楽天モバイル

提供: きまぐれ手記 Kimagurenote
Rakuten UN-LIMITから転送)
移動先: 案内検索
先着約300万名限定で、プラン料金「一年無料」キャンペーンを実施中

楽天モバイル(らくてん - )は、楽天グループが提供するモバイル通信サービスと、その提供会社。

以前は楽天グループ本社(楽天株式会社)が直営していたが、同社がMNO事業へ参入するに際し、2019年4月より楽天モバイル」に分社化された。

2019年9月まではMVNO専業だったが、2019年10月よりMNOサービス(楽天回線)の試験サービスを開始。2020年 4月 8日より一般向けサービスを開始した。

2020年 4月 7日までで受付終了したMVNOサービス(ドコモ回線・au回線)とは異なるサービスなので、以前のMVNOサービスについては「楽天モバイル (MVNO)」を参照されたい。

MNOサービス

パートナーエリア(auローミング)では、MCC-MNC が 440-53 の電波を拾う

同社では「楽天回線」と呼んでいる。当初は2019年10月より開始とされていたが、半年遅れで2020年 4月 8日からようやく一般ユーザー向けのサービスが始まった。

同社には、2018年4月に1.7GHz帯が40MHz幅で割り当てられており、FD-LTE Band 3 のみでサービス提供されている。MCC-MNC440-11

また、au網を使う後述のパートナーエリアでは、MCC-MNC が 440-53 の電波を掴む。 パートナーエリア向けには専ら Band 18/26 が使われているようなので、通信速度よりもエリアカバー重視となる。

楽天回線エリアでは基地局密度が低く、パートナーエリアでは主に800MHz帯を使うため、どちらを掴んでも通信速度はあまり伸びないだろう。だからこそ「使い放題」を売りにしているのだろう。


エリア

楽天回線エリアとパートナーエリア

関東地方のエリアマップ(2020年4月12日時点) 濃い色が楽天自社回線、薄い色はパートナーエリア(auローミング

全国で利用できるが、楽天回線エリアパートナーエリアで取り扱いが異なっている。

東京都23区名古屋市大阪市では楽天回線のみ(地下鉄やビル内などを除く)でサービス提供するが、近隣の3大都市圏ではau網を使いながら、楽天自社回線でのカバーエリア拡大を目指している段階にある。後者のau網を使うエリアが「パートナーエリア」と呼ばれている。

エリアマップ(右図)の色が濃い所が楽天自社回線エリアだが、一見して狭いと分かるだろう。今はまだ都市部近郊もほとんどがパートナーエリア(薄い色)だし、もちろん同社はエリアを拡大するとは言っているが、利用者の多い大都市圏近郊から整備されると見られるので、3大都市圏以外の地域では当面はパートナーエリア(auローミングのみ)だと考えておく方が良いだろう。

また、濃い色の楽天回線エリア内でも、基地局密度が低いため、パートナー(au)回線に切り替わることが少なからずある。楽天自社回線だけで使えるようになるまでには時間がかかりそうだ。

都度「my 楽天モバイル」アプリを起動して楽天回線エリアとパートナーエリアを判別するよう案内されているが、このアプリは起動が遅くて動作も重く、煩わしい

楽天回線を使っているか、パートナー回線を使っているか、一見して分からない(左上通知欄の表示は「Rakuten」のままだ)が、「my 楽天モバイル」というアプリを起動すると、どちらのエリアにいるか確認できるようになっている(右図)。

しかしこの「my 楽天モバイル」アプリが重たく、起動に時間がかかり、通信エラーも頻繁に発生し、メンテナンス休止も多く、煩わしいので、筆者はバンド番号を確認できるアプリを使って判別している。

auとのローミング契約

パートナーエリアを提供する au (KDDI) とのローミング契約は、東京23区、大阪市、名古屋市、混雑エリアを除く日本全国で、提供期間は2026年3月末までという契約になっているよう。

つまり、東京都23区、大阪市、名古屋市を除く全国では、当面の間auのエリアで利用できると期待される。

ただし、後述の通り、パートナーエリアではデータ容量などの制限が厳しくなるので要注意。

東名阪の楽天回線エリア内に居ても、地下やビル陰などに入るとauローミングに切り替わる場面が多いので、使い過ぎに注意したい。

パートナーエリアを使えるのは毎月5GBまで(超過すると上限1Mbpsに規制される)。今月どれだけ使ったかは、「my 楽天モバイル」アプリで随時確認できる(右図)。

楽天回線の使い勝手は、使い方はもちろん、住んでいる場所や行動範囲に大きく依存することになると思う。「一年無料」キャンペーンを利用すれば機種代金以外に費用はほとんどかからないので、まずはお試しに2台持ちから始めてみて、使い勝手が良くなってきてからメインにするかを検討するのが良いだろう。

屋外の開けた電波状況の良い場所では快適に利用できる(2020年4月現在)

楽天回線エリア

楽天回線エリア (Band 3) で、基地局近くの屋外の開けた場所で計測すると、右図くらいの通信速度が出ている。今はまだ空いていることもあるのだろうが、なかなか快適だ。

ちょっと気になるのは、RTTやグラフでも見て取れるが、途中で詰まることがあるようで、何度か計測しても下りは大抵これくらいのRTTになった(上りは比較的詰まりにくいようだが)。

一方、建物に入ると目に見えて電波状態が悪くなり、通信速度も落ちるが、今のところ10Mbps程度は出ている(MVNOの混雑時間帯と比べれば快適)ようなので、実用上困るほどではない。

ただし、今はまだ空いているだろうから、利用者が増えてきてから、どうなるだろうか。

とりあえず今のところは、東京都心部の屋外でデータ通信を使いまくりたい人には快適ではと。

パートナーエリア(au回線)の電波状況が良い場所で計測(2020年4月現在)

パートナーエリア

パートナーエリアでは原則として Band 18/26(800MHz帯)しか掴まないが、電波状況が良ければ、実用上は困らないだろう。今のところ(自分でデータ制限モードをONにしたり、使い過ぎたりしなければ)制限されることも無いようで、快適に使える。

