ワイモバイル
![]() SIMカードと WILLCOM W-SIM(PHSモジュール) | ||
事業者 | ソフトバンク (MNO) | |
---|---|---|
開始日 | 2021年 2月18日 | |
通信方式 | 5G + 4G + 3G | |
5G Band(s) | n3, n28, n42, n77, n257 | |
4G Band(s) | 1, 3, 8, 11, 28(B), 41, 42 | |
3G Band(s) | W-CDMA 1, 8 | |
SIMカード | nano / micro | |
eSIM | × | |
SIMのみ契約 | ○ | |
SIM交換手数料 | 3,300円 | |
データ容量 | 3 / 15 / 25GB | |
超過時最大速度 | 300K / 1M / 1Mbps | |
データ節約 | × | |
データ繰越 | × | |
データ追加 | 550円/0.5GB | |
テザリング | ○ 制限なし | |
IPv6対応 | ○ 設定方法 | |
音声通話方式 | VoLTE/3G(CSFB) | |
通話料 | 22円/30秒 | |
通話定額 | オプション | |
着信転送 | ○ | |
留守番電話 | ○ | |
非通知拒否 | × | |
SMS | ○ | |
キャリアメール | ○ MMS対応 | |
データシェア | ○ シェアプラン | |
国際ローミング | ○ 有料 | |
月額基本料金 | 2,178~4,158円 | |
契約時手数料 | 3,300円 | |
MNP転出料 | 3,300円 | |
期間縛り | 無し | |
家族割 | 家族割引サービス | |
光セット | おうち割 光セット(A) | |
法人契約 | ○ 法人契約割引あり | |
サポート窓口 | チャット/電話/店舗 | |
APN | 初期設定方法 | |
iPhone対応 | ○ 構成プロファイル | |
▶ワイモバイル ▶My Y!mobile |
ワイモバイル (Y!mobile) は、ソフトバンクが提供する携帯電話・モバイルデータ通信・PHSサービスのブランド名。
イメージキャラクターは猫の「ふてニャン」。
今は専ら「格安SIM」「格安スマホ」「サブブランド」などと呼ばれているが、複雑な経歴をもち、2G (PHS) から 4G (LTE)、5G まで幅広く手掛けているMNO。
2021年1月末でPHSの一般向けサービスが打ち切られ(T_T)、翌2月18日からは5Gが始まった。
こんな人におすすめ
- 家族で複数回線使っている
- 新「シンプルプラン」では2回線目以降に適用される家族割引サービスが手厚いので、家族で複数回線(概ね3回線以上)使うとお得になる
- スマートフォンだけでなく、LTE内蔵パソコンやタブレットも使いたい
- シェアプランがあるので、お得に複数のSIMカードを使える
- iPhoneやSIMフリーAndroid機種を使いたい
- Android機種はもちろん、人気の iPhone SE (2nd)や、最新5G対応 iPhone 12 / miniのセット販売あり。家電量販店などでは、人気のSIMフリー機種とセットで値引き販売していることも。
- せっかく最新の5G対応SIMフリー機種を買ったので、5Gも使ってみたい
- 旧「スマホベーシックプラン」も新「シンプルプラン」も5Gに自動対応し、“ソフトバンク”と同じ5Gネットワークを追加料金無しで使える
- 電話番号の下4桁を選びたい
- ワイモバイルショップで新規契約(乗り換えでなく新規発番)すると、電話番号の下4桁を指定できることがある(全店で利用できるわけではないので、予めショップに要確認)
- 職場や客先などへ、短時間の通話をよくする
- 10分以内の通話が定額になる「だれとでも定額」を付けられる(旧スマホベーシックプランの場合は標準で付いているので追加不要)。他社には5分定額が多いが、ワイモバイルは10分定額なので、多くの通話が定額で収まると思う。
- また、通話完全定額の「スーパーだれとでも定額」もある。
- 法人契約で複数回線使いたい
- 法人契約割引で全回線税別700円引きになるので、中小企業などでお得に利用できる。
- 初期設定が不安なのでサポートしてほしい
- 店頭で機種セット購入すると、設定等のサポートサービス(店舗・内容により有償または無償)がある
こんな人は他社も検討しよう
- 1人から(家族割や光セットなどの煩雑なことをせずに)シンプルに使いたい
- 家族割・光セット割など不要で1回線目から安いUQモバイルがお得かも
- 番号非通知ガードサービスを使いたい
- ワイモバイルのPHSにあった「番号非通知ガードサービス」が携帯電話には無いので、同等サービスが提供されているUQモバイルの方が良いかも
- 月々使うデータ量にムラがある
- 余ったデータ容量を翌月に繰り越して使えるUQモバイルがお得かも
- 普段使うSNSや音楽配信などは遅くていい
- プランM/Lでは1Mbpsの「節約モード」にするとデータ容量を消費しないUQモバイルがお得かも
- 自宅や職場ではWi-Fiを使うので、ほぼ都市部の屋外でしか使わず、月々のデータ容量は1GB以下・3GB以下で足りるが、通話かけ放題があると安心できる
- 楽天モバイル(1回線目は1GB未満ならば0円、Linkアプリを使うと通話無料)がお得かも
- 25GBでもデータ容量が足りないかも
- 220円で24時間データ使い放題になるオプション(トッピング)が用意されているpovo(3月開始予定)も検討してみよう

シンプルS/M/L
2020年12月22日発表、2021年2月1日改定、2021年2月18日より始まった新プラン。
本プラン開始にあわせて、従前のスマホベーシックプランは前日付けで新規受付を終了し(既存の契約者には継続提供される)、本プランが事実上の後継となっている。
NTTドコモの新料金プランに対抗する形で登場した節があるが、月額料金やデータ容量などは、ワイモバイルと競合関係にあるUQモバイルを強く意識したものになっている※。
ワイモバイルが始まって以来、伝統的にバンドルされてきた通話定額(だれとでも定額)が切り離され、基本料が税別700円値下げされた。
新「シンプルプラン」と旧「スマホベーシックプラン」の料金差は一律税別700円で揃えられており、「だれとでも定額」は770円(税別700円、UQモバイルの「国内通話10分かけ放題」と同価格)、「スーパーだれとでも定額(S)」は1,870円(税別1,700円、同様)のオプションとして提供されている。
シンプルプラン開始とともに、従前の「新規割」などの期間限定の割引サービスは廃止されることになり、ずーっと変わらない料金が訴求されている。
ところが、せっかく期間限定の割引サービスを廃して正価をわかりやすくしたというのに、(正価ではUQモバイルの後出しに負けて苦肉の策なのだろうが)全ての人が適用されるわけではない家族割引サービス適用後の料金を前面に出して宣伝されるようになってしまった。
でも家族割引サービスは1回線目には適用されないので、「シンプル」と謳いながら結局分かりにくくなってしまった感がある。むしろ法人契約割引と同様に、全回線に700円引きを適用した方がシンプルで良かったのではと思えるが…?
また、廃止されたはずの期間限定の値引きである「ワイモバ学割」も、シンプルM/Lに限り継続提供されることになった。なんだかブレてる感が…
なお、本シンプルプランと同時に発表された「

