Reno7 A / Reno9 A

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Reno 7 A
Reno7A starry-black dream-blue.png
スターリーブラック、ドリームブルー
メーカー OPPO
発売日 2022年 6月23日
OS Android 11→12→13
(ColorOS 12→13)
通信方式 5G + 4G + 3G
SIMフリー
デュアルSIM ○ DSDV
SIMタイプ nano + nano/eSIM
[YM][au][UQ] nano + eSIM
NTTドコモ【○ VoLTE】 au【◎ VoLTE】 SoftBank【◎ VoLTE】 楽天【◎ VoLTE】
◎=幅広く対応 ○=主要バンドに対応 △=一部のみ対応(非推奨) ●▲=要SIMロック解除
サイズ <大> 縦159.7×横73.4×厚さ7.6 mm / 重さ 175 g
性能 / SoC ○ / Snapdragon 695 5G
メモリ(RAM) 6GB LPDDR4x
内蔵ストレージ 128GB
ストレージ増設 ○ microSDXC 最大1TB
電池容量 4,500mAh
急速充電 ○ USB PD/QC 2.0 (18W)
端子 USB Type-C
USB OTG
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz)
Bluetooth ○ 5.1
NFC
FeliCa SuicaPASMO対応(共存対応)
GNSS(GPS等) G+A / B / O / L / Q
生体認証 指紋(画面内)
防水 IPX8・IP6X 防水防塵
MHLDP出力 ×
ディスプレイ 6.4インチ AMOLED 2,400×1,080px
アウトカメラ
(→詳細
【メイン】48MP f/1.7
【超広角】8MP f/2.2 画角120°
【マクロ】2MP f/2.4
インカメラ 16MP f/2.4
イヤホン端子 ○ ⌀3.5mm 4極 CTIA
ストラップ ×
本体色
参考市価 44,800円(税込)
後継機種 Reno9 A
OPPO Reno7 A 仕様 Y!mobile版 A201OP au版 OPG04 楽天版 [YM]取扱説明書

Reno7 A(リノセブン エー)は、中国OPPO(オッポ)製の5G対応スマートフォン

初期はAndroid 11 ベースの ColorOS 12を搭載。2022年11月よりAndroid 12(ColorOS 13) へのアップデートが実施された。

SIMフリー版はさらに2023年5月より順次Android 13(ColorOS 13.1) へのアップデートが実施されている

SIMフリー版 (CPH2353)ワイモバイル版 (A201OP)au・UQ版 (OPG04)が2022年 6月23日に、楽天版が 6月30日に発売された。

カラバリはスターリーブラックとドリームブルーの2色。コンセプトは「ときめき、長持ち。」

従来の押しが「カメラ」と「5G」、つまり性能面(とコスパ)だったのに対し、本機の押しは外観と「長持ち」に変わった。5G対応については引き継いでいるが、カメラ性能は若干落ち、CPU性能は Reno5 A と互角(進化していない)。競争軸が性能・コスパからデザインへと大きく舵を切ってきた。

前モデルの Reno5 Aは多くの格安スマホ会社が販売する人気機種となったが、その後継となる本機はさらに取り扱いキャリアが拡大した。どこで買っても対応バンド構成は共通で、国内全社のプラチナバンドに対応しているので、他社に乗り換えてもそのまま使える安心感もある。

なお、2021年11月25日より順次市場投入されている「Reno7」シリーズの、日本市場向けに開発された機種だが、同じReno7シリーズでも地域により仕様は異なっており、ケースや保護フィルムなどは流用できない。

筆者は Reno7 A の実機で評価しているが、本稿では2023年 6月22日に発売される後継機の「Reno9 A」も併記する。詳しくは後述するが、筐体(バックパネルがガラス製になった)とメインメモリ以外は Reno7 A と共通。新しい物好きの筆者から見ると面白味がないが、それだけ本機が一般向けに必要な機能・性能を備えていて好評を得ているのだろう。

筆者は1世代前の Reno5 A と、同価格帯の Redmi Note 11 Pro 5G を併用しているので、それらと比べながら本機を評価してみたい。

発売元の日本法人は「オウガ・ジャパン」。
ワイモバイル版とau・UQ版は未実施だが、2023年夏に実施予定
ちなみに中国などの一部市場では年2回新モデルが登場するが、日本では基本的に年1回なので、「Reno6」シリーズの日本版は無く、本機が「Reno5 A」の後継機となる。

保証関連キャンペーン (Reno7 A)

 ワイモバイルでは Reno7 A を買うとメーカー保証が1年間延長される(計2年保証になる)キャンペーンが実施されている(終了日未定)。

しかもワイモバイルでは在庫処分のタイムセールで、Reno7 A ならば機種変更でも22,320円で買える。値下がりして保証期間が長く、最新機種とほとんど性能が変わらない Reno7 A のお得感が強まったと言えるだろうか。

一方、SIMフリー版では、新品購入後21日以内に申し込むことで OPPO Care 1年プランが無料で、2年プランが半額(4,500円)で提供されるキャンペーン(終了)が実施されていた。OPPO Care とは年1回、修理代が無料になるもので、破損等も対象になる。2022年 8月31日までの申込期間限定、ワイモバイル版、au・UQ版、楽天版は対象外。

Reno9 A

Reno 9 A
Reno9a.png
ムーンホワイト、ナイトブラック
メーカー OPPO
発売日 2023年 6月22日
OS Android 13
(ColorOS 13.1)
通信方式 5G + 4G + 3G
SIMフリー
デュアルSIM ○ DSDV
SIMタイプ nano + nano/eSIM
[YM] nano + eSIM
NTTドコモ【○ VoLTE】 au【◎ VoLTE】 SoftBank【◎ VoLTE】 楽天【◎ VoLTE】
◎=幅広く対応 ○=主要バンドに対応 △=一部のみ対応(非推奨) ●▲=要SIMロック解除
サイズ <大> 縦160×横74×厚さ7.8 mm / 重さ 183 g
性能 / SoC ○ / Snapdragon 695 5G
メモリ(RAM) 8GB LPDDR4x
内蔵ストレージ 128GB (UFS 2.2)
ストレージ増設 ○ microSDXC 最大1TB
電池容量 4,500mAh
急速充電 ○ USB PD/QC 2.0 (18W)
端子 USB Type-C
USB OTG
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz)
Bluetooth ○ 5.1
NFC
FeliCa SuicaPASMO対応(共存対応)
GNSS(GPS等) G+A / B / O / L / Q
生体認証 ○ 指紋(画面内)
防水 IPX8・IP6X 防水防塵
MHLDP出力 ×
ディスプレイ 6.4インチ AMOLED 2,400×1,080px
アウトカメラ
(→詳細
【メイン】48MP f/1.7
【超広角】8MP f/2.2 画角120°
【マクロ】2MP f/2.4
インカメラ 16MP f/2.4
イヤホン端子 ○ ⌀3.5mm 4極 CTIA
ストラップ ×
本体色
参考市価 47,596円(税込)
OPPO Reno9 A 仕様 Y!mobile版 A301OP 楽天版 [YM]取扱説明書

