える。
その背景にはメタルの固定電話自体の赤字拡大があり、今は「申し込みがあれば全国津々浦々(メタルの固定電話を)つけなければならず、膨大なメタルの固定電話を維持しなければ」ならないが、ここが「10年経ったら900億円以上の(累積)赤字になってくる」見込みだという。
そのメタル回線は2035年頃に維持限界を迎えると言われている。あと11年しかないが、「もし光の回線で公衆電話をやろうとすると、ソフトウェアや課金方式を新たに作り込む必要がある。当然そこにはコストがかかってきて」云々と、NTTは公衆電話の光収容に後ろ向きな姿勢を示しているから、準備もしていないのだろう※。
2024年 4月よりNTT東西で「ワイヤレス固定電話」が始まる。「メタルケーブルの老朽化等により固定電話サービスを提供し続けることが困難となっていく中、」メタルケーブルの替わりに携帯電話網(他者設備)を用いる固定電話サービスだ。鉄道でいえば第二種になる。
携帯電話事業者がサービス提供可能なエリアで、
- 山村/半島/離島振興法等の対象地域、かつ加入電話回線密度が18回線/km2未満のエリア
- 上記以外の地域で、特別な事情によりメタルケーブルでの提供が著しく不経済なエリア
- 災害時等において一時的に自ら設置する設備による電話の役務の提供が困難となるエリア
にて提供されるという。具体的なエリアは非開示だが、光回線がある場所では「ひかり電話」が使われているので、光回線を引けないような場所・場面が想定されているものと考えられる。
固定電話のメタル回線は段階的に廃し、光回線がある場所では「ひかり電話」を提供し、光回線が無い場所では「homeでんわ」のようなサービスに移行してゆくつもりなのだろう。
こうなると、メタル回線に依存している公衆電話やピンク電話を収容するためのターミナルアダプター(TA)と、停電時にも使えるようにするバックアップ電源装置が必要になる。電源装置は市販のUPSでも何とかなるが、TAが開発されているという話は聞かれない。このままでは2035年頃と言われるメタル回線終了とともに公衆電話やピンク電話は廃止されるのかもしれない。
NTT東西の稼ぎ頭となっている光回線サービスも2024年には2001年の開始以来初めての純減に転じると予想されるような状況下、赤字のメタル回線や公衆電話を維持する余裕もなくなっているのだろう。
とはいえ、ここに至るまでメタル回線の廃止とそれにまつわる不都合(公衆電話やピンク電話が使えなくなることを含む)についてNTTからの情報開示はなく、済し崩し的に進められているのが気がかりだ。
また、かつてグレー(ISDN回線)の公衆電話は電池を内蔵して停電時にも使えるようになっていたが、メタル回線につながる公衆電話は停電時には局側給電で動作するので、仮に光回線に切り替えることができても、停電すると使えなくなってしまう。非常時に使えるようにするには公衆電話機に電池を内蔵する必要があるが、ISDN普及期に鳴り物入りで登場したグレー電話と違って、今は赤字の公衆電話にそこまでコストをかけたくないという意図もあるだろう。
このように「赤字」を理由に公衆電話が削減される一方で、少ないながらも利用者がいる場所では、施設利用者の求めに応じて施設管理者がピンク電話を設置する例もある。この場合は設置施設に電話機購入費や回線費用の負担を転嫁し、利用者にはテレホンカードが使えなくなるといった不便を強いる格好になる。
「台数を効率化することで費用を圧縮」するために、とりわけ山間地では集落内の公衆電話に削減の嵐が吹いているが、その傍らで、人家皆無の山奥の道路沿い(トンネル出口付近)にぽつんと設置されている電話ボックスの割合が増えている。それこそ熊や狸が使うのかという場所で、大赤字だろうと思うのだが、これは道路管理目的(事故などがあった時の通報用)だろう。
道路管理目的の電話を設置するのはいいが、こういうのをユニバーサルサービス制度で賄うのは理解に苦しむ。こういう物こそ真っ先にピンク電話に転換するなどして、受益者に負担させるべきだろう。
ピンク電話
ピンク電話とは「特殊簡易公衆電話」※の通称で、ピンク色の電話機が使われていたことから、専らこう呼ばれている※。
NTTも「ピンク電話」と呼んでいるが、最近の機種は白い※(右写真)。一見すると普通の電話機に見えるが、よく見ると右上にコイン投入口があり、画面には「¥10・¥100ガツカエマス」と表示されている。
かなり高機能で、テレカこそ使えないが、緊急通報はもちろん、フリーダイヤルにもコイン不要でかけられるようになっている※。
フリーダイヤル※には、受話器を取って(またはオンフックボタンを押して)番号をプッシュすれば発信される(コイン不要)。
通常の(通話料がかかる)宛先に電話するときは、受話器を取ると「コウカヲ イレテクダサイ」と表示され、硬貨を入れると「¥100:1マイ ¥10:1マイ」のように投入枚数が表示される。そして電話番号をプッシュすると番号表示に切り替わる。公衆電話のピクト表示と比べると見づらいものの、なかなか高機能だ。
