Xiaomi 14T / 14T Pro

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Xiaomi 14T / 14T Pro
Xiaomi14T+Xiaomi14Ultra.jpg
Xiaomi 14TXiaomi 14 Ultra
メーカー Xiaomi
発売日 2024年11月29日 (Pro)
2024年12月12日 (au)
OS Android 14 (Xiaomi HyperOS)
通信方式 5G + 4G + 3G
SIMフリー
デュアルSIM ○ DSDV
SIMタイプ nano + eSIM
▶au・UQ版 (XIG07)
NTTドコモ【○ VoLTE】 au【◎ VoLTE】 SoftBank【◎ VoLTE】 楽天【◎ VoLTE】
▶Pro SB版 (A402XM)
NTTドコモ【○ VoLTE】 au【◎ VoLTE】 SoftBank【◎ VoLTE】 楽天【◎ VoLTE】
▶Pro SIMフリー版
NTTドコモ【○ VoLTE】 au【◎ VoLTE】 SoftBank【◎ VoLTE】 楽天【◎ VoLTE】
◎=幅広く対応 ○=主要バンドに対応 △=一部のみ対応(非推奨) ●▲=要SIMロック解除
サイズ <大> 縦160.5×横75.1×厚さ7.8~8.4 mm / 重さ 195~209 g
性能 / SoC ◎ / MediaTek Dimensity 8300-Ultra / 9300+
メモリ(RAM) 12GB (LPDDR5)
内蔵ストレージ 256GB / 512GB (UFS 4.0)
ストレージ増設 ×
電池容量 5,000mAh
急速充電 ○ USB PD PPS 30W, 独自 (67W・120W)
端子 USB 2.0 Type-C
USB OTG
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax (2.4GHz/5GHz/6GHz)
Bluetooth ○ 5.4
NFC
FeliCa SuicaPASMOICOCA対応 共存可
GNSS(GPS等) G / L / O / B / I
生体認証 指紋(画面内)
防水 IPX8 防水 / IP6X 防塵
MHLDP出力 ×
ディスプレイ 6.7インチ AMOLED 2,712×1,220px
アウトカメラ
(→詳細
【メイン】50MP f/1.7 23mm相当 1/1.56型センサー (Sony IMX906) OIS対応
【望遠】50MP f/1.9 50mm相当
【超広角】12MP f/2.2 15mm相当 固定焦点
インカメラ 32MP f/2.0 80.8°
イヤホン端子 ×
ストラップ ×
本体色
(Pro)
参考市価 57,300円(2024年12月12日時点のau直販価格)
109,800円(Pro、2024年11月29日時点のSIMフリー版標準価格)
Xiaomi 14T 仕様 仕様(au)
Xiaomi 14T Pro 仕様 SB

Xiaomi 14T(シャオミ フォーティーン ティー) / Xiaomi 14T Pro(シャオミ フォーティーン ティー プロ)は、中国Xiaomi(シャオミ)社製の5G対応スマートフォン。開発名は "Degas" / "Rothko" (Pro)。

2024年 9月26日にドイツ・ベルリンで欧州版が発表され、10月10日には日本版も発表された。日本での発売は2024年11月29日(Pro)12月12日

au・UQ版のカラバリはチタングレー、チタンブルー、レモングリーン(au Online Shop限定)の3色展開。 Proのカラバリはチタングレー、チタンブルー、チタンブラックの3色展開。

Android 14 ベースの「Xiaomi HyperOS」を搭載。ハイエンド機ではすでに Android 15 ベースの「Xiaomi HyperOS 2」へのアップグレードが始まっており、本機もじきにアップグレード提供されると思われる。

本稿では特記ない限り、Xiaomi 14T au版、Android 14 (Xiaomi HyperOS 1.0.7.0) をもとにしている。

ちなみに海外では Xiaomi 15 シリーズが10月29日に中国で発表・発売されているが、現時点で日本での発売予定は無い。

購入方法

(2024年12月現在)

Xiaomi 14TauUQ専売、型番はXIG07

Xiaomi 14T Pro はソフトバンク版(型番はA402XM)とSIMフリー版(オープンマーケットモデル)がある。 #Xiaomi 14T / 14T Pro の違いも参照

Xiaomi 14T の購入方法

Xiaomi 14T2024年12月12日に発売され、au・UQ専売。全国のauショップ・UQスポットおよび au Online Shopにて無割引(57,300円)で機種のみ購入できる。

昨年発売された「Xiaomi 13T」が74,800円だったので、本機の57,300円は激安。安くなったからといって性能が下がったわけではなく、むしろ昨年は別売だった67W急速充電器も標準添付になって、お得度がさらに増している。

全体に値上がりが進んだ2024年時点で回線契約等の縛り無しでこの価格は超ハイコスパだ(ちなみにProは104,800円→109,800円に値上がりしている)。

じゃんぱらなどの中古店やフリマでも少数出回っているが、基本的に価格はこれより安くならない。本機はau Online Shop で機種のみ単体購入して povo 2.0 等の格安SIMを入れて使うのに最適だ。

もし中古店やフリマで購入する場合は、IMEI1の値を調べてネットワーク利用制限が「○」(割賦残債無し)になっているものを購入しよう。また、中古店で購入する際は赤ロム永久補償を実施している店で購入しよう。

Xiaomi 14T Pro の購入方法(SIMフリー版)

Xiaomi 14T Pro2024年11月29日に発売され、家電量販店で購入できる。

価格は109,800円前後だが、ヨドバシカメラではポイント10%還元になるし、Yahoo!ショッピング楽天市場に出店している家電量販店ではモール施策のポイント還元も利用できるので、Yahoo!や楽天の還元率が高い人はお得に購入できるかも。

家電量販店等でSIMフリー版を購入すれば、当然ながらネットワーク利用制限の対象にならないので、何の縛りもなく好きなだけ使えて、機種変更等で不要になったらいつでも中古店等に売却できるので、頻繁に買い替えている人や、キャリアショップでの面倒な手続きを避けたい人にお勧め。

