SIMロック解除

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SIMロックから転送)
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従来の日本の通信キャリアはSIMロックが大好きだが、これに対して新規参入したMVNOは原則SIMフリーの機種を提供している。さらに楽天モバイルはMNO参入に際して全機種SIMロックフリーをアピール。

SIMロック(シムロック)とは、特定の通信事業者以外のSIMカードを認識しない(使えない)状態、またはその状態にされた通信機器の総称。英語では locked などと称される。

※一般にSIMカードまたはeSIMを採用している通信機器が該当する。スマートフォン携帯電話機モバイルルータなど様々な通信機器が該当。

対義語はSIMフリー(シムフリー)。これは、特定の通信事業者等に縛られずに使える状態になっている通信機器の総称。SIMロックフリー(シムロックフリー)とも呼ばれる。英語では主に unlocked と称される。 新品販売時からSIMフリー状態の機種と、SIMロックを解除後に中古市場で流通している機種、そのどちらにも使われる。

かつてはSIMロックを解除できない端末が多く流通していたが、総務省の競争政策の一環で、2015年5月以降に発売される機種にはSIMロック解除への対応が義務付けられた。また、2019年9月からは中古店などで購入した端末のSIMロック解除対応が義務化された。よって現在流通している機種の多くが新品・中古を問わずSIMロック解除(シムロックかいじょ)できるようになっている。

本稿では、日本のMNO(NTTドコモ、au、ソフトバンク・ワイモバイル)における2019年9月時点でのSIMロックの状況や解除手続き方法をまとめておく。

なお、UQモバイルが発売する機種はiPhoneシリーズを除きSIMフリーで販売されている。

また、楽天モバイルは全機種SIMフリー。2019年10月以降開始予定のMNOサービス向けに提供される機種も含めて「全機種SIMロックフリー」宣言をしている。

他のMVNOが販売する機種も一般にSIMフリー。ただしBIGLOBEが販売するiPhoneシリーズはauのSIMロック。

ロックの種類

日本では多くの場合、特定のキャリアのみで使える(販売元のキャリア以外では国内外問わず使えない)ように設定されることが多いが、海外の例では、特定のキャリアでは使えない設定(この場合は同国内で競合する各社では使えないが、外国のキャリアでは使える)もある。

IMEIロック

「SIMロック」や「SIMフリー」は、端末の状態を表す用語。

これ以外に、SIMカードにロックをかける場合があるが、これは「IMEIロック」「IMEI制限」などと呼ばれる。

※特定メーカーの端末以外で動作しないよう細工したSIMを提供するキャリアがある。ソフトバンク全般、ワイモバイルの Pocket Wi-Fi 向け契約、UQ WiMAX など。ただしUQでは廃止されたという話もある。

メリットとデメリット

SIMフリー

SIMフリー、つまりSIMロックされていない機種を選べば、回線事業者を選ばず、状況に応じて好きな回線事業者に乗り換えられる。(ただし、#対応バンドへの注意が必要。)

海外渡航時や、試しに他のキャリアを使ってみたい時などに、一時的に他のキャリアを使って、また元に戻すこともできる。

今では都市部では圏外になることの方が珍しくなったが、山間部などでは今も圏外になる地域は多くあるので、そうした地域に引っ越しや旅行などで出掛ける機会がある場合は、回線を選べるメリットは大きい。

3キャリア各々特色がある。例えばNTTドコモは早くから広くエリアカバーしており、登山道などでも比較的使いやすい。

ソフトバンク・ワイモバイルは当初プラチナバンドを持っていなかったこともあって、都市部を中心に基地局を密に打っており、特に都市部での利用が快適。

auは 4G LTE のエリア展開が遅れた半面、近年は人里離れた山奥の観光地のエリア化にも積極的。定住する人がいない尾瀬上高地などの山奥の観光地もエリア化し始めている。

#キャリアの選びかたも参照

複数の格安SIMを持っておいて、各キャリアの特色を把握した上でうまく使い分ければ、旅行時などに適宜SIMを差し替えて広範囲に使うこともできる。 また、海外旅行の際は現地で購入したプリペイドSIMを使えるので、普段使い慣れた端末をそのまま使いながら通信費を節約することもできる。

このほか、機種変更などで不要になったときに、SIMフリー(SIMロック解除済み)の方が中古店への売却価格が高くなる傾向がある(キャリアの下取りに出す場合は無関係)。