公衆電話ではないのでナンバー・ディスプレイにも対応しているし、発信者番号も通知される。FAX機の外付けにも対応していて、市販のFAX機をつないでコインFAXのように使うこともできる。携帯電話全盛の昨今でもシェアオフィスなどで重宝しそうだ。
設置施設が施設設置負担金と基本料金を支払って通常の加入電話回線を引き※、「硬貨収納等信号送出機能」(月額55円)を付加し※、施設が購入した硬貨収納機能付き電話機※を接続して、施設管理者と施設利用者の双方が使えるようにしたもの。
機能的には公衆電話と似ているが、設置施設が回線・機器費用を負担しており、収納した硬貨は施設が回収して回線等維持費の一部に充てられる。
私的に設置された電話の貸出扱いなので、ユニバーサルサービスではなく、災害時の無料開放や輻輳時の優先発信は対象外。必ずしも誰でも使えるわけではなく、公衆電話設置場所検索にも含まれない。
昔は小さな飲食店などでよく見かけたもので、ピンク電話が店舗の電話も兼ねていて、ピンク電話に電話がかかってきて店員が出前の注文を受けていたりもしていた(KS鍵操作によりお店の電話として発信もできるようになっている)。
さらに昔の昭和の頃は、集合住宅(寮など)にも設置されていて、自室に電話を引かなくても電話を使え、また電話を受けることができた(管理人が取り次いでくれた)※。
携帯電話・PHSが普及した平成以降はそうした(店舗や寮などでの)利用はあまり見かけなくなったが、令和になって削減された公衆電話の替わりに設置される例が増えているようだ。
店舗や寮などでの設置が減っていたこともあり、2010年時点では、2025年頃※までに段階的に実施されるPSTNマイグレーション(加入電話のIP化)計画の中で「お客様のご利用の減少が見込まれるサービス」として廃止される予定だったのだが、当時の見込みが外れ、削減される公衆電話の受け皿としてピンク電話の需要が盛り返したようで、2017年頃に一転して※継続提供サービスに追加された。
ピンク電話は2017年 9月末時点で約15万回線(東西計)あるそうだ。同時期の公衆電話が約16万台(東西の第一種・第二種合計)なので、公衆電話に比肩する台数のピンク電話が稼働していることになる。
筆者も旅先で立ち寄った町中華などで稼働するピンク電話を見たこともあるので、昭和の哀愁漂う懐かしい感じがするのだが、携帯電話が普及しきった令和になって公衆電話の削減とともに甦るとは数奇な運命だ。
携帯電話を持たない施設利用者がタクシーを呼びたい、デマンドバスを予約したいといった際に使われているようで、かつては公衆電話が設置されていた公民館や病院などで見かけるようになった。携帯電話全盛時代とはいえ、携帯電話を持たない人もいるし、通話料が携帯電話より安いので、少ないながらも一定の需要があるのだろう。
なお、最近の白いピンク電話は通話相手先を制限できるようになっており、初期設定で携帯電話(090・080・070)や番号案内(104)宛には発信できないようになっている(設定変更すると発信できるようになる)ため、施設が初期設定のままで設置していると携帯電話宛に発信できない。
厳密には公衆電話ではなく、施設が私的に設置した電話なので、通話先には回線契約している施設の電話番号が通知される。設置施設で「通常非通知」にしていると相手先には「非通知設定」(184を付けて発信した時と同様)となり、相手先が「ナンバー・リクエスト」等を利用しているとつながらない。
通話料は標準で公衆電話と同額に設定されているが、最近の白いピンク電話は利用者から徴収する料金(料率)を変更できるため、公衆電話の通話料と異なる場合がある※。
このほか、病院等ではタクシー呼出専用電話が設置される例もある※。
ただし、白い機器は日焼け等による経年劣化が目立つので(iPhoneの付属品などが典型例、Appleは早く買い替えさせたいのだろうと勘繰ってしまう)、電話機のような長年使う機器には向かないように思う。個人的には昔のピンクや黒の電話機の方が良かったと思う。
衛星公衆電話
2011年 6月より始まった※。電話回線のない山小屋や、内航船のうち比較的長時間の航海となる長距離フェリー、小笠原航路などに設置されている。
NTTドコモが通信衛星「ワイドスターII」を使って提供するサービスで、電話機には「docomo」ロゴが入っている。
緑の電話機だが、ドコモが設置しているのではなく、ピンク電話と同様に設置施設が費用負担している※。
使い方は、まず受話器を取って、①相手の番号を市外局番からプッシュし、②確定ボタンを押す。支払い方法を尋ねられるので、③コインかEdyどちらかのボタンを押し、100円玉を入れる/残高が充分にあるEdyカードを置く※と発信され、相手が出ると100円玉が落ちる/残高が引き落とされる。
話し終わったら受話器をかけると電話が切れて残り硬貨が返却される。揺れる船舶への設置を想定し、受話器を固定できるようになっているので、使い終わったら受話器をかけた後、しっかり固定しておこう。
