楽天モバイル

提供: きまぐれ手記 Kimagurenote
Rakuten Linkから転送)
移動先: 案内検索
楽天モバイル Rakuten UN-LIMIT
RakutenMobile simcard.jpg
SIMカード 標準/micro/nano 3サイズ対応
事業者 楽天モバイル
利用回線 楽天 (MNO) / au (ローミング)
開始日 2020年 4月 8日
通信方式 4G + 5G
5G Band(s) n77, n257
4G Band(s) 3, 18/26
SIMカード マルチSIM (nano/micro/標準)
eSIM
SIMのみ契約
SIM交換手数料 0円
データ容量 [楽天] 無制限 [au] 5GB
超過時最大速度 [楽天] 無制限 [au] 1Mbps
データ節約 [楽天] × [au] ○
データ繰越 ×
データ追加 [au] 550円/1GB
テザリング ○ 制限なし
IPv6対応 ◎ 標準対応
音声通話方式 VoLTE / IP電話
通話料 22円/30秒
通話定額 ○ 無料 要専用アプリ
着信転送
留守番電話 ○ 無料
非通知拒否 ×
SMS
キャリアメール ×
データシェア ×
国際ローミング ○ 2GBまで込み
月額基本料金 0円/1,078~3,278円
契約時手数料 0円
MNP転出料 0円
期間縛り 無し
家族割 無し
光セット 無し
ポイント 楽天ポイント 1%
法人契約 ×
サポート窓口 チャット/電話
APN 自動設定 設定方法
iPhone対応 制限あり
楽天モバイル my 楽天モバイル

楽天モバイル(らくてんモバイル)は、楽天グループが提供するモバイル通信サービスと、その提供会社

2019年9月まではMVNO専業だったが、2019年10月よりMNOサービス(楽天回線)の試験サービスを開始。2020年 4月 8日より一般向けサービスを開始したばかりの新しいMNO

キャンペーン情報は#料金プランを参照。

2020年 4月 7日までで受付終了したMVNOサービス(ドコモ回線・au回線)とは異なるサービスなので、昔のMVNOサービスについては「楽天モバイル (MVNO)」を参照されたい。

こんな人におすすめ

使ったデータ量に応じた段階料金
1人から(家族割や光セットなどの煩雑なことをせずに)シンプルに使いたい
家族割・光セット割などの煩雑な条件無しに1回線目から安い
機種にこだわりはない
楽天モバイル・オリジナル機種 (Android) を安価にセット購入できる
月々使うデータ量にムラがある/プランを選ぶのが苦手
毎月使ったデータ量に応じて料金が変わる段階制料金(右図)なので、1プランで誰でもお得に使える。
自宅や職場ではWi-Fiを使うので、ほぼ都市部の屋外でしか使わず、月々のデータ容量は1GB以下・3GB以下で足りるが、通話かけ放題があると安心できる
1回線目は1GB未満ならば0円、3GBまで1,078円(税別980円)。Linkアプリを使うと通話無料になる。
データ通信を使い放題で格安なプランを探している
1人1回線までは「一年無料」キャンペーン実施中(2021年4月7日まで受付)。キャンペーン終了後も、楽天回線で使う場合は、データ使い放題で上限3,278円(税別2,980円)。
テザリングやモバイルルータで、パソコンやタブレットなどを使いたい
テザリング制限なく、楽天回線を掴めばデータ通信を無制限に使える(ただし1日あたり概ね10GB以上使うと規制される)ので、家庭の光回線の代替にはお勧めしないが、単身赴任や学生さんには良いかもしれない。楽天モバイル・オリジナルのモバイルルータ「Rakuten WiFi Pocket」は実質無料。
DSDS対応のスマートフォンを使っていて、通話定額の無い他社のプランを1つだけ使っている
iPhoneやPixelなどのeSIM内蔵機種を使っている場合、楽天モバイルを契約してeSIMに入れておき、データ通信は他社のプランを使って、通話だけ Rakuten Link を使うとお得かも。例えばUQモバイルワイモバイルなどの通話定額の無い格安プランをデータ専用にして、楽天モバイルを通話専用にすれば、0円(ユニバーサルサービス料別)で通話かけ放題になる。
もちろん、eSIMでないDSDS対応機種(SIMが2枚入る機種)でも同様にできるが、SIMを2枚入れるとmicroSDが入らなくなる機種があるので気をつけよう。
電話番号の下4桁を選びたい
新規契約(のりかえでない新規発番)の際に「選べる電話番号サービス」(有料)を利用できる
煩雑なプラン変更手続きをしたくない、面倒な手続き無しにお得に使い続けたい
シンプルな1プランドコモauSBUQと違って、従来の契約者も新プランに自動で「アップグレード」されているので、面倒なプラン変更手続き不要で、お得に使い続けられる。
初期設定が不安なのでサポートしてほしい
店頭で機種セット購入すると一応初期設定のサポート(店舗により有償)を受けられる
【参考】楽天モバイルショップではどのような手続きを受け付けていますか
楽天市場や楽天ポイントなどのヘビーユーザー
1回線だけ持っておき、データを使わなければ0円(ユニバーサルサービス料別)で、SPUポイント+1倍。さらに「Google play キャリア決済で10%還元キャンペーン」などのキャンペーンで楽天ポイントを貯められる。
楽天パンダファン
事前エントリーで、スタートボーナスチャンス(ポイントゲット)または楽天パンダぬいぐるみをもらえるよ。毎月エントリーが必要。先にエントリーしておこう。

こんな人は他社も検討しよう

スマートフォンだけでなく、LTE内蔵パソコンやタブレットも使いたい
データ量にもよるが、使う量が多くなければ、ワイモバイルのシェアプランの方がお得かも。
または、1台のパソコン等だけでたくさん使う場合は、Rakuten UN-LIMIT を1つ専用に契約するのもアリ(ちなみに1人5回線まで契約できる)。
楽天回線エリア外で使いたい、地下やビル奥で使いたい、国内旅行・出張が多い、登山で使いたい
楽天回線のエリアはとても狭く、しかも現時点では楽天回線エリア内でも基地局密度が低くスカスカ。まずは「一年無料」で実際に試してみて、行動範囲の全てで楽天回線が使えればラッキーだが、頻繁にパートナー回線を掴む場合は、パートナー回線は5GB以上使うと規制される。5GB(「一年無料」終了後は3GB)で足りない人は、他社の格安プランを使う方がお得。
番号非通知の電話着信を拒否したい
MVNO時代にはあった「番号通知お願いサービス」「番号通知リクエストサービス」に相当する機能が無くなってしまったので、同等サービスが提供されているUQモバイルなどを利用する方が良いかも
通話発着信が多い/通話の使い勝手を重視したい
楽天モバイルの無料通話は「Rakuten Link」という専用アプリを使う必要があるが、正直使いにくく、不安定になる・音質もイマイチなことがあるので、一般的なVoLTE通話が定額で使える他社のプラン・オプションを使う方が良いかも。
キャリアメールをよく使っており、メールアドレスを変えたくない
他社からのりかえで電話番号は引き継げるが、キャリアメールは使えなくなるので、キャリアを問わず無料で使えるGmailなどに変更しよう。
キャリアメールを使っていて、どうしても今のメールアドレスを変えたくないという人は、そもそも他社に乗り換えられないので、少しずつでもキャリアメールを使わないように移行しておくのが良いと思う。
iPhoneやAndroidの特定の機種を使いたい、機種にこだわりがある
楽天モバイルでも一応iPhoneやAndroidのSIMフリー機種を使えるが、パートナー回線を優先して掴む(=月に5GB以上使うと規制される)、ETWS(緊急地震速報など)を受信できない機種が多いなど、使い勝手が悪いので、非推奨。楽天モバイルでは公式対応機種を使うことをおすすめするが、どうしてもiPhoneを使いたい場合は、楽天モバイルはeSIMに入れて、他社の格安プランと併用すると良いかも。
フィーチャーフォン(ガラケー)を使いたい
ガラケーでの利用は非推奨。使える機種があったとしても、通話無料にならない(Rakuten Link が使えない)など、お得感は無い。
法人契約で使いたい
今のところ法人契約不可。相対契約で大幅値引きを受けられる大企業はともかく、中小事業所ではワイモバイル法人契約割引で全回線税別700円引きになるので、そちらの方がお得に利用できると思う。

もっとも、楽天モバイルは使わなければほぼ0円タダ(機種代は払う必要があるが、高い機種を選ばなければ、今はむしろキャンペーンで還元されるポイントの方が多いくらい)だし、MNP転出(番号そのままで他社にのりかえる)手数料もかからないので、「一年無料」キャンペーンで試しに使ってみて、ダメだと思ったらまた他社に移るのでも良いと思う。


楽天モバイルのお得な始めかた

用意するもの

なお、楽天モバイルは使用者名義で契約する必要がある。使用者が18歳未満の場合はこちら

申し込みの流れ

在庫が無い機種は注文できないが、注文フォームを開いて個別の機種ページを見ないと在庫状況がわからない。ちなみに2021年 2月14日時点では、値ごろ感のある機種はほぼ完売になっていた。
  1. 楽天モバイルで使う機種を決める。
    新たに購入したい場合は、先に機種の候補をいくつか挙げておこう。品切れの機種は購入できず(一部の機種を除き、予約も受け付けていない)、今は注文が殺到して品切れが相次いでいるようなので、再入荷を待ってから申し込むか、他の機種にする必要がある。
    #対応機種を持っていてそのまま使う場合(SIMロック解除済みiPhoneのeSIMを使う場合など)は、製品(機種)選択せずに申し込めば良い。
  2. 楽天モバイル公式サイトを開き、「新規/乗り換え(MNP)お申し込み」をクリック(orタップ)。
    楽天モバイルMVNOから移行する人はこちら
  3. プランを選択する」をクリック。プランは1つしかなく、2,980円と表示されるが、今のところ#「一年無料」キャンペーンが適用され、その後は自動的に1回線目0円~の新プランに切り替わるので、心配無用。
  4. 各種オプションを選択。不要ならば選択しなくて良い。「SIMカードタイプ」は機種により異なるが、一般的なAndroid機種では「nanoSIM」。Rakuten Mini/Hand/BIG と iPhone では「eSIM」を選ぶ。ちなみに「nanoSIM」となっているがマルチSIMが送られてくるので、標準SIM・microSIMの機種でも使える。
  5. 右側の「製品選択へ進む」をクリックすると、同時購入できる機種が表示される。ただし在庫切れで一時的に購入できない機種も表示されるので、実際に購入できるかは各機種の「製品を選ぶ」をクリックして確認する必要がある。カラーに印が付いている機種・カラーは在庫切れ。
  6. 購入したい機種(製品)を無事にカートに追加できたら、「#スマホ交換保証プラス」(有料、月々715円)が自動で追加されるので、不要ならば「✔選択済み」をクリックしてから「選択を解除する」をクリックすると、外すことができる。外して申し込むと後から追加できないので、必要な人は付けておくように。
  7. 必要に応じ、ケースやフィルムも購入できるが、家電量販店や通販でも購入できるので、必要なければ飛ばして一番下の「この内容で申し込む」をクリック。
  8. 楽天会員ログインを求められるので、楽天IDとパスワードを入れてログイン。
  9. 契約者情報を確認する。楽天IDに登録されているメールアドレス・氏名・住所・生年月日が使われるので、入力の手間が省けるが、転居等で変わっていると本人確認を通らないので、先に my Rakutenで楽天会員情報を更新しておく必要がある。
  10. 本人確認方法を選択。アップロードするか、受け取り時に自宅で確認を選べる。アップロードを選ぶと、その場で本人確認書類の選択とアップロードを行う。パソコンやスマートフォンの操作に慣れている人はアップロードがお勧め。難しいと感じた人は「受け取り時に自宅で確認」を選ぶと良い。
  11. 電話番号の選択 - 「他社から乗り換え(MNP)」「選べる電話番号サービス 1,000円」「新規電話番号を取得」から選ぶ。
    MNPの場合は、続いて乗り換える電話番号、MNP予約番号とその有効期限を入力する。ハイフン不要。
  12. 新しいカードを追加 - 料金の支払いに使うクレジットカードを登録する。
  13. 受け取り方法とお支払い方法を確認・指定。「お届け希望日」はあてにならないので放っておけば良い。時間帯指定はできる。
  14. 製品(機種)を購入した場合は、支払い回数を選択。一括、24回、48回の三択で、分割払いはカード会社所定の手数料がかかり、24回払いにすると手数料が嵩むので、できれば一括払いがお勧め。ただし楽天カードだけは分割手数料が無料になる。ちなみに分割払いしてもSIMロックやネットワーク利用制限は無いし、楽天モバイルを解約しても分割払いは継続する。
    しかし分割手数料は仕方ないとして、せめて2回・3回・6回・12回なども選べるようにしてほしいものだが。
  15. 宣伝メールを受け取りたくない人は、下の方にスクロールして、「楽天ひかり案内メールを受け取る」のチェックを外しておこう。
  16. 右側のお申し込み内容を確認。一年無料キャンペーンが適用になる人は、右上の「Rakuten UN-LIMIT V, 月額 2,980円」のすぐ下に「月額プラン料金1年間無料」と明記されるので、確認しておこう。また、機種代や各種オプション料金も確認しておこう。問題なければ、下の「申し込む」をクリックすると申し込みが確定する。
  17. しばらく待って、申込番号が表示されて動画が再生されると申し込み完了。
  18. 配送状況などは「my 楽天モバイル」に楽天IDでログインすると確認できる。
  19. 製品とSIMカード(またはeSIMの登録方法を説明した紙)が届いたら、端末を充電してからSIMカードを入れる。
  20. MNP転入(番号そのままで乗り換え)した場合は、9時~21時の間に開通(回線切り替え)手続きをする。「my 楽天モバイル」にログインして、申込番号をクリックすると、切り替え手続きに進める。
  21. 端末の電源を入れて、111に通話発信してみる。開通試験サービスにつながれば、回線切り替え手続き完了。
  22. Android機種はGoogleアカウントの設定などをして、使えるようにしよう。
  23. 使えるようになったら、Rakuten Link アプリをインストールして、10秒以上の通話と1通以上のメッセージを送ると、キャンペーン条件クリアとなる(初めての人は5,000ポイントもらえる)。

なお、一部の機種(楽天モバイル・オリジナル機種)では予約注文を受け付けていることがある。MNP(番号そのままで他社から乗り換え)の場合、予約した製品が届いた時にはMNP番号の有効期限が切れてしまうことがあるが、その場合には再度取得して手続きするよう案内されている。 ⇒MNP(他社からの電話番号乗り換え)でご購入時の注意事項