Reno9 A(リノナイン エー)は、中国OPPO(オッポ)製の5G対応スマートフォン

「Reno7 A」の後継モデル。2023年 6月13日に発表されSIMフリー版ワイモバイル版が 6月22日に発売された。

SIMフリー版(楽天モバイル販売分を含む)の型番はCPH2523、ワイモバイル版はA301OP

Android 13 ベースの ColorOS 13.1 を搭載。カラバリはムーンホワイトとナイトブラックの2色。コンセプトは(Reno7 A との比較で)「もっと、サクサク。もっと、ワクワク。」

Reno7 A との違い

よく言えば、一般向けに使いやすい売れ筋機種である Reno7 A の特徴がそのまま受け継がれた。逆に言えば、目新しさが無い。

Reno7 A との違いは、メモリ(RAM)が6GB→8GBに増強されたことと、筐体(バックパネル)が樹脂(ポリカーボネート)から磨りガラスに変更されたことのみ。このため重さが175g→183gに増えている。

また、円安が続いている以上にDRAM価格が下がっているので、原価を抑えつつRAM容量を増やせると踏んだのだろうRAM容量が6GB→8GBに増強されたのは使い勝手にプラスで、キャッチコピーの通り(RAM 6GBより)「もっと、サクサク」使えると期待される。

とはいえ、SoCやカメラなどの性能面は Reno7 A と同じなので、Reno5 A や Reno7 A を使っている人がわざわざ Reno9 A に買い替える必要はない

マイナーチェンジに留まっているが、近年のスマートフォンの平均使用年数は4年を超えており、長く使われる傾向があるようだから、長い製品寿命を反映したとも言えるだろうか。

実際、Reno7 A はゲーマーやカメラにこだわりがある人を除き、一般向けに使いやすい機種に仕上がっていたので、その使いやすさを引き継いだ Reno9 A もまた売れ筋機種になりそうに思う。

Reno7 A も Reno9 A も、もちろん5G対応で、おサイフケータイデュアルSIMなどに対応しているので安心して勧められるし、下手に手を抜かずにイヤホン端子やmicroSDカードスロットもしっかり備えているので、使い勝手が良く、買った後に後悔しがちな点が少ない良機種。

これから買うなら、在庫処分で値下がりした Reno7 A を買うもよし、最新の Reno9 A を買っても良いだろう。

内蔵ストレージ容量は128GBで据え置き。フラッシュメモリも値下がりしているが、一般的には128GBもあれば充分だし、本機はmicroSDカードを増設できるので、内蔵ストレージは増やす必要がなかったのだろう。
2年前の2021年に発売された Reno5 A と比べると、カメラは昔の Reno5 A の方が性能が高い。SoCは、Snapdragon 765G と 695 でほぼ変わらない。
内閣府「消費動向調査」2023年3月分調査より。

販路

au・UQは、Reno7 A を販売していたが、Reno9 A は取り扱わない。

保証関連キャンペーン (Reno9 A)

Reno9 A のSIMフリー版では、新品購入後21日以内に申し込むことで OPPO Care 1年プランが無料で、2年プランが半額(4,500円)で提供されるキャンペーンが実施される。OPPO Care とは年1回、修理代が無料になるもので、破損等も対象になる。2023年 8月31日までの申込期間限定、ワイモバイル版と楽天版は対象外。

Reno7 A のワイモバイル版で実施されているメーカー保証が1年間延長される(計2年保証になる)キャンペーンは、今のところ Reno9 A は対象外。

もっとも、これから買う人が3年・4年と使うことを考えると、目先の保証よりも、セキュリティアップデートがいつまで実施されるのかが気になる。実需に応じて3年・4年と使い続けられるよう、メーカーにはぜひとも長いサポートを期待したい。

対応バンド構成

【Reno9 A】SIMフリー版 (CPH2523)[1]ワイモバイル版 (A301OP)[2]楽天版[3]【Reno7 A】SIMフリー版 (CPH2353)[4]ワイモバイル版 (A201OP)[5]au・UQ版 (OPG04)[6]楽天版[7]共通

  • 5G (NSA) Band n3, n28, n41, n77, n78 (Sub-6)
  • 4G FD-LTE Band 1, 3, 4, 5, 8, 12, 17, 18, 19, 26, 28
  • 4G TD-LTE Band 38, 40, 41, 42
  • W-CDMA (3G) Band 1, 4, 5, 6, 8, 19
  • GSM (2G) 4バンド対応

(太字は日本国内で使われているバンド番号)

ワイモバイル版は 5G n41 に関する記載無し。
5G n77・n78 は3.4GHz・3.5GHz帯(TD-LTE Band 42 からの転用帯域)と3.7GHz帯(5G専用帯域)の両方に対応。
Reno7 A SIMフリー版にて、povo 2.0 au 5G n77 (Sub-6) 基地局付近での計測結果。条件の良い場所とはいえ、5G n77 で1Gbps超えは見事。遅延も抑えられていて快適に使える

SIMフリー版(Reno9 A CPH2523、Reno7 A CPH2353、いずれも楽天版を含む)は、nanoSIMeSIM および nanoSIM + nanoSIMデュアルSIMに対応している。

ワイモバイル版(Reno9 A A301OP、Reno7 A A201OP)とau・UQ版(Reno7 A OPG04)は、nanoSIMeSIMデュアルSIMに対応している。

SIMフリー版はもちろん、各キャリア版もSIMロック無し。国内全社のプラチナバンドを含む主要バンドに全対応しているので、SIMロック解除不要で国内全社のSIMを安心して使える。