通話料は100円単位の課金で、100円玉を4枚まで入れられる。電話機の画面に【初回:30秒300円 追加:30秒100円】などと表示されており、設置施設により異なるが※、元々のドコモが徴収する料金が高いので、100円で30秒弱しかかけられない。
電話機に楽天Edyの読取機が付いているのが特徴的だが、Edyは止められている※(その場合は100円玉のみ使える)ことがある。
「※2024年5月31日にEdy決済によるご利用は終了しました。なお100円硬貨による通話は引き続きご利用いただけます。」と追記されていた。楽天Edyは静かに打ち切られたようだ…
登山客の多い山※では携帯電話エリア化されることもあるが、基本的に山や海上では携帯電話が圏外になり、電話もインターネットも使えないので、山岳や海上では衛星電話が唯一の連絡手段になり、日常の連絡から非常時の緊急通報※まで衛星電話が担うことになる※。
ちなみに「ワイドスターII」の後継に「ワイドスターⅢ」が2023年10月11日より提供開始したが、これを活用し「ワイドスターII」の設備がそのまま使えることになったようなので、衛星が交替しても既存の衛星公衆電話機が引き続き活躍しそうだ※。
【廃止】列車内公衆電話
かつては新幹線や特急列車に列車内公衆電話が設置されていたが、トンネル内でも携帯電話が使えるようになったことなどに伴い、2021年6月までに順次終了した。
1957年10月に近鉄名阪特急に搭載されたのが始まりで、当時は携帯電話など無かったので、わざわざ沿線に専用の無線基地局を設置し、交換手につないでもらう形で提供されていた。
1960年には、新幹線開業前の東海道本線を走っていた国鉄151系「こだま」「つばめ」にも電話機が搭載され、東名阪で使えるようになった。やはり沿線に専用の基地局を設ける形で提供されており、1965年に東海道新幹線に引き継がれた。
その後、NTTドコモが 2G PDC「
電話機にアンテナピクト替わりのランプが点いていて、電波が弱くなると点滅し、トンネル内などで圏外になると消灯する。当時は携帯電話のエリアが今ほど広くなかったので、列車によっては使えない区間もあった※。
近鉄(名阪特急「アーバンライナー」、「伊勢志摩ライナー」など)、京成「スカイライナー」、東武「スペーシア」「りょうもう」、西武「レッドアロー」、小田急「ロマンスカー」、京阪「テレビカー」、名鉄「パノラマカー」などと、JR旅客各社(北海道から九州まで)の在来線特急列車にも設置されていたが、これらはmovaに依存していたことから、2Gの終了(2012年 3月)に伴い更新されることなく順次撤去された※。
一方、新幹線では独自のLCX方式で整備され、県間固定通信を担うNTTcomが提供していた※。トンネル内などでも安定して通話できる利点があったため長生きしたが、携帯電話の普及に伴う利用減には抗えず、東海道・山陽・九州新幹線および東北・北海道・秋田・山形、上越・北陸新幹線の全列車で2021年6月までに順次停止措置が取られた。
なお、東海道・山陽新幹線では2016年12月までに、北海道新幹線(青函トンネル)では2020年 3月25日に、トンネルの多い東北・上越新幹線では2020年 7月23日までに全区間で携帯電話が使えるようになっている※。
【終了】ポケットベル
PHSが登場する少し前頃に、ポケットベル(ポケベル、ページャー、クイックキャスト※)が流行ったことがあった。
これ自体は公衆電話ではないが、とりわけ昭和後期生まれの人には、公衆電話とセットで愛用していた人も多いのではと思う。
その名の通りポケットに入る大きさで、電池1つで1週間ほど待受できるから、外出中でも負担なく持ち歩くことができる。
ポケベルが鳴ったら、呼び出された側は手近な公衆電話等を使って予め決めておいた番号に電話する(数字を送れるようになってからは、送られてきた番号に電話する)ことで、外出中でも急ぎの連絡ができる。携帯電話など無い1968年から始まったサービスで、公衆電話と組み合わせて使うことで、当時外出中の人と早く連絡が取れる仕組みだった。
携帯電話が始まった頃も1G(「ショルダーホン」の時代)は大型で一般向けではなく、外回り営業職、医師、企業役員などの緊急時呼出用に専らポケベルが使われていた。
ポケットベルには一般の電話番号(03など)が割り当てられたものと、020-4から始まる11桁の電話番号※が割り当てられたものがあり、固定電話(加入電話・公衆電話)から電話すると、ポケベルが鳴る。
初期は単に鳴るだけだったが、数字(1987年~)や半角英数字(1994年~)を送れるものも登場し、価格も安くなったことから、最盛期には高校生にも使われていた。とりわけ数字を送れるようになってからは、語呂合わせによるメッセージのやり取り(ポケベル打ち)が流行した。
その後、2G携帯電話・PHSが普及するが、携帯電話・PHSやIP電話では020-4から始まる番号のポケベルを呼び出すことができず、また一般家庭で多く使われていたダイヤル式の加入電話ではポケベルに数字や文字を送れなかったことから、最盛期にはポケベルにメッセージを送るためにもプッシュ式の公衆電話がよく使われていた※。待ち合わせによく使われる駅前商業施設の入口に委託公衆電話が設置されていたのもその名残だろう。