このほか、ソフトバンクショップIIJmioでも回線契約を前提に販売しているが、機種のみ単体購入はできないし、価格面のメリットも無い(ポイント還元のある家電量販店等で購入する方が良い)。

また、ソフトバンク版は「デュアルアプリ」「セカンドスペース」が使えないおそれがあるので、これらの機能が必要ならSIMフリー版を購入するか、Xiaomi 14T を購入しよう。

Xiaomi 13T Pro はソフトバンクで機種のみ購入できたのだが、2024年に販売方法が変更されてソフトバンクショップ・オンラインショップでの機種のみ販売が打ち切られた。現在は回線契約を伴わない機種のみ販売は断られる。

対応バンド構成

Xiaomi 14T XIG07 au・UQ版

  • 5G NSA/SA Band n1, n3, n28, n40, n41, n77, n78 (Sub-6)
  • 4G FD-LTE Band 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 13, 17, 18, 19, 20, 26, 28
  • TD-LTE (4G) Band 38, 40, 41, 42
  • W-CDMA (3G) Band 1, 2, 4, 5, 6, 8, 19
  • GSM (2G) 4バンド対応

[1][2] (太字は日本国内で使われているバンド番号)

auまたはUQに限り 5G SAに対応するが、専用のSIMカードを使う必要がある。従来のNSA専用SIMからの変更には手数料3,850円を徴収される(eSIMを含む)。とはいえ、今のところSAでもNSAでも大差ないので、一般的なユーザーが気にする必要はない。povo 2.0MVNOでもau回線の5Gを快適に使える。

Xiaomi 14T Pro SIMフリー版

  • 5G Band n1, n2, n3, n5, n7, n8, n12, n20, n25, n26, n28, n38, n40, n41, n48, n66, n75, n77, n78 (Sub-6)
  • 4G FD-LTE Band 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 13, 17, 18, 19, 20, 25, 26, 28, 32, 66
  • TD-LTE (4G) Band 38, 39, 40, 41, 42, 48
  • W-CDMA (3G) Band 1, 2, 4, 5, 6, 8, 19
  • GSM (2G) 4バンド対応

[3] [4] (太字は日本国内で使われているバンド番号)

ソフトバンク版は“ソフトバンク”契約に限り 5G SAに対応するが、ソフトバンクショップに出向いて専用のSIMカード (5GーUSIMnano ZTWHT1) を発行する必要があり、機種変更手数料3,850円を徴収される。また、現時点で対応エリアがピンポイントでしかなく、5G NSA でも充分快適に使えるので、あえて 5G SA を使うメリットは皆無。“ソフトバンク”で契約するとSIMが複雑怪奇で機種変更もいちいちショップに出向かされて都度手数料3,850円を徴収されるので、ソフトバンク回線を快適に使いたいなら“ワイモバイル”やLINEMOにする方が良いと思う。
5Gの海外向けバンドと 4G Band 13, 20, 32, 66 は、ソフトバンクの対応表には記載されていないが、SIMフリー版は対応とされている。いずれも海外でしか使われていないので、国内利用に影響はない。
ソフトバンク回線の 3G Band 1, 8 は2024年4月(石川県は7月)までで停波した。NTTドコモの 3G Band 1, 6/19 は2026年3月までに終了予定。

Xiaomi 14T au・UQ版と、Xiaomi 14T Pro SIMフリー版、ソフトバンク版で、国内の対応バンド構成はほぼ同じ。SIMロックも廃止されているので、どれを買っても、auUQpovoソフトバンクワイモバイルLINEMO楽天モバイルおよび各MVNOで快適に使える

テザリングは要設定だが、他社のSIMでも問題なく使える。

SIMカードはnanoSIMが1枚入るeSIMにも対応しており、デュアルSIM(DSDV)で使える。

ドコモ回線も4Gのプラチナバンドを含む多くのバンドに対応しているので、非常用などのサブ回線利用にはドコモ回線も問題なく使えるが、本機は 5G n79 に対応しておらず、ドコモの4Gは混雑して使い勝手が低下しているので、ドコモ回線のメイン利用はお勧めしないIIJmioなどのMVNOを使う場合はau回線を選ぶ方が良い

原則としてAPN設定が必要だが、筆者が XIG07 au版で試したところ、povo 2.0ワイモバイル楽天モバイルは設定済みになっており、自動認識されてすぐに使えた。ただしワイモバイルは古いAPNが設定されているので、IPv6対応のAPNに書き換える方が良い。
筆者が試した範囲では問題なく使えているし、本機で特段不具合が出たという話は聞かないが、キャリア版は他社SIMの利用について動作保証しておらず、全てのSIMの組み合わせで保証するものではない。
欧州等で販売されている Xiaomi 14T は nanoSIM 2枚とeSIMが使える(2枚目のnanoSIMとeSIMは要切替)が、日本版には2枚目のnanoSIMスロットは用意されておらず、nanoSIM+eSIMでの利用になる。

Xiaomi 14T / 14T Pro の違い

Xiaomi 14T および Xiaomi 14T Pro は、2024年 9月26日に同時発表された。

Xiaomi 14T Pro は、Xiaomiのフラグシップ機である「Xiaomi 14 Pro」(日本未発売)より若干性能を抑え、価格も安くなっているが、ハイエンド機の位置づけで、相応の性能を有している。

日本では Xiaomi 14 Pro は発売されておらず、Xiaomi 14 Ultra はカメラに特化しすぎていて他の機能(eSIMFeliCaなど)が不足しているので、普段使いもできるハイエンド機を求めるなら Xiaomi 14T Pro が適している。

Xiaomi 14T は Xiaomi 14T Pro の姉妹機で、外観はよく似ているが、主にSoCと急速充電に差がある。ちなみに昨年の Xiaomi 13T はメモリ(RAM)にも差があったが、Xiaomi 14T は RAM 12GB に引き上げられ、Proと同じになった。

Xiaomi 14T ProSoC は、ハイエンドの MediaTek Dimensity 9300+を搭載。TSMCの4nmプロセスで製造され、ベンチマークでは競合の Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3(2024年の最上位モデル)を上回る高性能と言われている。

