楽天モバイル

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Rakuten UN-LIMIT 楽天モバイル(らくてん - )は、楽天グループが提供するモバイル通信サービスと、その提供会社

2019年9月まではMVNO専業だったが、2019年10月よりMNOサービス(楽天回線)の試験サービスを開始。2020年 4月 8日より一般向けサービスを開始したばかりの新しいMNO

2020年 4月 7日までで受付終了したMVNOサービス(ドコモ回線・au回線)とは異なるサービスなので、以前のMVNOサービスについては「楽天モバイル (MVNO)」を参照のこと。

MNOサービス

楽天モバイルのSIMカードは 標準/micro/nano 3サイズ対応のマルチSIMで、4G/5G共通の1種類

同社では「楽天回線」と呼んでいる。当初は2019年10月より開始とされていたが、半年遅れで2020年 4月 8日からようやく一般ユーザー向けのサービスが始まった。

当初はLTE(4G)のみでサービス開始、2020年 9月30日より5Gサービスが追加された。

楽天モバイル自社回線(MNO)の4Gは FD-LTE Band 3 のみでサービス提供されている

LTE (4G)

同社には、2018年4月に1.7GHz帯が40MHz幅で割り当てられており、4GFD-LTE Band 3 のみでサービス提供されている。MCC-MNC440-11

また、au網を使う後述のパートナーエリアでは、MCC-MNC が 440-53 の電波を掴む。 パートナーエリア向けには専ら Band 18/26 が使われているようなので、通信速度よりもエリアカバー重視となる。

楽天回線エリアでは基地局密度が低く、パートナーエリアでは主に800MHz帯を使うため、どちらを掴んでも通信速度はあまり伸びないだろう。だからこそ「使い放題」を売りにしているのだろう。

5G

Rakuten UN-LIMIT 既契約者には「【重要】5Gプランへアップグレードのお知らせ」HTMLメールが配信された

2020年 9月30日より5Gサービス「Rakuten UN-LIMIT V」(らくてん アンリミット ファイブ)を開始。 Band n77 (Sub-6, 3.7GHz) と n257 (mmWave, 28GHz) を同時に開始した。

他社とは違い、楽天モバイルでは既存の4Gプラン (Rakuten UN-LIMIT) から料金据え置き、契約変更手続きも不要で、自動的に5Gも使えるようになる

※2020年 9月30日15時半以降の新規契約者は即日利用可能。それ以前の契約者は、11月30日までに順次自動で新プランに切り替わる。もちろん5Gの利用には端末が対応している必要があるが、未対応端末では引き続き4Gを利用できる。

開始時点のサービスエリアは極めて限定的だが、日本では5G自体がまだ始まったばかりで、他社も似たようなものなので、今はあまり期待せず、数年かけて拡大してゆくことになるだろう。

4Gで提供されているau網へのローミングは、5Gプランでも利用できるが、ローミングエリアでは4Gに切り替わる(5Gではローミングしない)。もっとも、auも5Gエリアはまだ極めて限定的なので、ローミングする意味は無いだろう。

【参考】#5G展開楽天モバイル 5Gプラン発表(2020年 9月30日)

エリア

楽天回線エリアとパートナーエリア

関東地方の4Gエリアマップ(2020年9月10日時点) 濃い色が楽天自社回線、薄い色はパートナーエリア(auローミング)、紫色は10月までの拡大予定エリア
都度「my 楽天モバイル」アプリを起動して楽天回線エリアとパートナーエリアを判別するよう案内されているが、このアプリは起動が遅くて動作も重く、煩わしい

全国で利用できるが、楽天回線エリアパートナーエリアで取り扱いが異なっている。

東京都23区名古屋市大阪市では楽天回線のみ(地下鉄やビル内などを除く)でサービス提供するが、近隣の3大都市圏ではau網を使いながら、楽天自社回線でのカバーエリア拡大を目指している段階にある。後者のau網を使うエリアが「パートナーエリア」と呼ばれている。

※このほか、楽天モバイルによる自前の基地局整備が進んだ地域から、両社の協議により順次ローミング契約が終了する。その最初の例として、2020年10月22日より、東京都武蔵野市、西東京市、小平市、町田市の各一部などでのローミング終了が予告された。

エリアマップ(右図)の色が濃い所が楽天自社回線エリアだが、一見して狭いと分かるだろう。今はまだ都市部近郊もほとんどがパートナーエリア(薄い色)だし、もちろん同社はエリアを拡大するとは言っているが、利用者の多い大都市圏近郊から整備されると見られるので、3大都市圏以外の地域では当面はパートナーエリア(auローミングのみ)だと考えておく方が良いだろう。

また、濃い色の楽天回線エリア内でも、基地局密度が低いため、パートナー(au)回線に切り替わることが少なからずある。楽天自社回線だけで使えるようになるまでには時間がかかりそうだ。

とはいえ、月間5GBまでで足りるのであれば、または5GBを超過しても1Mbps未満で事足りるのであれば、パートナーエリア(au網)で概ね全国で使える。それが1年無料で使えるのだから、お得と考えることもできるだろう。

謳い文句の「UN-LIMIT」(無制限)に期待して契約するのか、とりあえず5GB使えれば(または低速で使えれば)充分と考えるのかで、変わってきそうだ。

楽天回線を使っているか、パートナー回線を使っているか、一見して分からない(左上通知欄の表示は「Rakuten」のままだ)が、「my 楽天モバイル」というアプリを起動すると、どちらのエリアにいるか確認できるようになっている(右図)。

しかしこの「my 楽天モバイル」アプリが重たく、起動に時間がかかり、通信エラーも頻繁に発生し、メンテナンス休止も多く、煩わしいので、筆者はバンド番号を確認できるアプリを使って判別している。

楽天回線の使い勝手は、使い方はもちろん、住んでいる場所や行動範囲に大きく依存することになると思う。「一年無料」キャンペーンを利用すれば機種代金以外に費用はほとんどかからないので、まずはお試しに2台持ちから始めてみて、使い勝手が良くなってきてからメインにするかを検討するのが良いだろう。

屋外の開けた電波状況の良い場所では快適に利用できる(2020年4月現在)

楽天回線エリア

楽天回線エリア (4G LTE Band 3, 1.7GHz帯) で、基地局近くの屋外の開けた場所で計測すると、右図くらいの通信速度が出ている。今はまだ空いていることもあるのだろうが、なかなか快適だ。

ちょっと気になるのは、RTTやグラフでも見て取れるが、途中で詰まることがあるようで、何度か計測しても下りは大抵これくらいのRTTになった(上りは比較的詰まりにくいようだが)。

一方、建物に入ると目に見えて電波状態が悪くなり、通信速度も落ちるが、今のところ10Mbps程度は出ている(MVNOの混雑時間帯と比べれば快適)ようなので、実用上困るほどではない。

ただし、今はまだ空いているだろうから、利用者が増えてきてから、どうなるだろうか。

とりあえず今のところは、東京都心部の屋外でデータ通信を使いまくりたい人には快適ではと。

パートナーエリア(au回線)の電波状況が良い場所で計測(2020年4月現在)

パートナーエリア

パートナーエリアでは原則として 4G LTE Band 18/26(800MHz帯)しか掴まないが、電波状況が良ければ、実用上は困らないだろう。今のところ(自分でデータ制限モードをONにしたり、使い過ぎたりしなければ)制限されることも無いようで、快適に使える。

また、全国の au 4Gエリアで使えるので、月々5GBで足りるなら、楽天回線エリアに入っていない地方でも、選択肢になり得ると思う(今なら1年無料だし)。

東京都心部など東名阪の楽天回線エリア内に居ても、地下鉄や地下街、ビル陰などに入るとパートナー回線(au)に切り替わるので、その時は良くてこんな感じだと思っておけば良いだろう。

