UQモバイル
![]() くりこしプラン S/M/L | ||
事業者 | KDDI (MNO) | |
---|---|---|
開始日 | 2021年 2月 1日 | |
通信方式 | 4G (LTE) | |
4G Band(s) | 1, 3, 11, 18/26, 28(A), 41, 42 | |
SIMカード | マルチSIM (nano/micro/標準) | |
eSIM | × | |
SIMのみ契約 | ○ | |
SIM交換手数料 | 3,300円 | |
データ容量 | 3 / 15 / 25GB | |
超過時最大速度 | 300K / 1M / 1Mbps | |
データ節約 | ○ 節約モード | |
データ繰越 | ○ 翌月まで | |
データ追加 | 1,100円/GB | |
テザリング | ○ 制限なし | |
IPv6対応 | × | |
音声通話方式 | VoLTE | |
通話料 | 22円/30秒 | |
通話定額 | オプション | |
着信転送 | ○ | |
留守番電話 | ○ 418円 | |
非通知拒否 | ○ 無料 | |
SMS | ○ | |
キャリアメール | ○ MMS対応 220円 | |
データシェア | × | |
国際ローミング | ○ 有料 | |
月額基本料金 | 1,628~3,828円 | |
契約時手数料 | 3,300円 | |
MNP転出料 | 3,300円 | |
期間縛り | 無し | |
家族割 | 無し | |
光セット | 無し | |
ポイント | 無し | |
法人契約 | ○ | |
サポート窓口 | フォーム/チャット/電話/店舗 | |
APN | 設定方法 | |
iPhone対応 | ○ iPhone 6s 以降 | |
▶UQ WiMAX・UQ mobile ▶my UQ mobile |
UQモバイル(UQ mobile、ユーキューモバイル)は、KDDIが提供するモバイルデータ通信サービスのブランド名。
キャッチコピーは「UQ、だぞっ」。イメージキャラクターはガチャピンとムック。
KDDI子会社でモバイルWiMAX方式によるモバイルデータ通信サービスを提供するMNOの「UQコミュニケーションズ」が、「KDDIバリューイネイブラー」というKDDI完全子会社のMVNOを吸収する形で提供していたが、親会社の方針転換で、2020年に UQ mobile 事業のみ再分割されて親会社KDDIに吸収された。
よって現在は、UQ mobile はKDDIが提供するサブブランド(格安SIM、格安スマホ)になっており、UQ WiMAX は引き続きUQコミュニケーションズが提供するデータ通信サービス。別会社が同じ「UQ」ブランドを使っていて、分かりにくい状態になっている。
まあ、普通に契約して使うぶんには、KDDIグループが提供している格安ブランド、くらいの認識で差し支えないのだが(苦笑)。
こんな人におすすめ
- 1人から(家族割や光セットなどの煩雑なことをせずに)シンプルに使いたい
- 家族割・光セット割など不要で1回線目から安い
- 月々使うデータ量にムラがある
- 余ったデータ容量を翌月に繰り越して使える
- 普段使うSNSや音楽配信などは遅くていい
- プランM/Lでは1Mbpsの「節約モード」にするとデータ容量を消費しない
- iPhoneを使いたい
- iPhone SE (2nd) セット販売あり、最新 iPhone 12 シリーズのSIMフリー版にも対応
- 初期設定が不安なのでサポートしてほしい
- 店頭で機種セット購入すると設定等のサポートサービス(店舗により有償または無償)がある
こんな人は他社も検討しよう
- スマートフォンだけでなく、LTE内蔵パソコンやタブレットも使いたい
- シェアプランがあるワイモバイルがお得かも
- 自宅や職場ではWi-Fiを使うので、ほぼ都市部の屋外でしか使わず、月々のデータ容量は1GB以下・3GB以下で足りるが、通話かけ放題があると安心できる
- 楽天モバイル(1回線目は1GB未満ならば0円、Linkアプリを使うと通話無料)がお得かも
- 25GBでもデータ容量が足りないかも
- 220円で24時間データ使い放題になるオプション(トッピング)が用意されているpovo(3月開始予定)も検討してみよう
- せっかく奮発して最新の5G対応SIMフリー機種を買ったので、5Gも使ってみたい
- ワイモバイルは既存の「スマホベーシックプラン」も新「シンプルプラン」も5Gに自動対応する。
- または3月から開始予定の「ahamo」「SoftBank on LINE」を検討してみよう(povoは5G対応が遅れるので注意)。
くりこしプラン