Xiaomi 14T の SoC は、MediaTek Dimensity 8300-Ultra を搭載。こちらもTSMCの4nmプロセスで製造されており、位置づけはミッドハイだが、性能は Qualcomm Snapdragon 8 Gen 2(2023年のハイエンド)並みと言われている。メモリ(RAM)が12GBに引き上げられたことも性能向上に寄与していそうだ。

急速充電は、Xiaomi 14T は67W、Xiaomi 14T Pro は120W。ソフトバンク版のProは「神ジューデン」と謳われている。 #67W・120W急速充電「神ジューデン」を参照

他のディスプレイなどのパーツは共通だが、Xiaomi 14T / Pro はカメラにも違いがあってProの方が厚いので、ケースと保護フィルムは共用できない。

このほか、ソフトバンク版のみ#「デュアルアプリ」「セカンドスペース」が使えない制限がある。これらの機能が必要ならSIMフリー版を購入するか、Xiaomi 14T を購入しよう。

筆者が実機で試した範囲では、Xiaomi 14T (Dimensity 8300-Ultra) は Zenfone 10 (Snapdragon 8+ Gen 2) より若干性能が低かった。MediaTek は Multi-core 性能は比較的良いが、Single-coer で比べると Snapdragon の方が優れているので、普段使いには Snapdragon の方が優れているだろう。もっとも、ここまで高性能だと普段使いの範囲ではどちらも快適に使えるので心配ない(笑)。

機能と特徴

画面は6.7インチ有機ELディスプレイ、解像度は1220×2712px(446ppi、9:20)と変則的なサイズだが、Xiaomi 14 Ultra(1440×3200px、522ppi、9:20)の約85%。充分高解像度だ。

メモリ(RAM)は12GBで、必要充分。

内蔵ストレージはどちらも256GB。用途にもよるが、そうそう困ることはないのではと思う。ただしmicroSDカードに対応していないため、写真を撮り貯めている人には不便がある。写真等は定期的にパソコン等へ保存しておくことをお勧めするが、本機のUSB端子は USB 2.0 相当なので、あまり溜めてしまうと写真等のデータ転送にも時間がかかる。こまめなバックアップがお勧めだ。
#USBメモリ等のOTG機器を使いたいを参照

nanoSIMeSIMデュアルSIMに対応し、IP68防塵防水。日本版はどこで買っても FeliCa(おサイフケータイ)に対応しているので、普段使いにも安心だ。

もちろん5Gにもしっかり対応し、放熱性能も優れると期待され、ハイエンドに相応しい高性能機種に仕上がっている。高性能な割りに価格は安く、Xiaomiらしいハイコスパな機種に仕上がっている。

カメラについてはこちらを参照。

前代の Xiaomi 13T は放熱性能に優れていて、真夏でもそれなりに使えた。本機は冬に発売されてまだ夏を迎えていないが、Xiaomi 14T Pro は「排熱用LHPループポンプ」に「Xiaomi 3D IceLoopシステム」搭載が謳われており、同程度の放熱性能は期待していいのではと思う。Xiaomi 14T は日本語ページには説明が無いが、グローバル版(英語)には「Xiaomi IceLoop system」と示されている。
この性能の機種が単体(回線契約無し)6万円以下で買える Xiaomi 14T は文句なく安いと思う。10万円台の Xiaomi 14T Pro は決して「安い」とは言えないが、他社の同程度の性能の機種と比べると安い(コスパが高い)。極度な円安消費税のせいで、本機に限らず日本価格は割高になってしまう傾向があるが、本機は欧州などで販売されている同機種と比べると安価に抑えられている。

文字入力

IMEGboardが標準搭載されている。

もちろん、Google Play で好きなIMEを入れて使うこともできる。【設定 > 追加設定 > 言語と入力 > キーボードを管理】でONにしてから、ひとつ戻って【現在のキーボード】を変更すれば良い。

ちなみに筆者は FSKARENを入れて快適に使えている。

スクリーンショット

スクリーンショットはAndroid標準の電源ボタン+音量下ボタンの同時押しで撮れるし、指3本で上から下にスワイプするジェスチャー操作にも対応している。 【設定 > 追加設定 > ジェスチャーショートカット > スクリーンショットを撮影

また、スクロールスクリーンショットにも対応している。普通にスクリーンショットを撮った後、右上にサムネイルが出てくるので、その下の「スクロール」をタップする。

スクリーンショット撮影音は無音にできる。 【設定 > サウンドとバイブレーション > 追加設定 > スクリーンショットの撮影時に音を鳴らすをOFF】

保存場所は【内部共有ストレージ/DCIM/Screenshots】。Android標準のPicturesではなく、DCIMの下に保存されるので要注意。ファイル名は【Screenshot_年-月-日-時-分-秒-番号_アプリID.jpg】。

画面

ディスプレイは約6.7インチのAMOLEDを搭載しており、屋外での視認性、側面からの視認性、ともに優れている。

ディスプレイの解像度は 2,712×1,220px (20:9) の縦長で、SNSなどの利用に向いている。

発色も良好。筆者はデフォルトのままで使っているが、MIUIは色温度を調整する機能を備えているので、色味の微調整もできる。 【設定 > ディスプレイ > 色彩】

ちなみに「DRM Info」を見ると、Widevine CDM の Security Level は L1 と表示される。動画配信サイトでHD画質以上の再生もできそうだ。

Xiaomi 12S Ultra / Xiaomi 13 Pro / Xiaomi 14 Ultra では左右端が湾曲していて画面端で誤タップが発生しやすいきらいがあるが、Xiaomi 13T / ProXiaomi 14T / Pro はフラット画面なので使いやすい。

視線を検出して画面ON

電子書籍を読んでいる時など、読書中に画面が消灯して煩わしいことがよくある。

スリープに入るまでの時間【設定 > ロック画面 > スリープ】を長くして回避するのも一方法だが、本機には「視線を検出」という機能があり、【設定 > ロック画面 > 視線を検出】をONにしておくと、インカメラを使って視線が検出され、画面を見ていることが検出されるとロックされない。

