OCN モバイル ONE

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OCN モバイル ONE
OCNmobileONE 770yen.jpg
音声SIM 月額770円からの新料金
550円の料金コースもある)
事業者 NTTコミュニケーションズ
NTTレゾナント
NTTドコモ
利用回線 NTTドコモ (MVNO)
開始日 2019年11月20日
終了日 2023年 6月26日
通信方式 5G + 4G / 4G + 3G
5G Band(s) n78, n79, n257
4G Band(s) 1, 3, 19, 21, 28(B), 42
SIMカード マルチSIM (nano/micro/標準)
eSIM ×
SIMのみ契約
SIM交換手数料 (音声)3,733.4円 (データ)2,413.4円
データ容量 0.5 / 1 / 3 / 6 / 10GB
超過時最大速度 200Kbps
データ節約 節約モード
データ繰越 翌月末まで
データ追加 550円/GB(アプリ利用時)
テザリング ○ 制限なし
IPv6対応 ×
音声通話方式 VoLTE, 3G(CSFB)
通話料 11円/30秒
通話定額 オプション
着信転送
留守番電話 330円
非通知拒否
SMS
キャリアメール MMS非対応 無料
データシェア 容量シェア
国際ローミング 要申込、通話のみ可、有料
月額基本料金 音声 550~1,760円
データ 858~1,760円
契約時手数料 3,733.4円
MNP転出料 0円
期間縛り 無し
家族割 無し
光セット OCN光モバイル割 -220円/線
ポイント dポイント 1%
法人契約 × 法人向けは別建て
終了日 2023年 6月26日
サポート窓口 Webフォーム/チャット/電話
APN APN設定方法
iPhone対応 設定方法
OCN モバイル ONE サポート OCNマイページ

OCN モバイル ONE(オーシーエヌ モバイル ワン)は、NTTレゾナントが提供していた個人向けモバイルデータ通信サービス。ドコモの回線を借りるMVNO

いわゆる「格安SIMシム」「格安スマホ」大手のひとつで、シェアはIIJに次ぐ2位だった

OCN」は、NTTレゾナント(個人向け)およびNTTコミュニケーションズ(法人向け)が提供していた通信サービスのブランド名。

NTTレゾナントはNTTドコモの子会社で、同じくドコモの子会社になったNTTコミュニケーションズ (NTTcom) がMVNEをしている。

その運営会社であるNTTレゾナントは、2023年 7月 1日にNTTドコモに吸収合併された(5月25日発表)。「OCN モバイル ONE」や「050 plus」「OCN光」などの個人向け通信サービスは、2023年 6月26日をもって新規契約が打ち切られた。 ただし既存契約はNTTドコモに引き継がれ、2023年 7月以降もそのまま使い続けることができる

2023年 7月からは新たにドコモ直営の「irumoイルモ」が始まったが、料金等の条件面は悪くなるので、2023年 6月までに契約済みの人はそのまま「OCN モバイル ONE」を使い続ける方が良い

新たに格安SIMを契約する場合は、「日本通信SIM」や「IIJmio」(いずれもドコモのエリアでドコモの機種をそのまま使える)など他社の通信サービスを検討しよう。

2022年 6月までは個人向け・法人向けともにNTTコミュニケーションズ (NTTcom) が提供していたが、ドコモグループ再編に伴い、2022年 7月 1日より、「OCN モバイル ONE」「OCN光」「050 plus」などの個人向けサービスはNTTレゾナントに移管された。その1年後の2023年 7月、今度はNTTレゾナントがNTTドコモに吸収されるとともに、個人向けのOCNサービスはほとんどが打ち切られてしまった
総務省発表、2022年3月末。ただしIIJは個人向け「IIJmio」と法人向けサービスの合算。OCNも集計時点ではNTTcomが個人向け「OCN モバイル ONE」と法人向けOCNモバイルの両方を提供していたので、合算されたシェアになっている。
個人向けOCNサービスは受付終了した(既存契約はNTTドコモに引き継がれて継続利用できる)が、法人向けOCNサービスはNTTcomにより継続提供中。
OCN モバイル ONE のオンラインでの新規契約受付、およびエントリーパッケージの利用開始手続き(アクティベート)は2023年 6月26日 午前11時まで、ドコモショップでの新規契約手続きは 6月26日のショップ閉店時間までで打ち切られた。7月 3日よりエントリーパッケージの返金手続きが始まった。

2023年 7月以降どうなるの?

既存契約

OCN モバイル ONE の契約者には、ドコモが引き継いでサービス提供する。運営会社(NTTレゾナント)がドコモに吸収されて消滅するので、会社は変わるが、同じ料金で使い続けることができる。契約中のユーザーに手続きなどは一切不要

運営会社のNTTレゾナントでは、新規受付終了後も「既存のお客さまにご不便を掛けないよう、通信品質は維持する」と言っているようなので、通信品質などの使い勝手も大きくは変わらないだろう。

ただし、シェアSIMの追加はできなくなる(2023年 6月26日 午前11時で打ち切られた)。

また、「050 plus」と「OCN 光」の新規契約も打ち切られたので、「050 plus セット割」や「OCN光モバイル割」を新たに組むことは事実上できなくなりそうだ(既に利用中の場合は継続して利用できる)。

「OCN モバイル ONE オンラインショップ」での機種変更 2023年6月21日時点で取扱機種の多くが「品切れ」になっている

機種変更

今のところ、「OCN モバイル ONE オンラインショップ」と機種変更サポートは継続されるようだ。

とはいえ、irumoが発表された翌日の 6月21日時点で、取り扱いスマートフォンの在庫は多くが「品切れ」になっていた(右図)。

今後、機種変更サポートが継続されても、選べる機種がほとんどないという状況になることも考えられる。

運営会社のNTTレゾナントでは、新規受付終了後の(機種変更用の)新機種投入については「お客さまニーズを踏まえて検討する」と言っているようだが、期待はしない方が良さそうだ。

もっとも、家電量販店や中古店などでSIMフリー機種やドコモ向けの機種を購入し、自分でSIMカードを差し替えて使えば、何も問題なく使い続けることができる。データ移行などの有償サポートを提供している家電量販店もあるので、設定が不安ならばそうした店で購入するのも方法だ。

または、次回機種変更の頃合いに、ワイモバイル楽天モバイルIIJmio・BIC SIM、イオンモバイルなどの格安SIMに乗り換えても良いだろう。

エントリーパッケージ

オンラインショップやフリマ等でエントリーパッケージが叩き売られていたが、これらのエントリーパッケージの利用開始手続き(アクティベート)も、2023年 6月26日 午前11時までで打ち切られたので、もう使うことができない。うっかり購入しないよう気をつけよう。

発表されてからわずか6日で打ち切られてしまい、あまりに唐突すぎて驚く。知らずに使いそびれた人もいるのではと気がかりだが、購入済みのエントリーパッケージの取り扱いについては何も情報が出ていないパッケージ購入代金がドコモより返金されることが、7月 3日になって発表された。

2023年 6月19日までにパッケージ単品で購入し、パッケージが手元にあり、利用されなかった物の、購入代金相当が返金対象となる。

返金申請はWebフォームで行う。パッケージの画像(アクティベートコードが見えるもの)と、パッケージ購入証跡(購入日、購入金額、購入品目が確認できるもの)が必要。

新規契約

OCN モバイル ONE の新規契約は、2023年 6月26日 午前11時で打ち切られた

7月から始まるirumo」は月額料金が大幅に上がり、通話料も倍額になり、500MBコースに付いていた無料通話も廃止されるなど、条件面で大幅に悪化するので、7月以降に格安SIMを契約する場合は「日本通信SIM」や「IIJmio」(いずれもドコモのエリアでドコモの機種をそのまま使える)など他の通信サービスを検討する方が良いだろう。

「OCN モバイル ONE」と「irumo」の比較

ドコモは「OCN モバイル ONE」ユーザーに 7月以降「irumo」へのプラン変更を呼びかけるつもりのようだが、OCNから「irumo」に変更すると月額料金が高くなる上、無料通話がなくなる、通話オプションが値上がりする、メールが有料になる、使えない端末が増えるなど、条件が悪くなる