ソフトバンク網では、4G Band 11・5G n257 以外の全バンドに対応していて、ワイモバイルはもちろん、LINEMOで使うにも適している。

さらに Reno7 A のワイモバイル版は、当初 5G SA 対応となっていた。本機を回線契約と紐づく形で購入すると n161 という 5G SA 対応のSIMカードが発行される。 ⇒#5G SA が使える?を参照

au網では、4G Band 11・5G n257 以外の全バンドに対応していて、auUQモバイルはもちろん、povo 2.0 にも公式対応している

Reno7 A SIMフリー版にて、楽天モバイル 5G n77 (Sub-6) 基地局付近での計測結果。上下合わせて570Mbpsは優秀

楽天モバイルでは、4Gは楽天回線 (FD-LTE Band 3) とパートナー回線 (Band 18/26) の両方に対応しているし、5G Band n77 (Sub-6) にも対応している。右図は5G基地局のすぐ近くで測ったものだが、4Gは基地局から多少離れても快適に使える。楽天回線はエリアの穴が多いが、他機種では使いづらくなる場所へ行ってみても、本機は感度が良いのか、比較的快適に使える。

Reno7 A(上)と Redmi Note 11 Pro 5G(下)の比較。同じ場所・時間帯に計測して、これほどの差がつくことも。差の多少はあれど、ワイモバイルなら Redmi Note 11 Pro 5G よりも本機の方が快適に使える。 また、本機はワイモバイルLINEMOauUQpovo楽天モバイルに最適化されているので、キャリアを選ばず使いやすい

本機は(ドコモを除く)どのキャリアでも伸びがよいし、全社のプラチナバンドにも対応しているのでデュアルSIM機能も活用しやすい。キャリアを選ばず快適に使えるのが嬉しい。

VoLTE対応は明記されていないが、筆者がSIMフリー版で試した範囲では、ドコモ網のMVNOau網のMVNOワイモバイル楽天モバイルpovo 2.0 で4Gデータ通信・VoLTE通話ともに使えた。ドコモ系以外は 5G (Sub-6) も快適に使える。

SIMフリー版・楽天版でSIMカードを2枚使う場合は、microSDカード利用不可。2枚目のSIMカードをeSIMにすれば併用できる。
ただし、2022年12月頃に、製品仕様ページの注記欄(※2)にひっそりと「本機種は5G (SA・NSA方式) に対応しておりますが、Y!mobileでは5G(NSA方式) のみご利用頂けます。」という一文が追加されていた。今後のファームウェアアップデート等で、5G SA 対応が撤回される前触れかもしれない…
本機発売よりしばらくは 5G SA が使えたていたが、後に静かに撤回され、2023年初頭よりワイモバイルでは 5G SA 対応が使えなくなってしまった。“ソフトバンク”のSA対応SIMを入れて 5G SA が使えるかは不明。

ドコモの5Gは非推奨

本機のSIMフリー版は 5G n77 と n78(3.5GHz帯)には対応しているが、ドコモだけが使っている n79 には対応していない。n79(4.5GHz帯)は周波数帯が異なるため追加部品が必要になり、コストアップ要因になるから見送られたのだろう

ドコモの5Gは今のところ主に n79 でエリアカバーされているので、本機でドコモの5Gは使いづらい。ドコモでもいずれ4Gバンドの5G転用が始まると思われるが、今のところ本機でドコモ回線を使う場合は、5Gを無効にしておく方が良いだろう。5Gを使いたい人は、ワイモバイルLINEMOUQモバイルpovo 2.0IIJmio「タイプA」などにしておこう。

SIMフリー機種は本機に限らず、ドコモしか使っていないn79への対応が見送られているものも多い。SHARP AQUOSシリーズとドコモが販売している5G機種は全てn79に対応している(2022年6月現在)ので、どうしてもドコモ回線で5Gを使いたい人は、それらの機種を買う方が良い。
ワイモバイルでは5G・4GとIPv6を快適に使える

ワイモバイルではIPv6に標準対応

ワイモバイルでは、ワイモバイル版はもちろん、SIMフリー版にもAPNがプリセットされており、IPv6に標準対応している(IPv4とのデュアルスタックになる)。

スマート家電などのIPv6グローバルアドレスを使いたい人にも良いだろうし、CGNを経由しないぶんIPv6対応サイトの低遅延化にも貢献しそうだ。

元々ワイモバイルはIPv6対応が早く、以前よりAPNを設定すれば誰でも使える状態にはなっていたが、Reno5 A の頃から、設定不要で誰でも使えるようになった。

SIMフリー版ではAPNが自動で選択されないことがあるが、ワイモバイルの「Application」APNが設定済みになっているので、初回のみワイモバイルのSIMカードを入れて起動した後、【設定 > SIMカードおよびモバイルデータ > Y!mobile > アクセスポイント名 > Application】を選べば良い。

Reno7 A / Reno9 A の特徴

5Gに対応し、モバイルSuica・PASMOおサイフケータイ)や防水防塵(キャップレス防水)などの日本で求められる機能を完備した、日本向けに開発されたハイコスパモデル。画面は大きくて見やすく、それでいて薄型軽量で、普段使いが快適なバランスの良い機種に仕上がっている。

本機はSIMフリー版とワイモバイル版、楽天版が発売されており、主要MVNOを含む幅広いキャリアで購入できるし、家電量販店などでも気軽に買える。

日常生活に必要なアプリを使えれば充分という人にも買いやすく、また本機は大画面で、イヤホンマイク端子を搭載しているので、電子書籍や動画などを見たい、軽めのゲームもしたい等、コンテンツを楽しみたい人にも向いている。

1世代前の Reno5 A と比べると、SoC等の基本性能は変わらず、カメラ性能はむしろ Reno5 A の方が良いので、Reno5 A を使っている人は買い換えなくていいと思う。

2023年 6月22日、本機の後継機にあたる「Reno9 A」が発売されるが、RAMが増量され、筐体がガラスになって少し重くなったくらいで、SoCやカメラなどの基本的なハードウェアは本機と共通。RAMの増量により、謳い文句通り「もっと、サクサク」になっているとは思うが、Reno7 A とほぼ同等と考えて差し支えない。

よって、Reno5 A / Reno7 A を使っている人は、まだ買い替える必要はないだろう。逆に言えば、型落ちとなり在庫処分で値下がりした Reno7 A はお買い得かもしれない。

Reno7 A には auUQ版もあったが、発売から数ヶ月で終売になっており、Reno9 A はau・UQでは取り扱われない。
Android 11 を搭載し、ダークモードに標準対応。内蔵ストレージは128GBのうち、初期段階で20GBほど使われている(SIMフリー版)