楽天モバイルMVNOから楽天回線に移行する

2021年 2月23日までは#紹介キャンペーン対象になっていたが、紹介コード入力欄がなぜか英語表記だったり、eSIMしか使えない機種を購入してもSIM選択が切り替わらないといった不具合が見られた

基本的な流れは前述の新規(他社からのMNPを含む)の場合と同様だが、楽天モバイル (MVNO) からの移行は専用窓口が設けられているので、楽天モバイル公式サイトの「プラン変更(移行)のお申し込み」へ進む。 これでMNP予約番号の取得や解約金は不要、本人確認書類の再提出も不要になる。

ただし、MVNOサービスで使っていたSIMカードの返却が必要で、返却送料は利用者負担。

MVNO時代に購入した端末が、MNOでも使えるか否かの案内がされるが、その結果にかかわらず、新たに機種を購入することができる(ただし注文が殺到しているようで品切れが多いのは同様)。

新規(他社からのMNPを含む)と同様、各種キャンペーンの対象になるので(2021年2月時点)、前もってエントリーしておこう。

気になる料金は、旧MVNOのプラン料金は解約月(移行した月)まで満額請求されるが、公式Webで移行手続きした場合に限りRakuten UN-LIMIT は2回線目以降の場合も契約月は無料(後日請求取消)になる

また、今まで使っていた「楽天メール」アドレスも引き続き利用できるが、移行手続きするとメールアドレスやパスワードなどを見られなくなってしまうので(システムの不備だね)、移行手続き前に「メールアドレス」とメール用の「パスワード」などを控えておく必要がある。

店舗(楽天モバイルショップ)では、移行手続きはできず、MNP(のりかえ)扱いになってしまうため、楽天メールを引き継げなくなることと、移行(のりかえ)月には旧MVNOプランと新プランの両方の料金が発生する(1回線目で「一年無料」キャンペーンが適用になる場合は新プランは無料だが)ので要注意。

「利用者登録」で利用中の人(未成年など、契約者と利用者が異なる場合)は先に名義変更手続きをする必要があり、1ヶ月ほどかかっているようなので要注意。⇒名義変更のお手続き

なお、移行手続きの対象は楽天モバイル (MVNO) 通話対応プランのみ。データ専用プランは移行不可。楽天モバイル傘下の「FREETEL」「DMMモバイル」を利用している人は移行対象にならず、通常のMNP(のりかえ)手続きになる。


MNOサービス

Rakuten UN-LIMIT 当初は2019年10月より開始とされていたが、半年遅れで2020年 4月 8日からようやく一般ユーザー向けのサービスが始まった。このMNOサービスを、同社では「楽天回線」と呼んでいる。

当初はLTE(4G)のみでサービス開始、2020年 9月30日より5Gサービスが追加された。

楽天モバイル自社回線(MNO)の4Gは FD-LTE Band 3 のみでサービス提供されている

LTE (4G)

同社には、2018年4月に1.7GHz帯が40MHz幅で割り当てられており、4GFD-LTE Band 3 のみでサービス提供されている。MCC-MNC440-11

また、au網を使う後述のパートナーエリアでは、MCC-MNC が 440-53 の電波を掴む。専ら FD-LTE Band 18/26(プラチナバンド)が使われており、通信速度よりもエリアカバー重視となる。

楽天回線エリアでは基地局密度が低く(後述)、パートナーエリアでは主に800MHz帯を使うため、他社に比べると通信速度はあまり伸びない。だからこそ「使い放題」を売りにしているのだろう。

5G

Rakuten UN-LIMIT 既契約者には「【重要】5Gプランへアップグレードのお知らせ」HTMLメールが配信された

2020年 9月30日より5G対応プラン「Rakuten UN-LIMIT V」(らくてん アンリミット ファイブ)を開始。 Band n77 (Sub-6, 3.7GHz) と n257 (mmWave, 28GHz) を同時に開始した。

2021年4月からは「Rakuten UN-LIMIT VI」(らくてん アンリミット シックス)になるが、引き続き5Gも利用できる。

競合他社が5Gプランを別建てにして割高な料金を設定していたのに対し、楽天モバイルでは既存の4Gプラン (Rakuten UN-LIMIT) から料金据え置き、契約変更手続きも不要で、自動的に5Gも使えるようになった

2020年 9月30日15時半以降の新規契約者は即日利用可能。それ以前の契約者は、11月30日までに順次自動で新プランに切り替わった。もちろん5Gの利用には端末が対応している必要があるが、未対応端末では引き続き4Gを利用できる。

とはいえ開始時点のサービスエリアは極めて限定的だが、日本では5G自体がまだ始まったばかりで、他社も似たようなものなので、今はあまり期待せず、数年かけて拡大してゆくことになるだろう。

4Gで提供されているau網へのローミングは、新プランでも利用できるが、ローミングエリアでは4Gに切り替わる(5Gではローミングしない)。もっとも、auも5Gエリアはまだ極めて限定的なので、ローミングする意味は無いだろう。

【参考】#5G展開楽天モバイル 5Gプラン発表(2020年 9月30日)

エリア

楽天回線エリアとパートナーエリア

関東地方の4Gエリアマップ(2021年 1月20日時点) 濃い色が楽天自社回線、薄い色はパートナーエリア(auローミング)、紫色は2021年3月までに拡大予定のエリア

概ね全国で利用できるが、エリアマップの濃い赤色が楽天回線エリア、紫色と薄い赤色がパートナーエリアで、扱いが異なっている。

右図は2021年 1月20日時点の首都圏のエリアマップ。12月24日時点と見比べると、埼玉県と神奈川県央の比較的平坦な地域で若干エリア整備が進んだが、人口の多い東京都多摩地区や横浜市などの丘陵地はずっと紫色(整備中)のままで、なかなか整備が進んでいない(Band 3 では厳しいのであろうが)。

東京の地下鉄はほとんどが、エリアマップには表れないパートナーエリア。ごく一部の駅・区間が楽天回線エリア化されたが、まだほとんどがパートナーエリアだ(2021年2月時点)

ちなみに東京都23区名古屋市大阪市の屋外では当初から楽天回線のみ(地下鉄やビル内などを除く)でサービス提供しているが、地下鉄や地下街などではパートナー回線を使っている。上図のエリアマップでは楽天回線エリアになっていても、建物内や地下などでは依然としてパートナー回線が頼りだ。

一方、楽天回線が未整備で専らパートナー回線を使っている地域が「パートナーエリア」と呼ばれている。 つまり、パートナーエリアではパートナー回線しか掴まないが、楽天回線エリアではパートナー回線を掴むこともある(むしろパートナー回線を掴むことも多い)ので、注意が必要だ。

東京都多摩地域と川崎市・横浜市は丘陵地に人口が密集しており、エリア整備しづらく、密に置局しないと電波の隙間ができやすい

また、楽天モバイルによる自前の基地局整備が進んだ地域から、両社の協議により順次ローミング契約が終了する。その最初の例として、2020年10月22日より、東京都武蔵野市、西東京市、小平市、町田市の各一部など、多摩地域でのローミング終了が予告された。

上図のエリアマップでも整備中(紫色)が多い東京都多摩地域では、2021年3月までに整備予定となっているが、同時に「東京都においては離島など一部エリアを除き、2021年3月末でローミングを終了する」という。

しかし、ローミングが終了した途端に、建物内など今まで使えていた場所で突然使えなくなる事態も考えられる。

もちろん同社はエリアを拡大するとは言っているものの、現実にはまだ都市部近郊の住宅密集地でもパートナーエリア(薄い赤色や紫色)が多い。仮に予定通り全ての基地局が立ちあがったとしても、自社エリアが立ちあがった直後にローミングを切られたら、使えなくなる人が続出するのではなかろうか?

快適に使える場所と、混雑している場所がある(2021年2月現在)

楽天回線エリア

東京都心部は当初より楽天回線エリア (4G LTE Band 3, 1.7GHz帯) だったが、当初は基地局近くの屋外の開けた場所で計測すると快適だったものの、1年近く経ってユーザーが増えたこともあってか、場所によって当たり外れが見られる。

例えば右図は、東京都中央区人形町の、上は甘酒横丁、下は水天宮前。わずか150mの距離で、どちらも電波状態は良好だが、使い勝手は大きく異なっている。

この時は、甘酒横丁にはヘビーユーザーがいたのだろうか、通信がかなり重くなっていた(これでもMVNOの混雑時間帯と比べれば快適だが)。すぐ隣の水天宮前では快適そのものだった。

もっとも、東京山手線内などの都心部は、比較的基地局密度が高く、混んでいる所でも概ね普通に使えるので、これでも恵まれている方だ。とりあえず今のところは、東京都心部の屋外でデータ通信を使いまくりたい人には快適だろう。

パートナーエリア(au回線)の電波状況が良い場所で計測(2020年4月現在)

パートナーエリア

パートナーエリアでは原則として 4G LTE Band 18/26(800MHz帯)しか掴まないが、全国の au 4Gエリアで使えるので、電波状況が良ければ、実用上は困らないだろう。今のところ(自分でデータ高速モードをOFFにしたり、使い過ぎたりしなければ)制限されることも無いようで、快適に使える。

東京都心部など東名阪の楽天回線エリア内に居ても、地下鉄や地下街、ビル陰などに入るとパートナー回線(au)に切り替わるので、その時は良くてこんな感じだと思っておけば良いだろう。

パートナーエリアで使えるのは 4G (LTE) のみで、毎月5GBまで(超過すると上限1Mbpsに規制される)。今月どれだけ使ったかは「my 楽天モバイル」アプリで随時確認できる(後述)ものの、アンテナピクトが変わるわけではないので、切り替わったことが判りにくい。

建物の中など電波の弱い所では知らないうちに切り替わることがあるので、楽天回線エリアにいても必ずしも使い放題にはならない。使い放題だと思い込んで使い過ぎないよう注意したい。

auとのローミング契約

パートナーエリアを提供する au (KDDI) とのローミング契約は、東京23区、大阪市、名古屋市、混雑エリアを除く日本全国で、提供期間は2026年3月末まで。

つまり、東京都23区、大阪市、名古屋市を除く全国では、当面の間auの4Gエリアで利用できると期待される。

ただし、楽天モバイルによる自前の基地局整備が進んだ地域から、両社の協議により順次ローミング契約が終了する。その最初の例として、2020年10月22日より、東京都武蔵野市、西東京市、小平市、狛江市、町田市、大阪府東大阪市、奈良県大和郡山市、橿原市の各一部などでのローミング終了が予告された。

ローミング契約の終了により、建物内や地下などで使えなくなることも考えられる(例えば新小平駅などは半地下なので圏外になるのでは?)ので注意したい。

具体的なローミング終了エリアは、KDDI (au) のホームページで告知されている。

自宅や職場などでWi-Fiを使っている場合は、ローミングが終了して楽天モバイルが圏外になっても、「Rakuten Link」を使った通話・メッセージ送受信はできる。ただし、細かい話になるが、緊急通報やフリーダイヤル等への発信ができなくなってしまうので、自宅等で携帯電話しか持っていない人は要注意。

エリアや、回線が繋がらないといった質問や要望は、以前は地獄待ちのチャットに申告するようにと案内されていたが、今は受付フォームが用意されているので、こちらへどうぞ。

尾瀬付近のエリアマップ auのエリアほぼそのままだが、実際には使えない所があった(au網のMVNOは使えた)

このほか、筆者調べでは、尾瀬では楽天モバイルのエリアマップにパートナーエリアとして掲載されているのに、使えない所があった(2020年10月時点、他の au MVNO SIM は使えた)。

イレギュラーな例だとは思うが、楽天モバイルのエリアマップに載っているパートナーエリアの中に、ローミング用の 440-53 に未対応の基地局があるようなので、念のため、山などに行く時にはUQモバイルや他のMVNO契約のSIMを利用する方が良さそうだ。


楽天回線エリア内でも使えない楽天回線

楽天回線エリアになっていても使えない(パートナー回線しか掴まない)場所が多い(2021年2月時点で継続中)

エリアマップで「楽天回線エリア」になっていても、使い放題になるとは限らない。 楽天モバイルは東京都23区内ではそれなりに基地局を打っているが、一歩外に踏み出すと途端にスカスカになるので、むしろ、使い放題になったら運が良いとすら言える。

エリアマップでは「楽天回線エリア」になっている駅前繁華街を歩き回っても、まるで楽天回線を掴まない

とりわけ分かりやすいのが、楽天本社から目と鼻の先の川崎市の平地部だ。多摩川を渡ってすぐの所に HELLO CYCLINGサイクルステーションがあるので、そこで自転車を借りて住宅地の中を走ってみれば、楽天回線エリアのスカスカぶりを体感できるだろう(;_;)

右上図は楽天本社から目と鼻の先の川崎市の、エリア展開しやすい平地部のエリアマップ抜粋。濃い赤色の楽天回線エリアになって久しいが、実際に現地を歩いてみれば、多くの場所で楽天回線を掴まない(2021年2月時点で継続中)。

楽天回線エリア内でも楽天回線を使えず、パートナー回線しか掴まない(月間5GBに制限される)場所が多い(2021年2月時点、楽天モバイル公式対応機種で確認)

例えば、高層ビルが林立し多くの人が行き交う武蔵小杉駅付近でも使えなければ、低層住宅地の中にあって開けて見通しが良い等々力緑地付近でも使えない。

それもそのはず、東京都23区内ではそれなりに頑張って基地局を打っているようだが、一歩外に出ると、例えば右上図で示した川崎市中原区には19しか基地局がないお粗末ぶりだ。

2021年2月時点。面積で中原区の2/3ほどの東京都荒川区には3倍の59の基地局を打つようなので、東京都23区以外のスカスカぶりがよく分かる。
屋外ではだいたい快適に使える中央区などに比べて、今の荒川区内が必ずしも快適とは言えないものの、少なくとも東京都23区内並みの使い勝手にするためには、単純計算で基地局を今の4.5倍くらいには増やす必要がありそうだ。

こんな状況でエリアマップに色を付けていること自体、優良誤認に見えなくもないが、少なくとも同社の計画では見積もりが甘すぎることを裏付けている。

今はまだパートナー回線で辛うじて使えている(ただし5GBで規制される)が、この状況でパートナー回線が切られたら、屋外ではアンテナピクトが立ったところで使い物になるかは怪しいものだ。ましてやお店などに入ったらまず使えないので、おサイフケータイのチャージはできない、PayPay楽天ペイはまるで使えない、楽天ポイントカードアプリも使えないなど、日頃スマートフォンを使いこなしている人ほど不便を感じることになるだろう。

言い換えれば、普段あまり使っていない人なら、店内では通話しないから外に出て使えればいい、職場と電車に乗っている時と自宅でだけ使えれば充分という人もいるだろうから、1回線目・1GB未満は0円、3GB未満は980円、運よく使い放題の人は上限2,980円という新プランは、うまい落とし所だったのかもしれないね。

