楽天モバイル

提供: きまぐれ手記 Kimagurenote
Rakuten UN-LIMITから転送)
移動先: 案内検索
楽天モバイル Rakuten UN-LIMIT
RakutenMobile simcard.jpg
SIMカード 標準/micro/nano 3サイズ対応
事業者 楽天モバイル
利用回線 楽天 (MNO) / au (ローミング)
開始日 2020年 4月 8日
通信方式 4G + 5G
5G Band(s) n77, n257
4G Band(s) 3, 18/26
SIMカード マルチSIM (nano/micro/標準)
eSIM
SIMのみ契約
SIM交換手数料 0円
データ容量 [楽天] 無制限 [au] 5GB
超過時最大速度 [楽天] 無制限 [au] 1Mbps
データ節約 [楽天] × [au] ○
データ繰越 ×
データ追加 [au] 550円/1GB
テザリング ○ 制限なし
IPv6対応 ◎ 標準対応
音声通話方式 VoLTE / IP電話
通話料 22円/30秒
通話定額 ○ 無料 要専用アプリ
着信転送
留守番電話 ○ 無料
非通知拒否 ×
SMS
キャリアメール ×
データシェア ×
国際ローミング ○ 2GBまで込み
月額基本料金 0円/1,078~3,278円
契約時手数料 0円
MNP転出料 0円
期間縛り 無し
家族割 無し
光セット 無し
ポイント 楽天ポイント 1%
法人契約 ×
サポート窓口 チャット/電話
APN 自動設定 設定方法
iPhone対応 ○ →詳細
楽天モバイル my 楽天モバイル

楽天モバイル(らくてんモバイル)は、楽天グループが提供するモバイル通信サービスと、その提供会社

以前はMVNOだったが、2020年 4月 8日より一般向けMNOサービスを開始した。旧MVNO契約者には同社MNOサービス(楽天回線)への移行措置が取られている。

キャンペーン情報は#ポイント・キャンペーンを参照。

こんな人におすすめ

使ったデータ量に応じた段階料金
1人から(家族割や光セットなどの煩雑なことをせずに)シンプルに使いたい
家族割・光セット割などの煩雑な条件無しに1回線目から安い
月々使うデータ量にムラがある/プランを選ぶのが苦手
毎月使ったデータ量に応じて料金が変わる段階制料金(右図)なので、1プランで誰でもお得に使える。
データ通信を使い放題で格安なプランを探している
楽天回線で使う場合は、データ使い放題で上限3,278円(税別2,980円)。
テザリングやモバイルルータで、パソコンやタブレットなどを使いたい
テザリング制限なく、楽天回線を掴めばデータ通信を無制限に使える(ただし1日あたり概ね10GB以上使うと規制される)ので、家庭の光回線の代替にはお勧めしないが、単身赴任や学生さんには良いかもしれない。楽天モバイル・オリジナルのモバイルルータ「Rakuten WiFi Pocket 2B」は実質無料。
iPhoneやPixelなどのeSIM内蔵機種を使っている
楽天モバイルを契約してeSIMに入れておき、データ通信は他社のプランを使って、通話だけ Rakuten Link を使うとお得かも。例えばUQモバイルワイモバイルなどの通話定額の無い格安プランをデータ専用にして、楽天モバイルを通話専用にすれば、0円で通話かけ放題になる。
もちろん、eSIMでないDSDS(DSDV)対応機種(SIMが2枚入る機種)でも同様にできるが、SIMを2枚入れるとmicroSDが入らなくなる機種があるので気をつけよう。
電話番号の下4桁を選びたい
新規契約(のりかえでない新規発番)の際に「選べる電話番号サービス」(有料)を利用できる
煩雑なプラン変更手続きをしたくない、面倒な手続き無しにお得に使い続けたい
シンプルな1プランドコモauSBUQと違って、従来の契約者も新プランに自動で「アップグレード」されているので、面倒なプラン変更手続き不要で、お得に使い続けられる。
初期設定が不安なのでサポートしてほしい
店頭で機種セット購入すると一応初期設定のサポートを受けられる
【参考】楽天モバイルショップではどのような手続きを受け付けていますか
楽天市場や楽天ポイントなどのヘビーユーザー
1回線だけ持っておき、データを使わなければ0円(ユニバーサルサービス料・電話リレーサービス料も無料)で、SPUポイント+1倍。さらに「Google play キャリア決済で10%還元キャンペーン」などのキャンペーンで楽天ポイントを貯められる。
楽天パンダファン
事前エントリーで、スタートボーナスチャンス(ポイントゲット)または楽天パンダぬいぐるみをもらえる。毎月エントリーが必要なので、先にエントリーを忘れずに。

こんな人は他社も検討しよう

スマートフォンだけでなく、LTE内蔵パソコンやタブレットも使いたい
データ量にもよるが、使う量が多くなければ、ワイモバイルのシェアプランの方がお得かも。
または、1台のパソコン等だけでたくさん使う場合は、Rakuten UN-LIMIT を1つ専用に契約するのもアリ(ちなみに1人5回線まで契約できる)。
楽天回線エリア外で使いたい、地下やビル奥で使いたい、国内旅行・出張が多い、登山で使いたい
楽天回線のエリアはとても狭く、しかも現時点では楽天回線エリア内でも基地局密度が低くスカスカ。まずは「3カ月無料」で実際に試してみて、行動範囲の全てで楽天回線が使えればラッキーだが、頻繁にパートナー回線を掴む場合は、パートナー回線は5GB以上使うと規制される。5GB(「一年無料」終了後は3GB)で足りない人は、他社の格安プランを使う方がお得。
番号非通知の電話着信を拒否したい
MVNO時代にはあった「番号通知お願いサービス」「番号通知リクエストサービス」に相当する機能が無くなってしまったので、同等サービスが提供されているUQモバイルなどを利用する方が良いかも
通話発着信が多い/通話の使い勝手を重視したい
楽天モバイルの無料通話は「Rakuten Link」という専用アプリを使う必要があるが、正直使いにくく、不安定になる・音質もイマイチなことがあるので、一般的なVoLTE通話が定額で使える他社のプラン・オプションを使う方が良いかも。
キャリアメールをよく使っており、メールアドレスを変えたくない
他社からのりかえで電話番号は引き継げるが、キャリアメールは使えなくなるので、キャリアを問わず無料で使えるGmailなどに変更しよう。
キャリアメールを使っていて、どうしても今のメールアドレスを変えたくないという人は、そもそも他社に乗り換えられないので、少しずつでもキャリアメールを使わないように移行しておくのが良いと思う。
特定の機種を使いたい、機種にこだわりがある
楽天モバイルでは公式対応機種を使うことをおすすめする。公式対応機種以外では、パートナー回線を優先して掴む(=月に5GB以上使うと規制される)、ETWS(緊急地震速報など)を受信できない機種が多いなど、使い勝手が悪いので、非推奨。
フィーチャーフォン(ガラケー)を使いたい
ガラケーでの利用は非推奨。使える機種があったとしても、通話無料にならない(Rakuten Link が使えない)など、お得感は無い。
法人契約で使いたい
今のところ法人契約不可。相対契約で大幅値引きを受けられる大企業はともかく、中小事業所ではワイモバイル法人契約割引で全回線税別700円引きになるので、そちらの方がお得に利用できると思う。

もっとも、楽天モバイルは使わなければほぼ0円タダ(機種代は払う必要があるが、安い機種を選べば、今はむしろキャンペーンで還元されるポイントの方が多いくらい)だし、MNP転出(番号そのままで他社にのりかえる)手数料もかからないので、3カ月無料キャンペーンで試しに使ってみて、ダメだと思ったらまた他社に移るのでも良いと思う。

MNOサービス

Rakuten UN-LIMIT 同社では「楽天回線」と呼んでいる。

2020年 4月 8日から一般向けMNOサービス開始。当初はLTE(4G)のみで始まり、2020年 9月30日より5Gサービスが追加された。

楽天モバイル自社回線(MNO)の4Gは FD-LTE Band 3 のみでサービス提供されている

LTE (4G)

同社には、2018年4月に1.7GHz帯が40MHz幅で割り当てられており、4GFD-LTE Band 3 のみでサービス提供されている。MCC-MNC440-11

また、au網を使う後述のパートナーエリアでは、MCC-MNC が 440-53 の電波を掴む(=auの全ての電波を掴むわけではない)。専ら FD-LTE Band 18/26(プラチナバンド)が使われており、通信速度よりもエリアカバー重視となる。

楽天回線エリアでは基地局密度が低く(後述)、パートナーエリアでは主に800MHz帯を使うため、他社に比べると通信速度はあまり伸びない。だからこそ「使い放題」を売りにしているのだろう。

5G

Rakuten UN-LIMIT 既契約者には「【重要】5Gプランへアップグレードのお知らせ」HTMLメールが配信された

2020年 9月30日より5G対応プラン「Rakuten UN-LIMIT V」(らくてん アンリミット ファイブ)を開始。 Band n77 (Sub-6, 3.7GHz) と n257 (mmWave, 28GHz) を同時に開始した。

2021年4月からは「Rakuten UN-LIMIT VI」(らくてん アンリミット シックス)になったが、引き続き5Gも利用できる。

当時は競合他社が5Gプランを別建てにして割高な料金を設定していたのに対し、楽天モバイルでは既存の4Gプラン (Rakuten UN-LIMIT) から料金据え置き、契約変更手続きも不要で、自動的に5Gも使えるようになった

2020年 9月30日15時半以降の新規契約者は即日利用可能。それ以前の契約者は、11月30日までに順次自動で新プランに切り替わった。もちろん5Gの利用には端末が対応している必要があるが、未対応端末では引き続き4Gを利用できる。

とはいえサービスエリアは極めて限定的だが、日本では5G自体がまだ始まったばかりなので、今はあまり期待せず、数年かけて拡大してゆくことになるだろう。

4Gで提供されているau網へのローミングは、新プランでも利用できるが、ローミングエリアでは4Gに切り替わる(5Gではローミングしない)。もっとも、auも5Gエリアはまだ極めて限定的なので、ローミングする意味は無いだろう。

【参考】#5G展開楽天モバイル 5Gプラン発表(2020年 9月30日)

エリア

楽天回線エリアとパートナーエリア

関東地方の4Gエリアマップ(2021年 9月 1日更新) 濃い色が楽天自社回線、薄い色はパートナーエリア(auローミング)、紫色は2021年10月までに拡大予定のエリア

エリアマップの濃い赤色が楽天回線エリア、紫色と薄い赤色がパートナーエリアで、扱いが異なっている。

ここでは、楽天回線が未整備で、専らパートナー回線を使っている地域を「パートナーエリア」と呼んでいる。パートナー回線が提供されているエリアとは異なる

パートナーエリアではパートナー回線しか掴まないが、楽天回線エリアではパートナー回線を掴むこともある(むしろパートナー回線を掴むことも多い)。

右図は2021年 9月 1日時点の関東地方のエリアマップ。4月21日時点と見比べると、郊外でのエリア整備が進み、楽天回線エリアが拡大している。

一方で、拡大して見ると、人口の多い横浜市などの丘陵地にも依然として薄い色(未整備)や紫色(整備中)が残っている(Band 3 では厳しいのであろうが)。関東から離れて例えば富山市などが分かりやすいが、建物が林立する都心部での整備は後回しにして、整備しやすい郊外から整備している様子も見られる。

東京の地下鉄でもエリア化が進んできたが、依然として楽天回線エリア外の(パートナー回線を掴む)線区もある(筆者調べ・2021年8月時点)

ところで、東京都23区名古屋市大阪市は当初から楽天回線エリアになっていたが、だからと言ってパートナー回線で使う Band 18/26 が不要ということでもない。

東京の地下鉄では2021年2月より順次エリア化が進められているようで、例えば右図の日比谷線・秋葉原駅は早かったが(2021年2月より楽天回線提供中)、依然として未整備の線区も少なくない。

よって、楽天モバイルを使うときは、パートナー回線にも対応している機種を選ぶ必要がある

東京都多摩地域と川崎市・横浜市は丘陵地に人口が密集しており、エリア整備しづらく、密に置局しないと電波の隙間ができやすい

また、楽天モバイルによる自前の基地局整備が進んだ地域から、両社の協議により順次ローミング契約が終了する。その最初の例として、2020年10月22日より、東京都武蔵野市、西東京市、小平市、町田市の各一部など、多摩地域でのローミング終了が予告された。 続いて2021年4月より、東京都多摩地域とさいたま市の広範、川崎市と横浜市の一部地域でパートナー回線(auローミング)が順次停波された。この影響がじわじわと現れており、エリアマップに色が付いていても全く使えない場所が出てきているので、併せて注意が必要だ。

なお、自宅で圏外になるユーザーには、フェムトセルを実質無料で貸し出して対応している。

楽天回線エリア

快適に使える場所と、混雑している場所がある(2021年2月現在)

東京都心部は当初より楽天回線エリア (4G LTE Band 3, 1.7GHz帯) だったが、当初は基地局近くの屋外の開けた場所で計測すると快適だったものの、1年近く経ってユーザーが増えたこともあってか、場所によって当たり外れが見られる。

例えば右図は、東京都中央区人形町の、上は甘酒横丁、下は水天宮前。わずか150mの距離で、どちらも電波状態は良好だが、使い勝手は大きく異なっている。

この時は、甘酒横丁にはヘビーユーザーがいたのだろうか、通信がかなり重くなっていた(これでもMVNOの混雑時間帯と比べれば快適だが)。すぐ隣の水天宮前では快適そのものだった。

もっとも、東京山手線内などの都心部は、比較的基地局密度が高く、混んでいる所でも概ね普通に使えるので、これでも恵まれている方だ。とりあえず今のところは、東京都心部の屋外でデータ通信を使いまくりたい人には快適だろう。

一方、都心以外(住宅地など)では、基地局密度が低い故に、エリアマップに色が付いていても電波が届かない場所が多い。運よく電波状況が良くても重くて使いづらいこともあり、実際に使ってみないと分からない。運次第だ。

パートナーエリア

パートナーエリア(au回線)の電波状況が良い場所で計測(2020年4月現在)

パートナーエリアでは原則として 4G LTE Band 18/26(800MHz帯)しか掴まないが、全国の au 4Gエリアで使えるので、電波状況が良ければ、実用上は困らないだろう。今のところ(自分でデータ高速モードをOFFにしたり、使い過ぎたりしなければ)制限されることも無いようで、快適に使える。

東京都心部など東名阪の楽天回線エリア内に居ても、地下鉄や地下街、ビル陰などに入るとパートナー回線(au)に切り替わるので、その時は良くてこんな感じだと思っておけば良いだろう。

パートナーエリアで使えるのは 4G (LTE) のみで、毎月5GBまで(超過すると上限1Mbpsに規制される)。今月どれだけ使ったかは「my 楽天モバイル」アプリで随時確認できる(後述)ものの、アンテナピクトが変わるわけではないので、切り替わったことが判りにくい。

建物の中など電波の弱い所では知らないうちに切り替わることがあるので、楽天回線エリアにいても必ずしも使い放題にはならない。使い放題だと思い込んで使い過ぎないよう注意したい。

尾瀬付近のエリアマップ auのエリアほぼそのままだが、実際には使えない所があった(au網のMVNOは使えた)

このほか、筆者調べでは、尾瀬では楽天モバイルのエリアマップにパートナーエリアとして掲載されているのに、使えない所があった(2020年10月時点、他の au MVNO SIM は使えた)。

イレギュラーな例だとは思うが、楽天モバイルのエリアマップに載っているパートナーエリアの中に、ローミング用の 440-53 に未対応の基地局があるようなので、念のため、山などに行く時にはUQモバイルや他のMVNO契約のSIMを利用する方が良さそうだ。

突然圏外になってしまったら?