性能

Reno7 A / Reno9 A に搭載されている Qualcoom Snapdragon 695 5G SoCは、2021年モデルのミッドクラスCPU。1年前の「Reno5 A」が搭載していた Snapdragon 765G(2020年のミッドハイ)と同程度の性能。

Reno7 A はメモリ6GB、Reno9 A はメモリ8GB。ゲームなどの重たいアプリを使わなければ、ミッドレンジ機種としては充分、快適に使える。ヘビーゲーマーには高額なハイエンド機をお勧めするが、多くの人の普段使いで困ることはないだろう。筆者も快適に使っている。

内蔵ストレージ128GBも必要充分。もし足りなければ、最大1TBまでのmicroSDカードを1枚追加できる(2枚目のSIMカードと排他利用)。

全モデルが nanoSIMeSIMデュアルSIM (DSDV)に対応しているので、IIJmioOCN モバイル ONE などの広いエリアで格安データ通信を使いつつ、通話は楽天モバイル (Rakuten Link) の無料通話を使ったり、eSIM に基本料0円の povo 2.0 や格安維持できる日本通信SIMなどを入れておいて予備回線にするなど、柔軟な使い方ができる。

この性能で定価の4万円台は妥当な価格だと思うが、本機は格安SIM会社の取り扱いが多く、ワイモバイルIIJmioではMNP転入(番号そのままで他社から乗り換え)限定ながら一括2万円台前半(税・送料込、手数料無料、2022年6月下旬時点)で販売しているなど、手頃な価格で購入できる機会が多いのも嬉しい。

異常な酷暑でも使える

夏場に気になる熱設計だが、本機発売直後から外気温が体温並みになる異常な酷暑が続いているものの、今のところ本機のカメラは音を上げずに屋外で使えている。まだ数日しか試していないものの、断続的に30分くらいのカメラ撮影はOK。ただし動作は多少もたつく感がある。性能を抑えることで発熱を減らし、可動時間を長くする処理が入っているのかもしれない。

夏の盛りの屋外でカメラを使っていると、ハイエンド機種では1分と持たずにカメラが強制終了するが、本機を含むミッドレンジ機種(他に Reno5 ARedmi Note 11 Pro 5G)は使うことができる。いくら性能が良くても暑い夏には使えなくなる高額なハイエンド機種より、季節を問わず使えるミッドレンジ機種の方がむしろ使いやすい面がある。

家電量販店やMVNOで購入できるSIMフリー版と、楽天モバイル版は、nanoSIM+nanoSIM にも対応している。ただし、SIMカードを2枚入れると microSD カードが入らなくなるので、nanoSIM+eSIMで使う方が便利。

ColorOS

OPPO製品には Android をベースに自社開発したカスタムROM「ColorOS」(カラーオーエス、英語版解説)が使われている。

Reno7 A には Android 11ベースの ColorOS 12が搭載されている。後に Android 12ベースの ColorOS 13にアップデートされた。

Reno9 A には Android 13ベースの ColorOS 13.1 が搭載されている。

いずれもダークモードに標準対応。

もちろん Google Play が搭載されていて、Playプロテクトの認定も受けており、普通にAndroidアプリを利用できる。

設定メニューなどに大幅なカスタマイズが入っていて、素のAndroidに慣れている人は戸惑うかもしれないが、設定次第でAndroid標準に近い操作性にもできるし、ジェスチャー操作などの iPhone (iOS) や Xiaomi (MIUI) に似た操作性にもできるので、iPhone や Xiaomi の機種を使っていた人にも使いやすいだろう。

【設定 > デバイスについて > ストレージ > SDカード】にて、スクリーンショットをSDカードに保存する設定にできる

スクリーンショット

スクリーンショットはAndroid標準の電源ボタン+音量下ボタンの同時押しで撮れるし、指3本で上から下にスワイプするジェスチャー操作にも対応している。 【設定 > システム設定 > スクリーンショット > 3本の指で下にスワイプをON】

また、Huaweiなどと同様、スクロールスクリーンショットにも対応している。普通にスクリーンショットを撮った後、左下(右下に変更可能)にサムネイルが出てくるので、その下のスクロールアイコンをタップする(またはサムネイルを下にスワイプしてもOK)。

スクリーンショット撮影音は無音にできる。 【設定 > > サウンドとバイブ > 触覚と音 > スクリーンショットをOFF】

保存場所は内部共有ストレージとmicroSDを選べる。ディレクトリは【/Pictures/Screenshots】固定。ファイル名は【Screenshot_年-月-日-時-分-秒-記号.jpg】。

規定では内部共有ストレージに保存されるが、【設定 > デバイスについて > ストレージ > SDカード > 下の方にある「下のファイルをSDカードに保存します。」のスクリーンショットON】にすると(右図)、SDカードに保存される。
Reno7 A 初期の ColorOS 12 では、Android標準のPicturesではなく、DCIMの下にスクリーンショットが保存されていた。ColorOS 13 ではAndroid標準のPictures以下に保存されるように変更された。
USBテザリングを有効にするには設定に入る必要がある【設定 > 接続と共有 > USBテザリング

テザリング

テザリングは、Wi-Fi、Bluetooth、USBテザリングに一通り対応している。

Wi-Fiテザリングは【設定 > 接続と共有 > パーソナルホットスポット】で設定する。SSIDWPA共有キーはここで確認・変更できる。

Wi-Fiテザリングは、クイック設定パネル(画面上端から下にスワイプすると出てくる)でもON/OFFできる。

Bluetoothテザリングは【設定 > 接続と共有 > Bluetoothテザリング】でON/OFFする。

USBテザリングは、パソコンと通信対応USBケーブルで接続した後、【設定 > 接続と共有 > USBテザリング】をON/OFFする(右図)。 USBケーブルを接続すると画面下に「USBの使用目的」がポップアップするのだが、ここで選べないのが残念だ。

なお、USBテザリング使用中はデータ通信と同時に本機を充電できるが、本機は急速充電 (USB PD 9V 2A) に対応しているので、ノートパソコンの電池残量が少ないときには気をつけたい。

キャリア(APN)が IPv6 にも対応していればIPv6アドレスを掴み、その状態でテザリングするとパソコンにもIPv6アドレスが割り当てられて、IPv4/IPv6デュアルスタックで通信できる。

緊急速報メール (ETWS) の受信に対応(Reno5 A の例)

緊急速報メール (ETWS)