データ容量別に3プラン
データ容量別に、S/M/Lの3プラン。自分が毎月どれだけ使っているか把握して、少し余裕をもったプランを契約しよう。
- シンプルS - 月間3GBまでで、月額2,178円(税別1,980円)。「データ増量オプション」を付けると4GBまで。データ容量を使い切った後は300kbpsに制限される。
- シンプルM - 月間15GBまでで、月額3,278円(税別2,980円)。「データ増量オプション」を付けると18GBまで。データ容量を使い切った後は1Mbpsに制限される。
- シンプルL - 月間25GBまでで、月額4,158円(税別3,780円)。「データ増量オプション」を付けると28GBまで。データ容量を使い切った後は1Mbpsに制限される。
自分が今月どれだけ使ったかは、スマートフォンのWi-FiをOFFにしてから※My Y!mobileを開くと見られる(右図)。前月までのデータ量は請求明細で確認できる。
「データ増量オプション」は月額550円(税別500円)。初めて使う場合に限り、1年間無料で使えるキャンペーンが恒常開催されている。
昔はともかく、今はこれだけ基本プランのデータ量が増えたのに、オプションのデータ量は増えないので、あまりお得感がなくなってしまった。プラン容量では少しだけ足りないという人には良いかもしれないが、足りなくなった月に後から付けることはできない(オプション追加は翌月から適用になる)ので気をつけよう。
プラン容量以上に使いたいときにはデータ容量を追加購入できるものの、0.5GBで550円(税別500円)もして、かなり割高になってしまうので、お勧めしない。この価格は2014年からずーっと変わっておらず、しかし実際にはデータ単価が大幅に下がっているので、割高感が増している。
逆にデータ容量を余らせても、ワイモバイルでは繰り越すことはできないし、低速モードへの切り替えもできない。毎月使うデータ量がほぼ一定の人には良いのだが、毎月使うデータ量が一定しない人はUQモバイルの「くりこしプラン」を使う方がお得かも。
エリア・品質
「格安スマホ」に位置付けられるワイモバイルだが、後述の経緯からMVNOではなくMNOなので、MVNOにありがちな帯域の制約とは無縁となっている。
エリアもソフトバンクと同じ。昔はソフトバンクといえば山間部などで使い物にならなかったが、2012年にプラチナバンドを獲得してからは一挙に改善し、現在は登山道などの無住地域を除いて遜色ない。
ワイモバイルではしばらく5G対応が見送られていたが、NTTドコモの新料金プランに対抗する形で「5Gを常識に」と打ち出され、ワイモバイルでも2021年 2月18日より順次5Gに対応している※。
対応機種
スマートフォン向けの料金プランだが、データ端末(モバイルルータやiPadセルラーモデルなど)や、ワイモバイル・ソフトバンク向けのフィーチャーフォン(ガラケー・ガラホ)でも利用できる。
現在販売されているワイモバイルのフィーチャーフォン(ガラホ)は LTE (VoLTE) とテザリングに対応しているので、通話が多くてフィーチャーフォンの使い勝手を手放したくないが、出先でノートパソコンやタブレット端末でも使いたいという人は、通話端末(ガラホ)をシンプルプランで使うのも方法だ。
バンド構成はソフトバンクと同じで、通話は3G(CSFB)※とVoLTEの両方に対応。データ通信や通話はソフトバンクと同等に使える。
【対応バンド構成】※太字は主力バンド
- FD-LTE (4G) Band 1, 3, 8, 11, 28(B)
- TD-LTE (4G) Band 41, 42
- 5G Band n3, n28, n42, n77 (Sub-6), n257 (mmWave)※5
- W-CDMA (3G) Band 1, 8※5
もちろん、ソフトバンク向けの機種(2017年8月以降に発売された機種)やSIMフリーの機種を中古店などで購入して、ワイモバイルで使うこともできる。SIMフリーの機種を購入するときは、上記のバンドに対応していることを確認しよう。
SIMフリーの機種や中古店などで購入した機種の設定方法はこちら。
通話機能
一般的な3G(CSFB)※とVoLTEに標準対応しており、特殊なアプリ不要で、機種を選ばず使える。また、着信転送と留守番電話は標準対応。
通話料は税込22円/30秒の従量制。別途770円(税別700円)で、10分以内の通話かけ放題の「だれとでも定額」オプションが提供されている。
また、1,870円(税別1,700円)で通話完全定額の「スーパーだれとでも定額(S)」オプションもある。従量通話料は高額なので、月に42分以上通話している人は「スーパーだれとでも定額(S)」を付ける方がお得だ。
他社の通話定額プラン・オプションも同様だが、0570 や 0180 から始まる電話番号(ナビダイヤル、テレドーム、テレゴング)は定額対象外(従量課金)になるので、要注意。0570から始まる番号はよく使われているが、他の番号が併記されていることが多いのでよく確認し、うっかり0570に発信しないよう注意したい。
ワイモバイルの携帯電話には非通知拒否機能が無く、「ナンバーブロック」という月額料金がかかる上に手間のかかる方法しか用意されていないのが残念。しかも自動応答メッセージが「お断り」になってしまうので、非通知拒否には使いづらい。
PHSには「番号非通知ガードサービス」という無料の標準サービス(自動応答メッセージは「電話番号を通知しておかけ直しください」)があったのだが、携帯電話に変えると不便になってしまう。改善してほしいものだ。
60歳以上通話ずーっと割引キャンペーン
60歳以上の人(使用者)がシンプルS/M/Lいずれかと「スーパーだれとでも定額(S)」を契約すると、月額料が毎月税別1,000円引きになる。つまり、60歳以上の人は月々税別700円で通話完全定額を利用できる。
機種や期間の制限はない。上記プラン・オプションの組み合わせで、60歳以上の個人契約であれば、どの機種を使っていても、ずーっと適用になる。
回線契約やプラン変更・オプション変更・機種変更をした時点での年齢で判断されるため、すでに対象年齢の人は「スーパーだれとでも定額(S)」を申し込めば自動適用になるが、逆に既存の利用者は60歳になっても自動で適用されないようなので要注意。
キャリアメール
メールアドレスは2つ提供される。
ひとつは、いわゆるキャリアメールに相当するアドレス @ymobile.ne.jp(MMSに対応)※。 新規契約直後のメールアドレスは機械的に生成された記号の羅列が割り当てられるが、回線開通後に「My Y!mobile」で変更できる。
PHSから契約変更する場合は、旧 @willcom.com などのメールアドレスを引き継ぐことができる※が、その場合も「My Y!mobile」での手続きが必要。PHSのメールアドレスは2021年 3月31日までに引き継ぎしないと失効してしまうので要注意。
これに加えて、専用アプリ(Androidのみ)やパソコン・Webブラウザで利用できるメールアドレス @yahoo.ne.jp(Y!mobile メール)を1つ取得できる。これは専用アプリ等を設定しなければ受信されないので、Gmailなどを使っていて不要であれば放っておいて構わない。
IPv6
標準では IPv4(プライベートアドレス)のみに対応しているが、APNを書き換えると IPv6(グローバルアドレス)も使えるようになる(デュアルスタックになる)。
IPv6対応APN(m101/n101/n111用)
- APN plus.acs.jp.v6
- ユーザー名 ym
- パスワード ym
- 認証タイプ CHAP
- MMSC http://mms-s
- MMSプロキシ andmms.plusacs.ne.jp
- MMSポート 8080
- APNプロトコル IPv4v6
- APNタイプ default,mms,supl,hipri,tether
公開されているAPNの末尾に.v6を追加すればOK。 APNプロトコルがIPv4v6(または IPv4/IPv6)になっていなければ併せて変更する。
iPhone用の特殊なSIMカード
ワイモバイルのSIMカードは主に4種類ある※。
- m101 - シェアプランやSIMカードのみで契約したときに提供されるmicroSIM。汎用。
- n101 - ワイモバイルが販売するAndroid機種と一緒に、またはシェアプランやSIMカードのみで契約したときに提供されるnanoSIM。汎用。
- n111 - ワイモバイルが販売するAndroid機種を購入すると提供されるnanoSIM。汎用。
- n141 - ワイモバイルが販売するiPhone機種を購入すると提供されるnanoSIM。iPhone専用の特殊仕様。
このうち m101/n101 と n111 は一般的な仕様で、任意の対応機種に差し替えて使うことができる。
n101 と n111 は、実用上は同じと考えて差し支えないと思う。n111 では「おサイフケータイや Apple Pay(のSuica)などが利用できない」と案内されることもあるようだが、少なくとも筆者は n111 を使っていて、様々な機種でモバイルSuica等の各種サービスを問題なく使えている。
n141 は、ソフトバンクのSIMロックがかかったiPhoneを使えるようにした特殊仕様※。Android機種では使えないし、ソフトバンク版のiPhoneでもワイモバイルで販売していない新しい機種は使えず、iPadも使えない、非常に不便なSIMカード。
ワイモバイルでは2020年まで iPhone 7 を販売していたのでその名残かもしれないが、現在販売中の端末は全てSIMロック状態でも n101 で使えるはずなので、n141 はいずれ廃止されるだろうか?
Android機種などに差し替えて使いたい場合は、使いたい機種と一緒にワイモバイルショップに持ち込むとn101に交換してもらえるが、機種変更扱いになり、事務手数料を徴収されるとともに、一部キャンペーンが適用外になってしまうこともあるので要注意。
または、有志により公開されている専用のAPNを設定すれば、AndroidやSIMフリーiPhoneで使えるようになるが、無保証だし面倒なので、後々SIMカードを挿し替えて使うつもりならば、iPhoneとのセット購入は避ける方が無難。
n141 専用APN
- APN kqtqjs
- ユーザー名 tnsrknk
- パスワード cmtknrn
- 認証タイプ CHAP
- MMSC http://mms-s
- MMSプロキシ andmms.plusacs.ne.jp
- MMSポート 8080
- APNタイプ default,mms,supl,hipri,tether
上記設定をするとテザリングを含めて使えるようになるが、IPv6は使えない。
現時点で、n141 で最新の iPhone 12 シリーズを使いたい場合は、構成プロファイルを自作する必要がある※。構成プロファイル作成支援サイトもあるが、保証外の使い方なので、くれぐれも自己責任で。
ワイモバイルでは 2月26日に iPhone 12 / miniの取扱が始まるので、その頃にはプロファイル不要で使えるようになるだろうか?
ヤフー連携サービス
ワイモバイルでは、グループ会社が運営する
Yahoo!プレミアム for Y!mobile
シンプルS/M/L、スマホベーシックプラン(旧スマホプランを含む)とデータベーシックプラン(旧データプランを含む)が対象。通常月額508円(税別462円)の「Yahoo!プレミアム」が無料で提供される。
Y!mobileサービスの初期登録をすると利用できるようになる。
様々な特典があるが、例えばヤフーが運営するWebショッピングモール「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」で買い物すると、還元されるPayPayボーナスが常時2%分増量される。また、商品によってはプレミアム会員価格が設定されていることもある。
Yahoo!トラベルの国内宿泊予約「ヤフープラン」ではPayPayボーナス還元額が増えたり(いつでも+4%、「5のつく日」と日曜日にはさらに上乗せされて+9%)、Yahoo!オークション(ヤフオク)では出品者にかかる手数料が若干減額されるといった特典がある。
このほか、「Yahoo!かんたんバックアップ」を容量無制限で利用できる。
Enjoyパック
ヤフーが運営するWebショッピングモール「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」のヘビーユーザーにはお得なオプション。
月額550円(税別500円、初回初月は無料)で、両サイトで使える500円分のクーポン(501円以上の買い物で利用可、他のクーポンとの併用不可)を1枚取得できるとともに、両サイトで買い物する度に追加でPayPayボーナス5%還元(ただし月々1,000円分が上限)を受けられる。
クーポンだけでは月々50円(本オプションの消費税分)損するが、最大1,000円分のPayPayボーナス還元が魅力になる。
しかしこのクーポンは毎月取得しに行く必要があったり、他のクーポンと併用できないなど、あまり使い勝手が良くないので、ライトユーザーにはお勧めしない。
一方、「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」で毎月数万円は買い物しているといったヘビーユーザーならば、クーポンを使い切れるだろうから、PayPayボーナス還元の1,000円から消費税を差し引いた950円ぶん、お得になる。 還元されたPayPayボーナスは、両サイトはもちろん、PayPay支払いに対応しているリアル店舗でも使えるので、使い勝手は良い(面倒で使い勝手の悪い500円分のクーポンも、PayPayボーナスにすれば良いのにと思う)。
このほか、データ増量0.5GB分が無料になるが、気休め程度かな。これまでにデータ単価が大きく下がっているのだから、せめて1~2GBくらいは付けてほしいものだが…
また、Yahoo!プレミアム会員費も含まれているので、前述の「Yahoo!プレミアム for Y!mobile」の対象にならない料金プラン(ケータイベーシックプランSSなど)を使っている人が「Enjoyパック」を追加すると、Yahoo!プレミアムの特典も受けられるようになる。
このオプションは、通信サービスにはほぼ無関係。お得になる上限は950円(20,500円以上買い物した場合)だし、クーポン等の手間も考えると、付けなければ損というほどでもない。無ければ無いで全く問題ないし、いつでも付けられるので、「Yahoo!ショッピング」「PayPayモール」でたくさん買い物をするようになったら付ければ良いと思う。
ちなみに、ソフトバンクのメリハリプランなどを個人で契約している場合は、クーポンとデータ増量は付かないが、日曜日に限り10%上乗せ還元(上限1,000円/日)が標準で付いてくる(「スマートログイン」の設定が必須)。以前は常時5%上乗せ還元(上限1,000円/月)だったが、2020年4月以降、日曜日のみ10%還元に変更された。どちらが得かは人それぞれだろうが、要はソフトバンクのプラン料金には「Enjoyパック」相当の料金が含まれている(ワイモバイルはそのぶん割安)と考えれば良いだろう。
ソフトバンクとの違い
中身の通信・通話サービスはソフトバンクと同じ。料金プラン(ソフトバンクは大容量、ワイモバイルは25GB以下の小中量で廉価なプラン)、販売している端末の機種(ソフトバンクは高価な機種が中心、ワイモバイルはミッドレンジ以下の手頃な機種が中心)、ポイントなどの特典の有無、で住み分けがされている。
“ソフトバンク”と“ワイモバイル”の行き来は困難
“ワイモバイル”と“ソフトバンク”は同じ会社のサービスにもかかわらず、“ソフトバンク”の各プランから“ワイモバイル”の各プランに変更する、またはその逆は、MNP扱いとなる。今でこそ解約金は撤廃されたが、2019年9月までに契約した場合は違約金の対象になることもある。
“ワイモバイル”のシンプルプラン同士であれば、SからMに、MからLに、またはその逆に変更するのは容易だ(My Y!mobileからオンラインで手続きでき、手数料もかからない)が、“ワイモバイル”と“ソフトバンク”を行き来する場合は解約+新規契約となるため、身分証を持ってショップに出向く必要があり、都度契約事務手数料とMNP転出手数料を請求される※。
また、#家族割引サービスなども別扱いになるため、例えば主回線では「メリハリ無制限」を契約して、家族が使う副回線ではワイモバイルを使う、のように使い分けたい場合は、割引サービスを受けられない。端末(機種)も“ソフトバンク”と“ワイモバイル”で別々のラインアップになっているため、普段はWi-Fiを使うのでデータ容量はワイモバイルのプランがちょうどいいが端末はハイエンドを使いたい、逆に端末は廉価版でいいからソフトバンクで大容量プランを使いたい、といったニーズにも応えきれていない(前者については、中古端末を購入してSIMのみ契約すれば可能だが)。
元々は別会社だった経緯があるにせよ、合併してからもずっと改善されず、ユーザーにとっては縦割りの弊害になっている。
家族割などのバラバラは存置されたまま、2021年3月以降は、さらに第3のブランド「
シェアプラン