パートナー回線を提供する au (KDDI) とのローミング契約は、東京23区、大阪市、名古屋市、混雑エリアを除く日本全国で、提供期間は2026年3月末まで。

つまり、東京都23区、大阪市、名古屋市を除く全国では、当面の間auの4Gエリアで利用できると期待されるが、楽天モバイルによる自前の基地局整備が進んだ地域から、両社の協議により順次ローミング契約が終了する

データ通信や音声通話に問題がある場所については、「my 楽天モバイル」アプリで簡単に報告できる

ローミング契約の終了により、建物内やビル陰などである日突然、使えなくなることも考えられる。実際、2021年4月には東京都多摩地域やさいたま市、川崎市、横浜市などでauローミングが打ち切られ、筆者の周りでも建物内などで使えない場所が続出している。

具体的なローミング終了エリアは、KDDI (au) のホームページで告知されている。

自宅や職場などでWi-Fiを使っている場合は、ローミングが終了して楽天モバイルが圏外になっても、「Rakuten Link」を使った通話・メッセージ送受信はできる。ただし、細かい話になるが、緊急通報やフリーダイヤル等への発信ができなくなってしまうので、自宅等で携帯電話しか持っていない人は要注意。

自宅で光回線を引いているなら、「#Rakuten Casa」を使うのも方法だ。

ある時間帯にデータ通信が遅くなる、公共施設やお店など特定の場所で使えないといった感想・要望は、「my 楽天モバイル」アプリを起動して、「ホーム」の下の方にスクロールすると「通話とデータ通信品質向上へご協力ください」という欄があるので、そこの「レポートを送る」をタップして送ることができる(右図)。特に返信は無く、改善状況もわからないが、そのぶん気楽に報告できる:)。

また、全く繋がらない等の電波状況に関する改善要望を受け付けるフォームも用意されているので、返信がほしい場合はこちらへどうぞ。 (自宅屋内だと「#Rakuten Casa」の設置を勧められると思うけれど)

楽天回線エリア内でも使えない楽天回線

楽天回線エリアになっていても使えない(パートナー回線しか掴まない)場所が多い(上図の地域では2021年2月時点で継続中→2021年5月にようやく解消に向かいつつある)

エリアマップで「楽天回線エリア」になっていても、使い放題になるとは限らない。 楽天モバイルは東京都23区内ではそれなりに基地局を打っているが、一歩外に踏み出すと途端にスカスカになるので、むしろ、使い放題になったら運が良いとすら言える。

エリアマップでは「楽天回線エリア」になっている駅前繁華街を歩き回っても、まるで楽天回線を掴まない(2021年4月下旬になってようやく改善したが、楽天回線エリアになって1年ほど、このありさまだった)

とりわけ分かりやすいのが、楽天本社から目と鼻の先の川崎市の平地部だ。多摩川のすぐ近くに HELLO CYCLINGサイクルステーションがあるので、そこで自転車を借りて多摩川を渡り、武蔵小杉駅方面に向かって住宅地の中を走ってみれば、楽天回線エリアのスカスカぶりを体感できるだろう(;_;)

右上図は楽天本社から目と鼻の先の川崎市の、エリア展開しやすい平地部のエリアマップ抜粋。濃い赤色の楽天回線エリアになって久しいが、実際に現地を歩いてみれば、多くの場所で楽天回線を掴まない

楽天回線エリア内でも楽天回線を使えず、パートナー回線しか掴まない(月間5GBに制限される)場所が多い(2021年2月時点、楽天モバイル公式対応機種で確認)

楽天本社と隣接する高津区では2021年4月にパートナー回線を切られたので、今は楽天回線しか掴まないが、世田谷区とは基地局密度が段違いで、建物の陰に入るとすぐに電波が弱くなり、東京都23区との基地局密度の落差を容易に実感できる(;_;)。DSDS対応機種を使って比較すると判りやすいが、同じ1.7GHz帯 (Band 3) でエリア展開しているワイモバイル(旧イー・モバイルのメインバンド)やドコモ(東名阪限定のサブバンド)と比べても、楽天のスカスカぶりが容易に実感できる。

続いて、隣の中原区へ行くとパートナー回線提供中だが、高層ビルが林立し多くの人が行き交う武蔵小杉駅付近でも使えなければ、低層住宅地の中にあって開けて見通しが良い等々力緑地付近でも使えない→2021年4月下旬に改善された。

それもそのはず、東京都23区内ではそれなりに頑張って基地局を打っているようだが、一歩外に出ると、例えば右上図で示した川崎市中原区には19しか基地局がないお粗末ぶりだ。

2021年2月時点。面積で中原区の2/3ほどの東京都荒川区には3倍の59の基地局を打つようなので、東京都23区以外のスカスカぶりがよく分かる。
屋外ではだいたい快適に使える中央区などに比べて、今の荒川区内が必ずしも快適とは言えないものの、少なくとも東京都23区内並みの使い勝手にするためには、単純計算で基地局を今の4~5倍まで増やす必要がありそうだ
DSDS対応機種に楽天モバイルと他社のSIMを入れて見比べてみると、東京都23区以外の楽天回線のスカスカぶりがよく判る(;_;)

こんな状況でエリアマップに色を付けていること自体、優良誤認に見えなくもないが、少なくとも同社の計画では見積もりが甘すぎることを裏付けている。

今はまだパートナー回線で辛うじて使えている(ただし5GBで規制される)が、この状況でパートナー回線が切られたら、屋外ではアンテナピクトが立ったところで使い物になるかは怪しいものだ。ましてやお店などに入ったらまず使えないので、おサイフケータイのチャージはできない、PayPay楽天ペイはまるで使えない、楽天ポイントカードアプリも使えないなど、日頃スマートフォンを使いこなしている人ほど不便を感じることになるだろう。

言い換えれば、普段あまり使っていない人なら、店内では通話しないから外に出て使えればいい、職場と電車に乗っている時と自宅でだけ使えれば充分という人もいるだろうから、1回線目・1GB未満は0円、3GB未満は980円、運よく使い放題の人は上限2,980円という新プランは、うまい落とし所だったのかもしれないね。

2021年4月中旬頃に、パートナーエリアの停波が本格化。東京都多摩地域とさいたま市の広範囲、川崎市と横浜市の一部地域でパートナー回線が停波された。この影響は顕著で、筆者の行動圏でも楽天モバイルが使えない場所がいっきに拡大した。

KDDIが「楽天モバイル向けローミングサービス提供エリア」を公表している。実際には、表示の更新から数週間遅れて順次停波されたようだ。
なお、ローミング終了地域でも、商業ビルの多い駅前繁華街など一部でローミングが継続提供されている。

屋外では辛うじて使えても、ちょっとビル陰や建物内に入ると圏外になったり、アンテナピクトが立っていてもデータが流れなくなる。お店に入ってモバイルSuicaの残高不足で追加チャージや、コード決済などが使えなくなっている。

楽天モバイルの基地局がスカスカなままパートナー回線を切られた首都圏近郊を中心に、他社では楽天モバイルからの乗り換えを促す営業施策を展開

東京都23区内と、そこから一歩出た多摩地域や川崎市などでは基地局密度が段違いで、大きな格差が生じている。筆者は他にも回線を持っているからいいが、正直、楽天モバイル単独で使いたいとは思わない。

神奈川県と千葉県の全域、埼玉県のほとんどの地域では、パートナー回線が2022年3月までに原則終了することになっているので、この1年間で、筆者のような経験をする人が続出しそうだ。

そもそも、最大出力160Wもの強力な基地局を適当な場所に立てて、計算上エリア化しただけでは、エリアマップに色を付けられても、使えるネットワークは出来ない。いかにバックホールを仮想化しようが革新的な料金プランを出そうが、都市部では小出力の基地局を密に打ってゆく必要があることに変わりはないのだから。

話は変わるが、こんなの住宅地で使ったら、近くに住んでいる人に健康被害が出るのでは?別途条件が付いているのかもしれないが、認める方もどうかと思う。

最初のうちは仕方ないと思うが、イー・モバイルの時代と違って今は他社網を使っているユーザーの目も肥えているだろうし、スマートフォンの用途も格段に多様化している。「一年無料」や「3カ月無料」が終わった後もこのスカスカぶりでは、スマートフォンを使いこなしている人ほど厳しい判断をせざるを得ないのではと思う。そうして、ほとんど使わない(≒月額料金が格安の)ユーザーと、楽天回線を占拠するほど使い潰すヘビーユーザーばかりが残ったら、当の楽天モバイルも厳しいのではなかろうか。(まあ余計なお世話か:))

ユーザー目線で言えば、パートナー回線を掴んでいるうちはさほど困らないし、ローミング停波後も少し移動すれば辛うじて通話・通信できることが多いので、月々1GB以内であれば無料で使える(1人1回線まで)安かろう悪かろう回線だと割り切って使う分には良いだろう。月々1GB以内で収まる人は、ほぼ通話とメール(と歩数計など)くらいしか使わないガラケー的な使い方をする人だろうから、店内で使えなくても、外に出て使えれば充分という人も多いと思う。

また、いざローミングが切られて我慢できないくらい不便になっても、MNP転出(番号そのままで他社に乗り換え)手数料も無料化されているので、他社に移れば済むことだ。それくらいに割り切って使うなら(安いので)おすすめだ。

少ない基地局がヘビーユーザーに占拠されていることも…

楽天回線エリアでも基地局密度が薄く、「使い放題」のせいか、混んでいることも多い

2020年秋以降、楽天回線エリアが地方都市に拡大しているが、濃い色の楽天回線エリア内にいても、基地局密度が低い上、「使い放題」を売りにしているせいもあってか、右図のように極端に遅い場所も散見される。近くにヘビーユーザーがいると、巻き添えで重くなってしまうのだろう。こうした当たり外れが大きいのも、楽天モバイルの注意点だ。

また、楽天回線エリア内に居ても電波状態が悪いとパートナー(au)回線に切り替わることがある。 楽天モバイルが販売する機種(Huawei nova 5T など)ではなるべく楽天回線を掴み続けるようファームウェアに対策が入っているようだが、それ以外の機種、例えば Xperia 5(SIMフリー版)などでは、楽天回線の電波が弱いとすぐにパートナー回線を掴みに行く

東京都心部など一部の例外を除き、楽天回線は電波が弱い所が多いので、そういう場所で使っていると楽天回線エリア内でもパートナー回線のデータ容量をあっという間に使ってしまうことになる。 「使い放題」に魅力を感じているなら、楽天モバイルが販売している機種を使うのが良いと思う。

楽天モバイルは自社エリアの拡大→パートナーエリアの削減に注力しているようなので、楽天回線のスカスカぶりは、あまり改善を期待できなさそう。楽天回線だけでまともに使えるようになるまでには、相当な時間がかかりそうだ。

楽天回線とパートナー回線の見分け方

都度「my 楽天モバイル」アプリを起動して楽天回線エリアとパートナーエリアを判別するよう案内されているが、このアプリは起動が遅く、メンテナンス休止も多い

とはいえ、月間3GBまでは月額1,078円で、概ね全国で使える。あまり使わない人や、楽天回線を安定して使える地域で生活が完結する人には、お得かもしれない。

パートナーエリア(au網)を含む。パートナー回線を切られた地域では突然使えなくなることもあるので要注意。もっとも、楽天モバイルは解約もMNP転出も無料なので、使えなくなったら他社に移れば良いだろう:)

一方で、実際に使ってみたら生活圏で楽天回線が使い物にならなかったり、パートナー回線に切り替わってしまって売り文句の「使い放題」「UN-LIMIT」(無制限)の恩恵がないなど、期待外れになる人もいるだろう。その場合は「3カ月無料」キャンペーン中に解約(MNP転出を含む)すれば費用はかからない(機種代と乗り換えの手間はかかるが、楽天ポイントをもらえる)ので、「3カ月無料」キャンペーン中に試してみることをお勧めする。

楽天回線も、パートナー回線も、スマートフォン上端の通知欄の表示は「Rakuten」のままなので、一見して区別がつかないのだが、「my 楽天モバイル]」というアプリ(Android版iOS版)を起動すると、どちらのエリアにいるか確認できるようになっている(右図)。

iOS版は2021年 8月27日配信開始のバージョン 6.310209.12899より対応。

この「my 楽天モバイル」アプリは、データ利用量が分かりやすく見られて、設定変更などの手続きもワンストップで出来るのは良いのだが、起動に時間がかかり、メンテナンス休止も多く、どちらの回線を掴んでいるかを判別するためだけに起動するのは煩わしい。掴んでいる回線は刻々と変わるのだし、せめて掴んでいる回線を表示する公式ウィジェットくらい用意しろよと思う。

ちなみに、筆者はバンド番号を確認できるアプリ(英語)を使って判別しているが、Android向けには他にも「LTE回線状況チェッカー」などが提供されているようなので、各自工夫して使おう(^^;。

楽天回線の使い勝手は、使い方はもちろん、住んでいる場所や行動範囲に大きく依存することになると思う。「3カ月無料」キャンペーンを利用すれば機種代金以外に費用はほとんどかからないので、まずはこの無料期間中に、生活圏で使えることを確認するのが良いだろう。

料金プラン

2021年4月から「Rakuten UN-LIMIT VI」に自動アップグレードされた
料金段階制プランで、使わない人は0円から

Rakuten UN-LIMIT 料金プランは「Rakuten UN-LIMIT VI」(らくてん アンリミット シックス)1つのみで、実にシンプル。契約期間の縛りや契約解除料も無い。

2021年 1月29日に発表された新プランだが、既存の「Rakuten UN-LIMIT V」契約者も2021年4月1日より自動移行し、新プランが適用されている。楽天モバイルのプランはサービス拡充に伴い「Rakuten UN-LIMIT」→「Rakuten UN-LIMIT 2.0」→「Rakuten UN-LIMIT V」→「Rakuten UN-LIMIT VI」と切り替わってきたが、利用者は意識する必要なく、自動で新しいプランに移行している。

2021年3月までは3,278円(税別2,980円)均一だったが、4月からは税別2,980円を上限とする段階制になり、使ったデータ量に応じて、3GBまでの月は1,078円(税別980円)、20GBまでの月は2,178円(税別1,980円)に値下げされた。

「my 楽天モバイル」アプリやWebサイトで、1回線目無料や、月間データ使用量などを確認できる(2021年4月下旬リニューアル後の画面、Android版)

また、1回線目に限られるが、1GB未満の月は0円(無料、ユニバーサルサービス料・電話リレーサービス料も無料)になった。

ただし、Rakuten UN-LIMIT VI より「※ご契約1回線目において、一定期間以上回線のご利用がない場合は、回線の利用停止または解約をさせていただく場合がございます。」との但し書きが追加された。さらに、1回線目が180日間(およそ半年)使われなかった場合は、事前通知の上で利用停止にできるよう、契約約款が改定される。SPU目当てで契約して寝かせるつもりの人がいるか知らないが、そういう人は気をつけよう(^^;

無料で維持するにしても、寝かせるのではなく、例えばDSDS対応機種(eSIM対応の iPhoneReno5 A など)に入れて「Rakuten Link」の無料通話を使うようにするなど、ほどほどに使う形で維持するのが得策だと思う。

楽天回線/パートナー回線/海外ローミングの別や速度制限の有無にかかわらず、データ利用量に加算される。つまり「データ高速モード」をOFFにして使った分や、パートナー回線の5GB超過後に1Mbps制限された状態で使った分も課金対象となる。ただし、「Rakuten Link」のメッセージ送受信・電話の受発信に使った分と、データチャージ分の利用は除外されるという。
こうなると、「Rakuten Link」(通話・メッセージ)以外でパートナー回線を3GB以上使っており、通話をあまりしない人は、「一年無料」終了後はUQモバイルpovoなどに移る方が得策かもしれない。
ご利用中の楽天モバイル回線のうち、課金開始日(サービスが利用開始になる日)が最も古い回線が1回線目となります。また、利用月の月初にどの回線が1回線目に該当するかを判断します。」とされている。
つまり、複数回線契約していて1回線解約した場合、翌月からは自動的に他の回線に適用される。半面、1GB未満0円にしたい回線を選ぶことはできない。
ちなみに、2021年4月以降、1回線目とそれ以外を「my 楽天モバイル」で確認できるようになった(右図)。

なお、楽天モバイルではユニバーサルサービス料が請求されていなかった(楽天モバイルが負担していた)が、2021年7月利用分(8月請求分)より請求が始まる。併せて電話リレーサービス料の請求も始まる。

ただし、「一年無料」「3カ月無料」キャンペーン適用中の回線と、1回線目のデータ利用量が1GB以下の月(プラン料金が0円となる月)は請求されない(楽天モバイルが負担する)。

楽天は将来にわたって1つのプランしか出さない

2020年 3月 3日の発表の場で三木谷氏が「楽天は将来にわたって1つのプランしか出さない。プランが増えてわかりにくいことにはならない」と言明したそうだが、今のところ、その公約は果たされている

2021年4月からは「Rakuten UN-LIMIT VI」(らくてん アンリミット シックス)にアップグレードされ、既存契約者も自動移行した。他のキャリアでは既存契約者は旧プランに据え置いて、プラン変更手続きしないと損になることも多い業界慣行があるが、楽天ではお得な新プランが自動適用になっているので、その面では安心して利用できる。

2021年3月までの税別2,980円均一の完全定額料金プランでは、旧楽天モバイル (MVNO) の「スーパーホーダイ」相当の料金にはなっていたが、少容量の利用者にはメリットが無かった。4月からの段階制の導入により、少容量の旧「組み合わせプラン」利用者にも移行のメリットが出てきた。

また、2021年4月下旬よりiPhoneも公式対応になったので、これまで楽天モバイルMVNOを利用していた人も、楽天回線に乗り換えを検討すると良さそうだ。

例外として、2019年9月までに楽天モバイルMVNOサービスを契約して継続中の場合は、2020年4月以降も現在のプランを継続しつつ楽天回線を利用できるとされている。しかしその公約は果たされないまま、旧MVNOプランよりも安い「Rakuten UN-LIMIT VI」が登場したことで、旧MVNOプランを使い続ける意味は失われた。

データ通信

一般向けサービス開始直後の日曜日、4月12日の昼間に測定。気になる通信速度は、混んでいるためか、基地局密度が低いためか、あまり伸びず、RTTの遅さも気になる。実際にChromebookのアップデートなどにも使ってみたが、もっさり感があった。やはり「使い放題」目当てに契約した人で混んでいるのだろうか。

基本料金は月額上限 3,278円(税別 2,980円)で、楽天回線エリアでは無制限で4G/5Gデータ通信を使い放題。どこぞのauと違ってテザリングも使い放題。

平日の夕方に基地局の近くで計測するとこんな感じ。通信速度はともかく、RTTが遅い。途中が混んでいるのかな?