ちなみにこの「視線を検出」をONにすると、「ユーザーが画面を見ていることを検出してもデバイスはロックされません。顔の特徴は分析されず、顔情報がデバイスに保存されたり、クラウドにアップロードされたりすることはありません。」との案内が出る。顔認証ではないので、誰が見ていてもロックされないことに注意しておこう。

また、有機ELディスプレイはダークモードにすることで電池消費を減らせるし、目の疲れも軽減できるので、ダークモードの利用がお勧めだ。 【設定 > ディスプレイ > ダークモード

指紋センサー

画面内指紋センサーは画面保護フィルムとの相性問題が生じる

本機は画面内に指紋センサーが埋め込まれており、感度は申し分ないが、ロック解除時にいちいち目視しないと位置が分かりにくいことと、市販の画面保護フィルムとの相性問題が出やすい欠点がある。

カメラをよく使う場合は、設定によりロック解除を省いて電源ボタン2度押しですぐにカメラを起動できる【設定 > 追加設定 > ジェスチャーショートカット > カメラを起動】ので、設定しておくことをお勧めする。

画面保護フィルムは、予め貼られているものはもちろん、市販の透明な(特殊加工の無い)保護フィルムは多くが指紋センサーに対応している。工場出荷時に貼付済の保護フィルムは指の滑りが悪くて使いづらいので、市販のフィルムに貼り替えるのがお勧め。

ガラスフィルムもセンサー付近に気泡が入らなければ指紋認証できる場合もあるが、一般に厚さがあるぶんガラスフィルムを貼ると指紋認証の精度が落ちる(失敗が増える)ので、お勧めしない。本機の保護フィルムは薄型の保護フィルム(PDA工房 Flexible Shield など)がお勧め。

市販のフィルムを貼る(貼り替える)場合は、フィルムを貼って少し待って気泡が抜けた頃に指紋登録をしなおすと、指紋センサーの反応が良くなる。

画面保護フィルムは Xiaomi 14T / Pro で異なるXiaomi 13T では共通だったが、本機は共通ではないので購入の際は注意したい。家電量販店でも通販でも購入できる。

貼るのが苦手な人は、家電量販店(店頭購入したフィルムのみ、工賃別途)やPDA工房の貼り付け代行サービス(貼付工賃は無料だが往復送料負担)を利用すると良いだろう。

モバイルSuica対応

おサイフケータイNFCアンテナは端末上端背面側に付いているので、画面が見える角度で上端を当てるようにすると反応が良い

本機のNFCは「おサイフケータイ」(FeliCa) に対応しており、モバイルSuicaPASMOICOCAを使える。これらは共存できるので(要切替)、例えば民鉄の定期券とSuicaグリーン券を両方使いたい人にも向いている。

本機のFeliCaアンテナは本体背面上端にあり、自動改札機はもちろん、買い物でも使いやすい。設計が悪い機種だと持ち方が難しかったりするが、本機は自然な持ち方で使えるのが嬉しい。

以前、端末中央に付いていた機種を使っていて、端末中央を当てる癖が付いている場合、本機が反応しづらいと感じることがあるので、持ち方を変えて、画面が見える角度で上端を当てるようにしよう(右写真の例を参照)。

買い物で使うときは、こんな感じで、多少はみ出ても反応した

今のところ読み取りづらかった店舗端末はなくドコモ・バイクシェアHELLO CYCLING の「黒いロック」でも利用できる。

マイナンバーカードの読み取りにも対応しており、マイナポータルの公式対応機種にも掲載されている。 筆者も試しに「マイナポータル」アプリを入れてマイナンバーカードを読ませてみたら、正常に読み取れてログインできた。

例の曲者は淘汰されたため未確認。
読み取り性能に難があった「白いロック」の初期コントローラーは2023年末時点でほぼ淘汰されているため未確認。

緊急速報メール (ETWS)

本機は緊急速報メール (ETWS) の受信に対応している。

ただしドコモだけETWSが特殊なので、ドコモ系のSIM(ドコモ回線のMVNOを含む)を入れている場合には「災害・避難情報」を受信しないかも(筆者は未確認、メーカーも保証しない)。

複数台持ちでアラートが鳴り響いて困る場合などは、【設定 > 安全性と緊急情報 > 緊急速報メール】で「常に最大音量で通知音を鳴らす」をOFFにすることができる。

GNSS(GPS等)

本機のGNSSは、GPSGLONASSGalileoBeidouNavICに対応している。

仕様にはQZSS(みちびき)対応と書かれていないが、筆者が試した範囲では、QZSSも受信しているよう。

筆者が使っている範囲で、測位が遅いとか位置が飛びやすいといった感じはない。

なお、みちびき「災危通報」(災害・危機管理通報サービス)には非対応。

Xiaomi 13 Pro(上)と Xiaomi 13T(下)のバックパネル

筐体

IPX8 / IP6X 防水防塵が謳われている。だからと言って水中での利用はお勧めしないが、雨天くらいならたぶん問題ないだろう。

Xiaomi 14T のバックパネルの素材はガラスまたはプラスチック、Xiaomi 14T Pro は3D曲面ガラス

そのため重さが若干異なり、Xiaomi 14T のガラス製の2色は約195g、レモングリーンは約193g。Xiaomi 14T Pro は約209g。

筆者が併用している Zenfone 10(172g)と Xiaomi 14T (195g) の差は大きいが、持ってみると本機はそこまで重く感じない。重量バランスが良いのかも。

同じガラス製バックパネルでも Xiaomi 13T ツルツルだったが、Xiaomi 14T はザラザラで指紋が付きにくく、滑りにくくなった。Xiaomi 14T Pro はツルツルなので滑って落とさないよう注意したい。ケースに入れたくない人は背面保護フィルムを貼ると良いかも。

また、本機は背面カメラ部の出っ張りが大きく、カメラ部に傷が付きやすいので、ケースを使う方が良いと思う。

本機にはケースが付属するが、付属のケースにはストラップホールが無く、カメラ部の保護も無いので、気になる場合は別途市販のケースを購入しよう。ケースは1000円前後から多数市販されており、ストラップホールのあるケースを使えば当然ストラップを付けることができ、持ちやすく・扱いやすくなるメリットがある。