シンプルプランやスマホベーシックプラン(旧スマホプランでも可)と組み合わせて、SIMカードを3枚まで追加して使うことができるデータプラン。LTE内蔵パソコンやiPadなどのタブレット端末で使うときに便利だ。
単体では契約できず、データ容量は主契約のシンプルプラン/スマホベーシックプランと共通(シェア)になる※。
通話はできないが※、データ通信とSMSを使えるので、SMS認証が必要なサービスも利用できる。
追加SIMの枚数にかかわらず(上限3枚)、月額料金は1,078円(税別980円)。
シンプルM/L、スマホベーシックプランM/Rを使っている場合は、半額の539円(税別490円)。
ちなみに他のMNO(“ソフトバンク”を含む)ではSIMカード追加1枚あたり月額千円程度取られるし、ライバルのau系格安ブランド「UQモバイル」にはシェアプランが無いので、ワイモバイルの特長にもなっている。
ただし、2021年 2月18日以降は、シェアプランで使えるデータ量が、シンプルMでは10GBまで、シンプルL・スマホベーシックプランRでは14GBまでとの記述もあるので要確認。※
プランSを契約していて、追加データSIM 1枚で足りる人にはメリットが無い(UQモバイルのデータ高速プランを追加契約する方がお得だ)が、データSIMを複数枚使いたい人や、プランM/L/Rと一緒に使うならメリットが大きい。
シェアプランはオンライン (Web) では手続きできず、ワイモバイルショップに出向いて申し込む必要がある。契約事務手数料は恒常開催のキャンペーンで無料。
提供されるSIMカードは nanoSIM (n101) のほか、LTE内蔵パソコンやモバイルルータなどでよく使われている microSIM (m101) も選べるが、microSIM は店頭に在庫が無いことがある。今は感染症対策で来店予約が必要なので、店舗へ出向く前に電話して、来店予約がてら在庫確認しておこう。
契約後にサイズ変更したい場合はワイモバイルショップでできるが、手数料3,300円かかる。
標準SIMは無いので、標準SIM対応のモバイルルータ等で使いたい場合は、別途市販のSIMアダプタ(右図)が必要になる。
ナノ マイクロシム変換アダプター nano micro SIM 郵便書簡は送料無料
Pacific Project
- Yahoo!ショッピング
- PayPayモール
- Amazon.co.jp
- 楽天市場
- ビックカメラ
- Sofmap.com
- ナチュラム
- イトーヨーカドー
- au PAY マーケット
- NTT-X Store
- ひかりTVショッピング
- Qoo10

家族割引サービス
主回線(無割引)と副回線を決めて紐づける手続きをすると、副回線(9回線まで)で値引きを受けられる。値引き額は対象副回線のプランにより下記の通り。1人で、または家族で複数契約を使っている人にはお得だ。
- シンプルS/M/L - 税別1,080円
- スマホベーシックプラン、スマホプラン - 税別500円
- データベーシックプランL、Pocket WiFiプラン2(ベーシック) - 税別500円
※「ケータイベーシックプランSS」「データベーシックプランS」は対象外(主回線にも副回線にもなれない)。
2021年 2月18日から始まるシンプルプランだけ割引額が引き上げられたが、従来のスマホベーシックプランに対する割引額の改定は今のところ発表されていない。しかしワイモバイルの家族割引では主回線は無割引で、一度主回線にすると副回線にできなくなるといった制限があるので、金額を揃えないと後々面倒なことになると思うのだが…?
本人(複数契約持ち)や同居の家族はもちろん、同じ住所で同居している事実婚などのパートナーや、離れて暮らす同姓の家族(親族や単身赴任、下宿など)とも家族割引を組むことができる(手続きは面倒になるが)。請求を統合する必要はないので、離れて暮らす親や子を家族割に入れて、支払いは別々にしてもOK。

家族割引の申し込みは、以前は家族確認書類を用意してワイモバイルショップに出向く必要があったが、2020年11月頃より My Y!mobileでも申し込みできるようになった(受付時間 9:00~18:30)。
副回線にしたい回線でスマートフォンを利用中の場合は、Wi-Fiを切ってワイモバイルの回線で My Y!mobileを開くと、自動でログインされる。 (もちろん、パソコン等で、電話番号とパスワードを使ってログインしても、手続きできる。)
ログイン後、少し下にスクロールして「ご契約内容」の「ご契約内容をみる」をタップ。「割引・キャンペーン」の中にある「家族割引サービス」が「未加入」になっている場合は、「確認・変更する」をタップして加入手続き(右図)に進める。
手続き方法は人により異なるが、契約名義が同じ回線であればすぐに完了する。 契約名義が異なる回線と家族割を組む場合は本人確認(身分証のアップロードなど)が入る。
ちなみに、時々「おうち割 光セット」を引き合いに出す販売店やメディアがあるが、これは家族割引サービスとの併用不可で、(少なくともワイモバイルでは)お得感が無いので、考慮しなくて良いだろう。
PHS向けの家族割引サービス(受付終了)
#旧ケータイプランなどのPHS向けプランを副回線にすると、基本料金が無料になっていた。
PHSの家族割引サービス受付は2019年7月31日までで終了したので、新たに家族割引サービスを組み直すことはできないが、2019年7月31日時点で 「家族割引サービス」や「もう1台無料キャンペーン」の対象になっていたPHSの副回線については、基本料金無料特典が継続する措置が取られているので、主回線を解約等する際も、新たに組み直す必要はない。
PHSからの切り替えで家族割引サービスが解除されてしまう
2019年末頃より、PHSを利用している人向けに、4G携帯電話への切り替えを案内するDMが発送されており、一部のユーザーには※電話1本で切り替え手続きできる案内が届いているが、電話1本で切り替えると家族割引サービスが解除されてしまう※。
なお、電話1本で切り替えを勧めるDMは事前に審査を済ませてから発送されているので、機種変更(契約変更)が比較的スムースだが、オンラインストアで契約変更手続きすると再審査が入るため、時間がかかったり、人によっては審査が通らないことがある。
すでに切り替えてしまった場合は、郵送で契約内容が届くので、家族割引サービスの有無を確認し、意図せず「無し」になっている場合は、再加入の手続きをしよう。
なお、電話1本での切り替えは 1月 4日で、公式オンラインストア(Web)での切り替えは 1月15日で受付終了した。これから切り替えたい場合は、ワイモバイルショップに出向いて申し込む必要がある。ショップでは 3月末まで切り替えでき、PHSから切替の場合は事務手数料無料になるが、機種は店頭に在庫がある物に限られ、価格も異なることがあるので、店舗に来店予約がてら電話して確認すると良い。
法人契約割引
ワイモバイルは法人契約にも対応しており、複数回線まとめて同一請求先で法人契約すると、1回線あたり税別700円引きになる。家族割と違って請求統合する必要があるものの、1回線目から割引適用になる。
「シンプルS/M/L」または「スマホベーシックプラン」が対象で、組み合わせ自由。どちらのプランでも、値引き額は変わらない(税別700円)。
もっとも、大企業向けにはMNO各社が相対契約で大幅値引きしていることが多いが、中小事業所では定価で契約しているところも少なくないだろうから、相対契約できない規模の事業者にとっては、お得に使えるプランだ。
(参考)おうち割 光セット(A)
固定インターネット接続の利用を前提にした割引サービスだが、インターネット接続だけではダメで、指定オプション(「ホワイト光電話」「Wi-Fiマルチパック」など)も契約する必要がある。
いわば指定オプション(「ホワイト光電話」「Wi-Fiマルチパック」など)を家族割の主回線とするイメージで、携帯電話・PHSを最大10回線まで副回線にできる。
しかし別途指定オプションを契約する必要がある上、レンタル提供される機器はWi-Fi 6やWPA3に対応していないセキュリティの低い旧世代の機器なので、メリットが無いばかりか、長期契約で縛られて足枷になりかねない。 ⇒[おうち割 光セット(A)]適用条件を教えてください。
ワイモバイルでは「nuro光」が対象外なので、そもそも基本料が高めの「SoftBank光」の利用が前提になる点もデメリット。
しかも「家族割引サービス」との併用不可なので、家族割引サービスとの差は500円しかない(新シンプルプランでは1,080円差になるが、「指定オプション」の価格を考えると、それでも微妙)。「SoftBank光」+指定オプションを付けるともっと割高になるので、すでに「SoftBank光」を利用している人はともかく、わざわざ利用するメリットは無いと思う。
時々「SoftBank光」の勧誘電話・DMが来ることがあるが、他の固定通信サービスで満足しているなら、変えるメリットは無いし、むしろ割高になることも多いので、お勧めしない。
スマホベーシックプラン