今のところ、特段の移行措置なども無く、irumnoに変更しても良いことは何もない

OCNのまま変更しなければ今の料金・条件で使えるので、2023年 6月までに契約したユーザーはなるべく変更しない方が良いだろう。

OCNでは4G/5Gを切り替えることができるが、「irumo」では5G契約のSIMしか発行されないので、5G非対応の端末を中心に、不具合が起きることがある。
(2023年 6月20日現在)
OCN モバイル ONE 500MB/月 3GB/月 6GB/月 10GB/月
irumo 0.5GB 3GB 6GB 9GB
月額
料金
正価(縛り無し) 550円550円 990円2,167円 1,320円2,827円 1,760円3,377円
光セット割適用後 770円1,067円 1,100円1,727円 1,540円2,277円
通話
料金
従量通話料 11円22円(30秒あたり)
無料通話 220円分無し 無し
かけ放題 完全かけ放題 1,430円1,980円
かけ放題 10分5分 935円880円
トップ3無し
メールアドレス 無料有料 330円
データくりこし ○ 対応(翌月まで)× 非対応
節約モード ○ 対応× 非対応
データ超過後制限 200Kbps128Kbps 200Kbps300Kbps
データ容量追加 追加1GBあたり 550円1,100円
gooニュース
カウントフリー
アプリでカウントフリーで読める× 非対応
テザリング ○ 制限なし
容量シェア ○ 対応× 非対応
050 plus セット割 対応(請求統合した050plusが165円引き)× 非対応
光セット割 対象外 月々220円引き → 月々1,100円引き
契約
場所
公式Web
即日受渡カウンター ×
ドコモショップ
ドコモショップ
でのサポート
どちらも原則有料
(dアカウントなどの設定と「ドコモスマホ教室」はキャリアを問わず無料)
機種変更サポート ×
  • 金額は税込、ユニバーサルサービス料電話リレーサービス料
  • OCN モバイル ONE の「1GB/月」コースは「irumo」に対応コースが存在しない
  • OCN モバイル ONE の「10GB/月」コースも「irumo」に対応コースが存在しないが、便宜上9GBコースと比較する。irumoで10GB使う場合はさらに1,100円加算

OCN モバイル ONE の特徴

以下は2023年 6月までの内容。契約済みの人はそのまま使い続けることができる。

ドコモのエコノミーMVNO」に参画しており、ドコモショップでも契約できる。ドコモショップでは回線契約(SIMカード)のみでもいいし、ドコモの端末を一緒に購入することもできる(価格は無割引)。ドコモショップで契約するとSIMカードが即日発行されてすぐに使い始められるとともに、初期設定のサポートを受けられるため、端末の設定に自信がないユーザーに好評のようだ。

一方、店頭サポートが不要な人には直販(通販)サイトで売れ筋SIMフリースマートフォンを格安販売しており、スマートフォンの買い替えと同時に契約するとお得になることが多い。お得な契約方法は#キャンペーンを参照。⇒終了

メリット

  • 他社にありがちな家族割・光セットなどの縛り無しに、1人からシンプルに安い
  • 月額550円の「500MB/月コース」(無料通話10分相当付き)をはじめ、通話中心の少容量ユーザーに適した料金
  • 従量通話料がドコモの半額(11円/30秒)で、着信転送や留守電も使える
  • 家族や親しい友人など3人にかけ放題になる「トップ3」(月額935円)
  • 余ったデータ容量を翌月に繰り越して使える
  • 複数のSIMカードを追加して、データ量をシェアして使えるので、スマートフォンだけでなく、LTE内蔵パソコンやタブレットも使える
  • OCN モバイル ONE はMVNOの中では比較的快適に使えることに定評があり、平日朝夕の通勤時間帯や昼休みにもそこそこ快適に使える
  • OCN モバイル ONEアプリ(AndroidiPhone)で「節約モード」にすると、データ容量を消費せずに最大200Kbpsの通信ができる。低速にはなるが、メールやLINEトークくらいなら使い放題。
  • SIMフリー版やSIMロック解除済みのiPhoneを使える。最新のiPhoneにも対応。
  • 契約、料金コース変更、解約まで、各種手続きをオンラインで完結できる(ショップに出向く必要はない)
  • 通販(OCN モバイル ONE オンラインショップ)で契約すると、端末を安価に購入できる
  • ドコモショップでも契約できるので、初期設定が不安なのでサポートしてほしい人に向いている。もちろん機種購入やドコモスマホ教室の受講もできる。
  • dポイントが貯まる

デメリット

  • eSIMが使えない
  • 大容量プラン(コース)は無いので、月々10GBで足りない場合は他社に乗り換える必要がある
  • 予備回線用には日本通信SIMpovo 2.0 などの方が安い
  • 楽天モバイルahamoなどと違い、海外では使えない
  • 店頭サポートは無い
  • 法人名義では契約できない
ドコモショップでは新規契約(乗り換えを含む)などに限ってサポートがあるが、使用中のサポートはドコモショップでは受け付けていない。
「OCN モバイル ONE」は個人名義でしか契約できないが、法人では「OCN モバイル ONE for Business Type Com」を利用できる。個人向けと違って「フルMVNO」と「ライトMVNO」を選択でき、回線はドコモだが、端末のSIMロック解除が必要。一般的なスマートフォンでの利用もできるが、端末のセット販売は無い。10MBから50GBまでの容量コースがあって、多回線契約して、回線毎に休止できたりするので、従業員用のスマートフォンはもちろん、混雑時にもZoomなどを使いやすい従業員向けテレワークプランなどもある。多回線管理機能が提供されており、一時休止もできるので、IoTでの利用にも向く。

料金コース

SIMタイプとデータ容量別に計11コース

全国のドコモのエリアで、4G5Gデータ通信を使える。

音声/SMS/データの3タイプ、月間データ容量は0.5/1/3/6/10GBの5コースから選択(ただし0.5GBと1GBは音声のみ)となり、計11コース。

コース 500MB/月 1GB/月 3GB/月 6GB/月 10GB/月
月額
料金
音声 550円 770円 990円 1,320円 1,760円
SMS - - 990円 1,320円 1,760円
データ - - 858円 1,188円 1,628円
通話
料金
従量通話料 11円/30秒 (特殊なアプリ不要でドコモの半額)
無料通話 220円分 なし
かけ放題 完全かけ放題 1,430円、10分 935円、トップ3 935円
データくりこし ○ 対応(翌月まで)
節約モード ○ 対応
データ超過後制限 200Kbps
テザリング ○ 制限なし
容量シェア ○ 対応
050 plus セット割 対応(請求統合した050plusが165円引き)
OCN光モバイル割 対象外 月々220円引き
契約
場所
公式Web
オンラインショップ
即日受渡カウンター
ドコモショップ

2021年4月からの新料金では音声SIMとSMS付に料金差が無くなったので、特段の理由が無ければ音声SIMを選んでおこう

あとはデータ容量を選ぶだけなので、実質5コース。データ容量は毎月でも変更できるので、自分が使うデータ量をある程度把握できている人には苦にならないだろう。

余ったデータ容量は翌月末まで繰り越して使える。不足しても追加データ容量を1GBあたり550円で購入でき(アプリ利用時)、ワイモバイルUQモバイルなどよりも安価にデータチャージできる。

iPadモバイルルータ、ノートパソコン等でしか使わない場合は、データSIMを選べば若干安くなる。細かい話になるが、データSIMはユニバーサルサービス料電話リレーサービス料が不要(020番号が割り当てられる)のため、もう数円安くなる。ただしデータSIMではSMSも使えないので、スマートフォンやAndroidタブレットで使う場合はお勧めしない。
データ容量は月末を除きいつでも「マイページ」で変更できるが、翌月から適用される。

2019年11月20日から始まった新コース

本稿では、2019年11月20日から始まり2021年 4月 1日に改定された「新コース」を扱う。

音声SIM・データSIMともに月額料金が大幅に引き下げられ、1GBコースでは月額770円(税別700円)。IIJmioとともに最安値に近い料金水準になった。(→詳細

さらに、2021年10月21日より「500MB/月コース」(月額550円)が追加された。日本通信SIMの月額290円~には敵わないものの、ドコモショップでも契約できるので、オンライン契約が苦手な人にも勧めやすい。

一方、従来の20GB・30GBコースは、新規受付を停止した。従来からの契約者は引き続き利用できるものの、料金は割高なまま据え置かれているので、ahamoIIJmioなどに移行する方が良さそうだ。