そもそも、最大出力160Wもの強力な基地局を適当な場所に立てて、計算上エリア化しただけでは、エリアマップに色を付けられても、使えるネットワークは出来ない。いかにバックホールを仮想化しようが革新的な料金プランを出そうが、都市部では小出力の基地局を密に打ってゆく必要があることに変わりはないのだから。

話は変わるが、こんなの住宅地で使ったら、近くに住んでいる人に健康被害が出るのでは?別途条件が付いているのかもしれないが、認める方もどうかと思う。

最初のうちは仕方ないと思うが、イーモバイルの時代と違って今は他社網を使っているユーザーの目も肥えているだろうし、スマートフォンの用途も格段に多様化している。「一年無料」が終わった後もこのスカスカぶりでは、スマートフォンを使いこなしている人ほど厳しい判断をせざるを得ないのではと思う。そうして、ほとんど使わない(≒月額料金が格安の)ユーザーと、楽天回線を占拠するほど使い潰すヘビーユーザーばかりが残ったら、当の楽天モバイルも厳しいのではなかろうか。(まあ余計なお世話か:))

もっとも、今のところパートナー回線は安定して掴むので、東京都など#auとのローミング契約が終了する地域を除いて、月間5GB以内であれば無料で使える(「一年無料」キャンペーン終了後は、最初の1回線のみ・1GBまでは無料、以降3GBまでは税別980円)。いざローミングが切られて使えなくなっても、MNP転出(番号そのままで他社に乗り換え)手数料も無料化されている。

売り文句の「使い放題」をアテにせず、月に5GBまでと割り切って使うぶんには困ることはないし、月に3GB以内で足りる人には有料化後もお得感があるだろう。

少ない基地局がヘビーユーザーに占拠されていることも…

楽天回線エリアでも基地局密度が薄く、「使い放題」のせいか混んでいることも

2020年秋以降、楽天回線エリアが地方都市に拡大しているが、濃い色の楽天回線エリア内にいても、基地局密度が低い上、「使い放題」を売りにしているせいもあってか、右図のように極端に遅い場所も散見される。近くにヘビーユーザーがいると、巻き添えで重くなってしまうのだろう。こうした当たり外れが大きいのも、楽天モバイルの注意点だ。

また、楽天回線エリア内に居ても電波状態が悪いとパートナー(au)回線に切り替わることがある。 楽天モバイルが販売する機種(Huawei nova 5T など)ではなるべく楽天回線を掴み続けるようファームウェアに対策が入っているようだが、それ以外の機種、例えば iPhone 12 シリーズXperia 5(SIMフリー版)などでは、楽天回線の電波が弱いとすぐにパートナー回線を掴みに行く

東京都心部など一部の例外を除き、楽天回線は電波が弱い所が多いので、そういう場所で使っていると楽天回線エリア内でもパートナー回線のデータ容量をあっという間に使ってしまうことになる。 「使い放題」に魅力を感じているなら、楽天モバイルが販売している機種を使うのが良いと思う。

楽天モバイルは自社エリアの拡大→パートナーエリアの削減に注力しているようなので、楽天回線のスカスカぶりは、あまり改善を期待できなさそう。楽天回線だけでまともに使えるようになるまでには、相当な時間がかかりそうだ。


楽天回線とパートナー回線の見分け方

都度「my 楽天モバイル」アプリを起動して楽天回線エリアとパートナーエリアを判別するよう案内されているが、このアプリは起動が遅く、メンテナンス休止も多い

とはいえ、月間5GBまでで足りるのであれば、または5GBを超過しても1Mbps未満で事足りるのであれば、パートナーエリア(au網)で概ね全国で使える。それが1年無料で使えるとなれば、お得と考えることもできるだろうか。

1年無料は2021年4月7日まで受付。また、2021年春にauローミングが切られる予定の東京都多摩地域などでは当てはまらないので要注意。もっとも、楽天モバイルは解約もMNP転出も無料なので、使えなくなったら他社に移れば良いだろう:)

一方で、売り文句の「使い放題」「UN-LIMIT」(無制限)に期待して契約すると、期待外れになるかもしれない。その場合は「一年無料」キャンペーン中に解約(MNP転出を含む)すれば費用はかからない(乗り換えの手間はかかるが、楽天ポイントをもらえる)ので、「一年無料」キャンペーン中に試してみることをお勧めする。

楽天回線を使っているか、パートナー回線を使っているか、一見して分からない(左上通知欄の表示は「Rakuten」のままだ)が、「my 楽天モバイル」というアプリを起動すると、どちらのエリアにいるか確認できるようになっている(右図)。

しかしこの「my 楽天モバイル」アプリは、データ利用量が分かりやすく見られて、設定変更などの手続きもワンストップで出来るのは良いのだが、起動に時間がかかり、メンテナンス休止も多く、どちらの回線を掴んでいるかを判別するためだけに起動するのは煩わしい。掴んでいる回線は刻々と変わるのだし、せめて掴んでいる回線を表示する公式ウィジェットくらい用意しろよと思う。

ちなみに、筆者はバンド番号を確認できるアプリ(英語)を使って判別しているが、最近は他にも「LTE回線状況チェッカー」などが提供されているようなので、各自工夫して使おう(^^;。

また、iPhone を使っている場合は、楽天回線エリアとパートナーエリアのどちらに接続しているか判別する方法は用意されていない(端末の機能で判別する方法は iPhone 12 Pro#楽天モバイルの楽天回線エリアかパートナーエリアかを判別する方法 を参照)。

楽天回線の使い勝手は、使い方はもちろん、住んでいる場所や行動範囲に大きく依存することになると思う。「一年無料」キャンペーンを利用すれば機種代金以外に費用はほとんどかからないので、まずは無料で試してみて、使い勝手が良くなってきてからメインにするかを検討するのが良いだろう。


料金プラン

2021年4月から「Rakuten UN-LIMIT VI」に自動アップグレードされる
シンプルな1プランで登場

Rakuten UN-LIMIT

料金プランは「Rakuten UN-LIMIT V」(らくてん アンリミット ファイブ)1つのみで、実にシンプル。契約期間の縛りや契約解除料も無い。

サービス拡充に伴い「Rakuten UN-LIMIT」→「Rakuten UN-LIMIT 2.0」→「Rakuten UN-LIMIT V」と切り替わってきたが、利用者は意識する必要なく、自動で新しいプランに移行している。2020年 9月30日15時半以前の契約者は、11月30日までに自動で新プランに切り替わり、対応端末では5Gが使えるようになった。

2020年 3月 3日の新料金プラン発表の場で三木谷氏が「楽天は将来にわたって1つのプランしか出さない。プランが増えてわかりにくいことにはならない」と言明したそうだ。

2021年4月からは「Rakuten UN-LIMIT VI」(らくてん アンリミット シックス)にアップグレードされる予定(後述)だが、既存契約者も自動移行する。将来にわたって1つのプランしか出さないという公約は今のところ守られている。

(ただし例外として、2019年9月までに楽天モバイルMVNOサービスを契約して継続中の場合は、2020年4月以降も現在のプランを継続しつつ楽天回線を利用できるとされている。)→#旧MVNOプランの引き継ぎを参照

データ通信

一般向けサービス開始直後の日曜日、4月12日の昼間に測定。気になる通信速度は、混んでいるためか、基地局密度が低いためか、あまり伸びず、RTTの遅さも気になる。実際にChromebookのアップデートなどにも使ってみたが、もっさり感があった。やはり「使い放題」目当てに契約した人で混んでいるのだろうか。

基本料金は月額上限 2,980円(税込 3,278円)で、楽天回線エリアでは無制限で4G/5Gデータ通信を使い放題。どこぞのauと違ってテザリングも使い放題。

5Gデータ通信は2020年 9月30日15時半以降の契約者は即時利用可、それ以前からの契約者は11月30日までに順次利用可能になっている。
平日の夕方に基地局の近くで計測するとこんな感じ。通信速度はともかく、RTTが遅い。途中が混んでいるのかな?

ただし、楽天自社回線も1日あたり10GB以上使うと規制が入るという情報もある。一般的なモバイル利用で1日に10GBも使うのは至難の業だが、自宅の光回線の替わりや業務で使うことを考えている人は考慮しておくべきだろう。

楽天回線が圏外になる地域や地下・ビル内などでは自動でローミング(同社が「パートナーエリア」と呼んでいるau網)に切り替わるが、ローミング利用は月間5GBまで2020年4月21日までは2GBまでに制限されている

パートナーエリアで使えるデータ容量は 1ヶ月あたり 5GB までが基本料に含まれており、550円/1GB で追加することもできる。払わなくても、ローミング時のみ上限1Mbpsに制限されるが引き続き使える。楽天回線は使い放題。

IPアドレスはデュアルスタックになっており、IPv4アドレス(プライベート)とIPv6アドレス(グローバル)を同時に利用できる。 IPv6アドレスは 240b:c000::/24が使われている(2020年 4月 9日現在)。

楽天回線のSIMカードを入れるとAPNは自動設定されるが、IPv6を使えない場合は、まずはWebブラウザで https://test-ipv6.com/ を開いてみて、ここでIPv6が有効になっていないようならば、アクセスポイント名(APN)の設定を開き、APNプロトコル、APNローミングプロトコルの両方が IPv4/v6 になっているか確認しよう。

2021年4月からは料金段階制になる

Rakuten UN-LIMIT VI

2021年 1月29日に発表された新プラン。2021年4月1日からは、この「Rakuten UN-LIMIT VI」(らくてん アンリミット シックス)にアップグレードされる予定。既存の「Rakuten UN-LIMIT V」契約者も自動移行し、新プランが自動適用になる。

これまでは3,278円(税別2,980円)均一だったが、2021年4月からの新プランでは税別2,980円を上限とする段階制になり、使ったデータ量に応じて、3GBまでの月は1,078円(税別980円)、20GBまでの月は2,178円(税別1,980円)に値下げされることになった。

2021年3月初旬に既存契約者宛に送られた、プランアップグレードと「一年無料」キャンペーンの継続適用を案内するHTMLメール

また、1回線目に限られるが、1GB未満の月は0円(無料、ただしユニバーサルサービス料は別途かかると思われる)になるという。

楽天回線/パートナー回線/海外ローミングの別や速度制限の有無にかかわらず、データ利用量に加算される。つまり「データ高速モード」をOFFにして使った分や、パートナー回線の5GB超過後に1Mbps制限された状態で使った分も課金対象となる。ただし、「Rakuten Link」のメッセージ送受信・電話の受発信に使った分と、データチャージ分の利用は除外されるという。
こうなると、「Rakuten Link」(通話・メッセージ)以外でパートナー回線を3GB以上使っており、通話をあまりしない人は、「一年無料」終了後はUQモバイルpovoなどに移る方が得策かもしれない。
ご利用中の楽天モバイル回線のうち、課金開始日(サービスが利用開始になる日)が最も古い回線が1回線目となります。また、利用月の月初にどの回線が1回線目に該当するかを判断します。」とされている。
つまり、複数回線契約していて1回線解約した場合、翌月からは自動的に他の回線に適用される。半面、1GB未満0円にしたい回線を選ぶことはできない。

従来のプランは「使い放題」が強調され、料金も均一だったので、それなりに使う人向けのプランになっていたが、今回の改定で少容量が大胆に値下げされたので、あまり使わない人にも適したプランになったと思う。

楽天モバイルは引き続きエリアの狭さと、機種を選ぶ弱点があるが、それを埋め合わせるような低価格で攻勢をかけてきた。MVNOワイモバイルUQモバイルの3GBプランを使っているユーザーを本格的に奪いにきたと感じる。

他の条件は Rakuten UN-LIMIT V と同じで、4G5Gが使え、パートナーエリアは5GBまで使える(5GB以上は1Mbps制限)。通話料は従量制(22円/30秒)で、相変わらず無料通話には Rakuten Link アプリが必要「一年無料」キャンペーンが適用中の人には継続適用される。

今までの税別2,980円均一の料金プランでは、楽天モバイル (MVNO) の旧「スーパーホーダイ」相当の料金にはなっていたが、少容量の利用者にはメリットが無かった。4月からの段階制の導入により、少容量の旧「組み合わせプラン」利用者にも移行のメリットが出てきた。 機種等の制約はあるが、実質無料でもらえる機種もあるし、2021年4月7日までに申し込むと「一年無料」キャンペーンも適用になるので(1人1回線まで)、使い放題に魅力を感じなかった人も、iPhoneにこだわりの無い人は乗り換えを検討すると良さそうだ。

国際ローミング(データ通信)

データ通信の国際ローミングは指定の66ヶ国・地域で利用できる。

データ容量は毎月2GBまでが基本プランに含まれている(国内パートナーエリア通信量とは別計算)。追加のデータチャージは550円/1GB(税込)。

Android標準搭載の通話アプリを使って VoLTE 通話にも対応しているが、Link アプリを使わずに通話発信すると従量課金されるので気をつけたい

通話

Rakuten Link」という専用アプリを使うと、国内通話かけ放題、国内SMS送信も無料になる。

Linkアプリを使わず、スマートフォン標準搭載の通話アプリを使うと VoLTE 通話になり従量課金される(30秒20円+税)ので注意しよう。

着信転送留守番電話は標準対応(無料、転送通話料は22円/30秒の従量課金)。

しかし、MVNO時代には使えた番号通知お願いサービス」「番号通知リクエストサービス」「番号非通知ガードサービス」に相当する機能が、楽天モバイルでは未提供。MNOになって劣化してしまったのは残念だ。

なお、Rakuten UN-LIMIT に含まれる「国内通話かけ放題」は Link を使った場合に限られるLink アプリを使わずに通話発信すると従量課金(22円/30秒)になるので注意したい。 (着信時の通話料は相手側が負担するので、VoLTEを使っても特段の料金はかからない。)

また、各種ポイント進呈キャンペーンの条件に Rakuten Link の利用(申し込みの翌月末までに、Linkアプリを使って通話10秒以上とメッセージ送信1回以上)が必須になっている。

その他、詳しくは #Rakuten Link を参照

国際通話

国際通話(日本から海外への発信)は従量課金だが、月額980円(税別)で指定の66ヶ国・地域への通話料が無料になる「国際通話かけ放題」オプションも用意されている。これはLinkアプリを使わなくても対象になる。

ただし、海外ローミング中に通話するにはLinkアプリが必要。 海外ローミング中は、Android / iPhone に標準搭載されている電話アプリは使えない。

ちなみに、海外からLinkアプリを使って日本向けに通話する場合は、日本国内にいる場合と同様の扱い(「国際通話かけ放題」オプション不要)になる(Linkの通話はIP電話なので)。