2014年のワイモバイル開始以来※、データ容量や料金が改定されながらも、長らく提供されてきた旧主力プラン。データ通信と通話10分定額(だれとでも定額)がセットになっており、データ容量別にS/M/R(L)の3プラン。通話SIMのみ提供。
2021年2月17日で受付終了し、翌18日からは「シンプルS/M/L」が主力プランになった。既存の契約者は引き続き利用でき、2月18日以降順次、契約そのまま同料金で5Gに追加対応する。5Gが使えるようになると、右図のように My Y!mobileにログインして確認できる。
既存の契約者がシンプルプランを利用したい場合は、2021年 2月18日より、プラン変更手続きができるようになっている。プラン変更は翌月から適用になり、月末は混みあうことがあるので、3月から使いたい場合は、2月27日頃までに変更手続きをしておこう。
データ容量別に3プラン
データ容量別に、S/M/R※の3プラン。全てに、1通話あたり10分まで通話し放題の「だれとでも定額」が含まれている。
- スマホベーシックプランS - 月間3GBまでで、月額2,948円(税別2,680円)。「データ増量オプション」を付けると4GBまで。データ容量を使い切った後は300kbpsに制限される。
- スマホベーシックプランM - 月間10GBまでで、月額4,048円(税別3,680円)。「データ増量オプション」を付けると13GBまで。データ容量を使い切った後は1Mbpsに制限される。
- スマホベーシックプランR - 月間
14GB→20GBまでで、月額5,148円(税別4,680円)→4,928円(税別4,480円)。「データ増量オプション」を付けると17GB→23GBまで。データ容量を使い切った後は1Mbpsに制限される。※
「データ増量オプション」は月額550円(税別500円)。Sではあまりお得感がないが、M/Rでは500円で3GB増えるので、お得感がある。
シンプルプランに変更すべき?
結論から言うと、
- 新規割またはワイモバ学割が適用中
- 法人割引適用で通話定額を使っている
- 1回線のみ(家族割引サービスを使っていない)、または家族割引の主回線(1回線目)で通話定額を使っている
- シェアプランで5Gを使いたい
に該当する人を除き、新プランに変更する方がお得になりそうだ。
具体例
- 新規割が適用中
- 新プランには新規割が適用されないので、新規割が適用されている間は旧プランのままでも料金はあまり変わらない。新規割が終わる手前までに変更しておくと良いだろう。個別の判断は比較表を参考にどうぞ。
- ワイモバ学割が適用中
- 少なくとも最初の6ヶ月間は維持する方が良さそうに思うが、契約内容によっても変わるようで、複雑すぎて筆者は把握しきれないので、ワイモバイルショップで相談してほしい。
- 60歳以上の人(使用者)
- シンプルプランに変えると「60歳以上 通話ずーっと割引キャンペーン」が機種を問わず適用になり、通話完全定額オプション「スーパーだれとでも定額(S)」が月額770円(税別700円)相当で使えてお得。
- PHSからの契約変更で「スーパーだれとでも定額」が無料で付いている回線
- この特典は分割払いで機種変更すると消えるが、シンプルプランにも適用拡大され、プラン変更だけならば特典が継続されることになった。
- 家族割副回線の場合は、料金プランをシンプルS/M/Lに変更すると同時に「スーパーだれとでも定額(S)」オプションを申し込む(右図)と、税別1,000円(旧プランの「スーパーだれとでも定額」と同額)値引きされることになった。新プランに変更すると家族割が増額されるぶんお得になる。
- 家族割無し、または主回線(1回線目)の場合は、プラン変更しても料金は変わらないが、M/Lではデータ量が増えるので、必要に応じ変えれば良い。⇒比較表を参考にどうぞ。
- 通話定額が不要な人はプラン変更すると安くなるが、PHSから切り替えた人は「だれとでも定額」(10分定額)と「スーパーだれとでも定額(S)」(完全定額)の価格差が無いので、そこそこ通話する人は「スーパーだれとでも定額(S)」を付けておくと良いだろう。
- スマホベーシックプランRを契約中
- シンプルMに変えると、2021年2月までとほぼ同じデータ量を使え(1GB増える)、料金が下がる。
- 法人割引適用で通話定額を使っている
- 変えても変えなくても料金は変わらないが、M/Lでデータ容量を増やしたい場合は変えると良い。
- 単独で使っていて(家族割や光セット非適用)、シェアプランは使っていない
- むしろUQモバイルに移る方がお得かも。キャリアメールは使えなくなるけれど…
- シェアプランで5Gを使いたい
- シンプルS/M/Lに変えるとシェアプランで5Gが使えなくなりそう(右図、どうしてそうなる;_;)という情報を頂いたので、該当する人は変更前に要確認。
シンプルプランへの変更は、2021年 2月18日から、My Y!mobileとワイモバイルショップで受付が始まっている(翌月から適用)。
現在スマホベーシックプランを契約している人は、スマホベーシックプランS/M/Rへも変更できる※が、一度シンプルプランに変更した後は、スマホベーシックプランには戻せない。
スマホベーシックプランとシンプルプランの比較
2月18日時点で公式ホームページに公表されている内容を比べてみると…
2021年3月~ | 旧プランS | シンプルS | 旧プランM | シンプルM | 旧プランR | シンプルL |
---|---|---|---|---|---|---|
データ容量 | 3GB | 10GB | 15GB | 25GB | ||
超過後最大速度 | 300Kbps | 1Mbps | ||||
通話定額 | ○ 10分定額 | × 従量制 | ○ 10分定額 | × 従量制 | ○ 10分定額 | × 従量制 |
通話料 | 22円 (20円) /30秒 | |||||
月額基本料金 (1回線目) |
2,948円 (2,680円) |
2,178円 (1,980円) |
4,048円 (3,680円) |
3,278円 (2,980円) |
4,928円 (4,480円) |
4,158円 (3,780円) |
1回線目+10分定額 | 2,948円 (2,680円) |
4,048円 (3,680円) |
4,928円 (4,480円) | |||
1回線目+完全定額 | 4,048円 (3,680円) | 5,148円 (4,680円) | 6,028円 (5,480円) | |||
1回線目+完全定額 +60歳orPHS | 2,948円 (2,680円) | 4,048円 (3,680円) | 4,928円 (4,480円) | |||
家族割副回線 (2回線目以降) |
2,398円 (2,180円) |
990円 (900円) |
3,498円 (3,180円) |
2,090円 (1,900円) |
4,378円 (3,980円) |
2,970円 (2,700円) |
副回線+10分定額 | 1,760円 (1,600円) |
2,860円 (2,600円) |
3,740円 (3,400円) | |||
副回線+10分定額 +新規割 | 1,628円 (1,480円) |
― | 2,728円 (2,480円) |
― | 3,608円 (3,280円) |
― |
副回線+完全定額 | 3,498円 (3,180円) |
2,860円 (2,600円) |
4,598円 (4,180円) |
3,960円 (3,600円) |
5,478円 (4,980円) |
4,840円 (4,400円) |
副回線+完全定額 +60歳orPHS | 2,398円 (2,180円) |
1,760円 (1,600円) |
3,498円 (3,180円) |
2,860円 (2,600円) |
4,378円 (3,980円) |
3,740円 (3,400円) |
副回線+完全定額 +新規割 | 2,728円 (2,480円) |
― | 3,828円 (3,480円) |
― | 4,708円 (4,280円) |
― |
5G | ○ 順次対応 | |||||
4G・VoLTE通話 | ○ 対応 | |||||
3G・CSFB通話 | ○ 対応 | |||||
シェアプラン | ○ 対応 1,078円 (980円) |
○ 対応 539円 (490円) | ||||
Y!プレミアム | ○ Yahoo!プレミアム無料付帯、Enjoyパック追加可能 | |||||
定期契約・解約金 | 無し【いつでも解約可、解約月は満額請求(日割計算無し)】 |
- 金額は税込、()内は税抜本体価格
- スマホベーシックプランRは2021年3月以降の料金
- 旧プラン=スマホベーシックプラン
- 10分定額=「だれとでも定額」(スマホベーシックプランは基本プランに含まれる)
- 完全定額=「スーパーだれとでも定額(S)」(スマホベーシックプランでは「スーパーだれとでも定額」)
- 60歳orPHS=プラン変更申し込み時点で60歳以上の人(使用者)、またはPHSからの契約変更で「ケータイ・スマホに契約変更で、国内通話ずーっと割引キャンペーン」が適用されている回線
- 新規割はスマホベーシックプランのみ、最初の2~7ヶ月目のみに適用される期間限定のキャンペーン。シンプルプランに変えると適用されなくなる。
- スマホベーシックプランの5G対応は、2021年 2月18日以降順次
- 「おうち割 光セット(A)」の場合は、1回線目も家族割副回線と同額になり、家族割引サービスは適用されない。
- #シェアプランは親回線のデータ容量を使うが、公式ホームページのこことここに記述の矛盾があったので確認したところ、従来通り、親回線の容量を全てシェアできるようだ。
データ容量は人により感覚が変わるだろうが、少なくとも2021年2月までスマホベーシックプランRを契約していた人は、3月からシンプルMに変更すればかなり安くなるので、変更を考える方が良いだろうか。
ちなみに、ワイモバイルショップでも詳細はまだ聞いていないそうだ。ぎりぎりまで調整しているのだろう…願わくば、旧スマホベーシックプランにもデータ増量・家族割引の増額をしてほしいものだが。→土壇場で「ケータイ・スマホに契約変更で、国内通話ずーっと割引キャンペーン」の指定料金プランにシンプルプランが追加されていた。
旧スマホプラン
2019年 9月までに契約した人は「スマホプラン」、2019年10月以降に契約した人は「スマホベーシックプラン」になっていると思うが、期間拘束(2年縛り、解約金9,500円税別)と月額割の有無くらいの違いで、データ量や特典は同じ→後の改定で、スマホベーシックプランの方が条件が良くなっている。
2年以上契約している「スマホプラン」は、いつでも契約解除料無料で「スマホベーシックプラン」に変更できる(適用は翌月から)。月額料金が300円(税別)下がるので、昔から使っていて2年間の拘束期間が終了している人は「スマホベーシックプラン」に変更するとお得だ。変更手続きは My Y!mobileでできる。
なお、#旧イー・モバイル時代のスマホプラン(タイプ2)と、3G+PHSハイブリッド契約のスマホプラン(タイプ3)はだいぶ昔に新規契約を終了しており、本稿では扱わないが、上記とは異なる扱いとなる。
ケータイベーシックプランSS
フィーチャーフォン(ガラケー・ガラホ)向けのプラン。通話とSMSしか使わない人向け。オプションの「スーパーだれとでも定額」(通話定額)を付けても月額2,127円(税込、ユニバーサルサービス料別)。
ただし、パケット料金がとても高く、月々わずか35MB程度使っただけでスマホベーシックプランSよりも割高になってしまうので、ガラケーを使う人でも、SMS以外のメールを使う人には向かない※。
もしケータイベーシックプランSSを利用中にパケットを使い過ぎた場合、シンプルS/M/Lへ変更申し込みすると、当月のベーシックパック月額料とパケット定額料が値引きされる「ケータイプランSS利用料割引キャンペーン」が実施されている。
料金面でも、2021年 2月18日より始まった新プラン「シンプルS」では家族割引サービス適用後に月額税別900円まで下がり、本プランよりも安くなる(ケータイベーシックプランSSは家族割対象外)ので、単身でガラケーを使いたいという人を除いて、利点のないプランになっている。
ワイモバイルで販売しているフィーチャーフォン(ガラホ)を使っていてもシンプルプランを選べるので、メールをたくさん使う人は「シンプルS」※にする方が良いだろう。
なお、「ケータイベーシックプランSS」用SIMカードにはいわゆるIMEI規制がかかっており、ワイモバイルの電話機(ガラケー・ガラホ)以外ではデータ通信ができない。3Gによる通話はできるので、3Gに対応したDSDS対応のスマートフォンで通話・SMS専用に使うことはできるが、VoLTE通話はできない。
データベーシックプラン
月々2,178円で1GBまで(S)、4,066円で7GBまで(L)使えるデータ通信専用のプランだが、#スマホベーシックプランと比べて割高。
データ端末でもスマホベーシックプランを使えるので、あえてデータベーシックプランを契約するメリットは無い。
ワイモバイルでは#シェアプランがお得だが、データ単体契約するならUQモバイルのデータプランには1,078円(税別980円)で3GBまで使えるプランもあるし、WiMAXもUQの方が割安なので、今、ワイモバイルのデータプランを契約するメリットはないと思う。
Pocket WiFiプラン2
ワイモバイルが販売する Pocket Wi-Fi 端末でしか使えないプラン。特殊なSIMカードが提供されるため、スマートフォンなどに差し替えて使うことはできない。
料金も月々4,066円で7GBまで(#データベーシックプランLと同じ)なので、#スマホベーシックプランの方が割安。AXGPが使い放題になるアドバンスオプションが存在するが、今では WiMAX 2+ の方が使い勝手が良いし、楽天モバイルの方がエリアは狭いが割安。Pocket Wi-Fi 市場を切り拓いた#旧イー・モバイル時代には多くの人に愛用されたが、今ではあまり存在意義が無くなっており、店頭でも見かけなくなった。
旧ケータイプラン
PHS向けのプラン。2018年 3月31日で新規契約・機種変更が打ち切られた。それまでに利用中の契約は引き続き利用できたが、2020年7月31日2021年 1月31日まででサービス終了してしまった(テレメタリングプランは2023年3月末まで)。
PHS同士の通話し放題、E-mail使い放題で、オプションで「だれとでも定額」も付けられる、フィーチャーフォン利用者にはとてもお得なプランだったが、惜しまれつつ終了に向かっている。
契約期間の縛り(3年縛り、契約解除料は9,500円、家族割引サービスの副回線は免除)があったが、プラン自体の提供終了に伴い、2020年4月1日からは契約解除料が不要になっている(MNP転出手数料は有料)。
手続き
新規契約
下記いずれの窓口でも、新規契約/MNP転入(電話番号そのままで他社から乗り換え)、ともに可能。
- ワイモバイル公式Web(SIMのみ、端末セット)
- Yahoo! JAPAN(SIMのみ、端末セット)
- ワイモバイルショップ(SIMのみ、端末セット)
- 家電量販店店頭や通販モールなど(端末セット、SIMフリー端末とのセット、一部の店ではSIMのみもあり)
公式Webでは契約事務手数料が無料
Webで申し込むと、契約事務手数料(税別3,000円)が無料になるキャンペーンを実施中。
ただし、Webで申し込んだ場合は、SIMカードの端末への装着や切り替え手続き(MNPの場合)などは自分でする必要がある。
簡単な説明書は一緒に送られてくるし、多くの人が出来ているのだから難しい作業ではないが、苦手意識がある人は店頭に出向く方が良いかもしれない。
ワイモバイルショップでは番号を選べる
初期設定のサポートが要る場合は、ワイモバイルショップへ出かけて端末購入とセットで契約すれば、基本的な設定はサポートしてもらえる(そのぶん端末価格が高めな場合もある)。
また、ワイモバイルショップでは、新規発番(MNP転入でない新規契約)の際に電話番号の下4桁を指定できるサービスがある※。覚えやすい番号を使えるので、新規発番はワイモバイルショップでの契約がおすすめ。
SIMカードのみの契約と、機種セット購入、どちらも可能。購入できる機種は基本的にワイモバイルが扱っている機種のみ(一部、SIMフリー機種を扱っている店もある)で、在庫状況や価格は店ごとに異なるので、ほしい機種が決まっている場合は来店前に電話等で確認しよう。
ちなみに、ワイモバイルショップでSIMのみ契約すると、iPad※で動画を見せられ、他社の機種ではSIMロック解除が必要な場合があること、他社が販売する端末の動作は保証しないこと、他社が販売する端末が故障等したときには買った店やメーカーに問い合わせること、使う端末に技適マークが付いていることを確認すること、などの説明を受ける(右図)。
SIMフリー機種の値引きを実施しているお店も
家電量販店で契約する場合、サポートは有料で提供されていることが多い。例えばビックカメラでは、スマートフォン初期設定 2,200円(税込)、SIMカード設定 2,200円(税込)、アカウント設定 2,200円(税込)、などとなっている。
家電量販店では端末価格が安かったり、ポイントサービスがあったりするので、サポートは別料金だが、サポートが不要な人はお得に買えるし、サポートがほしい場合も必要な分だけ利用できるから、安心と言えるだろう。
家電量販店などではワイモバイル専用の売場を展開するとともに、SIMフリー機種とのセット販売で機種代金を値引きするキャンペーンが随時展開されている。
時期にもよるが、商戦期には手厚くなり、SIMフリー機種は何でも対象になる(一旦ポイント還元されて、その分のポイントを使って値引きという運用がされる)こともあるので、のりかえと一緒に機種変更を考えているなら、店頭を覗いてみると良いだろう。
このほか、大手通販モールでもSIMのみ購入や、SIMフリースマートフォンとのセット販売がある(契約書パックが送られてきて、またはメール等で契約手続きの案内が送られてきて、SIMカードは契約後に送られてくる)。この場合、契約特典で端末価格が値引きされていることが多い。新規契約・MNPともに可能だが、機種変更は不可。
特典の多少は時によりまちまちで、公式Webの方がお得なこともあれば、Amazonなどの通販モールでお得なキャンペーンをしていることもあるし、SIMフリー端末を購入したい場合は家電量販店の店頭でお得なキャンペーンをしていることもあるので、購入したい時にチェックするのが良い。
今は回線契約に紐づく特典は端末値引きやキャッシュバック・ポイント還元を含めて2万円まで(一部例外あり)の制限があるので、その範囲で良い条件を探してみよう。
ワイモバイル Y!mobile(ワイモバイル)SIM スターターキット(nano SIM) ZGP681
pandora-a3
- Yahoo!ショッピング
- PayPayモール
- Amazon.co.jp
- 楽天市場
- ビックカメラ
- Sofmap.com
- ナチュラム
- イトーヨーカドー
- au PAY マーケット
- NTT-X Store
- ひかりTVショッピング
- Qoo10