パートナーエリアで使えるのは 4G (LTE) のみで、毎月5GBまで(超過すると上限1Mbpsに規制される)。今月どれだけ使ったかは、「my 楽天モバイル」アプリで随時確認できる(前述)ものの、アンテナピクトが変わるわけではないので、切り替わったことがわかりにくい。

建物の中など電波の弱い所では知らないうちに切り替わることがあるので、楽天回線エリアにいれば使い放題だと思い込んで使い過ぎないよう注意したい。

auとのローミング契約

パートナーエリアを提供する au (KDDI) とのローミング契約は、東京23区、大阪市、名古屋市、混雑エリアを除く日本全国で、提供期間は2026年3月末までという契約になっているよう。

つまり、東京都23区、大阪市、名古屋市を除く全国では、当面の間auの4Gエリアで利用できると期待される

ただし、楽天モバイルによる自前の基地局整備が進んだ地域から、両社の協議により順次ローミング契約が終了する。その最初の例として、2020年10月22日より、東京都武蔵野市、西東京市、小平市、狛江市、町田市、大阪府東大阪市、奈良県大和郡山市、橿原市の各一部などでのローミング終了が予告された。

ローミング契約の終了により、建物内や地下などで使えなくなることも考えられる(例えば新小平駅などは半地下なので圏外になるのでは?)ので注意したい。

具体的なローミング終了エリアは KDDI (au) のホームページで告知されている。

このほか、筆者調べでは、尾瀬ヶ原では楽天モバイルのエリアマップにパートナーエリアとして掲載されているのに、使えなかった(2020年10月時点、他の MVNO SIM は使えた)。 イレギュラーな例だとは思うが、楽天モバイルのエリアマップに載っているパートナーエリアの中に、ローミング用の 440-53 に未対応の基地局があるようなので、念のため、山などに行く時には他のMVNO契約のSIMを利用する方が良さそうだ。

料金プラン

シンプルな1プランで登場

Rakuten UN-LIMIT

料金プランは「Rakuten UN-LIMIT V」(らくてん アンリミット ファイブ)1つのみで、実にシンプル。 契約期間の縛りや契約解除料も無い。

※サービス拡充に伴い「Rakuten UN-LIMIT」→「Rakuten UN-LIMIT 2.0」→「Rakuten UN-LIMIT V」と切り替わってきたが、利用者は意識する必要なく、自動で新しいプランに移行している。2020年 9月30日15時半以前の契約者は、11月30日までに自動で新プランに切り替わり、対応端末では5Gが使えるようになる。

2020年 3月 3日の新料金プラン発表の場で三木谷氏が「楽天は将来にわたって1つのプランしか出さない。プランが増えてわかりにくいことにはならない」と言明したそうだ。

(ただし例外として、2019年9月までに楽天モバイルMVNOサービスを契約して継続中の場合は、2020年4月以降も現在のプランを継続しつつ楽天回線を利用できるとされている。)→#旧MVNOプランの引き継ぎを参照

データ通信

一般向けサービス開始直後の日曜日、4月12日の昼間に測定。気になる通信速度は、混んでいるためか、基地局密度が低いためか、あまり伸びず、RTTの遅さも気になる。実際にChromebookのアップデートなどにも使ってみたが、もっさり感があった。やはり「使い放題」目当てに契約した人で混んでいるのだろうか。

基本料金は月額 2,980円(税込 3,278円)で、楽天回線エリアでは無制限で4G/5Gデータ通信を使い放題。どこぞのauと違ってテザリングも使い放題。

※5Gデータ通信は2020年 9月30日15時半以降の契約者は即時利用可、それ以前からの契約者は11月30日までに順次利用可能になる。

平日の夕方に基地局の近くで計測するとこんな感じ。通信速度はともかく、RTTが遅い。途中が混んでいるのかな?

ただし、楽天自社回線も1日あたり10GB以上使うと規制が入るという情報もある。一般的なモバイル利用で1日に10GBも使うのは至難の業だが、自宅の光回線の替わりや業務で使うことを考えている人は考慮しておくべきだろう。

楽天回線が圏外になる地域や地下・ビル内などでは自動でローミング(同社が「パートナーエリア」と呼んでいるau網)に切り替わるが、ローミング利用は月間5GBまで4月21日までは2GBまでに制限されている

※ローミングはスマートフォンの機能を使うので、一般にスマートフォンの設定でローミング回線への自動切替のON/OFFを選択できる。設定方法は手持ちの機種で確認を。

※パートナーエリアで使えるデータ容量は 1ヶ月あたり 5GB までが基本料に含まれており、550円/1GB で追加することもできる。払わなくても、ローミング時のみ上限1Mbpsに制限されるが引き続き使える。楽天回線は使い放題。

IPアドレスはデュアルスタックになっており、IPv4アドレス(プライベート)とIPv6アドレス(グローバル)を同時に利用できる。 IPv6アドレスは 240b:c000::/24 が使われている(2020年 4月 9日現在)。

楽天回線のSIMカードを入れるとAPNは自動設定されるが、IPv6を使えない場合は、まずは https://test-ipv6.com/ を開いてみて、ここでIPv6が有効になっていないようならば、アクセスポイント名(APN)の設定を開き、APNプロトコル、APNローミングプロトコルの両方が IPv4/v6 になっているか確認しよう。

国際ローミング(データ通信)

データ通信の国際ローミングは指定の66ヶ国・地域で利用できる。

データ容量は毎月2GBまでが基本プランに含まれている(国内パートナーエリア通信量とは別計算)。追加のデータチャージは550円/1GB(税込)。

Android標準搭載の通話アプリを使って VoLTE 通話にも対応しているが、Link アプリを使わずに通話発信すると従量課金されるので気をつけたい

通話

Rakuten Link」という専用アプリを使うと、国内通話かけ放題、国内SMS送信も無料になる。

専用アプリを使わず、スマートフォン標準搭載の通話アプリを使うと VoLTE 通話になり従量課金される(30秒20円+税)ので注意しよう。

Rakuten Link」アプリを使う通話はIP電話サービスの一種なので、携帯電話が圏外でもWi-Fiで利用できる。

同アプリの解説には「※国内、または海外ローミング用データ容量を消費しません。」と明記されており、楽天モバイルのパートナ―エリアや海外ローミング時にもデータ容量を気にせず利用できる。

LinkアプリはAndroid版iPhone版があり、SIMフリー端末や他社端末にもインストールして利用できる。

また、パソコン (Windows / Mac) 向けLinkアプリも提供予定になっている。アプリの使い勝手次第だが、テレワークにも便利そうだ。

なお、05700180 から始まる電話番号(ナビダイヤル、テレドーム、テレゴング)は無料通話の対象外になる(他社の通話定額サービスでも同様)。0570から始まる番号はよく使われているが、他の番号が併記されていることが多いのでよく確認し、0570に発信しないよう注意しよう。

国際通話

国際通話(日本から海外への発信)は従量課金だが、月額980円(税別)で指定の66ヶ国・地域への通話料が無料になる「国際通話かけ放題」オプションも用意されている。これはLinkアプリを使わなくても対象になる。

ただし、海外ローミング中に通話するにはLinkアプリが必要。 海外ローミング中は、Android / iPhone に標準搭載されている電話アプリは使えない。

ちなみに、海外からLinkアプリを使って日本向けに通話する場合は、日本国内にいる場合と同様の扱い(「国際通話かけ放題」オプション不要)になる(Linkの通話はIP電話なので)。