本機は緊急速報メール (ETWS) の受信に対応しており、自動音声による読み上げにも対応している(読み上げを止めることはできない)。

右図は Reno5 A にて楽天モバイル(楽天回線)と povo 1.0(au回線、eSIM)で受信した例。

複数台持ちでアラートが鳴り響いて困る場合などは、【設定 > パスワードとセキュリティ > システムセキュリティ > 緊急速報メール】で「常に最大音量で通知音を鳴らす」の切り替えができる。

文字入力

標準では Gboardが使われる。

もちろん Android なので、Google play から好きなIMEアプリを入れて使うこともできる。変更は【設定 > システム設定 > キーボードおよび入力方式 > キーボードの管理】にて。筆者は FSKARENを使っている。

GNSS

本機のGNSSQZSS(みちびき)にも対応しており、精度は良好。

指紋センサー

本機は画面内に指紋センサーを搭載しており、従来機種よりも感度は改善している。本機の指紋センサーは画面下端中央付近にあり、AQUOS R6 などよりも触りやすい位置にあるが、目視しないと位置がわかりにくい難点がある。

また、画面保護フィルムとの相性問題がある。本機は予め保護フィルム貼付済で販売されているのだが、付属(貼付済)のフィルムは指の滑りがいまいちであまり使いやすくないし、従来の機種でガラスフィルムや覗き見防止フィルムを愛用している人も多いと思うが、一般にガラスフィルムや覗き見防止フィルムは画面内指紋センサーとの相性が悪い

試しにいくつかのフィルムを貼ってみたところ、透明な(ブルーライトカットや覗き見防止といったフィルター機能が入っていない)ガラスフィルムは使えたが、指紋センサーの感度が若干落ちる。

フィルムを貼る(貼り替える)場合は、指紋センサー付近に気泡が入らないよう注意することと、新しいフィルムを貼ってから指紋登録をしなおすと良い。

筆者は側面電源ボタン一体型指紋センサ―がいちばん使いやすいのだが(実際、Huawei nova 5TXperia 5 IIIRedmi Note 11 Pro 5G などの側面指紋センサ―搭載機を好んで使ってきた)、本機は指紋センサーが最大の難点になっていてメインで使うには至っていない(指紋センサーの問題がなければ、薄型軽量で使いやすい機種なのだけれどね…OPPOにもぜひ側面電源ボタン一体型の指紋センサーを採用してほしいものだ)。

Android は標準でBluetooth機器を使った Smart Lockにも対応しているので、スマートウォッチやBluetoothヘッドセットなどでもロック解除できる。うまく活用しよう。 【設定 > セキュリティ > Smart Lock

筆者も普段はスマートウォッチでロック解除しているのだが、近頃は決済系などのアプリでもロック解除に生体認証を使うので、指紋センサーが使えないと不便でしょうがない。そのせいで好きな保護フィルムを貼れないのは非常に残念だ。

なお、本機の顔認証はフロントカメラのみの簡単認証でセキュリティが低いのでお勧めしない。


画面

約6.4インチのAMOLEDを採用したことで、Reno5 A よりも若干ながら薄型軽量化した。屋外での視認性、側面からの視認性、ともに優れている。左右端に妙なカーブが付いていることもないので、IMEなどの画面端部の操作性を損なうこともなく、使いやすい。

発色も良好。筆者はデフォルトのままで使っているが、ColorOSは色温度を調整する機能を備えているので、色味の微調整もできる【設定 > ディスプレイと明るさ > 画面色モード】。

2,400×1,080pxで、今時のスマートフォンでは一般的な解像度。縦横比は 20:9 だが、上下のナビゲーション部を除くとおよそ 18:9 になり、動画等のコンテンツ再生に適している。

画面のガラスはAGC製を採用しているそうだ。「従来機種の2倍の強度」と謳われている。

惜しむらくは、前述の通り画面内に#指紋センサーが埋め込まれているせいで、プライバシー(覗き見防止)フィルムが使えない。本機の画面は側面からの視認性が良すぎるので、隣の人の視線が気になる人は、プライバシーフィルムとの相性が良い背面センサー搭載の Reno5 A や、側面電源ボタン一体型センサー搭載の Mi 11 Lite 5GRedmi Note 11 Pro 5G などを買う方が良いかも。

フィルターや表面加工が無い透明樹脂フィルムは指紋センサーと併用できる。ガラスフィルムも使えることがある。市販のフィルムを貼る場合は本機に貼付済のフィルムを剥がして貼り替える(二重に貼らない)とともに、フィルムを貼った後で指紋登録しなおすと良い。

覗き見防止、ブルーライトカットなどを貼ると指紋センサーが使いづらくなる。書き味向上やさらさら系など表面加工されているものも相性が出やすい。
筆者が試した製品は使えたが、指紋の再登録必須&若干感度が落ちる。製品によっても挙動が変わると思うので、試してみるしかないだろう。リスクを取りたくないなら、指紋認証対応として販売されている樹脂フィルムを購入する方が良いと思う。

筐体

Reno7 A のバックパネルはポリカーボネート、Reno9 A のバックパネルはガラス。どちらも「OPPO Glow」という独自の背面加工技術が施されている。手触りはサラサラなのに光の加減でグラデーションがかかり、見た目に高級感があるし、指紋も付きにくくなっている。

このバックパネルは本機最大のこだわりポイントで、指紋やホコリが付きやすかった Reno5 A からの最大の改良点だと思う。

本機(ワイモバイル版を除く)には透明なソフトケース(TPU)が付属する。けっこう使いやすく、ボタンも押しやすい。レンズ部の保護や本体の傷つき防止には役立つのだが、せっかくの「OPPO Glow」を楽しめず、見た目に安っぽくなってしまうのが難点。素材の都合でホコリも付きやすい。ストラップホールが無いのもイマイチ。付属品はおまけ程度の物なので、物足りなければ市販品を購入しよう。

ちなみにOPPOが販売しているハイブリッドケースには、ストラップホールが付いている。

本機は売れ筋なので、OPPOおよびサードパーティから様々なケースが販売されており、手帳型ケースも多数市販されているので、付属のケースが気に入らなければ適宜市販品を購入しよう。

充電器は別売なので、市販の USB PD 対応充電器とケーブルを別途用意しよう。超小型の充電器を1つ持っておくと、電車の中などでも使えて何かと便利だ。 (AUKEY Omnia Mini II PA-B1S)

付属品

  • Reno7 A / Reno9 A 本体
  • SIM取出し用ピン(試供品)
  • 保護フィルム(試供品)(貼付済)
  • 保護ケース(試供品)(ワイモバイル版を除く
  • クイックガイド(ワイモバイル版はクイックスタート
  • 安全ガイド(ワイモバイル版はお願いとご注意