しかしPHSが始まった頃がポケベルの最盛期で、以降携帯電話・PHSへと移行が進む。それでも当初は携帯電話のエリアが狭かったので、エリアの広いポケベルには一定の需要があったものの、携帯電話エリアの拡大とともにポケベルは姿を消した。
1999年にはポケベル最大手の東京テレメッセージが倒産(日本テレコム→YOZANに引き継がれて防災用などに用途転換)。NTTドコモも撤退し、ポケベルはまさに「昭和の名残」としてその役割を終えた。
通話料
2023年までの固定電話宛の通話料は対距離制で、時間帯区分もあったが、2024年 1月 1日の未明に順次切り替わり、全国一律になった※。
公衆電話の通話料は高いイメージがあるが(加入電話と比べると高いが※)、携帯電話の通話料はさらに高いので、公衆電話発・固定電話着の通話料は、携帯電話から発信するより圧倒的に安く(携帯電話発の1/4で)済む※。
【公衆電話発】 通話の宛先 |
10円(税込)で通話できる時間 | ||||
---|---|---|---|---|---|
2024年から | 2023年まで※ | ||||
全時間帯一律 | 平日昼間 | 夜間、土日祝 | 深夜・早朝 | ||
固 定 電 話 宛 |
区域内 | 56秒 | 56秒 | 76秒 | |
隣接・20㎞まで | 39.5秒 | 52秒 | |||
20㎞を超え30㎞まで | 26秒 | 35.5秒 | |||
30㎞を超え40㎞まで | 21.5秒 | 26.5秒 | |||
40㎞を超え60㎞まで | 16秒 | 20秒 | |||
60㎞を超え80㎞まで | 11.5秒 | 15.5秒 | 17.0秒 | ||
80㎞を超え100㎞まで | 10秒 | 15.5秒 | 17秒 | ||
100㎞を超え160㎞まで | 8秒 | 14秒 | 15.5秒 | ||
160㎞を超え | 8秒 | 12秒 | 13.5秒 | ||
0570ナビダイヤル宛 | 36秒※ | 距離・時間帯別料金 | |||
050IP電話宛※ | 18秒 | 18.0秒 | |||
携帯電話宛※ | 15.5秒 | 15.5秒 | |||
緊急通報(110番、119番) | 無料 | 無料 | |||
国際電話※ | 東西 | KDDI / NTTcom |
- 昼間:平日の午前8時~午後7時、夜間:午後7時~午後11時および土日祝の昼間、深夜・早朝:午後11時~午前8時。
- 公衆電話料金(NTT東日本)
- 固定電話からIP電話(050番号)への通話料金(NTT東日本)
- 固定電話・公衆電話の通話料金(NTT西日本)
- 大規模災害時には無料開放されることがある。
- ピンク電話は通話料が異なる場合がある。
- フリーダイヤル等に発信する場合は、発信側は通話料無料(投入したコインやテレカ度数は引き落とされない)。着信側には62秒につき11円(税込)の通話料がかかる。
- 「NTTカードC」や他社のテレホンカード(「クレ・カード」など)を使うと、異なる料金が適用される場合があった。
- かつて提供されていた列車内公衆電話などは、同じテレホンカードが使えるが、異なる料金が適用されていた。
余談だが、加入電話からの国際電話もKDDIを介さなくなった。かつては分離されていた県間通信のNTTcom、「国際電信電話」の「KDD」、いずれも介さなくなった格好だ。
ナビダイヤル (0570)
「ナビダイヤル」はNTTコミュニケーションズ (NTTcom) の商標で、同社が提供するサービス名。0570から始まる電話番号が使われる※。不特定多数者から電話がかかってくる企業の電話受付窓口でよく見かける。
このナビダイヤル宛の通話料は、NTTcomが定める通話料が適用され、その全部または一部が発信者に課金される※。
2023年までは区域別・時間帯別の料金体系だったが、2024年1月の料金改定に合わせて、公衆電話発・ナビダイヤル宛の通話料も36秒/10円(40秒/11円)※に改定された。全国一律になり、時間帯区分も廃止された。
かつて固定電話や公衆電話がよく使われていた頃には便利なサービスで、当時は通話料が距離により変わっていたので、大きな企業は全国主要都市にコールセンター拠点を設けて電話を受け付けていた。チラシ等に地域毎の電話番号が多数列挙されていることも多かった。
そこにナビダイヤルを導入すれば、ひとつの番号で最寄りの拠点に接続してもらうことができるし(発信地域ルーティング)、休日・夜間等の時間帯によって緊急連絡を受け付ける拠点に電話を回すこともできる(接続先変更)。発信者には全国一律の通話料を負担してもらい、距離に応じて高くなる分の差額は企業側で負担することもできた(全国一律課金)ので、全国に展開していたコールセンター拠点を集約する際にも便利だった。
他にもIVRなどの豊富な機能をNTTcomが用意してくれるので、電話を受ける企業から見ると、コストセンターと化したコールセンターを安価に省力化できる魅力がある。