東京都心部でも、地下鉄や地下街などではパートナー回線(au)に切り替わるので、その時は良くてこんな感じだと思っておけば良いだろう。

また、全国のauエリアで使えるので、月々5GBで足りるなら、楽天回線エリアに入っていない地方でも、選択肢になり得ると思う(今なら1年無料だし)。

料金プラン

シンプルな1プランで登場

Rakuten UN-LIMIT

料金プランは「Rakuten UN-LIMIT」(らくてん アンリミット)1つのみで、実にシンプル。 契約期間の縛りや契約解除料も無い。

2020年 3月 3日の新料金プラン発表の場で三木谷氏が「楽天は将来にわたって1つのプランしか出さない。プランが増えてわかりにくいことにはならない」と言明したそうだ。

(ただし例外として、2019年9月までに楽天モバイルMVNOサービスを契約して継続中の場合は、2020年4月以降も現在のプランを継続しつつ楽天回線を利用できるとされている。)→#旧MVNOプランの引き継ぎを参照

データ通信

基本料金は月額 2,980円(税込 3,278円)で、楽天回線エリアでは無制限でデータ通信を使い放題。どこぞのauと違ってテザリングも使い放題。

ただし、楽天自社回線も1日あたり10GB以上使うと規制が入るという情報もある。一般的なモバイル利用で1日に10GBも使うのは至難の業だが、自宅の光回線の替わりや業務で使うことを考えている人は考慮しておくべきだろう。

一般向けサービス開始直後の日曜日、4月12日の昼間に測定。気になる通信速度は、混んでいるためか、基地局密度が低いためか、あまり伸びず、RTTの遅さも気になる。実際にChromebookのアップデートなどにも使ってみたが、もっさり感があった。やはり「使い放題」目当てに契約した人で混んでいるのだろうか。

楽天回線が圏外になる地域や地下・ビル内などでは自動でローミング(同社が「パートナーエリア」と呼んでいるau網)に切り替わるが、ローミング利用は月間5GBまで4月21日までは2GBまでに制限されている

※ローミングはスマートフォンの機能を使うので、一般にスマートフォンの設定でローミング回線への自動切替のON/OFFを選択できる。設定方法は手持ちの機種で確認を。

※パートナーエリアで使えるデータ容量は 1ヶ月あたり 5GB までが基本料に含まれており、550円/1GB で追加することもできる。払わなくても、ローミング時のみ上限1Mbpsに制限されるが引き続き使える。楽天回線は使い放題。

平日の夕方に基地局の近くで計測するとこんな感じ。通信速度はともかく、RTTが遅い。途中が混んでいるのかな?

IPアドレスはデュアルスタックになっており、IPv4アドレス(プライベート)とIPv6アドレス(グローバル)を同時に利用できる。 IPv6アドレスは 240b:c000::/24 が使われている(2020年 4月 9日現在)。

楽天回線のSIMカードを入れるとAPNは自動設定されるが、IPv6を使えない場合は、まずは https://test-ipv6.com/ を開いてみて、ここでIPv6が有効になっていないようならば、アクセスポイント名(APN)の設定を開き、APNプロトコル、APNローミングプロトコルの両方が IPv4/v6 になっているか確認しよう。

国際ローミング(データ通信)

データ通信の国際ローミングは指定の66ヶ国・地域で利用できる。

データ容量は毎月2GBまでが基本プランに含まれている(国内パートナーエリア通信量とは別計算)。追加のデータチャージは550円/1GB(税込)。

Android標準搭載の通話アプリを使って VoLTE 通話にも対応しているが、Link アプリを使わずに通話発信すると従量課金されるので気をつけたい

通話

Rakuten Link」という専用アプリを使うと、国内通話かけ放題、国内SMS送信も無料になる。

VoLTE 通話は従量課金(30秒20円+税)となる。スマートフォン標準搭載の通話アプリを使うと従量課金されるので注意しよう。

無料通話には「Rakuten Link」アプリを使う必要があるが、このアプリを使って通話すると Viber などのIP電話サービスと同様に音声通話でもデータ容量を消費するようだ。同アプリの解説にはデータ容量からデータを消費します(参考値:楽天Linkの音声通話:約0.24 MB/30秒)。ただし、Wi-Fi接続時を除く。」と書かれている→後に訂正され、現在は「※国内、または海外ローミング用データ容量を消費しません。」と明記されている。

ところが、2020年 3月になって楽天モバイル内に新たに設置されたLinkアプリの解説ページには、「国内、または海外ローミング用データ容量を消費しません。追加のデータチャージを心配することなくご利用いただけます。」と書かれている。どちらが正しいのか、はっきりしない。

国際通話

国際通話(日本から海外への発信)は従量課金だが、月額980円(税別)で指定の66ヶ国・地域への通話料が無料になる「国際通話かけ放題」オプションも用意されている。これはLinkアプリを使わなくても対象になる。

ただし、海外ローミング中に通話するにはLinkアプリが必要。 海外ローミング中は、Android標準電話アプリiPhoneでの通話発着信はできない。

ちなみに、海外からLinkアプリを使って日本向けに通話する場合は、日本国内にいる場合と同様の扱い(「国際通話かけ放題」オプション不要)になる(Linkの通話はIP電話なので)。

メール

SMSは標準で利用できる。 メッセージアプリは Rakuten Link の利用が推奨されているが、Androidメッセージなども利用できる。 ただし Link アプリを使わずにSMS発信すると従量課金(3円/全角70文字)になるので要注意。

MMSや、いわゆる「キャリアメール」に該当するサービスは無い。 MVNO時代には @rakuten.jp メールアドレスが提供されていたが、「Rakuten UN-LIMIT」ではメールアドレスは提供されない。 (MVNOから切り替えた人は、すでに使っている「楽天メール」アドレスを引き続き利用できるとされている。)

Androidスマートフォンの利用にはGoogleアカウントの作成が事実上必須になるので、Gmailアドレスを使うのが良いだろう。

ETWS

緊急速報メール(ETWS)にも一応対応している。

ただし、まだ対応している自治体は少ない(楽天回線エリア内でも東京都多摩地区など未対応の自治体がある)。

パートナーエリア(au網)圏内時の挙動は不明。

支払い方法

クレジットカード口座振替に対応しているが、クレジットカード以外では手数料がかかるので、特段の理由がなければクレジットカードを利用する方が良い。

※デビットカードは「楽天銀行デビットカード」「スルガ銀行デビットカード」が使えると案内されている。

クレジットカード払いの場合に限り、楽天ポイントを支払いに充てることもできる。

ちなみに、支払いに楽天カードを使うと、機種代金の分割払い(48回まで)手数料が無料になる特典がある(楽天カード以外で機種代金を分割払いするとカード会社所定の金利・手数料がかかる)。