どこでももらえる特典
上記キャンペーンとは別途、ヤフーとの業務提携の一環として、すでに Yahoo! JAPAN のIDを利用している人を対象に「どこでももらえる特典」が実施されている。
回線契約前に Yahoo ID でエントリーしてから、ワイモバイルを新規契約(MNP転入、PHS・3Gからの契約変更でも可)し、同じ Yahoo ID を使ってY!mobileサービスの初期登録をすると、特典が適用になる。
回線契約の窓口は問わない(店頭でも通販でもOK)が、この特典を利用するにはPayPayをインストールしてYahoo IDと連携する必要があることと、回線契約前にエントリーが必要なので要注意。
PayPay管理
現在、ワイモバイルの特典は
Y!mobileサービスの初期登録をするとPayPayとの連携(未利用ならば口座開設)を促されるが、1人で複数回線利用している場合は、1つのPayPayアカウントを複数回線と連携させることはできない(回線とPayPayの連携は1:1)。 だからと言って、PayPayは同一人物の複数アカウント保持を禁止しているので、うっかり複数アカウントを作らないよう注意しよう。
また、Yahoo! ID は1人で複数使えるが、Yahoo! ID とPayPayアカウントの連携は1:1になる。 1人で複数回線使っている場合は、最もよく使うメインの回線・Yahoo! ID を、PayPayと紐づけておくのが便利だ。
メイン以外の回線では、「My Y!mobile」にログインしてから「PayPay管理」を開き、「特典の受け取り先」を設定することができる。
スマートフォンでは、【右上の≡メニュー > 料金案内 > PayPay管理】(右図)。
パソコン等では、ログイン直後の画面の「サービス一覧」の「料金案内」の中に「PayPay管理」がある。
ちなみに、PayPayアプリを複数の端末に入れて、複数端末でログインしても、以前の端末から自動ログアウトされないので、複数台持ちしている人は、1つのPayPayアカウントを複数の端末で使える。
PayPayアプリを起動して右下の【アカウント > セキュリティとプライバシー > ログイン管理】を開くと、どの機種にインストールされているか一覧でき、強制ログアウトもできる (2021年1月26日より)。
プラン変更等
プラン変更やオプションの追加・解除などの手続きは、My Y!mobile、コールセンター、ワイモバイルショップでできる。家電量販店などのカウンターでは新規加入以外の手続きはできない。
My Y!mobile (Web) での手続きが早くてお勧め。料金プランの変更は、シンプルS/M/Lの間の変更など、簡単なものはすぐにできる(反映は翌月から)。
オプションの追加/解除も、同様にオンラインできる。
ただし一部、Webで受付できない手続きもある(SIMカードを追加する#シェアプランなど)ので、その場合はワイモバイルショップへ出向くことになる。
また、ショップが近くにあって、不明点など相談したいことがある場合は、ワイモバイルショップへ出向いて相談しながらプラン変更等しても良いだろう。
ワイモバイルショップでは感染症対策として来店予約が必須になっているので、予め電話またはWebで予約してから出かけよう。
店頭サポート
ワイモバイルショップで端末を購入すると、SIMカードの差し替えと開通確認は無料(契約事務手数料に込み)でしてもらえる※。
それ以外の設定については、長らく現場判断でしてもらえる/もらえないことがある状態だったが、近年スマートフォン利用者の拡大や料金低廉化によってサポートコストへの意識が高まってきたことなどを受け、2021年4月以降にショップのサポート内容の明確化およびメニュー化されることになったようだ。
詳しくは上記リンク先を参照されたいが、Y!mobileメールとYahoo!メールの設定、迷惑メールフィルターの設定と、PayPay、LINE※など自社関連アプリの設定は無料になっている。
有料メニューでは、データ移行が3,960円/件。アカウント設定※、上記以外のメール設定、スマートフォンの初期化などが1,100円/件(複数まとめて実施する場合は上限3,960円)。フィルム貼りが1,100円/件となっている。
ちなみにフィルム貼りについては、ヨドバシカメラやビックカメラなどの家電量販店でも、有償の貼付サービスを実施している。お店が近くにあれば、家電量販店へ行く方が安くて品揃え豊富かも?
機種変更・契約変更
機種変更とは、4G・5G同士の機種変更を指す。ワイモバイルショップ(リアル店舗)または公式オンラインストアでできる。
契約変更は、PHSや3Gから、4G・5Gへのプラン変更を伴う機種変更を指す。
オンラインストアでは送料・事務手数料が無料になる半面、SIMカードの差し替えは自分でする必要がある。また、SIMカードが変わる場合は、端末到着後に切り替え手続きが必要になる。
いずれも簡単な作業だが、サポートがほしい場合はワイモバイルショップ(リアル店舗)へ出向くと良いだろう(端末価格は店舗により異なる)。
なお、一般に家電量販店などの取扱店では新規契約・MNP転入(番号そのままで他社からのりかえ)しか受け付けておらず、機種変更※・契約変更はできない。
オンライン購入後の切り替え手続き
公式オンラインストアで端末を購入すると、送料・事務手数料が無料になるが、SIMカードの差し替えや切り替え手続きは自分で行う必要がある。
SIMカードの差し替えはごく簡単な作業だが、機種ごとに異なり、ワイモバイルから送られてくる書類にはごく簡単なことしか書かれていないので、予めWeb検索等で調べておこう。
切り替え手続きとは、以前のSIMカード(PHSの場合は端末)を無効にして、新しいSIMカードを有効にする手続き。ワイモバイル公式オンラインストアから端末が出荷されたときに送られてくるメールに書かれているが、概ね下記のような作業。 切り替え中は1~2時間ほど通話できなくなるので、差し支えない日時を選んで作業しよう。
- 10:00~19:00(年中無休)の間に、ワイモバイルカスタマーセンター切替え窓口(0800-919-9809、通話料無料)に電話する。固定電話や他の携帯電話からでもOK。
- 切り替えたい電話番号を入力
- 申込時に指定した暗証番号(数字4桁)を入力
- 注意事項の案内を聞く
- 新しい電話機にUSIMカードを取り付け、電源を入れずに待つこと
- 現在の電話が使えなくなったら切り替え完了だが、切り替えには1~2時間かかることがあること
- 受付後のキャンセルはできないこと
- 切り替える場合は 1 をプッシュ(やっぱり後にする場合は 2 をプッシュ)
- 「切り替え受付を承りました。ご利用ありがとうございました。」というメッセージを聞いたら電話を切る
- 新しい端末にSIMカードを入れて、以前の電話機が使えなくなったら(または2時間ほど待ってから)新しい端末の電源を入れる
SIMロック解除
ワイモバイルの機種にはSIMロックがかかっているが、一括購入やクレジットカード払いの場合は原則即時(回線開通後)、口座振替等で分割払いの場合も購入後101日目以降に、SIMロック解除手続きができる。
手続きはオンライン(My Y!mobile)またはワイモバイルショップでできる(回線契約が無い場合は店舗のみ)が、ショップに出向くと手数料を徴収されるので、オンラインがおすすめ。