公衆電話の利用者から見ると、複数の電話番号を覚える必要がなく、今どの地域にいるかを気にする必要もなく、ひとつの番号で最寄りの拠点につなぐことができる。データ通信に使うISPのAPなどにはうってつけで、ISPでは0570ナビダイヤル(または他社の類似サービス※)を使った全国統一番号が提供されるようになった。
ところが、固定電話から携帯電話への移行が進むと話は変わる。ナビダイヤルはNTTcomが料金を定めるサービスなので、発信側の電話会社に料金設定権限がないことを理由に、通話パックや通話定額サービスの対象外とされた※。 日本の携帯電話は従量通話料が非常に高額なので、その補償策として通話パックや通話定額オプションに加入している人が少なくないが、ナビダイヤルに発信するとそうした通話定額等のオプション料金とは別に、ナビダイヤルの従量通話料が上乗せ課金される恰好になる。
また、IP電話の普及に伴い、ルーティングやIVRなどの付加機能も他の050IP電話で安価に実現できるようになって、050番号を使って同等の機能を提供する通信事業者が相次いで参入した。さらに2024年から固定電話の通話料が全国一律になったので、全国共通1ナンバーのメリットは完全に失われ、0570ナビダイヤルは欠点の方が目立つようになった。
0570ナビダイヤルは固定電話や公衆電話が距離別通話料金だった頃の名残なので、PSTNマイグレーションにより固定電話の通話料が全国均一になった機会に廃止されても良かったと思うのだが、PSTNマイグレーションにより県間通話を失ったNTTcomにとっては貴重な収益源なので、安易に手放すつもりは無いのだろう。
しかし利用者(通話料を負担する発信側)目線に立つと、固定電話が主流だった頃には電話を使いやすくする機能だったが、携帯電話が主流になったことで、逆に電話を使いにくくする原因になってしまった。
携帯電話の大手4キャリアの従量通話料が22円/30秒に対し、ナビダイヤルの通話料は11円/20秒なので、大手3キャリアの通話パック等を利用していないユーザーにとっては、若干安い。
ただし、日本通信SIMなどの主要MVNOでは従量通話料が半額(11円/30秒)なので、MVNOユーザーから見ると通話料が割高になる※。無料通話ができる「Rakuten Link」も使えない(自動でVoLTEに切り替わって課金される)ので、楽天モバイルユーザーにとっても通話料が丸損になる。
せめて0570が通話定額等の対象になればと思うが、NTTcomが通話料を定めていることが対象外の理由にされており、その通話料がNTTcomの収益源(着信側が支払う基本料等はおまけ程度)なので、そこが変わることはないだろう。
2024年に固定電話の通話料が全国一律になったことで0570ナビダイヤルのメリットは失われたので、着信企業側が0570をやめて通常の電話番号に移行する方が早いのではと思うが※、それまではユーザーが余計な課金をされないよう知恵をつけるか、諦めて余計な金を払うか、電話をやめる(Web等で問い合わせる)しかないのが実情だ。
例えば、かつてOCNが提供していた「050 plus」(新規受付終了)※を利用中のユーザーは、「050 plus」を起動してナビダイヤルに発信することで、固定電話発の割安な通話料で利用できる。
また、NTT以外の050IP電話※からは0570ナビダイヤルに発信できない(そもそも接続していない)問題があるので、0570から始まる番号以外に、通常の0AB…J番号(または050番号)も案内されていることがある(右図)。こうした番号にかければ携帯電話発でも通話定額等の対象になるので、0570以外の番号を探すのが携帯電話ユーザーの自衛策となる。
また、冒頭のガイダンスが流れているうちに電話を切れば通話料がかからないが、IVRによるルーティング機能をNTTcomが提供している場合はガイダンスに従って番号入力したあと着信側につながるまで通話料が落ちない。ただし、IVRを着信側が持っていると通話料が落ちるので、これもよくわからない…
使い方
通常の通話
受話器を取って硬貨(10円玉または100円玉、一部のカード専用電話機を除く)またはテレホンカード(対応機のみ)を入れると、受話器から「ツー」という発信音が聞こえるので、宛先の電話番号をプッシュ(ダイヤル)する※。
屋外に長らく設置されているため、プッシュボタンの反応が悪くなっている電話機もあるようだ。ボタンを押しても音が聞こえない場合は、少し強めに押すと反応することが多い。受話器を耳に当ててプッシュボタンを押すとトーン信号音が聞こえてくるので、確認しながらプッシュしよう。
硬貨は複数枚入れることができる※。残高がなくなると「ビーッ」と鳴ってから通話が切れるので※、通話時間を予想し、料金分の小銭を少し多めに用意しておく必要がある※。
逆に、携帯電話機等の着信確認に使いたい場合は、10円玉1枚入れておけば充分だろう(使い切ると自動で通話が切れる)。