「一年無料」キャンペーン

正式プラン発表直後に用意された先行申込サイト アクセス集中によりまともに機能しなかったことから、翌朝には停止され、楽天市場店で先に端末(またはSIMカードのみ)を選ぶ形に改められた

一般向けサービス開始に合わせて、先着約300万名・1人1回まで・1年間限定で、基本料金を1年間無料にする「一年無料」キャンペーンが実施されている。

楽天回線エリアがまだ狭いための措置(事実上の#無料サポータープログラムの延長)とも言えそうだが、以前の無料サポーターとは異なり、パートナーエリアと国際ローミングの利用は上限5GB・2GB(以降は1Mbps・128kbps規制データチャージ可)に制限されるし、各種事務手数料も徴収される(新規契約手数料についてはポイント還元措置あり)。

そのため、現時点で楽天回線エリア外にいる人は、月間データ上限5GBとなる。

「一年無料」キャンペーンを利用できるのは1人1契約まで。楽天回線の契約は楽天ID1つにつき5回線まで楽天IDは1人1つまで)できるようだが、2回線目以降は有料になる(最初の回線を解約した場合も含む)ので注意しよう。

新料金プランが発表されて先行申込の受付が始まった 3月 3日16時以降、先行申込が殺到したのか、専用サイトにつながらない状態が続き、早くも翌日には専用サイトでの受付は停止された。

今は楽天市場店で先に機種を選んで(またはSIMカードのみを)購入手続きし、申し込みフォーム(右図)は後から記入する形に改めてられている。

さらにキャンペーンで新規事務手数料相当額の楽天ポイントが付与され、基本料が1年間無料になる。もちろん縛りも無い(いつでも解約できる)ので、1年間は実質タダ同然で使い放題になることが、人気に拍車をかけているのだろう。 本格サービス開始からおよそ2ヶ月経った6月30日には100万回線を突破」したと発表された

とはいえ、募集人数の300万人は、同じく 1.7GHz帯のみで携帯電話事業に参入した旧イーモバイル末期、2011年初頃の契約者数に匹敵する規模。絶好調のワイモバイルですら500万契約だという。しかもこのキャンペーンは1人1契約までに限られている。これほどの数が短期間に埋まることは無いだろうから焦る必要はないと思うが、気になっている人は早めに申し込んでおくと良いだろう。

旧MVNOプランの引き継ぎ

2019年 3月14日10:00以降に新規契約した同社MVNOサービスの利用者は、2019年10月2020年 4月以降順次送付されるSIMカードに交換することで、MNOサービスに切り替えられることになっている。

また、2019年 9月までに契約した利用者は、現在のプラン(組み合わせプラン、スーパーホーダイ)のままで楽天回線に切り替えられることになっている。

しかし、2020年4月時点では新プランへの切り替えの受付は始まっているが、旧プランのままの移行はまだ始まっておらず、『楽天回線の「スーパーホーダイ」「組み合わせプラン」への移行手続き開始時期は未定です。提供の準備ができ次第、改めてご連絡いたします。』と案内されている。

もっとも、現在「スーパーホーダイ」プランS・Mを契約している人は、そろそろ楽天会員割(1年間限定)が終わり、月額料金が2,980円(税別)かそれ以上に値上がりするタイミングだろうから、楽天会員割が終わる頃合いを見て「Rakuten UN-LIMIT」に変更する方がお得になりそうだ。 (ただし iPhone は動作保証が無いので、iPhone を使いたい人は待つ方が良い。)

一方、現在「組み合わせプラン」を契約している人は、旧プランのまま移行する方が月額利用料を抑えられてお得になる人もいるだろうから、焦って新プランに切り替えない方が良いかもしれない。

なお、MVNOサービス(ドコモ回線・au回線)契約中で、そのまま使いたい人は、送られてきたSIMカードを使わなければ、引き続き利用できると案内されている。

Rakuten Link

Linkアプリで通話発信 保留ができないのが地味に不便

楽天回線は通話にも対応しており(データ通信のみのプランは未提供)、通話方式は VoLTERakuten Link の2種類が提供されている。

Rakuten Link はIP電話の仕組みを利用したサービスで、利用するには専用アプリが必要。 2020年7月8日より、iPhone向けアプリの提供が始まった。ただし対応機種は「iOS 13以降を搭載したiPhoneXS、XR、11(2020年7月8日時点)」に限られている。

楽天回線プラン(Rakuten UN-LIMIT)では「国内通話かけ放題」が謳われているが、これは Link を使った場合に限られる。Link アプリを使わずに通話発信すると従量課金(税別20円/30秒)になるので注意したい。 (着信時の通話料は相手側が負担するので、VoLTEを使っても特段の料金はかからない。)

また、事務手数料相当3,300ポイントバックキャンペーンの条件に Rakuten Link の利用(開通日の翌月末までに、利用登録とSMS認証が完了)が必須になっている。

緊急通報を含む3桁特番、0120などの着信課金番号0570ナビダイヤルなどへの通話発信は、Linkアプリを使っても自動で VoLTE 通話に切り替わる。

他社の通話定額プランも同様だが、Linkアプリを使っても0570ナビダイヤルへ通話発信すると高額な通話料が発生するので注意したい。

IP電話なのでWi-Fiを使っても通話できるが、Wi-Fi経由で発信すると着信側で番号非通知扱いになってしまうことがあるようなので要注意。(楽天回線・パートナー回線を使って発信すると、相手に番号通知される。)

なお、開通試験サービス(通話料無料)の番号は 111 で、au (KDDI) と同じ番号。

Rakuten Link の開通手続き(アクティベート)