メール

SMSは標準で利用できる。 メッセージアプリは Rakuten Link の利用が推奨されているが、Androidメッセージなども利用できる。 ただし Link アプリを使わずにSMS発信すると従量課金(3円/全角70文字)になるので要注意。

MMSや、いわゆる「キャリアメール」に該当するサービスは無い。 MVNO時代には @rakuten.jp メールアドレスが提供されていたが、「Rakuten UN-LIMIT」ではメールアドレスは提供されない。 (MVNOから切り替えた人は、すでに使っている「楽天メール」アドレスを引き続き利用できる。)

Androidスマートフォンの利用にはGoogleアカウントの作成が事実上必須になるので、Gmailアドレスを使うのが良いだろう。

ETWS

緊急速報メール(ETWS)にも一応対応している。

ただし、まだ対応している自治体は少ない(楽天回線エリア内でも東京都多摩地区など未対応の自治体がある)。

パートナーエリアにいるときはau網のETWSを受信することがある。

支払い方法

クレジットカード口座振替に対応しているが、クレジットカード以外では手数料がかかるので、特段の理由がなければクレジットカードを利用する方が良い。

※デビットカードは「楽天銀行デビットカード」「スルガ銀行デビットカード」が使えると案内されている。

クレジットカード払いの場合に限り、楽天ポイントを支払いに充てることもできる。

ちなみに、支払いに楽天カードを使うと、機種代金の分割払い(48回まで)手数料が無料になる特典がある(楽天カード以外で機種代金を分割払いするとカード会社所定の金利・手数料がかかる)。

選べる電話番号サービス

「Rakuten UN-LIMIT」の新規契約(MNPを除く)時に、電話番号の下4桁を任意に指定できる。指定した下4桁の番号候補が複数表示されるので、その中から希望する番号を選んで新規契約する。追加手数料1,100円かかるが、覚えやすい番号を使いたいといったときに嬉しいサービスだ。

※1111などの同じ数字や、1234などの続き番号は指定不可。

なお、「選べる電話番号サービス」を使わずに新規契約する場合も、電話番号の候補が複数表示されて、その中から選ぶことができる。気に入った候補が無ければ再表示しながら選ぶことができる(この場合は追加手数料不要)。

他社では一方的に番号が割り当てられることが多いが、気に入らない/覚えにくい番号が割り当てられても愛着が湧かず、使わなくなることがあるので、選べる一手間をかけることで、長く使える番号を取得できる、お互いに良いサービスだと思う。

なお、同様のサービスはかつてイーモバイルやウィルコム(現在のワイモバイル)が提供していたが、今は提供されていない

「一年無料」キャンペーン

正式プラン発表直後に用意された先行申込サイト アクセス集中によりまともに機能しなかったことから、翌朝には停止され、楽天市場店で先に端末(またはSIMカードのみ)を選ぶ形に改められた

一般向けサービス開始に合わせて、先着約300万名・1人1回まで・1年間限定で、基本料金を1年間無料にする「一年無料」キャンペーンが実施されている。

楽天回線エリアがまだ狭いための措置(事実上の#無料サポータープログラムの延長)とも言えそうだが、以前の無料サポーターとは異なり、パートナーエリア/国際ローミングの利用は上限5GB/2GB(以降は1Mbps/128kbps規制データチャージ可)に制限されるし、各種事務手数料も徴収される(新規契約手数料についてはポイント還元措置あり)。

そのため、現時点で楽天回線エリア外にいる人は、月間データ上限5GBとなる。

「一年無料」キャンペーンを利用できるのは1人1契約まで。楽天回線の契約は楽天ID1つにつき5回線まで楽天IDは1人1つまで)できるようだが、2回線目以降は有料になる(最初の回線を解約した場合も含む)ので注意しよう。

新料金プランが発表されて先行申込の受付が始まった 3月 3日16時以降、先行申込が殺到したのか、専用サイトにつながらない状態が続き、早くも翌日には専用サイトでの受付は停止された。

今は楽天市場店で先に機種を選んで(またはSIMカードのみを)購入手続きし、申し込みフォーム(右図)は後から記入する形に改めてられている。

さらにキャンペーンで新規事務手数料相当額の楽天ポイントが付与され、基本料が1年間無料になる。もちろん縛りも無い(いつでも解約できる)ので、1年間は実質タダ同然で使い放題になることが、人気に拍車をかけているのだろう。 本格サービス開始からおよそ2ヶ月経った6月30日には100万回線を突破」したと発表された

とはいえ、募集人数の300万人は、同じく 1.7GHz帯のみで携帯電話事業に参入した旧イーモバイル末期、2011年初頃の契約者数に匹敵する規模。絶好調のワイモバイルですら500万契約だという。しかもこのキャンペーンは1人1契約までに限られている。これほどの数が短期間に埋まることは無いだろうから焦る必要はないと思うが、気になっている人は早めに申し込んでおくと良いだろう。

紹介コードは、my楽天モバイルにログインして下にスクロールすると確認できる

紹介キャンペーン

新規契約(MNP転入を含む)するときは、申し込みの際に紹介コード(紹介者の楽天モバイルID)を入力すると、紹介されて新規加入した人は追加で 2,000ポイントもらえる

※ただし、端末価格割引額の規制があるため、一括1円などの格安で端末製品を購入した人は対象外になることがある。⇒紹介キャンペーン詳細

知人にすでに楽天モバイル(MVNOを除く)を利用している人がいれば、遠慮せずに聞いておこう。紹介された側だけでなく、紹介した側も楽天ポイントをもらえる(上限5名分まで)ので、喜んで教えてもらえるのでは。

紹介コード(楽天モバイルID)は、my楽天モバイルにログインして下にスクロールすると確認できる(右図)。


旧MVNOプランの引き継ぎ

2019年 3月14日10:00以降に新規契約した同社MVNOサービスの利用者は、2019年10月2020年 4月以降順次送付されるSIMカードに交換することで、MNOサービスに切り替えられることになっている。

また、2019年 9月までに契約した利用者は、現在のプラン(組み合わせプラン、スーパーホーダイ)のままで楽天回線に切り替えられることになっている。

しかし、2020年4月時点では新プランへの切り替えの受付は始まっているが、旧プランのままの移行はまだ始まっておらず、『楽天回線の「スーパーホーダイ」「組み合わせプラン」への移行手続き開始時期は未定です。提供の準備ができ次第、改めてご連絡いたします。』と案内されている。

もっとも、現在「スーパーホーダイ」プランS・Mを契約している人は、そろそろ楽天会員割(1年間限定)が終わり、月額料金が2,980円(税別)かそれ以上に値上がりするタイミングだろうから、楽天会員割が終わる頃合いを見て「Rakuten UN-LIMIT」に変更する方がお得になりそうだ。 (ただし iPhone は動作保証が無いので、iPhone を使いたい人は待つ方が良い。)

一方、現在「組み合わせプラン」を契約している人は、旧プランのまま移行する方が月額利用料を抑えられてお得になる人もいるだろうから、焦って新プランに切り替えない方が良いかもしれない。

なお、MVNOサービス(ドコモ回線・au回線)契約中で、そのまま使いたい人は、送られてきたSIMカードを使わなければ、引き続き利用できると案内されている。

Rakuten Link

Linkアプリで通話発信 保留ができないのが地味に不便

楽天回線は通話にも対応しており(データ通信のみのプランは未提供)、通話方式は VoLTERakuten Link の2種類が提供されている。

Rakuten Link はIP電話の仕組みを利用したサービスで、利用するには専用アプリが必要。 2020年7月8日より、iPhone向けアプリの提供が始まった。ただし対応機種は「iOS 13以降を搭載したiPhoneXS、XR、11(2020年7月8日時点)」に限られている。

