Xperia 1

提供: きまぐれ手記 Kimagurenote
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Xperia 1
Xperia1 au gray.jpg
グレー (au SOV40)
メーカー SONY
発売日 2019年 6月14日
OS Android 9→10
通信方式 LTE (4G)
SIMタイプ nano
SO-03Lドコモ版SIMロック
NTTドコモ【◎ VoLTE】 au【▲】
SoftBank【▲】 楽天【▲】
SOV40au版SIMロック
NTTドコモ【▲】 au【◎ VoLTE】
SoftBank【▲】 楽天【● VoLTE】
802SOSB版SIMロック
NTTドコモ【▲】 au【▲】
SoftBank【◎ VoLTE】 楽天【▲】
◎=幅広く対応 ○=主要バンドに対応 △=一部のみ対応(非推奨) ●▲=要SIMロック解除
サイズ <大> 縦167×横72×厚さ8.2 mm / 重さ 178 g
性能 / SoC ◎ / Snapdragon 855
メモリ(RAM) 6GB
内蔵ストレージ 64GB
ストレージ増設 ○ microSD 最大512GB
電池容量 3200mAh
急速充電 USB PD (9V 1.7A)
端子 USB Type-C
USB OTG
Wi-Fi IEEE802.11a/b/g/n/ac (2.4GHz/5GHz)
Bluetooth 5.0
NFC
FeliCa モバイルSuica対応
GNSS(GPS等) G+A / O
生体認証 ○ 指紋(側面中央)
防水 IPX5/IPX8 IP6X
MHLDP出力 HDMI Alt Mode
ディスプレイ 6.5インチ 有機EL 3,840×1,644px
アウトカメラ
(→詳細
【標準】12.2MP F1.6 26mm相当 OIS対応
【望遠】12.2MP F2.4 52mm相当
【超広角】12.2MP F2.4 16mm相当
インカメラ 8MP F2.0
イヤホン端子 ×
ストラップ ×
本体色 ■ブラック
パープル
□ホワイト (au, SB)
グレー (au)
参考市価 12万円前後→5万円
後継機種 Xperia 1 II
Xperia 1ドコモ SO-03Lau SOV40SoftBank 802SO

Xperia 1(エクスペリア ワン)は、ソニーモバイルコミュニケーションズ社製のLTE(4G)対応Androidスマートフォン

2019年 6月発売Android 9 Pie を搭載。2020年1~2月に順次 Android 10 へのOTAアップデートが実施された(SOV40802SOSO-03L)。

ソニー製スマートフォン Xperia シリーズの2019年フラグシップモデルで、発売当初は10万円超の価格設定になっていたが、翌年5月に後継機種Xperia 1 II」が発売された頃から在庫処分品が出回り、筆者は4万円台で購入した。

筆者は実質5万円ほどで購入した Huawei nova 5T を普段愛用しているので、それとの比較も交えつつ本機を評価してみたい。

機種

全機種SIMロックおサイフケータイ対応、防水防塵対応。 各機種とも充電器は別売(付属品は USB Type-C-φ3.5mmイヤホンマイク変換ケーブル のみ)。

NTTドコモ版

Xperia 1 SO-03L2019年 6月14日発売SIMロック。発売時の直販価格は10万3032円(8%税込)。

FD-LTE Band 1, 3, 4, 5, 7, 12, 13, 17, 19, 21, 28, TD-LTE Band 38, 39, 40, 41, 42 に対応[1]。 (太字は日本国内で使われているバンド番号)

NTTドコモ網(MVNOを含む)で使う前提ならばフルバンド対応(2019年時点)。通話は VoLTECSFB (W-CDMA) の両方に対応。他社 VoLTE の対応は不明。

SIMロックだが、NTTドコモ網を使うMVNOでは、SIMロック解除不要で使える(APN設定は必要)。

また、SIMロックを解除しても、対応バンドの都合から、本機は国内他社での利用には向かない。

カラバリはブラックとパープルの2色展開。筐体背面下部にドコモのロゴが入っている。

au版

Xperia 1 SOV402019年 6月14日発売SIMロック。発売時の直販価格は11万2320円(8%税込)。

FD-LTE Band 1, 3, 11, 18, 26, 28, TD-LTE Band 41, 42 に対応[2]。 (太字は日本国内で使われているバンド番号)

au網(MVNO、UQモバイルを含む)で使う前提ならばフルバンド対応(2019年時点)。 通話は au VoLTE に対応。他社 VoLTE の対応は不明。

SIMロックだが、2017年8月以降の発売機種なので、au網を使うMVNO(UQモバイルを含む)では、SIMロック解除不要で使える(APN設定は必要)。

2019年9月1日より中古端末のSIMロック解除が解禁された。2020年4月6日以降は My au で手続きすれば中古端末でも無料でSIMロックを解除できるが、本機はSIMロックを解除しても、対応バンドの都合から、ドコモ網やソフトバンク網での利用には向かない。

ただし、楽天モバイル (Rakuten UN-LIMIT) で使う場合はフルバンド対応(2020年4月時点)。SIMロック解除APN設定が必要だが、VoLTE利用可、楽天Linkアプリは Google play からダウンロードして利用できる。

カラバリはブラック、ホワイト、グレー、パープルの4色展開。筐体にauのロゴは入っていないが、筐体背面下部に小さく「SOV40」と入っているので判別できる。

ソフトバンク(SB)版

SB版 802SO にワイモバイルのSIMを入れて使っている様子。SIMロック解除不要、フルバンド対応で快適に使える

Xperia 1 802SO2019年 6月14日発売SIMロック。発売時の価格は13万6320円(8%税込)。

FD-LTE Band 1, 2, 3, 4, 8, 11, 12, 17, 28, TD-LTE Band 38, 39, 40, 41, 42 に対応[3][4]。 (太字は日本国内で使われているバンド番号)

ソフトバンク網(ワイモバイルを含む)で使う前提ならばフルバンド対応(2019年時点)。プラチナバンド (Band 8) はもちろん、比較的対応機種が少なくてサービス開始後しばらくは空いていると期待される Band 11 にも対応しているのは魅力。

ソフトバンク・ワイモバイルでの通話は VoLTECSFB (W-CDMA) の両方に対応。他社 VoLTE の対応は不明。

SIMロックだが、2017年8月以降の発売機種なので、ワイモバイルやソフトバンク網のMVNOでは、SIMロック解除不要で使える。

ワイモバイルのスマホプランSIM(Type-1、スマホベーシックプランを含む)では、APNを設定しなくてもデータ通信できるが、MMSが使えない。APNを設定するとMMSも使えるようになる。