本機に限らず、使っているうちに防水性能は多少劣化するので、最初は耐えてもそのうち浸水したりする。防水を過信しないようにしたい。


付属品

Xiaomi 14T / Pro 共通

  • Xiaomi 14T / Pro 本体
  • SIMピン
  • ソフトケース(ストラップホール無し)
  • ACアダプタ(急速充電対応品)
  • USB Type-C ケーブル(急速充電対応品)
  • 説明書(QSG)、保証書

Xiaomi 13T は充電器・ケーブルが別売りだったが、本機は安くなったのに67W急速充電器「MDY-12-EJ」と専用ケーブルが付属するようになった。

Xiaomi 14T Pro には引き続き120W急速充電器「MDY-14-EF」が付属する。

付属のケースにはストラップホールが無く、カメラ部も全面開口で保護されない。別途ストラップホール付きのケースを買う方が良いと思う。

画面には保護フィルムが貼付済になっているが、指紋やホコリが付きやすいので、筆者は市販の樹脂製画面保護フィルム(指紋認証対応)に貼り替えて使っている。

外出時によく充電する人は、市販の USB PD 対応超小型充電器を1つ持っておくと、電車の中などでも使いやすくて何かと便利だ。 (AUKEY Omnia Mini II PA-B1S)

電池と充電

本機の急速充電は、専用充電器のほか、汎用の USB PD 3.0 PPS / 2.0 に対応している。

Xiaomiの67W・120W急速充電器は入手困難だし、大きくて重いので、予備用・旅行用等に別途購入するなら、市販の USB PD 対応急速充電器がおすすめだ。

例えば30W対応の Anker 511 Charger (Nano 3)を使うと、9.5V 3A (30W) で充電され、2時間足らずで満充電できる。普段使いには充分だろう。

比較的安価に購入できる18~20W対応の USB PD 急速充電器でも充分早く、2時間くらいで満充電できるので、普段使いには充分だと思う。

ケーブルは別売になっていることが多いので、PD対応のケーブルが無ければ併せて購入しよう。

カメラを使っているともりもり減ってゆく

モバイルバッテリー

内蔵電池は公称5,000mAhの大容量。

派手に使わなければ1日(朝から夜まで)持つだろうが、カメラを使っているともりもり減るし、電子書籍や動画・ゲームなどをよく見る人も要注意。

カメラを多用する人や、旅行の際は、モバイルバッテリを持っておくと安心だ。

本機は USB PD 急速充電に対応しているので、USB PD 対応のモバイルバッテリを持ち歩いていれば、移動中などの合間の時間に継ぎ足し充電して使い続けることができるし、汎用の USB PD 充電器でもそこそこ早く充電できる。

モバイルバッテリーでは67W・120W急速充電こそできないが、本機の充電性能は高く、モバイルバッテリーでも他機種より充電が早いので、出先で継ぎ足し充電しながらでも使いやすい。

モバイルバッテリーを購入する際は、Amazonなどで廉価で売っているノーブランド製品を買うと、使い終わって廃棄する際に困ることになる。国内で使用済み電池の回収を行っているJBRC会員メーカーの製品を選ぼう。

67W・120W急速充電「神ジューデン」

Xiaomi 14T(au・UQ版)には、67W急速充電器「MDY-12-EJ」と専用ケーブルが1組付属しており、約50分で満充電になる Xiaomi 67Wハイパーチャージを利用できる。

Xiaomi 14T Pro(ソフトバンク版、SIMフリー版)には、120W急速充電器「MDY-14-EFと専用ケーブルが1組付属しており、約19分で満充電になる「神ジューデンを利用できる。

日本向け120W急速充電器「MDY-13-EG」を使って、Xiaomi 13T XIG0467W急速充電できる

ところが、この急速充電器が品薄で入手困難。au・UQ版の専用充電器(67W)は au Online Shopで販売しているが、ソフトバンクでは単体販売していない。

職場等に置いておく予備がほしくても、ソフトバンクショップで単品販売している充電器では「神ジューデン」できないので、うっかり余計な物を購入しないよう気をつけよう。

AmazonでもXiaomi純正67W急速充電器の取り扱いがあるが、こちらも長期在庫切れになっている。

「Xiaomi 11T Pro」「Xiaomi 12T Pro」に付属の日本向け120W急速充電器「MDY-13-EG

Xiaomi純正の120W急速充電器と USB A-C 1m ケーブルのセットは国内でも2023年 3月16日に単体発売され、Xiaomi直販Xiaomi公式 楽天市場店Amazonで販売していた(ただし8千円ほどする)のだが、長いこと品薄で入手困難になっている。

でもXiaomiの120W急速充電器は互換性があり、67W急速充電にも対応しているし、旧機種の「Xiaomi 11T Proや「Xiaomi 12T Pro」に付属の120W急速充電器「MDY-13-EGもそのまま Xiaomi 14T シリーズで使える

旧機種に付属の充電器が不要になってフリマサイト等に出品している人もいるので、そうした中古品を購入するのも一方法だ

ただし、ソフトバンクが「神ジューデン」と宣伝している機種でもOPPOとは互換性が無いので、購入する際は注意しよう。

Xiaomi 14T Pro に付属の充電器「MDY-14-EF」は側面に「GaN」と「120W」の表示がある。従来の「MDY-13-EG」よりも若干小さくなったが、入力が AC100-240V 3.0A に増えており、新幹線や特急列車のコンセントの制限(100V 2A まで)を超過する場合があるので、外出時に使う用途では旧モデル「MDY-13-EG」の方が使いやすい。ちなみに「MDY-13-EG」には「GaN」表示が無く、両面「120W」表示なので容易に区別できる。
「神ジューデン」はソフトバンクの商標なので、ソフトバンク以外が販売するXiaomiの120W・67W充電対応機種では使われないが、Xiaomi純正の120W・67W急速充電機種ならば充電性能に差異はない。ちなみにXiaomiでは「ハイパーチャージ」と呼んでいる。
「Xiaomi 11T Pro」が、グローバル版では初めての120W急速充電対応機種だそうだ。よって、Xiaomiの120W急速充電器は今のところ全て互換性がある。
Redmi Note 11 Pro 5G」に付属の充電器も使えるが、67Wモデルなので、Xiaomi 14T には充分だが、Xiaomi 14T Pro で使うと67Wまでに制限される。
フリマサイトには海外向けの製品を出品している人もいるので、購入前にプラグ形状に注意したい。日本向けの製品は「小米技術日本株式会社」のPSEマークが付いた2極平行型で、プラグに抜け止め穴が開いている(中国向けの製品には穴が無い)。また、ケーブルも専用品(内部に急速充電用の端子がある)が必要。市販のUSBケーブルでは急速充電できないので、必ず専用ケーブルが付属している品を購入しよう。