メール

SMSは標準で利用できる。 メッセージアプリは「Rakuten Link」の利用が推奨されているが、Androidメッセージなども利用できる。 ただし Link アプリを使わずにSMS発信すると従量課金(3円/全角70文字)になるので要注意。

MMSや、いわゆる「キャリアメール」に該当するサービスは無いMVNO時代には @rakuten.jp メールアドレスが提供されていたが、「Rakuten UN-LIMIT」ではメールアドレスは提供されない。 (MVNOから切り替えた人は、すでに使っている「楽天メール」アドレスを引き続き利用できる。)

2021年夏頃にメールアドレスを提供するそうだ。仕様等詳細は不明。

もっとも、Androidスマートフォンの利用にはGoogleアカウントの作成が事実上必須になるので、Gmailアドレスを使うのが良いだろう。

ETWS

緊急速報メール(ETWS)にも一応対応している。

ただし、まだ対応している自治体は少ない(楽天回線エリア内でも未対応の自治体がある)。

また、パートナー回線を掴んでいるときはau網のETWSを受信することがある。

支払い方法

クレジットカード口座振替に対応しているが、クレジットカード以外では手数料がかかるので、特段の理由がなければクレジットカードを利用する方が良い。

デビットカードは「楽天銀行デビットカード」「スルガ銀行デビットカード」が使えると案内されている。

クレジットカード払いの場合に限り、楽天ポイントを支払いに充てることもできる。

ちなみに、支払いに楽天カードを使うと、機種代金の分割払い(48回まで)手数料が無料になる特典がある(楽天カード以外で機種代金を分割払いするとカード会社所定の金利・手数料がかかる)。

選べる電話番号サービス

「Rakuten UN-LIMIT」の新規契約(MNPを除く)時に、電話番号の下4桁を任意に指定できる。指定した下4桁の番号候補が複数表示されるので、その中から希望する番号を選んで新規契約する。追加手数料1,100円かかるが、覚えやすい番号を使いたいといったときに嬉しいサービスだ。

1111などの同じ数字や、1234などの続き番号は指定不可。

なお、「選べる電話番号サービス」を使わずに新規契約する場合も、電話番号の候補が複数表示されて、その中から選ぶことができる。気に入った候補が無ければ再表示しながら選ぶことができる(この場合は追加手数料不要)。

他社では一方的に番号が割り当てられることが多いが、気に入らない/覚えにくい番号が割り当てられても愛着が湧かず、使わなくなることがあるので、選べる一手間をかけることで、長く使える番号を取得できる、お互いに良いサービスだと思う。

なお、同様のサービスはかつてイーモバイルやウィルコム(現在のワイモバイル)が提供していたが、今は提供されていない(ただしシステム上、設定は可能で、下4桁を指定させてもらえるワイモバイルショップがある。料金不要)。

ZERO宣言

Rakuten UN-LIMIT では当初より解約金が0円だったが、2020年11月 4日からは契約事務手数料とMNP転出手数料も撤廃された。これで加入時も、番号そのままで他社へ移るときにも、手数料や違約金等が一切かからなくなった。他にもSIMカード交換手数料・eSIM再発行手数料などが無料化されており、これらの施策を同社では「ZEROゼロ宣言」と呼んでアピールしている。

なお、口座振替手数料など無料化されていない手数料もある。

「一年無料」キャンペーン

「一年無料キャンペーン」適用期間は、Webのmy 楽天モバイル」にログインして「契約プラン」を見ると確認できる。Webには終了後日割りと書かれているが、終了月の末日まで延長して適用されることになった。

一般向けサービス開始に合わせて、先着約300万名2021年 4月 7日受付分まで1人1回まで・1年間限定で、基本料金を1年間無料にする「一年無料」キャンペーンが実施されている

キャンペーン中は、基本料のほか、ユニバーサルサービス料も無料(楽天モバイルが負担)になる。

詳しくはキャンペーンルールを参照。

開通日を起点に、12カ月後マイナス1日まで無料となると案内されていたが、後に変更され、「お客様に分かりやすくご利用いただくため、月の末日まで無料期間を延長」された。

例えば2020年4月8日に開通した場合、「my 楽天モバイル」には「月額プラン料金1年間無料(2021/4/7まで)」「翌日から月末最終日までは日割り請求」と表示されるが、実際には2021年4月末日まで無料で使える

正式プラン発表直後に用意された先行申込サイト アクセス集中によりまともに機能しなかったことから、翌朝には停止され、楽天市場店で先に端末(またはSIMカードのみ)を選ぶ形に改められた

楽天回線エリアがまだ狭いための措置(事実上の#無料サポータープログラムの延長)とも言えそうだが、以前の無料サポーターとは異なり、パートナーエリア/国際ローミングの利用は上限5GB/2GB(以降は1Mbps/128kbps規制データチャージ可)に制限される。

そのため、現時点で楽天回線エリア外にいる人は、実質月間データ上限が5GBとなる。

「一年無料」キャンペーンを利用できるのは1人1契約まで。楽天回線の契約は楽天ID1つにつき5回線まで楽天IDは1人1つまで)できるようだが、2回線目以降は有料になる(最初の回線を解約した場合も含む)ので注意しよう。

「一年無料」キャンペーンが重複して適用されてしまった場合は、後日楽天モバイルより通知があって、翌月より課金されるようだ。そうなった場合は、当月中に解約(MNP転出を含む)すれば課金されないそうだ。

気になる「先着300万名」の埋まり具合だが、サービス開始からおよそ2ヶ月経った6月30日に100万回線を突破し、12月30日で200万回線を突破、2021年 1月29日には220万回線、そして 3月 9日に300万回線を突破したと発表されている(いずれも申込数なので、まだ手続き中の件数が含まれている)。1GB未満は0円の新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」発表以降、急速に伸びたようだ。

なお、これに先立って、「一年無料」キャンペーンは2021年 4月 7日まで継続して受け付けることが発表されている。

かつて同じく 1.7GHz帯のみで携帯電話事業に参入した旧イーモバイル2011年初頃の契約数が300万件だったが、それに比べるとハイペースだ。2021年春頃にはキャンペーン終了になるだろうか?(→2021年 4月 7日で受付終了すると予告された。)地方都市にも使い放題エリアが広がってきたから、「一年無料」で試す良い機会だろう。

新規契約・本体購入でポイント還元キャンペーン

「一年無料」に加えて、Rakuten UN-LIMIT V を初めて契約した人に5,000ポイント還元キャンペーンが常時開催されている。楽天モバイルでは契約事務手数料や解約金などが発生しないので、まだ Rakuten UN-LIMIT V を利用したことのない人は誰でも5,000ポイントもらえることになる。
2021年 1月22日~ 2月 1日限定で、追加で2,000ポイント還元実施中

楽天モバイル・オリジナル3機種。中央の Rakuten Handと右の Rakuten Mini は、新規契約と同時購入ならばポイント還元されて実質無料に近い価格で購入できる

また、新規契約と同時にスマートフォン対象機種を購入すると追加でポイント還元を受けられる機種もある。例えば、楽天モバイル・オリジナルの Rakuten Hand(一括税込20,000円)を購入すると、19,999円還元されて、実質1円で購入できる。新規契約とともに機種変更したい場合には同時購入がお得だ。

同社製品に限らず、他社製品も利用できるし、SIMフリーおよびSIMロック解除済みの iPhoneや Pixel の eSIM も対象になる。まだ楽天モバイルや eSIM を使ったことのない人のお試しにも良さそうだ。

ただし条件として、回線開通後、申し込みの翌月末日までに Rakuten Link アプリを使って通話(10秒以上)メッセージ送信(1回以上)をする必要がある。 Rakuten Link を利用できないLTE内蔵パソコンや、手持ちのモバイルルータ等で使う場合には気をつけたい。

モバイルルータをセット購入すると Rakuten Link の利用が免除されるので、新規契約とセット購入で実質0円キャンペーン実施中の Rakuten WiFi Pocket をセット購入しておくと、わざわざ Rakuten Link を使わなくてもポイント還元を受けられる。
または、手持ちのスマートフォンのSIMロックを解除して、一時的に入れて Rakuten Link を使ってもよい。

キャンペーンで還元される楽天ポイントは 6ヶ月の期間限定ポイントなので、使い忘れに注意しよう。と言っても無理に楽天市場(通販)で買う必要はなく、楽天ポイントカードを作って街中での買い物に使うこともできるし、楽天ペイアプリを使ってコンビニ等で使うこともできる(期間限定ポイントはSuicaへのチャージには使えない)。

紹介キャンペーン

紹介キャンペーンは、2021年 2月24日の朝までで終了した。

楽天ポイント

楽天経済圏」などと喧伝されることも多い「楽天ポイント」だが、楽天モバイルでは新規契約時以外に今のところ目立った特典はない。

楽天モバイルの支払い額、税別100円につき1ポイント貯まるが、「一年無料」キャンペーン中は支払いが無いので貯まらない(ただし従量通話料やデータチャージなどを使った分は対象になる)し、「一年無料」キャンペーン終了後も毎月0~29ポイントなので、あまりお得感はない。

楽天モバイルを契約中は「楽天SPU(スーパーポイントアップ)」対象になり、楽天市場のポイントが+1倍になるが、競合のワイモバイルYahoo!ショッピングで常時+2倍になるのに比べて見劣りする。

Google play キャリア決済で10%還元キャンペーン

強いて言えば、Google play で楽天モバイルのキャリア決済を使うと、10%分の楽天ポイント還元キャンペーン(終了日未定)が実施されているので、アプリ内課金をよく使う人にはお得かもしれない。

利用方法は、まず「my 楽天モバイル」にログイン→契約プランを表示→キャリア決済の「設定」をタップ→キャリア決済をONにする→月額利用可能額を設定。 ⇒詳細

初期の月額利用可能額は20万円になっている(20歳以上の場合)。いつでも簡単に変更できるので、使い過ぎや誤購入を防ぐためにも、必要額+α程度に下げておこう。
Google play ストアでの設定方法

続いて、楽天回線を利用中の Android 端末の「Play ストア」を起動し、左上の (三本線)をタップ→「お支払い方法」をタップ→「楽天モバイル の決済を利用」をタップ→画面の指示に従って操作→「お支払い方法」に「楽天モバイル (自身の電話番号)」が表示されれば、使えるようになっている。(右図)

なお、「※楽天モバイルキャリア決済設定時に、SMS送信料3円のご請求が発生します。あらかじめご了承ください。」と注記されている。→【楽天モバイル キャリア決済】身に覚えのないSMSが送信されている

都度購入(支払い)の際に選択を忘れずに

また、都度決済(購入)の際、支払い方法(右図の赤○部分)に楽天モバイルを選択するのを忘れずに!

定期購入(毎月継続課金が発生するサービス)で使いたい場合は、「Play ストア」を起動し、左上の (三本線)をタップ→「定期購入」をタップ→利用したいサービスをタップ→「メインのお支払い方法」を「更新する」→「楽天モバイル (自身の電話番号)」を選択。

例えば Microsoft 365 Personal は家電量販店などでも購入できるが、Androidで買うと月額909円とお得な上に、楽天モバイルキャリア決済で支払えば10%ポイント還元で、毎月90ポイント還元されてお得だ。

また、日経電子版は日経で契約すると月額4,277円(税込)だが、日経電子版 for Google Playは4,300円(同)で、ここから10%還元になればお得感がある。 たまに数百円の買い切りアプリを購入する程度ではあまりお得感は無いが、サブスクリプションやゲームなどを毎月数千円単位で使っている人にはお得になりそうだ。

さらに2021年 4月からは Androidのキャリア決済を2,000円分以上利用すると SPU +0.5倍になるので、楽天市場のヘビーユーザーは Google play の支払いをキャリア決済に切り替えておくと良さそうだ。

付与されるポイントは 6ヶ月の期間限定ポイントなので、使い忘れに注意しよう。と言っても無理に楽天市場(通販)で買う必要はなく、楽天ポイントカードを作って街中での買い物に使うこともできるし、楽天ペイアプリを使ってコンビニ等で使うこともできる(期間限定ポイントはSuicaへのチャージには使えない)。

ちなみに、楽天モバイルでは料金をクレジットカードで支払っている人のみ、キャリア決済を利用できる。キャリア決済が利用されるとその都度、クレジットカード会社に請求が行く仕組みになっているためで、他社と違い、楽天モバイルでの与信が不要になっている。楽天銀行などのデビットカードを登録している場合は、残高が無いとキャリア決済を使えないので気をつけよう。

なお、楽天カードを使うと+1%還元が謳われているが、これはクレジットカード利用額に対するポイント付与なので、他社の高還元クレジットカードを使っている場合は、あえて変える必要は無いだろう。


旧MVNOプランの引き継ぎ

2019年 3月14日10:00以降に新規契約した同社MVNOサービスの利用者は、2019年10月2020年 4月以降順次送付されるSIMカードに交換することで、MNOサービスに切り替えられることになっている。

また、2019年 9月までに契約した利用者は、現在のプラン(組み合わせプラン、スーパーホーダイ)のままで楽天回線に切り替えられることになっている。

しかし、2020年4月時点では新プランへの切り替えの受付は始まっているが、旧プランのままの移行はまだ始まっておらず、『楽天回線の「スーパーホーダイ」「組み合わせプラン」への移行手続き開始時期は未定です。提供の準備ができ次第、改めてご連絡いたします。』と案内されている。

もっとも、現在「スーパーホーダイ」プランS・Mを契約している人は、そろそろ楽天会員割(1年間限定)が終わり、月額料金が2,980円(税別)かそれ以上に値上がりするタイミングだろうから、楽天会員割が終わる頃合いを見て「Rakuten UN-LIMIT」に変更する方がお得になりそうだ。 (ただし iPhone は動作保証が無いので、iPhone を使いたい人は待つ方が良い。)

また、「Rakuten UN-LIMIT VI」が発表されて、少容量も値下げされたので、現在「組み合わせプラン」を契約している人も、旧プランのまま移行するより「Rakuten UN-LIMIT VI」に切り替える方が、少なくとも月額料金は抑えられてお得になりそうだ。

ただし、楽天回線エリアは狭いので場所によっては使い勝手が悪くなるかもしれないし、楽天回線は機種を選ぶので、iPhoneなどにこだわりのある人には勧められない。

なお、MVNOサービス(ドコモ回線・au回線)契約中で、そのまま使いたい人は、送られてきたSIMカードを使わなければ、引き続き利用できると案内されている。

競合他社の動向

Rakutenmobile price compare.jpg

上の図は、「Rakuten UN-LIMIT」開始時点での、MNO各社の主力プランとの価格比較。ワイモバイルUQモバイルなどの格安ブランドは含まれていない

それでもMNO3社の上記主力プランの契約者は多いので、「毎月71%も安い!」と謳うこの比較図は一定の影響力があると思われるが、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT」と「一年無料」キャンペーンが始まってから1年経つ2021年春に向けて、各社は値下げに動いている。