ワイモバイルではテザリングも利用できる。また、SIMロックを解除すれば、MVNOのSIMでも2018年5月以降に発売の機種はテザリングに対応しているという情報があるが、筆者は未確認。

2019年8月21日より中古端末のSIMロック解除が解禁されたため、店頭に持ち込んで手数料(1台あたり3000円税別)を支払えば、中古端末でもSIMロックを解除できるが、本機は対応バンドの都合から、国内他社での利用には向かない。

カラバリはブラック、ホワイト、パープルの3色展開。筐体にキャリアロゴや型番が一切記載されておらず、カメラ脇に小さなFeliCaロゴが入っていればSB版(FeliCaロゴも無い物は海外版)と判別できる。

良いところ

縦長21:9画面

映画とほぼ同じ比率の21:9、4Kディスプレイを搭載したことを前面にアピールしているが、実際には16:9の映像作品が多いので、どうなんだろう。そもそもスマートフォンで映画やゲームをしない人も多いだろうが、WebやSNSなどの縦スクロールして見るコンテンツが見やすいので、悪くはないと思う。

縦長を活かしてマルチウィンドウにも対応しており、YouTubeを見ながらツイートする、Webを見ながらチャットするといった使い方もしやすくなっている。

本機の USB Type-C 端子は HDMI Alt Mode 出力に対応しており、市販の対応ケーブルを使ってHDMIモニタに画面を出力できる。ネット配信の映画をテレビなどに映して観ることもできるし、簡単なプレゼンにも使えて良さそうだが、21:9 の画面がそのまま出力されるため、一般的な16:9のモニタでは上下に無駄な黒縁が生じてしまうのが少し残念。

大きい割りに軽量

今時のフラグシップ機種は200g超えが多いが、本機は重さが178gに抑えられているので、大きい割りに持ちやすい。

筐体は今時流行りの全面光沢仕上げ。フレームは丸みを帯びた金属製(アルミ?)で、縦長なこととカメラの位置を除けば Huawei nova 5T とそっくり。

高級感がある反面、画面も背面もツルツルで滑りやすいのが難だが、両面に保護フィルムを貼ることで、高級感は損なわずに、滑りづらく・使いやすくなる。

通信はしっかり最適化されており、空いている時間に計測するとほぼ理論値が出ている(SB版 802SO+ワイモバイル下り最大112.5Mbpsエリアにて計測)

高性能

Snapdragon の最上位SoC2018年12月発表)を搭載しており、性能は申し分ない。 筆者はゲームはしないので分からないが、性能不足でストレスを感じたことはない。

本機は5Gにこそ対応していないが、4G (LTE) でも実測100Mbps(下り最大112.5Mbpsエリアにて)で快適。 5Gが普及するまでの数年間に使うには良い機種だと思う。

モバイルSuica対応

大型だが、おサイフケータイも付いているので、普段使いにも申し分ない。 本機はモバイルSuicaモバイルPASMOを同時に入れられるので、例えば民鉄の定期券とSuicaグリーン券を両方使いたい人にも向いている。

スクリーンショットは無音にできる

スクリーンショット撮影時に出てくるうざい通知は、通知の設定で非表示にできる。 通知を非表示にすれば、スクリーンショット撮影音も出なくなる(カメラ起動時を除く)ので、スクリーンショットを多用する人でも安心。

処分価格はお買い得

フラグシップ機種だけあって発売時価格は10万円超の高価だったが、1年経って後継機の発売を控えた2020年 4月頃から急激に値下がりし、中古店で未使用品が税込5万円以下で叩き売られている。5万円以下で買えればお買い得な機種だと思う。

筆者の感覚では、Huawei nova 5T(定価は6万円弱だがポイント還元などの施策をうまく使うと実質5万円くらいで買える)が性能面を含めて本機と比べて遜色のない使いやすい機種なので、うまく出物に巡り合えなかった人や、メーカー保証無しが不安な人、格安SIMに乗り換え予定の人などは、nova 5T も検討すると良いと思う。

5万円でも手が出ない場合は、性能を少し落としたミッドレンジの人気機種 OPPO Reno3 A(4万円以下でモバイルSuica対応)や、FeliCaなどを削ってさらに安価な OPPO A5 2020(2万円台で大容量電池搭載)などの大画面機種を検討すると良いだろう。

逆に、ゲームや動画などは使わず(またはタブレットなどで使い)、通話が多い人や2台持ちしたい人などコンパクトな機種が良い人は、AQUOS R2 compactRakuten Mini を検討すると良いだろう。

USB PD&「いたわり充電」

本機は USB PD 対応の充電器・ケーブルを使うと、約15W(9V 1.7A、筆者の実測)で充電される。

近頃は急速充電を売りにした機種が多いが、本機は「いたわり充電」を前面に出し、「2年使っても劣化しにくいバッテリー」を売りにしている。

とはいえ、実用上は15Wで充電できれば充分、短時間で終わる。急速充電規格も汎用的な USB PD に対応しているので、ACアダプタやモバイルバッテリなども市販品を使えて便利だ。

ちなみに本機のUSB端子はキャップレス防水だが、濡れている状態でケーブルを接続すると故障の原因になるので気をつけたい。

本機の仕様に急速充電対応とは書かれていないが、販売元では USB PD 対応充電器を推奨している。ただしキャリアショップで購入すると割高になるので、もし無ければ家電量販店や通販などで購入すると良いだろう。小型で持ち運びに便利な充電器が実売2千円以下で市販されている(ケーブルは別売)。

なお、USB PD 急速充電を使うにはケーブルも対応品が必要になる。無ければセットで購入するとお得になる。


良くないところ

画面がけっこう電池を食う。さらにカメラを使うとみるみる減る…

電池持ちはいまいち

本機はハイエンドSoCを搭載していることもあり、動作は快適だが、省電力機能が弱いのか、または画面の解像度の高さが災いしてか、電池持ちはいまいち。大きい割りに薄型軽量のため、電池容量が大きくないこともあるのだろう。

満充電にして出かけ、通話と時々出先で地図を見たりシェアサイクルを使ったりする程度ならば1日持つが、普通に使うにしても毎日の充電が必要。さらに#カメラを多用したりすると厳しい。