また、ahamo以来の新慣習に倣い、期間限定の値引きや最低利用期間・違約金などの縛りは廃止されるとともに、MNP転出手数料も無料化されている。

なお、2019年11月以前の旧コースも新規受付が継続されているが、あえて旧コースで契約するメリットは無いので、本稿では扱わない。

2019年11月~2021年 3月に契約した人も、手続き不要で新料金に自動移行している。

ドコモのエコノミーMVNO

2021年10月21日より500MB/月コースが新設された。

ドコモのエコノミーMVNO」と銘打たれているように、ドコモショップで契約できる料金コースとして投入された。

基本的なサービス内容は他の料金コースとほぼ同じだが、データ容量が0.5GBと少なく月額550円に価格が抑えられている。期間限定のキャンペーンではなく、セット割や家族割なども不要。1回線から、ずーっとこの料金だ。

従量通話料は11円/30秒なので、ドコモの半額。さらに220円分の無料通話が付いているので、最大10分相当の通話料が込み。少しだけ通話する人には得なプランと言えそうだ。通話が多い人はかけ放題オプションも利用できる。

ドコモショップが無い自治体の駅前商業施設に出店しているドコモショップ出張相談会の様子。ドコモの料金プランよりも、ドコモショップで契約できない「ahamo」と、MVNOの「OCN モバイル ONE」を前面に出してアピールする力の入れようだ

この料金コースは3Gガラケーユーザーをターゲットとしたと言うだけあって、ドコモユーザーに限らず、ガラケーからスマートフォンへの切り替えを検討している人にはぴったりだし、他社の格安データプランと組み合わせて通話用に使うにも良さそうだ。

月額550円から格安に使えるので、月額0円タダに惹かれて契約した楽天モバイルが値上がりして困惑している少容量ユーザーの乗り換え先としても人気が高まっているようだ。

ドコモを使っている人はデータ使用量が少ない人が多く、ガラケー・ガラホユーザーも多いようなので、ドコモショップで受け付けるのに適ししているのだろう。狙いが当たったのか、開始以降ドコモショップでも大々的に宣伝して契約獲得しているようだ。

この料金コースはドコモショップでも契約できるし、オンラインでも契約できる。ドコモショップで契約できるのは500MBコースのみのようだが、翌月以降に他のコースに変更することや、逆に他のコースから500MBコースに変更することもできる

SIMのみ契約のほか、端末購入もできるが、取扱機種は契約場所によって異なる

ドコモショップ一部家電量販店のドコモ売場を含む)では、ドコモが販売している機種を購入できる。端末代金は無割引だが、「ケータイ補償サービス」や36回払い(審査あり)・「スマホおかえしプログラム」を利用できる。

ドコモショップではSIMカードの交換やdアカウントの設定など基本的なサポートをしてもらえるし、別途料金がかかるがLINEなどのアカウント設定もしてもらえる(もちろん自分ですれば無料)。ドコモショップでのサポートを受けられるのは契約時のみなので、機種変更が苦手な人は、エコノミー契約の際に設定等もドコモショップで済ませておくと良いだろう。

公式Webサイトでオンライン契約する場合は、他の料金コースと同様に、OCNが販売する機種を購入できる。 「OCNモバイル オンラインショップ」ではOCN(NTTレゾナント)が取り扱っている機種を購入できる。

家電量販店のSIMフリー売場では、SIMフリー機種を購入できる。

初期費用3,300円は、ドコモショップ/オンラインどちらで契約してもかかるが、公式WebサイトでSIMのみ契約する場合に限りエントリーパッケージも利用できる(ドコモショップ、オンラインショップ、および公式サイトでも端末セット購入時には利用不可)。

なお、どこで購入してもドコモショップのスマホ教室を利用できる

契約時に60歳以上の人は、1年間はデータ容量が0.5GB追加されて、実質1GB使えるキャンペーンが実施されている。また、500MBコースは「OCN光モバイル割」対象外になる。
コース変更の手続きはドコモショップではできないので、「OCN モバイル ONE アプリ」(AndroidiPhone)または「OCNマイページ」で申し込む必要がある。また、他の料金コースでは220円分の無料通話は付かない。既存契約者のコース変更手続きは2021年10月21日から受付開始、翌月から適用。
要予約。ドコモスマホ教室は回線契約の有無にかかわらず利用できるので、OCN モバイル ONE はもちろん、他社のユーザーや、スマートフォンを持っていない人でも利用できる。

通話機能

音声通話を利用できるのは音声SIMのみ。通話方式はVoLTEまたは3G(CSFB)。

SIPが規制されているわけではないので、データSIMでも050plusや他社のIP電話サービスを使った通話はできる。

通話料は従量制だが、従量通話料は税込11円/30秒で、ドコモの半額。発信時に特殊なアプリを使う必要はないので手軽だかけ放題オプションもアプリ不要で利用できる。

117(時報)や177(天気予報)などの3桁特番、#特番、0570ナビダイヤルなどへの発信はドコモ経由になり、高額な標準通話料22円/30秒がかかるので要注意。
他社と同じプレフィクス方式なのだが、他社に先駆けて2021年 4月よりプレフィックス番号自動付与に対応したため、専用アプリ不要になった。

転送電話(着信転送)は標準で利用できる(申込不要・月額無料、転送通話料は都度課金される)。ahamoは転送すらできず、いざという時に困るが、OCN モバイル ONE は格安だが電話機能は充実している。

留守番電話サービスは別料金になっており、月額330円(税別300円)のオプションを契約する必要があるが、不便かつ高いので、「スマート留守電」を使う方が良いと思う。

非通知通話の着信を拒否する、他社の「ナンバー・リクエスト」にあたる番号通知お願いサービスを、月額無料で利用できる

かけ放題オプション

  • 10分 - 月額935円(税別850円)で、誰とでも10分以内通話し放題(10分定額)になるオプション。10分超過時の通話料は11円/30秒。
  • トップ3 - 月額935円(税別850円)で、上位3電話番号への通話が0円(3番号のみ完全定額)になるオプション。3番号は毎月自動判定されるので登録不要。3番号以外への通話料は11円/30秒。
  • 完全 - 月額1,430円(税別1,300円)で、誰とでも通話し放題(完全定額)になるオプション。

OCNでは「トップ3」が特徴的。(今時はLINEを使う人が多いだろうが)家族や恋人など特定の人とよく通話する人に向いている。自動判定なので登録不要で使えるのも利点。個人で通話が多い人には嬉しいオプションでは。

いずれも通話発信時に専用アプリは不要(2021年 4月から)。Android・iPhoneの標準電話アプリを使って普段通りに発信すれば適用される。

ただし、0570ナビダイヤルは通話オプションの対象外になる(ドコモ経由の高額な通話料22円/30秒が適用される)ので、うっかり発信しないよう注意したい。

また、117番(時報)、177番(天気予報)などの3桁特番への発信も対象外になる(通話料22円/30秒)ので要注意。

通話オプションの申し込み・解除は、月末日を除くいつでもできるが、翌月から適用になる。ただし音声SIMの新規契約と同時に申し込む場合に限り、初月無料で利用できる。

SMS、+メッセージ

SMSは標準で使える(データSIMを除く)。メッセージ送信料金は従量制だが、月内5通目までは無料。アプリはスマートフォンに標準搭載されていればそれを使えるが、無い場合は Google play でメッセージアプリをインストールして使おう。

iPhoneは標準搭載のメッセージアプリを使う。iPadではSMSを使えない。

+メッセージ(プラスメッセージ)は2021年 9月末より11月24日から使えるようになった。

Google play (Android)または App Store (iPhone・iPad)でアプリをダウンロード・起動し、画面の指示に従って設定すると、使えるようになる。

なお、Androidで「+メッセージ」アプリを設定すると、SMSも「+メッセージ」で送受信するようになる(SMSを他のアプリで使う場合は「+メッセージ」も使えない)。他のアプリの使い勝手を気に入っている場合は気をつけよう。

「+メッセージ」同士のメッセージ送信料金は無料(データ通信料金に込み、Wi-Fiも使える)だが、相手も「+メッセージ」を使っている必要がある。

E-mail

いわゆるキャリアメールでは無いが、OCNのメールアドレスが1つ無料で提供される。メールソフトの設定は自分で行う必要がある。 →OCNメールの新規設定

ドコモショップや家電量販店の即日受渡カウンターで契約した場合は、SIMカードはその場で発行されるが、OCNのメールアドレスやパスワードは後日送られてくる「OCN会員登録証」に記載されているため、メールは書類が届くまで使えないので注意しよう。

ドコモからの乗り換えで @docomo.ne.jp メールアドレスを引き続き使いたい場合は、ドコモ解約日から31日以内に「ドコモメール持ち運び」(月額330円)を契約すれば引き続き使える。