SIMロック

中古端末を購入する場合は、一般にSIMロックの方が相場が下がる傾向があるので、割安で買える場合がある。中古店の買取上限価格を見ても明らかなように、同じ機種でもSIMフリーとSIMロックで大きな差が生じる。

日本で2017年8月以降に発売された機種は、SIMロックであっても同社のネットワークを使うMVNOでは使えるので(ただしソフトバンクのMVNOでテザリングを使いたい場合は2018年5月以降)、使いたい回線が決まっている場合は、あえて割安な中古のSIMロック機種を買うのも一方法だ。

新品で購入する場合は、基本的にSIMロック版を買うメリットは無い。2019年9月まではキャリアショップで買うと割引が受けられることがあったが、10月以降は規制される。 ただし、キャリアショップによるサポートを受けられることがメリットに感じる人には、その程度のメリットはあり得る。

iPhone 新機種発売に合わせてソフトバンクの「半額サポート+」auの「アップグレードプログラムDX」が設定されたが、下表の通り、普通にSIMフリー端末を購入するよりも割高で使い勝手の悪いSIMロック品を購入することになる。しかも表示された条件はきっかり2年後に、また同じキャリアでSIMロック端末を購入する必要がある。使い方によってはさらに割高になってしまう。

Apple直営の通信販売では送料無料だし、期間・回数限定だが分割金利0%キャンペーンも実施している。Apple Store へ出向けば設定のサポートも受けられる。普通に Apple Store(店舗または通信販売)で購入する方が気軽でお得だ。

IPhone11 simfree vs sblock.png

上表は iPhone 11 を例に、SIMフリー版とSIMロック版の価格を比較したもの(消費税8%で算出)。最下段は一般的なクレジットカードで24回払いにした場合との比較だが、「半額サポート+」の支払い総額はそれを上回る試算結果となった。 追い詰められたキャリアは「半額サポート」と称してお得感を演出するが、支払い総額は高くなる上に、キャリアが指定するSIMロック機種への買い替えが必須なので、一般にはSIMフリー版の方が自由度が高くて価格も割安となる。普通にSIMフリー版を買って好きなだけ使ってから中古店に売る、または家族等に譲る方が賢明だろう。 iPhone 11 も参照

ただし、SIMフリーの機種を買う場合、基本的には使い方のサポートは有償になる。iPhoneの場合は使っている人が多いし、「AppleCare+」を付ければメーカー公式の長期保証とサポートがセットで付いてくる。落下等の損傷もカバーされるので、一緒に購入すると良いだろう。

一方、Android端末ではメーカーの長期保証やサポートが弱いことがあるので、使い方が分からなくてキャリアショップに聞きに行くことが多いような人は、割高であってもキャリアショップで買う方が、結果的には良いかもしれない。

また、メリットとは違うが、キャリア専売の機種など、SIMフリー版が販売されていない端末を購入したい場合は、SIMロック版を購入せざるを得ない場合がある。

このほか、Android端末では、キャリアが販売している機種は当然ながらそのキャリアのネットワークに最適化されている。一方で、SIMフリーの機種は、SIMロックこそ無いが、各社のネットワークに最適化されているとは限らないので、自分が使いたい回線に適したバンド構成になっているかを確認する必要がある。そうした難しさがなく気軽に使えるという意味では、キャリアが販売する機種を購入することはメリットになり得る(この場合、SIMロックか解除済みかは関係ない)。

似た例として、IMEIロックがかけられたSIMカード(ソフトバンクのAndroid機種用SIMカードなど)を使いたいときに、ソフトバンクの端末を購入することがある(これもSIMロックの状態は関係ない)。

余談だが、昔はキャリア販売でない端末にもSIMロックされているものがあった。なぜそのようなことをするのかは不明だが、背後でキャリアからの販売奨励金などが出ていたのだろうか?

SIMロック解除方法

SIMロックされた状態のau端末 解除は義務化されたが、解除方法はキャリアや端末によりまちまち

2019年9月より、SIMロックの解除に応じることが義務化されたので、中古店などで購入した端末も原則としてSIMロックを解除できる。

例外として、ネットワーク利用制限の対象になっている(いわゆる「赤ロム」状態の)場合と、購入日から100日以内の端末は解除できない。

中古店で購入する場合、ネットワーク利用制限の対象になったときは無期限で返品に応じる店もある(「赤ロム永久保証」などと呼ばれる)ので、そうしたサービスを行っている店で購入するのが安心。