添付の説明書には簡単なことしか書かれておらず、詳しい説明書はオンラインマニュアル取扱説明書PDFが提供されている。

付属品は、SIMフリー版と各キャリアで共通(説明書の内容は異なる)だが、ワイモバイル版には保護ケースが付属しない

Reno5 A はYM版にも保護ケースが付属していたが、そのため製品箱に厚みがあり、他の機種とは異なる(旧仕様の)ダンボール箱で届いていた。 近年、ソフトバンクワイモバイルLINEMOでは共通の薄型ダンボール箱を導入しているので、端末の箱の厚みを制限して梱包を共通化しコストダウンする狙いだろうか。

コンビニ(セブンイレブン)で買えるAnker製充電器・ケーブル。意外と通販より安く買える物もある

電池と充電

充電器(ACアダプタ)とUSBケーブルは別売USB Type-C に対応している市販の充電器を持っていればそのまま使えると思うが、持っていなければ購入しよう。

本機は 9V 2A (18W) の USB PD 急速充電に対応しているので、市販の充電器で急速充電を使える。

一般に、充電器とケーブルは別売りなので、持っていなければ両方購入しておこう。定番は通販のみならずセブンイレブンでも買えるAnker製品。

内蔵電池は公称4,500mAh。Reno5 A よりも薄く軽くなったのに、電池容量は増えた。

派手に使わなければ1日(朝から夜まで)持つと思うが、筆者が使っている範囲で、Redmi Note 11 Pro 5G などと比べて減りが早く、本機の電池持ちはそこまで良くない感がある。電子書籍やゲーム、カメラなどを多用する人や、旅行の際は、モバイルバッテリを持っておくと安心だ。

本機は USB PD (9V 2A 18W) 急速充電に対応しているので、USB PD 対応のモバイルバッテリを持ち歩いていれば、移動中など合間の時間で適宜継ぎ足し充電しながらでも使いやすい。

なお、本機は内蔵電池の劣化を抑える目的で、夜間に充電すると急速充電を行わず、朝6時頃まで時間をかけて充電する機能が入っている。夜勤や早朝出発などでこの機能が邪魔になる場合は、充電中に通知をタップして一時的に解除するか、機能を無効にしておくと良い。 【設定 > バッテリー > 詳細設定 > 最適化された夜間充電 をOFF】

モバイルSuicaモバイルPASMOに対応(共存可)。本機はNFCアンテナが背面上方に付いているので使いやすい(Reno5 A の例)

モバイルSuica&Payアプリ対応

本機は「おサイフケータイ」(FeliCa) に対応しており、モバイルSuicaモバイルPASMOを使える(共存対応、各1枚ずつ発行可能)。

本機のFeliCaアンテナは本体背面上部のカメラ脇にあり、自動改札機はもちろん、買い物でも使いやすい。設計が悪い機種だと持ち方が難しかったりするが、本機は自然な持ち方で使えるのが嬉しい。

ただし、不具合なのか、たまにモバイルSuicaが使えなくなることがある。その場合は本体を再起動すると再び使えるようになる。以前 Reno5 A でも似たような不具合があったが、OPPO製端末特有の不具合を持っているのかもしれない。

今のところ読み取りづらかった店舗端末はないが(例の曲者も使えた)、元々読み取り性能に難がある HELLO CYCLING(初期のコントローラー)では使えなかった。

また、各種コード決済も問題なく使える。プリインされている「PayPay」「au PAY」「楽天ペイ」は当然として、「メルペイ」「d払い」もインストールとバーコード表示OK。

ポイントカードアプリも、筆者が試した範囲では、PontadポイントTポイント楽天ポイントJRE POINThontoの表示は問題なくできた。Ponta(ローソン専用)dポイントヨドバシカメラなど一部のポイントカードはおサイフケータイでも使える。Google Payも使えるので、VISAのタッチ決済も使える。

カメラ

作例 明るい場所では仕上がり良好

本稿の作例は全て Reno7 A で撮影したもの。Reno9 A もSoCとカメラモジュールが共通なので、同様になると思われる。

AFAE、色合いのバランスが良く、使いやすいカメラ。順光の明るい場所ではきれいに撮れる。

花などの近接撮影は、ピントが合えばきれいに撮れる。

前機種 Reno5 A は時々色が沈みがちに写ることがあったが、本機はどちらかというと若干明るめに写る。

とはいえ、白飛びするほどではない。Xiaomiは白飛びしやすい傾向があり、Xperiaなどは逆に暗めに写る(よりカメラに近い)傾向があるが、本機のカメラはバランスよく、普段使いに向いている。

作例 花などはピントが合えばきれいに撮れる

ただし、逆光撮影などで少し条件が悪くなると、狙った被写体にピントが合いづらくなったり、色が沈んでしまったりAEが狂ってしまうこともしばしば。

作例 逆光気味の近接撮影、AFが合わなくて苦労した

HDRはほどよく(盛りすぎない程度に)働くが、Xiaomiほどではないものの少々明るすぎる傾向がある。

上と右の作例は、ピント合わせにも苦労した。すぐ近くには合いづらいように感じられた。

作例 HDRはほどよく効くが、逆光撮影はAFとAEに苦労する

シャッターラグのばらつきは少なく、慣れれば動体撮影には使いやすい。

ただし拡大してよく見るとノイズが多め。ハードウェアの基本性能に足を引っ張られているのだろう。

作例 シャッターラグは一定に近く、動体撮影に使いやすい

本機のひとつ前の Reno5 A は夜景モードがすごかったが、本機の夜景モードはそれほどでもなく、「ウルトラダークモード」も非搭載。そのぶん合成時間も短く、1~2秒。Reno5 A では6秒合成だったので、使いやすくはなった。

本機のカメラでも、イルミネーションなどの明るい夜景はそこそこきれいに撮れるが、Reno5 A の「ウルトラダークモード」のように暗い場所できれいに撮れるとは思わない方がいい。

また、(これは Reno5 A も大差ないが)やはり暗い場面ではノイズが乗りやすかったり、解像度が出なかったりはする。

作例 夜景モード ノイズと手ブレが乗りやすい

筆者は Reno5 A と Reno7 A の両方を使っているが、本機はソフトの出来は良いものの、コストダウンのためかハードウェアの性能に引きずられてしまう傾向が感じられた。