受話器を置くと、残りの硬貨またはテレホンカードが返却される。
ただし100円玉を使った場合、釣銭(10円単位)は出ない。
テレホンカード(テレカ)は投入口と返却口が別に用意されているので、残り度数が少ない場合は、投入口に新しいカードを差し込んでおけば、古いカードを使い切ると返却口に出てきて、新しいカードが自動で吸い込まれるようになっている。新しいカードが無ければ硬貨を入れてもOK。
緑の公衆電話機(衛星公衆電話を除く)はテレカを使えるが、まれにテレホンカード利用不可マークが出ていることがあり(右写真)、その場合は硬貨しか使えない。
また、画面のライトが消えている場合(停電中)も、硬貨しか使えない。通話中に停電した場合は電話が切れ、コイン・テレカが返却される。
古い機種(画面が付いておらず「カードの残り度数」表示のみの機種)では、「このランプが消えているときは硬貨でおかけください」ランプが消灯していると、硬貨しか使えない。
国内の電話番号にはほぼかけられるが、0077・0088から始まる番号※と、電報 (115) は利用できない※。
フリーダイヤル
0120・0800から始まる※「フリーダイヤル」「フリーコール」「フリーコールスーパー」「フリーボイス」「フリーアクセス」等※の着信側課金番号へは、公衆電話からも無料で通話できる(着信側が通話料を払う)が、発信時に硬貨かテレホンカードを入れる必要がある(受話器を置くと硬貨やテレホンカードが返却される)。
ただしグレーの電話機と白いピンク電話は、コイン不要でフリーダイヤル等に発信できる。硬貨を入れずに受話器を取るかオンフックボタンを押すと「ツー」という発信音が聞こえ(ダイヤルトーンファースト方式)、相手の電話番号をプッシュすると通話発信される。
一方、ダイヤル式の古いピンク電話はフリーダイヤル等に発信できない※。
携帯電話全盛の時代ではあるが、携帯電話からの接続を認めていないフリーダイヤル等※を提供している企業等のコールセンターに電話する時には公衆電話が地味に役立つ:)。
ただし、今ではほとんど使われていないが、旧KDDIの0077-7から始まる「フリーコールDX」と、旧日本テレコムの0088-2から始まる「フリーコールスーパー」(いずれも新規受付終了)には、公衆電話から発信できない※。
国際電話
緑とグレーの一部の公衆電話機で、国際電話を利用できる。国際電話は100円単位の課金なので、100円玉かテレホンカードが必要。
画面に「国際通話がご利用できます。」「国際通話がカードでご利用できます。」と表示されている公衆電話機で利用できる。
発信方法は【010+国番号+相手先の電話番号】。国番号と通話料(100円で通話できる時間)はこちら。「ワイドスター」※を除く衛星電話宛の通話も国際電話扱いになる。
単に「ご利用できます。」または「国内専用」と表示されている公衆電話機(右写真)では国際電話を利用できない※。
ちなみに2023年まではKDDIの国際電話だったが、固定電話網のIP網移行に伴い、2024年からNTT東西が国際電話サービスを提供するようになったため、公衆電話発のKDDI国際電話は2023年12月末で終了した。同様にNTTcomの公衆電話からの国際電話サービスも2023年12月25日で終了した。
緊急通報
110番(警察)、119番(消防・救急)、118番(海難)にはコインを入れずに無料で通話発信できる。
受話器を取り、電話機の緊急通報ボタン(赤いボタン)を押しながらプッシュ(ダイヤル)する。
最近の電話機は緊急通報ボタンが無く、110番と119番は受話器を取ってダイヤル(プッシュ)すれば発信できるようになっている。
電話ボックスには設置場所(住所や施設名など)が書かれているので、設置場所を伝えるとスムースだ。
緑、グレーの公衆電話に加え、ピンク電話でも対応している※。
災害時の無料開放
災害救助法の適用が想定される規模の災害(地震、台風、豪雨、洪水、津波等)発生時には、対象地域内の公衆電話が無料開放される(国際通話等※を除く)。
この場合は硬貨不要で通話できる状態になっており※、受話器を取ると「ツー」という発信音が聞こえるので※、宛先の電話番号をプッシュ(ダイヤル)するとつながる。
ただし、ピンク電話は無料開放の対象外。
ちなみに、公衆電話は停電時にも使えるようになっている※(通信回線が被災した場合と、長期の停電により非常用電源が枯渇した場合はこの限りでない)。
また、災害時には輻輳対策で一般加入電話からの発着信が制限されることがあるが、公衆電話は優先して発信できるようになっている(ただし相手側が輻輳エリアにいる場合は着信が規制されてつながらないこともある)。
- 災害時の通信手段について(NTT東日本)
災害時のみ設置される特設公衆電話
公民館、集会所、小中学校などの避難所になる公共施設に用意されていて、地震や台風などの大規模災害で通信障害や避難所の開設などに伴い臨時に設置される特設公衆電話がある。