もっとも、電池容量を大きくすれば重量も増えるが、筆者の感覚では気軽に使える重さは180gくらいまでで、200g前後になるとずっしりと重く感じるので(例:iPhone 11Mi Note 10 Pro など)、仮に電池容量を増やして重くなっていたら、本機の評価は下がっていたと思う。 便宜上「良くないところ」に入れたが、考え方によってはむしろ良かったのかもしれない。

対策としては、使わない無駄なアプリプリインアプリを含む)を削除または無効にすることで、使い勝手が向上する。

また、アンビエント表示 (Always-on display) が頻繁に動作して電池を消費するので、不要であればアンビエント表示を無効にすると良い。 【設定 > 外観 > アンビエント表示 > アンビエント表示のタイミング > OFF】

電子書籍やゲームなど、画面を点けっぱなしにするような用途では1日持たなさそう。通勤時間が長い人や、SNSやゲームもする人、または旅行などでカメラをたくさん使うことが予想される時には、USB PD 対応のモバイルバッテリを用意すると良いと思う。

指紋認証の精度はいまいち

本体右側中央の比較的使いやすい場所に指紋センサがあるのは良いが、センサーの精度があまりよろしくないようで、乾燥肌の筆者の指では誤認識が頻発する。

また、電源ボタンと指紋センサーが分かれているため、電源ボタンを押してから指紋センサーに触れる必要があるのも煩わしい。Xperia Z5 Compact のように、または Huawei nova 5T のように、指紋センサー一体型の電源ボタンにしてくれれば良かったのにと思う。

実際、本機の後継機種Xperia 1 II」は指紋センサー一体型電源ボタンに変わったので、やはり不評だったのだろう。

イヤホンマイク端子無し

本機は大きくて、φ3.5mmイヤホンジャックも無いので、通話が多い人には使いにくそう。

USB Type-C 端子にφ3.5mmイヤホンマイクを接続するアダプタが付属しているので、このアダプタを使えば市販のイヤホンマイクを使える(筆者は 1MORE EO3201MORE E1008 で確認)が、アダプタを使うのは煩わしいし、充電しながら使うこともできない。本機は映画の視聴を売りにしているのだから、イヤホンマイク端子は搭載してほしかった。

実際、本機の後継機にあたる「Xperia 1 II」は本機より薄いにもかかわらずイヤホンマイク端子を搭載したので、やはり需要は小さくないのだろう。

GNSSは「みちびき」非対応

本機の位置情報(衛星測位)は、日本版の仕様には明記されていないが、海外版(米国香港)の仕様を見ると、GPSA-GPSGLONASS のみとなっている。

みちびき (QZSS) はおろか、GalileoBeiDou にも対応していないとは、今時のフラグシップ機とは思えない手抜きぶり。

とはいえ、取り立てて測位精度が悪いといったことはなく、まあそこそこ使える。

SIMロックのキャリア版のみ

本機は(もとい、Xperiaのフラグシップは、日本では)SIMフリー版が無い。

キャリアが販売する端末は、各キャリアのバンド構成に最適化して発売されるため、キャリアのネットワークで使う分には快適な反面、SIMロックを解除しても他のキャリアのネットワークでは使いにくいよう対応バンドが制限されており(イヤラシイね)、気軽に乗り換えて使いたい人には不向き。

このご時世にあえてハイエンドの高価な機種を買う人は相応の知識・経験があると思うが、SIMフリーが無かった大昔しか知らない人ならいざ知らず、SIMフリーの自由さ・気軽さを経験した人には、高価な端末を買ってキャリアに縛られ続けるのは苦痛だろう。わざわざ国内他キャリアのバンドを封じて端末の価値を貶め、端末の(残存)価値を毀損する行為は、目先の利益だけを追う愚かな態度だと思うのだが。

また、今時SIMが1枚しか入らないというのも時代遅れ感がある。海外渡航が多い人や、家庭用と仕事用など複数の契約を使い分けたい人には向かない。

割高感のある価格設定

発売当初の価格が10.3~13.6万円(ドコモ版は10万3032円、au版は11万2320円、SoftBank版は13万6320円)だったが、正直、割高感がある。海外版は日本円換算で概ね10万円以下だったので、ドコモの価格設定は海外直販並みで、auとSBはかなり乗せているのだろう。

もっとも、海外メーカーが競ってハイコスパの製品を投入する市場において、本機は10万円でも割高感があったと思う。実際、筆者は5万円以下まで下がったから購入したが、10万円では見向きもしない。

中古店での中古良品の買取価格を見比べても、2019年夏モデルの本機はすでに3万円を下回っているが、2018年秋モデルの iPhone XR はまだ3万円以上だ(2020年5月中旬時点)。それが率直な市場の評価だと思う。

もっとも、本機と比肩する高性能、しかもSIMフリーでDSDVの Huawei nova 5T は新品価格が6万円弱(販売店施策を加味すると実質5万円ほど、2020年5月時点の中古買取価格は3万円を上回る)なので、キャリア専売で汎用性の低い本機は、おのずと市場での評価が下がってしまうだろう。キャリアショップでの手厚いサポートや Xperiaブランドを加味しても、本機はよくて7万円台が精々ではなかろうか。というのが筆者の相場観。

国内スマートフォン市場ではソニーもまだある程度のシェアを持っているが、同じ時期、ミッドレンジの機種に力を入れたシャープがシェアトップになったという。以前のような通信費を原資とするキャリアの補助金が止められ、健全化した市場にうまく適応できた会社がシェアを伸ばしたのだろう。

本機は端末自体の完成度はまあまあ高い(ただし指紋センサーイヤホンマイク端子カメラなどに詰めの甘さはある)が、キャリア専売で使い勝手の悪いバンド構成や、市場価格との乖離が著しい歪なキャリア主導の価格設定などが、本機の足を引っ張ったように感じる。

プリインアプリ

標準搭載ミュージックアプリで音楽再生中のロック画面

キャリアによるプリインアプリは多いが、メーカーによるプリインアプリはあまり多くない。

メーカーアプリは主に、ミュージックCinemaPro(動画撮影アプリ)POBox PlusスポットリストGame enhancer などがプリインされている。

一方、Xperiaの廉価版の機種には、ファイルマネージャに広告を出す File Commander がプリインストールされていたりするが、さすがに本機には入っていなかった(広告が出ないファイルアプリがプリインされている)。