  1. Google play を開いて「Rakuten Link」アプリをインストールする
  2. 位置情報提供協力のお願い」を承認または拒否する(拒否しても利用できる)
  3. 品質改善と最適な広告配信へのご協力のお願い」を承認または拒否する(拒否しても利用できる)
  4. 楽天IDでログインする
  5. ストレージへのアクセスを許可する
  6. 写真と動画の撮影を許可する
  7. 音声の録音を許可する
  8. 電話の発信と管理を許可する
  9. 位置情報へのアクセスを許可または拒否する
  10. 連絡先へのアクセスを許可する
  11. 携帯電話番号の認証画面が出るので、表示された電話番号が自分のものであることを確認して「送信する」をタップ
  12. しばらく(数十秒から1分以内)待っていると認証コードがSMSで送られてきて、自動で認証される。自動で認証されない場合は、送られてきた認証コードを手入力する。
  13. 名前(チャットで使われる)を入力。愛称などで可。
  14. Rakuten Link をアンインストールする際は、必ずログアウトしてから、アンインストールしてください。ログアウトせずにRakuten Linkをアンインストールした場合、通話機能やSMSの送受信が使用できなくなる場合があります。」と警告されるので確認する(しれっと恐いことを要求されるなぁ…後で混乱しそう)

これで開通手続き完了。

アプリ画面でも警告されるが、機種変更や修理に出す際など、本体初期化(リセット)をする前に、必ず Rakuten Link をログアウトしておこう。

※承認するとログが記録され、1日1回程度送信される。送信時の通信料も発生する(楽天回線圏内であれば使い放題なので無料だが)。後から位置情報の提供を拒否したい場合は、Androidの設定から、位置情報の許可を取り消せばよい。【設定 > アプリ > Rakuten Link > 権限 > 位置情報 の許可を取り消す】

Rakuten Link の不具合

筆者が確認した範囲でも、様々な不具合が出ており、修正されていない。

こうした不具合が気になる場合は、「Link」アプリからログアウトすれば、Android・iOS (iPhone) 標準の通話アプリを使ってのVoLTE通話が可能だが、無料通話の対象外となる(発信時通話料は税別20円/30秒)ので注意したい。

通話着信しない(1)

(2020年 4月 9日時点)

筆者の手元では、最初 VoLTE のみで使っているうちは調子が良かったが、Link を有効にした途端、通話着信できなくなる不具合が発生していた。

筆者の番号宛に通話発信すると、 「お客様がおかけになった電話番号は、大変かかりにくくなっております。」 「お客様がおかけになった電話番号は、現在、使われておりません。」 どちらかのメッセージが流れる。

翌日には復旧していたが、普段から使っている電話番号をMNPした人は青ざめたのではなかろうか。

通話着信しない(2)

(2020年 6月時点で継続中)

頻度は低いが、全く着信しないこともある。

このとき、呼出側ではコール音が15回ほど鳴った後、「ただいま、電話に出ることができません。しばらく経ってから、おかけ直しください。ご利用、ありがとうございました。」 という自動メッセージが流れて切断される。 (ちなみに着信転送を設定しているのに、転送されない。)

数分経ってから再度試すと、今度はすんなり呼出音が鳴る。 IP電話故の不具合だろうか?

177天気予報につながらなくなった

(2020年 4月19日時点で継続中→ 4月21日に解消)

天気予報を聞きたいときには、一般に、市外局番+177 で発信する。 (0AB…J番号から発信する場合は市外局番を省略できるが、どこから発信しているかわからない携帯電話や050IP電話では省略不可。)

Rakuten Link でも当初(9日に確認)はこれでつながったが、12日頃から、つながらなくなってしまった。

4月21日に再度試したところ、再びLink経由で発信できるようになっていた。

なお、週間天気予報にはつながる。

着信転送サービス

(2020年 5月23日時点で継続中→6月に転送され始めたが、不安定。)

my 楽天モバイル」にログイン→契約プランを表示→サービスの詳細設定→留守番電話がONの場合はOFFにする→着信転送を設定→「無条件通話」をOFFにすると、話中時転送、無応答時転送、圏外時転送を設定できる→「変更する」をタップ→「適用する」をタップ→「新しいプランが適用されるまでしばらくお待ちください。」と表示されるので、しばらく待つ。

これで設定されたはずだが、着信転送サービスを設定して数時間経っても、翌日になっても、通話着信が転送されない。

楽天回線のSIMが入った端末を一定時間(呼出音15回程度)呼び出した後、 「ただいま、電話に出ることができません。しばらく経ってから、おかけ直しください。ご利用、ありがとうございました。」 という自動メッセージが流れて切断される。

再度設定しなおしても、やっぱり同じ。

試しに Link からログアウトすると、VoLTE経由で着信した後、転送されるようになる。

2020年 5月23日頃に確認したところ、Link にログインした状態では相変わらず指定した番号へ転送されず、なぜか楽天モバイルの留守番電話サービスに転送されてしまう。

ぉーぃ

予告なくメンテナンス休止

設定変更や開通操作に必要な「my 楽天モバイル」が、メンテナンス/障害情報に予告されずに休止されることがある。

特に「my 楽天モバイル」アプリは、楽天回線を使っているか、パートナー回線を使っているかを確認する術としても案内されているので、これがメンテナンスに入ると、どちらの回線を使っているか確認できなくなることを意味し、人によっては困ると思うのだが…

【参考】Rakuten Mini#楽天回線とパートナー回線の見分け方は?

対応機種

Rakuten UN-LIMIT 楽天回線は FD-LTE Band 3 に対応する携帯端末で利用できる可能性があるが、VoLTEや国内ローミングが必須といった特殊事情もあるので、当面は公式対応が謳われている機種を選ぶのが良いだろう。

筆者がレビューした機種のうち、対応機種は下記。(2020年6月現在)

筆者がレビューしていない機種のうち、主な対応機種は下記。(2020年6月現在)

モバイルルータもある。(2020年6月現在)

なお、購入直後は Wi-Fi が使える場所でファームウェアアップデートが必要になる機種がある。 自宅等でWi-Fiを使えない場合は、店舗で購入する方が良いかも。

【参考】

iPhoneでの動作

前述の「Link」アプリのiPhone版が、2020年7月8日より配信され始めたが、対応機種は「iOS 13以降を搭載したiPhoneXS、XR、11(2020年7月8日時点)」に限られている。また、Android版と認証方法が違って、楽天回線を使っている端末でしか利用できない(Wi-Fiで使えるかも不明)ので要注意。

また、「Link」アプリを使わない通話は無料通話対象外になるものの、iPhone XS 以降ではVoLTE通話も利用できるようだ。eSIMも使えるので、元々の契約(SIM)を残したまま、eSIMに楽天モバイルを入れてDSDVで(データ通信は選択して)使うこともできる。