ただし、楽天自社回線も1日あたり10GB以上使うと規制が入るという情報もある。一般的なモバイル利用で1日に10GBも使うのは至難の業だが、自宅の光回線の替わりや業務で使うことを考えている人は考慮しておくべきだろう。

楽天回線が圏外になる地域や地下・ビル内などでは自動でローミング(同社が「パートナーエリア」と呼んでいるau網)に切り替わるが、ローミング利用は月間5GBまでに制限されている

パートナーエリアで使えるデータ容量は 1ヶ月あたり 5GB までが基本料に含まれており、550円/1GB で追加することもできる。払わなくても、ローミング時のみ上限1Mbpsに制限されるが引き続き使える。楽天回線は使い放題。

IPアドレスはデュアルスタックになっており、IPv4アドレス(プライベート)とIPv6アドレス(グローバル)を同時に利用できる。 IPv6アドレスは 240b:c000::/24が使われている(2020年 4月 9日現在)。

楽天回線のSIMカードを入れるとAPNは自動設定されるが、IPv6を使えない場合は、まずはWebブラウザで https://test-ipv6.com/ を開いてみて、IPv6が有効になっていないようならば、アクセスポイント名(APN)の設定を開き、APNプロトコル、APNローミングプロトコルの両方が IPv4/v6 になっているか確認しよう。

国際ローミング(データ通信)

データ通信の国際ローミングは指定の66ヶ国・地域で利用できる。

データ容量は毎月2GBまでが基本プランに含まれている(国内パートナーエリア通信量とは別計算)。追加のデータチャージは550円/1GB(税込)。

Android標準搭載の通話アプリを使って VoLTE 通話にも対応しているが、Link アプリを使わずに通話発信すると従量課金されるので気をつけたい

通話

Rakuten Link」という専用アプリを使うと、国内通話かけ放題、国内SMS送信も無料になる。

Linkアプリを使わず、スマートフォン標準搭載の通話アプリを使うと VoLTE 通話になり従量課金される(30秒20円+税)ので注意しよう。

着信転送留守番電話は標準対応(無料、転送通話料は22円/30秒の従量課金)。

しかし、MVNO時代には使えた番号通知お願いサービス」「番号通知リクエストサービス」「番号非通知ガードサービス」に相当する機能が、楽天モバイルでは未提供。MNOになって劣化してしまったのは残念だ。

また、これも地味に不便なのだが、通話中の保留ができない(網側で保留音が設定されていない)。VoLTE通話でも Rakuten Link でも保留ができない。

なお、Rakuten UN-LIMIT に含まれる「国内通話かけ放題」は Link を使った場合に限られるLink アプリを使わずに通話発信すると従量課金(22円/30秒)になるので注意したい。

特に iPhone を使っている人は、2021年 6月15日→24日→ 7月 6日より順次iOS標準電話アプリで通話着信するようになったので、折り返し通話発信するときにうっかり課金されやすいから要注意だ。

着信時の通話料は相手側が負担しているので、VoLTEを使っても特段の料金はかからない。

また、各種ポイント進呈キャンペーンの条件に Rakuten Link の利用(申し込みの翌月末までに、Linkアプリを使って通話10秒以上とメッセージ送信1回以上)が必須になっている。

その他、詳しくは #Rakuten Link を参照

10分通話かけ放題

「Rakuten Link」を使わずに通話発信したい人向けに、1回あたり10分以内の国内通話がかけ放題、国内SMS送受信が使い放題になる「10分(標準)通話かけ放題」オプションが月額1,100円で提供されている。

10分定額で1,100円は高いと思うか、1GB以下は基本料0円と併せて考えると安いと考えるかは微妙なところだが、iPhoneやガラホなどの「Rakuten Link」を使えない機種を使っている人には一考の価値ありだろうか。

ただし、楽天モバイルは圏外になりやすく、当然ながら圏外になると通話できなくなってしまう。また、データ使用量が1GBを超えると計2,178円(3GBまで、10分定額込み)になってしまうことを加味すると、あまり安くもないかなという気もする。

他社では例えばLINEMOミニプラン(3GB)+5分定額が1,540円(1年間はキャンペーンで990円)で使える。ソフトバンク網は街中ではほぼ圏外の心配無用。着信転送や留守番電話などの通話機能が使えないので痛し痒しではあるが、料金は1回あたりの通話時間が短い人にはLINEMOの方が安くなる。

また、楽天の通話かけ放題オプションは解約手続きするとすぐに使えなくなるが、料金は月末まで満額請求される。他社では月末まで使える(解約予約になる)ことが多いが、楽天の通話定額は要注意。

国際通話

国際通話(日本から海外への発信)は従量課金だが、月額980円(税別)で指定の66ヶ国・地域への通話料が無料になる「国際通話かけ放題」オプションも用意されている。これはLinkアプリを使わなくても対象になる。

ただし、海外ローミング中に通話するにはLinkアプリが必要。 海外ローミング中は、Android / iPhone に標準搭載されている電話アプリは使えない。

iPhone に限り、2021年 6月15日→24日→ 7月 6日より海外でもVoLTE着信になり、着信通話料を課金される

ちなみに、海外からLinkアプリを使って日本向けに通話する場合は、日本国内にいる場合と同様の扱い(「国際通話かけ放題」オプション不要)になる(Linkの通話はIP電話なので)。

SMS、+メッセージ

SMSは標準で使える。

Androidでは、楽天モバイルが提供する「Rakuten Link」の利用が推奨されている。Linkアプリを使ったSMS送受信は無料

iPhone では2021年 6月24日 7月 6日以降順次、SMSは送受信ともにiOS標準アプリを使う仕様に改められた。iPhone でのSMS送信は従量課金される。iPadでは使えない。

ちなみに、他社で標準サービスになりつつある「+メッセージ」(プラスメッセージ)には、楽天は対応する予定はないそうだ

Linkアプリを使うと、相手が楽天モバイル以外でも無料。スマートフォンに標準搭載されているアプリや他のSMSアプリを使うと従量課金になるので要注意。
「+メッセージ」と「Rakuten Link」は同じRCS規格を使っているので技術的には相互接続できるはずだが、現時点で相互接続されておらず、またその予定なども表明されていない。他のMNO3キャリアが提供する「+メッセージ」が各MVNOにも順次開放されているため、楽天だけが孤立する構図になっている。

MMS、キャリアメール

MMSや、いわゆる「キャリアメール」に該当するサービスは無い

MVNO時代には @rakuten.jp メールアドレスが提供されていたが、「Rakuten UN-LIMIT」ではメールアドレスは提供されない

もっとも、Androidスマートフォンの利用にはGoogleアカウントの作成が事実上必須になるので、無料で使えるGmailアドレスを使うのが良いだろう。

iPhoneではiCloudメールを無料で作成できる。

MVNOから切り替えた人は、すでに使っている「Rメール」(旧・楽天メール)アドレスを引き続き利用できる。なお、「楽天メール」は2021年 6月 1日より「Rメール」に改称された。

ETWS

緊急速報メール(ETWS)にも一応対応している。

ただし、まだ対応している自治体は少ない(楽天回線エリア内でも未対応の自治体がある)。

また、パートナー回線を掴んでいるときはau網のETWSを受信することがある。

コンテンツ関連

LINEの年齢確認は、バージョン11.4.0より対応している。 Android版は2021年 3月17日に、iPhone(iOS)版は 3月29日に公開されているので、アプリをアップデートすれば利用できる。

支払い方法

クレジットカード口座振替に対応しているが、クレジットカード以外では手数料がかかるので、特段の理由がなければクレジットカードを利用する方が良い。

デビットカードは「楽天銀行デビットカード」「スルガ銀行デビットカード」が使えると案内されている。

また、楽天モバイルではキャリア決済の利用をクレジットカード払いの人のみに制限している

他のキャリアと違って楽天モバイルでは与信をせず、キャリア決済が使われると都度クレジットカードに請求する仕組みになっているためと思われる。

クレジットカード払いの場合に限り、楽天ポイントを支払いに充てることもできる。

ちなみに、支払いに楽天カードを使うと、機種代金の分割払い(48回まで)手数料が無料になる特典がある(楽天カード以外で機種代金を分割払いするとカード会社所定の金利・手数料がかかる)。

選べる電話番号サービス

「Rakuten UN-LIMIT」の新規契約(MNPを除く)時に、電話番号の下4桁を任意に指定できる。指定した下4桁の番号候補が複数表示されるので、その中から希望する番号を選んで新規契約する。追加手数料1,100円かかるが、覚えやすい番号を使いたいといったときに嬉しいサービスだ。

1111などの同じ数字や、1234などの続き番号は指定不可。

なお、「選べる電話番号サービス」を使わずに新規契約する場合も、電話番号の候補が複数表示されて、その中から選ぶことができる。気に入った候補が無ければ再表示しながら選ぶことができる(この場合は追加手数料不要)。

他社では一方的に番号が割り当てられることが多いが、気に入らない/覚えにくい番号が割り当てられても愛着が湧かず、使わなくなることがあるので、選べる一手間をかけることで、長く使える番号を取得できる、お互いに良いサービスだと思う。

なお、同様のサービスはかつてイーモバイルやウィルコム(現在のワイモバイル)が提供していたが、今は提供されていない(ただしシステム上、設定は可能で、下4桁を指定させてもらえるワイモバイルショップがある。料金不要)。

ZERO宣言

Rakuten UN-LIMIT では当初より解約金が0円だったが、2020年11月 4日からは契約事務手数料とMNP転出手数料も撤廃された。これで加入時も、番号そのままで他社へ移るときにも、手数料や違約金等が一切かからなくなった。他にもSIMカード交換手数料・eSIM再発行手数料などが無料化されており、これらの施策を同社では「ZEROゼロ宣言」と呼んでアピールしている。

なお、口座振替手数料など無料化されていない手数料もある。

ポイント・キャンペーン

プラン料金3カ月無料キャンペーン

楽天モバイルは1人1回線のみ、毎月1GBまで無料で使えるが、1GBを超えても最初の3ヶ月は月額無料で使えるキャンペーンが実施されている。

プラン料金(月額基本料)とユニバーサルサービス料・電話リレーサービス料が無料になるので、別途機種を購入したり、通話料や追加データチャージなどを使った場合はその分の費用はかかるが、楽天回線は使い放題、パートナー回線も5GBまで使える(5GBを超えると1Mbpsに規制されて使える)。

「Rakuten UN-LIMIT VI」を新規申し込み、MNP転入(番号そのままで乗り換え)、楽天モバイルMVNOからの移行、いずれも対象になるが、1人1回線までなので、複数回線契約する人や、過去に#「一年無料」キャンペーンなどを利用したことのある人は対象外。

終了日未定の恒常キャンペーン。3ヶ月以内に解約(MNP転出を含む)すれば無料なので(機種を購入した場合は、機種代金の支払いは継続する)、試してみて電波が入らなくて使いづらい場合はすぐに他社に出てしまえば良い。

ahamopovoLINEMOなどの新プラン・ブランドが続々登場しているが、これらに乗り換える前に楽天モバイルを試してみても良いかもしれない。

新規契約・本体購入でポイント還元キャンペーン

Rakuten UN-LIMIT VI を初めて契約した人に5,000ポイント還元キャンペーンが常時開催されている。楽天モバイルでは契約事務手数料や解約金などが発生しないので、まだ Rakuten UN-LIMIT V を利用したことのない人は誰でも5,000ポイントもらえることになる。

 また、他社から乗り換え(MNP転入)限定で、通常の5,000ポイントに加えて、さらに15,000ポイントもらえるキャンペーンが始まった(2021年 6月18日より、終了日未定)。初めての人限定(解約済みでも過去に利用したことのある人は対象外)、楽天モバイル (MVNO) からの移行は対象外、後述の機種購入に伴うキャンペーンとの併用不可といった条件があるので、他社で購入したiPhoneやSIMフリー機種を持ち込み契約する人に恩恵がありそうだ。

主に既存のiPhoneユーザー向けに訴求されているようだが、Androidも持ち込み契約は対象になる。SIMフリーのDSDS(DSDV)機種を使って、楽天モバイルの0円維持・無料通話の恩恵に与りたい人には朗報と言えそうだ:)。

 一方、新規契約と同時にスマートフォン対象機種を購入すると追加でポイント還元を受けられる機種もある。例えば、楽天モバイル・オリジナルの Rakuten Hand(一括税込20,000円)を購入すると、19,999円還元されて、実質1円で購入できる。新規契約とともに機種変更したい場合には同時購入がお得だ。

ただし、機種購入に伴うポイント還元と、前述のMNP転入によるポイントプレゼントは併用不可なので、MNP転入の人はあえて楽天の機種を買わずに、他社で Reno5 A などのDSDS対応SIMフリー機種を買って持ち込む方が良いかもしれない。

同社製品に限らず、他社製品も利用できるし、SIMフリーおよびSIMロック解除済みの iPhoneや Pixel の eSIM も対象になる。まだ楽天モバイルや eSIM を使ったことのない人のお試しにも良さそうだ。

ただし条件として、回線開通後、申し込みの翌月末日までに Rakuten Link アプリを使って通話(10秒以上)メッセージ送信(1回以上)をする必要がある。 Rakuten Link を利用できないLTE内蔵パソコンや、手持ちのモバイルルータ等で使う場合には気をつけたい。

モバイルルータをセット購入すると Rakuten Link の利用が免除されるので、新規契約とセット購入で実質0円キャンペーン実施中の「Rakuten WiFi Pocket 2B」をセット購入しておくと、わざわざ Rakuten Link を使わなくてもポイント還元を受けられる。
または、手持ちのスマートフォンのSIMロックを解除して、一時的に入れて Rakuten Link を使ってもよい。

キャンペーンで還元される楽天ポイントは 6ヶ月の期間限定ポイントなので、使い忘れに注意しよう。と言っても無理に楽天市場(通販)で買う必要はなく、楽天ポイントカードを作って街中での買い物に使うこともできるし、楽天ペイアプリを使ってコンビニ等で使うこともできる(期間限定ポイントはEdyやSuicaへのチャージには使えない)。

楽天ポイント

楽天経済圏」などと喧伝されることも多い「楽天ポイント」だが、楽天モバイルでは新規契約時以外に今のところ目立った特典はない。

楽天モバイルの支払い額、税別100円につき1ポイント貯まるが、「3カ月無料」キャンペーン中は支払いが無いので貯まらない(ただし従量通話料やデータチャージなどを使った分は対象になる)し、「3カ月無料」キャンペーン終了後も月々0~29ポイントなので、あまりお得感はない。

楽天モバイルを契約中は「楽天SPU(スーパーポイントアップ)」対象になり、楽天市場のポイントが+1倍になるが、競合のワイモバイルYahoo!ショッピングで常時+2倍になるのに比べて見劣りする。

このほか、2021年 4月からは Androidのキャリア決済を2,000円分以上利用すると SPU +0.5倍になる。

Google play キャリア決済で10%還元キャンペーン

 Google play で楽天モバイルのキャリア決済を使うと、10%分の楽天ポイント還元キャンペーンが恒常開催(終了日未定)されているので、Androidでアプリ内課金をよく使う人にはお得だ

キャリア決済利用分には、通常の楽天ポイント付与は対象外。このキャンペーンは終了日未定で実質恒常開催されているが、キャンペーン終了後はポイント還元ゼロになる。

利用方法は、まず「my 楽天モバイル」にログイン→契約プランを表示→キャリア決済の「設定」をタップ→キャリア決済をONにする→月額利用可能額を設定。 ⇒詳細

初期の月額利用可能額は20万円になっている(20歳以上の場合)。いつでも簡単に変更できるので、使い過ぎや誤購入を防ぐためにも、必要額+α程度に下げておこう。
Google play ストアでの設定方法

続いて、楽天回線を利用中の Android 端末の「Play ストア」を起動し、左上の (三本線)をタップ→「お支払い方法」をタップ→「楽天モバイル の決済を利用」をタップ→画面の指示に従って操作→「お支払い方法」に「楽天モバイル (自身の電話番号)」が表示されれば、使えるようになっている。(右図)

このとき、「※楽天モバイルキャリア決済設定時に、SMS送信料3円のご請求が発生します。あらかじめご了承ください。」と注記されている。→【楽天モバイル キャリア決済】身に覚えのないSMSが送信されている

都度購入(支払い)の際に選択を忘れずに

支払い方法だが、都度決済(1クリックで購入)で使いたい場合は、支払い方法(右図の赤部分)に楽天モバイルを選択する必要がある

Google play 残高が優先して使われるようになっている。Google play 残高が登録されていない場合など、最初から楽天モバイルが選ばれていることもある。