公共施設等に予め専用電話回線が引き込まれていて、ただし電話機は公民館等の施設管理者が保管していて、平常時には利用できないが、災害時等に設置されて無料開放される。停電していても通信回線がつながっていれば局側から給電されて使える※。
2024年 1月 1日に発生した「令和6年能登半島地震」では、石川県、富山県、新潟県を中心に設置された。
また、ソフトバンクとNTTドコモも避難所に携帯電話を設置している例がある。
2011年 3月11日の「東日本大震災」で設置された特設公衆電話では、番号通知は「非通知」扱いだった。現在の状況は未確認だが、少なくとも携帯電話については非通知(または、よくて携帯電話番号が通知される)と思われる。この場合、相手先が迷惑電話対策をしていると、つながらない。
常設の公衆電話は「公衆電話」と通知されて相手につながるよう配慮されている※が、災害用特設公衆電話ではその配慮が為されていない可能性があるので注意したい。
この災害用特設公衆電話を含む公衆電話はユニバーサルサービスだが、追加して大手通信事業者(NTTグループ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル)が任意で衛星通信端末や「公衆ケータイ」を設置する場合がある。
これらは一見便利だが、任意の支援活動であるため必ずしも提供されるわけではないことと、「公衆ケータイ」は公衆電話ではないので電話番号が通知されない(相手が迷惑電話対策をしているとつながらない)といった問題もある。
なお、「東日本大震災」のときの取り組み内容は総務省情報通信審議会の資料「災害等緊急時における有効な通信手段としての公衆電話の在り方」参考資料(2012年 3月 1日)にまとまっている。
災害用伝言ダイヤル (171)
災害発生時は親戚等に安否を伝える必要があるが、避難所や公衆電話は混雑するので、災害用伝言板(無料)を利用しよう。
電話番号で安否情報【無事です/被害があります/自宅にいます/避難所にいます】と任意のコメント(全角100字まで)を登録でき、電話番号を知っている親戚・友人等に安否を知らせることができる。
電話番号は市外局番から入力する。固定電話はもちろん、国内の番号ならば携帯電話番号や050IP電話番号も登録できるので、相手が知っている電話番号で登録しておこう。
局所的な災害発生時には、伝言登録エリアが限定されることがある※。伝言登録エリアは171・web171提供速報で確認できる。
スマートフォンやパソコン・タブレット等が使えるなら、「災害用伝言板 (web171)」で登録するのが手軽だ。画面で確認しながら文字入力で簡単にメッセージを残すことができるし、メッセージを電話で聞く人には自動音声で読み上げられるようになっている。
災害用伝言ダイヤルと災害用伝言板は連動していて、災害用伝言板 (web171) と災害用伝言ダイヤル (171) どちらを使っても、各々で登録された伝言内容を相互に確認できるようになっている※。
スマートフォン等が使えない状況では、公衆電話や避難所の臨時電話で 171に通話して登録することもできる。
公衆電話から災害用伝言ダイヤル (171) の利用は無料※だが、フリーダイヤル対応のグレーの公衆電話やピンク電話を含め、公衆電話から171に発信する際は硬貨またはテレホンカードを入れる必要がある(受話器を置くと返却される)。
また、現在は携帯電話各社(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイル)の災害用伝言板とも連携しており、他社の災害用伝言板に登録されたメッセージも相互に確認できるようになっている※。
被災地にいる親戚知人等の安否が気になる場合は、まず「災害用伝言板 (web171)」で検索してみよう。他の電話会社が運用している災害用伝言板を含め、各社共通で検索できる。
平常時から全国で利用できる体験利用日もあるので、いざという時に活用できるように、普段から練習しておこう。
- 毎月1日、15日
- 正月三が日(1月1日~3日)※
- 防災とボランティア週間(1月15日~21日)
- 防災週間(防災の日前後の8月30日~9月5日)
登録したメッセージの消去はできない(伝言板の終了時に自動消去される、体験利用では期間終了時に自動消去される)し、電話番号を知っている人は誰でも閲覧できる。体験利用日でも不必要な個人情報などの登録は控えよう。
- 災害用伝言ダイヤル(171)概要とご提供のしくみ(NTT東日本)
- 災害用伝言ダイヤル(171)および災害用伝言板(web171)提供速報
- 災害用伝言サービス、災害用伝言ダイヤル(171)の利用方法(総務省)
故障
故障受付 (113)
見た目に目立つ破損はないが、電話がつながらない場合は、113番に通話発信すると、電話局側で調べてもらえる。
ただし、回線断などの通信障害時は113番にもつながらない。
故障以外の問い合わせは116番(午前9時~午後5時、土日祝も営業、年末年始を除く)へ。
- Web113 故障に関する診断・手続き(新潟県、長野県、神奈川県以東)
- 設定・トラブルサポート Web 113(富山県、岐阜県、静岡県以西)