ただし、iPhoneではパートナーエリア(au回線)に切り替わるとSMSが使えなくなる不具合が出ているという話もある。(他にも古い機種は海外版のみで使えるとか、下駄を履かせると使えるかもとか、まあいろいろと癖があるようだ…)

とはいえ、構成プロファイル(キャリアバンドル)ファイルを自作して使っている人もいるようだし、自己責任で何とかできる人には使えないこともなさそうだが、楽天モバイルでは、iPhone を含む他社が販売する端末での動作保証はしておらず、あくまでユーザーの責任で使うようにと案内されている。

こういう、自社で販売した端末以外はサポートしないという態度は、既存のMNO 3社(NTTドコモ、au、ソフトバンク)と共通しているが、一方でMVNOの中には他社の端末も積極的に動作確認して公表している所もあるし、楽天モバイルもMVNO時代には他社端末の動作確認も行って公表していた。

もちろん、無数に発売されている端末を片っ端から動作確認するのも難しいだろうし、今は新しいネットワークの立ち上げに追われている状況も理解できる。

しかし、MNOになったからと先行3社と同じ態度になってしまうのでは、自ら掲げたモバイルネットワークの民主化」という理念から外れているようにも思う。今後の改善に期待したい。

4月27日より持ち込み端末の動作確認結果が公開されはじめたようだ。まだ機種数は少ないが、確認済み機種および使える機種の拡充を期待したい。

Rakuten Casa

Rakuten Casa(らくてん カーサ)は、フェムトセル(ホームアンテナ)サービス。

楽天モバイル(楽天回線)と光回線「楽天ひかり」(ファミリープラン、マンションプラン)の両方を契約している人が利用できる。

利用に際し事務手数料が3,000円(税込)かかるが、設置後に3,000円相当の楽天ポイントが還元されるので、実質無料で利用できる(「楽天ひかり」の料金は別途)。

勤務先などでは楽天回線圏内になるが、自宅が楽天回線圏外になる(パートナーエリアに切り替わる)人には良いだろう。

また、法人で契約する場合は「楽天ひかり」の契約のみで利用できるので、商店などで設置しても良いだろう。

なお、フェムトセルは携帯電話の基地局と同じなので、法的に設置場所を届け出る必要があり、勝手に移動することはできない。 (例えば、設置場所を自宅で申請して、職場などに設置することはできない。)

楽天ひかり 1年無料キャンペーン

「Rakuten UN-LIMIT」契約者は、「楽天ひかり」の月額基本料が1年無料になるキャンペーンが始まった(2020年6月1日より、8月1日 8:59 まで)。

初期費用、工事費(フレッツ光・光コラボ利用中の場合は不要)、フレッツ光の利用料は別途発生する。

Rakuten Casa(フェムトセル)を使う場合は「楽天ひかり」の契約が必須なので、自宅が楽天回線圏外などでフェムトセルの利用を検討している場合は良さそうだ。

ただし「楽天ひかり」には契約期間(3年毎に更新)の縛りがあり、更新期間外に解約すると契約解除料9,500円(税別)を請求されるので、ご利用は計画的にどうぞ。

サポート

SIMカードの交換手続きはオンラインで完結

機種変更は、わざわざキャリアショップへ出向く必要はない。家電量販店や通販、中古店などでSIMフリー機種を購入して、SIMカードを差し替えれば良い。APNも基本自動で設定される。 ただし事前に Rakuten Link アプリのログアウトを忘れずに。

従来型のSIMカードからeSIMへの変更、またはeSIMからSIMカードへの変更には手続きが必要だが、オンライン(my 楽天モバイル)で完結する。わざわざキャリアショップへ出向く必要がなく手軽だ。 SIMカード交換手数料は1回あたり3,300円(税込)。

キャリアショップでも手続きできるが、同ショップで新規契約した時以外は設定してもらえないので、オンラインで手続きする方が良いだろう。

eSIMからeSIMへの機種変更(eSIMの再発行)もオンラインで手続きできるが、eSIM再設定手数料 3,300円(税込)が発生する。

ちなみにeSIMはGSMAの仕様に準拠した標準的なものなので、他の機種に入れることもできる登録方法例)が、Rakuten Mini 以外では動作保証されないので、自己責任でどうぞ。

各種変更のみならず、解約手続きもオンラインで完結する「my 楽天モバイル」アプリまたはWebサイトから手続きでき、契約解除料はかからないMNP転出手数料は3,300円)。

問い合わせは苦行

問い合わせはチャット(「my 楽天モバイル」アプリを利用)か電話のみの対応になっているが、どちらも期待できない。ホームページなどで調べて自分で解決し、どうしても分からなければ辛抱強く問い合わせする形になるが、苦行になるだろう。

前述の不具合などでチャットでの問い合わせを試してみたが、問い合わせ内容を送ってから返信があるまで半日ほどかかり、返信内容も本文をろくに読まずに返してくるテンプレ対応で、しかもすぐに返信しないと切られてしまい、最初からやり直し。混雑や新型ウィルス対策もあるのかもしれないが、現状、まるで使えない

もっとも、チャットサポートの塩対応は無料サポータープログラム時代も同様だったようなので、新型ウィルスはあまり関係なさそうだが。

チャットサポートは、すぐに返信できる体制を整えることが前提だ。混雑など理由の如何にかかわらず、すぐに返信できないのなら、メールやWebフォームで問い合わせを受け付けるべきだろうが、楽天では無料サポーター時代の経験がまるで活かされていないようだ。

電話サポートは050番号(通話料有料)だが、Rakuten Link が使えるようになっていれば、通話料はかかわらない。電話も混雑でつながりにくい(空いている時間帯でも15分以上待つとか)と言われているが、チャットがこのありさまなので、推して知るべしだろう。

今では他のキャリアでもサポートは有料になりつつあるが、楽天のサポートはそれ以前につながらない・使えない状況なので、期待しない方が良さそうだ。

特に初期設定などのサポートが必要な人は、なるべく店頭で購入するとともに、「スマホ操作遠隔サポート」(月額550円)を利用すると良いだろう。

無料サポータープログラム

Rakuten Mini で撮った楽天本社 多摩川を挟んですぐそばの川崎市には2019年10月より電波が届いていたが、無料サポーター対象から外された
Rakuten Mini で撮った楽天本社 多摩川を挟んですぐそばの川崎市には2019年10月より電波が届いていたが、無料サポーター対象から外された