また、各キャリアはSIMロック解除に消極的で、わざわざ手続きを面倒にしている節がある。こうした作業が面倒に感じる場合は、最初からSIMフリーの端末を購入する方が賢明かもしれない。

SIMロック解除できない場合

国内では一般に、下記のいずれかに引っかかる端末はSIMロック解除できない。

iPhone・iPad

iPhone・iPadシリーズのSIMロックはメーカー(Apple)が管理しており、端末を販売した携帯キャリアからSIMロック解除のリクエストを送ると、しばらくしてOTAで解除される仕組みになっている。

よって、解除の手続きは各社まちまちだが、手続き完了後の解除作業は共通。詳しくは下記ページを参照。

IMEIの確認方法は、端末の電源を入れてから、設定 → 一般 → 情報 → 下の方にスクロール → IMEI(15桁の数字)。

なお、iPhone XS、XS Max、XR、iPhone 11、11 Pro、11 Pro Max は eSIM を内蔵しているが、これを利用する場合も、SIMロックの解除が必要になる

※MNO3社がeSIMを使うサービスを提供すれば、同じキャリアに限りSIMロック解除不要で使えると考えられるが、現状eSIMのサービスを提供しているのは国内ではIIJのみのため、eSIMを使う場合はSIMフリー版かSIMロック解除後の端末が必要になる。

iPhone・iPadは、日本国内で販売されているモデルはSIMフリー・SIMロックともに中身は共通で、バンド構成も同じ。2019年9月現在、日本国内で販売されている製品は全て国内全キャリアのネットワークで使うことができる。

また、中古店などで販売されている国内版iPhone・iPadは、SIMロックを解除すれば、SIMフリー版と同様に使うことができる。

Apple Store へ行けばSIMフリー版のiPhoneを普通に販売しているし、通信販売も実施している。iPadは家電量販店でも販売されている。2019年10月からは回線契約を条件にした端末の大幅値引きが禁止され、キャリアショップで買うメリットはあまり無い(iPhoneの場合、あえてキャリアショップで買わずとも Apple Store でもサポートを受けられるし、もちろん AppleCare も付けられる)。要らないオプションやコンテンツを付けられたり、割高な周辺機器を売りつけられる心配もない。中古店の買取価格もSIMフリー版の方が高めになるので、これからはSIMフリー版を買う方が賢明だろう。 iPhone 11 も参照

Android

SIMロック解除番号が発行されてそれを端末に入力する方法(ドコモとソフトバンク)と、キャリアのサーバに登録された情報を端末が読みに行く方法(au)の2通りがある。

IMEI(15桁の数字)の確認方法は、端末の電源を入れて、Android標準の電話アプリで *#06# にダイヤルする、または 設定 → 端末情報 → 端末の状態 から探す(Androidは設定画面をメーカーがカスタマイズできるので、機種によって異なる)。

Androidの機種は、同じメーカーの同じブランドであっても、販売元(キャリア)によって対応バンドが異なることが多いので、都度確認が必要。

NTTドコモ

ドコモでは、中古店などで購入した端末もオンラインでSIMロック解除できる(無料)。ドコモショップに持ち込むと手数料を取られるので、オンラインでの解除がおすすめ。 以下はオンラインで解除(無料)する場合の手順。

My docomo にログインし(無ければ無料で開設)、IMEIを送信すると「SIMロック解除コード」が表示される。以降の手順を示したページへのリンクもあり、他社よりも親切
  1. SIMロック解除対応機種および対応周波数帯(2015年5月以降に発売された機種)を確認する
  2. SIMロック解除したい端末のIMEIを確認する
  3. dアカウントを用意する(無い場合は無料で新規発行できる)
  4. My docomo にログイン
  5. 「ドコモオンライン手続きなら24時間いつでも」の中の「その他のお手続きはこちら」をクリック(タップ)して「ドコモオンライン手続き」に進む
  6. 右下の「その他」の中の「SIMロック解除」をクリック(タップ)
  7. 2段階認証を要求された場合は、画面の手順に従って進む
  8. IMEIを入力
  9. すぐに画面にSIMロック解除コードが表示される(右上図)とともに、メールでも届く
  10. 端末の電源を落とし、他社のSIMを入れて起動する
  11. SIMロック解除番号を入力するよう促す画面が表示されるので、入手したSIMロック解除コードを入力
  12. 解除されたら一旦再起動し、利用する回線事業者(MVNO等)の指示通りにAPNを設定する