とはいえ、キャリアメールは何かと不便があるので、できるだけ無料のGmailiCloudメールに乗り換えておくことをお勧めする。

容量シェア

SIMカードを最大5枚まで追加して、契約データ容量をシェアして使うことができる。音声/SMS付/データを問わずシェア・追加できる。

スマートフォンだけでなく、iPadやAndroidタブレット、ノートパソコンなどを1人で複数使うときに便利だ。音声SIMを追加して、家族でシェアして使うこともできる。

追加するSIMカード1枚ごとの月額料金(容量シェア月額料金)は、音声対応SIMカードとSMS対応SIMカードが572円、データ通信専用SIMカードが440円。

容量シェアSIMカードの初期費用(SIMカード追加時に容量シェアを同時に申し込む場合)は、4回目までは433.4円。5回目以降は3,300円(データSIMは1,980円)加算される。

OCN モバイル ONE では追加SIMカードにデータ容量は付かないので、シェアしても基本データ容量は最大10GBまで。足りない場合は IIJmio「ギガプラン」などを検討しよう。

iPadで使うならeSIMにすれば440円で2GB使えるのでお得。

OCNアプリ

AndroidiOS向けのアプリ。 OCN モバイル ONE のデータ利用量と残りデータ量、請求情報、dポイント残高などを簡単に確認できる。

また、OCNアプリで「gooニュース」を見ると、OCN モバイル ONE データ容量のカウントフリーとなる(ギガが減らない)。ただし動画と、他のブラウザで開いた場合は対象外。

エリア・機種・バンド

エリア・品質

エリアはドコモと同じで、ほぼ全国で使える。 2022年 2月25日より5Gにも対応した(無料オプション、要申込)。

MVNOなので接続料計算方法の制約などから、ピーク時に混雑(速度低下)しやすいきらいがあるが、混雑しやすい平日の朝と昼を避ければ、概ね快適に使える。

もっとも、ドコモ網を使うMVNOの中では OCN モバイル ONE は第三者機関の調査でも評価が高いだけあり、朝昼夕の混雑時も特段困るほど落ちることはない。

用途にもよるが、Web閲覧やキャッシュレス決済、地図参照などの普段使いで不自由することはないだろう。

対応機種

スマートフォンはもちろん、フィーチャーフォン(ガラケー・ガラホ)やデータ端末(モバイルルータやiPadセルラーモデルなど)でもAPNを設定すれば利用できる。

動作確認済み機種が公開されているので、契約前に確認しよう。

また、OCN モバイル ONE では直営の「OCNモバイル オンラインショップ」(旧称「goo Simseller」)で頻繁にスマホセットを格安販売しているので、機種変更したいタイミングでOCNに乗り換えるとお得だ。 (契約後の機種変更については#機種変更サポートを参照。)

3サイズ(nano/micro/標準)対応のマルチカットSIMが提供されるので、使いたい機器に適した大きさに切り出して使うことができる。

バンド構成はドコモと同じ。SIMフリーの機種や中古店などで購入した機種はもちろん、ドコモ向けの機種も基本的にはそのまま使える(auUQモバイル向け、ソフトバンクワイモバイル向けの機種は適さないことがある)。

対応バンド構成

  • 5G Band n78, n79 (Sub-6), n257 (mmWave)
  • 4G FD-LTE Band 1, 3, 19, 21, 28(B)
  • 4G TD-LTE Band 42
  • 3G W-CDMA Band 1, 6/19

※太字は主力バンド

VoLTE非対応の機種も使えるが、ドコモは2026年 3月までに3Gを終了予定なので、これから買うならドコモのVoLTEに対応している機種を選ぼう。

2022年 2月25日より5Gに対応した。5Gの利用には無料の「5Gオプション」の申し込みが必要。回線開通の翌日以降に申し込める。音声通話SIMのみ利用できる(データ通信専用SIM、SMS対応SIMは対象外)。

「5Gオプション」を有効にすると、3Gは使えなくなる。

APN

近頃のSIMフリー機種では予めAPNを設定済みになっている機種も増えてきたが、どの機種を使うにしても、基本的にAPNの設定が必要。iPhoneでは構成プロファイルを使う。

なお、OCNではIPv6は使えない

APN設定情報Android / iOS

IPv4グローバルアドレス

  • APN lte.ocn.ne.jp
  • ユーザー名 mobileid@ocn
  • パスワード mobile
  • 認証タイプ CHAP
  • APNタイプ default,supl,hipri,dun

IPv4グローバルアドレスがランダムで割り当てられる。

「新コース」(現行コース)で契約の場合。昔から使っている人、あえて旧コースで契約した人は、lte-d.ocn.ne.jp。ガラケーなど3G専用の機種では 3g-d-2.ocn.ne.jp。
dun を設定できない場合は tether を試してみる。
他社では多くの場合、IPv4はプライベートアドレスが使われているので、IPv4グローバルアドレスが使えるMVNOは珍しい。ただし2022年3月末2022年度第1四半期より順次、プライベートIPアドレスに切り替えられる予定だが、希望者には引き続き「グローバルIPアドレス」を利用できるよう検討しているそうだ。

IPv4プライベートアドレス

  • APN ocn.ne.jp
  • ユーザー名 mobileid@ocn
  • パスワード mobile
  • 認証タイプ CHAP
  • APNタイプ default,supl,hipri,dun

「新コース」(現行コース)で契約の場合のみ。昔から使っている人、あえて旧コースで契約した人はこちらを参照。

2022年 6月 6日より、希望者はAPN設定を変更することで、プライベートアドレスを利用できるようになった。と言っても特段のメリットはないので、特に希望する人以外は変更不要。セットされているAPNをそのまま使えば良い。

dun を設定できない場合は tether を試してみる。
むしろCGNを介することにより遅延が増すことも考えられる。

構成プロファイル

iPhone・iPadはAPNの設定ができないので、構成プロファイルを使う必要がある。

端末補償オプション

SIMフリー機種や、中古店で購入した端末、乗り換え前のキャリアで購入した端末などをそのまま使う場合は、「あんしん補償」(月額550円)を利用できる。OCN モバイル ONE 契約中はいつでも加入でき、幅広い機種で利用できるが、故障したスマートフォンの保証書または購入時のレシート等購入を証明する書類が必要。

オンラインショップで購入した端末は、「グーの端末補償」を利用できるが、購入と同時に加入する必要がある。

ドコモショップで購入した端末は、ドコモの「ケータイ補償サービス」を利用できるが、購入と同時に加入する必要がある。

コンテンツ関連

LINEの基本的な機能は使えるが、LINEの年齢確認はできない。ID検索などをしたい場合はIIJmiomineoが対応している。

キャリア決済は提供されていないので、クレジットカードなど他の支払い方法を利用しよう。 未成年などでクレジットカードの利用が難しい場合は、PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)15歳以上)、セブン銀行16歳以上)、ソニー銀行15歳以上)、楽天銀行16歳以上)、auじぶん銀行(15歳以上スマホデビットau PAY プリペイドカード)などのネット銀行が発行しているデビットカードの利用を検討すると良いだろう。

ポイント、セット割

gooポイント

dポイントに移行したため、gooポイントの進呈は2022年 4月30日(予定)で終了した

契約後に送られてくる「OCN会員登録証」に記載されている「OCNお客さま番号」(Nから始まる10桁の番号)を「gooポイント」に登録すると、月々40ポイント貯まっていた。

gooポイント100ポイントで料金100円値引きに使えた(要手続き)ほか、カタログギフトやクーポンなどに交換して使えた

ただし、ドコモショップでの契約手続き開始に伴い、dアカウントとの連携に順次切り替えられ、gooポイントは貯まらず、dポイントが貯まるようになった。

gooポイントは2022年10月31日(予定)で消滅するので、gooポイントを持っている人はdポイントに交換(1:1)しておこう。

dポイント

OCN モバイル ONE 契約後にdアカウント連携すると、dポイントが税別100円あたり1ポイント貯まる。基本料はもちろん、通話料や 050 plus なども対象

貯まったdポイントは加盟店で使える。

OCNの料金に使うこともできるが、100ポイント単位で都度交換手続きが必要なので、面倒。1ポイントから使える街のお店やメルカリなどで消化する方が手っ取り早いと思う。

「機種変更割引クーポン」はOCNマイページOCNアプリで取得できる(年1回まで)

機種変更サポート

OCN モバイル ONE 音声対応SIMを契約していると、OCN モバイル ONE オンラインショップの「機種変更サポート」で機種変更時に使えるクーポン(機種により、4,000円~10,000円分)をもらえる。