また、What's New のようなウザイ通知を出すものも入っていなかった。

カレンダー時計電卓などはGoogle製アプリを標準搭載。

Facebook は、本体はアンインストールできるが、Facebook App Installer、Facebook App Manager、Facebook Services は削除できないので無効にしている。SONYだけの問題ではないが、必須でも何でもないアプリ、しかも Google play をバイパスしてサイドロードしたり、個人情報を収集したりするような悪質なモジュールをシステム領域に埋め込んで出荷するのはどうなのかと思う。

ちなみに本機を Android 10 にアップデートすると「モバイルセレクト」が追加インストールされるが、「本サービスは2020年9月30日(水)23時59分をもちましてサービスを終了させて頂くこととなりました」という。いったい何をしたいのやら。

ミュージック

ウォークマンのSONYらしく、ミュージックアプリは伝統的にXperiaにプリインストールされてきたが、ご多分に漏れず本機にも入っている。

もちろん、Google play から doubleTwistMusicolet などの音楽プレーヤーをインストールして使うこともできる。

文字入力

昔からXperiaを使っていた人にはお馴染みの、ソニー製のIME(日本語入力)アプリ「POBox Plus」(右図)がプリインストールされている。 近頃は廉価版の Xperia には入っていないこともあるが、本機にはしっかり入っていた。

変な癖がなく、辞書も(地名・駅名がサクサク出る、一方で候補にネットスラングが並ぶようなことはなく)良好。さらに英字(QWERTY)では上スワイプで大文字を入れられるようになっている、ダークテーマが配信されているなど、着実に改善されている。使いやすくて筆者も気に入っている。

フォント

ソニーモバイルUDゴシック(標準)、ベビポップ、万葉行書、ハミング、UD角ゴ コンデンス80 の5種類が入っており(XZ2 あたりから同じ)、切り替えて使うことができる。 【設定 > 画面設定 > フォント変更】

個人的には標準の「ソニーモバイルUDゴシック」が見やすく、違和感もないので良いと思う。

カメラ

本稿ではインカメラは評価しない。 動画は未定。以下は写真(静止画)撮影の評価。

作例 本機はAFが優秀。マクロから風景まで気持ちよく追従する
作例 本機はAFが優秀。マクロから風景まで気持ちよく追従する

本稿では、Android 10(ビルド番号 55.1.B.0.202)にアップデートした状態で評価している。

Android 9 時代の本機のカメラはDxOMarkに酷評されていたが(後述)、その後のソフトウェアアップデートで幾分変わっているかもしれない。

AFが気持ちよく決まる

作例 一般に難しい赤系の表現も優れている
作例 一般に難しい赤系の表現も優れている

本機はAFが優秀。これに尽きると思う。

マクロや動体では多少時間がかかるが、フレーミングを固定して1~2秒待つと、すっと決まる。

ファインダ内をタップすると、そこにAFが働くとともに、AEが1点重点測光になる。 シャッターボタン半押しによる固定もできるので、予めAF・AEロックして被写体を待つような撮影もできる。

マニュアルモードも使いやすい

マニュアルモード WBを太陽光にし、MFで手前の種子にピントを合わせた例
マニュアルモード WBを太陽光にし、MFで手前の種子にピントを合わせた例

AWBも概ね良いが、暗い所では違和感が出ることがある。 WBが狂う場合は、マニュアルモードに切り替えて対応できる。

マニュアルモードも使いやすい。WB, EV, ISO, SS, MF のうち変更した項目以外はAUTO(自動)になる。HDRは規定で無効になるが、有効にもできる。

マニュアルモード MFを使って手前の小さな花にピントを合わせた例

操作スライダーは下(右)のシャッターボタン寄りに出て、縦/横で位置がずれることもないので、操作もしやすい(Huawei nova 5T のカメラアプリは縦/横でスライダー等の位置が変わってしまい使いづらい)。

本機の高解像度画面が奏功し、MFのピント合わせもしやすい。

ただし、本機は21:9縦長画面に4:3の写真を表示するため、余白(黒縁)が大きい。マニュアルモードの各種設定パラメータはファインダ上に出さず、この余白(黒縁)を活用すれば良いのにと思う。

露出アンダーになりやすい

白い被写体を撮ると「逆光」と誤判定され、露出アンダーになりやすい
白い被写体を撮ると「逆光」と誤判定され、露出アンダーになりやすい

AEも概ね良好だが、時々迷うことがあり、露光アンダーになりやすいのが気になる。(オーバーになりにくいので、まだ救いようがあるが。)

特に、曇り空の下で明るい(白などの)被写体を撮る時など、「逆光」(バックライト)と誤判定され、全体に暗くなる傾向が気になる。

露出オーバーになって飛ぶよりはマシだが、流行りの「SNS映え」とは逆の方向にずれてしまうので、人によっては使いにくいと感じるかもしれない。

ちなみにファインダー内をタップしてAF・AE作動点を固定すると、右(下)にEV調整のスライダーが出るので、これで明るめに調整することはできる。ただしこの状態ではHDRは効かないよう。

カメラキーを搭載

動体の作例 シャッターラグは短く、シャッターボタン(半押し対応)も搭載しており、動体撮影にも使いやすい
動体の作例 シャッターラグは短く、シャッターボタン(半押し対応)も搭載しており、動体撮影にも使いやすい

カメラキーの長押し(または電源キーの2度押し)でカメラ起動、カメラキー半押しでAF・AEロックにも対応。

今時珍しい独立した半押し対応の物理カメラキーを搭載したことで、使い勝手は群を抜いている。

シャッターラグは短く、列車などの動体撮影にも対応できる。

写真を撮る機会の多い人にとって耳障りなシャッター音は、無音にはできないが、小さめで良い。これくらいの音量ならば撮影に概ね支障はないだろう。

惜しむらくは、カメラアプリの起動に1~2秒待たされる。 1~2秒と書くと大したことないと思われそうだが、性能が段違いの Rakuten Mini 並みと言ったらどうだろうか。 Huawei nova 5T は音量↓ボタンを2度押しすると一瞬でカメラが起動する(要設定)。 カメラキーを搭載するほどカメラを重視している機種ならば、起動の遅さは改善してほしかった。

4:3が基本

カメラアプリ 4:3のファインダーは高解像度で見やすいが、両側の余白(黒縁)の使い方がもったいない。左下には風景、マクロ、逆光、被写体ブレ注意などのピクト表示が出るが、マニュアル操作などはファインダ上に表示されるなど、21:9の画面が有効活用されていない。
カメラアプリ 4:3のファインダーは高解像度で見やすいが、両側の余白(黒縁)の使い方がもったいない。左下には風景、マクロ、逆光、被写体ブレ注意などのピクト表示が出るが、マニュアル操作などはファインダ上に表示されるなど、21:9の画面が有効活用されていない。