au

auは新品購入した本人が回線契約中に限り My au での手続き(無料)ができるが、それ以外の場合はキャリアショップに持ち込む必要があり、手数料3,000円税別を徴収される。 以下は中古店などで購入した端末をキャリアショップに持ち込む場合の手順。

auのSIMロック解除手続き後に渡される伝票 赤枠内に次の作業が記されているが不親切
  1. 【店頭】端末と身分証をキャリアショップに持ち込む
  2. 【店頭】SIMロック解除を依頼する。契約が無いとできないと言われた場合は、2019年9月1日より変わった旨伝える
  3. 【店頭】SIMロック解除手数料(3,000円税別)を支払う
  4. 【店頭】AndroidではSIMロック解除作業方法を印刷した伝票(右図)を渡される
  5. Wi-Fiに接続できる場所で、端末の電源を落とし、他社のSIMを入れて起動する
  6. Wi-Fiに接続された状態で、設定→端末情報→SIMロックの状態→「更新」
  7. 更新されたら一旦再起動し、利用する回線事業者(MVNO等)の指示通りにAPNを設定する

ソフトバンク・ワイモバイル

ソフトバンク・ワイモバイルは、新品購入した本人が回線契約中に限り My Softbank, My Y!mobile での手続き(無料)でSIMロック解除コードを入手できるが、それ以外の場合はキャリアショップに持ち込む必要があり、手数料3,000円税別を徴収される。 以下は中古店などで購入した端末をキャリアショップに持ち込む場合の手順。

  1. 【店頭】端末と身分証をキャリアショップ(ソフトバンクワイモバイル)に持ち込む
  2. 【店頭】SIMロック解除を依頼する。契約が無いとできないと言われた場合は、2019年8月21日より変わった旨伝える
  3. 【店頭】SIMロック解除手数料(3,000円税別)を支払う
  4. 【店頭】AndroidではSIMロック解除番号を印刷した伝票を渡される
  5. 端末の電源を落とし、他社のSIMを入れて起動する
  6. SIMロック解除番号を入力するよう促す画面が表示されるので、伝票に示された番号を入力する
  7. 解除されたら一旦再起動し、利用する回線事業者(MVNO等)の指示通りにAPNを設定する

対応バンド

元々SIMフリーで販売されている機種や、SIMロックを解除した端末は、キャリアに関係なく使えるが、実際の使い勝手は、端末がキャリアが提供しているバンドに対応しているかが重要になる。

【対応バンド】早見表

端末を購入する際は、まず仕様(スペック)表の対応バンド一覧を確認しよう。太字にした重要バンド全てに対応している機種ならば、不自由しないだろう。(MVNOも同様)

NTTドコモ, IIJのフルMVNO(プリペイドeSIM
LTE Band 1, 3, 19, 21, 28(B), 42
au
LTE Band 1, 11, 18, 26, 28(A), 41, 42
※18 と 26 はどちらかに対応していればOK
ソフトバンク・ワイモバイル
LTE Band 1, 3, 8, 28(B), 41, 42
楽天モバイル自社回線
LTE Band 3 に加えてauのバンド(ローミング用)

以下、各バンドの特性について少し詳しく解説する。 左の番号は優先順位。バンド(Band)は B と略記する。例:Band 1 → B1

【対応バンド】NTTドコモ(MVNOを含む)、IIJmioフルMVNO

  1. (FD-)LTE B1 - 国際バンドで、対応機種が多い。日本でも3キャリアのメインバンド。B1に対応していない機種は(ほとんど無いと思うが)買ってはいけない。
  2. (FD-)LTE B19 - いわゆるプラチナバンド。しかし世界中でドコモのみが使っているバンドで、対応していない機種が多い。ビル陰や地下、山間部などでは B19 しか入らない所も多いので、ドコモ網を使うならB19対応機種を選びたい。
  3. (FD-)LTE B3 - 国際バンドで、対応機種が多い。ドコモでは東名阪のみで使えるが、利用者が多い都市部では B1 が混雑して重い(遅い)ことがあるので、東名阪で使うなら B3 にも対応している機種を選ぶと良い。
  4. (FD-)LTE B21 - B3と同様の理由で、対応している方が良いが、世界中でドコモのみが使っているバンドなので、対応している機種は少ない(そのぶん、対応機種を持っていると快適に使えるかもしれない)。
  5. (FD-)LTE B28(B) - 新しい国際バンドで、対応機種が増えつつある。ドコモではB19と同様の使われ方がされているが、まだあまり使われていないので、現時点では B19 に対応していれば良いと思う。