67W急速充電器「MDY-12-EJ」

準備中

AIサービス

Xiaomi 13T からの変更として、SoCの更新とともに、本機には「AIサービス」が加わった。Xiaomi関連の機能は下記。

メモ
「AIサマリー」「AIレイアウト」「AI校正」「AI翻訳」
ギャラリー
「AI画像拡張」「AI消しゴムPro」「AIフィルム」
レコーダー
文字起こし、スピーカー認識、要約生成、翻訳
AI字幕
「リアルタイム文字起こし」「AI翻訳」
AI通訳
対面、電話、会議中の会話をリアルタイムで翻訳

これらは Xiaomi 14 Ultra でも Xiaomi HyperOS 2 にバージョンアップすると使えるようになる。Xiaomi 14 シリーズ以降のミッドハイ~ハイエンド機で使えるようだ(廉価機種では性能不足で使えない)。

上記のほか、「Googleかこって検索」と「Gemini」が入っている。

プリインアプリ

準備中

カメラ

Xiaomi 14T(上)と Xiaomi 14 Ultra(下)

カメラの仕様

さすがにカメラ特化の Xiaomi 14 Ultra よりは下回るものの、eSIMおサイフケータイも使える普通のスマートフォンの中で比較すると優秀。カメラ重視のスマートフォンとしてもおすすめだ。

前代 Xiaomi 13T はドイツではLeicaブランド付きだったのに日本ではLeicaブランド無しで発売されたが、本機は日本版も(Xiaomi 14T / Pro ともに)Leicaブランドを冠しており、Leicaのフィルター機能などが使えるようになっている。

気になるカメラは3眼で、Xiaomi 14T のメインカメラのセンサーは SONY IMX906 (50MP) を搭載。サイズは1/1.56型で、前代 Xiaomi 13T(1/1.28型)よりも小さなセンサーになった。小さなセンサーは画質面では不利になるが、使い勝手は向上する。感覚的になるが、本機は被写界深度がかなり広く、メモ替わりやフリマなどの物撮りにはむしろ便利なので、一長一短あると思う。画角は23mm相当(35mm換算)。メインカメラのみ、光学式手振れ補正(OIS)に対応している。

Xiaomi 14T のメインカメラのセンサーはOmniVisionとXiaomiが共同開発した「Light Fusion 900」(1/1.31型)を搭載している。同じく画角は23mm相当(35mm換算)で、メインカメラのみ、光学式手振れ補正(OIS)に対応している。

Xiaomi 14T の望遠カメラは、メインカメラの約2.1倍の50mm相当の光学ズーム。センサーは50MPの。

Xiaomi 14T Pro の望遠カメラは、メインカメラの約2.6倍の60mm相当の光学ズーム。センサーは同じく50MP。

超広角カメラは15mm相当(約0.6倍)の固定焦点。センサーは12MPの。

カメラの評価(私見)

国内で買える機種の中では、Xiaomi 14T / Pro は使いやすいカメラフォンとして有力候補になると思う。実売20万円のフラグシップ機 Xiaomi 14 Ultra と比べても、条件を限れば遜色なく写り、価格性能比でとても出来の良いカメラだと思う。本機は国内で購入しやすく、高性能な割りに安いことも相まって、カメラをよく使う人にもお勧めできる。

ただし欠点もある。これらが気になる人は本機を避けるのが無難かも。

  • 音圧の高い耳障りな強制シャッター音(本機に限らず、Xiaomiの日本向けモデル全般)
  • シャッターラグが大きく、一定せず、前後どちらにもズレるのでタチが悪い。列車等の動体撮影は無理。
  • 望遠カメラに手振れ補正が無いので、2x以上の望遠撮影時に画質が大きく劣化する。
  • 寒暖差によりレンズが曇ることがある

このうちシャッターラグは、Xiaomi 14T Pro ではSoC性能が高いぶん、若干改善するかも(Xiaomi 13T Pro では改善していた)。

AF性能は概ね良好。写りは個人差により好みがあると思うが、筆者が使っていても Xiaomi 13 Pro (Leica Vibrant) に似ていると思う。ただし本機の方が全体に明るく写る。日常のスナップやSNS映え、フリマなどの物撮りには絶好だが、作品として撮る人には好みが分かれそう。

むしろOmniVision製センサーに替わった Xiaomi 14 Pro の方が違った写りになるかも?センサーが変わると見た目の印象も変わるのよね。SAMSUNG製センサーは顕著に判るし、OVはSONYとSAMSUNGの中間くらいの印象。
冬のよく晴れた寒い日に Xiaomi 13T Pro で撮影中にレンズの内側が曇る現象が頻発した。メーカーに送り返したが原因は判らずじまいだった。理屈としては撮影中に本体内部温度が上がって外気との温度差でレンズが曇ったことが考えられるが、Xiaomi 13 Pro では全く起きなかったし、本機でもこの現象はメインカメラでのみ発生し、望遠カメラや超広角カメラ、インカメラでは発生しなかった。そもそも本機はIP68防塵防水になっているので外から水が入ることは考えにくく、筆者が購入した端末が偶然ハズレ(初期不良)だったのか、または製造過程やメインカメラレンズの内部構造に問題があるのかもしれない。