楽天回線プラン(Rakuten UN-LIMIT)では「国内通話かけ放題」が謳われているが、これは Link を使った場合に限られる。Link アプリを使わずに通話発信すると従量課金(税別20円/30秒)になるので注意したい。 (着信時の通話料は相手側が負担するので、VoLTEを使っても特段の料金はかからない。)

また、事務手数料相当3,300ポイントバックキャンペーンの条件に Rakuten Link の利用(開通日の翌月末までに、利用登録とSMS認証が完了)が必須になっている。

緊急通報を含む3桁特番、0120などの着信課金番号0570ナビダイヤルなどへの通話発信は、Linkアプリを使っても自動で VoLTE 通話に切り替わる。

他社の通話定額プランも同様だが、Linkアプリを使っても0570ナビダイヤルへ通話発信すると高額な通話料が発生するので注意したい。

IP電話なのでWi-Fiを使っても通話できるが、Wi-Fi経由で発信すると着信側で番号非通知扱いになってしまうことがあるようなので要注意。(楽天回線・パートナー回線を使って発信すると、相手に番号通知される。)

なお、開通試験サービス(通話料無料)の番号は 111 で、au (KDDI) と同じ番号。

2020年10月下旬より、パソコン (Windows / macOS) でも使えるようになる予定

Rakuten Link の開通手続き(アクティベート)

Rakuten Link アクティベート時に電話番号の確認画面が出るが、Dual SIM 機やeSIM搭載機ではこの番号が違っていることがあるので、その場合は Rakuten UN-LIMIT 契約の番号に書き換える
  1. Google play を開いて「Rakuten Link」アプリをインストールする
  2. 位置情報提供協力のお願い」を承認または拒否する(拒否しても利用できる)
  3. 品質改善と最適な広告配信へのご協力のお願い」を承認または拒否する(拒否しても利用できる)
  4. 楽天IDでログインする
  5. ストレージへのアクセスを許可する
  6. 写真と動画の撮影を許可する
  7. 音声の録音を許可する
  8. 電話の発信と管理を許可する
  9. 位置情報へのアクセスを許可または拒否する
  10. 連絡先へのアクセスを許可する
  11. 携帯電話番号の認証画面が出るので、表示された電話番号が自分の Rakuten UN-LIMIT 契約のものであることを確認して「確認」をタップ(右図)
    Dual SIM 機で2SIM側やeSIMを使っていると他の番号が表示されることがあるので、その場合は Rakuten UN-LIMIT 契約の番号に修正する。その後、キーボードが表示されていると「確認」ボタンを押せないので、キーボードの「×」や「戻る」を一度だけタップしてキーボードを消す。
  12. しばらく(数十秒から1分以内)待っていると認証コードがSMSで送られてきて、自動で認証される。自動で認証されない場合は、送られてきた認証コードを手入力する。
  13. 名前(チャットで使われる)を入力。愛称などで可。
  14. Rakuten Link をアンインストールする際は、必ずログアウトしてから、アンインストールしてください。ログアウトせずにRakuten Linkをアンインストールした場合、通話機能やSMSの送受信が使用できなくなる場合があります。」と警告されるので確認する(しれっと恐いことを要求されるなぁ…後で混乱しそう)←表示されなくなったみたい

これで開通手続き完了。

※承認するとログが記録され、1日1回程度送信される。送信時の通信料も発生する(楽天回線圏内であれば使い放題なので無料だが)。後から位置情報の提供を拒否したい場合は、Androidの設定から、位置情報の許可を取り消せばよい。【設定 > アプリ > Rakuten Link > 権限 > 位置情報 の許可を取り消す】

Rakuten Link の不具合

筆者が確認した範囲でも、様々な不具合が出ており、修正されていない。

こうした不具合が気になる場合は、「Link」アプリからログアウトすれば、Android・iOS (iPhone) 標準の通話アプリを使ってのVoLTE通話が可能だが、無料通話の対象外となる(発信時通話料は税別20円/30秒)ので注意したい。

通話着信しない(1)

(2020年 4月 9日時点)

筆者の手元では、最初 VoLTE のみで使っているうちは調子が良かったが、Link を有効にした途端、通話着信できなくなる不具合が発生していた。

筆者の番号宛に通話発信すると、 「お客様がおかけになった電話番号は、大変かかりにくくなっております。」 「お客様がおかけになった電話番号は、現在、使われておりません。」 どちらかのメッセージが流れる。

翌日には復旧していたが、普段から使っている電話番号をMNPした人は青ざめたのではなかろうか。

通話着信しない(2)

(2020年 6月時点で継続中)

頻度は低いが、全く着信しないこともある。

このとき、呼出側ではコール音が15回ほど鳴った後、「ただいま、電話に出ることができません。しばらく経ってから、おかけ直しください。ご利用、ありがとうございました。」 という自動メッセージが流れて切断される。 (ちなみに着信転送を設定しているのに、転送されない。)

数分経ってから再度試すと、今度はすんなり呼出音が鳴る。 IP電話故の不具合だろうか?

177天気予報につながらなくなった

(2020年 4月19日時点で継続中→ 4月21日に解消)

天気予報を聞きたいときには、一般に、市外局番+177 で発信する。 (0AB…J番号から発信する場合は市外局番を省略できるが、どこから発信しているかわからない携帯電話や050IP電話では省略不可。)

Rakuten Link でも当初(9日に確認)はこれでつながったが、12日頃から、つながらなくなってしまった。

4月21日に再度試したところ、再びLink経由で発信できるようになっていた。

なお、週間天気予報にはつながる。

着信転送サービス

(2020年 5月23日時点で継続中→6月に転送され始めたが、不安定。)

my 楽天モバイル」にログイン→契約プランを表示→サービスの詳細設定→留守番電話がONの場合はOFFにする→着信転送を設定→「無条件通話」をOFFにすると、話中時転送、無応答時転送、圏外時転送を設定できる→「変更する」をタップ→「適用する」をタップ→「新しいプランが適用されるまでしばらくお待ちください。」と表示されるので、しばらく待つ。

これで設定されたはずだが、着信転送サービスを設定して数時間経っても、翌日になっても、通話着信が転送されない。

楽天回線のSIMが入った端末を一定時間(呼出音15回程度)呼び出した後、 「ただいま、電話に出ることができません。しばらく経ってから、おかけ直しください。ご利用、ありがとうございました。」 という自動メッセージが流れて切断される。

再度設定しなおしても、やっぱり同じ。

試しに Link からログアウトすると、VoLTE経由で着信した後、転送されるようになる。

2020年 5月23日頃に確認したところ、Link にログインした状態では相変わらず指定した番号へ転送されず、なぜか楽天モバイルの留守番電話サービスに転送されてしまう。

ぉーぃ

予告なくメンテナンス休止

設定変更や開通操作に必要な「my 楽天モバイル」が、メンテナンス/障害情報に予告されずに休止されることがある。

特に「my 楽天モバイル」アプリは、楽天回線を使っているか、パートナー回線を使っているかを確認する術としても案内されているので、これがメンテナンスに入ると、どちらの回線を使っているか確認できなくなることを意味し、人によっては困ると思うのだが…

【参考】Rakuten Mini#楽天回線とパートナー回線の見分け方は?