  6. TD-LTE B42 - 今後展開が予定されているので対応しているに越したことはないが、今のところあまり恩恵はない。

格安SIM(MVNO)は、大多数がNTTドコモの回線を提供している。有名どころでは、IIJmio・BIC SIM、イオンモバイル、OCNモバイルONE、トーンモバイルnuroモバイル(D)、mineo(タイプD)、U-mobile など。

【対応バンド】ソフトバンク・ワイモバイル(MVNOを含む)

ソフトバンク(SB)・ワイモバイル(YM)では、現状B1,3,8に対応していればまず困ることはない。

  1. (FD-)LTE B1 - 国際バンドで、対応機種が多い。日本でも3キャリアのメインバンド。B1に対応していない機種は(ほとんど無いと思うが)買ってはいけない。
  2. (FD-)LTE B8 - いわゆるプラチナバンド。国際バンドで、本来は対応機種が多いのだが、日本ではSB・YMのみが使っているためか、日本の他キャリアが販売する端末ではあえて無効にされていることも多い(B5に対応していてB8非対応の機種はまずこのパターン)。しかしビル陰や地下、山間部などでは B8 しか入らない所も多いので、SB・YMを使うなら B8 対応機種を選びたい。
  3. (FD-)LTE B3 - 国際バンドで、対応機種が多い。旧イーモバイルのメインバンドで、SB・YMでは B1 と並んで多く使われるメインバンドなので、B3 対応機種を選びたい。
  4. TD-LTE B41 - 日本では AXGP と WiMAX2+ で使われており、ここが使えると快適さが増す。
  5. (FD-)LTE B28(B) - 新しい国際バンドで、対応機種が増えつつある。B8と同様にビル陰などに届きやすい性質がある。都市部で補助的に使われ始めているが、現時点では B8 に対応していれば良いと思う。

  6. (FD-)LTE B11 - 今後展開が予定されているので対応しているに越したことはないが、今のところあまり恩恵はない。
  7. TD-LTE B42 - 同上。都市部の混雑地域でたまにB42が使われていることがある程度。

格安SIMは少ない。本家Y!mobile(ワイモバイル)LINEモバイル、mineo(タイプS)、nuroモバイル(S)、Nomad SIM など。

【対応バンド】au(MVNOを含む)

世界中でauしか使っていないバンドが多く、対応機種が少ないきらいがある。また、au網で通話を使う場合は、auのVoLTEにも対応した機種が必要になる。

  1. (FD-)LTE B1 - 国際バンドで、対応機種が多い。日本でも3キャリアのメインバンド。B1に対応していない機種は(ほとんど無いと思うが)買ってはいけない。
  2. (FD-)LTE B18/26 - いわゆるプラチナバンド。ビル陰や地下階、山間部で使うときには必須。18か26のどちらかに対応していればOK。
  3. TD-LTE B41 - WiMAX2+(とAXGP)で使われており、auではここが使えると快適さがぐんと増す。
  4. TD-LTE B42 - 都市部の鉄道沿線などを中心に使われ始めている。対応機種は少なく重視しなくて良いが、これが使えると快適さが増す。
  5. (FD-)LTE B11 - 対応している方が望ましいが、日本でしか使われていないバンドなので、対応機種が少ない。
  6. (FD-)LTE B28(A) - 新しい国際バンドで、対応機種が増えつつある。B18/26と同様にビル陰などに届きやすい性質がある。都市部で補助的に使われ始めているが、現時点では B18/26 に対応していれば良いと思う。

  7. (FD-)LTE B3 - 国際バンドで、対応機種が多い。auでは2019年以降に展開される予定。

格安SIMは、UQモバイルBIGLOBEモバイル(タイプA)、mineo(タイプA)、IIJmio(タイプA)などがある。

【対応バンド】楽天モバイル

詳しくは 楽天モバイル#MNOサービス を参照

2019年10月より試験サービス開始予定。商用サービスは2020年初頭には始まるだろうか?