マルチSIM(eSIMを含む)対応機種で楽天モバイル以外の回線を選択していると、楽天モバイルのキャリア決済を使えないので、この場合は端末のモバイルネットワーク設定を開いてデータ通信を楽天モバイルに変更し、再起動してみる。

楽天回線を使っているのにキャリア決済が使えない場合は、「my 楽天モバイル」アプリを起動してみよう。これがメンテナンス中になっていると、キャリア決済も使えないことが多い。

定期購入は「メイン」と「予備」の支払い方法を個別に指定できる

定期購入(毎月継続課金が発生するサービス)で使いたい場合は、「Play ストア」を起動し、左上の (三本線)をタップ→「定期購入」をタップ→利用したいサービスをタップ→「メインのお支払い方法」を「更新する」→「楽天モバイル (自身の電話番号)」を選択(右図)。

定期購入は一度選択しておけば、以降は設定不要で決済される(当然ながら回線を解約したときには再設定が必要になる)。

例えば Microsoft 365 Personal は家電量販店などでも購入できるが、Androidで買うと月額909円とお得な上に、楽天モバイルキャリア決済で支払えば10%ポイント還元で、毎月90ポイント還元されてお得だ。

また、日経電子版は日経で契約すると月額4,277円(税込)だが、日経電子版 for Google Playは4,300円(同)で、ここから10%還元になればお得感がある。 たまに数百円の買い切りアプリを購入する程度ではあまりお得感は無いが、サブスクリプションやゲームなどを毎月数千円単位で使っている人にはお得になりそうだ。

ただし、「my 楽天モバイル」がメンテナンス休止している時はキャリア決済も使えなくなる。メンテナンス休止は不定期に、夜間を中心に頻繁に実施されている。定期購入が夜間に更新される場合、支払いができず定期購入を更新できない(予備の支払い方法を設定している場合は、予備の方に請求が行く)ことがあるので要注意。最初に定期購入した時と同じ時間帯に更新されることが多いようなので、なるべく昼間~夕方に開始すると良さそうだ。

付与されるポイントは 6ヶ月の期間限定ポイントなので、使い忘れに注意しよう。と言っても無理に楽天市場(通販)で買う必要はなく、楽天ポイントカードを作って街中での買い物に使うこともできるし、楽天ペイアプリを使ってコンビニ等で使うこともできる(期間限定ポイントはEdyやSuicaへのチャージには使えない)。

ちなみに、楽天モバイルでは料金をクレジットカードで支払っている人のみ、キャリア決済を利用できる。キャリア決済が利用されるとその都度、クレジットカード会社に請求が行く仕組みになっているためで、他社と違い、楽天モバイルでの与信が不要になっている。楽天銀行などのデビットカードを登録している場合は、残高が無いとキャリア決済を使えないので気をつけよう。

なお、楽天カードを使うと+1%還元が謳われているが、これはクレジットカード利用額に対するポイント付与なので、他社の高還元クレジットカードを使っている場合は、あえて変える必要は無いだろう。

Google play でキャリア決済を有効にする際にエラーが出る場合の対策

「OR-DVASA2-02」エラー

Google play で初回キャリア決済を有効にする際に「OR-DVASA2-02」エラー(右図)が出る場合は、「my 楽天モバイル」でキャリア決済がOFFになっているか、楽天モバイルの支払い方法がクレジットカード以外になっている、マルチSIM(DSDS/DSDV)対応機種で複数回線を併用している場合などが考えられる。

マルチSIM(DSDS/DSDV)対応機種で登録する際は、Google play がSMSを送って認証するときに、楽天モバイル以外の回線に認証コードを送ってしまう(当然エラーになる)ことがあるので、その場合は一旦スマートフォンの電源をOFFにして、楽天モバイル以外のSIMカードを外して再度電源ONにし、Google play のキャリア決済を有効にして、定期購入で楽天モバイルを選択してから、再び電源を落としてSIMカードを元に戻すと良い。

データSIMを楽天モバイルに変更してもキャリア決済を選択できない場合は、一度端末の再起動を試してみる。

Rakuten Link

Linkアプリで通話発信 保留ができないのが地味に不便

楽天モバイルの通話方式は、VoLTERakuten Link(らくてん リンク)の2種類が提供されている。

このうちVoLTE通話は従量課金される(通話無料の対象外)。詳しくは#通話を参照。

Rakuten Link」アプリを使う通話はIP電話の仕組みを利用しており、通話かけ放題(一部番号を除き通話料無料)の対象になり、楽天回線が圏外でもWi-Fiで利用できる。利用するには専用アプリ(Android版iPhone版が必要になるが、SIMフリー端末や他社端末にもインストールして利用できる。

iPhoneの対応機種iOS 13.5.1以降を搭載した iPhone XS 以降の機種(2020年12月時点、iPhone SE 第2世代を含む)iOS 14.4以降を搭載した iPhone 6s 以降の機種(2021年 4月更新、iPhone SE 第1世代を含む)。
2020年10月下旬よりパソコン (Windows / Mac) 向けLinkアプリも提供予定と発表されていた。実際に使えるようになればテレワークにも便利そうだが、2021年5月時点で未提供(遅れているそうだ)。
2021年3月より、楽天グループの通信以外のサービスが順次追加されている

また、メッセージングサービス (RCS) も搭載しており、楽天モバイル加入者同士のメッセージ送受信は無料。

Android版に限り、他社携帯電話へのSMS送信も無料でできるようになっている。

「+メッセージ」とは接続していないため、他社ユーザーとのRCSメッセージ交換はできない。他社回線から楽天回線へメッセージを送る際はSMS経由になり有料。どちらもRCS規格を使っているので技術的には相互接続できるはずだが、相互接続する予定などは表明されていない。「+メッセージ」はMNO3キャリアおよび各MVNOにも順次開放されているため、楽天だけが孤立する構図になっている。

同アプリの解説には「※国内、または海外ローミング用データ容量を消費しません。」と明記されており、楽天モバイルのパートナ―エリアや海外ローミング時にもデータ容量を気にせず利用できる。

このほか、楽天ポイントカード楽天ペイなど、楽天グループの各種サービスが順次追加されている(2021年3月より)。

別途配信されている(楽天モバイルオリジナル機種にはプリインストールされている)これらのアプリと併用できるが、ポイントカード機能はLinkアプリでログインしてから数日は使えないなど、個別に制限があるものもある。 (正直、邪魔。ごちゃごちゃするので、あまり通信に関係のない物を追加してほしくない…)

iPhoneでは使えなくなった

ただしiPhone版では、2021年 6月15日→24日→ 7月 6日より通話着信とSMS送受信ができなくなった

iPhoneでは通話はiOS標準の電話アプリで着信するので、折り返し通話発信する時にいちいち Rakuten Link に切り替えないと通話料を課金される。

また、Linkアプリのメッセージ機能は楽天モバイル同士でしか使えなくなり、事実上ほとんど使えなくなった。他社回線宛のSMS送信は有料になるので注意しよう。

これに伴い、iOS標準アプリでの10分以内の通話とメッセージが使い放題になる「10分(標準)通話かけ放題」オプションが月額1,100円で提供されるようになった。

しかし10分定額にしては高額で、これを付けると楽天モバイルの割安感が失われてしまうような気もするが、通話料がかさんで気になっていた人は検討すると良いだろう。

Rakuten Link の開通手続き(アクティベート)

(2021年8月現在、詳しくは「Rakuten Linkのご利用方法」を参照)

Rakuten Link アクティベート時に電話番号の確認画面が出るが、Dual SIM 機やeSIM搭載機ではこの番号が違っていることがあるので、その場合は Rakuten UN-LIMIT 契約の番号に書き換える
  1. Google play を開いて「Rakuten Link」アプリをインストールする
  2. 位置情報提供協力のお願い」を承認または拒否する(拒否しても利用できる)
  3. 品質改善と最適な広告配信へのご協力のお願い」を承認または拒否する(拒否しても利用できる)
  4. 楽天IDでログインする
  5. ストレージへのアクセスを許可する
  6. 写真と動画の撮影を許可する
  7. 音声の録音を許可する
  8. 電話の発信と管理を許可する
  9. 位置情報へのアクセスを許可または拒否する
  10. 連絡先へのアクセスを許可する
  11. 携帯電話番号の認証画面が出るので、表示された電話番号が自分の Rakuten UN-LIMIT 契約のものであることを確認して「確認」をタップ(右図)
    Dual SIM 機で2SIM側やeSIMを使っていると他の番号が表示されることがあるので、その場合は Rakuten UN-LIMIT 契約の番号に修正する。その後、キーボードが表示されていると「確認」ボタンを押せないので、キーボードの「×」や「戻る」を一度だけタップしてキーボードを消す。
  12. しばらく(数十秒から1分以内)待っていると認証コードがSMSで送られてきて、自動で認証される。自動で認証されない場合は、送られてきた認証コードを手入力する。
  13. 名前(チャットで使われる)を入力。愛称などで可。
  14. Rakuten Link をアンインストールする際は、必ずログアウトしてから、アンインストールしてください。ログアウトせずにRakuten Linkをアンインストールした場合、通話機能やSMSの送受信が使用できなくなる場合があります。」と警告されるので確認する(しれっと恐いことを要求されるなぁ…後で混乱しそう)←表示されなくなったみたい

これで開通手続き完了。

なお、開通試験サービス(通話料無料)の番号は 111 で、au (KDDI) と同じ番号。

承認するとログが記録され、1日1回程度送信される。送信時の通信料が発生する。楽天回線圏内であれば使い放題だが、課金対象データ量に加算されると考えられる。後から位置情報の提供を拒否したい場合は、Androidの設定から、位置情報の許可を取り消すよう案内されている。【設定 > アプリ > Rakuten Link > 権限 > 位置情報 の許可を取り消す】

Rakuten Link の注意点

当初は様々な不具合が頻発していたが、開始から1年経った2021年3月頃までに、目立った不具合は概ね解消された。

しかし、2021年8月時点で着信転送が使えない等の不具合が再発しており、さらに通話品質も大きく劣化し、使いづらい状態が続いている。

こちらの声や相手の声が大きく遅延する、途切れる等が頻発している。アプリに表示される通話品質が「悪い」「不良」が頻発。

なお、Rakuten Link の不具合については専用の問い合わせフォームが用意されており、チャットサポートで問い合わせてもフォームに誘導されるので、最初から専用のフォームで問い合わせる方が良い。

また不具合以外にも、仕様上の様々な注意点がある。

【不具合】留守番電話が無効にならない、着信転送が使えない

2021年8月時点で、eSIMで新規契約した回線で着信転送を設定しても無視されて、楽天モバイルの留守番電話サービスに転送され続ける不具合が出ている。

問い合わせたところ、楽天モバイルでも不具合を認識しているとの回答があったが、障害情報のお知らせには掲載されていない。しかも解消の目途は立っていないようで放置されている。

筆者が試してみたところ、SIMカードの変更手続き(eSIM→eSIM、要はeSIMの再発行、無料)をしたら、着信転送が動作するようになった。他の人もそれで不具合解消するのか、そもそもどうしてそうなるのかも不明。

緊急通報やフリーダイヤルへの発信不可

緊急通報を含む3桁特番、0120などの着信課金番号0570ナビダイヤルなどへの通話発信は、Linkアプリを使っても自動で VoLTE 通話に切り替わる。

自宅や職場などのWi-Fiを使う場合は、ローミングが終了して楽天回線が圏外になっても、「Rakuten Link」アプリを使えば、通話・SMSを使える。これをメリットのように紹介している記事が散見され、たしかに一理あるのだが、細かい話になるものの、緊急通報フリーダイヤル等への発信ができなくなってしまうので、自宅等で携帯電話しか持っていない人は注意しておく必要がある。

無料通話対象外の番号あり

他社の通話定額プラン・オプションも同様だが、05700180 から始まる電話番号(ナビダイヤル、テレドーム、テレゴング)はLinkアプリを使っても無料通話の対象外になる。0570から始まる番号はよく使われているが、他の番号が併記されていることが多いのでよく確認し、うっかり0570に発信しないよう注意したい。

また、3桁特番#特番への通話はLinkから発信してもVoLTEに切り替わるため、やはり無料通話の対象外になる。

#特番は他の一般的な番号も公開されていることがあるので(例えば #7119 → 03-3212-2323)、都度確認して、他の番号にかけるようにしよう。

ただし、117(時報)は Link からつながるようになっていた。昔はつながらなかった(VoLTEに回された)けれど…

詳しくは「[Rakuten Link] Rakuten Linkで発信をしても、通話料が発生する電話番号を教えてください」を参照。

デフォルトの電話アプリに指定できない機種がある

楽天モバイル公式対応機種の Huawei nova 5T では、無料通話に必須の「Rakuten Link」アプリを、デフォルトの電話アプリにすることができない

Androidでは、OSの設定変更により、Rakuten Link を標準の電話アプリとして使うことができる。 【設定 > アプリと通知 > デフォルトアプリ > 電話】

機種により、「アプリと通知」が「アプリ」になっていたり、「デフォルトアプリ」が「標準のアプリ」になっていたりと、表記のふれがある。

ところが、楽天モバイル公式機種の Huawei nova 5TOPPO Reno5 A などでは、通話デフォルトアプリの一覧に Rakuten Link が表示されない(右図)。

他の通話アプリは選択できるので、Rakuten Link アプリに問題があると思われるが、そもそも自社で販売している公式機種くらい動作確認しておけよと思う。

ちなみにメッセージアプリでも Rakuten Link を選択できず、デフォルトのメッセージアプリを使うと課金される。無料の通話・メッセージングをするには、わざわざLinkアプリを起動せねばならず煩わしい。

また、iPhoneでは既定の電話アプリを変更できないので、普通に通話発信すると漏れなく課金される(-_-;。

謳い文句の無料通話をするためには Rakuten Link が必須だが、これにまつわる様々な不便を強いられることになる。稀にしか通話しない人は我慢できるかもしれないが、頻繁に通話する人、通話の使い勝手を重視する人は、一般的なVoLTE通話が定額になる他社のプラン・オプションを使う方が良いと思う。

そもそも、MNOになったのに、VoLTE通話には従量課金して、癖のある独自のアプリを使わせようとしていることに無理があるのだと思う。

意図せず番号非通知になることがある

IP電話なので、Wi-Fiや他社回線を使っても通話できるが、Wi-Fiや他社回線経由で通話発着信すると、意図せず番号非通知扱いになってしまうことがある。

DSDS対応機種を使っている場合。iPhoneシリーズのeSIMを含む。楽天モバイルのパートナー回線は楽天回線と同様の扱いになる。

筆者が使っている範囲では、以前はWi-Fi接続中にLinkで通話発信すると頻繁に選択非通知扱いにされていたが、その不具合はほぼ解消されたよう。しかし、楽天回線が圏外になる場所でWi-Fiや他社回線を使って通話発信すると、ほぼ確実に、番号非通知になる

でも携帯電話では番号通知が標準サービスだし、迷惑電話が跋扈している今の世の中、そもそも発信者不明の通話には出ない人も多いだろうから、発信者の意図に反して番号が非通知になるようでは困る人も多いと思う。

Wi-FiをOFFにし、楽天回線やパートナー回線を使って発信すれば、Linkアプリを使っても番号通知されるので、相手が番号通知リクエストサービス等を使っている場合や、相手に出てもらえない場合は、楽天回線に切り替えてから通話発信してみよう。

しかし、楽天モバイルの基地局はスカスカで、パートナー回線を切られて圏外になりやすくなった地域も増えている。自宅が楽天圏外になり、光回線は引いているが通話できなくなって困っている人は、#Rakuten Casa の利用を検討してみよう。

他にもLinkにまつわる不便は少なくないので、通話を重視している人は、多少料金が高くても、他社の通話定額プラン・オプションを使う方が良いかもしれない。

iPadではほぼ使えない

iPadに楽天モバイルのSIMカードまたはeSIMを入れれば、「Rakuten Link」アプリをインストールし、起動・ログインできるようになるが、iPadでは通話発信できない(通話発信するとすぐに切断される)。

また、2021年 7月 6日の仕様変更により、iPhone・iPadでは「Rakuten Link」を使ったSMSの送受信ができなくなった。

楽天モバイル会員同士のメッセージ送受信はできると思われるので、アプリを入れる意味がないとは言わないが、iPadではほぼ使い道がなくなってしまった。

iPhoneではiOS標準電話アプリに着信する/他社宛SMS送信できなくなる

iPhoneに正式対応する際にAppleから要求されたのだろうが、2021年 6月15日→24日→ 7月 6日より、iPhone版の Rakuten Link では通話着信とSMS送受信ができなくなった

このため、 7月 6日以降 iPhone を使っている人は、他社携帯電話宛にSMS送信すると漏れなくSMS料金が課金される

家族や友人などで相手が楽天モバイルを使っていると分かっていれば Rakuten Link からメッセージ送信できるようだが、一般には相手のキャリアは判らないだろうから、SMS送信にはもれなく課金されると思っておく方が良いだろう。

また、 7月 6日以降 iPhone での通話着信はiOS標準の電話アプリに着信履歴が残るようになるので、着信履歴から折り返し通話発信するとVoLTE通話になり、通話料を課金される。いちいちLinkアプリを起動して電話番号を手入力(または電話帳から選択)すれば無料通話できるものの、とても面倒なことになる。

Rakuten Link ネームは実質公開される

楽天モバイル利用者は誰でも、Rakuten Link アプリを使って、電話番号から「Rakuten Link ネーム」を検索できる

Rakuten Link ダイヤラーに電話番号を入力→連絡先に登録すると、名前が表示される。楽天モバイルを解約(MNP転出を含む)して1ヶ月ほど経つと出なくなるようだ。

Rakuten Link アプリの【左上の(三本線) > 設定 > アカウント > Rakuten Link ネームと画像の表示OFF】にした場合、画像は出なくなるが、Rakuten Link ネームは電話番号から調べることができてしまう。

本名などでの登録はせず、イニシャル(略称)などで登録しておくのが良いかも。 【左上の(三本線) > 設定 > アカウント > Rakuten Link ネーム

予告なくメンテナンス休止

設定変更や開通操作に必要な「my 楽天モバイル」が、メンテナンス/障害情報に予告されずに休止されることがある。

特に「my 楽天モバイル」アプリは、楽天回線を使っているか、パートナー回線を使っているかを確認する術としても案内されているので、これがメンテナンスに入ると、どちらの回線を使っているか確認できなくなることを意味し、人によっては困ると思うのだが…

【参考】#楽天回線とパートナー回線の見分け方Rakuten Mini#楽天回線とパートナー回線の見分け方は?