対応機種

楽天回線は FD-LTE Band 3 に対応する携帯端末で利用できる可能性があるが、VoLTEや国内ローミングが必須といった特殊事情もあるので、公式に動作確認済みの機種を使うのが良いだろう。

SIMフリー機種や他社機種を転用する場合は、最低限、4G LTE Band 3 と 18/26に(5Gも使いたい場合は n77 に、mmWave対応機種では n257 にも)対応した機種を選ぼう。

※4G LTE Band 18/26 は、パートナーエリアでの利用に必要。18または26のどちらかに対応していればOK。

筆者がレビューした機種のうち、公式対応機種は下記。(2020年9月現在、4Gのみ対応)

筆者がレビューした機種のうち、動作確認済み機種は下記。(2020年9月現在、4Gのみ対応)

筆者がレビューしていない機種のうち、主な公式対応機種は下記。(2020年10月現在、特記無い限り4Gのみ対応)

充電器(ACアダプタ)が別売の製品があるが、すでに USB Type-C 対応の充電器を持っていれば、そのまま利用できる。持っていない場合は、USB PD 対応のACアダプタも一緒に購入しておこう。 楽天モバイルでは公式にAnker製品を推奨・販売している。

モバイルルータもある。(2020年6月現在)

なお、購入直後は Wi-Fi が使える場所でファームウェアアップデートが必要になる機種がある。 自宅等でWi-Fiを使えない場合は、店舗で購入する方が良いかも。

【参考】

機種変更(SIM交換)手続きはオンラインで完結

楽天モバイルでは各種手続きがオンラインで完結する。SIMカードの交換手続きもオンラインでできるので、ショップに出向く必要はない。画面は手数料有料の頃のものだが、2020年10月12日より手数料無料になった

機種変更は、わざわざキャリアショップへ出向く必要はない

家電量販店や通販、中古店などでSIMフリー機種を購入して、SIMカードを差し替えるだけで良い。手数料もかからない。他社にありがちなIMEI規制などは無いし、APNも基本自動で設定される。

ただし、eSIMを使っていた/使う場合は、変更手続きが必要になるが、その手続きはオンライン(my楽天モバイル)で完結する(右図)。わざわざキャリアショップへ出向く必要はなく、手軽だ。

SIMカード交換手数料は、2020年10月12日より無料化された

SIMカードの再発行(eSIMからSIMカードへの変更、または紛失等の場合)を申し込んだ場合は、数日ほどで、SIMカードが宅急便で送られてくる。

新しいSIMカードが届いたら端末に装着し、「my 楽天モバイル」にログインして切り替え手続きをする(右図)と、古いSIMカード(またはeSIM)が使えなくなって、新しいSIMカードが使えるようになる。

キャリアショップでも手続きできるが、ショップでも新規契約した時以外は設定してもらえないので、ショップに出向くメリットは無い。オンラインで手続きする方が良いだろう。

my 楽天モバイル」にログインし、申込番号をタップして開き、「SIMの初期設定をする」をタップすると、古いSIMが使えなくなり、新しいSIMが使えるようになる

楽天モバイルの機種はeSIMを積極採用しているが、eSIMの移し替えの場合は、「my 楽天モバイル」で申し込むとすぐに新しいプロファイルが発行されるので、新しい端末に登録する。 具体的な登録例は Rakuten Mini#Android標準のeSIM設定方法 を参照。

このeSIMからeSIMへの機種変更(eSIMの移し替え)もオンラインで手続きが完結し、eSIM再発行手数料は2020年10月12日より無料化されたので、いつでも気軽に機種変更できるようになった。

ちなみにeSIMGSMAの仕様に準拠した標準的なものなので、他の機種に入れることもできる登録方法例)が、Rakuten Mini / Rakuten BIG以外では動作保証されないので、自己責任でどうぞ。

【参考】

iPhoneでの動作

前述の「Link」アプリのiPhone版が、2020年7月8日より配信され始めたが、対応機種は「iOS 13以降を搭載したiPhoneXS、XR、11(2020年7月8日時点)」に限られている。また、Android版と認証方法が違って、楽天回線を使っている端末でしか利用できない(Wi-Fiで使えるかも不明)ので要注意。

上記の対応機種ではeSIMが使えるので、楽天モバイルをeSIMにインストールすれば、今使っているキャリアと楽天モバイルの2回線を同時に利用できる(DSDV、ただしSIMフリー機種以外ではSIMロック解除が必要)。もちろん、今使っているキャリアから楽天モバイルへ乗り換え(MNP)もできる。

また、「Link」アプリを使わない通話は無料通話対象外になるものの、iPhone XS 以降ではVoLTE通話も利用できる。

iPhoneの古い機種では、パートナーエリア(au回線)に切り替わるとSMSが使えなくなる不具合が出ているという話もある。(他にも古い機種は海外版のみで使えるとか、下駄を履かせると使えるかもとか、まあいろいろと癖があるようだ…)

とはいえ、構成プロファイル(キャリアバンドル)ファイルを自作して使っている人もいるようだし、自己責任で何とかできる人には使えないこともなさそうだが、楽天モバイルでは、iPhone を含む他社が販売する端末での動作保証はしておらず、あくまでユーザーの責任で使うようにと案内されている。

2020年 4月27日より持ち込み端末の動作確認結果が公開されるようになった。まだ対応機種数は少ないが、拡充を期待したい。

ちなみに2020年10月23日に発売された iPhone 12 / 12 Pro は 5G に対応しているが、現時点では楽天モバイルの5Gは使えない(iPhone側で認識されない)そうだ[1]。もっとも楽天モバイルの開始時にはiPhone自体が不安定だったが、後にネットワーク側の調整で対応した経緯もあったようだ。発売後すぐには使えなくても、いずれ使えるようになるかもしれない。4Gは使えるようなので[2]、気長に待てる人は試してみるのも良いだろう。

Rakuten Casa

Rakuten Casa(らくてん カーサ)は、フェムトセル(ホームアンテナ)サービス。

楽天モバイル(楽天回線)と光回線「楽天ひかり」(ファミリープラン、マンションプラン)の両方を契約している人が利用できる。

利用に際し事務手数料が3,000円(税込)かかるが、設置後に3,000円相当の楽天ポイントが還元されるので、実質無料で利用できる(「楽天ひかり」の料金は別途)。

勤務先などでは楽天回線圏内になるが、自宅が楽天回線圏外になる(パートナーエリアに切り替わる)人には良いだろう。

また、法人で契約する場合は「楽天ひかり」の契約のみで利用できるので、商店などで設置しても良いだろう。

なお、フェムトセルは携帯電話の基地局と同じなので、法的に設置場所を届け出る必要があり、勝手に移動することはできない。 (例えば、設置場所を自宅で申請して、職場などに設置することはできない。)

楽天ひかり 1年無料キャンペーン

「Rakuten UN-LIMIT」契約者は、「楽天ひかり」の月額基本料が1年無料になるキャンペーンが始まった(2020年6月1日より、8月1日 8:59 まで)。

初期費用、工事費(フレッツ光・光コラボ利用中の場合は不要)、フレッツ光の利用料は別途発生する。

Rakuten Casa(フェムトセル)を使う場合は「楽天ひかり」の契約が必須なので、自宅が楽天回線圏外などでフェムトセルの利用を検討している場合は良さそうだ。

ただし「楽天ひかり」には契約期間(3年毎に更新)の縛りがあり、更新期間外に解約すると契約解除料9,500円(税別)を請求されるので、ご利用は計画的にどうぞ。

サポート

解約手続きはオンラインで完結

機種変更のみならず、解約手続きもオンラインで完結する。他社のように解約のために窓口へ出向かされたり、電話で長々と引き留められてうんざりすることもない。

解約も「my 楽天モバイル」アプリまたはWebサイトから手続きでき、契約解除料はかからないMNP転出手数料は3,300円)。

問い合わせは苦行

一般的な手続きは全てオンラインで出来て手軽な反面、製品の不具合などのイレギュラーに遭った時の問い合わせは苦行だ。

問い合わせはチャット(「my 楽天モバイル」アプリを利用)か電話のみの対応になっているが、どちらも期待できない。ホームページなどで調べて自分で解決し、どうしても分からなければ辛抱強く問い合わせする形になるが、苦行になるだろう。