当面、楽天モバイル自社回線は (FD-)LTE B3 のみ。加えてauのローミングサービスが使えるので、auのバンドに対応する必要がある。

また、楽天とauの VoLTE、および新しい音声ローミング方式「S10」にも対応する必要があるので、当面は同社が発表している対応機種で使うのが無難だろう。

SIMカードサイズ

現在の携帯電話・スマートフォンでは一般に、回線事業者と契約すると契約情報などが書き込まれたSIMカードが交付される。このSIMカードを端末に入れることで、データ通信や音声通話が使えるようになる。

SIMカードはその大きさにより、標準SIMmicroSIMnanoSIM の3種類が主に使われている(他にeSIMもある)。

スマートフォンでは、現在はほとんどの機種で nanoSIM が使われている。

データ通信端末では microSIM が主流だが、近頃の機種(例:Aterm MR05LN など)は nanoSIM に切り替わりつつある。

フィーチャーフォン(いわゆるガラケー)では、一昔前までは 標準SIM や microSIM が主流だったが、現在は nanoSIM が主流。

2018年現在、標準SIMはほとんど使われていない。(中古端末はモバイルルータなどで少数ながら標準SIMを使う機種が流通している。例:FS020W

かつてはスマートフォンでは microSIM、データ通信端末では標準SIMが主流だったので、中古店やメルカリなどでは今でもこうした古い機種が流通している。

SIMカードサイズが異なる場合は、契約している回線事業者に申し出ると交換してもらえるが、税別3千円ほどの交換手数料がかかる。また、現在では標準SIMを扱っていないキャリアも少なくない。

nanoSIM・microSIM・標準SIMは互換性があり、nanoSIMをmicroSIMや標準SIMの大きさに変換するSIMアダプタが数百円程度で売られている。 ただし、取り付け・取り外しに失敗すると端末を破損することもあり、その場合はメーカー保証の対象外になってしまうので要注意。

APNタイプにimsを追加

VoLTE

各社とも通話は VoLTE(ボルテ)を提供しているが、各社のVoLTEに対応しているか否かは仕様表にも明記されていないことが多く、使ってみないと分からない。

とはいえ、NTTドコモとソフトバンク・ワイモバイルで使う場合は、3G(W-CDMA)にも対応している機種が多いため、その場合はVoLTEに対応していなくてもCSFBで通話できる。

au(MVNOを含む)と楽天モバイルで音声通話を使う場合は、VoLTE対応が必須。

端末がVoLTEに対応していても、アクセスポイント名(APN)設定のAPNタイプに「ims」が追加されていないと VoLTE を使えないことがある。APNがプリセットされている場合でも、imsは入っていないことが多いので、要確認。

VoLTE通話の確認方法

AQUOS R compact 701SH でVoLTE通話中。アンテナピクトの4G表示が確認できる。HD通話に対応しているとHDアイコンが表示される。

SIMフリー端末がVoLTE通話に対応しているかどうかは、仕様表に書かれていないことが多いので、実際に使ってみないと分からないことが多い。

  1. 端末に通話対応SIMを1枚だけ入れて電源ON
  2. APN設定
  3. アンテナピクトの横に4G(またはLTE)表示が出ていることを確認
  4. 通話発信または着信
  5. VoLTEに対応していれば、通話中もアンテナピクトの横の4G(またはLTE)のまま。VoLTEに対応していない機種では3Gに変わる。

通話先は、自宅の固定電話や家族の電話を借りるなどしても良いし、各社の開通テストサービスを使っても確認できる。

NTTドコモ
1111 に通話発信→折り返し電話がかかってくる
au
111 に通話発信
※緊急通報と間違えないよう注意
ソフトバンク・ワイモバイル
11111 に通話発信

なお、通話アプリにHDアイコン(右図)が出る場合と出ない場合があるが、通話相手が高音質の音声CODECに対応しているかどうかによるので、アンテナピクト脇の4G/3G表示で見分けるのが確実。

キャリアの選びかた

NTTドコモの主要2バンド (FD-LTE Band 1, 19) と東名阪バンド (FD-LTE Band 3)

NTTドコモ

都市部から山間部まで幅広く圏内。 登山道などでも比較的使いやすい。

ほとんどのエリアが FD-LTE Band 1, 19 で構成されていて、大都市でもビル陰などでは Band 19 が使われることが多いので、この両方に対応した機種を使いたい。

一方で、ユーザーが多いこともあってか、都市部では混雑しやすい。東名阪では FD-LTE Band 3 も主力バンドとして使われている。国際バンドで対応機種が多いので、都市部で使う人は Band 3 にも対応している機種を選んでおくと良い。

全国のJR駅付近にあまねく基地局を設置しており、飯田線山田線(旧大志田・浅岸を含む)、小幌駅峠駅、旧田子倉駅(トンネル内のみ)などの秘境駅でも使える驚異的なエリア展開(LTE Band 19 要対応)。