2021年 2月 1日から始まった※、UQモバイルの主力プラン。余ったデータ容量を翌月まで繰り越して使えることが名称でアピールされている※。通話は従量制(税込22円/30秒)、通話定額はオプションで提供される。
データ容量別に3プラン
データ容量別に、S/M/L の3プラン。
- くりこしプランS - 月間3GBまでで、月額1,628円(税別1,480円)。「節約モード」時とデータ容量を使い切った後は300kbpsに制限される。
- くりこしプランM - 月間15GBまでで、月額2,728円(税別2,480円)。「節約モード」時とデータ容量を使い切った後は1Mbpsに制限される。
- くりこしプランL - 月間25GBまでで、月額3,828円(税別3,480円)。「節約モード」時とデータ容量を使い切った後は1Mbpsに制限される。
その名の通り、余ったデータ容量を翌月まで繰り越せるのが特徴。例えば数ヶ月ごとに国内旅行している人などが当てはまりそうだが、あまり使わない月とたくさん使う月がある場合に、他社では早めに計画を立ててプラン変更しておく必要があるが、「くりこしプラン」ならば余裕をもって使えるというわけだ。
また、データ消費ゼロの「節約モード」に切り替えることができるので、例えば普段のSNS等は「節約モード」で使って、会議などの快適に使いたい時だけ「高速モード」に切り替えて使うこともできる。
「S」と「M」の価格差に比してデータ容量の差が大きいが、「S」の3GBは、あまり使わない人には充分ということで人気があるようだ。言い換えれば、近頃はあまり使わない人とたくさん使う人の差が開く傾向にあるのだろう。
よって「S」と「M」「L」では性格が異なり、「M」「L」は他社対抗プランと位置付けているようで、ahamoよりも5GB少ないけれど店頭で契約できる気軽さがあることから、「これでいいじゃん」とご利用いただく容量まで増量したそうだ。
また、#旧スマホプランにあった「UQ家族割」は適用外※となり、そのぶん値下げされた。「おひとりでもおトク」とアピールされている。
家族割については、筆者も他社で意図せず外れてしまう、回線管理が煩雑になるといったトラブルを少なからず経験しているので、料金プランに詳しくない人には余計とストレスになるだろうから、家族割を気にせず使えることはメリットになると思う。
通話オプション
- 国内通話かけ放題 - 月額1,870円(税別1,700円)で、通話し放題(完全定額)になるオプション。60歳以上の利用者は月額770円(税別700円)で利用できる。
- 国内通話10分かけ放題 - 月額770円(税別700円)で、1回あたり10分以内の通話が定額になるオプション。
- 通話パック - 月額550円(税別500円)で、最大2,400円分の通話料が値引きされる。要は毎月500円以上の通話料がかかっている人にはお得なオプション。従量通話料が税別20円/30秒なので、「最大60分かけ放題」と案内されている。
ただし0570ナビダイヤルなどは各通話オプションの対象外になるので、うっかり発信しないよう注意したい。
通話機能
留守番電話サービスは別料金になっており、月額418円(税別380円)の「電話基本パック」を契約する必要があるが、不便かつ高いので、別途「スマート留守電」などを使う方が良いと思う。
着信転送サービスは標準で利用できる(申込不要・月額無料、転送通話料は都度課金される)。
また、番号通知リクエストサービスを無料で利用できる。競合のワイモバイルの携帯電話には非通知拒否機能が無いので、UQモバイルの利点と言えるだろうか。
エリア・品質
「格安スマホ」に位置付けられるUQモバイルだが、現在はKDDIが提供しており、auと同じ品質が謳われている。エリアもauと同じ。
ただし、5Gは使えない。 2021年 1月13日付けで「UQ mobileは2021年夏5G対応へ」と発表されたが、「5G対応の料金プランは決まり次第ご案内します。」とされており、既存プランがそのまま5Gに対応することになったワイモバイルとは対照的に、不親切な感がある。
対応機種
スマートフォン向けの料金プランだが、データ端末(モバイルルータやiPadセルラーモデルなど)でもAPNを設定すれば利用できる※。
SIMカードのみで契約すると3サイズ対応のマルチSIM(右図)が提供されるので、使いたい機器に適した大きさに切り出して使うことができる。
バンド構成はauと同じだが、3Gは使えず、通話には au VoLTE に対応した機種が必要※。
【対応バンド構成】※太字は主力バンド
5Gは使えないが、5Gは2020年にエリア展開が始まったばかりなので、あと数年は、一般には4Gのみで不自由することはないだろう。5Gのことは、次に機種変更する時に考えれば良いと思う。