ドコモは新プラン「ギガホ プレミア」を6,550円(税別、各種割引適用前、5Gは100円増し)に設定。ソフトバンクは「メリハリ無制限」を6,580円(同、ただし5Gも同価格、テザリング制限あり)に設定してきた。また、両社とも期間限定の割引が廃止されており、ずーっと変わらない料金が訴求されるようになった。

各種割引(家族3人以上)を適用するとドコモが税別4,380円(5Gは100円増し)、ソフトバンクが税別4,480円(5G同価格、テザリング制限あり)となり、「Rakuten UN-LIMIT」よりは高いが、価格差はだいぶ縮まりつつある。

また、月間データ容量が25GB以下で足りる人には、ワイモバイルUQモバイルなどの選択肢もある。エリアが充実していて、国内で人気があるiPhoneにもしっかり対応している。通話定額は別料金だが、通話に特殊なアプリを使う必要がないのも利点だ。

ワイモバイルでは2021年2月18日以降順次、新「シンプルプラン」と既存の「スマホベーシックプラン」の両方で、契約そのままで5Gを使えるようになる。

さらに各社では、楽天モバイルの価格帯に合わせて、4G・5Gを月間20GBまで使え、通話定額5分を含めて月額税別2,980円のプラン・ブランドを新設してきた。

ドコモの「ahamo」、ソフトバンクの「LINEMO」、KDDIの「povo」は、店頭やコールセンターでのサポートを行わず、キャリアメール無し、サポートはチャットのみに制限する等によりコストダウンしているが、楽天モバイルもオンライン販売が主力で、キャリアメール無し、サポートなかなかつながらない上にテンプレ回答のチャットと電話のみで、利用中のユーザー向けの店頭サポートは無いので、実質サポート無しと考えておく方が良い。

楽天モバイルは使い放題と言っても#エリアが狭く、#パートナーエリアに入ると月間5GBしか使えない。また、通話し放題と言っても「Rakuten Link」という特殊なアプリを使わねばならず、標準の通話アプリを使うと22円/30秒の割高な通話料が発生する。筆者も実際に使っていて、標準の通話アプリを使うなどして追加課金されてしまうことが多い。

とはいえ、使いたい場所や容量、通話の利用頻度などは人それぞれだろうから、楽天モバイルはまず「一年無料」の間に試してみるのが良い。エリアや通話などの使い勝手の悪さを甘受できるかどうかが、「一年無料」キャンペーン終了後の継続を判断する分かれ目となりそうだ。


Rakuten Link

Linkアプリで通話発信 保留ができないのが地味に不便

楽天モバイルは通話にも対応しており(データ通信のみのプランは未提供)、通話方式は VoLTERakuten Link(らくてん リンク)の2種類が提供されている。

このうちVoLTE通話は従量課金される(通話無料の対象外)。詳しくは#通話を参照。

Rakuten Link」アプリを使う通話はIP電話の仕組みを利用したサービスで、通話かけ放題(一部番号を除き通話料無料)の対象になり、楽天回線が圏外でもWi-Fiで利用できる。利用するには専用アプリ(Android版iPhone版)が必要になるが、SIMフリー端末や他社端末にもインストールして利用できる。

iPhoneの対応機種は iOS 13.5.1以降を搭載した iPhone XS 以降の機種(2020年12月時点、iPhone SE 第2世代を含む)に限られており、iPhone X 以前の機種は非対応となっているので要注意。

同アプリの解説には「※国内、または海外ローミング用データ容量を消費しません。」と明記されており、楽天モバイルのパートナ―エリアや海外ローミング時にもデータ容量を気にせず利用できる。

また、2020年10月下旬よりパソコン (Windows / Mac) 向けLinkアプリも提供予定と発表されていた。実際に使えるようになればテレワークにも便利そうだが、2021年2月時点で未提供(遅れているそうだ)。

Rakuten Link の開通手続き(アクティベート)

(2020年12月時点、詳しくは「Rakuten Linkのご利用方法」を参照)

Rakuten Link アクティベート時に電話番号の確認画面が出るが、Dual SIM 機やeSIM搭載機ではこの番号が違っていることがあるので、その場合は Rakuten UN-LIMIT 契約の番号に書き換える
  1. Google play を開いて「Rakuten Link」アプリをインストールする
  2. 位置情報提供協力のお願い」を承認または拒否する(拒否しても利用できる)
  3. 品質改善と最適な広告配信へのご協力のお願い」を承認または拒否する(拒否しても利用できる)
  4. 楽天IDでログインする
  5. ストレージへのアクセスを許可する
  6. 写真と動画の撮影を許可する
  7. 音声の録音を許可する
  8. 電話の発信と管理を許可する
  9. 位置情報へのアクセスを許可または拒否する
  10. 連絡先へのアクセスを許可する
  11. 携帯電話番号の認証画面が出るので、表示された電話番号が自分の Rakuten UN-LIMIT 契約のものであることを確認して「確認」をタップ(右図)
    Dual SIM 機で2SIM側やeSIMを使っていると他の番号が表示されることがあるので、その場合は Rakuten UN-LIMIT 契約の番号に修正する。その後、キーボードが表示されていると「確認」ボタンを押せないので、キーボードの「×」や「戻る」を一度だけタップしてキーボードを消す。
  12. しばらく(数十秒から1分以内)待っていると認証コードがSMSで送られてきて、自動で認証される。自動で認証されない場合は、送られてきた認証コードを手入力する。
  13. 名前(チャットで使われる)を入力。愛称などで可。
  14. Rakuten Link をアンインストールする際は、必ずログアウトしてから、アンインストールしてください。ログアウトせずにRakuten Linkをアンインストールした場合、通話機能やSMSの送受信が使用できなくなる場合があります。」と警告されるので確認する(しれっと恐いことを要求されるなぁ…後で混乱しそう)←表示されなくなったみたい

これで開通手続き完了。

なお、開通試験サービス(通話料無料)の番号は 111 で、au (KDDI) と同じ番号。

承認するとログが記録され、1日1回程度送信される。送信時の通信料が発生する。楽天回線圏内であれば使い放題だが、課金対象データ量に加算されると考えられる。後から位置情報の提供を拒否したい場合は、Androidの設定から、位置情報の許可を取り消すよう案内されている。【設定 > アプリ > Rakuten Link > 権限 > 位置情報 の許可を取り消す】

Rakuten Link の注意点

後述する不具合以外にも、仕様上の様々な注意点がある。

緊急通報やフリーダイヤルへの発信不可

緊急通報を含む3桁特番、0120などの着信課金番号0570ナビダイヤルなどへの通話発信は、Linkアプリを使っても自動で VoLTE 通話に切り替わる。

自宅や職場などのWi-Fiを使う場合は、ローミングが終了して楽天回線が圏外になっても、「Rakuten Link」アプリを使えば、通話・SMSを使える。これをメリットのように紹介している記事が散見され、たしかに一理あるのだが、細かい話になるものの、緊急通報フリーダイヤル等への発信ができなくなってしまうので、自宅等で携帯電話しか持っていない人は注意しておく必要がある。

無料通話対象外の番号あり

他社の通話定額プラン・オプションも同様だが、05700180 から始まる電話番号(ナビダイヤル、テレドーム、テレゴング)はLinkアプリを使っても無料通話の対象外になる。0570から始まる番号はよく使われているが、他の番号が併記されていることが多いのでよく確認し、うっかり0570に発信しないよう注意したい。

また、3桁特番#特番への通話はLinkから発信してもVoLTEに切り替わるため、やはり無料通話の対象外になる。

#特番は他の一般的な番号も公開されていることがあるので(例えば #7119 → 03-3212-2323)、都度確認して、他の番号にかけるようにしよう。

ただし、117(時報)は Link からつながるようになっていた。昔はつながらなかった(VoLTEに回された)けれど…

詳しくは「[Rakuten Link] Rakuten Linkで発信をしても、通話料が発生する電話番号を教えてください」を参照。

Rakuten Link の不具合

筆者が確認した範囲でも、様々な不具合が出ている。

こうした不具合が気になる場合は、「Link」アプリからログアウトすれば、Android・iOS (iPhone) 標準の通話アプリを使ってのVoLTE通話が可能だが、無料通話の対象外となる(発信時通話料は税別20円/30秒)ので注意したい。

通話着信しない(1)

筆者の手元では、最初 VoLTE のみで使っているうちは調子が良かったが、Link を有効にした途端、通話着信できなくなる不具合が発生していた。(2020年 4月 9日時点)

筆者の番号宛に通話発信すると、 「お客様がおかけになった電話番号は、大変かかりにくくなっております。」 「お客様がおかけになった電話番号は、現在、使われておりません。」 どちらかのメッセージが流れる。

翌日には復旧していたが、普段から使っている電話番号をMNPした人は青ざめたのではなかろうか。

なお、現在は解消している模様。

通話着信しない(2)

頻度は低いが、全く着信しないこともある。

このとき、呼出側ではコール音が15回ほど鳴った後、「ただいま、電話に出ることができません。しばらく経ってから、おかけ直しください。ご利用、ありがとうございました。」 という自動メッセージが流れて切断される。 (ちなみに着信転送を設定しているのに、転送されない。)

数分経ってから再度試すと、今度はすんなり呼出音が鳴る。 IP電話故の不具合だろうか?

2020年 6月時点で継続していたが、発生頻度は低くなっているよう。

177天気予報につながらなくなった

天気予報を聞きたいときには、一般に、市外局番+177 で発信する

0AB…J番号から発信する場合は市外局番を省略できるが、どこから発信しているかわからない携帯電話や050IP電話では省略不可。

Rakuten Link でも当初(9日に確認)はこれでつながったが、12日頃から、つながらなくなってしまった。

4月21日に再度試したところ、再びLink経由で発信できるようになっていた。 (2020年 4月12日頃から不具合発生→ 4月21日頃に解消)

なお、週間天気予報にはつながる。

着信転送サービス

my 楽天モバイル」にログイン→契約プランを表示→サービスの詳細設定→留守番電話がONの場合はOFFにする→着信転送を設定→「無条件通話」をOFFにすると、話中時転送、無応答時転送、圏外時転送を設定できる→「変更する」をタップ→「適用する」をタップ→「新しいプランが適用されるまでしばらくお待ちください。」と表示されるので、しばらく待つ。

これで設定されたはずだが、着信転送サービスを設定して数時間経っても、翌日になっても、通話着信が転送されない。

楽天回線のSIMが入った端末を一定時間(呼出音15回程度)呼び出した後、 「ただいま、電話に出ることができません。しばらく経ってから、おかけ直しください。ご利用、ありがとうございました。」 という自動メッセージが流れて切断される。

再度設定しなおしても、やっぱり同じ。

試しに Link からログアウトすると、VoLTE経由で着信した後、転送されるようになる。

2020年 5月23日頃に確認したところ、Link にログインした状態では相変わらず指定した番号へ転送されず、なぜか楽天モバイルの留守番電話サービスに転送されてしまう。

ぉーぃ

(2020年 5月23日時点で継続中→6月に転送され始めたが、不安定。→9月頃までに解消した模様。)

意図せず番号非通知になることがある

IP電話なのでWi-Fiを使っても通話できるが、Wi-Fi経由で通話発着信すると意図せず番号非通知扱いになってしまうことがある。 (Wi-FiをOFFにし、楽天回線やパートナー回線を使って発信すれば、Linkアプリを使っても番号通知される。)

筆者が使っている範囲では、以前はこの不具合をちょくちょく見かけたが、ここ最近はWi-Fi接続中もほぼ番号通知されている。

でも携帯電話では番号通知が標準サービスだし、迷惑電話が跋扈している今の世の中、そもそも発信者不明の通話には出ない人も多いだろうから、発信者の意図に反して番号が通知されないことがあるようでは困る人も多いと思う。

着信時に番号通知が必須の場合は、Rakuten Link を使わなければ(すでに使っている場合はログアウトする)、一般的なVoLTEで着信するので、番号通知を受けられる。ただし網側で非通知拒否の設定はできないことと、Linkを使わずに通話発信すると高額な通話料(税込22円/30秒)が従量課金される。

または、Wi-FiをOFFにして使う方法もあるが、楽天モバイルの基地局はスカスカで頻繁にパートナー回線に切り替わるので、パートナーエリアの容量を食いつぶすことになりかねないし、「一年無料」キャンペーン終了後は月額料金が上がる原因になってしまう。

他にもLinkにまつわる不便は少なくないので、通話を重視している人は、多少料金が高くても、他社の通話定額プラン・オプションを使う方が良いかもしれない。

デフォルトの電話アプリに指定できない機種がある

楽天モバイル公式対応機種の Huawei nova 5T では、無料通話に必須の「Rakuten Link」アプリを、デフォルトの電話アプリにすることができない

Androidでは、OSの設定変更により、Rakuten Link を標準の電話アプリとして使うことができる。 【設定 > アプリと通知 > デフォルトアプリ > 電話】

機種により、「アプリと通知」が「アプリ」になっていたり、「デフォルトアプリ」が「標準のアプリ」になっていたりと、表記のふれがある。

ところが、楽天モバイル公式機種の Huawei nova 5T では、通話デフォルトアプリの一覧に Rakuten Link が表示されない(右図)。

他の通話アプリは選択できるので(右図)、Rakuten Link アプリに問題があると思われるが、そもそも自社で販売している公式機種くらい動作確認しておけよと思う。

ちなみにメッセージアプリでも Rakuten Link を選択できず、デフォルトのメッセージアプリを使うと課金される。無料の通話・メッセージングをするには、わざわざLinkアプリを起動せねばならず煩わしい。

また、iPhoneでは既定の電話アプリを変更できないので、普通に通話発信すると漏れなく課金される(-_-;。

謳い文句の無料通話をするためには Rakuten Link が必須だが、これにまつわる様々な不便を強いられることになる。稀にしか通話しない人は我慢できるかもしれないが、頻繁に通話する人、通話の使い勝手を重視する人は、一般的なVoLTE通話が定額になる他社のプラン・オプションを使う方が良いと思う。

そもそも、MNOになったのに、VoLTE通話には従量課金して、癖のある独自のアプリを使わせようとしていることに無理があるのだと思う。

予告なくメンテナンス休止

設定変更や開通操作に必要な「my 楽天モバイル」が、メンテナンス/障害情報に予告されずに休止されることがある。

特に「my 楽天モバイル」アプリは、楽天回線を使っているか、パートナー回線を使っているかを確認する術としても案内されているので、これがメンテナンスに入ると、どちらの回線を使っているか確認できなくなることを意味し、人によっては困ると思うのだが…

【参考】#楽天回線とパートナー回線の見分け方Rakuten Mini#楽天回線とパートナー回線の見分け方は?