前述の不具合などでチャットでの問い合わせを試してみたが、問い合わせ内容を送ってから返信があるまで半日ほどかかり、返信内容も本文をろくに読まずに返してくるテンプレ対応で、しかもすぐに返信しないと切られてしまい、最初からやり直し。混雑や新型ウィルス対策もあるのかもしれないが、現状、まるで使えない

もっとも、チャットサポートの塩対応は無料サポータープログラム時代も同様だったようなので、新型ウィルスはあまり関係なさそうだが。

チャットサポートは、すぐに返信できる体制を整えることが前提だ。混雑など理由の如何にかかわらず、すぐに返信できないのなら、メールやWebフォームで問い合わせを受け付けるべきだろうが、楽天では無料サポーター時代の経験がまるで活かされていないようだ。

電話サポートは050番号(通話料有料)だが、Rakuten Link が使えるようになっていれば、通話料はかかわらない。電話も混雑でつながりにくい(空いている時間帯でも15分以上待つとか)と言われているが、チャットがこのありさまなので、推して知るべしだろう。

今では他のキャリアでもサポートは有料になりつつあるが、楽天のサポートはそれ以前につながらない・使えない状況なので、期待しない方が良さそうだ。

特に初期設定などのサポートが必要な人は、なるべく店頭で購入するとともに、「スマホ操作遠隔サポート」(月額550円)を利用すると良いだろう。

余談

KDDI(au)との提携

ここからは余談になるが、楽天のMNO参入に際しての話題のひとつに、エリア展開の途上でどこへローミングするのかというものがあった。 2018年11月1日、両社(と沖縄セルラーを含む3社)は下記の発表をしている。

楽天モバイルはドコモのMVNOの中で最も勢いがあり、楽天市場や楽天ポイントで開拓した顧客基盤も持っていたことから、楽天がMNO参入を決める前までは、「スマートライフ」領域への事業拡大を目論んでいたドコモは内心楽天との提携に期待していた節を感じられた。しかしNTTグループのあまりに高飛車な態度に業を煮やしたのか、楽天はドコモの傘下(ドコモのMVNO)から飛び出して第四のMNOを目指す茨の道を選ぶこととなった。

楽天のMNO参入発表前後からNTTグループの楽天に対する態度が硬化するとともに、ドコモは「dポイント」や「d払い」の加盟店開拓に本腰を入れるなど、「スマートライフ」領域に経営資源を振り向けることになる。 対して三木谷氏が「MVNOは奴隷みたいなもの」という感想を漏らしていたことは、実に興味深い。

NTTグループでは他にも、憲法21条に抵触しかねない危険なサイトブロッキング問題では政府の意向に忖度して独断専行して見せたり、官邸が通信料金を「4割値下げ」と発言すればドコモはすぐに値下げ方針を打ち出し、直後に株価は暴落。株主よりも官邸に従う態度を見せつけた。 一方で世界最大の端末メーカーに登りつめた中国Huawei社のフラグシップ端末の国内販売を独占契約した上で延期しつつ、NTT持株会社社長が他社の経営判断に口出ししたかと思えば、その翌々週にはころっと掌を返すなど、パートナー企業や株主・ユーザへの誠意に欠ける言動が目立っているが、親方日の丸で他者は見下す体質の社風なのだろう。

話が逸れたが、楽天とKDDIの提携で興味深いのは、楽天が一方的にKDDIのネットワークを貸していただくという主従関係のような契約にはならず、対等にwin-winな関係を構築してみせた点にある。

KDDIが出すものは概ね整備済みのLTEネットワークだが、東京23区などの混雑地域は除外しており、負担が軽減されている。本業で構築したネットワークの余裕分を貸し出して接続料収入を得られ、持ち出しにはならないよう配慮されている。

一方で楽天が出すものには、決済インフラと倉庫・宅配配送網が挙がっている。

このうち決済インフラは、KDDIが後発の「au PAY」を展開する際に、楽天ペイの加盟店網に乗っかればスピード展開できる。KDDIの決済事業の全体に占める割合は微々たるものだろうが、そのためにかかる加盟店開拓の負担を軽減できる魅力は大きいだろう。一方で、楽天にとって決済事業は本業の一部なので、KDDIが本業で構築したネットワークを貸すのと同様だ。微々たるものだろうが決済手数料収入が得られ、持ち出しにはならない。

もうひとつ、「楽天スーパーロジスティクス」(フルフィルメント)や「Rakuten EXPRESS」(宅配)などの倉庫・宅配事業が挙がっている。

楽天の生業である楽天市場は、競合のAmazonなどに対し、配送料や配送便が店(テナント)ごとにバラバラなことが課題になっていた。さらにヤマト運輸に端を発した宅配配送料の値上がり傾向も重荷になっている中で、競合のAmazonやヨドバシカメラなどは先んじて自社配送網の拡充に乗り出している。楽天も遅まきながら、創業以来ずっとテナントに丸投げしていた配送に手を入れ始め、倉庫と配送網の構築に乗り出したところだった。 今はまだ「楽天21」などの一部のサービスで自社配送網を使っているにすぎないが、楽天市場に出店するテナントに共通の送料無料基準を要求するなど、大ナタを振るい始めている。

2020年初頭より一律3,980円以上の買い物で送料無料にするつもりのようだが、楽天の配送網が未整備の地域も含め、送料は全額店舗に負担させるつもりのようだ。楽天の配送網構築もまるで目途が立っていない様子。長続きしなさそう…本題からずれるので簡単に。

つまり楽天の配送網はまだ構築を始めたばかりのものだが、構築してもテナントが乗り換えてくれるとは限らない(楽天以外にAmazonやYahooにも出店しているテナントが多く、すでに Amazon FBA などの他社サービスを利用している所も多い)。 すると楽天にとっては宅配網を構築しても荷物が足りない(稼働率が下がる)状況が起こりうる。そこにKDDI(が運営するショッピングモール「Wowma!」)の荷物が乗れば、自社の配送網の利益率改善にも寄与することだろう。

このように、KDDIも楽天もwin-winとなる(互いに持ち出しにならず、隙間貸しで収入を得られる)提携話を見事に実現して見せたわけで、筆者も報に触れて感心しきりだった。

後日、本件についてKDDIの高橋社長は「我々が楽天と組まなければNTTドコモと組むだろう。そうなるよりは自ら組んだ方がメリットが大きい」と語っていたようで、もちろんそうした見方もあるだろう。とはいえ、筆者の見立てでは、楽天のドコモとのローミング交渉はブラフとまでは言わないが、上述の経緯から見るに、本命はKDDIだったのではと思える。KDDIにとっても宿敵であるNTTドコモが「スマートライフ」領域への展開を進める中で対抗する必要があり、しかしそのための基盤が脆弱な中で、楽天の提案は持ち出しがなく旨味はある、渡りに舟の提携話だったのだろう。

無料サポータープログラム

Rakuten Mini で撮った楽天本社 多摩川を挟んですぐそばの川崎市には2019年10月より電波が届いていたが、無料サポーター対象から外された
Rakuten Mini で撮った楽天本社 多摩川を挟んですぐそばの川崎市には2019年10月より電波が届いていたが、無料サポーター対象から外された