対応機種

楽天モバイル公式対応機種以外のSIMフリー機種も使えるが、楽天回線エリア内でもパートナーエリアを優先して掴むことが多い(Xperia 5 の例)。
公式対応機種では、楽天回線を優先して掴むよう細工が入っているようだ。

楽天回線は FD-LTE Band 3 に対応する携帯端末で利用できる可能性があり、筆者が試した範囲では使えているが、VoLTEや国内ローミングといった特殊事情もあるので、公式に動作確認済みの機種を使うのが良いだろう。

SIMフリー機種や他社機種を持ち込んで使う場合は、最低限、4G LTE Band 3 と 18/26に(5Gも使いたい場合は n77 に、mmWave対応機種では n257 にも)対応した機種を選ぼう。

4G LTE Band 18/26 は、パートナーエリアでの利用に必要。18または26のどちらかに対応していればOK。

ただし、楽天モバイル公式対応機種以外を使う場合、楽天回線の電波が弱い場所ではパートナー回線を優先して掴み、パートナーエリア用のデータ容量を消費する傾向があるので、要注意。使い放題が目当てであれば、公式対応機種を使う方が良い。 ⇒#動作確認済み機種を参照

楽天回線はまだ整備途上でスカスカなので、エリアマップで楽天回線エリアになっていても、東京都23区などのそもそもローミングが行われていない地域を除き、多くの地域が該当する。

公式対応機種

筆者がレビューした機種のうち、公式対応機種は下記。(2021年6月現在、特記無い限り4Gのみ対応、太字は楽天モバイルで販売中、打消線は販売終了)

楽天モバイルで端末(製品)を購入する場合、支払いは一括払い、24回/48回分割払いの3択になる。他社と違って(クレジットカードの与信枠を使うため)分割払いでも追加の審査はなく、面倒な手続き不要でショッピング感覚で購入できるし、途中で端末を返却する縛りもない。乗り換え・買い替え等で不要になったら中古店に売却したり下取りに出しても構わない。iPhoneのような人気機種の場合、他社の返却前提の面倒な分割払いを使うよりも、手軽でお得になることが多い。

ただし、分割払いにはクレジットカード所定の分割手数料がかかる。楽天カードを使うと分割手数料が0円になる特典が用意されており、楽天カードに新規入会する人は追加で楽天ポイントをもらえるので、分割払いで購入したい人は予め楽天カードを作っておくとお得だ。

楽天モバイル・オリジナル3機種
左から Rakuten BIGRakuten HandRakuten Mini

筆者がレビューしていない機種のうち、主な公式対応機種は下記。(2021年8月現在、特記無い限り4Gのみ対応、打消線は販売終了機種)

楽天モバイルでも2021年 4月30日よりiPhoneの販売が始まり、他のキャリアよりは安価に設定されたものの、Apple直販や家電量販店で購入できるSIMフリー版の方が安い回線契約時に購入すると15000ポイントもらえるキャンペーンが適用になる人は楽天で買っても良いと思うが、機種変更などで特典無しで買うのはお勧めできない。

また、不正購入対策としてiPhone単体購入の際は自宅受取に限定され(宅配ロッカー利用不可)、本人が本人確認書類を提示して受け取る必要がある(家族受取不可)ので煩わしい。

家電量販店で買えば1%程度だがポイントも付くし、有料の店頭サポートも利用できるので、SIMフリー版を購入する方が得だ。分割払いしたい人はビックカメラで【SIMフリー】と書かれた商品を買えば、24回まで金利・手数料無料のショッピングローンを利用できる。

また、Android・iPhoneともに充電器(ACアダプタ)が別売の製品が増えてきたが、すでに USB Type-C 対応の充電器を持っていれば、そのまま利用できる。持っていない場合は、USB PD 対応のACアダプタも一緒に購入しておこう。 楽天モバイルでは公式にAnker製品を推奨・販売している。

楽天モバイル・オリジナルモバイルルータ Rakuten WiFi Pocket

モバイルルータもある。

  • Rakuten WiFi Pocket 2B - メーカーはZTE。一括税込7,980円だが、新規契約とセット購入で1円になる。ただし Rakuten WiFi Pocket 0円キャンペーンを利用したことのある人などは対象外。
    前機種「Rakute WiFi Pocket」よりも価格は2千円安くなったが、一回り大きく・重くなり、対応バンドが削減された(ソフトバンク・ワイモバイルのプラチナバンドに非対応)。
  • Rakuten WiFi Pocket - 一括税込9,980円だが、新規契約とセット購入で1円になり、さらにアンケート回答で1ポイント還元される実質0円キャンペーンが実施されていた。2021年7月時点で終息。
  • Aterm MP02LN
  • Aterm MR05LN

(2021年7月現在)

なお、購入直後は Wi-Fi が使える場所でファームウェアアップデートが必要になる機種がある。 自宅等でWi-Fiを使えない場合は、店舗で購入する方が良いかも。

【参考】

動作確認済み機種

筆者がレビューした機種のうち、動作確認済み機種は下記。(2021年4月現在、4Gのみ対応)

2020年 4月27日より持ち込み端末の動作確認結果が公開されるようになった。

楽天モバイルが販売する機種以外のSIMフリー機種でも一応使えるものの、楽天回線の電波が弱い場所(東京都心など一部を除き大半がこれ)ではパートナー回線を優先して掴む(パートナーエリアでは5GB以上使うと規制される)、ETWS(緊急地震速報など)を受信できない機種が多いなど、使い勝手が悪いので、機種にこだわりのある人は、他社で使う方が良いと思う。

モバイルルータも同様だと思うが、モバイルルータではどちらの回線を掴んでいるか判らないし、Rakuten WiFi Pocket の中古品(未使用品を含む)が安く出回っているので、やはり公式対応機種を使う方が良いと思う。

どうしても公式対応以外の機種を楽天回線で使いたいときは、例えば Xperia のソフトバンク版は LTE Band 3 に対応していて LTE Band 18/26 に非対応なので、こうした機種を使う(または可能であれば Service Menu 等で制限してやる)と、楽天回線しか掴ま(め)なくなって使い放題になるが、地下やビル奥などで使いづらいと思うので、お勧めしない。

RakutenMobile iPhone.webp

iPhoneでの動作

iPhone SE にキャリア設定46.1適用前後のアンテナピクト表示の変化。Carrier 46.0 までは「LTE」だったが、Rakuten 46.1 にアップデートすると「4G」になる。

→詳しくは楽天モバイルでiPhoneを使うを参照

2021年 4月27日より楽天モバイルでも iPhone 6s 以降に公式対応するとともに、2021年 4月30日より iPhone SE (2nd) および iPhone 12 シリーズの販売が始まった(4月22日発表)。

iOS 14.4 から対応したので、iOS 14.4 以降にアップデートできる機種が公式対応となった。

キャリア設定のバージョンは、【設定 > 一般 > 情報】を開くと確認でき(右図)、アップデートもここでできる。ただし初回のみ、キャリア設定アップデートのためにWi-Fiが必要になることがある。構成プロファイルがインストールされている場合は削除し、Wi-Fiに接続した状態で、再度【設定 > 一般 > 情報】を開いてみよう。

キャリア設定 46.1(またはそれ以降)を適用すると、構成プロファイル不要で楽天モバイルを認識し、使えるようになる。 同時に、キャリア表示が「LTE」から「4G」に変わる(右図、iPhone SE (1st) の例)。

iPhone XS 以降の場合は、eSIMも使える。 iPhone 12 シリーズの場合は、5G (Sub-6) にも対応する。

無料通話に必須の「Rakuten Link」アプリと、データ使用量の把握や各種手続きに使う「my 楽天モバイル」アプリは、App Store で配信されているので、各々インストールしよう。

ただし、2021年 6月24日→ 7月 6日より、#iPhoneではiOS標準電話アプリに着信する/他社宛SMS送信できなくなったので、折り返し通話がとても面倒になるとともに、SMS送信は無料対象外になってしまう。

また、iPhone では、掴んでいる回線が楽天回線かパートナー回線かを判別する方法が提供されていない(端末の機能で判別する方法は iPhone 12 Pro#楽天モバイルの楽天回線エリアかパートナーエリアかを判別する方法 を参照)。

iPhone XS 以降(iPhone SE 第2世代を含む)ではeSIMも使えるので、生活圏で楽天回線が圏外になる場合は、UQモバイルpovoワイモバイルLINEMOなどの通話定額が無い格安プランを別途新規契約して、楽天モバイルはeSIMに入れると良い。データ通信はauやSBの回線を安く使え、電話番号はそのままで、Rakuten Link の無料通話を使える。

1回線目のみに限られるが、楽天回線はデータ通信を使わなければ0円で通話し放題になるので、他社の通話定額を外して節約できるわけだ。

現在、楽天モバイル (MVNO) の「スーパーホーダイ」でiPhoneを使っている人は、楽天回線に移行する方がお得になりそうだ。

ところで、楽天モバイルはSIMカードを使い、IIJmioのギガプランをeSIMデータで契約すると、月額基本料をグッと抑えられるため、この方法を勧めている記事が散見されるが、この場合は楽天モバイルが圏外になると緊急通報やフリーダイヤルへの発信ができなくなる、その他の電話番号へ発信した際にも選択非通知扱いになってしまうといった不都合が生じうるので、これ以外に電話が無い人にはお勧めしない。

また、iPhoneにはデータSIMを使っていると緊急通報(110番、118番、119番)に発信できなくなる不具合があることが報告されている(Android機種ではこの不具合は確認されていない)。その場合もモバイルデータを楽天に切り替えれば(楽天モバイルが圏外でなければ)緊急通報できるようになるそうだが、緊急の場面で手間を増やすことにもなりかねず、避ける方が無難だ。

通話SIMは高いイメージがあるかもしれないが、MVNOの通話SIMはぐっと値下がりし、IIJmioならば月額418円差だiPhoneで節約したい人には、楽天モバイルはeSIMに入れて、別途通話SIMを契約して使うことをお勧めする。

予めSIMロック解除が必要。IIJmioの格安eSIMデータ契約やワイモバイルのシェアプランなどのデータプランをメインにしても構わないが、Rakuten Link では緊急通報やフリーダイヤルに発信できず、楽天回線は圏外になりやすいので、建物内などで緊急通報できなくなる事態が考えられるので注意されたい。
2021年3月まではデータSIMに音声を付けると770円UPだったので、eSIMとの差はもっと大きかった(当時はeSIMのみプランが違っていたので、eSIMとの単純比較はできない)。

機種変更(SIM交換)手続きはオンラインで完結

楽天モバイルでは各種手続きがオンラインで完結する。SIMカードの交換手続きもオンラインでできるので、ショップに出向く必要はない。
画面は有料の頃のものだが、2020年10月12日よりSIM交換手数料無料になった

機種変更は、わざわざキャリアショップへ出向く必要はない

家電量販店や通販、中古店などでSIMフリー機種を購入して、SIMカードを差し替えるだけで良い。手数料もかからない。他社にありがちなIMEI規制などは無いし、APNも基本自動で設定される。

ただし、eSIMを使っていた/使う場合は、変更手続きが必要になるが、その手続きはオンライン(my 楽天モバイル)で完結する(右図)。わざわざキャリアショップへ出向く必要はなく、手軽だ。

SIMカードの再発行(eSIMからSIMカードへの変更、または紛失等の場合)を申し込んだ場合は、数日ほどで、SIMカードが宅急便で送られてくる。

筆者が試した範囲では、平日朝に申し込んで、当日中に東京から宅急便で発送され、翌日到着した。午後の申し込みでは、翌日に発送された。場所にもよるだろうが、遠方・離島を除き1~3日で届くと思う。

新しいSIMカードが届いたら端末に装着し、「my 楽天モバイル」にログインして切り替え手続きをする(右下図)と、古いSIMカード(またはeSIM)が使えなくなって、新しいSIMカードが使えるようになる。

ちなみに楽天モバイルショップでも手続きできる一部店舗に限る)が、ショップでも新規契約した時以外は設定してもらえない。紛失などですぐに必要な場合は店舗に出向くと即日発行されるが、急ぎでなければオンラインで手続きする方が手軽で良いだろう。

my 楽天モバイル」にログインし、申込番号をタップして開き、「SIMの初期設定をする」をタップすると、すぐに古いSIMが使えなくなり、新しいSIMが使えるようになる

楽天モバイルの機種はeSIMを積極採用しているが、eSIMの移し替えの場合は、「my 楽天モバイル」で申し込むとすぐに新しいプロファイルが発行されるので、新しい端末に登録する。 具体的な登録例は Rakuten Mini#Android標準のeSIM設定方法 を参照。

このeSIMからeSIMへの機種変更(eSIMの移し替え)もオンラインで手続きが完結し、eSIM再発行手数料は2020年10月12日より無料化されたので、いつでも気軽に機種変更できるようになった。

機種変更(SIM交換、eSIMの移し替え)手続きは「my 楽天モバイル」メンテナンス中以外はいつでも(深夜早朝でも)できる。

ちなみにeSIMGSMAの仕様に準拠した標準的なものなので、他の機種に入れることもできる(登録方法例対応機種一覧)が、楽天モバイルショップでは新規購入時以外サポートを受けられないので、自分で設定できる人向け。設定が苦手な人は通常のSIMカードを使う方が良いだろう。

【参考】

スマホ交換保証プラス

故障、盗難・紛失のときに、リファビッシュ品と交換できるサービス。スマートフォンはもちろん、モバイルルータでも利用できる。

月々715円(税別650円、初月日割り)の有料オプションで、楽天モバイルが販売する機種の購入と同時に申し込む必要がある。

また、サービスを利用する際には6,600円(税込、機種や購入価格を問わず一律)支払う必要がある。

しかし、2年間利用し、1回交換すると、23,760円の追加負担になる。 Rakuten BIG や AQUOS R5G などの高値な機種を購入するなら良いが、同社で売れ筋の Rakuten MiniRakuten HandRakuten WiFi Pocket などの廉価な機種では元を取りづらい。

廉価な機種を使う場合は、壊したら買い替える方がむしろ安いかもしれない。心配な人は後から加入できるクロネコ「スマホもしも保険」クロネコケータイ安心保証)などの他社サービスを利用しても良いだろう。

なお、持ち込みの機種を使う人(SIMのみ契約した人)向けには「持ち込みスマホあんしん保証」が提供されている。こちらは回線開通日から30日以内に申し込む必要があることと、楽天回線対応製品のみが対象になる。