当初は2019年10月より商用サービス開始予定と言われていたが、ネットワーク整備が間に合わず、とりあえず「無料サポータープログラム」を始めることで、無理矢理「携帯キャリア事業としてのサービスを開始」した形を取り繕っていた。

Android端末でネットワーク検索をして 440-11 が出てきたら、楽天モバイル自社回線の電波を拾っている

楽天エリア/パートナーエリアを問わず完全無料で使い放題になり、さらに楽天ポイントまでもらえる大盤振る舞いのサービスだが、東京都23区、名古屋市、大阪市、神戸市に住所がある人しか応募できず、楽天本社に隣接する川崎市ですら対象外となっていた。楽天回線を使ってみたいがためにわざわざ同社のMVNOサービスに加入した筆者も門前払いされる格好になった。また、門前払いされなかった人でも倍率は相当に高かったようで、非常に狭き門となった。落選する人が続出し、SNSでは「落選モバイル」と呼ばれて話題になったほど。

2020年 1月23日より2次募集され、最大2万名に拡大されたが、およそ半日で締め切る盛況となっていた。人気のほどがうかがえる。それもそのはず、2次募集では最新機種「Rakuten Mini」もサポーター限定で先行販売され、しかも購入すると約2万円の楽天ポイントをもらえるので、未発売の最新端末がタダ同然で配られるという、至れり尽くせりぶりだった。

eSIM発行やSIMカード再発行などの手数料も無料で提供されていたようで、実際にiPhoneでeSIMを使っている人がいたRakuten Mini 以外では動作保証されないので自己責任でどうぞ)。

4月8日からの正式サービス開始に伴い、無料サポータープログラムは 5月31日までで打ち切られるが、希望者は無料で正式サービスに移行でき、さらに月額料金1年無料キャンペーンも適用される。無料サポーターにはどこまでも至れり尽くせりだ。

ところが、当初は1人1回線限定のはずが5回線まで申し込める、購入端末の希望を聞いておきながら在庫が確保されていない、配送に問題があるなど、当選した人も混迷を極めていた様子。これでは同月から本格サービスを開始するつもりで準備していた会社とは思えない。また、なんとか開通した後も度々障害が起きていると伝えられている。 記者会見で三木谷氏は自信たっぷりに語っていたが、実のところ5000人限定の「無料サポータープログラム」すら満足に立ち上げられないありさまだったようだ。

楽天本社付近の電波状況(本格サービス開始後) 屋外では良好

気になる使い勝手は、10月から使い始めている幸運な人たちの報告を見ていると、Band 3 しか割り当てられていないといった事情を理解している記者が見れば「意外なほどつながる」という感想も出るようだが、やはり厳しさが伝わってくる。このネットワークを一般の人が使ったら、果たしてどんな感想を持つだろうか。

その意味では、無料の試験サービスでお茶を濁しておいて正解だったのかもしれないが、話をはぐらかして二転三転させる同社の態度に、筆者は正直言ってガッカリした。

2019年8月の発表時には、まずは限定して始め(ホップ)、次にWebでの受付を始め(ステップ)、数ヶ月かけてリアル店舗に拡大(ジャンプ)すると言われていたが、結局は6ヶ月間は「無料サポータープログラム」のみで終わることになりそうだ。

さらに、他者の障害を論って大見栄を切っておきながら、商用サービス開始の計画は遅れに遅れ、まだわずか5000人程度しか利用者がいない無料サービスでも様々な不具合が発生しており、さらに深刻な障害を起こし、監督官庁からも度々行政指導を受けるなど、同社の信頼感を損なう言動が少なからず見られるのが残念だ。

2020年3月の正式プラン発表会でも、三木谷氏は相変わらず「auとのローミングは2年もたてばやめられる」などと威勢よくまくし立てていたようだが、これまでの経緯を見る限りは決して有言実行とは言えず、眉唾で見る方が良さそうだ。

2020年4月の一般向けサービス開始後しばらくは#「一年無料」キャンペーンが開催されるのも、エリアや安定性などに課題が残っていることの裏返しと見ることもできそうだ。

しばらくはメイン回線ではなく、2台持ちしている人やDSDV(SIMカード2枚挿し)対応機種などで予備回線として使いつつ、無料キャンペーン中の1年間で、エリア展開や障害対策などを含め、楽天回線が信頼に値するかどうか、見極めると良いだろう。

余談

KDDI(au)との提携

ここからは余談になるが、楽天のMNO参入に際しての話題のひとつに、エリア展開の途上でどこへローミングするのかというものがあった。 2018年11月1日、両社(と沖縄セルラーを含む3社)は下記の発表をしている。

楽天モバイルはドコモのMVNOの中で最も勢いがあり、楽天市場や楽天ポイントで開拓した顧客基盤も持っていたことから、楽天がMNO参入を決める前までは、「スマートライフ」領域への事業拡大を目論んでいたドコモは内心楽天との提携に期待していた節を感じられた。しかしNTTグループのあまりに高飛車な態度に業を煮やしたのか、楽天はドコモの傘下(ドコモのMVNO)から飛び出して第四のMNOを目指す茨の道を選ぶこととなった。

楽天のMNO参入発表前後からNTTグループの楽天に対する態度が硬化するとともに、ドコモは「dポイント」や「d払い」の加盟店開拓に本腰を入れるなど、「スマートライフ」領域に経営資源を振り向けることになる。 対して三木谷氏が「MVNOは奴隷みたいなもの」という感想を漏らしていたことは、実に興味深い。

NTTグループでは他にも、憲法21条に抵触しかねない危険なサイトブロッキング問題では政府の意向に忖度して独断専行して見せたり、官邸が通信料金を「4割値下げ」と発言すればドコモはすぐに値下げ方針を打ち出し、直後に株価は暴落。株主よりも官邸に従う態度を見せつけた。 一方で世界最大の端末メーカーに登りつめた中国Huawei社のフラグシップ端末の国内販売を独占契約した上で延期しつつ、NTT持株会社社長が他社の経営判断に口出ししたかと思えば、その翌々週にはころっと掌を返すなど、パートナー企業や株主・ユーザへの誠意に欠ける言動が目立っているが、親方日の丸で他者は見下す体質の社風なのだろう。