このクーポンを利用して新機種を購入すると、機種ごとに所定のdポイントが進呈される(ポイント進呈日は商品出荷日の翌月中)。

割引クーポンの申請をするとメールで配信されてくる。クーポンには有効期限(1ヶ月)があり、申請より1年間は再申請できないので、使う間際に申請する必要があるが、メール配信までに2日から2週間ほどかかるようで、思い立った時にすぐ機種変更とはいかないのがもどかしい。⇒OCNマイページで即日発行されるようになった。

050 plus セット割

IP電話サービス「050 plus」を使っている人は、請求をまとめることで、「050 plus」の月額料金が半額(330円→165円)になる「050 plusセット割」を利用できる。

050plusは050電話番号が割り当てられるので、ほとんど使わない割りに手続き等で必要になる家の固定電話替わりに使っている人もいると思うが、すでに利用している050番号はそのままで、OCN モバイル ONE と請求統合すれば 050 plus が月々165円安くなるので、さりげなくお得だ。

また、OCN モバイル ONE では 050 plus のデータ通信量はカウントフリー対象なので、データ容量を消費せずに通話できる。

余談になるが、050plusを使うと0570から始まる電話番号(ナビダイヤル)に通話発信でき、標準通話料3分あたり8.8円なので、携帯電話から発信すると高額な通話料がかかる0570番号に発信しなければならない時に、家の電話替わりに使える

企業等の固定電話に発信する際の通話料も3分あたり8.8円で済むので、月に8分以上通話発信があって通話料を節約したい人は、050 plus を1つ契約しておくと、お得に通話発信できる。

税込、固定電話・IP電話宛、全国一律。ただし0570ナビダイヤルでは通話先が指定する料金が適用になる。
ただし着信転送が使えないので、常にアプリを起動して待ち受けるか、050plusの留守電機能を使う必要がある。
無料通話先以外の050番号宛は固定電話と同額。携帯電話宛の通話料は1分17.6円。OCN モバイル ONE の通話料(30秒11円)より若干安いが、通話時間によっては逆転することもあり、微妙。

OCN光モバイル割

OCN モバイル ONE と「OCN 光 」をセットで利用すると「OCN光モバイル割」を利用できる(要申込)。

OCN モバイル ONE 1回線あたり月々220円安くなる。元々格安だし、最大5回線まで適用になるので、家族で使っていれば、けっこうお得だ。

フレッツ光を利用中ならばプロバイダ変更は工事不要でできるので、「OCN 光 」に変更しても良いと思う。

OCN for ドコモ光」も対象になるので、ドコモを使っていた人の乗り換えにも適している。

ただし、500MB/月コースは対象外

キャンペーン

OCN モバイル ONE は直営オンラインショップ楽天市場Yahoo!ショッピングなどで最新の売れ筋SIMフリースマートフォンを格安販売しているので、スマートフォンの買い替えと同時に契約するとお得になることが多い。

2023年 7月より運営会社がドコモに変更になることと関係してか、各種キャンペーンやセールは2023年 6月中旬までに全て終了した。

60歳からの特典(最大12カ月間0.5GB増量)

契約者が60歳以上で、「OCN モバイル ONE」の500MB/月(新コース)を利用中、かつ OCN ID とdアカウントを連携すると、12カ月間、毎月0.5GB分容量が追加される。

この特典は自動適用(申込不要)、終了日未定の恒常開催。年齢判定は「年末までに60歳以上となる方」となっている。適用中でも他のコースへ変更すると適用対象外となる。2021年10月21日~2022年 9月30日に実施された「1年間実質1GBキャンペーン」との重複適用は無い。

終了したキャンペーン

PC・家電購入サポート 5000円分の割引クーポン

OCNマイページかOCNアプリで取得した「機種変更割引クーポン」をそのまま利用できる

パソコン・家電の特売で知られる「NTT-X Store」が、2023年 6月15日より「OCN モバイル ONE オンラインショップ」に改称したことに伴い、PC・家電カテゴリの商品を8,000円以上購入時に使える5,000円分の割引クーポンが、OCN モバイル ONE 音声対応SIMの契約者限定で配付されている。6月23日 13時まで(当初は 6月30日までとされていたが、短縮された)。

キャンペーン期間中は、「OCNマイページ」で発行した「機種変更割引クーポン」をPC・家電売場でそのまま使えるようになっている。

予め「OCNマイページ」でクーポンを取得し、発行されたクーポンコードを会計時に入力する手間がかかるが、かなりお得なクーポンなので、契約者はこの機会に使っておこう。

なお、OCNの「機種変更割引クーポン」を1年以内に発行したことのある人は再発行できないので対象外となる。

1年間実質1GBキャンペーン

60歳以上で「500MB/月コース」を契約しdアカウント連携をすると、12ヶ月間、毎月0.5GBが容量追加されて月々1GB使える。追加された容量も翌月まで繰り越して使える。

ガラケーからの移行や、通話+メールくらいしか使わない人だと、月に1GBも使わない人が多そうだが、そうしたライトユーザーには嬉しいキャンペーンになりそうだ。

2021年10月21日開始、終了時期未定とされていたが、2022年 9月30日で終了した。

1ユーザーあたり1回まで適用になるので、複数回線契約している人は最初の1回線のみが対象になる。シェアSIMは対象外。

2022年12月31日までに60歳以上となる人が対象。
コース変更も対象。
連携済みの人も対象。

500MB/月コース限定 お試しキャンペーン

2022年 6月10日より 6月30日まで、500MB/月コースの初期費用と月額料金1ヶ月分をキャッシュバックするキャンペーンが実施された。

初期費用と月額基本料1ヶ月分の合計 4,286円がキャッシュバックされるが、OCN モバイル ONE は初月基本料無料なので、「実質最大2ヵ月0円」と謳われている。

いくつか条件があり、

  • 他社からの乗り換え(MNP転入)で
  • 500MB/月コース
  • 音声対応SIMカードのみを【スマートフォンセットは対象外】
  • 2022年 6月10日~ 6月30日の間に OCN モバイル ONE 公式サイトで申し込み【エントリーパッケージや店頭(ドコモショップなど)での契約は対象外】
  • 7月31日までに本人確認手続きが完了

した場合に対象になる。 詳しい条件等は右上のリンクより公式ページの案内を参照されたい。

契約の際は500MB/月コースに限定されるが、契約後にコース変更はできる(翌月から適用、キャッシュバック額は変わらない)。

SIMカード利用開始月の翌月上旬頃に、契約したOCNメールアドレス宛に、キャッシュバックの案内メールが届くので、それを見て手続きする必要がある。OCNメールは転送設定できるので、普段OCNメールを使わない人は早めに設定しておこう。

OCN モバイル ONE は月額料金は安いが、初期費用が実質無料になるキャンペーンはあまり無かったので、どうしても乗り換え抵抗があった。今回の初期費用(初期手数料3,300円とSIMカード手配料433.4円)が全額キャッシュバックされるキャンペーンはお得感がある。

OCN モバイル ONE ではSIMのみ契約のキャンペーンは少ないが、2022年 5月13日に楽天モバイルの「0円」廃止が発表されて以降、他社への乗り換えが急増しているようなので、その流れに乗ったのだろう。

Rakuten UN-LIMIT VI(2022年6月まで)で基本料0円が適用になっている人には、無料通話10分相当が付く500MB/月コースが適している人が多いように思う。従量通話料は半額の30秒11円なので、毎月の通信量が0.5GB以下・通話時間が34分未満の人は、楽天を続けるよりも OCN モバイル ONE に乗り換える方がお得になる。契約データ容量を使い切っても最大200Kbpsで使えるので、メールとLINEチャットくらいなら容量の心配はないだろう。

料金だけに留まらず、全国のドコモ回線を使える安心感もあるし、通話に特殊なアプリ不要なので使いやすい。特定の家族や友達と長電話しがちな人は「トップ3かけ放題」(月額935円)を追加すれば、通話料上位3番号にかけ放題になるなど、通話中心の人には使い勝手が良いオプションも用意されている。

楽天モバイル 0円ユーザーの移行期間にあたる7月~10月の開催は不明だが、7月から運営会社が変わる(同じドコモグループのNTTレゾナントに移管される)ので、何かあるとすれば移管後に発表されるだろうか。→今のところ何もない

契約窓口

OCN モバイル ONE オンラインショップ

直営の通販サイト「OCN モバイル ONE オンラインショップ」【旧称「gooグー Simsellerシムセラー」】で頻繁にスマホセットを格安販売しており、スマホセット購入で契約すると、売れ筋のSIMフリースマートフォンをお得に購入できる。機種変更したくなった頃合いに契約(OCNへの乗り換え)を考えるとお得だ。