画像サイズは 4:3 (12MP)、16:9 (9MP)、1:1 (9MP) の3種類。16:9 と 1:1 はトリミングしているだけだろうから、基本は 4:3 で撮れば良いだろう。

本機の高解像度モニタは優秀なファインダーになるが、本機の21:9の画面に対し、4:3 のファインダーの左右に大きな余白(黒縁)が出るのはもったいないような気もする。誤タップしやすい上端のアイコンの配置を工夫するとか、明るさ調整やマニュアルモード時の各パラメータは黒縁部分に表示すれば良いのにと思う。

色あいは良いが、解像度はいまいち

作例 全体に鮮やかでバランスの良い色合いだが、露出は若干アンダーに写る。縮小版を見るときれいだが、ディテールはイマイチで、原寸で見るとジャギーが目立つ。
作例 全体に鮮やかでバランスの良い色合いだが、露出は若干アンダーに写る。縮小版を見るときれいだが、ディテールはイマイチで、原寸で見るとジャギーが目立つ。

同じ12MPの iPhone 11 と比べても解像度は低く、原寸で見るとジャギーが目立つ。

48MPの Huawei nova 5T ならともかく、12MPの本機でこれだけノイズが出ると、A4判程度に伸ばすのも厳しいのでは。せっかく12MPに絞ったのに、細かい解像度が出ていないのは残念だ。

ちなみに本機のカメラを「赤被り」と評している人もいたが、筆者には本機の色あいは自然に見える。でも、iPhoneの緑かぶりカメラに慣れてしまっている人が見ると、本機の色あいに違和感を覚えるのかもしれない。

好き嫌い・個人差の世界なので、どれが正解ということは無いと思うし、カメラメーカーの味付けもあるだろうが、カメラ重視のスマートフォンにはそろそろホワイトバランス補正機能を入れる方が良いのではと思う。

収差とボケ感

ボケの作例
ボケの作例

焦点が当たった箇所の写りは良いが、周囲のボケに違和感がある。

右の作例では中央の花に焦点を当てているが、その上の花をよく見ると、花びらの縁のフリンジがひどい。

さらにその後ろの木漏れ日の玉ボケは歪んでいる。小さなレンズの歪曲収差の補正がうまくいっていないように見える。

明るいレンズで速写

ところで、本機の開発方針として、従来の機種とは画像処理エンジンを一新していること、HuaweiやGoogleが得意とするデジタル処理による画作りとは一線を画する旨が伝えられていた。

Xperia 1ではレンズを明るくして、画素ピッチを広げ、RAWのままノイズリダクションをかける「BIONZ X」のアルゴリズムを入れています。マルチカメラにしたのは、レンズを交換(に近いカメラの切り替え)をしてクリエイティブなコンテンツを作るためで、複眼に対する思想を変えています。

最近のスマートフォンカメラは、画像合成や画素混合などデジタル処理を重視しています。特にHuaweiを代表に中国メーカーにその傾向が強いようですが、Xperia 1にはそうした機能はほとんどなく、レンズ、センサー、画像処理といった(ハードウェアを含む)カメラとしての改善で、高画質化を図っています。

作例 F1.6 シャッター速度1/1000 AWB バックライト ノムラモミジの新緑
作例 F1.6 シャッター速度1/1000 AWB バックライト ノムラモミジの新緑

例えば右の作例のような場面では、HuaweiのカメラではAI判定で紅葉と判定し、赤を引き上げる処理を入れてくる(AI判定が邪魔になるときは無効にもできる)。

しかしこれは紅葉ではなく新緑なので(園芸種ノムラモミジ)、むしろ背景の緑を引き立てることで、その特徴と季節感を引き出すことができる。

バックライト(逆光)なので安いカメラだとAWBやAEが引きずられるが、本機はしっかり出してきている。被写体を中央に持ってくれば解像度も充分(被写体を端に配置すると解像度が不足するが)。こういう撮影には、本機は向いていると感じた。

また、本機はシャッターを切った瞬間を切り取り、時間軸方向の合成処理は行っていないようだ。

対して Huawei などの最近の機種では、明るいレンズを採用することに加え、撮影後に一定時間、手ブレ補正のための処理を行う。すぐに切り上げてもそれなりの画が得られるし、待っていればデジタル処理により画質を改善する処理が働く仕組みになっている。

明るいレンズを使い、高級コンデジ並みの速写ができるという意味では、本機はプロ仕様(を目指した)と言えるかもしれない。 (その割りには細部に手抜き感が出てしまっているのが残念だが…)

反面、例えば風が吹いた時などに花や葉を撮ると、被写体ブレの残像が目立つ形で残ってしまう。いくら撮って出しを重視しようが、スマートフォンに搭載できるような小さなレンズでは補正は不可避だし、その補正が中途半端では違和感が残ってしまう。そうした細部の性能や使い勝手では、時間をかけてデジタル合成を磨いてきたHuaweiなどに敵わない。

また、本機のカメラでイメージ通りの撮影をするためには、機材の特性を理解し、多少なりとも手間をかけてやらないといけない。ときには画像処理ソフトで好ましい画に仕上げてゆくといった手間もかける必要があるだろう。これは元々カメラ(撮影専用機材)を使っている人から見れば当たり前のことだが、スマートフォン世代にどこまで通用するのだろうか。

どんな人がどんな目的で使うかにより評価が分かれるだろうが、本機のカメラでは万人受けする作画よりも、プロ志向の作画を目指したということだろう。(それをスマートフォンのカメラに求めている人がどれだけいるのかはわからないが)Huaweiなどの便利で使いやすいカメラとは、少し異なる視点で評価する方が良いのかもしれない。

超広角カメラ

超広角カメラは画素数こそ揃えられているが、切り替えにはワンタップ必要で、ズームによるシームレスな切り替えはできないし、画角の微調整もできない。
超広角カメラは画素数こそ揃えられているが、切り替えにはワンタップ必要で、ズームによるシームレスな切り替えはできないし、画角の微調整もできない。

風景撮影が楽しくなる超広角カメラは今時のカメラ重視の機種では必須だと思うが、本機にも搭載されている。

本機の超広角カメラはメインカメラと画素数(12MP)が揃えられており、iPhone 11 のようにシームレスに使える…と期待したのだが、意外にもズームでの切り替えはできず、いちいちタップして切り替える必要があるし、超広角レンズでは画角の微調整もできない。 「クリエイティビティを刺激する、最適な画角で撮ってください」ということで3眼レンズを搭載したというが、最適な画角で撮るためには超広角レンズの画角調整は不可欠だったと思う。地味に手抜き感が出てしまっている。