UQモバイルが販売しているAndroid機種はSIMフリー。iPhoneはSIMロックだが、契約者以外も電話でSIMロック解除手続き(無料)できる。
機種セット販売のみならず、SIMカードのみでも積極的に販売(新規契約・MNP転入)しており、キャリアショップだけでなく、家電量販店の店頭や通販で「ウェルカムパッケージ」と組み合わせた販売もされている。SIMパッケージ料金3,300円が別途かかるが、UQモバイルの機種に限らず、家電量販店などで購入できるSIMフリー機種も値引きを受けられることがあるので、機種を一緒に購入したいときは一度店頭を覗いてみても良いだろう。
もちろん、au向けの機種(2017年8月以降に発売された機種)やSIMフリーの機種を中古店などで購入して、UQモバイルで使うこともできる。動作確認済みの機種が公開されているので、SIMフリーの機種を購入するとき参考にしよう。
ちなみに、UQモバイルは中古店(じゃんぱら、ゲオモバイルなど)でも取り扱っており、時期によっては新規契約(MNP転入を含む)すると商品の値引きしてもらえることもあるので、近くにお店があれば覗いてみるのも良いだろう。
SIMフリーの機種や中古店などで購入した機種の設定方法はこちら。
APN
- APN uqmobile.jp
- ユーザー名 uq@uqmobile.jp
- パスワード uq
- 認証タイプ CHAP
- APNプロトコル IPv4v6
- APNタイプ default,mms,supl,hipri,dun
詳しくはこちら。 メールオプションを使っている場合はMMS関連の設定も必要。
UQモバイルでは現状、IPv6には対応していないが、公式の解説ではIPv4v6を選択するよう案内されているので、いずれ対応するつもりはあるのだろうか? KDDIはIPv6の普及促進に取り組んでいるのだから、自社のサービスくらいは早急に対応してほしいものだが。
キャリアメール
メールアドレスはオプション扱い※。月額220円(税別200円)で、@uqmobile.jp のE-mailアドレスを1つ利用できる。
しかし、設定は面倒だし、使い勝手もよくないし、わざわざ別料金を出してまで使う必要性はあまり感じられない。 スマートフォンを使っていれば1つは持っているであろう、無料で使えるGmailやiCloudメールなどを使う方が良いと思う。
Try UQ mobile
UQモバイルが販売する機種やSIMカードのみを、契約前に最大15日間無料で試せるサービス。「UQスポット」店舗またはWebで申し込んで利用できる。
SIMカードのみ(端末持ち込みで使う予定)ならば大抵いつでも利用できるが、機種と一緒に借りたい場合は、使ってみたい機種の在庫を確認してから申し込もう。
キャンペーン
家電量販店などではUQモバイル専用の売場を展開するとともに、SIMフリー機種とのセット販売で機種代金を値引きするキャンペーンが随時展開されている。
時期にもよるが、商戦期には手厚くなり、SIMフリー機種は何でも対象になる(一旦ポイント還元されて、その分のポイントを使って値引きという運用がされる)こともあるので、のりかえ(MNP転入)を考えているなら、買い物ついでに店頭を覗いてみると良いだろう。
ウェルカムパッケージ
家電量販店や一部通販サイトで販売されている「ウェルカムパッケージ」(エントリーパッケージ)を購入すると、SIMパッケージ料金(新規契約事務手数料に相当、定価3,300円)が無料になる。それが数百円から販売されているので、3千円近くお得になることもある。
「ウェルカムパッケージ」は店頭はもちろん、Amazonなどの通販サイトではダウンロード版もあって、使いたい時にすぐに入手できる。長いこと置いておくと無効になることがあるので、新規契約(MNP転入を含む)する間際に購入すると良い。
ただし、「ウェルカムパッケージ」を使うと通販扱いになり、店頭サポートは利用できないので、SIMカードの差し替えやAPNなどの基本的な設定くらいは自分でできる人向けとなる。
各種キャンペーンについては、適用になるものとならないものがあるので、販売元で確認してから購入しよう。
店舗
公式オンラインショップのほか、リアル店舗もある。⇒販売店舗一覧
「UQスポット」というUQ専売店※と、家電量販店などの「UQ mobile 取扱店」があり、前者は各種手続きや修理受付なども行っているが、後者は新規契約(MNP転入を含む)と機種変更のみ受付※。
一部店舗(UQ取扱auショップ)では、au IDやau公式アプリの初期設定は無料で、他社アカウントの設定やデータ移行、フィルム貼りなどは有償で対応してもらえる。