直販のほか、Yahoo!ショッピング(PayPayモール)楽天市場、Amazonなどにも出店しているので、各ECモールのポイント還元等施策も併用して、さらにお得に買えることもある。

もちろん、SIMカードのみでの契約(今使っている端末をそのまま使う)もできる。

オンライン契約でMNP転入(番号そのままでのりかえ)の場合は、申し込み時点でMNP予約番号の有効期限が12日以上残っている必要がある。 OCNに限らず、MNP予約番号は取得したらすぐに(遅くとも数日中に)使うのが鉄則だ。

申し込むとOCN会員登録証が発行されるので、ここに記載の OCN ID(OCNメールアドレス)とメールパスワードを使ってOCNマイページにログインし、dポイントの登録(dアカウントとの連携)などを行う。

このとき、登録した電話番号の確認手続きが必要。携帯電話番号を登録した場合はSMSで届く、固定電話等を登録した場合は自動音声を聞いてパスコードを入力する必要があるので、電話を受けられる時・場所でログインしよう。

SIMカード(マルチカットSIM)と端末(購入した場合)は通常4~7日ほどで、佐川急便【転送不可、宅配ボックス不可】で送られてくるので受け取り、乗り換えの場合はWebページでMNP開通手続き毎日9:00~20:59に実施)をする。

その後、SIMカードの挿入・交換とAPN設定をすると使えるようになる。→設定サポート

端末を購入した場合は、データの移し替えなどは別途行う必要がある。

長らく「goo Simseller」として運営されていたが、2022年 7月 1日事業移管と同時に「OCN モバイル ONE オンラインショップ」に改称された。この「gooグー」はNTTグループが1997年に始めた検索エンジンの名前に由来している。その数年後にはGoogleが台頭したが、当時は画期的なbot型の検索エンジンだった。ある意味、歴史ある商標だが、ドコモグループ再編の渦中に呑まれて消滅するのだろうか。
楽天市場店は2022年 6月 2日で閉店した。PayPayモール店とAmazonは商品がほとんど無くなって開店休業状態。
OCN会員登録証」は、申込時にWeb表示(電子交付)を選んだ場合はすぐにPDFファイルで発行され、申し込み完了画面からダウンロードできる(申し込みから60日間)。書面発行を選んだ場合は、1週間ほどで郵送されてくる(SIMカードとは別に届く)。

ドコモショップ

全国のドコモショップで、OCN モバイル ONE の新規契約(MNP転入を含む)手続きを取り扱っている。

契約に合わせて端末を購入する場合は、ドコモが販売している機種になる(OCNで取り扱っている機種・価格とは異なる)。

ドコモショップへ出かける前に、電話かWebで来店予約を推奨。Web予約は「ドコモのエコノミーMVNO」→「OCN モバイル ONE の申込み」を選んだ後、dアカウントでログインする必要がある。

来店予約の後、本人確認書類と料金の支払いに使うクレジットカード、手続きに使うメールアドレス、現在利用中の携帯電話会社から発行されるMNP予約番号(乗り換えの場合のみ)を用意して出かけよう。

ドコモショップでは、各種#キャンペーンは対象外になるが、新規契約(MNP転入を含む)時のSIMカードの設定はサポートしてもらえる。

端末を購入した場合は、データの移し替えは自分で操作する必要があるが、店頭に設置されているDOCOPYを使える。

契約後の回線のコース変更や解約等の#各種手続きは、ドコモショップではできない(有償サポートはある)。

なお、ドコモショップで契約した場合はdアカウント連携済みになっているので、dアカウントで「OCNマイページ」にログインできる。

家電量販店

家電量販店のSIMフリースマートフォン売場に行くと、格安SIMのキャンペーンが展開されていることがある(ヨドバシカメラの例)

即日受渡カウンターが設置されている大手家電量販店のSIMフリースマートフォン売場に行くと、格安SIMのキャンペーンが展開されていることがある。

現在実施中のキャンペーンは店頭に出向いて見るしかないが、右写真の例では、OCN モバイル ONE 音声SIMを契約すると7,000円キャッシュバックされていたので、後述のエントリーパッケージを買うよりもお得に契約できた。

ただし、初期費用3,300円は別途請求されるので、実質還元額は3,700円ほどになる。 隣のIIJmioでは初期費用が1円になるキャンペーンが重複適用されていた。還元額に目を奪われがちだが、初期費用などの別途発生する費用も考慮しよう。

なお、SIMカードの設定などは自分で行うのが原則だが、必要に応じ店舗の有償サポートを利用できる。

契約に合わせて端末を購入する場合は、家電量販店等の店頭で販売しているSIMフリー機種・価格になる(OCNで取り扱っている機種・価格とは異なる)。ドコモカウンターがある店舗の場合は、ドコモが販売している機種も購入できる。

エントリーパッケージ

エントリーパッケージの利用開始(アクティベート)手続きは2023年 6月26日 午前11時で打ち切られた

Amazonなどで購入できる「エントリーパッケージ」(SIMパッケージ)を使ってSIMのみ契約すると、初期費用3,300円がかからずに契約できた。この「エントリーパッケージ」が300円くらいから販売されていたので、初期費用が3千円くらいお得になっていた。

ちなみにビックカメラでは「BIC モバイル ONE」という名称でエントリーパッケージを売っていたが、内容は同じ。

ただし、通販サイトで販売していたエントリーパッケージはOCN公式の専用サイト専用。通販等で買ったエントリーパッケージを持参しても、家電量販店等の即日受渡カウンターやドコモショップでは使えなかった。

また、端末セット購入時には利用できないし、直営オンラインショップ(楽天市場、Yahoo・PayPayモールを含む)やドコモショップで契約する際にも使えない制限があった。

以前はパッケージ有効期限や販売期限が設けられていたが、後に撤廃されており、有効期限は無い。公式Webサイトには「※製造時期によりパッケージ有効期限および販売期限の記載がありますが、期限に関わらずお申し込みいただけます。」と注記されていた。

しかし、2023年 6月26日をもって新規契約が打ち切られることが、6月20日に発表された。一方的に発表してからわずか6日後に打ち切るドコモグループの乱暴な対応に驚くが、使いそびれたエントリーパッケージの対応について何も発表されていない。契約するつもりで買っていて使いそびれた人もいるだろうに、どうするんだろう…?

各種手続き

契約後の各種手続きは、ドコモショップ・ドコモカウンターではできない

OCNマイページ

各種手続きは「OCNマイページ」にログインしてWebで行う。

ログインに使う OCN ID は、申し込み時に指定したOCNメールアドレス(OCN以外のメールアドレスに変更可)、または連携済みのdアカウントを使う。

残りデータ容量の確認や主な手続きは「OCNアプリ」(AndroidiPhone)でもできる。

支払い方法の変更

OCNマイページにログインしてできる

ネットワーク暗証番号の確認・変更

着信転送などの設定に使うネットワーク暗証番号(数字4桁)は、「OCNマイページ」にログインして確認できる。

ログインに必要な OCN ID は契約後に送られてくる「OCN会員登録証」に記載されているので、家電量販店の即日受渡カウンターで契約した場合は書類の郵送を待つ必要がある。ドコモショップで契約した場合はdアカウントでログインできる。

暗証番号の変更はコールセンター(OCN モバイル ONE 専用受付センタ)での対応になる。

SIMカードの変更

音声通話SIM/SMS付SIM/データSIMの変更ができる。

音声対応SIMに変更する場合、手数料は1枚あたり3,733.4円(税込、SIM変更手数料 3,300円+SIMカード手配料 433.4円)。

SMS付/データSIMに変更する場合、手数料は1枚あたり2,413.4円(税込、SIMカード追加手数料 1,980円+SIMカード手配料 433.4円)。

SMS付SIMデータSIM(SMS無し)への変更はオンラインでできる。

データSIMから音声通話SIMへの変更もできる。このとき、他社からMNP転入することもできる。シェアの仕組みを使って、一度シェアSIMカードを追加した後、古いSIMカードを解約する手順になる。

OCN モバイル ONE のSIMカードはマルチカットSIMなので、通常、変更する必要はないが、破損・紛失等で再発行したい場合や、nanoからmicroや標準サイズに変えたい場合(あまり無いと思うけれど)は、チャットサポートでオペレータを呼び出して手続きしてもらう必要がある(オンラインで手続きすると電話番号が変わってしまう)。