対応機種

楽天モバイル公式対応機種以外のSIMフリー機種も使えるが、楽天回線エリア内でもパートナーエリアを優先して掴むことが多い(Xperia 5 の例だが、iPhoneでも同様)。
公式対応機種では、楽天回線を優先して掴むよう細工が入っているようだ。

楽天回線は FD-LTE Band 3 に対応する携帯端末で利用できる可能性があり、筆者が試した範囲では使えているが、VoLTEや国内ローミングといった特殊事情もあるので、公式に動作確認済みの機種を使うのが良いだろう。

SIMフリー機種や他社機種を転用する場合は、最低限、4G LTE Band 3 と 18/26に(5Gも使いたい場合は n77 に、mmWave対応機種では n257 にも)対応した機種を選ぼう。

4G LTE Band 18/26 は、パートナーエリアでの利用に必要。18または26のどちらかに対応していればOK。

ただし、楽天モバイル公式対応機種以外を使う場合、楽天回線の電波が弱い場所ではパートナー回線を優先して掴み、パートナーエリア用のデータ容量を消費する傾向があるので、要注意。使い放題が目当てであれば、公式対応機種を使う方が良い。 ⇒#動作確認済み機種を参照

楽天回線はまだ整備途上でスカスカなので、エリアマップで楽天回線エリアになっていても、東京都23区などのそもそもローミングが行われていない地域を除き、多くの地域が該当する。

公式対応機種

筆者がレビューした機種のうち、公式対応機種は下記。(2021年2月現在、4Gのみ対応)

楽天モバイル・オリジナル3機種
左から Rakuten BIGRakuten HandRakuten Mini

筆者がレビューしていない機種のうち、主な公式対応機種は下記。(2020年12月現在、特記無い限り4Gのみ対応)

充電器(ACアダプタ)が別売の製品があるが、すでに USB Type-C 対応の充電器を持っていれば、そのまま利用できる。持っていない場合は、USB PD 対応のACアダプタも一緒に購入しておこう。 楽天モバイルでは公式にAnker製品を推奨・販売している。

楽天モバイル・オリジナルモバイルルータ Rakuten WiFi Pocket

モバイルルータもある。

(2020年12月現在)

なお、購入直後は Wi-Fi が使える場所でファームウェアアップデートが必要になる機種がある。 自宅等でWi-Fiを使えない場合は、店舗で購入する方が良いかも。
2020年 4月27日より持ち込み端末の動作確認結果が公開されるようになった。まだ対応機種数は少ないが、拡充を期待したい。

【参考】

動作確認済み機種

筆者がレビューした機種のうち、動作確認済み機種は下記。(2020年12月現在、4Gのみ対応)

楽天モバイルが販売する機種以外のSIMフリー機種でも一応使えるものの、楽天回線の電波が弱い場所(東京都心など一部を除き大半がこれ)ではパートナー回線を優先して掴む(パートナーエリアでは5GB以上使うと規制される)、ETWS(緊急地震速報など)を受信できない機種が多いなど、使い勝手が悪いので、どうしてもiPhoneを使いたい等の、機種にこだわりがある人は、この問題が解消するまでは、他社で使う方が良いと思う。

モバイルルータも同様だと思うが、モバイルルータではどちらの回線を掴んでいるか判らないし、Rakuten WiFi Pocket の中古品(未使用品を含む)が安く出回っているので、公式対応機種を使う方が良いと思う。

どうしても公式対応以外の機種を楽天回線で使いたいときは、例えば Xperia のソフトバンク版は LTE Band 3 に対応していて LTE Band 18/26 に非対応なので、こうした機種を使う(または可能であれば Service Menu 等で制限してやる)と、楽天回線しか掴ま(め)なくなって使い放題になるが、地下やビル奥などで使いづらいと思うので、お勧めしない。

機種変更(SIM交換)手続きはオンラインで完結

楽天モバイルでは各種手続きがオンラインで完結する。SIMカードの交換手続きもオンラインでできるので、ショップに出向く必要はない。
画面は有料の頃のものだが、2020年10月12日よりSIM交換手数料無料になった

機種変更は、わざわざキャリアショップへ出向く必要はない

家電量販店や通販、中古店などでSIMフリー機種を購入して、SIMカードを差し替えるだけで良い。手数料もかからない。他社にありがちなIMEI規制などは無いし、APNも基本自動で設定される。

ただし、eSIMを使っていた/使う場合は、変更手続きが必要になるが、その手続きはオンライン(my楽天モバイル)で完結する(右図)。わざわざキャリアショップへ出向く必要はなく、手軽だ。

SIMカードの再発行(eSIMからSIMカードへの変更、または紛失等の場合)を申し込んだ場合は、数日ほどで、SIMカードが宅急便で送られてくる。

新しいSIMカードが届いたら端末に装着し、「my 楽天モバイル」にログインして切り替え手続きをする(右図)と、古いSIMカード(またはeSIM)が使えなくなって、新しいSIMカードが使えるようになる。

楽天モバイルショップでも手続きできるが、ショップでも新規契約した時以外は設定してもらえないので、ショップに出向くメリットは無い。オンラインで手続きする方が良いだろう。

my 楽天モバイル」にログインし、申込番号をタップして開き、「SIMの初期設定をする」をタップすると、古いSIMが使えなくなり、新しいSIMが使えるようになる

楽天モバイルの機種はeSIMを積極採用しているが、eSIMの移し替えの場合は、「my 楽天モバイル」で申し込むとすぐに新しいプロファイルが発行されるので、新しい端末に登録する。 具体的な登録例は Rakuten Mini#Android標準のeSIM設定方法 を参照。

このeSIMからeSIMへの機種変更(eSIMの移し替え)もオンラインで手続きが完結し、eSIM再発行手数料は2020年10月12日より無料化されたので、いつでも気軽に機種変更できるようになった。

ちなみにeSIMGSMAの仕様に準拠した標準的なものなので、他の機種に入れることもできる登録方法例)が、Rakuten Mini / Rakuten Hand / Rakuten BIG以外では動作保証されないので、自己責任でどうぞ。

【参考】

iPhoneでの動作

RakutenMobile iPhone.webp

→詳しくは楽天モバイルでiPhoneを使うを参照

前述の Rakuten LinkアプリのiPhone版が、2020年7月8日より配信され始めたが、対応機種は「iOS 13.5.1 以降を搭載したSIMフリーの iPhone XS、iPhone XS Max、iPhone XR、iPhone 11、iPhone 11 Pro、iPhone 11 Pro Max、iPhone SE(第2世代)、iPhone 12、iPhone 12 Pro、iPhone 12 Pro Max、iPhone 12 mini」(2020年12月時点)に限られている。 Android版と認証方法が違って、楽天回線を使っている端末でしか利用できないので要注意。

Android版の認証方法も改められ、Rakuten UN-LIMIT が入っていない端末では自動ログアウトするように変更された。

Linkアプリを使わないと無料通話対象外にはなるものの、iPhone XS 以降ではVoLTE通話も利用できる。

ちなみに上記の対応機種ではeSIMが使えるので、楽天モバイルをeSIMにインストールすれば、今使っているキャリアと楽天モバイルの2回線を同時に利用できる(DSDV)が、iOS 14.3 にアップデート後、楽天モバイル(楽天回線)を副回線にすると圏外になる不具合が発生していたようだ(iOS 14.4 にアップデートすると不具合が解消するそうだ)。

前述の、(楽天モバイル非公式機種は)楽天回線の電波が弱い場所(東京都心などのごく一部を除く多くの地域が当てはまる)でパートナー回線を優先して掴む問題も、iPhone全般に当てはまる。

また、2020年10月23日に発売された iPhone 12 / 12 Pro は 5G に対応しているものの、楽天モバイルの5GはiPhoneでは使えない

5Gは無くても困らないと思うが、これ以外にも様々な問題があることを考慮すると、iPhoneユーザーはまだ避けておくのが無難だと思う。

唯一例外として、UQモバイルpovoワイモバイルLINEMOなどの通話定額が無い格安プランをメインにして、楽天モバイルはeSIMに入れて、Rakuten Link の無料通話を目当てに使うのはアリかもしれない。1回線目のみに限られるが、2021年4月以降はデータを使わなければ0円で通話し放題になるので、他社の通話定額を外して節約できそうだ。

シェアプランなどのデータプランをメインにしても構わないが、Rakuten Link では通話発信できない番号があり、楽天回線は圏外になりやすいので、建物内などで緊急通報やフリーダイヤルなどに通話発信できなくなる事態が考えられるので注意したい。

なお、iPhone X(2017年モデル)以前の古い機種では使わない方が良い。パートナーエリア(au回線)に切り替わるとSMSが使えなくなる不具合が出ているという話もある。(他にも古い機種は海外版のみで使えるとか、下駄を履かせると使えるかもとか、まあいろいろと癖があるようだ…)

構成プロファイル(キャリアバンドル)ファイルを自作して使っている人もいるようだし、自己責任で何とかできる人には使えないこともなさそうだが、楽天モバイルでは、iPhone を含む他社が販売する端末での動作保証はしておらず、あくまでユーザーの責任で使うようにと案内されている。


Rakuten Casa

Rakuten Casa(らくてん カーサ)は、フェムトセル(ホームアンテナ)サービス。

楽天モバイル(楽天回線)と光回線「楽天ひかり」(ファミリープラン、マンションプラン)の両方を契約している人が利用できる。

利用に際し事務手数料が3,000円(税込)かかるが、設置後に3,000円相当の楽天ポイントが還元されるので、実質無料で利用できる(「楽天ひかり」の料金は別途)。

勤務先などでは楽天回線圏内になるが、自宅が楽天回線圏外になる(パートナーエリアに切り替わる)人には便利かもしれないが、筆者はあまりお勧めしない。

人にもよるが、近頃はテレワークなどで自宅近辺にいる時間が増えているし、一方で楽天モバイルは順次パートナー回線を終了することになるので、今は快適に使えていても、ある日突然、楽天モバイルが使い物にならなくなることがあり得る。

いくら自宅で Rakuten Casa が使えても、買物や運動などで近所に出かけた時に使えないとなったら困る人も多いだろうから、その時が来たらいつでも逃げられるように事実上の縛りとなる Rakuten Casa の利用はなるべく避けておく方が無難だと思う。

一方、法人で契約する場合は「楽天ひかり」の契約のみで利用できるし、エリアが狭い楽天モバイルを使っているお客さんに喜んでもらえるだろうから、お店などで設置するのは良いだろう。

なお、フェムトセルは携帯電話の基地局と同じなので、法的に設置場所を届け出る必要があり、勝手に移動することはできない。 (例えば、設置場所を自宅で申請して、職場などに設置することはできない。)

楽天ひかり 1年無料キャンペーン

「Rakuten UN-LIMIT」契約者は、「楽天ひかり」の月額基本料が1年無料になるキャンペーンが始まった(2020年6月1日より、終了日未定)。

初期費用、工事費(フレッツ光・光コラボ利用中の場合は不要)、フレッツ光の利用料は別途発生する。

ただし、Rakuten Casa(フェムトセル)を使う場合は「楽天ひかり」の契約が必須で、「楽天ひかり」は「ZERO宣言」の対象外。契約期間(3年毎に自動更新)の縛りがあり、更新月以外に解約すると契約解除料9,500円(税別)を請求されるので、ご利用は計画的にどうぞ。


サポート

スマホ交換保証プラス

故障、盗難・紛失のときに、リファビッシュ品と交換できるサービス。スマートフォンはもちろん、モバイルルータでも利用できる。

月々715円(税別650円、初月日割り)の有料オプションで、楽天モバイルが販売する機種の購入と同時に申し込む必要がある。

また、サービスを利用する際には6,600円(税込、機種や購入価格を問わず一律)支払う必要がある。

しかし、2年間利用し、1回交換すると、23,760円の追加負担になる。 Rakuten BIG や AQUOS R5G などの高値な機種を購入するなら良いが、同社で売れ筋の Rakuten MiniRakuten HandRakuten WiFi Pocket などの廉価な機種では元を取りづらい。

廉価な機種を使う場合は、壊したら買い替える方がむしろ安いかもしれない。心配な人は後から加入できるクロネコ「スマホもしも保険」クロネコケータイ安心保証)などの他社サービスを利用しても良いだろう。

なお、持ち込みの機種を使う人(SIMのみ契約した人)向けには「持ち込みスマホあんしん保証」が提供されている。こちらは回線開通日から30日以内に申し込む必要があることと、楽天回線対応製品のみが対象になる。

18歳未満の契約は店舗に出向く必要がある

子どもに持たせる回線を契約する際、他社では保護者名義で契約し、使用者登録をすることが多いが、楽天モバイルでは0円になるのが1人1回線までなので、使用者本人名義で契約する必要がある。料金等の支払いには同伴した保護者名義のクレジットカードを使う

使用者が18歳未満の場合はオンラインでは契約できず、保護者同伴で店舗(楽天モバイルショップ)に出向いて契約する必要があるので気をつけよう。

また、「あんしんコントロール by i-フィルター」(月額330円)の契約が必須となるため、0円運用はできない(他社だと無料の場合が多いんだけれどね…)。

楽天IDの発行も必須なので、ID・パスワードの管理にも気をつけたい。

解約手続きはオンラインで完結

機種変更のみならず、解約手続きもオンラインで完結する。他社のように解約のために窓口へ出向かされたり、電話で長々と引き留められてうんざりすることもない。

解約も「my 楽天モバイル」アプリまたはWebサイトから手続きでき、契約解除料・MNP転出手数料は無料(MNP転出手数料は2020年11月 4日より無料化された)。

なお、解約後にSIMカードを返却する必要があり、その送料は負担する必要がある(着払い不可)。

問い合わせは苦行

一般的な手続きは全てオンラインで出来て手軽な反面、製品の不具合などのイレギュラーに遭った時の問い合わせは苦行だ。

問い合わせはチャット(「my 楽天モバイル」アプリを利用)か電話のみの対応になっているが、どちらも期待できない。ホームページなどで調べて自分で解決し、どうしても分からなければ辛抱強く問い合わせする形になるが、苦行になるだろう。

筆者も前述の不具合などでチャットでの問い合わせを試してみたが、問い合わせ内容を送ってから返信があるまで半日ほどかかり、返信内容も本文をろくに読まずに返してくるテンプレ対応で、しかもすぐに返信しないと切られてしまい、最初からやり直し。混雑や感染症対策があるにしても酷く、現状、まるで使えない