筆者は Xiaomi 12S UltraXiaomi 13 ProXiaomi 13T / ProXiaomi 14 Ultra と使ってきたので評価が若干辛口になっているかもしれないが、基本的に写りはとても良いし、使いやすい。

以下、本稿では Xiaomi 14T で評価している。

作例等準備中

トラブルシューティング

Xiaomi 13T#トラブルシューティングも参照

トラブルシューティング(上級者向け)

強制爆音シャッター音を小さくする

本機(XIG04)で撮ったユリカモメ。本機のカメラは耳障りなシャッター音が最大音量で鳴り響くので、公共空間での利用は不適で、野生動物の撮影にも使えない。まともな利用には設定を弄る必要がある

Xiaomiのグローバル向け機種は、地域を日本以外(欧州など)にするとカメラのシャッター音をOFFにする選択肢が現れるのだが、本機の日本版は、カメラアプリから該当機能が削除または無効化されているようで、地域設定を変えても音をOFFにできない。

本機のカメラは写りは良いのに、音圧の高い非常に耳障りなシャッター音が爆音で鳴り響くので近所迷惑甚だしく、写真を撮る気が失せる。野鳥などを撮っていたら大顰蹙だろう。撮影OKの展覧会などでも本機の利用は控えざるを得ない。資料撮りなどのメモカメラとしての利用にも支障がある。メーカーはもう少し考えるべきだと思う。

MediaTekのエンジニアモードを操作して強制シャッター音を消音する

本機のSoCはMediaTekなので、エンジニアモードで対策できそうだ。 エンジニアモードを使って強制音を消す方法が紹介されていたので試してみたら、Xiaomi 13Tおよび Xiaomi 13T Proで使えた。

  1. 開発者向けオプションを有効にする
  2. 電話アプリを起動し、【*#*#3646633#*#*】に通話発信(実際に通話はされない)
  3. スワイプして「HardwareTesting」を表示
  4. 【Audio > Volume > AudioPlayback】を開く
  5. 上3つのリストで「Default」「Enforced_Audible」「Speaker」を選ぶ
  6. 「Index 15」の値を書き換えて「Set」
  7. カメラを起動して確認

「Index 15」の値は0~255の範囲で指定する。0が音量最小(消音)で、255が音量最大(これが既定値)。つまり既定では最大音量で爆音シャッター音を鳴らしているわけだ(-_-#。

シャッター音は鳴ってほしいが、既定の爆音は困るので小さくしたい場合は、この値を小さくすれば良い。適した音量は使用状況にもよるだろうが、まずは127~192くらいで試し、調整すると良いだろう。

カメラに限らず全ての強制音に適用されそうだが、カメラのシャッター音以外に強制音ないよね?もしあれば、それにも適用になると思う。

その名の通り技術者向けの機能なので、一般には非推奨。操作を誤って最悪端末を壊しても誰も保証しない(自己責任になる)ので、自己責任で解決できない人は操作しないようにしてほしい。

Qualcomm Snapdragon 搭載機ではこの方法は使えない。
Xiaomi 13T XIG04 au版 MIUI 14.0.7.0 (TMFJPKD) で確認。
Xiaomi 13T Pro A301XM SB版 MIUI 14.0.6.0 (TMLJPSB) で確認。
頻繁に使う場合は、エンジニアモードを起動するアプリもある。
イヤホン使用中にカメラを使う場合は、「Headset+Speaker」も同様に設定する。
再起動しなくても適用されるようだが、もしうまく適用されない場合は設定を見直した後、カメラアプリや端末を再起動してみよう。
値を0にするとシャッター音は鳴らなくなるが、内部的には音量0で強制シャッター音を鳴らす処理が動くため、音楽再生中だと音が途切れる。
本機のUSBデバッグを有効にして、ADBドライバ未導入のWindowsパソコンにUSB接続すると、デバイスマネージャの「ユニバーサル シリアル バス デバイス」以下に認識されるので、ここを右クリックして Google USBドライバをインストールする(他機種の例だが本機も同じ)

USBデバッグを使う

開発者向けの Android Debug Bridge (ADB)を使いたい時の操作。

一般的なAndroid機種では「ビルド番号」欄を繰り返しタップするが、本機(MIUI)の場合は【設定 > デバイス情報 > MIUIバージョン】を繰り返しタップすると、「開発者向けオプションが有効になりました」と表示される。

その後、【設定 > 追加設定 > 下の方の「開発者向けオプション」 > USBデバッグ】をONにし、警告文を読んでOKしてから、本機の画面ロックを解除した状態でパソコンとUSB接続すると、本機の画面に「USBデバッグを許可しますか?」と表示されるので、OKする。

Windows 10 では、Google USB ドライバが使える。

Windows 11 では、本機のUSBデバッグをONにしてからUSB接続すると自動認識される。

本機のUSBデバッグをONにした状態でWindowsパソコンにUSB接続すると、デバイスマネージャの「ユニバーサル シリアル バス デバイス」以下に認識される(右図)ので、この本機名を右クリックして、予めダウンロード・展開しておいた Google USB ドライバをインストールする。

なお、【設定 > 追加設定 > 下の方の「開発者向けオプション」 > 開発者向けオプション】をOFFにすれば、開発者向けオプションを無効に戻せる(設定値はリセットされる)。

ゴミアプリを無効化する

プリインアプリ(ゴミアプリ、ブロートウェア)はGoogle系とキャリア系が多い。

メーカー(Xiaomi)系のは MIUI 14 より、ほとんどのプリインアプリがアンインストールできるようになったので、不要な物は端末の操作で消せば良い。

ただし、本機にはFacebook本体(katana)は入っていなくても、隠しモジュール3つがシステム領域にプリインストールされている。Facebookの個人情報収集も増々悪質化している感がある。Facebook系モジュールは即刻ADBでアンインストール(後述)を推奨。