解約・MNP転出

SIMカードの解約について」より「OCNマイページ」にログインして、オンラインで手続きできる。

契約中のSIMカードを全て解約する手続きを「プラン解約」、容量シェアしているSIMカードの一部を解約する手続きを「SIMカードの解約」と呼んでいる。 どちらにせよ、解約手続きするとキャンセルできず、電話番号が使えなくなるので(MNP転出の場合を除く)、間違えないようにしよう。

解約手続きはいつでもできるが、解約月の料金は満額かかる。純解約(MNP転出しない)の場合は解約予約となり、月末まで使える。

MNP転出の場合は、転出先での開通と同時に自動解約になるが、解約月の料金は満額請求される(日割りにならない)

通話料など、精算の都合で遅れて請求される料金もあるので、解約後もしばらくはクレジットカードや銀行口座等を解約しないでおこう。

解約後のSIMカードは返却が必要。返却しなくて損害金を取られたという話は聞かないが、手元に残しておいても使い道は無いので、返却してしまおう。通常郵便(郵便局で買える郵便書簡を使うと63円)で構わないが、送料はユーザー負担。台紙は返却不要だが、残っていれば一緒に返却しても構わない。

返却先が郵便局留めなので、郵便以外(ネコポスなど)では返却できない。

ドコモショップや家電量販店の即日受渡カウンターでは、契約手続きはできるが、解約・MNP転出手続きはできず、解約済みSIMカードの返却もできない。

OCN

「OCN」は、NTTグループのNTTコミュニケーションズ (NTTcom)(法人向け)およびNTTレゾナント(個人向け)が提供するインターネット接続サービスのブランド名。「Open Computer Network」の略。

OCNは元々ISPのブランドだけあって、光回線などの接続サービスが充実している。 また、同社は自前のVoIP電話基盤も持っており、「050 plus」などのIP電話サービスも充実している。

NTTcomをドコモの子会社にし、個人向けの通信サービスはレゾナントが担うことになった

親会社の方針で、NTTcomはドコモの子会社になり、さらに「OCN モバイル ONE」をはじめとする個人向けサービスは子会社NTTレゾナントに移管された(2022年 7月 1日実施)。

2021年 4月の料金改定で20GB・30GBコースを停止したのも、新たに20GBプランを開始したドコモの方針に歩調を合わせたものと考えられる。

しかし本来は分割民営化してきた元国営のNTTグループが先祖返りするように再統合する動きについては懸念の声が挙がっていたし、その後に発覚した接待問題もあって動向は不透明だが、仮にNTT持株の想定通りになった場合、「OCN モバイル ONE」(個人向けサービス)はNTTドコモの子会社が運営するサービスになり、ドコモ系の格安SIMとして整理されることになりそうだ。

ドコモの「エコノミー」構想の発表から10ヶ月も経って、ようやく具体化した。この業界は政権の執拗な横槍を食らって混乱が続いていたが、ようやく落ち着いたのだろうか。

しかしこの間に格安SIM市場の競争は一層激化した。9月にはKDDIが月額基本料0円の povo 2.0 を投入してきて、端末はキャリア販売のiPhoneも含めてSIMフリーになったが、これほどの変化を2年前から予想していた人はほとんどいないのではなかろうか。

以前は2年縛りが業界慣行だったが、近頃はどんどん変わるので、2年も先のことは見通せない。今はせっかく縛りがないのが当たり前になったのだから、(キャリアメールや光回線なども含めて)縛りになるような契約は極力避けて、いつでも乗り換えられるように身軽にしておくのが、通信サービスをお得に使い続けるコツかもしれない。

NTTcom→レゾナント→ドコモ

前述の通り、OCNの各種サービスは2022年 6月まではNTTコミュニケーションズ (NTTcom) が提供していたが、ドコモグループ再編に伴い、2022年 7月 1日より「OCN モバイル ONE」「OCN光」「050 plus」などの個人向けサービスはNTTレゾナントに移管された。

そのちょうど1年後にあたる2023年 7月 1日に、個人向けOCNサービスを提供しているNTTレゾナントが、親会社のNTTドコモに吸収合併されることが、5月25日に発表された。

2023年 7月からは、OCN モバイル ONE を含むOCNサービスは全てドコモが引き継いで提供することになる。

この発表の2日前、レゾナントが長らく運営してきた「NTT-X Store」が 6月15日(予定)に「OCNモバイルONE オンラインショップ」に統合されることが発表されていた。運営会社が消滅することと関係があるのか、または元から再編予定だったのかは定かでないが、今でも100%子会社なので、ドコモが全く関与していないことはないだろう。

コンピュータ関連の安売り通販サイトで知られる「NTT-X Store」には筆者も度々お世話になったし、その消滅に思い入れがある人も少なくないようだ。ドコモに吸収されてその特色を失うことにならなければいいのだが…

【2023年 6月15日追記】実際に統合された様子を見たら、旧 NTT-X Store が中身ほぼそのままで改称し、「OCN モバイル ONE オンラインショップ」に擬態したものの、別ドメインで運営されていた。今後どうなるかは不明だが、今のところ看板を掛け変えただけに留まっているようだ。この改称に伴い OCN モバイル ONE 音声SIM契約者がPC・家電購入時に使える5,000円分クーポンが配付されている※使用期限が 6月23日13:00までに短縮された

ちなみに「NTT-X」(エヌ・ティ・ティエックス)は元々「goo」を運営していた会社の名前で、「NTT-X Store」は2000年に開店したPCOA関連ネット通販の老舗。2004年にNTT東よりレゾナントに移管された。

OCN モバイル ONE オンラインショップ」(旧称「gooグー Simsellerシムセラー」)の方が後発なので、歴史の長い「NTT-X Store」の方が消滅するのは意外だが、元々NTT東西の事業だったので、ドコモにとっては愛着の無い名前なのだろう。いずれ「goo」も消滅するのだろうか…

そしてOCNがドコモに吸収される2023年 7月以降は、別途ドコモが運営している通販サイト「ひかりTVショッピング」と重複することになるので、この先もういちど再編もあるのかと気がかりになる。

また、他にもNTTcomが提供してきたOCN光などの個人向けISPサービスもまるっとドコモに移るわけだが、筆者はドコモのISPにはあまり良い印象が無いだけに、先行きが心配になってしまう…

当初の告知では「OCNオンラインショップ」となっていたが、Webサイトの告知文には「OCNオンラインショップ」と「OCNモバイルONE オンラインショップ」が併存している。しかし2023年5月時点で「OCNオンラインショップ」は存在しない。存在しないショップに統合するという一見意味不明な告知になっているが、ほぼ誰にも指摘されず自然に受け入れられている(笑)。統合先は「OCN モバイル ONE オンラインショップ」だろうと皆無意識に読み替えているのだろうが、近々「OCNオンラインショップ」に屋号変更される狼煙なのかも?
液晶モニタのほか、UPSやサーバ機器などの少々マニアックな機器の特売に強い。また、家電も扱っていて、なぜかドライヤーや鼻毛カッターなどの生活家電とサーバ機器をセットで特売に出したりする。
楽天市場が1997年、Yodobashi.comが1998年、Yahoo!ショッピングが1999年、Amazon.co.jpが2000年なので、ネット通販の黎明期に開店している。
元々NTTぷららが運営していたが、同社は2022年 7月のグループ再編でNTTドコモに吸収合併され消滅した。

四半世紀続いた個人向けOCNサービスの唐突な終了

親会社のNTTドコモは2023年 6月20日、新たな小容量プラン「irumoイルモ」を発表した。提供開始日は2023年 7月 1日。このプランはレゾナントがドコモに転籍して発足する「OCN部」が担当することになるようで、20日の発表会でもレゾナントの職員が発表に立っていた

ドコモは「現時点ではサブブランドではなく、MVNOサービスとして当社(ドコモ)が OCN モバイル ONE を提供する方向で検討している」と言っていたようだが、OCN モバイル ONE は新規契約が打ち切られ、事実上の終了となる(既存契約は引き継がれて利用できる)。

長年続いてきたOCNの個人向けISPサービスが「ドコモ光」に整理統合される(総務省資料より引用)

この発表も唐突かつ意外で驚いたが、さらに「OCN 光」「050 plus」なども新規受付が打ち切られると聞いて驚いた。1997年頃から四半世紀続いた個人向けISPの老舗ブランドが、ドコモのエコノミー直営化のために消滅させられることになったのだ

もっとも、高品質なISPは他にもたくさんあるので、ユーザーにとって実用上困ることはないだろうが、「050 plus」などは代替サービスがほとんど無いだけに、残念というほかない。