楽天モバイルの始めかた

用意するもの

なお、楽天モバイルは使用者名義で契約する必要がある。使用者が18歳未満の場合はこちら

申し込みの流れ

在庫が無い機種は注文できないが、注文フォームを開いて個別の機種ページを見ないと在庫状況がわからない。ちなみに2021年 2月14日時点では、値ごろ感のある機種はほぼ完売になっていた。
  1. 楽天モバイルで使う機種を決める。
    新たに購入したい場合は、先に機種の候補をいくつか挙げておこう。品切れの機種は購入できず(一部の機種を除き、予約も受け付けていない)、今は注文が殺到して品切れが相次いでいるようなので、再入荷を待ってから申し込むか、他の機種にする必要がある。
    #対応機種を持っていてそのまま使う場合(SIMロック解除済みiPhoneのeSIMを使う場合など)は、製品(機種)選択せずに申し込めば良い。
  2. 楽天モバイル公式サイトを開き、「新規/乗り換え(MNP)お申し込み」をクリック(orタップ)。
    楽天モバイルMVNOから移行する人はこちら
  3. プランを選択する」をクリックして先に進む(プランは1つしかないので選ぶ必要はないのだが)。
  4. 各種オプションを選択。不要ならば選択しなくて良い。「SIMカードタイプ」は機種により異なるが、一般的なAndroid機種では「nanoSIM」。Rakuten Mini/Hand/BIG と iPhone では「eSIM」を選ぶ。ちなみに「nanoSIM」となっているがマルチSIMが送られてくるので、標準SIM・microSIMの機種でも使える。
  5. 右側の「製品選択へ進む」をクリックすると、同時購入できる機種が表示される。ただし在庫切れで一時的に購入できない機種も表示されるので、実際に購入できるかは各機種の「製品を選ぶ」をクリックして確認する必要がある。カラーに印が付いている機種・カラーは在庫切れ。
  6. 購入したい機種(製品)を無事にカートに追加できたら、「#スマホ交換保証プラス」(有料、月々715円)が自動で追加されるので、不要ならば「✔選択済み」をクリックしてから「選択を解除する」をクリックすると、外すことができる。外して申し込むと後から追加できないので、必要な人は付けておくように。
  7. 必要に応じ、ケースやフィルムも購入できるが、家電量販店や通販でも購入できるので、必要なければ飛ばして一番下の「この内容で申し込む」をクリック。
  8. 楽天会員ログインを求められるので、楽天IDとパスワードを入れてログイン。
  9. 契約者情報を確認する。楽天IDに登録されているメールアドレス・氏名・住所・生年月日が使われるので、入力の手間が省けるが、転居等で変わっていると本人確認を通らないので、先に my Rakutenで楽天会員情報を更新しておく必要がある。
  10. 本人確認方法を選択。アップロードするか、受け取り時に自宅で確認を選べる。アップロードを選ぶと、その場で本人確認書類の選択とアップロードを行う。パソコンやスマートフォンの操作に慣れている人はアップロードがお勧め。難しいと感じた人は「受け取り時に自宅で確認」を選ぶと良い。
  11. 電話番号の選択 - 「他社から乗り換え(MNP)」「選べる電話番号サービス 1,000円」「新規電話番号を取得」から選ぶ。
    MNPの場合は、続いて乗り換える電話番号、MNP予約番号とその有効期限を入力する。ハイフン不要。
  12. 新しいカードを追加 - 料金の支払いに使うクレジットカードを登録する。
  13. 受け取り方法とお支払い方法を確認・指定。「お届け希望日」はあてにならないので放っておけば良い。時間帯指定はできる。
  14. 製品(機種)を購入した場合は、支払い回数を選択。一括、24回、48回の三択で、分割払いはカード会社所定の手数料がかかり、24回払いにすると手数料が嵩むので、できれば一括払いがお勧め。ただし楽天カードだけは分割手数料が無料になる。ちなみに分割払いしてもSIMロックやネットワーク利用制限は無いし、楽天モバイルを解約しても分割払いは継続する。
    しかし分割手数料は仕方ないとして、せめて2回・3回・6回・12回なども選べるようにしてほしいものだが。
  15. 宣伝メールを受け取りたくない人は、下の方にスクロールして、「楽天ひかり案内メールを受け取る」のチェックを外しておこう。
  16. 右側のお申し込み内容を確認。3カ月無料無料キャンペーンが適用になる人は、右上の「Rakuten UN-LIMIT VI」のすぐ下にその旨が明記されるので、確認しておこう。また、機種代や各種オプション料金も確認しておこう。問題なければ、下の「申し込む」をクリックすると申し込みが確定する。
  17. しばらく待って、申込番号が表示されて動画が再生されると申し込み完了。
  18. 配送状況などは「my 楽天モバイル」に楽天IDでログインすると確認できる。
  19. 製品とSIMカード(またはeSIMの登録方法を説明した紙)が届いたら、端末を充電してからSIMカードを入れる。
  20. MNP転入(番号そのままで乗り換え)した場合は、9時~21時の間に開通(回線切り替え)手続きをする。「my 楽天モバイル」にログインして、申込番号をクリックすると、切り替え手続きに進める。
  21. 端末の電源を入れて、111に通話発信してみる。開通試験サービスにつながれば、回線切り替え手続き完了。
  22. Android機種はGoogleアカウントの設定などをして、使えるようにしよう。
  23. 使えるようになったら、Rakuten Link アプリをインストールして、10秒以上の通話と1通以上のメッセージを送ると、キャンペーン条件クリアとなる(初めての人は5,000ポイントもらえる)。

なお、一部の機種(楽天モバイル・オリジナル機種)では予約注文を受け付けていることがある。MNP(番号そのままで他社から乗り換え)の場合、予約した製品が届いた時にはMNP番号の有効期限が切れてしまうことがあるが、その場合には再度取得して手続きするよう案内されている。 ⇒MNP(他社からの電話番号乗り換え)でご購入時の注意事項

楽天モバイルMVNOから楽天回線に移行する

2021年 2月23日までは#紹介キャンペーン対象になっていたが、紹介コード入力欄がなぜか英語表記だったり、eSIMしか使えない機種を購入してもSIM選択が切り替わらないといった不具合が見られた

基本的な流れは前述の新規(他社からのMNPを含む)の場合と同様だが、楽天モバイル (MVNO) からの移行は専用窓口が設けられているので、楽天モバイル公式サイトの「プラン変更(移行)のお申し込み」へ進む。 これでMNP予約番号の取得や解約金は不要、本人確認書類の再提出も不要になる。

ただし、MVNOサービスで使っていたSIMカードの返却が必要で、返却送料は利用者負担。

MVNO時代に購入した端末が、MNOでも使えるか否かの案内がされるが、その結果にかかわらず、新たに機種を購入することができる(ただし注文が殺到しているようで品切れが多いのは同様)。

新規(他社からのMNPを含む)と同様、各種キャンペーンの対象になるので(2021年2月時点)、前もってエントリーしておこう。

気になる料金は、旧MVNOのプラン料金は解約月(移行した月)まで満額請求されるが、公式Webで移行手続きした場合に限りRakuten UN-LIMIT は2回線目以降の場合も契約月は無料(後日請求取消)になる

また、今まで使っていた「楽天メール」(Rメール)アドレスも引き続き利用できるが、移行手続きするとメールアドレスやパスワードなどを見られなくなってしまうので(システムの不備だね)、移行手続き前に「メールアドレス」とメール用の「パスワード」などを控えておく必要がある。

店舗(楽天モバイルショップ)では、移行手続きはできず、MNP(のりかえ)扱いになってしまうため、楽天メール(Rメール)を引き継げなくなることと、移行(のりかえ)月には旧MVNOプランと新プランの両方の料金が発生する(1回線目で「3カ月無料」キャンペーンが適用になる場合は新プランは無料だが)ので要注意。

「利用者登録」で利用中の人(未成年など、契約者と利用者が異なる場合)は先に名義変更手続きをする必要があり、1ヶ月ほどかかっているようなので要注意。⇒名義変更のお手続き

なお、移行手続きの対象は楽天モバイル (MVNO) 通話対応プランのみ。データ専用プランは移行不可。楽天モバイル傘下の「FREETEL」「DMMモバイル」を利用している人は移行対象にならず、通常のMNP(のりかえ)手続きになる。

旧MVNOプランの引き継ぎ

2019年 3月14日10:00以降に新規契約した同社MVNOサービス(ドコモ回線・au回線)の利用者は、2019年10月2020年 4月以降順次送付されるSIMカードに交換することで、MNOサービスに切り替えられることになっている。

また、2019年 9月までに契約した利用者は、現在のプラン(組み合わせプラン、スーパーホーダイ)のままで楽天回線に切り替えられることになっている。

しかし、2020年4月時点では新プランへの切り替えの受付は始まっているが、旧プランのままの移行はまだ始まっておらず、『楽天回線の「スーパーホーダイ」「組み合わせプラン」への移行手続き開始時期は未定です。提供の準備ができ次第、改めてご連絡いたします。』と案内されている。

もっとも、現在「スーパーホーダイ」プランS・Mを契約している人は、そろそろ楽天会員割(1年間限定)が終わり、月額料金が2,980円(税別)かそれ以上に値上がりするタイミングだろうから、楽天会員割が終わる頃合いを見て「Rakuten UN-LIMIT」に変更する方がお得になりそうだ。

また、2021年4月より「Rakuten UN-LIMIT VI」が始まって、少容量も値下げされたので、現在「組み合わせプラン」を契約している人も、旧プランのまま移行するより「Rakuten UN-LIMIT VI」に切り替える方が、少なくとも月額料金は抑えられてお得になりそうだ。

2021年4月下旬よりiPhoneも正式対応したので、iPhoneユーザーもそろそろ移行を考えておくと良さそうだ。

ただし、楽天回線エリアは狭いので、場所によっては使い勝手が悪くなるかもしれない。3ヶ月は無料で使えるので、試しに楽天回線に移行してみて、使い勝手が悪くなるようであれば、他のMVNOUQモバイルワイモバイルなどの格安プランに乗り換えても良いと思う。

なお、MVNOサービス(ドコモ回線・au回線)契約中で、そのまま使いたい人は、送られてきたSIMカードを使わなければ、引き続き利用できると案内されている。

手続き・サポート

課金開始日(利用契約の開始日)

新規申し込み
楽天回線またはパートナー回線の電波が利用できるようになった日、または楽天モバイルに配送完了データが通知された日のいずれか早い方。
契約開始月の料金は日割り計算になる。
他社から乗り換え(MNP)
楽天回線またはパートナー回線の電波が利用できるようになった日。
契約開始月の料金は日割り計算になる。
楽天モバイル (MVNO)(ドコモ回線・au回線)から移行
楽天回線またはパートナー回線の電波が利用できるようになった日。
ただし契約開始月は旧MVNOの料金が満額かかるため、Rakuten UN-LIMIT は無料になる。

日割り計算について

「一年無料」キャンペーンが適用中の場合は、12ヶ月後のキャンペーン終了月の末日まで基本料無料で使える。

「3カ月無料」キャンペーンが適用される場合は、3ヶ月後のキャンペーン終了月が日割り計算になる。

どちらも適用されない場合は、初月の基本料が日割り計算になる。

解約月は満額請求(日割り計算無し)。ただし、通話定額以外のオプション料金は日割り計算される

「通話かけ放題」は日割り計算無し

10分(標準)通話かけ放題」「国際通話かけ放題」を月の途中で解約しても、料金は満額請求されるが、「通話かけ放題」は即解約されてしまい、以降の通話は従量課金になる

通話定額を解約する場合は、月末近くにすると良いだろう(ただし「my 楽天モバイル」がメンテナンスに入ると解約できなくなるので、月末の深夜ではなく、日中に解約しておこう)。

他社では月末付けで解約(つまり解約予約)になることが多いのだが、楽天の通話定額は不親切に思える。

未成年の契約

子どもに持たせる回線を契約する際、他社では保護者名義で契約し、使用者登録をすることが多いが、楽天モバイルでは0円になるのが1人1回線までなので、使用者本人名義で契約する必要がある。料金等の支払いには同伴した保護者名義のクレジットカードを使う

16歳以上ならば本人名義の楽天銀行デビットカードも使える。18歳以上ならば本人名義のクレジットカードも使える。

18歳未満は「あんしんコントロール by i-フィルター」(月額330円)の契約が必須となるため、0円運用はできない(他社だと無料の場合が多いんだけれどね…)。

楽天IDの発行も必須なので、ID・パスワードの管理にも気をつけたい。

なお、2021年6月までは、使用者が18歳未満の場合はオンラインでは契約できず、保護者同伴で店舗に出向いて契約する必要があったが、現在は未成年でもオンラインで契約できるようになった。

お申し込み後、約5分で乗り換え!eSIM×eKYCで最大21,000円相当分ポイント還元!キャンペーン

eSIM・eKYC

手持ちのeSIM対応機種を使う場合は、申し込みの際にeKYCでの本人確認を選ぶと、オンラインで申し込んでも即日開通できる

ただし、eKYCでの本人確認には、マイナンバーカードか運転免許証が必要。また、機器に内蔵のカメラで撮影する必要があるので、スマートフォンを使って契約手続きする必要がある

キャンペーンページでは「Webでお申し込み後 約5分で乗り換え」と煽っているが、「Webでお申し込み」に数十分はかかるので、煽りすぎ(笑)。慣れている人で30分くらい、ある程度詳しい人で1時間くらいは見ておくことをお勧めする。 特にMNPの場合は、21時までには終わるよう、余裕をもって始めよう。

iPhone 11 シリーズ、iPhone 12 シリーズOPPO Reno5 A、Google Pixel シリーズ、Rakuten HandRakuten Mini など。
9時~21時の間に手続きが完了した場合。ただし審査状況により翌営業日になることもあるようだが、筆者が試した時には、数分で開通した。
契約するスマートフォン以外で契約できる。例えばiPadなどを使っても契約できるが、パソコンだとeKYCを使えないので、契約するスマートフォンを使うのが簡単・確実だと思う。
eKYCで本人確認書類の撮影の様子。枠に収めるように撮る(撮影の要領がわかりやすいよう、他のカードを写している)
申し込みフォーム送信後10秒ほどで手続き完了した。この後は「my 楽天モバイル」アプリを使う

具体的な手順はこんな感じ(2021年 8月現在)。

  1. スマートフォンで申し込みフォームを開く
  2. プランを選択する(「Rakuten UN-LIMIT」1つしかないので、「プランを選択する」を押すと勝手に選択される)
  3. オプションサービスが表示されるので、もし必要な物があれば✔を入れる
  4. SIMタイプは「eSIM」を選ぶ
  5. 申し込み内容を確認し(月額3円~、一括価格0円になっていると思う)、「この内容で申し込む」を押す
  6. 楽天会員ログイン
  7. 契約者情報の確認。楽天会員の情報が表示されるので、確認して✔を入れる。違っている場合は楽天IDの会員情報を変更する必要がある。
  8. 本人確認に「AIかんたん本人確認 (eKYC)」を選ぶ
  9. カメラの使用許可を求められるので「許可」を押す。Webブラウザでカメラの使用を許可していない場合は、Webブラウザの設定を変えてから再度試す。
  10. 「次へ進む」
  11. 「運転免許証」か「マイナンバーカード」を選ぶ
  12. 表面の撮影、厚みの撮影、顔の撮影など、画面の指示に従って進める
  13. 電話番号の選択。「他社から乗り換え (MNP)」「選べる電話番号サービス 1,100円」「新規電話番号を取得」の3択。
  14. MNPでは必要事項を入力。純新規ならば電話番号を選ぶ。
  15. 支払い方法(クレジットカードまたは口座振替)を指定し、楽天ポイント利用の有無を選択。
  16. 下の方に宣伝メールの同意チェック欄があり、最初から✔が入っているので、宣伝メールを受け取りたくないときはチェックを外してから、「申し込む」を押す。
  17. 「プランのみが選択されています」という確認メッセージが出るが、持っているeSIM対応端末を使う(新しい端末は買わない)ので、「この内容で申し込む」を選ぶ。
  18. 申し込み内容が一覧で出るので、「この内容で申し込む」を押す。
  19. 「重要事項説明」「利用規約」の確認と同意。
  20. 「帯域制御のための通信に関する情報の取得・利用」の確認と同意。
  21. 「位置情報と通信履歴の提供」は同意しなくても良いので、同意しないならチェックせずに「同意して申し込む」を押す。
  22. しばらく待って「お申し込みを受け付けました」と出たら、無事申し込みできた。続いて「ご利用までの流れ」が表示されて、「my 楽天モバイル」アプリのダウンロードを促される(右上図)。

ここまでの申し込みに数十分かかっているので、「約5分」は煽りすぎでしょ(笑)。 でもまあ、この後は、慣れている人ならば5分でできるかな。

「my 楽天モバイル」アプリを使うと、QRコードを使わずに、スマートフォン単体で契約からeSIMの書き込みまでできる(Reno5 A の例)
  1. 楽天モバイルの契約を書き込みたいスマートフォンをWi-Fiに接続
  2. Google Playまたは App Storeから「my 楽天モバイル」アプリと「Rakuten Link」アプリをインストールする
  3. 「my 楽天モバイル」アプリを起動。
  4. 楽天IDでログイン。
  5. 上の方に表示されている「申込番号 #000000000【準備中】」をタップ。
  6. MNPの場合は「転入を開始する」をタップ。9:00~21:29の間は当日中に転入が完了するが、21時以降は間に合わず翌日開通となる場合があることなどの説明を読んで「注意事項を読み理解しました」に✔を入れて「MNP転入を開始する」をタップ。通常はすぐに切り替わる(以前の契約が自動解約になり、古いSIMが使えなくなる)。
  7. 「開通手続きへ進む」をタップ。「開通手続きが完了しました」(右図)と表示されたらOK
  8. 通常は、アプリでeSIMの書き込みまで完了し、APNの設定も自動で行われる。マルチSIM(DSDS/DSDV)で使っている場合は、スマートフォンの設定を開いて楽天モバイルに切り替える。
  9. アンテナピクトで4G圏内になっていることを確認してから、電話アプリを起動して、111(開通試験サービス、通話料無料)に通話発信。「接続試験は正常です」というメッセージが流れればOK。
  10. Wi-FiをOFFにして、eSIMに切り替えてから、ChromeやSafariなどのWebブラウザで https://test-ipv6.com/ を開いて、データ通信できることと、IPv6通信できることを確認。
マルチSIM(DSDS/DSDV)対応機種では、他のモバイル通信を使っても開通できる(実際、右上図の例ではahamo回線を使って開通させた)が、機種にもよると思うので、Wi-Fiを使う方が確実だと思う。
Androidスマートフォン、iPhone、iPadいずれも「my 楽天モバイル」アプリでeSIMに書き込みできる。ただしiPadでは「Rakuten Link」アプリはほぼ使えないので、iPadでは「my 楽天モバイル」のみ入れれば良い。
ここでQRコードが表示されてしまう場合は、アプリでのeSIM書き込みに未対応の機種なので、パソコン等のWebブラウザで「my 楽天モバイル」を開いて開通手続きを行い、QRコードを表示し、スマートフォンで読み取って書き込む。

ここまでで、開通。お疲れさまでした…の前に、Rakuten Link の設定も済ませておこう。 (すぐにしなくても良いが、ここまで終わらせないとキャンペーン特典が適用にならないので忘れずに!)