もっとも、チャットサポートの塩対応は無料サポータープログラム時代も同様だったようなので、新型ウィルスはあまり関係なさそうだが(-_-)。

チャットサポートは、すぐに返信できる体制を整えることが前提だ。筆者は他のキャリアも利用しているが、ワイモバイルのチャットサポートは大抵数分でつながるし、UQモバイルなどWebフォーム(返答はE-mail)での問い合わせを受け付けているキャリアも多い。混雑など理由の如何にかかわらず、すぐに返信できないのなら、メールやWebフォームで問い合わせを受け付けるべきだろうが、楽天では無料サポーター時代の経験がまるで活かされていないようだ。

端末の不具合の場合は、チャットでは埒が明かないことが多いので、電話する方が早いと思う。 楽天モバイルは他のMNOと違い、自社で販売している端末のサポートを自社で行わず、メーカーのサポート窓口に案内される(楽天モバイル・オリジナル機種のみ、楽天モバイルがサポートする)ので、メーカーに直接問い合わせる方が早い。

電話も混雑でつながりにくい(空いている時間帯でもだいたい15分以上は待たされる)が、まあチャットがこのありさまなので、推して知るべしだろう。

電話サポートは050番号(通話料有料)だが、Rakuten Link が使えるようになっていれば、通話料はかからない。また、SMARTalk (FUSION IP-Phone SMART)LaLa Callなどのフュージョン基盤のIP電話からは通話料無料になる。

今では他のキャリアでもサポートは有料になりつつあるが、楽天のサポートはそれ以前につながらない・使えない状況なので、期待しない方が良いだろう。

特に初期設定などのサポートが必要な人は、なるべく店頭で購入するとともに、「スマホ操作遠隔サポート」(月額550円)を利用すると良いだろう。


余談

KDDI(au)との提携

ここからは余談になるが、楽天のMNO参入に際しての話題のひとつに、エリア展開の途上でどこへローミングするのかというものがあった。 2018年11月1日、両社(と沖縄セルラーを含む3社)は下記の発表をしている。

楽天モバイルはドコモのMVNOの中で最も勢いがあり、楽天市場や楽天ポイントで開拓した顧客基盤も持っていたことから、楽天がMNO参入を決める前までは、「スマートライフ」領域への事業拡大を目論んでいたドコモは内心楽天との提携に期待していた節を感じられた。しかしNTTグループのあまりに高飛車な態度に業を煮やしたのか、楽天はドコモの傘下(ドコモのMVNO)から飛び出して第四のMNOを目指す茨の道を選ぶこととなった。

楽天のMNO参入発表前後からNTTグループの楽天に対する態度が硬化するとともに、ドコモは「dポイント」や「d払い」の加盟店開拓に本腰を入れるなど、「スマートライフ」領域に経営資源を振り向けることになる。 対して三木谷氏が「MVNOは奴隷みたいなもの」という感想を漏らしていたことは、実に興味深い。

NTTグループでは他にも、憲法21条に抵触しかねない危険なサイトブロッキング問題では政府の意向に忖度して独断専行して見せたり、官邸が通信料金を「4割値下げ」と発言すればドコモはすぐに値下げ方針を打ち出し、直後に株価は暴落。株主よりも官邸に従う態度を見せつけた。 一方で世界最大の端末メーカーに登りつめた中国Huawei社のフラグシップ端末の国内販売を独占契約した上で延期しつつ、NTT持株会社社長が他社の経営判断に口出ししたかと思えば、その翌々週にはころっと掌を返すなど、パートナー企業や株主・ユーザへの誠意に欠ける言動が目立っているが、親方日の丸で他者は見下す体質の社風なのだろう。

話が逸れたが、楽天とKDDIの提携で興味深いのは、楽天が一方的にKDDIのネットワークを貸していただくという主従関係のような契約にはならず、対等にwin-winな関係を構築してみせた点にある。

KDDIが出すものは概ね整備済みのLTEネットワークだが、東京23区などの混雑地域は除外しており、負担が軽減されている。本業で構築したネットワークの余裕分を貸し出して接続料収入を得られ、持ち出しにはならないよう配慮されている。

一方で楽天が出すものには、決済インフラと倉庫・宅配配送網が挙がっている。

このうち決済インフラは、KDDIが後発の「au PAY」を展開する際に、楽天ペイの加盟店網に乗っかればスピード展開できる。KDDIの決済事業の全体に占める割合は微々たるものだろうが、そのためにかかる加盟店開拓の負担を軽減できる魅力は大きいだろう。一方で、楽天にとって決済事業は本業の一部なので、KDDIが本業で構築したネットワークを貸すのと同様だ。微々たるものだろうが決済手数料収入が得られ、持ち出しにはならない。

もうひとつ、「楽天スーパーロジスティクス」(フルフィルメント)や「Rakuten EXPRESS」(宅配)などの倉庫・宅配事業が挙がっている。

楽天の生業である楽天市場は、競合のAmazonなどに対し、配送料や配送便が店(テナント)ごとにバラバラなことが課題になっていた。さらにヤマト運輸に端を発した宅配配送料の値上がり傾向も重荷になっている中で、競合のAmazonやヨドバシカメラなどは先んじて自社配送網の拡充に乗り出している。楽天も遅まきながら、創業以来ずっとテナントに丸投げしていた配送に手を入れ始め、倉庫と配送網の構築に乗り出したところだった。 今はまだ「楽天21」などの一部のサービスで自社配送網を使っているにすぎないが、楽天市場に出店するテナントに共通の送料無料基準を要求するなど、大ナタを振るい始めている。

2020年初頭より一律3,980円以上の買い物で送料無料にするつもりのようだが、楽天の配送網が未整備の地域も含め、送料は全額店舗に負担させるつもりのようだ。楽天の配送網構築もまるで目途が立っていない様子。長続きしなさそう…本題からずれるので簡単に。

つまり楽天の配送網はまだ構築を始めたばかりのものだが、構築してもテナントが乗り換えてくれるとは限らない(楽天以外にAmazonやYahooにも出店しているテナントが多く、すでに Amazon FBA などの他社サービスを利用している所も多い)。 すると楽天にとっては宅配網を構築しても荷物が足りない(稼働率が下がる)状況が起こりうる。そこにKDDI(が運営するショッピングモール「Wowma!」)の荷物が乗れば、自社の配送網の利益率改善にも寄与することだろう。

このように、KDDIも楽天もwin-winとなる(互いに持ち出しにならず、隙間貸しで収入を得られる)提携話を見事に実現して見せたわけで、筆者も報に触れて感心しきりだった。

後日、本件についてKDDIの高橋社長は「我々が楽天と組まなければNTTドコモと組むだろう。そうなるよりは自ら組んだ方がメリットが大きい」と語っていたようで、もちろんそうした見方もあるだろう。とはいえ、筆者の見立てでは、楽天のドコモとのローミング交渉はブラフとまでは言わないが、上述の経緯から見るに、本命はKDDIだったのではと思える。KDDIにとっても宿敵であるNTTドコモが「スマートライフ」領域への展開を進める中で対抗する必要があり、しかしそのための基盤が脆弱な中で、楽天の提案は持ち出しがなく旨味はある、渡りに舟の提携話だったのだろう。


無料サポータープログラム

Rakuten Mini で撮った楽天本社 多摩川を挟んですぐそばの川崎市には2019年10月より電波が届いていたが、無料サポーター対象から外された
Rakuten Mini で撮った楽天本社 多摩川を挟んですぐそばの川崎市には2019年10月より電波が届いていたが、無料サポーター対象から外された

当初は2019年10月より商用サービス開始予定と言われていたが、ネットワーク整備が間に合わず、とりあえず「無料サポータープログラム」を始めることで、無理矢理「携帯キャリア事業としてのサービスを開始」した形を取り繕っていた。

Android端末でネットワーク検索をして 440-11 が出てきたら、楽天モバイル自社回線の電波を拾っている

楽天エリア/パートナーエリアを問わず完全無料で使い放題になり、さらに楽天ポイントまでもらえる大盤振る舞いのサービスだが、東京都23区、名古屋市、大阪市、神戸市に住所がある人しか応募できず、楽天本社に隣接する川崎市ですら対象外となっていた。楽天回線を使ってみたいがためにわざわざ同社のMVNOサービスに加入した筆者も門前払いされる格好になった。また、門前払いされなかった人でも倍率は相当に高かったようで、非常に狭き門となった。落選する人が続出し、SNSでは「落選モバイル」と呼ばれて話題になったほど。

2020年 1月23日より2次募集され、最大2万名に拡大されたが、およそ半日で締め切る盛況となっていた。人気のほどがうかがえる。それもそのはず、2次募集では最新機種「Rakuten Mini」もサポーター限定で先行販売され、しかも購入すると約2万円の楽天ポイントをもらえるので、未発売の最新端末がタダ同然で配られるという、至れり尽くせりぶりだった。

eSIM発行やSIMカード再発行などの手数料も無料で提供されていたようで、実際にiPhoneでeSIMを使っている人がいたRakuten Mini 以外では動作保証されないので自己責任でどうぞ)。

4月8日からの正式サービス開始に伴い、無料サポータープログラムは 5月31日までで打ち切られるが、希望者は無料で正式サービスに移行でき、さらに月額料金1年無料キャンペーンも適用される。無料サポーターにはどこまでも至れり尽くせりだ。

ところが、当初は1人1回線限定のはずが5回線まで申し込める、購入端末の希望を聞いておきながら在庫が確保されていない、配送に問題があるなど、当選した人も混迷を極めていた様子。これでは同月から本格サービスを開始するつもりで準備していた会社とは思えない。また、なんとか開通した後も度々障害が起きていると伝えられている。 記者会見で三木谷氏は自信たっぷりに語っていたが、実のところ5000人限定の「無料サポータープログラム」すら満足に立ち上げられないありさまだったようだ。

楽天本社付近の電波状況(本格サービス開始後) 屋外では良好

気になる使い勝手は、10月から使い始めている幸運な人たちの報告を見ていると、Band 3 しか割り当てられていないといった事情を理解している記者が見れば「意外なほどつながる」という感想も出るようだが、やはり厳しさが伝わってくる。このネットワークを一般の人が使ったら、果たしてどんな感想を持つだろうか。

その意味では、無料の試験サービスでお茶を濁しておいて正解だったのかもしれないが、話をはぐらかして二転三転させる同社の態度に、筆者は正直言ってガッカリした。

2019年8月の発表時には、まずは限定して始め(ホップ)、次にWebでの受付を始め(ステップ)、数ヶ月かけてリアル店舗に拡大(ジャンプ)すると言われていたが、結局は6ヶ月間は「無料サポータープログラム」のみで終わることになりそうだ。

さらに、他者の障害を論って大見栄を切っておきながら、商用サービス開始の計画は遅れに遅れ、まだわずか5000人程度しか利用者がいない無料サービスでも様々な不具合が発生しており、さらに深刻な障害を起こし、監督官庁からも度々行政指導を受けるなど、同社の信頼感を損なう言動が少なからず見られるのが残念だ。

2020年3月の正式プラン発表会でも、三木谷氏は相変わらず「auとのローミングは2年もたてばやめられる」などと威勢よくまくし立てていたようだが、これまでの経緯を見る限りは決して有言実行とは言えず、眉唾で見る方が良さそうだ。

2020年4月の一般向けサービス開始後しばらくは#「一年無料」キャンペーンが開催されるのも、エリアや安定性などに課題が残っていることの裏返しと見ることもできそうだ。

しばらくはメイン回線ではなく、2台持ちしている人やDSDV(SIMカード2枚挿し)対応機種などで予備回線として使いつつ、無料キャンペーン中の1年間で、エリア展開や障害対策などを含め、楽天回線が信頼に値するかどうか、見極めると良いだろう。

全機種SIMロックフリー

各機種の楽天回線対応予定時期
2020年2月時点で全機種対応済

2019年9月6日に、同社MNOサービスの発表会が開催された。

この日は料金プランこそ発表されず、#無料サポータープログラムでお茶を濁す格好になったが、同時に対応機種が発表され、「縛り無し。最低利用期間・違約金無し。携帯キャリア初、全機種SIMロックフリー」が前面に打ち出された。

同日午前中には先手を打つかのようにソフトバンクが「契約期間も契約解除料もない料金プランに刷新」を発表し、これまでの長期契約が当たり前だった業界慣行が大きく変わることが示唆されたが、さらに楽天では全機種SIMロックフリーを打ち出してきた。

また、同日発表された7機種のうち Galaxy S10 を除く6機種は5万円以下で発売することも示され、従来のハイエンドに偏った、補助金頼みの高額販売からの転換も示唆された。

加えて、同社の新端末ではVoLTEの対応キャリアが明記されたようだ。今ではSIMフリー端末の仕様表には必須の対応バンド番号一覧だが、これが当たり前になったのは最近のことだ。楽天では対応VoLTEキャリアの表示も当たり前にしたいのだろう。

このほか、「Rakuten Mini」というeSIM対応の小型端末も登場。小さくてFeliCa搭載、おサイフケータイに対応しているとあって、近頃流行りのキャッシュレス決済やナントカPayと電話が使えれば充分といった人にも良さそう。こういう他社が出さない端末を用意しているのは面白いと思う。しかもSIMフリーだ(eSIMだから使えるキャリアは限られるが)。

三木谷氏の「モバイルネットワークの民主化」という言い方が適切かは微妙だが(民主化と言うなら全面的な情報開示が必須)、縛りをなくし、SIMフリー端末を増やし、端末の仕様表にバンド番号や VoLTE対応ネットワークが明記されるといった流れは、利用者としても歓迎したい。

ところが、同社が自ら企画・発売した Rakuten Mini では、公式の仕様で謳っていた対応バンドを発売後にこっそり改変し、情報開示も怠る(法的な手続きすら怠っていた)など、自ら掲げた「モバイルネットワークの民主化」とは真逆の態度を見せて批判を受けた(→Rakuten Mini#Band 1 問題を参照)。 まだ通信キャリアを始めたばかりの同社が自ら有言実行して信頼を積み重ねるのか、または虚言癖のある狼少年になるのかは、予断を許さない感がある。

対応バンドとローミング

パートナーエリア(auローミング)では、MCC-MNC が 440-53 の電波を拾う

FD-LTE Band 3 は国際バンドなので対応している機種は多いが、ローミング先となるauのバンド(FD-LTE Band 18 / 26)にも対応している機種は限られることと、さらに VoLTE やそのハンドオーバーにも対応する必要がある(楽天回線およびパートナー回線(au)では3Gを提供しないためCSFBは使えない)ことから、対応機種を限ったのだろう。