当初は2019年10月より商用サービス開始予定と言われていたが、ネットワーク整備が間に合わず、とりあえず「無料サポータープログラム」を始めることで、無理矢理「携帯キャリア事業としてのサービスを開始」した形を取り繕っていた。

Android端末でネットワーク検索をして 440-11 が出てきたら、楽天モバイル自社回線の電波を拾っている

楽天エリア/パートナーエリアを問わず完全無料で使い放題になり、さらに楽天ポイントまでもらえる大盤振る舞いのサービスだが、東京都23区、名古屋市、大阪市、神戸市に住所がある人しか応募できず、楽天本社に隣接する川崎市ですら対象外となっていた。楽天回線を使ってみたいがためにわざわざ同社のMVNOサービスに加入した筆者も門前払いされる格好になった。また、門前払いされなかった人でも倍率は相当に高かったようで、非常に狭き門となった。落選する人が続出し、SNSでは「落選モバイル」と呼ばれて話題になったほど。

2020年 1月23日より2次募集され、最大2万名に拡大されたが、およそ半日で締め切る盛況となっていた。人気のほどがうかがえる。それもそのはず、2次募集では最新機種「Rakuten Mini」もサポーター限定で先行販売され、しかも購入すると約2万円の楽天ポイントをもらえるので、未発売の最新端末がタダ同然で配られるという、至れり尽くせりぶりだった。

eSIM発行やSIMカード再発行などの手数料も無料で提供されていたようで、実際にiPhoneでeSIMを使っている人がいたRakuten Mini 以外では動作保証されないので自己責任でどうぞ)。

4月8日からの正式サービス開始に伴い、無料サポータープログラムは 5月31日までで打ち切られるが、希望者は無料で正式サービスに移行でき、さらに月額料金1年無料キャンペーンも適用される。無料サポーターにはどこまでも至れり尽くせりだ。

ところが、当初は1人1回線限定のはずが5回線まで申し込める、購入端末の希望を聞いておきながら在庫が確保されていない、配送に問題があるなど、当選した人も混迷を極めていた様子。これでは同月から本格サービスを開始するつもりで準備していた会社とは思えない。また、なんとか開通した後も度々障害が起きていると伝えられている。 記者会見で三木谷氏は自信たっぷりに語っていたが、実のところ5000人限定の「無料サポータープログラム」すら満足に立ち上げられないありさまだったようだ。

楽天本社付近の電波状況(本格サービス開始後) 屋外では良好

気になる使い勝手は、10月から使い始めている幸運な人たちの報告を見ていると、Band 3 しか割り当てられていないといった事情を理解している記者が見れば「意外なほどつながる」という感想も出るようだが、やはり厳しさが伝わってくる。このネットワークを一般の人が使ったら、果たしてどんな感想を持つだろうか。

その意味では、無料の試験サービスでお茶を濁しておいて正解だったのかもしれないが、話をはぐらかして二転三転させる同社の態度に、筆者は正直言ってガッカリした。

2019年8月の発表時には、まずは限定して始め(ホップ)、次にWebでの受付を始め(ステップ)、数ヶ月かけてリアル店舗に拡大(ジャンプ)すると言われていたが、結局は6ヶ月間は「無料サポータープログラム」のみで終わることになりそうだ。

さらに、他者の障害を論って大見栄を切っておきながら、商用サービス開始の計画は遅れに遅れ、まだわずか5000人程度しか利用者がいない無料サービスでも様々な不具合が発生しており、さらに深刻な障害を起こし、監督官庁からも度々行政指導を受けるなど、同社の信頼感を損なう言動が少なからず見られるのが残念だ。

2020年3月の正式プラン発表会でも、三木谷氏は相変わらず「auとのローミングは2年もたてばやめられる」などと威勢よくまくし立てていたようだが、これまでの経緯を見る限りは決して有言実行とは言えず、眉唾で見る方が良さそうだ。

2020年4月の一般向けサービス開始後しばらくは#「一年無料」キャンペーンが開催されるのも、エリアや安定性などに課題が残っていることの裏返しと見ることもできそうだ。

しばらくはメイン回線ではなく、2台持ちしている人やDSDV(SIMカード2枚挿し)対応機種などで予備回線として使いつつ、無料キャンペーン中の1年間で、エリア展開や障害対策などを含め、楽天回線が信頼に値するかどうか、見極めると良いだろう。

全機種SIMロックフリー

各機種の楽天回線対応予定時期
2020年2月時点で全機種対応済

2019年9月6日に、同社MNOサービスの発表会が開催された。

この日は料金プランこそ発表されず、#無料サポータープログラムでお茶を濁す格好になったが、同時に対応機種が発表され、「縛り無し。最低利用期間・違約金無し。携帯キャリア初、全機種SIMロックフリー」が前面に打ち出された。

同日午前中には先手を打つかのようにソフトバンクが「契約期間も契約解除料もない料金プランに刷新」を発表し、これまでの長期契約が当たり前だった業界慣行が大きく変わることが示唆されたが、さらに楽天では全機種SIMロックフリーを打ち出してきた。

また、同日発表された7機種のうち Galaxy S10 を除く6機種は5万円以下で発売することも示され、従来のハイエンドに偏った、補助金頼みの高額販売からの転換も示唆された。

加えて、同社の新端末ではVoLTEの対応キャリアが明記されたようだ。今ではSIMフリー端末の仕様表には必須の対応バンド番号一覧だが、これが当たり前になったのは最近のことだ。楽天では対応VoLTEキャリアの表示も当たり前にしたいのだろう。

このほか、「Rakuten Mini」というeSIM対応の小型端末も登場。小さくてFeliCa搭載、おサイフケータイに対応しているとあって、近頃流行りのキャッシュレス決済やナントカPayと電話が使えれば充分といった人にも良さそう。こういう他社が出さない端末を用意しているのは面白いと思う。しかもSIMフリーだ(eSIMだから使えるキャリアは限られるが)。

三木谷氏の「モバイルネットワークの民主化」という言い方が適切かは微妙だが(民主化と言うなら全面的な情報開示が必須)、縛りをなくし、SIMフリー端末を増やし、端末の仕様表にバンド番号や VoLTE対応ネットワークが明記されるといった流れは、利用者としても歓迎したい。

ところが、同社が自ら企画・発売した Rakuten Mini では、公式の仕様で謳っていた対応バンドを発売後にこっそり改変し、情報開示も怠る(法的な手続きすら怠っていた)など、自ら掲げた「モバイルネットワークの民主化」とは真逆の態度を見せて批判を受けた(→Rakuten Mini#Band 1 問題を参照)。 まだ通信キャリアを始めたばかりの同社が自ら有言実行して信頼を積み重ねるのか、または虚言癖のある狼少年になるのかは、予断を許さない感がある。

対応バンドとローミング

パートナーエリア(auローミング)では、MCC-MNC が 440-53 の電波を拾う

FD-LTE Band 3 は国際バンドなので対応している機種は多いが、ローミング先となるauのバンド(FD-LTE Band 18 / 26)にも対応している機種は限られることと、さらに VoLTE やそのハンドオーバーにも対応する必要がある(楽天回線およびパートナー回線(au)では3Gを提供しないためCSFBは使えない)ことから、対応機種を限ったのだろう。

実際、VoLTE に対応した端末でもキャリアによって使えたり使えなかったりする(例えば OPPO R17 Pro ではauとワイモバイルのVoLTEは使えるが、ドコモのVoLTEは使えない)ありさまなので、楽天モバイルの仕様に合わせてファームウェアアップデートを約束してくれるメーカーの端末でないと、公式対応を謳えなかった面はあると思われる。