まず、SIMロック解除したい端末のIMEI(端末固有の番号、数字15桁、ハイフン不要)を控えておく。 IMEIは製品の外箱に記載されているし、Androidの場合は【設定 > デバイス情報】などから、iPhoneでは【設定 > 一般 > 情報】から見ることができる。IMEIが複数ある場合は、1つめの番号を使う。
スマートフォンを利用中の場合は、Wi-Fiを切ってワイモバイルの回線で My Y!mobileを開くと、自動でログインされる。 (もちろん、パソコン等で、電話番号とパスワードを使ってログインしても、手続きできる。)
ログイン後、右上の≡メニューをタップ、「安心・便利サービス」をタップ、スクロールして「SIMロック解除」の「解除する」をタップ、IMEI番号を入力し「次へ」をタップ、表示された番号と機種名を確認して「解除手続きをする」をタップ。
その後、iPhoneでは、オンラインで解除手続きされる。
Android機種では一般に※、SIMロック解除コードが発行されるので、この解除コードを控えておく。 SIMロック解除手続きをした端末に他社のSIMカードを入れて起動すると、起動時に解除コードの入力を促す画面が出るので、解除コードを入力すると、SIMロックが解除されてSIMフリー状態になる。
なお、公式オンラインショップで一括購入する場合は、購入時にもSIMロック解除手続きができる。
解約
MNPで転出する(今使っている電話番号はそのままで他社に乗り換える)場合は、乗り換え先でMNP転入手続きが完了すると同時に自動解約になるため、MNP転出手続きをする(解約手続きはしない)。
MNP転出ではなく、今使っている電話番号が不要になった場合や、データ回線を解約する場合は、下記いずれかの窓口で手続きする。
- Webで解約手続き(受付時間 9:00~20:00)
- ワイモバイルショップに出向く(家電量販店などの売場では手続きはできない)
- ワイモバイル カスタマーセンターに電話する(通話料有料)
Webで解約手続きできるようになったので、Webでの手続きがお勧めだが、電話や店頭でも解約できる。電話で解約手続きすると30分ほどかかり、通話料もかかるので、近くにショップがあれば出向く方が早いかも。
なお、解約手続きが完了した時から電話やデータ通信が使えなくなり、しかし解約月の基本料は満額請求される※。なるべく月末近くに解約手続きする方がお得と言えるが、みな考えることは同じで、月末近くなると窓口が混むことがあるので、純解約の場合は、不要になった回線は早めに解約手続きしても良いだろう。
MNP転出の場合は、転出先で切り替え操作を行うと自動解約になる。オンラインで契約した場合は、1日に切り替え手続きすると無駄なく使いきることができる…が、何らかの事情でズレたり、ルールが変わったりして丸損になっても知りません:)。自己責任でできる人はどうぞ。
歴史
名前の由来
ソフトバンクモバイル(現ソフトバンク)が#旧イー・モバイルと#旧WILLCOMを買収した後、当時はソフトバンク(現ソフトバンクグループ)の関連会社だったヤフー(現Zホールディングス)が、ソフトバンクからイーモバイルを買収して携帯電話事業に参入を目指していたため、Yahoo! JAPAN のロゴを象徴する「Y!」を冠したサービスロゴと社名を採用した。
しかし、後にソフトバンクの方針転換により、“ワイモバイル”はソフトバンクモバイル(当時)のサブブランド的位置づけに変更され、ヤフーとは業務提携に留めることになった。そして、ワイモバイルはソフトバンクの携帯電話事業会社であるソフトバンクモバイルに吸収され、社名をソフトバンクに変更した(持株会社である旧ソフトバンクはソフトバンクグループに社名変更した)。また、ヤフーもソフトバンクグループの連結子会社となった。
その経緯から、ヤフーのサービス(Yahoo!ショッピングなど)を利用する際にポイント上乗せ等の特典を提供する「Enjoyパック」が提供されていたり、「Yahoo!プレミアム」が無料で付帯する「Yahoo!プレミアム for Y!mobile」などの連携サービスが提供されている。ただし、後に“ソフトバンク”の契約者にも同様の特典が提供されるようになり、今では“ソフトバンク”契約者の方が手厚い特典が提供されることもあるなど、“ワイモバイル”ならではの特典はあまり残っておらず、単なるソフトバンクのサブブランド的な立ち位置になってしまった感もある。
とはいえ、本業の通信サービスについては、発足当初からのシンプルな料金プランや、#シェアプランなどの独自サービスが今なお引き継がれている。
旧イー・モバイル
電電公社(現在のNTT)から脱サラし、京セラとともにDDIを創業して、携帯電話(DDIセルラー、現在のau)やPHS(DDIポケット、後のWILLCOM)事業を軌道に乗せた後に退社した千本倖生氏が、イー・アクセスを起業して、1999年よりADSLによるブロードバンドインターネットサービスを行っていた。
総務省の競争政策により、2005年に1.7GHz帯が新規参入事業者に割り当てられることになった際に、同社は子会社「イー・モバイル」(会社としては2011年にイー・アクセスに吸収されている)を通じて携帯電話事業に参入した。

2007年より W-CDMA (3G) Band IX (9) を使った HSDPA 方式のデータ通信サービスを開始するとともに、これまでドングルタイプが主体だったデータ通信端末にモバイルルータ(後に「Pocket Wi-Fi」の商標が付く)を投入する、直販のみならず家電量販店や卸売など販売チャネルの拡大を図る等の特徴的な施策により、モバイルデータ通信市場を切り拓いた。
さらに総務省が新たな競争政策でMVNOの参入を促していた時期でもあり、イーモバイルもMVNO向け接続を開始、主要ISPがイーモバイル回線を使ったモバイルデータ通信サービスを提供していた。
2008年からは音声通話サービスにも参入し、Androidスマートフォンを中心に展開。Sony Ericsson mini E51SE (Xperia mini) や Huawei 製品などの、他社が手掛けていなかった特徴的な端末を投入した。