  1. 「Rakuten Link」アプリを起動。
  2. 「位置情報提供協力のお願い」「快適なサービスをご利用いただくための情報提供」は同意しなくても利用できる。
  3. 楽天IDでログイン。
  4. 位置情報へのアクセス許可を求められるので、今回のみ許可する。
  5. 電話番号が自動で認識されていると思うが、違っている場合(マルチSIM機など)は書き換えてから「確認」を押す。
  6. SMSで認証コードが送られてきて、通常は勝手に入力されるが、入力されない場合は手入力して「確認」を押す。
  7. 「Rakuten Linkネーム」と画像の入力を求められる。これらは楽天モバイルユーザーは電話番号を入力すると誰でも見られるので、実名や顔写真などの個人を特定できる情報は入れない方が良い。
  8. Rakuten Link をアンインストールする際は、必ずログアウトするよう注意される。
  9. 規約への同意を求められる。
  10. 下の方のメッセージをタップしてから、右下の吹き出しアイコンをタップし、「新規メッセージ」をタップ。
  11. 宛先に携帯電話番号を入れて、どこかへSMSを送信する。家族などの携帯電話宛に送るのが良いと思う。SMS送信料は無料。
  12. 下の方の通話をタップしてから、右下のテンキーアイコンをタップし、どこかに10秒以上電話する。自宅の固定回線や家族などでもいいし、週間天気予報などを聞いてみても良い。通話料は無料。
111(開通確認)や117(時報)などの3桁特番、0120や0800などのフリーダイヤル、0570ナビダイヤルなどはVoLTE発信になってしまうので不可。市外局番+177はLink発信になるはずだが、週間天気予報の方が確実だと思う。

ここまで出来れば、設定完了。おつかれさまでしたー

すごく面倒だったと思うけれど、これでも楽天モバイルは(Link絡みを除いて)簡単な方。他社だとeSIMへの書き込みはアプリでできないし、dアカウントでのログインを強制していながら改めて住所等入力させられる所もある。楽天モバイルはeSIMの取り扱いが早かっただけあり、一日の長があるように思う。

なお、楽天モバイルではメンテナンス中を除く24時間手続きできるが、MNPの場合は他社とタイミングを合わせる必要があるため、即時開通できる時間が毎日9:00~21:00頃の間に限られる。混雑などで21:30を過ぎると翌日開通になることがあるので、遅くとも21時までに終わるよう、余裕をもって手続きを始めよう。

MNP転入

MNP転入(番号そのままでのりかえ)の場合、現在契約中(のりかえ元)のキャリアでMNP転出の手続きをして、MNP予約番号を取得する必要がある。

楽天モバイルの契約時に、のりかえる電話番号と、MNP予約番号、およびその有効期限を入力する必要がある。

有効期限は7日以上残っている必要があるeSIM・eKYCだと即日転入できるのだが、この場合も、有効期限が7日以上ないと手続きを進められない。

端末の在庫切れなどで時間がかかった場合など、もし手続き中に予約番号の期限が切れて無効になった場合は、回線開通時に「MNP転入失敗」エラーになるが、MNP予約番号を再取得して更新することで、再度開通手続きできるようになる。

楽天モバイルではメンテナンス中以外は24時間開通手続きできるが、MNPは他社とタイミングを合わせて切り替える必要があるため、9:00~21:00にしかできない。それ以外の時間に切り替え手続きを行うと、翌日勝手に切り替えられることになるので、翌朝9時以降まで待ってから手続きすると良い。

MNP転出

my 楽天モバイル」で手続きできる。メンテナンス中(ログインできない)以外は24時間いつでも手続きでき、予約番号はほぼ即時発行される。詳しくは次項参照。

解約手続きはオンラインで完結

解約/MNP転出手続きも「my 楽天モバイル」からオンラインで完結する

機種変更のみならず、解約/MNP転出手続きもオンラインで完結する。他社のように解約のために窓口へ出向かされたり、電話で長々と引き留められてうんざりすることもない。

解約も「my 楽天モバイル」アプリまたはWebサイトから手続きでき、契約解除料・MNP転出手数料は無料(MNP転出手数料は2020年11月 4日より無料化された)。

「my 楽天モバイル」メンテナンス中以外はいつでも(深夜早朝でも)手続きできる。「my 楽天モバイル」に楽天IDでログインし、【契約プラン > 各種手続き > 他社への乗り換え(MNP) または 解約】(右図)を選択。簡単なアンケートに答えたら手続き終了。すぐに予約番号が発行される。

注意点としては、楽天モバイルを1人で複数回線契約している場合、手続き対象の電話番号が左上に小さな字で表示されているので、間違いのないように確認しよう。

解約の手続きをするとすぐに使えなくなるが、料金は月末まで使った場合と変わらないので、純解約(MNP乗り換えではなく、電話番号の利用を廃止)するなら月末近くの方がお得になる。 とはいえ、「my 楽天モバイル」が不定期にメンテナンス休止するので、月末ぎりぎりではなく、少し余裕をもって手続きしておく方が良い。

MNP転出の場合は、予約番号は2週間有効だが、MNP転出先によっては予約番号の有効期限が短いと転入手続きを受け付けないところもある。一方で「my 楽天モバイル」不定期メンテナンス中は手続きできないので、MNP(番号そのままでのりかえ)手続きする前日くらいに予約番号を取得しておくと良いだろう。

スマートフォンアプリでもWebでも同様に手続きできるが、筆者が試したところ、スマートフォンアプリでMNP転出手続きをしたら画面が真っ白になって先に進まない不具合が出ていた。少し時間を置いてからWebにログインし、【契約プラン > 各種手続き > 他社への乗り換え(MNP)】を開くと、MNP予約番号などが表示された。アプリで不具合が出た場合は、Webで試すと良い。

SIMカードの返却

楽天モバイルでは解約後にSIMカードを返却する必要があり、その送料は負担する必要がある(普通郵便で可、着払い不可)。楽天モバイルショップに持ち込んでも回収してもらえない。

返却せずに損害金を請求されたという話は聞かないが、手元に残しておいても使い道は無いので、面倒だが念のため返却しておく方が良いだろう。

各社ともSIMカードは貸与だが、au系ソフトバンク系は解約後のSIMカードの返却は不要(店舗で解約した場合は回収される)。ドコモ系と楽天は郵送で返却が必要となっている。解約後のSIMカードなど使い道は無いのに、わざわざコストをかけて回収する意味がわからないが…

ドコモはMVNOには余計な手間をかけさせて回収させているのに、自社では回収していない。いったい何なの?

紛失・盗難時の利用停止/再開

紛失時は、「my 楽天モバイル」にログインしてSIMカードを再発行するよう案内されている。手数料はかからない。

新しいSIMカードが届いて開通手続きを行えば、古いSIMカードは使えなくなる。 eSIMの場合は、新しい機種で開通手続きすれば、以前の機種に書き込んだ契約情報は自動的に無効化される。

盗難等で緊急に利用停止をしたい場合は、0800-600-0500に電話する(年中無休24時間対応)。

楽天モバイル以外にインターネットにつながる端末が無いなどで、「my 楽天モバイル」にログインできない場合は、上記に電話するとSIMカードの再発行手続きができる。

店舗での手続き・サポートは無い

街中に楽天モバイルショップが増えているが、店舗でできるのは新規契約と機種変更(機種購入を伴う場合)、およびSIMカードの交換・再発行のみで、それ以外の手続きは店舗ではできない

楽天モバイルは店舗があるから他社のようにサポートを受けられるのではと勘違いする人がいるかもしれないが、楽天モバイルショップでは手続きはできず、サポートも提供していないので、ahamoなどのオンライン専用プランに近い。店舗があるから駆け込めばサポートを受けられると誤解しないようにしたい。

問い合わせは苦行

一般的な手続きは全てオンラインで出来て手軽な反面、製品の不具合などのイレギュラーに遭った時の問い合わせは苦行だ。

問い合わせはチャット(「my 楽天モバイル」アプリを利用)か電話のみの対応になっているが、どちらも期待できない。ホームページなどで調べて自分で解決し、どうしても分からなければ辛抱強く問い合わせする形になるが、苦行になるだろう。

筆者も後述の不具合などでチャットでの問い合わせを試してみたが、問い合わせ内容を送ってから返信があるまで半日ほどかかり、返信内容も本文をろくに読まずに返してくるテンプレ対応で、しかもすぐに返信しないと切られてしまい、最初からやり直し。混雑や感染症対策があるにしても酷く、現状、まるで使えない

もっとも、チャットサポートの塩対応は無料サポータープログラム時代も同様だったようなので、感染症はあまり関係なさそうだが(-_-;。

チャットサポートは、すぐに返信できる体制を整えることが前提だ。筆者は他のキャリアも利用しているが、ワイモバイルのチャットサポートは大抵数分でつながるし、UQモバイルなどWebフォーム(返答はE-mail)での問い合わせを受け付けているキャリアも多い。混雑など理由の如何にかかわらず、すぐに返信できないのなら、メールやWebフォームで問い合わせを受け付けるべきだろうが、楽天では無料サポーター時代の経験がまるで活かされていないようだ。

端末の不具合の場合は、チャットでは埒が明かないことが多いので、電話する方が早いと思う。 楽天モバイルは他のMNOと違い、自社で販売している端末のサポートを自社で行わず、メーカーのサポート窓口に案内される(楽天モバイル・オリジナル機種のみ、楽天モバイルがサポートする)ので、メーカーに直接問い合わせる方が早い。

電話も混雑でつながりにくい(空いている時間帯でもだいたい15分以上は待たされる)が、まあチャットがこのありさまなので、推して知るべしだろう。

電話サポートは050番号(通話料有料)だが、Rakuten Link が使えるようになっていれば、通話料はかからない。また、SMARTalk (FUSION IP-Phone SMART)LaLa Callなどのフュージョン基盤のIP電話からは通話料無料になる。

今では他のキャリアでもサポートは有料になりつつあるが、楽天のサポートはそれ以前につながらない・使えない状況なので、期待しない方が良いだろう。

特に初期設定などのサポートが必要な人は、なるべく店頭で購入するとともに、「スマホ操作遠隔サポート」(月額550円)を利用すると良いだろう。

Rakuten Casa

Rakuten Casa 申し込みフォーム(「my 楽天モバイル」から入る)

Rakuten Casa(らくてん カーサ)は、フェムトセル(ホームアンテナ)サービス。

自宅で元々auの電波が入らない、またはパートナー回線を切られた地域で、通話に支障があるときに、導入を検討してみよう。

個人契約の場合、楽天モバイル(楽天回線)と光回線「楽天ひかり」(ファミリープラン、マンションプラン)の両方を契約している人が利用できる。

「楽天ひかり」以外の光回線(指定インターネット回線)を使っている人も利用できるようになった。

本体色は白と黒の2色から選べる。電源があり、有線LANが引き込まれている部屋なら設置できる。WANポート(光回線側に接続)とLANポートが1つずつあるので、自宅のパソコンの有線LANの間に挟んで使うことができる。また、無線LANブリッジ機能も付いている(ルータ機能は無いので、光回線に付属のルータ併用が前提)。

申し込みは「my 楽天モバイル」でできるが、設置に際して光回線の提供会社に確認が入るので、申込時にインターネット回線(の提供会社)と契約名義、連絡先電話番号を申請する必要がある。

事務手数料が3,000円(税込)かかるが、設置後に3,000円相当の楽天ポイントが還元されるので、実質無料で利用できる(光回線の料金は別途)。レンタル品なので楽天モバイル解約時には返却が必要だが、月額利用料・レンタル料等は無料。

個人名義では、設置できる場所は自宅のみ(自宅以外の場所、例えば職場などに設置することはできない)。フェムトセルは携帯電話の基地局と同様に、法的に設置場所を届け出る必要があるため、勝手に移動することはできない。

法人で契約する場合は、楽天回線の利用は不問で、対応する光回線を引いていれば利用できる。お店のレジ付近などに設置すれば、エリアが狭い楽天モバイルを使っているお客さんに喜んでもらえるだろうか。

楽天ひかり 1年無料キャンペーン

「Rakuten UN-LIMIT」契約者は、「楽天ひかり」の月額基本料が1年無料になるキャンペーンが始まった(2020年6月1日より、終了日未定)。

初期費用、工事費(フレッツ光・光コラボ利用中の場合は不要)、フレッツ光の利用料は別途発生する。

ただし、「楽天ひかり」は「ZERO宣言」の対象外。契約期間(3年毎に自動更新)の縛りがあり、更新月以外に解約すると契約解除料9,500円(税別)を請求されるので、ご利用は計画的にどうぞ。

一緒に「楽天ひかり」の契約を勧められるが…

楽天モバイルを契約していると、一緒に「楽天ひかり」の契約を勧められることが多いが、これから新規に光回線を引こうとしている人はともかく、すでに光回線を引いていて特に不満がない人には、あまりお勧めしない。

人にもよるが、近頃はテレワークなどで自宅近辺にいる時間が増えているし、一方で楽天モバイルは順次パートナー回線を終了することになるので、今は快適に使えていても、ある日突然、楽天モバイルが使い物にならなくなることがあり得る。

いくら自宅で Rakuten Casa が使えても、買物や運動などで近所に出かけた時に使えないとなったら困る人も多いだろうから、その時が来たらいつでも逃げられるように事実上の縛りとなる「楽天ひかり」の利用はなるべく避けておく方が無難だと思う。

2021年1月頃から、「楽天ひかり」以外の一部光回線でも Rakuten Casa を使えるように拡大されているので、すでに光回線を引いていて、特に不満がない人は、光回線は変えずに「Rakuten Casa」だけを使うと良いだろう。

余談

KDDI(au)との提携

ここからは余談になるが、楽天のMNO参入に際しての話題のひとつに、エリア展開の途上でどこへローミングするのかというものがあった。 2018年11月1日、両社(と沖縄セルラーを含む3社)は下記の発表をしている。

楽天モバイルはドコモのMVNOの中で最も勢いがあり、楽天市場や楽天ポイントで開拓した顧客基盤も持っていたことから、楽天がMNO参入を決める前までは、「スマートライフ」領域への事業拡大を目論んでいたドコモは内心楽天との提携に期待していた節を感じられた。しかしNTTグループのあまりに高飛車な態度に業を煮やしたのか、楽天はドコモの傘下(ドコモのMVNO)から飛び出して第四のMNOを目指す茨の道を選ぶこととなった。

楽天のMNO参入発表前後からNTTグループの楽天に対する態度が硬化するとともに、ドコモは「dポイント」や「d払い」の加盟店開拓に本腰を入れるなど、「スマートライフ」領域に経営資源を振り向けることになる。 対して三木谷氏が「MVNOは奴隷みたいなもの」という感想を漏らしていたことは、実に興味深い。

NTTグループでは他にも、憲法21条に抵触しかねない危険なサイトブロッキング問題では政府の意向に忖度して独断専行して見せたり、官邸が通信料金を「4割値下げ」と発言すればドコモはすぐに値下げ方針を打ち出し、直後に株価は暴落。株主よりも官邸に従う態度を見せつけた。 一方で世界最大の端末メーカーに登りつめた中国Huawei社のフラグシップ端末の国内販売を独占契約した上で延期しつつ、NTT持株会社社長が他社の経営判断に口出ししたかと思えば、その翌々週にはころっと掌を返すなど、パートナー企業や株主・ユーザへの誠意に欠ける言動が目立っているが、親方日の丸で他者は見下す体質の社風なのだろう。

話が逸れたが、楽天とKDDIの提携で興味深いのは、楽天が一方的にKDDIのネットワークを貸していただくという主従関係のような契約にはならず、対等にwin-winな関係を構築してみせた点にある。