超広角カメラは設定で画質優先と歪み補正優先を切り替えられるようになっており、あえて超広角の歪みを楽しむような撮影もできそうだ。

しかし、規定では補正無しになっている。つまり何も考えずに撮ると独特の歪みが目立つ格好になるので、規定は補正ありにしておく方が良かったのではと思う。

Xperia 1 zoom sample

ズーム

本機は2倍ズームカメラを搭載しているが、画質はあまり期待しない方が良さそう。

本機のズームは10倍(2倍レンズ×デジタルズーム5倍)まで対応している。

本機は2倍ズームレンズ・センサーを搭載しているだけあり、Huawei nova 5T のデジタルズームよりも良い解像度が得られるが、専用レンズを搭載している割りに、あまり画質は良くないなと思ってしまう。後処理の差が出ているのだろう。

ズーム比率はExifに記録される(レンズの焦点距離とデジタルズーム)。

オートパワーオフの作動時間が短すぎる

30秒ほどでオートパワーオフの警告表示が出る
30秒ほどでオートパワーオフの警告表示が出る

フレーミングで迷っているうちに「一定時間操作がないため、間もなくカメラを終了します」と警告表示が出てきてストレス。「一定時間」を変更する方法も用意されていない。

写真を撮っていると、強い風が吹いていたり、日陰になったり、列車待ちであったりと、数分程度待機するのは普通のことだが、わずか1分足らずでこんな警告を出すカメラを発売するメーカーは、本機をカメラとして使っているのだろうかと疑問に感じてしまう。

発熱による強制終了

本体の温度が上がるとカメラが使えなくなる
本体の温度が上がるとカメラが使えなくなる

本体の温度が上がるとカメラの機能が制限され、さらに上がると強制終了する。 これは他の機種も同様だが、Huawei nova 5TiPhone 11 と比べると、本機は熱に弱そう。

5月に晴れた屋外で10分ほど撮影していたら熱警告が表示され、じきに強制終了してしまった。

もっとも、本機をスリープ状態(画面消灯)にして数分待つと温度が下がってまた使えるようになるのだが、梅雨入り前でこの調子では、夏場の屋外での撮影は厳しそうだ。

作例

12M画素でフルオートで撮影し、無加工のまま掲載。 写真をクリックするとリンク先で原寸表示を確認できる。

Xperia 1

DxOMarkは酷評

カメラの評価で定評のある評価会社 DxOMark のスコアは 91→94(2019年9月の評価基準の変更に合わせて変更された)。2019年 9月に発売された iPhone 11 (109) は遠く及ばず、2017年 9月に発売された2世代前の iPhone 8 Plus (94) と並ぶ、時代遅れの低スコアだ。本文では、のっけから「最先端のハードウェアにもかかわらず驚くほどパフォーマンスが低い」と酷評されている。

詳しくは原文(英語)を見てほしいが、AFの優秀さや鮮やかな色表現を評価するとともに、HDRの失敗多発やディテール(解像度)の甘さが指摘されている。既述の通り、これらの指摘に筆者も同感だ。

DxOMarkのレビューでは特に、露出アンダーになりやすいこと、HDRの失敗が起きやすいこと、光の滲みやノイズ、端部のぼやけ、フラッシュの弱さや赤目軽減が働かないことなど、細部ではあるがたしかに気になることが指摘されているが、これらはいずれもソフトウェアに起因するものだから、メーカーのカメラに対するやる気の無さの表れとも言え、批判に力が入るのも肯ける。

締めくくりでは、このようにも指摘されている。

the Sony Xperia 1’s image quality performance is surprisingly on par only with older or less expensive smartphones, demonstrating that camera software must be also be carefully tuned in order to optimize hardware performance and successfully compete in the high-end smartphone market.

簡単に訳すと、「Sony Xperia 1 の画質パフォーマンスは、驚くほど古い、または安価なスマートフォン並みだ。ハイエンドスマートフォン市場で成功するためには、ハードウェアだけでなくソフトウェアの綿密な調整も欠かせないことを示している。」と、手厳しい言われよう。

カメラを評価する者として、手抜きカメラをハイエンド市場に投入してきたことが許せなかったのかもしれないね。

実際、本機より数ヶ月後に発売された Xperia 5(2019年秋モデル、本機のコンパクト版で、価格は本機より若干安い)のDxOMarkスコアは95(本機より1高い)で、カメラは概ね本機と同等(若干改善)と評価されているが、本文の表現は随分と前向きになっている。

筆者も本機のカメラは使いやすいと感じた一方、細部の作り込みが Huawei nova 5TiPhone 11 よりも劣ると感じたのは既述の通り。DxOMarkの評価に違和感はないが、筆者は本機を5万円以下で買ったので、ミッドハイレンジの機種として評価しているため、酷評するほどではなかった。もし10万円以上で買っていたら酷評せざるを得なかったと思う。

今の時代にこんな製品をフラグシップ機として世に出してしまった背景には、前述のように、メーカーがかつての栄華と歪な市場構造(キャリアが買い上げて売ってくれるので自分で売らなくてもいい、さらに販売奨励金で市場の評価が歪められ、高い機種ほど売れる)の上であぐらをかいて、SIMフリー市場で揉まれなかったことのツケが回ってきているように感じられる。 (もっとも、SIMフリー市場で揉まれているシャープもカメラは散々だけれど(苦笑))

もっとも、筆者は DxOMark の評価が全てとは思っていない。実際、本機より性能が高いと評価されている iPhone 11DxOMarkスコア 109)も、たしかにカメラアプリの使い勝手では勝っていると思うが、本体の重さ(重量バランスの悪さ)やAWBの緑かぶりが目に余った。

また、DxOMarkスコア 121 を記録した Xiaomi Mi Note 10 Pro も使っていたが、ハードウェアに起因する諸問題(本体の重さ、発熱、SoCの性能不足でAFが悪い、カメラアプリの異常終了が頻発するなど)が足を引っ張り、実用性はあまり高くないと感じた。

その結局、筆者の手元ではスコア113の Huawei nova 5T が選び抜かれて、愛用しているが、それと比べても、本機のカメラは決して悪くはないと感じている。それはひとえにAFの優秀さと、(シーン誤判定が無ければ)色合いの良さによる。