同社は(現在の楽天モバイルのように)東名阪を中心にサービスを展開し、基地局整備中の2010年まではNTTドコモへのローミングを併用して全国サービスしていたが、複雑な地形の日本において1.7GHz帯のみでのエリア化は難しく、全国展開に苦戦していた。
また、ローミング契約が終了する2010年は、他社では 4G (LTE) 方式への移行が始まった頃合いで、先行するHSDPA方式を更に高度化したDC-HSDPAを導入するなど3Gデータ通信に磨きをかけていた同社にも、4G方式への移行(に伴う設備投資負担)が迫っていた。

2012年3月より EMOBILE LTE サービス開始。当初は FD-LTE Band 3(W-CDMA Band 9 の一部を転用)のみで展開していたが、同年6月に念願のプラチナバンドを獲得※、FD-LTE Band 28 として使われている。
2012年秋には楽天との合弁なども発表されていたが、それを吹き飛ばすかのように、2012年10月 1日にソフトバンクによる完全子会社化が発表された。
2013年1月1日に完全子会社化された後も、しばらくはソフトバンクモバイル(現ソフトバンク)とは別個の通信事業者として存続し、2014年3月27日には、同じくソフトバンク傘下に入っていたWILLCOMと合併するとともにヤフー傘下に入り「ワイモバイル」となることが発表された(実際の合併は2014年 6月 1日)。
しかし、社名は2014年7月に「ワイモバイル」になったものの、ヤフーの傘下に入ることは撤回された。看板は「Y!mobile」に掛け替えられたが、旧イー・モバイルと旧ウィルコムのサービスはともにソフトバンクモバイル(現在のソフトバンク)に吸収されて引き継がれた。
- ヤフー、イー・アクセスの子会社化を中止――「Y! mobile」は“協業”で展開(ITmedia Mobile、2014年 5月19日)
- イー・モバイルとウィルコムが「Y!mobile」に――8月にブランドを統合、スマホ2機種など新端末を順次発売(ITmedia Mobile、2014年 7月17日)
- ガン社長、「Y!mobile」のスマートフォン戦略を披露 三大キャリアと格安スマホの中間を狙う(ケータイWatch、2014年 7月17日)
2018年1月末をもって、旧イー・モバイルの3G(1.7GHz帯 3Gサービス)が全て停波され、旧イー・モバイル時代の3G端末は利用できなくなった[1]。
2019年10月には、ヤフー(Zホールディングス)もソフトバンクグループの連結子会社になった。

旧WILLCOM
DDIポケットからWILLCOMへ
2G時代のPDCとともに日本発の移動体通信規格として誕生した PHS を使い、1995年より移動体通信サービスを提供していた。
「DDIポケット」という名称で、NTTパーソナルやアステル(電力系)とともにPHSサービスを競って提供していたが、3G時代に入ると各親会社が日本独自規格を捨てて W-CDMA や CDMA2000 を採用するとともに、PDCだけでなくPHSも見限るようになった。
NTTグループは子会社NTTドコモを上場させる際にPHSを半ば強引にドコモに吸収させ、一部地域では訴訟にまで発展したが、最終的にはNTT持株会社の意図通りPHSはドコモに吸収され、W-CDMAと競合するPHSは存在意義を失って破棄された。

最小勢力だったアステルは、実質的な親会社が電力会社だったことから、地域会社ごとに独自の展開を見せた一方で、他地域との相互接続がうまくゆかず全国サービスの展開が遅れるなど、規模の拡大で遅れを取っていた。
これらに対してDDIポケットではいちはやく大出力(500mW)基地局を導入してエリア展開で優位に立つなど高度化を進めて、加入者を増やした。しかし3Gへの移行を進めたい親会社のKDDIからは切り離され、持株の大部分が米国の投資会社に売却された(同時に元々株式を持っていた京セラも持分を増やしている)。
親会社が交代した後の2005年に、社内公募にて社名を変更し「WILLCOM」となった。
WILLCOMとして生まれ変わった2005年には、先駆けてスマートフォン「W-ZERO3」(WS003SH) を投入。当時はフィーチャーフォン全盛の時代で、日本ではドコモが BlackBerry を一部の大企業向けに販売していたものの、個人などが気軽に利用できる端末としては日本初となった。まだiPhoneもAndroidも登場していなかった頃だったので、主な購買層はガジェッターとビジネスマンだったが、精力的に新しい市場を切り拓いていった。
サービス開始から10年経ったPHSネットワーク自体も、WILLCOMではPHS技術を深く理解したスタッフに率いられ、ISDNに依存していたバックボーンのIP化が進められるなど、先進的かつ廉価なネットワークへと磨き上げられ、他社の3Gに対抗できる礎を築いた。
料金プランでは、従来得意としてきたデータ通信市場から音声主体へと大胆に軸足を移し、整備済みのネットワークを活かしてPHS同士であれば通話し放題となる独自の音声通話定額プラン「ウィルコム定額プラン」を先駆けて投入する、SAR値の低さを前面に出して医療機関などに浸透する、消費電力の低さを活かしてテレメタリングに参入するなど、創意工夫で生き残った。
競合の携帯電話各社が4Gへと移行する中で、WILLCOMはPHS(2G)をさらに高度化させるとともに、4G時代に適したネットワークの構築を図り、新たにBWA事業への参入を進めた。TDD-TDMA方式であるPHSをベースにしてOFDMなどの新技術を取り入れ、自律分散によるマイクロセル展開の自由度の高さや、複数の端末が同じ電波を共用できるといった特徴を持ったXGP規格が策定され、2009年10月より「WILLCOM CORE XGP」として試験サービスを始めた。

ソフトバンク傘下入り
しかしこの頃は主力のPHS音声事業でも携帯電話各社の価格攻勢に押される形で資金的に行き詰まり、XGPの設備投資が重荷となって、2009年9月より事業再生ADRに入るがうまくゆかず、2010年2月18日に会社更生法適用申請に至る。 ソフトバンクが支援主体となって事業再生が図られ、PHS事業はソフトバンクグループに入ったWILLCOMの下で存続する一方、XGP事業はソフトバンク主体の「Wireless City Planning」(WCP) に分割されることになった。