話が逸れたが、楽天とKDDIの提携で興味深いのは、楽天が一方的にKDDIのネットワークを貸していただくという主従関係のような契約にはならず、対等にwin-winな関係を構築してみせた点にある。

KDDIが出すものは概ね整備済みのLTEネットワークだが、東京23区などの混雑地域は除外しており、負担が軽減されている。本業で構築したネットワークの余裕分を貸し出して接続料収入を得られ、持ち出しにはならないよう配慮されている。

一方で楽天が出すものには、決済インフラと倉庫・宅配配送網が挙がっている。

このうち決済インフラは、KDDIが後発の「au PAY」を展開する際に、楽天ペイの加盟店網に乗っかればスピード展開できる。KDDIの決済事業の全体に占める割合は微々たるものだろうが、そのためにかかる加盟店開拓の負担を軽減できる魅力は大きいだろう。一方で、楽天にとって決済事業は本業の一部なので、KDDIが本業で構築したネットワークを貸すのと同様だ。微々たるものだろうが決済手数料収入が得られ、持ち出しにはならない。

もうひとつ、「楽天スーパーロジスティクス」(フルフィルメント)や「Rakuten EXPRESS」(宅配)などの倉庫・宅配事業が挙がっている。

楽天の生業である楽天市場は、競合のAmazonなどに対し、配送料や配送便が店(テナント)ごとにバラバラなことが課題になっていた。さらにヤマト運輸に端を発した宅配配送料の値上がり傾向も重荷になっている中で、競合のAmazonやヨドバシカメラなどは先んじて自社配送網の拡充に乗り出している。楽天も遅まきながら、創業以来ずっとテナントに丸投げしていた配送に手を入れ始め、倉庫と配送網の構築に乗り出したところだった。 今はまだ「楽天21」などの一部のサービスで自社配送網を使っているにすぎないが、楽天市場に出店するテナントに共通の送料無料基準を要求するなど、大ナタを振るい始めている。

2020年初頭より一律3,980円以上の買い物で送料無料にするつもりのようだが、楽天の配送網が未整備の地域も含め、送料は全額店舗に負担させるつもりのようだ。楽天の配送網構築もまるで目途が立っていない様子。長続きしなさそう…本題からずれるので簡単に。

つまり楽天の配送網はまだ構築を始めたばかりのものだが、構築してもテナントが乗り換えてくれるとは限らない(楽天以外にAmazonやYahooにも出店しているテナントが多く、すでに Amazon FBA などの他社サービスを利用している所も多い)。 すると楽天にとっては宅配網を構築しても荷物が足りない(稼働率が下がる)状況が起こりうる。そこにKDDI(が運営するショッピングモール「Wowma!」)の荷物が乗れば、自社の配送網の利益率改善にも寄与することだろう。

このように、KDDIも楽天もwin-winとなる(互いに持ち出しにならず、隙間貸しで収入を得られる)提携話を見事に実現して見せたわけで、筆者も報に触れて感心しきりだった。

後日、本件についてKDDIの高橋社長は「我々が楽天と組まなければNTTドコモと組むだろう。そうなるよりは自ら組んだ方がメリットが大きい」と語っていたようで、もちろんそうした見方もあるだろう。とはいえ、筆者の見立てでは、楽天のドコモとのローミング交渉はブラフとまでは言わないが、上述の経緯から見るに、本命はKDDIだったのではと思える。KDDIにとっても宿敵であるNTTドコモが「スマートライフ」領域への展開を進める中で対抗する必要があり、しかしそのための基盤が脆弱な中で、楽天の提案は持ち出しがなく旨味はある、渡りに舟の提携話だったのだろう。

全機種SIMロックフリー

各機種の楽天回線対応予定時期
2020年2月時点で全機種対応済

2019年9月6日に、同社MNOサービスの発表会が開催された。

この日は料金プランこそ発表されず、#無料サポータープログラムでお茶を濁す格好になったが、同時に対応機種が発表され、「縛り無し。最低利用期間・違約金無し。携帯キャリア初、全機種SIMロックフリー」が前面に打ち出された。

同日午前中には先手を打つかのようにソフトバンクが「契約期間も契約解除料もない料金プランに刷新」を発表し、これまでの長期契約が当たり前だった業界慣行が大きく変わることが示唆されたが、さらに楽天では全機種SIMロックフリーを打ち出してきた。

また、同日発表された7機種のうち Galaxy S10 を除く6機種は5万円以下で発売することも示され、従来のハイエンドに偏った、補助金頼みの高額販売からの転換も示唆された。

加えて、同社の新端末ではVoLTEの対応キャリアが明記されたようだ。今ではSIMフリー端末の仕様表には必須の対応バンド番号一覧だが、これが当たり前になったのは最近のことだ。楽天では対応VoLTEキャリアの表示も当たり前にしたいのだろう。

このほか、「Rakuten Mini」というeSIM対応の小型端末も登場。小さくてFeliCa搭載、おサイフケータイに対応しているとあって、近頃流行りのキャッシュレス決済やナントカPayと電話が使えれば充分といった人にも良さそう。こういう他社が出さない端末を用意しているのは面白いと思う。しかもSIMフリーだ(eSIMだから使えるキャリアは限られるが)。

三木谷氏の「モバイルネットワークの民主化」という言い方が適切かは微妙だが(民主化と言うなら全面的な情報開示が必須)、縛りをなくし、SIMフリー端末を増やし、端末の仕様表にバンド番号や VoLTE対応ネットワークが明記されるといった流れは、利用者としても歓迎したい。

ところが、同社が自ら企画・発売した Rakuten Mini では、公式の仕様で謳っていた対応バンドを発売後にこっそり改変し、情報開示も怠る(法的な手続きすら怠っていた)など、自ら掲げた「モバイルネットワークの民主化」とは真逆の態度を見せて批判を受けた(→Rakuten Mini#Band 1 問題を参照)。 まだ通信キャリアを始めたばかりの同社が自ら有言実行して信頼を積み重ねるのか、または虚言癖のある狼少年になるのかは、予断を許さない感がある。