実際、VoLTE に対応した端末でもキャリアによって使えたり使えなかったりする(例えば OPPO R17 Pro ではauとワイモバイルのVoLTEは使えるが、ドコモのVoLTEは使えない)ありさまなので、楽天モバイルの仕様に合わせてファームウェアアップデートを約束してくれるメーカーの端末でないと、公式対応を謳えなかった面はあると思われる。

パートナー(au)回線の Band 18 を掴んでいる様子

2019年9月6日の記者会見後の質疑で語られていたが、ローミング先のauとのハンドオーバーに課題があり、当時使われていた技術ではデータ通信のハンドオーバー(楽天網とau網の切替を指す、以下同様)はできるものの、切替時に2秒程度の通信断が発生する課題があったという。

また、同社(およびローミング先のau)では3Gサービスを提供しないので、音声通話はVoLTEになる。当時はNTTドコモなどでも使われている音声ローミング方式「S8」が使われていたが、これではハンドオーバー時に切断されてしまう。ドコモが韓国などで提供している海外ローミングでは問題にならないが、即時の切り替えが求められる国内ローミングでは問題になるわけだ

同様の事例はおそらく欧州などでもあると思われるが、欧州での音声通話はまだCSFB(3G)が一般的で、VoLTEがそこまで普及していないのかもしれない。

そこで同社では、ハンドオーバー時にも音声通話が切断されないようにする「Link」というメッセージングアプリを開発し、回線切替時の音声通話の切断を回避した。

また、2020年4月中旬頃から新しい音声ローミング方式「S10」を導入し[1]、これによりハンドオーバー時にも途切れずに通話・通信できるようになった。

なお、「Link」アプリを使わず、Android・iOS (iPhone) 標準の通話アプリを使ってのVoLTE通話も可能だが、無料通話の対象外となる(発信時通話料は税別20円/30秒)ので注意したい。


設備投資

同社では完全仮想化ネットワークを売りにしており、整備費用を抑えて柔軟性の高いネットワーク構築を目指しているようだ。

FD-LTE 1.8GHz RRA (Remote Radio Antenna) 同社の基地局はアンテナ(ノキア製)とブースターのみのコンパクトな設計になっているという

一方で、基地局の設置にかかる費用は無線機やネットワーク設備だけではなく、要は場所代や工事費用が大きいと考えられる。「仮想化」だけではそれらの説明になっていないので、同社の整備計画(の主に費用面)に疑問の声も挙がっていた(ご多分に漏れず、筆者も疑問に感じている[2][3])。

その後の発表によると、基地局側に制御装置を置かない(つまり基地局にはアンテナとブースターしか置かず、遠隔操作のようなことをする)ことにより設置場所や工事費用を軽減しているようだ。アンテナ自体も遠隔操作で角度等を調整できるという。

一方で、基地局設置に遅れが出ているとの指摘も受けている。 『東名阪を網羅する面の整備はできるが、多くが利用する都心部では基地局の密度が足りない』という理由のようだが、つまるところ筆者の懸念が的中している様子なので気がかり。

また、仮に計画通りに基地局設置が進んでいたとしても、大都市部では、エリアマップでは見えない圏外エリアが発生すると考えられる。

筆者は、かつてイーモバイルが1.7GHz帯(W-CDMA Band 9、現在は FD-LTE Band 3 に転用済)のみで提供されていた頃から使っていたが(PHSSony Ericsson mini S51SEを2台持ちしていた古き良き時代)、都心部ではビル陰やビル奥の会議室などで使えない経験をしている(当時はWiMAXなども併用していたし、基本的にパソコンを持ち歩いていたので、問題なかったのだが)。

当時のイーモバイルが手を抜いていたわけではないと思うし、いくら基地局を仮想化しようが電波特性は変わらず、設置場所こそが物を言う。日本の密集した大都市でのエリア展開は、鉄道駅や地下街・ビル内などに細かく構内基地局を打てるかにかかってくる。イーモバイルやソフトバンクの根本的なエリア問題の解決は、「プラチナバンド」 (Band 8) が使えるようになってからだった。

2019年10月から始まる楽天のMNOサービスも、電波特性だけを考えれば、イーモバイルのエリアと大差ないことになると考えられる。auのローミングサービスを利用できる地域は良いが、東京都心などの大都市では使える場所が限られるだろう。

しかも地下鉄などでは圏外が当たり前だった当時と違って、今は(山などに行かなければ)どこでも圏内が当たり前の時代。Band 3 の電波特性などを理解してくれる一部の人には良いが、一般向けに提供されれば、ローミングが使えない大都市部では厳しい評価になるのではなかろうか。

とはいえ、完全仮想化ネットワークなど面白い取り組みをしていることは確か。筆者はしばらく2台持ちで同社のネットワークを試してみたいと思っており、2019年10月のサービスインを楽しみにしている。


5Gで使われる6GHz以下帯(Sub-6)およびミリ波帯(mmWave)に対応する基地局 (RRH: Remote Radio Head) NEC製
波長が短くなるぶん小型化しているが、カバーエリアは狭くなる(=エリアカバーにはより多くの基地局設置が必要)

5G展開

まずは FD-LTE (4G) の整備から進められているが、2020年 9月30日から5Gのサービスも始まった。 5Gで使われる周波数帯は 3.7GHz帯 (Sub-6, Band n77) と 28GHz帯 (mmWave, Band n257)。 4Gでは遅れに遅れた同社だが、5Gでは(ウィルス影響で数ヶ月遅れたものの)ひとまず概ね公約を果たした格好になった。

同社は完全仮想化でネットワーク整備していることを考えると、原理上はソフトウェアを交換すれば5G対応にできる(異なる周波数帯を用いる場合はもちろんアンテナの増設・交換も必要)と考えられる。実際、同社でも『「5Gレディ」な構造』と公表している。

また、同社では電柱や送電鉄塔への基地局設置、auやソフトバンクとの基地局整備での協業も発表している。

5Gで使われる帯域は、従来の1.7GHz帯 (LTE Band 3) 以上にエリア展開が難しい(拡散しづらい)周波数帯なので、エリア展開は4Gで進められて、5Gは当面スポット的なサービスに留まることが予想されるし、他社と違って4Gの保有帯域に余裕のない楽天モバイルでは DSS (Dynamic Spectrum Sharing)などの「なんちゃって5G」も非現実的だろうから、引き続きエリア展開では苦戦するだろうが、見方を変えれば、同社には本格的な5G展開を期待したい。

現段階ではまだNSA(後述)だが、今はまだ珍しい mmWave 対応の端末も同時発売するなど、意欲を見せている。

他社では5G対応の料金プランが別建てになっていて、契約変更等の手間・費用が発生するが、楽天モバイルでは既存の 4G Rakuten UN-LIMIT 契約者はそのまま自動的に5G対応プラン「Rakuten UN-LIMIT V」(らくてん アンリミット ファイブ)に切り替わる措置が取られ、シンプルかつ低料金を改めて前面に打ち出した。

2020年9月30日発表時の5Gサービス展開スケジュール

2021年の第2四半期、つまり1年後には 5G SA (StandAlone) に切り替える予定も発表された(右図)。

現在の5Gは各社とも NSA (Non-StandAlone)、つまり4Gのインフラに依存している「なんちゃって5G」のため、5G向けの新周波数帯の利用が始まって「5G」のピクト表示が出るようになったというだけで、低遅延などの5Gならではの性能はまだ実現されていないSA方式への切り替えが5Gの本領発揮のタイミングとなる。

まずはエリア展開と安定稼働できることが大前提ではあるが、他社とほぼ同時期に始まった5Gの展開では、4Gの不利を5Gで跳ね返すよう期待したい。少なくとも料金プランなどの営業面では他社をリードしそうな感が出てきた。


ローミング打ち切りを急ぐあまり…

正式サービス開始から8ヶ月あまり経つ2020年12月下旬になっても、エリア内でも基地局密度はスカスカな所が多く、屋内まで電波が届かない、通信が不安定になりやすい、iPhoneなど機種によってはパートナーエリアを優先して掴むといった問題が多く見られる

2020年4月の正式サービス開始から8ヶ月あまり経つ2020年12月になっても、依然としてエリアがスカスカな楽天モバイルだが、2020年12月末には全国での人口カバー率が73.8%になるという。

さらに、2021年夏頃には同96%まで整備が進むとされている。計画よりも大きな前倒しだ。

しかし同時に気になるのは、コスト負担になるローミングを嫌って、ローミングの早期終了を図っている様子がちらほらと。

前述の通り、例えば東京都の多摩地域ではいまだエリア展開が進んでいない段階にもかかわらず、「東京都においては離島など一部エリアを除き、2021年3月末でローミングを終了する」という。仮に計画通り基地局整備が進んだとしても、自社エリアが立つと同時にローミングを打ち切るのは乱暴だろう。このままでは、ある日突然使えなくなる人が続出するのでは…?

ところで、この96%という数字だけ見ると、ほとんど使えるのではと勘違いしがちになるが、ここで言う人口カバー率には登山道や大規模公園などの無住地域は当然含まれないし、逆に建物が密集している大都市でも、計算上屋外に電波が届いていればエリア内と見做される

筆者は楽天と同じ 1.7GHz帯(LTE Band 3 / W-CDMA Band 9)のみでエリア展開していた旧イー・モバイルも使っていたが、EMOBILE G4 (3G) 末期の全国人口カバー率が94%くらいだった。都市部の屋外ではそれなりに使えるものの、建物内に入るとどんどん弱くなり、すぐに圏外になる印象があった。 同じく W-CDMA Band 1(2GHz帯)のみでサービス開始したドコモの「FOMA」も開始当初から使っていたが、建物内はおろかビル陰でも圏外が続出し、実質ほぼ屋外でしか使えなかった。

結局、誰がやっても、1.7GHz以上の周波数帯だけでエリア展開するのは難しいのだろう。

正式サービス開始からして半年遅れたし、旧MVNO利用者には楽天回線切り替え後も現行プランを使えると言っておきながら1年近くも放置しているような、公言したことをなかなか履行しない「前科」が多い楽天に期待しすぎてはいけないが、楽天は常識外れに楽天家だっただけで、誰がやってもエリア展開には苦労しただろう。仮に楽天が公約通り前倒しで全国人口カバー率96%を達成しても、感覚的には最盛期のイーモバイルのような使い勝手になるのだろうと思われる。

しかしそれでは、先行する3社との使い勝手の差は依然として大きいだろう。

実際に旧ボーダフォンと旧イー・モバイルの通信網を磨き上げてきた経験をもつソフトバンクの宮内社長は、「人口カバー率96%→99%は兆単位のコストかかる」と言って楽天モバイルを牽制していたが、海外と比較して高いと言われる日本の通信品質は、ボーダフォンやイー・モバイルの頃以上に磨きがかかっている。

まずは地道な置局に取り組んでほしい

スペースモバイル計画

楽天モバイルは2023年以降、衛星通信を使って面積カバー率100%を目指す「スペースモバイル計画」をぶち上げているが、登山する人には分かるだろうが、森の中に入るとGNSSすら拾いづらい。ましてや市街地のビル陰や建物内などでは緻密な基地局設置が不可避だ。 災害対応の緊急避難にしても、広大な面積をカバーする衛星通信の帯域に多くの人が集中したら、アンテナピクトが立つだけで、実用上は通話もままならないのではなかろうか。

楽天モバイルよりもさらに条件の悪い1.9GHz帯のみを使い、しかも無線出力の制約も厳しいにもかかわらず、雪深い山奥の観光地にも地道に基地局を打ってエリア展開したPHSの基地局

今の楽天モバイルは、2021年1月に惜しまれながら一般向けサービスを終了したPHSよりも、さらにエリアが狭い。

PHSは楽天モバイルよりもさらに高い(≒エリア展開しづらい)1.9GHz帯のみを使い、しかも無線出力にも厳しい制約があることから、そのハンディを乗り越えるために、より多くの基地局を打ってエリアを構築してきた。

PHSの基地局は20mW~最大500mW。対して楽天モバイルの基地局では一般に40W、最大160Wまで出すことができる。

衛星通信とは真逆のこの緻密な基地局網こそが、1995年7月から25年あまりの歴史の中で多くの災害に直面しながらも輻輳しづらく、どこかが停波しても隣の基地局がカバーしてつながるなど、PHSが災害に強いと言われた所以であった。

壮大な夢を掲げるのも良いのだが、沙漠が多い国ならいざ知らず、地形の複雑な日本では衛星通信などの飛び道具をちらつかせる前に、まずは地道に基地局を打ってゆくのが先決のように思うのだが。

前述の通り、楽天モバイルの「一年無料」キャンペーンが終わる人が出始める頃合いを見計らうかのように、ドコモが2980円プランを投入し、ソフトバンクも対抗プランを出してきた。auも格安ブランドのUQモバイルでさらに値下げをして対抗してきた。

競争の厳しい業界で、いくら使い放題でもエリアがスカスカの今の楽天に、同額を払う価値があると思うユーザーがどれだけいるだろうか。有料化のタイミングで楽天モバイルの真価が問われることになりそうだ。

⇒結局、使わなければずっと無料という形で対抗してきた。とりあえずの止血(流出抑制)にはなりそうだが、無料や低料金の人が増えれば、引き続き赤字を垂れ流すことにもなりかねない。やはり地道な基地局設置により、使えるネットワークを早急に構築することが急務となるだろう。

楽天回線エリアは基地局密度が低く、遅延が大きく、「使い放題」の副作用か、郊外でも速度が出ない場所が散見される

近頃、楽天はプラチナバンドをよこせと言い出したようだ。でも、「プラチナバンドがなければ競争は困難」?そんなの当初から解っていて、あえて参入してきたのだろうが、と言いたくなる。前述のイーモバイル然り、またソフトバンクもプラチナバンドが使えるようになるまではエリアが穴だらけだった。すでに先例はあったのだから。

とはいえ、ソフトバンクはプラチナバンドが無い頃に頑張って2GHz帯の基地局を建てまくったから、現在は都市部でも快適なエリアを構築できている面もある。

それに比べて楽天モバイルは計画基地局数も少ない。プラチナバンドをよこせと言うのもいいが、まずは Band 3 の基地局密度を高めるべきだろう。Band 3 しかないことを解っていながら参入したんだろう、話はそれからだ、と思う。

そもそも電波は限りある資源。携帯電話サービスに適した周波数帯は限られている上、他の公共用途でも使われている。今ではタクシー無線や防災無線などの生活を支える通信までモバイルネットワークで代替されつつあるが、それならば不要不急で広帯域を使う時代遅れのテレビを潰してCATV等に移行させて)携帯電話に再配分するくらいの気概があっても良さそうなものだ。 そうでなければ、プラチナバンドの空きが出るまで、総務省は楽天モバイルの新規参入を認めるべきではなかったのでは?とも思える。


参考リンク

他所の記事:製品・サービス関連

他所の記事:その他


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