ソフトバンクの傘下に入ってからも、いちはやく「だれとでも定額」(10分以内通話定額オプション)を始めて通話定額の時代を切り拓いたり、技術的にコードレス電話の延長にあるPHSには端末側に電波利用料が発生しないことなどを活かした「もう1台無料キャンペーン」で規模を拡大するなど攻勢を見せ、2012年9月には契約数が500万件を突破する勢いを見せた。
端末でも、従来型フィーチャーフォンを継続する傍ら、フリスクサイズの世界最小・最軽量PHS「ストラップフォン」や、まるで家の電話のようなPHS「イエデンワ」など、尖った端末も投入し続けた。
一方、XGPを受け継いだWCPでは、XGP規格を国際標準のTD-LTEに寄せる形で改訂したAXGPを展開し、TD-LTE Band 41 を使ったBWAサービスを提供している。
販売面では、同じくソフトバンク傘下に入ったイー・モバイルとの統合が進められ、「ウィルコムプラザ」と「イー・モバイルショップ」で相互に販売を行う体制へと移行した。
2013年7月1日付けで会社更生手続きが終結し、2014年6月1日にイー・アクセスへ吸収合併された。
ただし、沖縄でPHS事業を行うウィルコム沖縄は会社更生の対象外であり、ソフトバンク傘下に入った現在も「ウィルコム沖縄」の社名のままで、PHS事業および沖縄県内でのワイモバイルの販売を担っている。
PHSの終了と巻き取り
2017年4月、PHS向け料金プランの新規契約・変更を打ち切ることが発表された。2018年 3月末をもってPHSの新規契約(持込契約を含む)ができなくなるとともに、機種変更等もできなくなった(端末が故障等した場合はPHSを継続利用できなくなった)。
続いて2018年 4月19日付けで、2020年 7月末付けでPHSを終了する※ことが告知された(テレメタリングプランは2023年 3月末まで)。
2019年7月末には家族割引サービスの受付も終了し、以降新たに#家族割引サービスを組み直すことはできなくなったが、2019年7月末時点で 「家族割引サービス」や「もう1台無料キャンペーン」の対象になっていたPHSの副回線は主回線を解約等しても基本料金無料特典が継続する措置が取られているので、そのままにしておいても新たに基本料が発生することはない。
現在PHSを契約して使っている人には、2019年11月頃より、4G携帯電話(フィーチャーフォン)・スマートフォンへの機種変更(契約変更)を促すDMが届いている(右写真)※(しばらく使っていない休眠回線を持っている人には、2020年6月頃より、解約手続きを促すDMが届いている)。
ワイモバイルの携帯電話(フィーチャーフォン)・スマートフォンへ機種変更(契約変更)する場合は、手数料0円、指定機種の代金も一括0円(指定機種以外は特別価格)で提供されるとともに、「スーパーだれとでも定額」無料特典が提供された。
PHSからの機種変更(契約変更)手続きは、電話1本での切り替えは2021年 1月 4日までで、ワイモバイル公式オンラインストアでの手続きは2021年 1月15日までで打ち切られ、その後はワイモバイルショップでのみ受付が継続されている。
切り替え(契約変更)やMNP転出をしていないPHSの電話番号は、2021年2月1日で停止された(「こちらはソフトバンクです。おかけになった電話番号は、現在使われておりません。番号をお確かめになって、おかけ直しください。」とのトーキーが3回流れて切れる)が、ショップでの契約変更手続きは継続しており、2021年 3月31日までは、電話番号とメールアドレスを引き継ぐことができるようだ。
ただし、「ケータイ・スマホに契約変更で、国内通話ずーっと無料キャンペーン」は、2月17日までで終了するという。つまり、この特典は「スマホベーシックプラン」で契約することが条件になっているようだ。→2月18日付けで、シンプルプランが対象プランに追加されるとともに、月額税別1,000円引きと改定された(⇒参考)。ただし2月18日以降にPHSから契約変更(?)した人は特典対象外となる。
せっかくPHSからスマホベーシックプランに契約変更して残ってくれたユーザーが、すぐにデータをばんばん使うようになるとは考えづらいが、通話とメールが主で、たまにWebブラウズ程度の使い方ならば、楽天モバイルの0円に収まってしまう人も少なくないと思う。しかも新規割が終わる半年後くらいの頃合いで、月額料金がぐっと上がることになる。
筆者も時々相談を受けるが、タダでもらった端末は気に入っているものの、意図せず家族割が外れてしまった、料金がだいぶ上がった、キャリアメールにはSPAMが大量に来る、番号非通知ガードサービスが無いなどで、やっぱりPHSが良かったと、様々な不満を感じている人もいるようだ。
この業界によくある「釣った魚に餌はやらない」という慣行かもしれないが、これだけ競争が激しい時代に、ただでさえ細かな不満の種がくすぶっているところに、さらに直後に格安の新プランを始めて、PHSからの旧プランのユーザーは家族割が低いまま、データ量が少ないままと相対的に条件が悪くなったら、せっかく自社に移ってくれた元PHSユーザーが他社に転出してしまうのではなかろうかと気がかりになる。まあ余計なお世話かもしれないが:)
格安市場を切り拓いてきたワイモバイルだが…
2020年12月22日発表の段階では、スマホベーシックプランとシンプルプランの月額料金・データ容量が揃えられたので、プラン変更の心配をする必要はあまり無かった。
ところが前述の通り、シンプルプランのデータ容量と家族割引サービスが2021年2月1日に改定され、しかしスマホベーシックプランの処遇については発表が無く、迷走の始まりとなった(-_-;。
スマホベーシックプランの処遇については発表が無い=変更無しと理解すると、新シンプルプランよりも大きく見劣りする内容になってしまう。従来からワイモバイルを利用してきた人はもちろん、PHS終了で急き立てられるように契約変更した人にとって、今後どうしたら良いのか悩ましい事態になってしまった。
UQ対抗で家族割の増額や学割継続を決めたあたりから、迷走が始まったように感じる。ある程度把握しているつもりの筆者にも今回の改定は複雑怪奇に見えるが、「シンプル」の名に反して複雑化してしまったきらいがある。
当のワイモバイル(ソフトバンク)社内でもぎりぎりまで決めかねていたのか、ワイモバイルショップでも直前まで変更内容を把握できない状況が続いていたようだし、2月18日の開始以降もホームページの修正が追いつかないなど、混乱している様子だった。
このところのワイモバイルは守りに入りすぎている感もあるが、ワイモバイル創業時(WILLCOMとイー・モバイルが一緒になったとき)に寺尾COO(ソフトバンクに吸収された後はワイモバイル担当役員)は「僕らは常に一番前を全力疾走していないと死んでしまいます。とにかく前に進むことが存在意義の会社がくっつきましたから。」と言っていた。
まさにその言葉通り、ずっと突っ走ってきて今があるのだと思う。
機種販売と回線契約の分離をいちはやく予見して実践した創業時の名残は今も#シェアプランなどの形で受け継がれているし、一方のスマホプランは「シンプル」の名の下に代替わりしたが、ワイモバイル始まって以来ずーっとバンドルされてきた「だれとでも定額」を切り離し、現行プランにも手当てして5Gに追加対応させるなど、寺尾氏の決意すら感じられた。しかし、せっかくシンプル化したのに後出しで複雑化してしまい、台無しにしてしまった感すらある。
かつてワイモバイルでiPhoneの販売が始まった時にもn141が混乱を招いたが、混乱する時は大抵、“ソフトバンク”側の都合が足を引っ張っているように見える。
PHS終了により浮いた基地局インフラはソフトバンクの5Gに転用されるのだろう。取扱機種も売れ筋と言えば聞こえはいいが、当たり障りのない機種に絞られてきて、今では一番前を全力疾走するUQモバイルや楽天モバイルの後を、足を引きずりながら追いかけている感すらある。
せっかく腹を括ってシンプル化した矢先にUQの「後出し」を食らって、ワイモバイルを率いる寺尾氏は「シェー」と叫んでいたのかもしれないが(笑)、かつてWILLCOMを引っ張ってきた同氏は、「安さだけだとあっという間に行き詰ります。」「常に新しい価値を生み出し続けられるか…今日がよくても、明日があるのかは、こういうところで決まってくると思います。」とも言っていた。
安さやシンプルさでは楽天やUQの後塵を拝し、光セット/家族割と学割で安く見せてはいるが、料金プランの複雑化や「釣った魚に餌はやらない」(知らずに旧プランを継続すると損をする)仕組みなどは、ahamoが壊した古い慣習に乗っかったままのようにも見えてしまう。
これまで切り拓いてきた「格安スマホ」市場はすっかりレッドオーシャン化し、近頃は政権与党の安易な横槍で引っ掻き回され、一方で親会社からも利益(配当)を出し続けるよう圧力がかかっているだろうから、辛い立場なのだろうが、ソフトバンクの「サブブランド」という立ち位置が、ベンチャーの心意気を次第に削ぎ、そろそろ足枷になりつつあるのかな、とも感じてしまう。
寺尾さんは新ブランドの担当になるようだし、ワイモバイルは柱に育ったと言っていたから、もう守りに入るのかな…?
WILLCOM、イー・モバイルの頃からの利用者の一人としては、寂しさを感じてしまう。
PHSから5Gへ
ユーザー目線では余談の余談になるが、2021年 2月 4日に公開された「2021年3月期 第3四半期 決算データシート」によると、PHSの残契約数は108.7万件となっている。2020年3月末時点で162万件だったようなので、この間に53万件が巻取キャンペーンで契約変更、または他社への転出や自主解約をしたのだろう。
53万件のうち、きっと少なくないユーザーが#スマホベーシックプランや#ケータイベーシックプランSSに切り替え、コロナ禍で苦戦が予想されていた同社の主要回線累計契約数(下図)の押し上げに貢献しているのだと思われる。
ちなみに昨今の同社の業績指標ではPHSと通信モジュール等を除いた「主要回線」が使われているし、PHSは家族割副回線や「もう一台無料」などで実質無料になっていた回線が多いと考えられるので、100万件のPHSを強制解約したところで業績への影響は軽微なのだろうが、100万件という契約数は楽天モバイル契約者の半分ほどに匹敵し、一定のインパクトがありそうだ。
上図のように、スマートフォン契約はソフトバンク全体(LINEモバイルを含む)で2541万件、うちワイモバイルは2割強を占めており、最も伸びているという。ざっくり600万件弱というところだろうか。
同社はここをさらに伸ばしてゆくと言っているが、同時に投資家向け説明会の質疑応答では、競争激化によりマイナスに触れることも想定しているといった話が出ていた。事実、UQモバイルの追い上げは激しく、ahamoは開始前から知名度を上げたようだし、MVNOも対抗してきそうだ。
このレッドオーシャンの中で、今後のワイモバイルは5Gを前面に掲げて差別化することにしたようだ。UQモバイルとの真正面からの価格競争を避けつつ、UQよりも先行対応する5Gを切り札にすべく、これまで出し惜しみしてきた最新の iPhone 12 / 12 mini をワイモバイルにも投入してきた。
ソフトバンク網では LTE Band 28, 42 の転用やDSSに加えて、停波したPHSの基地局ロケーションにも光回線が引き込まれているので、5G基地局用に転用されることになると思われるが、設備投資額を積み増して5G整備を積極展開するという。
4Gからの転用帯域は「なんちゃって5G」とも言われるが、TD-LTE Band 42 はそれなりに広帯域だし、プラチナバンドの Band 28 はエリア展開に貢献する。n77を積極展開することが大前提にはなるが、緻密なPHSの基地局ロケーションを流用できる同社は、エリア展開に有利な立ち位置と言えるかもしれない。
2021年 2月 4日の説明会では、5G整備は1年後の2021年度末に人口カバー率90%と公約された。3~4月頃にはiPhoneがソフトウェアアップデートでNR(SA?)対応するとも漏らされていた。 また、2025年度にはほぼ(4Gから5Gに)切り替わっているだろうと。もっとも、5Gの展開は他社も同様に頑張るだろう(楽天モバイルは知らないが)。
筆者も5G端末の導入時期について時々聞かれることがあるが、今はまだ4Gで充分だけれど、次に機種変更する頃合いには5G機種が充実しているのではと案内しているところだ。
長年PHSを愛用してきた筆者としては悲しくもあるが、2G時代のPHS規格の改良を続けて25年も頑張ったことに敬意を表するとともに、今後の5G展開に期待したいと思う。
参考リンク
- “ワイモバイル”、スマホ向け料金プラン「スマホベーシックプランM/R」を7月1日に改定~月間の高速データ通信容量を使い切っても通信速度1Mbpsで利用可能に!~(2020年 6月 1日)
- 7月1日からのYahoo!ショッピングとPayPayモールでのキャンペーン・特典変更のご案内
- “ワイモバイル”、5Gサービスを提供開始~月額料金がずっと変わらない、シンプルな4G/5G共通の新料金サービスラインアップに刷新!~(2020年12月22日)
- “ワイモバイル”、「シンプルS/M/L」の内容を改定し、2月18日に提供開始(2021年 2月 1日)
- “ワイモバイル”、「60歳以上通話ずーっと割引キャンペーン」を実施(2021年 2月 1日)
- 「シンプルM/L」を「ワイモバ学割」の対象に追加(2021年 2月 1日)
- 2021年2月18日シンプルS/M/L提供開始および開始に伴う変更のご案内(2021年 2月 1日)
- ウィズコロナ時代に対応する お客さまサポートの強化について(2021年 2月10日)
- 各種手数料を3月17日から無料に(2021年 2月18日)
- 寺尾COOに聞く――ワイモバイルがSIMを単体販売する狙い、通信の世界で目指す世界(ITmedia Mobile、2014年11月28日)
- 5Gの契約数は2万 PHSの契約数は残り162万――総務省が2020年3月末時点の「電気通信サービスの契約数とシェアに関する四半期データ」を公表(ITmedia Mobile、2020年 6月30日)
- 激化する“サブブランド競争”の中でY!mobileはどう攻める? 寺尾氏に聞く(ITmedia Mobile、2020年 8月18日)
- ソフトバンク宮内氏、楽天モバイル対抗に自信「カバー率96%→99%は兆単位のコストかかる」(ケータイWatch、2021年 2月 4日)