ドコモが総務省に説明した資料には、「ライトユーザー向けプランの充実」のためにレゾナントを統合したことが明示されている(同)

本件について、ドコモは「新プランのための子会社化ではない」と釈明したようだが、理解に苦しむ。少なくとも、無関係ではないだろう。ドコモが小容量プランを出すにあたって、グループ会社が競合サービスを出していたら障害になるので、その障害を排除する目的が無いわけがないだろう。ソフトバンクもLINEモバイル吸収のときに強引だったが、下手な言い訳はしなかった。ドコモは強引な上に釈明も的外れで信頼感を損ねていると感じる。

(追記)この翌日、2023年 6月21日に開催された総務省の「電気通信市場検証会議」にドコモが提出した資料を見たら、「ライトユーザー向けプランの充実~を目的にレゾナントをドコモに統合」したと明記されていた(右上図)。開いた口が塞がらない…

ドコモにとって小容量プランへのテコ入れが大きな課題であったことはよく知られているが、それがまさか個人向けOCNサービスを軒並み廃止する事態に発展するとは想像していなかった人が多いのだろう(筆者もその一人)。巷では個人向けサービスでも親しまれていたOCNブランドが消滅に向かっていることを惜しむ声が挙がっているようだ。

また、焦点の小容量プラン「irumo」に対する批判も聞かれる。新規受付が打ち切られる OCN モバイル ONE から大幅値上げになり改悪だとの指摘が多く出ているようだ。実際その通りなので的確な見方だと思うとともに、MVNOのシェア2位を占める OCN モバイル ONE が多くのユーザーに愛されていたことの表れだと思う。今後ドコモがOCNユーザーの期待に応えられるかが試されることになりそうだ。

OCNでは小容量ユーザー向けの取り組みを細々とだが続けていた。例えば「OCN アプリ」を提供し、「gooニュース」がデータ容量カウントフリーで読めるようになるといった取り組みもあった。しかし今はOCNの中核サービスですらバサバサと切られている状況で、gooサービスの先行きも懸念される。今のところやめるとは言っていないが、「irumo」では非対応なので、ユーザーが減る一方となる「OCN モバイル ONE」のためだけに取り組みを継続するとも考えにくい。

ドコモは「今後、イルモへの移行を促していく」と言っているようだが、月額料金も従量通話料も大幅に値上がりした「irumo」の料金では、OCNの既存ユーザーは移行したら丸損になるだけ。賢明なユーザーは移行しないだろう(筆者も相談を受けるので、動かない方がいいと案内している)。

似たような事例に、競合のソフトバンクが2021年 3月に「LINEモバイル」を吸収合併して「LINEMO」を立ち上げたことがあった。それから2年経っても、LINEモバイルのユーザーはなかなか動かなかったようだ。LINEMOは縛り一切無しで3GB・990円の「ミニプラン」を立ち上げるなどして移行を促しているが、今も旧LINEモバイルのユーザーがそれなりに残っていると聞く。

今回OCNを廃したのはドコモの都合なので、本気で移行してほしいと思うのなら、単にDMを送りつけるだけではなく、OCNユーザーに追加負担を強いない縛り無しの廉価なプランと特典を提供するなど、行動で示す必要が出てくるだろう。

NTTcomが提供する法人向けOCNサービスは継続するものと思われる。
今後は LaLa Callが主要な代替サービスになるだろうか。ちなみに代表的な競合サービスの「SMARTalk」(旧「FUSION IP-Phone SMART」)は長いこと新規受付を停止している。

ドコモは小容量ユーザーに寄り添うことができるのか

「irumo」はドコモのプランと言われるが、ユーザーは二の次にされていることが透けて見えてしまう

今後、ドコモが売り手都合で「irumo」を押し売りするのではなく、ユーザーに寄り添ったサービスが提供できるのかが問われそうだ。

だが今のドコモの態度を見ていると、とにかく小容量ユーザーへの誠意が感じられない。その端的な例は、(金払いの悪い)「irumo」ユーザーには契約データ容量が残っていても他のプラン(ギガホなど)より先に通信制限する(右図)という点によく表れていると思う。

発表当日は記者の質問に対しても事実とは真逆の回答をしていたようだが、ユーザーに対しても誠意のないドコモの態度が細部から伝わってくるようだ。

ドコモ自身は「ドコモに来てもらうことで、ポイントなどドコモならではのサービスを利用できる。ドコモの良さをOCNモバイルONEのユーザーにアピールし、順次移行してもらいたい」と考えているようだが、こんな売り手目線では先が思いやられる。そもそも OCN モバイル ONE は小容量ユーザーが大半だから、大容量ユーザー向けサービスを強化しているドコモのサービスがOCNユーザーのニーズに合致しているとも思えない

むしろアプリで「gooニュース」をカウントフリーで読めるといった、レゾナントが実施していたサービス(「irumo」では対象外)の方がニーズがありそうに思うのだが。

また、個人向けOCNブランドを廃するのならば、なぜ NTT-X Store を「OCN モバイル ONE オンラインショップ」に商号変更させたのか?ドコモとレゾナントで認識のズレがあったのか、またはドコモ内部で迷走していた(元々は個人向けOCNブランドをテコ入れするつもりだったが、どこかで方針変更があって「irumo」爆誕へと大きく転換した)ように見えてしまう。

いや、話を拙速に進めたドコモの態度を見るにつけ、一部経営陣の中では以前からこのシナリオが確定していたものの、対外的に話が大きくならないよう秘匿され、レゾナントにはあえて違う話をしていた可能性もありそうだ。 むしろそう解釈する方がしっくりくる。意図して記者にすぐバレる嘘を吐くはずはないから、これまで社内外でこう言っていた癖がついうっかり出てしまったと考える方が納得感が高い。

ドコモによる吸収合併に巻き込まれて屋号変更した途端にハシゴを外された格好の旧NTT-X Store。例のクーポンを使って買い物したのだが、相当立て込んでいるようで、書き換えられた店名が文字化けしたメールが届いた。長年お世話になっていた店なのでぜひ復活してほしいものだが…

それにしても、旧NTT-X Store を統合してテコ入れした矢先に看板のモバイルが新規受付終了の憂き目にあった「OCN モバイル ONE オンラインショップ」の行方が気になるところだ。

競合Yahoo!に対応するサービスがgooだろうし、ECで先行する競合に対しドコモグループ内でネット通販を長年運営してきた実績を有するのが旧 NTT-X Store だ。実際に同店は個性的な運営で相応の立ち位置を得ていただけに、その良さを伸ばせたらいいと思うのだが、しかしこうした個性は、親方日の丸で上から目線の親会社に響くことはなかったようで、逆にドコモ経営陣の迷走によりグループ内資源を無駄に食い潰している様にも見えてしまう。

SNSを覗いたら、巷でもけっこう心配されているようで、それだけ愛されていたんだろうな… [1] [2] [3] [4] [5] ほんと頑張ってほしいし、ドコモの仕打ちが酷い(;_;)

かたや、せっかくOCNを盛り上げるつもりで頑張ったのに、ドコモにハシゴ外されてピンチ→やむなくクーポン繰り上げ終了→顧客からブーイングの流れ [6] [7] [8] も出てきたが、こうしたネガティヴもドコモに吸収されるんだよね(自業自得)。

本業の通信サービスでも、競合には小容量ユーザー向けプランを9年にわたり直営で提供してきた実績があるが、その運営は旧WILLCOMの流れを汲むスタッフが継続一貫して取り組んでおり、大容量ブランドとは一線を画したサービスが提供されている。

対してドコモグループの迷走ぶりは気がかりだ。今回もせっかくMVNO業界2位の立ち位置を活かしてOCNブランドを引き継げばよかったのにと思うのだが、ドコモはそうしなかった。競合で喩えれば、継続ではなく断絶をドコモは選び、せっかく長年培ってきたOCNブランドの基盤は引き継がれなかった。

ドコモには以前より上から目線になりがちなきらいがあるが、同社が直営で小容量プランを提供するに際し、今までのような売り手目線ではなく、いかに小容量ユーザーに寄り添うことができるかが問われてくるだろう。

キャリアがこぞって大容量を目指す中で、小容量は特異な市場だ。小容量プランやポータルサイト・ECの運営に際しては、「OCN部」に大きく裁量権を持たせ、ドコモの既存サービスよりも長い実績を持つOCN側に集約してゆく方がむしろ良いのではと思うのだが…まあ余計なお世話かしらね:)

参考リンク

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