パートナー(au)回線の Band 18 を掴んでいる様子

2019年9月6日の記者会見後の質疑で語られていたが、ローミング先のauとのハンドオーバーに課題があり、当時使われていた技術ではデータ通信のハンドオーバー(楽天網とau網の切替を指す、以下同様)はできるものの、切替時に2秒程度の通信断が発生する課題があったという。

また、同社(およびローミング先のau)では3Gサービスを提供しないので、音声通話はVoLTEになる。当時はNTTドコモなどでも使われている音声ローミング方式「S8」が使われていたが、これではハンドオーバー時に切断されてしまう。ドコモが韓国などで提供している海外ローミングでは問題にならないが、即時の切り替えが求められる国内ローミングでは問題になるわけだ

※同様の事例はおそらく欧州などでもあると思われるが、欧州での音声通話はまだCSFB(3G)が一般的で、VoLTEがそこまで普及していないのかもしれない。

そこで同社では、ハンドオーバー時にも音声通話が切断されないようにする「Link」というメッセージングアプリを開発し、回線切替時の音声通話の切断を回避した。

また、2020年4月中旬頃から新しい音声ローミング方式「S10」を導入し[3]、これによりハンドオーバー時にも途切れずに通話・通信できるようになった。

なお、「Link」アプリを使わず、Android・iOS (iPhone) 標準の通話アプリを使ってのVoLTE通話も可能だが、無料通話の対象外となる(発信時通話料は税別20円/30秒)ので注意したい。

設備投資

同社では完全仮想化ネットワークを売りにしており、整備費用を抑えて柔軟性の高いネットワーク構築を目指しているようだ。

FD-LTE 1.8GHz RRA (Remote Radio Antenna) 同社の基地局はアンテナ(ノキア製)とブースターのみのコンパクトな設計になっているという

一方で、基地局の設置にかかる費用は無線機やネットワーク設備だけではなく、要は場所代や工事費用が大きいと考えられる。「仮想化」だけではそれらの説明になっていないので、同社の整備計画(の主に費用面)に疑問の声も挙がっていた(ご多分に漏れず、筆者も疑問に感じている[4][5])。

その後の発表によると、基地局側に制御装置を置かない(つまり基地局にはアンテナとブースターしか置かず、遠隔操作のようなことをする)ことにより設置場所や工事費用を軽減しているようだ。アンテナ自体も遠隔操作で角度等を調整できるという。

一方で、基地局設置に遅れが出ているとの指摘も受けている。 『東名阪を網羅する面の整備はできるが、多くが利用する都心部では基地局の密度が足りない』という理由のようだが、つまるところ筆者の懸念が的中している様子なので気がかり。

また、仮に計画通りに基地局設置が進んでいたとしても、大都市部では、エリアマップでは見えない圏外エリアが発生すると考えられる。

筆者は、かつてイーモバイルが1.7GHz帯(W-CDMA Band 9、現在は FD-LTE Band 3 に転用済)のみで提供されていた頃から使っていたが(PHSSony Ericsson mini S51SE を2台持ちしていた古き良き時代)、都心部ではビル陰やビル奥の会議室などで使えない経験をしている(当時はWiMAXなども併用していたし、基本的にパソコンを持ち歩いていたので、問題なかったのだが)。

当時のイーモバイルが手を抜いていたわけではないと思うし、いくら基地局を仮想化しようが電波特性は変わらず、設置場所こそが物を言う。日本の密集した大都市でのエリア展開は、鉄道駅や地下街・ビル内などに細かく構内基地局を打てるかにかかってくる。イーモバイルやソフトバンクの根本的なエリア問題の解決は、「プラチナバンド」 (Band 8) が使えるようになってからだった。

2019年10月から始まる楽天のMNOサービスも、電波特性だけを考えれば、イーモバイルのエリアと大差ないことになると考えられる。auのローミングサービスを利用できる地域は良いが、東京都心などの大都市では使える場所が限られるだろう。

しかも地下鉄などでは圏外が当たり前だった当時と違って、今は(山などに行かなければ)どこでも圏内が当たり前の時代。Band 3 の電波特性などを理解してくれる一部の人には良いが、一般向けに提供されれば、ローミングが使えない大都市部では厳しい評価になるのではなかろうか。

とはいえ、完全仮想化ネットワークなど面白い取り組みをしていることは確か。筆者はしばらく2台持ちで同社のネットワークを試してみたいと思っており、2019年10月のサービスインを楽しみにしている。

5Gで使われる6GHz以下帯(Sub-6)およびミリ波帯(mmWave)に対応する基地局 (RRH: Remote Radio Head) NEC製
波長が短くなるぶん小型化しているが、カバーエリアは狭くなる(=エリアカバーにはより多くの基地局設置が必要)

5G展開

まずは FD-LTE (4G) の整備から進められているが、2020年 9月30日から5Gのサービスも始まった。 5Gで使われる周波数帯は 3.7GHz帯 (Sub-6, Band n77) と 28GHz帯 (mmWave, Band n257)。 4Gでは遅れに遅れた同社だが、5Gでは(ウィルス影響で数ヶ月遅れたものの)ひとまず概ね公約を果たした格好になった。

同社は完全仮想化でネットワーク整備していることを考えると、原理上はソフトウェアを交換すれば5G対応にできる(異なる周波数帯を用いる場合はもちろんアンテナの増設・交換も必要)と考えられる。実際、同社でも『「5Gレディ」な構造』と公表している。

また、同社では電柱や送電鉄塔への基地局設置、auやソフトバンクとの基地局整備での協業も発表している。

5Gで使われる帯域は、従来の1.7GHz帯 (LTE Band 3) 以上にエリア展開が難しい(拡散しづらい)周波数帯なので、エリア展開は4Gで進められて、5Gは当面スポット的なサービスに留まることが予想されるし、他社と違って4Gの保有帯域に余裕のない楽天モバイルでは DSS (Dynamic Spectrum Sharing)などの「なんちゃって5G」も非現実的だろうから、引き続きエリア展開では苦戦するだろうが、見方を変えれば、同社には本格的な5G展開を期待したい。

現段階ではまだNSA(後述)だが、今はまだ珍しい mmWave 対応の端末も同時発売するなど、意欲を見せている。

他社では5G対応の料金プランが別建てになっていて、契約変更等の手間・費用が発生するが、楽天モバイルでは既存の 4G Rakuten UN-LIMIT 契約者はそのまま自動的に5G対応プラン「Rakuten UN-LIMIT V」(らくてん アンリミット ファイブ)に切り替わる措置が取られ、シンプルかつ低料金を改めて前面に打ち出した。

2020年9月30日発表時の5Gサービス展開スケジュール

2021年の第2四半期、つまり1年後には 5G SA (StandAlone) に切り替える予定も発表された(右図)。

現在の5Gは各社とも NSA (Non-StandAlone)、つまり4Gのインフラに依存している「なんちゃって5G」のため、5G向けの新周波数帯の利用が始まって「5G」のピクト表示が出るようになったというだけで、低遅延などの5Gならではの性能はまだ実現されていないSA方式への切り替えが5Gの本領発揮のタイミングとなる。

まずはエリア展開と安定稼働できることが大前提ではあるが、他社とほぼ同時期に始まった5Gの展開では、4Gの不利を5Gで跳ね返すよう期待したい。少なくとも料金プランなどの営業面では他社をリードしそうな感が出てきた。

参考リンク

他所の記事:製品・サービス関連

他所の記事:その他

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