カメラは総じて Reno5 A の方が優れているので、カメラ重視の人は、型落ちで安くなった Reno5 A を買う方が良いかもしれない。

と言っても、本機のカメラもバランスよく使いやすいので、メモカメラや記念撮影には適している。

カメラもそこそこ使うがそこまで重視はしていない、という人には、本機のカメラは使いやすくて満足できるのではと思う。

作例 夜景モード ノイズと手ブレが乗りやすい


作例

flickrには本機が吐いたExif付きのJPEG画像をそのまま置いてあるので、興味があれば画像をクリック(タップ)して参照されたい。 OPPO Reno7 A camera sample

アプリ

プリインアプリ(Reno7 A SIMフリー版)

プリインアプリ(SIMフリー版)

プリインアプリは比較的少なめで、Facebook関連(com.facebook.services、com.facebook.system、com.facebook.appmanager)以外は全てアンインストールできる。

Reno5 A ではNetflix関連(Netflix、com.netflix.partner.activation)も消せなかったが、本機ではNetflixは消せるようになっていた。

個人情報の収集で知られるFacebookのモジュールがシステム領域に入っているのはいただけないが、他社には10万円超えのハイエンド機種にもゲームをプリインして消せない機種が存在する中で、OPPOのプリインゴミアプリはほぼ消せるようになったので使いやすくなった。

アンインストールできるアプリは、アプリアイコンを長押しするとゴミ箱アイコンが出る。

右図はSIMフリー版のプリインアプリだが、キャリア版にはキャリア関係のアプリが入っていると思われる。

もちろん Google play も入っており、Playプロテクトの認定を通っている。

Facebook本体は消せるので、速やかにアンインストールしよう。

音楽プレーヤー

本機には ColorOS の音楽アプリが標準搭載されている。ごく普通の音楽プレーヤーなのだが、楽曲のスキャンは自前で行っているよう。そのせいもあってか、一部の曲名が文字化けしていた(^^;。 特殊な機能はなさそうだし、普通にMediaSessionMediaBrowserServiceを使えばいいのに…

もちろん、別途 Google play から音楽プレーヤーアプリをインストールして使うこともできるので、他機で使い慣れたアプリがある人は、別途インストールして使えば良いと思う。筆者は Musicoletを愛用している。

もし音楽の聴こえ方に違和感があるときは設定を確認し、必要に応じ調整しよう。 【設定 > サウンドとバイブ > リアルサウンドテクノロジー】

ちなみに、本機のイヤホンマイク端子は一般的なCTIA準拠(昔のiPhoneと同じ)。筆者の手元では 1MORE EO3201MORE E1008ATH-C505iSが使え、リモコンとマイクも使えるので、作業用BGMにはもちろん、リモートワークにも便利だ。

もちろん、Bluetoothヘッドセットも使える。筆者の手元では Sudio TREAfterShokz OpenMoveSONY MDR-EX31BNを使えた。

ロック画面マガジン

ロック画面や壁紙を自動で変更する機能。AQUOSの「ロックフォトシャッフル」やHuaweiの「ライブ壁紙」、Google Pixel の「日替わり壁紙」(最近はこの呼称は使われないものの同様の機能はある)など、Androidでは比較的お馴染みな機能。

本機の場合、ロック画面を左にスワイプすると「ロック画面マガジン」 (com.heytap.pictorial) が起動するが、止める方法は不明。誤反応などで勝手に起動してきて煩わしいが、左スワイプでの起動を無効にする術はないようなので、筆者はadbで無効化した。

adb shell pm uninstall -k --user 0 com.heytap.pictorial

ゲームモード

特定のアプリを起動すると、「ゲームモード」(旧ゲームスペース)が勝手に起動する。

対象のアプリは選択できるので、使いたくない場合は「ゲーム」を開いてOFFにできる。

「ゲーム」はシステムの設定から無効化できないので、全く不要な場合はadbで無効化するしかなさそう。

adb shell pm uninstall -k --user 0 com.oplus.games

トラブルシューティング

トラブルシューティング(上級者向け)

ワイモバイルの nanoSIM 4種類

5G SA が使える?

Reno7 A のワイモバイル版は 5G SA に対応と明示されていが、詳しい利用条件は書かれていない。

ワイモバイルにて本機を新規契約または機種変更で購入すると、n161という 5G SA に対応したSIMカード(右図)が提供される。ワイモバイル版の本体にこのSIMカードを入れると 5G SA を利用できるが、それ以外(本体がワイモバイル版でない場合や、SIMカードが汎用のn101/n111等の場合)では 5G NSA での利用になる。

ただし、2022年12月頃に、製品仕様ページの注記欄(※2)にひっそりと「本機種は5G (SA・NSA方式) に対応しておりますが、Y!mobileでは5G(NSA方式) のみご利用頂けます。」という一文が追加されていた。それでも2022年内は本機で 5G SA を使えていたが、2023年初め頃にワイモバイルのSIMカード・eSIMでは 5G SA を使えなくなってしまった。“ソフトバンク”の 5G SA 対応SIMカードを本機に入れた場合の挙動は未確認。

【設定 > システム設定 > 開発者向けオプション > 5Gネットワークモード】(他機の例だが本機も同じ)

本機のSIMフリー版は、開発者オプションを覗くと「5Gネットワークモード」があって、「NSA+SAモード」を選べる(右図)。

AQUOS wish が 5G SA になる場所でも、Reno7 A は 5G SA にはならなかった

そこで、上記モードにした本機にワイモバイルeSIMを入れ、5G SA(スタンドアローン)に公式対応している AQUOS wish と並べてみたが、AQUOS wish が 5G SA になる場所でも、本機は 5G SA にはならなかった(右図)。

同じワイモバイルのeSIMでもSIMが違う(AQUOS wish/wish2 とセット契約したeSIMのみがSAに対応している)可能性もあるので、必ずしも本機の対応状況を表しているとは言えないが、とりあえず今のところは、ワイモバイルAQUOS wish/wish2 eSIMセットを購入するか、“ソフトバンク"で Xperia 5 III を契約する以外に、一般の個人が 5G SA を使う術はなさそうだ。

もっとも、頑張って 5G SA を使えるようにしたところで特段恩恵はないし、むしろ今はまだ一般のユーザーにはNSAの方が使いやすいかもしれない。趣味的に 5G SA を使ってみたいといった好事家でもなければ、気にしなくていいだろう:)。