スマートフォンのカメラは、本体重量やカメラアプリ起動の早さ、電池持ちや急速充電、AFの的確さ、色表現の好みなど、様々な要素が絡み合って使い勝手が決まる。使う人の好みや、使われ方(例えば、人物を撮るのか、食べ物などを撮るのか、昼光下の風景を撮るのか、夜景を撮るのか。SNSにアップするのか、フリマサイトで使うのか、作品作りか。じっくり時間をかけて1枚を撮るのか、たくさん撮るのか。等々)によるところも大きいだろう。DxOMark スコアの数字は飾り程度でしかないと思っているし、むしろレビュー本文に価値がある。さらに内外の様々な作例を見て、最後は実機で試して、自分で判断するしかないと思っている。

特殊な操作

サイドセンスの練習画面
サイドセンス 画面端をタップしてランチャーを呼び出せるが、誤作動が多くて、筆者は無効にした

ナビゲーションバー

下端中央の楕円がホームボタンで、こいつをタップするとホーム画面に遷移する。

ホーム画面で楕円を上にスワイプすると、ランチャー(インストール済みアプリアイコン)が表示される。

楕円を上にスワイプして止めると、タスク切り替えになる。

楕円の左側に表示される < が戻るボタン(これはわかりやすいか)。ただし使わ(え)ない時には < が表示されない。

一応、Android 9 以降の標準で、PixelAndroid One などでは使われているのだが、大きなシェアを持つHuaweiなどの中国メーカーが採用しておらず、Xperia も当初は採用していなかったので、まだ慣れていない人が多いかもしれない。

本機では Android 9 時代より新しいナビゲーションバーが標準になっているが、昔の方がよければ、【設定 > システム > 操作 > システム ナビゲーション】にて「3ボタン ナビゲーション」を選べば、戻すことができる。

ジェスチャーナビゲーション

Android 10 では、上述の【設定 > システム > 操作 > システム ナビゲーション】で新たに「ジェスチャー ナビゲーション」を選択できるようになった。これを選ぶと、ナビゲーションバー(ホームや戻る)が表示されなくなる(代わりに下端中央に細い線が表示される)。

画面の下端から上にスワイプしてホーム、下から上にスワイプして指を止めるとタスク切り替え、左端または右端からスワイプすると戻る。

つまり、Huawei (EMUI) のような操作感になる。個人的には使いやすいと思う。

サイドセンス

本機では、画面の左右端をダブルタップしたりなぞったりする動作で、ランチャーの呼び出し(右図)や「戻る」などの操作を行える。

慣れれば便利なのかもしれないが、誤操作の原因になること(本体を持っているだけでミニランチャーが出てくることが多い)や、画面に保護フィルムを貼っていると端をなぞる操作がしづらいなど、あまり使いやすいとは思わなかった(ので、筆者は無効にした)。

【設定 > 画面設定 > 詳細設定 > サイドセンス】より細かな設定や、無効にもできる。

21:9マルチウィンドウ

縦長画面を活かして、例えば YouTube と Twitter を開いて動画を見ながらツイートするとか、訪問先のホームページと地図を同時に開くといった使い方ができる。意外なところではWebブラウザを2つ開いている人もいた。

ただし、アプリによっては使えないこともある。どのアプリが使える/使えないかは、実際に試してみるしかない。

ホーム画面にプリインストールされている「21:9マルチウィンドウ」アイコンをタップして設定できる。分割サイズは境界をスワイプすることで調整できるし、表示するアプリの切り替えもできる。

また、縦画面で YouTube を起動すると、ナビゲーションバーの右側にマルチウィンドウ起動ボタンが表示される。

トラブルシューティング

SIMカード・microSDカードがうまく入らない

本機のSIM・microSDトレイには、外れにくいようバネが付いている。 トレイに乗せるだけではなく、少し押し込むようにして入れる必要がある。

SIMカードやmicroSDカードを入れた状態でトレイを裏返しにしてみて、SIMカードやmicroSDカードが落下するようなら、正しく入っていない。

SIMカードやmicroSDカードがツメにうまく嵌まっていない(乗せただけの)状態で無理に入れると、本体内でズレたりして故障の原因にもなるので要注意。

ちなみにSIM・microSDトレイの着脱にピンは不要だが、SIMカードやmicroSDの着脱時には電源を落とす必要がある(電源ON時に取り外すと強制的に再起動される)。SIMの交換を頻繁に行う人には本機は使いにくい(他のDSDV対応機種を選ぶ方が良い)と思う。

また、カメラ等で使っているmicroSDカードの読み書きをしたい場合は、市販の外付けカードリーダを使う方が良いと思う。

通話できない

下記を確認・実施してみる。

  • 通話対応のSIMカードを使っているか、通話対応の契約をしているか
  • SIMカードが正しく入っているか
  • auモデルをauやそのMVNO、または楽天モバイル楽天回線を使う場合は、VoLTE通話を有効にする
    【設定 > ネットワークとインターネット > モバイルネットワーク > 4G回線による通話をON】
  • 上記でうまくいかない場合は、アクセスポイント名(APN)のAPNタイプに「ims」を追加してみる
    【設定 > ネットワークとインターネット > モバイルネットワーク > 詳細設定 > アクセスポイント名

通話確認は、NTTドコモ網は 1111、au網(UQモバイルを含む)と楽天モバイル楽天回線は 111、ソフトバンク網(ワイモバイルを含む)は 11111 に発信してみる(いずれも、MVNOでも利用可)。

データ通信できない

下記を確認・実施してみる。

  • モバイルデータ通信を有効にする
    【設定 > ネットワークとインターネット > モバイルネットワーク > モバイルデータをON】
  • auモデルで楽天モバイル(楽天回線)を使う場合はローミングも有効にする
    【設定 > ネットワークとインターネット > モバイルネットワーク > ローミングをON】
  • アクセスポイント名(APN)が設定・選択されているか、正しいかを確認
    【設定 > ネットワークとインターネット > モバイルネットワーク > 詳細設定 > アクセスポイント名
  • 優先ネットワークタイプが「4G・3G・GSM(自動)」(au網の場合は「4G」)になっているか
    【設定 > ネットワークとインターネット > モバイルネットワーク > 詳細設定 > 優先ネットワークの種類
  • SIMカードは 4G LTE 契約のものか(3G契約の FOMA SIM などは使えない)
  • 一旦電源を切り、SIMカードを入れ直してみる
  • MVNOのSIMには3Gに落ちるとうまく通信できないものがある(IIJmioなど)ので、地下や高層ビルなどは避けて、屋外や窓際の電波状態の良い所で試す
  • 楽天モバイル (MVNO)0simなどの低品質のSIMの場合は、混雑時間帯を避けて試してみる