ただし例外もあり、筆者がここ数年で出かけた範囲では、赤岩駅(2016年12月以降全列車通過)はドコモ圏外で、ソフトバンク圏内だった。

ソフトバンク・ワイモバイル

SB・YMのメインバンドは FD-LTE Band 1,3,8。全て国際バンドで対応機種が多い

大都市では最も快適。同社は当初プラチナバンド (Band 8) を持っておらず、Band 1, 3 で全国展開していたので(Band 1 は旧ソフトバンクモバイル、Band 3 は旧イーモバイル)、都市部では基地局を密に打っていることが奏功したのだろう。(使用帯域幅に収容している人数が少ないこともあるかもしれないが。)

また、プラチナバンド (Band 8) を獲得してからは山間部のエリア展開も進められ、2017年頃には山間部でもドコモと肩を並べるくらいにまで拡大した(LTE Band 8 要対応)。温泉場やスキー場などの観光地ではドコモよりも快適に使えることもある。

ただし、電波強度が弱い場所(圏内と圏外の境界付近)ではデータが流れないことが多い。アンテナピクトが少しだけ立つような場所では安定しない傾向がある。

LTE Band 1, 3, 8 はいずれも国際バンドで、海外で使われている端末も対応していることが多いので、海外在住者が国際ローミング等で使う場合も、ソフトバンク網は使いやすいと思う。

他に TD-LTE Band 41, 42 がよく使われているが、あれば多少快適になるかな、程度。おまけ程度と考えて良いと思う。

ワイモバイルはシェアプランが便利でお得。スマホプランを1契約持っていればSIMを4枚使え、メインバンドが全て国際バンドなので、SIMフリースマートフォンとタブレット、パソコン、カメラなど様々なLTE内蔵機器を組み合わせて使っている人に向いている。

KDDIの米沢大沢滑川基地局。山形県米沢市の滑川温泉は山中にある1軒宿で、周囲に人家はなく電気も来ていないが、2019年にauの中継局が設置された。
KDDIの米沢大沢滑川基地局。山形県米沢市の滑川温泉は山中にある1軒宿で、周囲に人家はなく電気も来ていないが、2019年にauの中継局が設置された。

au

静止して使う分には他社と遜色ないが、大都市では地下鉄やビル陰などでの通信断が多め。都市圏郊外の低層住宅地などでは遜色ない。

auの特長は UQ WiMAX 2+ を使えること。Band 41 対応機種を同圏内で静止状態で使うなら最も快適。ただし WiMAX はハンドオーバーに弱いので、移動中は不利となる。

一方で、3Gが特殊(CDMA2000という規格を採用していた)なことが足を引っ張っているのだろうが、LTEエリア展開が未成熟といった感じ。

山間部では他2キャリアに比べて明らかに弱く、山に入ると真っ先に使えなくなることが多い。秘境駅などでは使えないと思っておく方が良い(ただし山田線沿線ではいちばん使えたりするが…)。

auのLTEは日本でしか使われないような特殊なバンドが多いため、おのずと端末の選択肢も狭くなってしまう。エリア展開も後手に回ったぶん、auのLTEが使える所は大抵他社のLTEも使えるので、あえてau網を選ぶ理由があまりない。

ただし、近年は他社が圏外になる尾瀬上高地をはじめ、山奥の秘湯(右上写真)にも基地局を建てていたりして、特色を出している。

こうした山奥のエリアでは無線中継局が使われていることが多く、速度はお察しだが、他社が全く圏外になる山奥なので、多少なりとも使える価値は大きい。これらのエリアで使いたい場合は、FD-LTE Band 18/26(どちらかでOK)対応機種が必要。

よくある注意点

SIMフリー端末が必ずしも全キャリアで使えるわけではない

通信規格や周波数帯により使用する部品や内部プログラムに細かな違いがあるため、LTE(4G)やW-CDMA(3G)用の携帯端末は機種ごとに対応バンド(前述)が決まっている。SIMロックを解除しても対応バンドは変わらないので、予め端末の対応バンドを確認しよう。

ただし、ここ数年の iPhone は、SIMロック解除すれば各キャリアで使える。また、Google Pixel や Huawei製端末なども対応バンドが幅広い。有名メーカーでも Xperia などは使えないことも多いので、メーカーの(国内での)知名度はあまり関係ない。