また、Google系アプリはアンインストールできないものが多いので、必要に応じADBでアンインストールする。

他のAndroid機種と同様、開発者モードに入ってADBを使うと、消せないゴミアプリを無効化できる。

ただし、ADBは開発者向けのツールなので、ある程度詳しい人向け。最悪、端末が使えなくなることもあり得るので、一般にはお勧めしない自己責任でどうぞ。

具体的には、例えば、こんな感じ。 (Windows 10/11 のコマンドプロンプトでの操作例。予め adb.exe があるディレクトリ(規定では C:\Program Files (x86)\Android\android-sdk\platform-tools)にPATHを通しておくか、カレントディレクトリを変更しておく。以下同様。)

> adb shell pm uninstall -k --user 0 com.facebook.system
Success

削除したいアプリをパッケージ名(アプリケーションID)で指定する必要があるが、いちいち調べるのは大変なので、まずはパッケージ一覧を取得しておくと便利。ただし大量に出てくるので、後で処理しやすいよう、ファイルに保存する。

adb shell pm list packages -f > packages.txt

パッケージ一覧が保存された packages.txt を任意のテキストエディタで開いて眺めつつ、無効にしたいアプリを抽出してゆく。

システム領域に入っているアプリは、多くが端末の動作に必須のアプリなので、無効にすると本機が動作しなくなることも考えられる。くれぐれも慎重に、自己責任で実施してもらいたいが、参考までに筆者が無効化したアプリは下記。

筆者が無効化したゴミアプリ(Xiaomi 14T au版 XIG07)

adb shell pm uninstall -k --user 0 com.facebook.appmanager
adb shell pm uninstall -k --user 999 com.facebook.appmanager
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.facebook.services
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.facebook.system
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.amazon.appmanager

adb shell pm uninstall -k --user 0 com.android.hotwordenrollment.okgoogle
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.android.hotwordenrollment.xgoogle
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.android.providers.partnerbookmarks
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.google.android.apps.tachyon
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.google.android.apps.youtube.music
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.google.android.partnersetup
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.google.android.projection.gearhead
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.google.android.videos
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.google.android.youtube

adb shell pm uninstall -k --user 0 com.aura.oobe.kddi
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.kddi.android.cmail

adb shell pm uninstall -k --user 0 com.miui.analytics
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.miui.cloudbackup
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.miui.cloudservice
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.miui.micloudsync
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.miui.mishare.connectivity
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.miui.msa.global
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.miui.securityadd
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.xiaomi.finddevice
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.xiaomi.joyose
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.xiaomi.micloud.sdk
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.xiaomi.mipicks
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.xiaomi.mi_connect_service
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.trustonic.teeservice
adb shell pm uninstall -k --user 0 com.tencent.soter.soterserver
adb shell pm uninstall -k --user 999 com.tencent.soter.soterserver
  • --user 999 は「デュアルアプリ」機能で使われる。これらの機能を未使用の場合はエラー (not installed for 999) になるので、これらの機能を初期設定した後に再度実行する必要がある。
  • com.xiaomi.midrop (ShareMe)は端末の操作でアンインストールできる。【設定 > アプリ > アンインストールしたシステムアプリ】より再インストールもできる。
  • com.kddi.android.cmail(+メッセージ)povo 2.0UQモバイルおよびau系MVNOでも使えるが、他社回線を使うならアンインストールして良い。メッセージ(SMS)アプリは併用不可で、筆者は「Y!mobile メール」を使っているため、「+メッセージ」は削除している。後から必要になったら Google Playでインストールすれば復活する。
  • Android 14 にバージョンアップすると com.facebook.appmanager, com.aura.oobe.kddi, com.miui.analytics, com.miui.msa.global, com.trustonic.teeservice, com.tencent.soter.soterserver が再インストールされるので、再度アンインストールする必要がある。
  • SB版はデュアルアプリが使えなくされているので、--user 999 は不要。

要注意アプリ

  • com.miui.android.fashiongallery - 壁紙カルーセル
  • com.miui.securitycore - デュアルアプリ
  • com.xiaomi.discover - システムアプリアップデーター
  • com.xiaomi.finddevice - Xiaomi版の「デバイスを探す」。Googleが使えない中国などでは有用だが、日本ではGoogleの「デバイスを探す」を使うので不要。しかしこれを削除すると【設定 > セキュリティ状況】が誤動作するので、削除はしないのが無難。常にバックグラウンド動作して位置情報を取り続けているので、権限を全てOFFにしておこう。
  • jp.co.softbank.wispr.froyo - ソフトバンクWi-Fiスポット設定。お好みで。
  • jp.softbank.tether.entitlement - テザリングオプション。これを消すと他社回線でもテザリングできなくなるので残しておくこと!

ゴミアプリ

  • com.facebook.appmanager, com.facebook.services, com.facebook.system - 言わずと知れたプライバシー問題の多いFacebookの、隠しモジュール類。au・UQ版にはFacebook本体(katana)は入っていないが、隠しモジュール類はしっかり入っている。即刻無効化を推奨。
  • com.miui.cloudservice, com.miui.cloudbackup, com.miui.micloudsync, com.miui.mishare.connectivity - Xiaomi Cloud。これが動いているとglobalTrash を無効化しても甦ってしまう。中国以外では一般にGoogleのサービスが使われるので、日本ではすでにサービスが打ち切られておりMi Cloud から Google フォトへの移行が案内されている。アプリが残っているとバックグラウンド動作するので、削除する方が良い。
  • com.miui.analytics, com.miui.msa.global, com.miui.securityadd, com.xiaomi.mipicks - セキュリティと称してアプリのインストール時に広告を出してくるウザイ奴。
  • com.tencent.soter.soterserver - 中国のアプリではよく使われているようだが、日本では不要。

Google系もシステム領域にインストールされるアプリが増えた。使わない物はアンインストール推奨。

GBoardも不要ならばアンインストールできるが、本機にはIMEがGBoardしか入っていないので、先に他のIMEを入れて有効にしておく必要がある。

adb shell pm uninstall -k --user 0 com.google.android.inputmethod.latin

ちなみに有効にしたい(戻したい)ときはこうする。

> adb shell cmd package install-existing com.google.android.inputmethod.latin
Package com.google.android.inputmethod.latin installed for user: 0

参考リンク

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