SIMフリー機種と違い、キャリア機種にはMVNOのAPNがプリセットされていないので、手動で設定する必要がある。設定する値は契約しているMVNOに確認を。

テザリングできない

「NTTドコモ」「au」「ソフトバンク」と直接契約しているSIMでは、テザリングが規制されていることがあるので、契約内容を確認する。 (ワイモバイルMVNOのSIMを使っている場合は、まず問題なく使える。)

アクセスポイント名(APN)の設定を編集し、APNタイプに「hipri,tether」または「hipri,dun」を追加してみる。

※まずは「tether」で試してみて、うまくいかなければ「dun」に変えてみる。

ただし、SB版では tether / dun の設定ができないが、ワイモバイルのスマホプランではテザリング可能(無料・申込不要)。

テザリングのON/OFFおよびSSID・パスワードの設定・確認・変更は、【設定 > ネットワークとインターネット > テザリング】から。

ホワイトバランスの設定

画面の色味が気になる

【設定 > 画面設定 > ホワイトバランス】 の設定値を変更すると色味が変わるので、試してみると良い。

あまり使っていないのに画面の点灯時間が長い

初期状態でONになっている「アンビエント表示」機能が頻繁に動作している可能性があるので、【設定 > 外観 > アンビエント表示(Always-on display) > アンビエント表示のタイミングをOFF】にして様子を見てみる。

ダークモードにならない

Android 9 にも設定の中にダークモードの選択肢が入っているが、まだ一部のアプリでしか有効にならない。

Android 10 にアップデートすると、OSを含めてダークモードに対応する。 【設定 > 画面設定 > 詳細設定 > ダークテーマをON】

Googleアシスタントが邪魔なときは

本機に限らず、Androidではホームボタン(本機では画面下端中央の楕円部)を長押しすると「Googleアシスタント」が起動してくるが、誤操作の原因になるなど、使わない人にとっては正直邪魔でしかない。これを無効にするには

  1. Google play から「G.N. のかわり」をインストールして起動
  2. 「デフォルトを設定」をタップして「開く」
  3. 設定の「アシストと音声入力」が開くので、「アシストアプリ」を「なし」にする

「おサイフケータイ」のメモリ使用状況

おサイフケータイのメモリ使用状況(未利用)

本機に限らないが、「おサイフケータイ」に対応している機種は「セキュア・エレメント」を使う仕組みになっているため、本体(OS)を初期化(リセット)する前に、おサイフケータイの消去・機種変更手続きが必要

「セキュア・エレメント」は Android OS とは独立しているので、おサイフケータイを消去する前に本体 (Android OS) をリセットをしてしまうと、「セキュア・エレメント」に残った情報にアクセスできなくなってしまい、チャージ残高が失われたり、再発行手数料が発生したり、中古として譲渡した端末を他の人が使えなくなったりするので、気をつけたい。

逆に、おサイフケータイ対応の中古端末を購入する際は、おサイフケータイのメモリがクリア済みになっていることを確認しよう。

【確認方法】

  1. プリインストールされている「おサイフケータイ」アプリを起動する
  2. 説明が表示された場合は、何度か左にスワイプして終わらせる
  3. 左上の三本線をタップ
  4. 「サポート・規約」をタップ
  5. 「メモリ使用状況」をタップ
  6. 「おサイフケータイのメモリ使用状況」が表示されるので(右図)、「未利用」と表示されればOK。

※本機の表示は従来の機種と違い、ブロック数ではなく、「未利用」または「利用中」と表示される。

個別のメモリクリア方法は、「おサイフケータイ#メモリクリア(初期化)方法」を参照。

いろいろ試してもクリアできないときは(最後の手段)

ドコモ版の場合は、ドコモショップに設置されている「DOCOPY(ドコピー)」を自分で操作して消去できる。

au版、ソフトバンク版の場合は、各キャリアショップに持ち込むと、本人確認を経て消去してもらえる。

ただし、この方法で強制クリアすると、残っているデータを取り戻せない(残高がある場合は失われる)ことがあるので、あくまで最後の手段だと考えよう。

関連機種

Xperia 5(エクスペリア ファイブ)
2019年10月に発売された、本機のコンパクト版(と言っても大きいが)。本機と同じハイエンドSoC(Snapdragon 855)、21:9の画面、同じ3眼カメラを搭載しつつ、1回りコンパクトにし、重さも164gに抑えている。
ちなみに本機 (Xperia 1) と同じSoCを搭載しつつ、画面解像度が抑えられているぶん、本機の弱点である電池持ちや発熱が改善されているとか。
日本ではドコモ (SO-01M)au (SOV41)SoftBank (901SO) から販売されている。Android 9 を搭載、Android 10 アップデート提供中。
Xperia 8(エクスペリア エイト)
2019年10月に発売された、ミッドレンジの廉価版。本機より1回り小さい。SoCをミッドレンジの Snapdragon 630 に下げ、カメラも2眼。対応バンドも減らされている(Band 11, 42 など非対応)。
日本ではau (SOV42)UQモバイル (SOV42_u)ワイモバイルが販売。Android 9 を搭載、Android 10 アップデート提供中
Xperia 1 II(エクスペリア ワン マークツー)
2020年 5月に発売された、本機の後継機。Android 10 と最新のハイエンドSoC Snapdragon 865 を搭載し、5G (Sub-6) に対応。大きさは本機とほぼ同じだが、若干薄く・重くなった。他には電池容量が増え、電源ボタンが指紋センサー一体型に変わり、イヤホンマイク端子が搭載されるなど、本機の欠点が改善されている。
日本では相変わらずSIMフリーは無し。ドコモとauが販売(ソフトバンクには見送られた)。
Xperia 10 II(エクスペリア テン マークツー)
2020年 5月6月に発売された、ミッドレンジの廉価版。Android 10 を搭載。本機より1回り小さい。SoCをミッドレンジの Snapdragon 665 に下げることで価格を抑えている。対応バンドも減らされている(Band 11, 42 など非対応)。
ちなみに先代の Xperia 10 は日本未発売なので、日本では Xperia 8 の後継機となる。au (SOV43) から6月4日に発売。ほかドコモ (SO-41A)ワイモバイルからも発売予定。

参考リンク

後継・関連機種

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