キャリア独自のサービスは使えなくなる

キャリアが販売するAndroid端末には、各キャリアが提供するサービス専用のアプリ(キャリアメールやらバックアップやらフィルターやらやら)がプリインされていることが多いが、それらは回線を変えると使えなくなる。

設定から無効化できる場合は、無効にすればホーム画面からアイコンを消すことはできるが、端末から完全に削除することはできない場合が多い。

家電量販店などで元々SIMフリーとして販売されている機種には、キャリア独自のアプリがバンドルされていることはまず無いので、余計なプリインアプリが気になるなら、元々SIMフリーの機種を選ぶと良い。

キャリアメールは使えないので、Gmailなどに乗り換えよう

俗に言うキャリアメールとは、一般に、携帯電話キャリア(MNO) 3社が発行するメールアドレスを指す。同じMNOでもワイモバイルは含まれたり含まれなかったりして、定義は曖昧。

キャリアを乗り換えると、電話番号は引き継げる(MNP)が、キャリアメールのアドレスは引き継げない。ただし Androidでは事実上必須のGoogleアカウントに付属する無料の Gmail や、iPhone を使っていると無料で使える iCloudメールなどは、キャリアを乗り換えてもそのまま使える。

ガラケー全盛時代はキャリアメールが重要視されていたが、スマートフォンへの移行が進んだ今では GmailiCloudメール が普通に使われているので、せっかくスマートフォンを使っているのにまだキャリアメールを使っている人は、そろそろメールアドレスも移行する方が良いかもしれない。

GPS(GNSS)の掴みが遅くなることがある

NTTドコモが販売するAndroid機種に多いが、キャリアが販売する機種を他社の回線で使うと、位置情報サービス(GNSS)で衛星(GPS等)測位の補助に使われているA-GPSが使えなくなることがあった。

これは、NTTドコモが提供している特殊なA-GPSサービスが同社の「spモード」でしか利用できなくされているため。よって、NTTドコモの機種をMVNO(ドコモ回線)で使う場合にも起こる。

対策として、位置情報の設定を「高精度」にしておくと、Wi-Fiやモバイルネットワークの情報も使って位置推定するので、緩和される。

なお、元々SIMフリーとして販売されている機種や、iPhone・iPad を使っている場合は、この問題は起こらない。

アップデートはWi-Fi利用がおすすめ

フィーチャーフォン(ガラケー)では回線を乗り換えるとソフトウェアアップデートが動作しなくなる機種が多かった。近頃のスマートフォンでは Wi-Fi に接続してからアップデートするよう勧められることが多いが、回線を変えても普通にアップデートできる。

ただし、アップデート(OTA)で使ったデータ通信も課金対象になる(ギガが減る)ので、気になる場合は自宅等の Wi-Fi に接続してからアップデートすると良い。

テザリングが使えない?

キャリアが販売するAndroid機種でテザリングを使おうとすると、強制的に固定のAPNに接続する仕掛けや、特殊なサーバに接続して認証しないとテザリングを使えない仕掛けが含まれている機種があり、乗り換えると(MVNOを含む)テザリングが使えなくなる機種があった。

昔はこうした機種が多かったが、NTTドコモはいつの間にか解消した。

ソフトバンクでも、2018年春モデル以降ではこの不具合が解消しているようだ。

auは相変わらず、iPhone・Androidともにテザリング不可の機種が多いので要注意。

もしAndroid端末でテザリングできない場合は、APN設定の APNタイプに hipri,tether を追加すると、改善することがある。

FOMA SIM は使えない

NTTドコモの3G(FOMA)専用SIMは、4G(LTE)対応機種では使えない。これはドコモが網側でロックしている(FOMA SIM と LTE対応機種の組み合わせを検出すると遮断される)ためなので、つまり3G専用機種しか使えない細工がされている。SIMロックとは関係ない。

もっとも FOMA SIM は標準SIM、近頃の4G対応機種はnanoSIMまたはmicroSIMなので、いずれにせよ使えない。

修理受付は元々の販売店で

キャリアが販売している機種は、他のキャリアに乗り換えた後でも、元々販売したキャリアの販売店で修理受付が行われる。

一方、家電量販店などで元々SIMフリーとして販売されている機種は、購入した店舗、またはメーカーが修理窓口になる。

今使っているキャリアでは修理できないし、使い方の説明などのサポートも受けられない。手厚いサポートが欲しい人は、iPhone を買って Apple Store でサポートを受けるか、キャリア販売の端末を買って同じキャリアを使い続ける方が良いかもしれない。

参考

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