以前はこのリンクで 5G SA 対応機種が一覧表示されたが、2022年12月現在、無効化されていた。
本機のUSBデバッグを有効にして、ADBドライバ未導入のWindowsパソコンにUSB接続すると、デバイスマネージャの「ユニバーサル シリアル バス デバイス」以下に認識されるので、ここを右クリックして Google USBドライバをインストールする(他機種の例だが本機も同じ)

USBデバッグを有効にする

開発者向けの Android Debug Bridge (ADB)を使いたい時の操作。

一般的なAndroid機種と同様、「ビルド番号」欄を繰り返しタップすると有効になる。本機(ColorOS)の場合は【設定 > 端末情報 > バージョン > ビルド番号】を繰り返しタップすると、「開発者モードに切り替わりました。」と表示されて、開発者オプションが有効になる。

その後、【設定 > その他の設定 > 開発者オプション > USBデバッグ】をONにし、パソコンとUSB接続すると、本機の画面に「USBデバッグを許可しますか?」と表示されるので、OKする。

ADBドライバは、Windows 10 では Google USB ドライバが使える。

Windows 11 では、本機のUSBデバッグをONにしてからUSB接続すると自動認識される。

本機のUSBデバッグをONにした状態でWindowsパソコンにUSB接続し、充電のみ(ファイル転送を選択しない)にしておくと、デバイスマネージャの「ユニバーサル シリアル バス デバイス」以下に認識される(右図)ので、この本機名を右クリックして、予めダウンロード・展開しておいた Google USB ドライバをインストールする。

なお、【設定 > その他の設定 > 開発者オプション > 開発者オプション】をOFFにすれば、開発者オプションを無効にできる。

ゴミアプリを無効化する (Reno7 A)

他のAndroid機種と同様、USBデバッグを有効にしてからADB (Android Debug Bridge)を使うと、消せないゴミアプリ(ブロートウェア (bloat ware))を無効化できる。

ただし、ADBは開発者向けのツールなので、ある程度詳しい人向け。最悪、端末が使えなくなることもあり得るので、一般にはお勧めしない

本機の場合、多くのプリインアプリは消せるし、消せない物は放っておいてもいいと思うが、どうしても気になる場合は、自己責任でどうぞ。

具体的には、例えば、こんな感じ。 (Windows 10 のコマンドプロンプトでの操作例。予め adb.exe があるディレクトリ(規定では C:\Program Files (x86)\Android\android-sdk\platform-tools)にPATHを通しておくか、カレントディレクトリを変更しておく。以下同様。)

> adb shell pm uninstall -k --user 0 com.facebook.services
Success

削除したいアプリをパッケージ名(アプリケーションID)で指定する必要があるが、いちいち調べるのは大変なので、まずはパッケージ一覧を取得しておくと便利。ただし大量に出てくるので、後で処理しやすいよう、ファイルに保存する。

adb shell pm list packages -f > packages.txt

パッケージ一覧が保存された packages.txt を任意のテキストエディタで開いて眺めつつ、無効にしたいアプリを抽出してゆく。

システム領域に入っているアプリは、多くが端末の動作に必須のアプリなので、無効にすると本機が動作しなくなることも考えられる。くれぐれも慎重に、自己責任で実施してもらいたいが、参考までに筆者が無効化したアプリは下記。

adb shell pm uninstall -k --user 0 com.facebook.services
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.facebook.system
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.facebook.appmanager

adb shell pm uninstall -k --user 0 com.google.android.projection.gearhead
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.google.android.apps.googleassistant
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.google.android.youtube

adb shell pm uninstall -k --user 0 com.heytap.cloud
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.heytap.pictorial
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.oplus.games
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.oppo.quicksearchbox

Facebook本体 (com.facebook.katana) はアンインストールできるので、端末側の操作で始末する。

【ColorOS 関連】

  • com.coloros.phonemanager - フォンマネージャー。消しても動くが、アプリのバックグラウンド動作の抑制機能などが働かなくなり、電池消費が増えるかも?
  • com.oplus.games - ゲームモード。放っておいてもあまり支障はないが、勝手に起動してきてウザイので、不要なら消すとすっきりする。
  • com.heytap.pictorial - ロック画面マガジン。ロック画面の壁紙が自動で変わる機能。放っておいても構わないし、邪魔に感じたら消しても構わない。
  • com.oppo.quicksearchbox - Global Search。初期状態(ColorOS 11)では入っていないが、ColorOS 12 にアップグレードすると勝手にインストールされる。アンインストールして問題ない。

【SIMフリー版のみ】

  • OPPO RELAX (com.coloros.relax) - 波の音や小鳥のさえずりなどのヒーリングサウンドを聞けるらしい
  • Soloop Cut(com.oplus.videoeditor) - Vlogを自動生成するものらしい

【ワイモバイル版のみ】

  • jp.co.yahoo.android.yjtop - Yahoo! JAPAN。ウザい通知を大量に出すので即刻アンインストールを推奨。
  • jp.co.yahoo.android.ybackup - Yahoo!かんたんバックアップ。ワイモバイルで使う場合はY!mobileサービスの初期登録をすると無料・無制限で使えるが、不要ならばアンインストールして構わない。
  • jp.co.yahoo.android.ymobile.mail - Y!mobile メール。本機をワイモバイル以外で使う場合はアンインストールして構わない。
  • jp.co.yahoo.android.ymsetupcore, jp.co.yahoo.android.ymsetupman - かんたん設定。放置で差し支えないが、アンインストールしても構わない。
  • jp.ne.paypay.android.app - PayPay。特に害はないので放置で問題ないが、不要ならばアンインストールして構わない。
  • jp.softbank.mb.ichinaviclt - 位置ナビ。バックグラウンド起動してウザい通知を出すのでアンインストール推奨。
  • jp.softbank.mb.parentalcontrols - あんしんフィルター。不要ならばアンインストールして問題ない。
  • jp.softbank.mb.tdrl - 安心遠隔ロックサービス。アンインストールできない(DELETE_FAILED_DEVICE_POLICY_MANAGER エラーになる)。
  • jp.softbank.mb.xcap - 通話サービス設定

ちなみに有効にしたい(戻したい)ときはこうする。

> adb shell cmd package install-existing com.heytap.pictorial
Package com.heytap.pictorial installed for user: 0

ランチャーアイコンが復元しない場合は、ランチャーのキャッシュ消去などの操作が必要。

Google play ストアで配信されているアプリは、ストアでインストールすると復元する。この場合はランチャーアイコンも復活する。

参考リンク


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