停電
公衆電話(緑、グレー)は停電しても使える。ただし、テレホンカードなどの一部機能が使えなくなる。
また、大規模災害等で停電が長引いた場合には電話局側の非常用電源が枯渇して使えなくなることもある。
ピンク電話は停電すると使えないものが多い。
通信障害
災害や工事等で通信障害が発生しているときは、NTT東西のWebサイトに掲載される。
- NTT東日本 故障・障害・災害について(新潟県、長野県、神奈川県以東)
- NTT西日本 故障・災害に関するお知らせ(富山県、岐阜県、静岡県以西)
公衆電話の故障・破損を見つけた
見た目に破損等している場合は、管理しているNTT東西に連絡されたい。
- 不安全設備WEB受付(新潟県、長野県、神奈川県以東)
- 不安全設備WEB受付(富山県、岐阜県、静岡県以西)
ピンク電話の故障・破損
ピンク電話は設置施設の私物扱いなので、設置している施設に問い合わせを。
参考リンク
- 公衆電話設置場所検索(新潟県、長野県、神奈川県以東)
- 公衆電話設置場所検索(富山県、岐阜県、静岡県以西)
- 公衆電話(NTT東日本)
- 公衆電話の種類と利用方法(NTT東日本)
- 公衆電話の特徴と使用方法(総務省)
- 災害用伝言板 (web171)
- 公益財団法人 日本公衆電話会
- 電話サービス契約約款(NTT東日本)
- 電話サービス契約約款(NTT西日本)
- 公衆電話機のうつりかわり(NTT東日本)
- 総務省の基準に基づき設置される公衆電話
- 災害時の通信確保(NTT東日本)
- 第一種公衆電話機の設置の状況(NTT西日本)
- 公衆電話インフォメーション(NTT東日本)
- 公衆電話インフォメーション 福祉対策(NTT西日本)
- 災害時用公衆電話(特設公衆電話)の設置に向けた取組状況及び取組方針について(NTT東日本)
- 電話料金(NTT東日本)
- ダイヤル通話料の推移(NTT東日本)
- 固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行(NTT東日本)
- 固定電話のIP網移行後のサービスについて(NTT東西、2022年12月 8日)
- 固定電話(加入電話・INSネット)のIP網移行を2024年1月1日から順次開始(NTT東日本、2023年12月14日)
- 社会経済環境の変化に対応した 公衆電話の在り方について(総務省、2021年 2月)
- 公衆電話で海外通話(KDDI)
- 電話サービスのインタフェース(NTT東日本)
- 固定電話網の円滑な移行(総務省)
- 公衆電話(NTT DIGITAL MUSEUM)
- Category:Pay phones (Wikimedia Commons)
- w:単位料金区域(MA)
- w:日本の公衆電話
- いつか来る災害に備えて。公衆電話の探し方をNTT東日本に聞いてきた(マイネ王、2019年 5月15日)
- 公衆電話の機種一覧(公衆電話の記録)
- ピンク電話の課金信号発生器を考える(獣医さんの電子工作とパソコン研究室)
- MC-D8/DMC-8A公衆電話機 画面表示シミュレーター(yoshi223の鉄道館)
- インフラ歩きのすゝめ(IIJ Engineers Blog、2021年12月 3日)
- 東亜通信工材株式会社 - 公衆電話ボックスのメーカー
- 株式会社能登 - 非常電話ボックスのメーカー
- 電気通信番号関係の制度改正について(総務省、2019年 6月 7日)
- やさしそうに見える電話番号の難しさ 総務大臣賞を受賞して(京都コンピュータ学院 Accumu Vol.22-23)
- 災害等緊急時における有効な通信手段としての公衆電話の在り方(総務省情報通信審議会、2012年 3月 1日)
- 「災害等緊急時における有効な通信手段としての公衆電話の在り方」参考資料(同上)
- 災害用伝言ダイヤル「171」、携帯電話や050電話から利用可能に、「Web171」との連携も(INTERNET Watch、2016年 3月 8日)
- 実物大プラモデルのような公衆電話、静岡駅北口に登場 通話もできる(ITmedia、2022年 3月14日)
- 新たな固定電話サービス「メタルIP電話」、知られざる仕組みを徹底解剖(日経XTECH、2023年 7月 5日)
- 被災地域へスマートフォン、フィーチャーフォン合計1,520台を無償提供 -「ドコモ公衆ケータイ」として被災地域の通信状況を改善-(NTTドコモ、2024年 1月11日)
- NTT島田社長「irumoが売れている」「ドコモは頑張っている」、第3四半期決算会見(ケータイWatch、2024年 2月 8日)
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- 「ワイヤレス固定電話」の提供開始について(NTT西日本、2024年 3月 7日)
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