auとの違い
中身の通信・通話サービスはauと同じ。料金プラン(auは大容量、UQモバイルは25GB以下の小中量で廉価なプラン)、販売している端末の機種(auは高価な機種が中心、UQモバイルはミッドレンジ以下の「格安スマホ」が中心)、Pontaポイントなどの特典の有無、で住み分けがされている。
「au」と「UQモバイル」の行き来は面倒
「au」と「UQモバイル」は同じ会社のサービスにもかかわらず、「au」の各プランから「UQモバイル」の各プランに変更する、またはその逆は、MNP(のりかえ)扱いとなる。今でこそ解約金は撤廃されたが、2019年9月までに契約した場合は違約金の対象になることもある。
「UQモバイル」のプラン同士の変更であれば、my UQ mobileからオンラインで変更手続きでき(翌月から適用)、手数料もかからないのだが、「UQモバイル」と「au」を行き来する場合は解約+新規契約となるため、身分証を持ってショップに出向くなどして面倒な手続きをし、都度SIMパッケージ料金(新規契約事務手数料)とMNP転出手数料を請求される。
2021年2月からは、「au」と「UQ mobile」のブランド間の移行に係る手数料が撤廃され、同年夏以降は手続きも簡素化される予定になっているが、UQ内のプラン変更ほど簡単にはいかないことを留意しておきたい。
データプラン
MNOが提供する希少な少容量の格安データプランだが、2021年 3月31日で新規契約の受付終了が予告されている(;_;)
- データ高速プラン - 月間データ容量3GBまで使えて、月額1,078円(税別980円)。
- データ無制限プラン - 月間データ容量無制限だが、送受信最大500kbpsに制限される。月額2,178円(税別1,980円)。
4G LTE データ通信のみ利用できるプラン。通話(VoLTE・3G)はできないが、電話番号は割り当てられて、SMSは使える。
あまり訴求されていない地味なプランだが、3GBで税別980円のプランはある程度競争力がありそう。 無制限プランは、どうなんだろう?くりこしMの方が良くないかな?人それぞれかな。
反面、ワイモバイルのシェアプランのような便利なサービスはUQには無い。
UQモバイルのデータプランは2021年 3月31日までで新規契約が打ち切られると告知された(;_;)。以降は、BIGLOBEモバイルのデータプラン(3GBプランが税別1,020円なので若干割高だが、au網を快適に使える点では随一だと思う)が代替になりそうだ。
旧スマホプラン
2021年 1月31日までで新規受付終了した、UQモバイルの前主力プラン。その名の通りスマートフォン向けのプランで、通話SIMのみ提供。S/Rの2プラン展開※。
家族で(または自分で)複数回線利用する場合、「UQ家族割」を申し込むと、2回線以降が月額税別500円引きになる。
2021年2月1日の「くりこしプラン」開始に合わせて、本プランは受付終了となったが、月額料金と月々のデータ容量が異なる以外、基本的な内容は「くりこしプラン」と変わらない。
既存の契約者は引き続き利用できるが、既存のスマホプラン契約者には値引きされず、値引きを受けるにはプラン変更が必要。プラン変更しても契約解除料はかからず※、データ残量のくりこし可能。
プラン変更の申し込みは2月1日から受付開始、翌月から適用になるので、焦る必要はないが、2月中にプラン変更しておこう。my UQ mobileにログインしてWebで手続きできるが、受付時間は9:30~20:30に限られている。月末は混みあうこともあるので、間際ではなく余裕をもって早めに手続きしておこう。
しかしワイモバイルは既存契約者もプラン変更無しで値下げ/増量されるのに対し、KDDIは不親切だなと思ってしまう。
新プランが発表された2021年1月の段階で、従来の契約者はいつから新プランを利用できるのか、といった話題が多く聞かれるようになった。そして案の定、2月に入ると従来の利用者からのプラン変更申し込みが集中して混乱しているようだ。
旧プランにも手当てされたワイモバイルと違い、UQモバイルではプラン変更しないと単に損するだけだから、知っている人はすぐに変更手続きするだろうが、知らずに割高な旧プランを3月以降も使い続ける人も出てくるだろう。そうなったら長い目で見ると満足度の低下につながるだろう。
新「くりこしプラン」も容量と価格を除いて中身はほぼ同じなのだから、従来の契約者にもプラン変更無しで値下げする方が安心感を提供でき、長い目で見れば満足度向上と転出抑制につながったのではと思う。
参考リンク
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