対応バンドとローミング

現在、楽天モバイル自社回線(MNO)では LTE Band 3 のみでサービス提供されている

FD-LTE Band 3 は国際バンドなので対応している機種は多いが、ローミング先となるauのバンド(FD-LTE Band 18 / 26)にも対応している機種は限られることと、さらに VoLTE やそのハンドオーバーにも対応する必要がある(楽天回線およびパートナー回線(au)では3Gを提供しないためCSFBは使えない)ことから、対応機種を限ったのだろう。

実際、VoLTE に対応した端末でもキャリアによって使えたり使えなかったりする(例えば OPPO R17 Pro ではauとワイモバイルのVoLTEは使えるが、ドコモのVoLTEは使えない)ありさまなので、楽天モバイルの仕様に合わせてファームウェアアップデートを約束してくれるメーカーの端末でないと、公式対応を謳えなかった面はあると思われる。

パートナー(au)回線の Band 18 を掴んでいる様子

2019年9月6日の記者会見後の質疑で語られていたが、ローミング先のauとのハンドオーバーに課題があり、当時使われていた技術ではデータ通信のハンドオーバー(楽天網とau網の切替を指す、以下同様)はできるものの、切替時に2秒程度の通信断が発生する課題があったという。

また、同社(およびローミング先のau)では3Gサービスを提供しないので、音声通話はVoLTEになる。当時はNTTドコモなどでも使われている音声ローミング方式「S8」が使われていたが、これではハンドオーバー時に切断されてしまう。ドコモが韓国などで提供している海外ローミングでは問題にならないが、即時の切り替えが求められる国内ローミングでは問題になるわけだ

※同様の事例はおそらく欧州などでもあると思われるが、欧州での音声通話はまだCSFB(3G)が一般的で、VoLTEがそこまで普及していないのかもしれない。

そこで同社では、ハンドオーバー時にも音声通話が切断されないようにする「Link」というメッセージングアプリを開発し、回線切替時の音声通話の切断を回避した。

また、2020年4月中旬頃から新しい音声ローミング方式「S10」を導入し[1]、これによりハンドオーバー時にも途切れずに通話・通信できるようになった。

なお、「Link」アプリを使わず、Android・iOS (iPhone) 標準の通話アプリを使ってのVoLTE通話も可能だが、無料通話の対象外となる(発信時通話料は税別20円/30秒)ので注意したい。

設備投資

同社では完全仮想化ネットワークを売りにしており、整備費用を抑えて柔軟性の高いネットワーク構築を目指しているようだ。

FD-LTE 1.8GHz RRA (Remote Radio Antenna) 同社の基地局はアンテナ(ノキア製)とブースターのみのコンパクトな設計になっているという

一方で、基地局の設置にかかる費用は無線機やネットワーク設備だけではなく、要は場所代や工事費用が大きいと考えられる。「仮想化」だけではそれらの説明になっていないので、同社の整備計画(の主に費用面)に疑問の声も挙がっていた(ご多分に漏れず、筆者も疑問に感じている[2][3])。

その後の発表によると、基地局側に制御装置を置かない(つまり基地局にはアンテナとブースターしか置かず、遠隔操作のようなことをする)ことにより設置場所や工事費用を軽減しているようだ。アンテナ自体も遠隔操作で角度等を調整できるという。

一方で、基地局設置に遅れが出ているとの指摘も受けている。 『東名阪を網羅する面の整備はできるが、多くが利用する都心部では基地局の密度が足りない』という理由のようだが、つまるところ筆者の懸念が的中している様子なので気がかり。

また、仮に計画通りに基地局設置が進んでいたとしても、大都市部では、エリアマップでは見えない圏外エリアが発生すると考えられる。

筆者は、かつてイーモバイルが1.7GHz帯(W-CDMA Band 9、現在は FD-LTE Band 3 に転用済)のみで提供されていた頃から使っていたが(PHSSony Ericsson mini S51SE を2台持ちしていた古き良き時代)、都心部ではビル陰やビル奥の会議室などで使えない経験をしている(当時はWiMAXなども併用していたし、基本的にパソコンを持ち歩いていたので、問題なかったのだが)。

当時のイーモバイルが手を抜いていたわけではないと思うし、いくら基地局を仮想化しようが電波特性は変わらず、設置場所こそが物を言う。日本の密集した大都市でのエリア展開は、鉄道駅や地下街・ビル内などに細かく構内基地局を打てるかにかかってくる。イーモバイルやソフトバンクの根本的なエリア問題の解決は、「プラチナバンド」 (Band 8) が使えるようになってからだった。

2019年10月から始まる楽天のMNOサービスも、電波特性だけを考えれば、イーモバイルのエリアと大差ないことになると考えられる。auのローミングサービスを利用できる地域は良いが、東京都心などの大都市では使える場所が限られるだろう。

しかも地下鉄などでは圏外が当たり前だった当時と違って、今は(山などに行かなければ)どこでも圏内が当たり前の時代。Band 3 の電波特性などを理解してくれる一部の人には良いが、一般向けに提供されれば、ローミングが使えない大都市部では厳しい評価になるのではなかろうか。

とはいえ、完全仮想化ネットワークなど面白い取り組みをしていることは確か。筆者はしばらく2台持ちで同社のネットワークを試してみたいと思っており、2019年10月のサービスインを楽しみにしている。

5Gで使われる見込みの6GHz以下帯およびミリ波帯に対応する基地局 (RRH: Remote Radio Head) 波長が短くなるぶん小型化が進むが、カバーエリアは狭くなる

5G展開

ひとまず FD-LTE (4G) の整備からだが、今のご時世なのでもちろん5G整備も視野に入ってくる。当初使われる周波数帯は 3.7GHz帯(6GHz以下帯、sub-6GHz)と 28GHz帯(ミリ​波​帯、mmWave)。

同社は完全仮想化でネットワーク整備していることを考えると、原理上はソフトウェアを交換すれば5G対応にできる(異なる周波数帯を用いる場合はもちろんアンテナの増設・交換も必要)と考えられる。実際、同社でも『「5Gレディ」な構造』と公表している。

また、同社では電柱や送電鉄塔への基地局設置、auやソフトバンクとの基地局整備での協業も発表している。

サービス開始は当分先になるだろうが、2019年 9月 6日時点では、5G展開は計画通りとされていた。現在展開中の 4G (LTE) ネットワークを安定的に稼働させることができれば、そう遠くないうちに5G展開の話が具体化することだろう。

参考リンク

他所の記事:製品・サービス関連

他所の記事:その他

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