KDDIが出すものは概ね整備済みのLTEネットワークだが、東京23区などの混雑地域は除外しており、負担が軽減されている。本業で構築したネットワークの余裕分を貸し出して接続料収入を得られ、持ち出しにはならないよう配慮されている。

一方で楽天が出すものには、決済インフラと倉庫・宅配配送網が挙がっている。

このうち決済インフラは、KDDIが後発の「au PAY」を展開する際に、楽天ペイの加盟店網に乗っかればスピード展開できる。KDDIの決済事業の全体に占める割合は微々たるものだろうが、そのためにかかる加盟店開拓の負担を軽減できる魅力は大きいだろう。一方で、楽天にとって決済事業は本業の一部なので、KDDIが本業で構築したネットワークを貸すのと同様だ。微々たるものだろうが決済手数料収入が得られ、持ち出しにはならない。

もうひとつ、「楽天スーパーロジスティクス」(フルフィルメント)や「Rakuten EXPRESS」(宅配)などの倉庫・宅配事業が挙がっている。

楽天の生業である楽天市場は、競合のAmazonなどに対し、配送料や配送便が店(テナント)ごとにバラバラなことが課題になっていた。さらにヤマト運輸に端を発した宅配配送料の値上がり傾向も重荷になっている中で、競合のAmazonやヨドバシカメラなどは先んじて自社配送網の拡充に乗り出している。楽天も遅まきながら、創業以来ずっとテナントに丸投げしていた配送に手を入れ始め、倉庫と配送網の構築に乗り出したところだった。 今はまだ「楽天21」などの一部のサービスで自社配送網を使っているにすぎないが、楽天市場に出店するテナントに共通の送料無料基準を要求するなど、大ナタを振るい始めている。

2020年初頭より一律3,980円以上の買い物で送料無料にするつもりのようだが、楽天の配送網が未整備の地域も含め、送料は全額店舗に負担させるつもりのようだ。楽天の配送網構築もまるで目途が立っていない様子。長続きしなさそう…本題からずれるので簡単に。

つまり楽天の配送網はまだ構築を始めたばかりのものだが、構築してもテナントが乗り換えてくれるとは限らない(楽天以外にAmazonやYahooにも出店しているテナントが多く、すでに Amazon FBA などの他社サービスを利用している所も多い)。 すると楽天にとっては宅配網を構築しても荷物が足りない(稼働率が下がる)状況が起こりうる。そこにKDDI(が運営するショッピングモール「Wowma!」)の荷物が乗れば、自社の配送網の利益率改善にも寄与することだろう。

このように、KDDIも楽天もwin-winとなる(互いに持ち出しにならず、隙間貸しで収入を得られる)提携話を見事に実現して見せたわけで、筆者も報に触れて感心しきりだった。

後日、本件についてKDDIの高橋社長は「我々が楽天と組まなければNTTドコモと組むだろう。そうなるよりは自ら組んだ方がメリットが大きい」と語っていたようで、もちろんそうした見方もあるだろう。とはいえ、筆者の見立てでは、楽天のドコモとのローミング交渉はブラフとまでは言わないが、上述の経緯から見るに、本命はKDDIだったのではと思える。KDDIにとっても宿敵であるNTTドコモが「スマートライフ」領域への展開を進める中で対抗する必要があり、しかしそのための基盤が脆弱な中で、楽天の提案は持ち出しがなく旨味はある、渡りに舟の提携話だったのだろう。

無料サポータープログラム

Rakuten Mini で撮った楽天本社 多摩川を挟んですぐそばの川崎市には2019年10月より電波が届いていたが、無料サポーター対象から外された
Rakuten Mini で撮った楽天本社 多摩川を挟んですぐそばの川崎市には2019年10月より電波が届いていたが、無料サポーター対象から外された

当初は2019年10月より商用サービス開始予定と言われていたが、ネットワーク整備が間に合わず、とりあえず「無料サポータープログラム」を始めることで、無理矢理「携帯キャリア事業としてのサービスを開始」した形を取り繕っていた。

Android端末でネットワーク検索をして 440-11 が出てきたら、楽天モバイル自社回線の電波を拾っている

楽天エリア/パートナーエリアを問わず完全無料で使い放題になり、さらに楽天ポイントまでもらえる大盤振る舞いのサービスだが、東京都23区、名古屋市、大阪市、神戸市に住所がある人しか応募できず、楽天本社に隣接する川崎市ですら対象外となっていた。楽天回線を使ってみたいがためにわざわざ同社のMVNOサービスに加入した筆者も門前払いされる格好になった。また、門前払いされなかった人でも倍率は相当に高かったようで、非常に狭き門となった。落選する人が続出し、SNSでは「落選モバイル」と呼ばれて話題になったほど。

2020年 1月23日より2次募集され、最大2万名に拡大されたが、およそ半日で締め切る盛況となっていた。人気のほどがうかがえる。それもそのはず、2次募集では最新機種「Rakuten Mini」もサポーター限定で先行販売され、しかも購入すると約2万円の楽天ポイントをもらえるので、未発売の最新端末がタダ同然で配られるという、至れり尽くせりぶりだった。

eSIM発行やSIMカード再発行などの手数料も無料で提供されていたようで、実際にiPhoneでeSIMを使っている人がいたRakuten Mini 以外では動作保証されないので自己責任でどうぞ)。

4月8日からの正式サービス開始に伴い、無料サポータープログラムは 5月31日までで打ち切られるが、希望者は無料で正式サービスに移行でき、さらに月額料金1年無料キャンペーンも適用される。無料サポーターにはどこまでも至れり尽くせりだ。

ところが、当初は1人1回線限定のはずが5回線まで申し込める、購入端末の希望を聞いておきながら在庫が確保されていない、配送に問題があるなど、当選した人も混迷を極めていた様子。これでは同月から本格サービスを開始するつもりで準備していた会社とは思えない。また、なんとか開通した後も度々障害が起きていると伝えられている。 記者会見で三木谷氏は自信たっぷりに語っていたが、実のところ5000人限定の「無料サポータープログラム」すら満足に立ち上げられないありさまだったようだ。

楽天本社付近の電波状況(本格サービス開始後) 屋外では良好

気になる使い勝手は、10月から使い始めている幸運な人たちの報告を見ていると、Band 3 しか割り当てられていないといった事情を理解している記者が見れば「意外なほどつながる」という感想も出るようだが、やはり厳しさが伝わってくる。このネットワークを一般の人が使ったら、果たしてどんな感想を持つだろうか。

その意味では、無料の試験サービスでお茶を濁しておいて正解だったのかもしれないが、話をはぐらかして二転三転させる同社の態度に、筆者は正直言ってガッカリした。

2019年8月の発表時には、まずは限定して始め(ホップ)、次にWebでの受付を始め(ステップ)、数ヶ月かけてリアル店舗に拡大(ジャンプ)すると言われていたが、結局は6ヶ月間は「無料サポータープログラム」のみで終わることになりそうだ。

さらに、他者の障害を論って大見栄を切っておきながら、商用サービス開始の計画は遅れに遅れ、まだわずか5000人程度しか利用者がいない無料サービスでも様々な不具合が発生しており、さらに深刻な障害を起こし、監督官庁からも度々行政指導を受けるなど、同社の信頼感を損なう言動が少なからず見られるのが残念だ。

2020年3月の正式プラン発表会でも、三木谷氏は相変わらず「auとのローミングは2年もたてばやめられる」などと威勢よくまくし立てていたようだが、これまでの経緯を見る限りは決して有言実行とは言えず、眉唾で見る方が良さそうだ。

2020年4月の一般向けサービス開始から1年間は#「一年無料」キャンペーンが開催されていたのも、エリアや安定性などに課題が残っていることの裏返しと見ることもできそうだ。

しばらくはメイン回線ではなく、2台持ちしている人やDSDV(SIMカード2枚挿し)対応機種などで予備回線として使いつつ、無料キャンペーン中の1年間で、エリア展開や障害対策などを含め、楽天回線が信頼に値するかどうか、見極めると良いだろう。

全機種SIMロックフリー

各機種の楽天回線対応予定時期
2020年2月時点で全機種対応済

2019年9月6日に、同社MNOサービスの発表会が開催された。

この日は料金プランこそ発表されず、#無料サポータープログラムでお茶を濁す格好になったが、同時に対応機種が発表され、「縛り無し。最低利用期間・違約金無し。携帯キャリア初、全機種SIMロックフリー」が前面に打ち出された。

同日午前中には先手を打つかのようにソフトバンクが「契約期間も契約解除料もない料金プランに刷新」を発表し、これまでの長期契約が当たり前だった業界慣行が大きく変わることが示唆されたが、さらに楽天では全機種SIMロックフリーを打ち出してきた。

また、同日発表された7機種のうち Galaxy S10 を除く6機種は5万円以下で発売することも示され、従来のハイエンドに偏った、補助金頼みの高額販売からの転換も示唆された。

加えて、同社の新端末ではVoLTEの対応キャリアが明記されたようだ。今ではSIMフリー端末の仕様表には必須の対応バンド番号一覧だが、これが当たり前になったのは最近のことだ。楽天では対応VoLTEキャリアの表示も当たり前にしたいのだろう。

このほか、「Rakuten Mini」というeSIM対応の小型端末も登場。小さくてFeliCa搭載、おサイフケータイに対応しているとあって、近頃流行りのキャッシュレス決済やナントカPayと電話が使えれば充分といった人にも良さそう。こういう他社が出さない端末を用意しているのは面白いと思う。しかもSIMフリーだ(eSIMだから使えるキャリアは限られるが)。

三木谷氏の「モバイルネットワークの民主化」という言い方が適切かは微妙だが(民主化と言うなら全面的な情報開示が必須)、縛りをなくし、SIMフリー端末を増やし、端末の仕様表にバンド番号や VoLTE対応ネットワークが明記されるといった流れは、利用者としても歓迎したい。

ところが、同社が自ら企画・発売した Rakuten Mini では、公式の仕様で謳っていた対応バンドを発売後にこっそり改変し、情報開示も怠る(法的な手続きすら怠っていた)など、自ら掲げた「モバイルネットワークの民主化」とは真逆の態度を見せて批判を受けた(→Rakuten Mini#Band 1 問題を参照)。 まだ通信キャリアを始めたばかりの同社が自ら有言実行して信頼を積み重ねるのか、または虚言癖のある狼少年になるのかは、予断を許さない感がある。

対応バンドとローミング

パートナーエリア(auローミング)では、MCC-MNC が 440-53 の電波を拾う

FD-LTE Band 3 は国際バンドなので対応している機種は多いが、ローミング先となるauのバンド(FD-LTE Band 18 / 26)にも対応している機種は限られることと、さらに VoLTE やそのハンドオーバーにも対応する必要がある(楽天回線およびパートナー回線(au)では3Gを提供しないためCSFBは使えない)ことから、対応機種を限ったのだろう。

実際、VoLTE に対応した端末でもキャリアによって使えたり使えなかったりする(例えば OPPO R17 Pro ではauとワイモバイルのVoLTEは使えるが、ドコモのVoLTEは使えない)ありさまなので、楽天モバイルの仕様に合わせてファームウェアアップデートを約束してくれるメーカーの端末でないと、公式対応を謳えなかった面はあると思われる。

パートナー(au)回線の Band 18 を掴んでいる様子

2019年9月6日の記者会見後の質疑で語られていたが、ローミング先のauとのハンドオーバーに課題があり、当時使われていた技術ではデータ通信のハンドオーバー(楽天網とau網の切替を指す、以下同様)はできるものの、切替時に2秒程度の通信断が発生する課題があったという。

また、同社(およびローミング先のau)では3Gサービスを提供しないので、音声通話はVoLTEになる。当時はNTTドコモなどでも使われている音声ローミング方式「S8」が使われていたが、これではハンドオーバー時に切断されてしまう。ドコモが韓国などで提供している海外ローミングでは問題にならないが、即時の切り替えが求められる国内ローミングでは問題になるわけだ

同様の事例はおそらく欧州などでもあると思われるが、欧州での音声通話はまだCSFB(3G)が一般的で、VoLTEがそこまで普及していないのかもしれない。

そこで同社では、ハンドオーバー時にも音声通話が切断されないようにする「Link」というメッセージングアプリを開発し、回線切替時の音声通話の切断を回避した。

また、2020年4月中旬頃から新しい音声ローミング方式「S10」を導入し[1]、これによりハンドオーバー時にも途切れずに通話・通信できるようになった。

なお、「Link」アプリを使わず、Android・iOS (iPhone) 標準の通話アプリを使ってのVoLTE通話も可能だが、無料通話の対象外となる(発信時通話料は税別20円/30秒)ので注意したい。

設備投資

同社では完全仮想化ネットワークを売りにしており、整備費用を抑えて柔軟性の高いネットワーク構築を目指しているようだ。

FD-LTE 1.8GHz RRA (Remote Radio Antenna) 同社の基地局はアンテナ(ノキア製)とブースターのみのコンパクトな設計になっているという

一方で、基地局の設置にかかる費用は無線機やネットワーク設備だけではなく、要は場所代や工事費用が大きいと考えられる。「仮想化」だけではそれらの説明になっていないので、同社の整備計画(の主に費用面)に疑問の声も挙がっていた(ご多分に漏れず、筆者も疑問に感じている[2][3])。

その後の発表によると、基地局側に制御装置を置かない(つまり基地局にはアンテナとブースターしか置かず、遠隔操作のようなことをする)ことにより設置場所や工事費用を軽減しているようだ。アンテナ自体も遠隔操作で角度等を調整できるという。

一方で、基地局設置に遅れが出ているとの指摘も受けている。 『東名阪を網羅する面の整備はできるが、多くが利用する都心部では基地局の密度が足りない』という理由のようだが、つまるところ筆者の懸念が的中している様子なので気がかり。

また、仮に計画通りに基地局設置が進んでいたとしても、大都市部では、エリアマップでは見えない圏外エリアが発生すると考えられる。

筆者は、かつてイーモバイルが1.7GHz帯(W-CDMA Band 9、現在は FD-LTE Band 3 に転用済)のみで提供されていた頃から使っていたが(PHSSony Ericsson mini S51SEを2台持ちしていた古き良き時代)、都心部ではビル陰やビル奥の会議室などで使えない経験をしている(当時はWiMAXなども併用していたし、基本的にパソコンを持ち歩いていたので、問題なかったのだが)。

当時のイーモバイルが手を抜いていたわけではないと思うし、いくら基地局を仮想化しようが電波特性は変わらず、設置場所こそが物を言う。日本の密集した大都市でのエリア展開は、鉄道駅や地下街・ビル内などに細かく構内基地局を打てるかにかかってくる。イーモバイルやソフトバンクの根本的なエリア問題の解決は、「プラチナバンド」 (Band 8) が使えるようになってからだった。

2019年10月から始まる楽天のMNOサービスも、電波特性だけを考えれば、イーモバイルのエリアと大差ないことになると考えられる。auのローミングサービスを利用できる地域は良いが、東京都心などの大都市では使える場所が限られるだろう。

しかも地下鉄などでは圏外が当たり前だった当時と違って、今は(山などに行かなければ)どこでも圏内が当たり前の時代。Band 3 の電波特性などを理解してくれる一部の人には良いが、一般向けに提供されれば、ローミングが使えない大都市部では厳しい評価になるのではなかろうか。

とはいえ、完全仮想化ネットワークなど面白い取り組みをしていることは確か。筆者はしばらく2台持ちで同社のネットワークを試してみたいと思っており、2019年10月のサービスインを楽しみにしている。

5Gで使われる6GHz以下帯(Sub-6)およびミリ波帯(mmWave)に対応する基地局 (RRH: Remote Radio Head) NEC製
波長が短くなるぶん小型化しているが、カバーエリアは狭くなる(=エリアカバーにはより多くの基地局設置が必要)

5G展開

まずは FD-LTE (4G) の整備から進められているが、2020年 9月30日から5Gのサービスも始まった。 5Gで使われる周波数帯は 3.7GHz帯 (Sub-6, Band n77) と 28GHz帯 (mmWave, Band n257)。 4Gでは遅れに遅れた同社だが、5Gでは(ウィルス影響で数ヶ月遅れたものの)ひとまず概ね公約を果たした格好になった。

同社は完全仮想化でネットワーク整備していることを考えると、原理上はソフトウェアを交換すれば5G対応にできる(異なる周波数帯を用いる場合はもちろんアンテナの増設・交換も必要)と考えられる。実際、同社でも『「5Gレディ」な構造』と公表している。

また、同社では電柱や送電鉄塔への基地局設置、auやソフトバンクとの基地局整備での協業も発表している。

5Gで使われる帯域は、従来の1.7GHz帯 (LTE Band 3) 以上にエリア展開が難しい(拡散しづらい)周波数帯なので、エリア展開は4Gで進められて、5Gは当面スポット的なサービスに留まることが予想されるし、他社と違って4Gの保有帯域に余裕のない楽天モバイルでは DSS (Dynamic Spectrum Sharing)などの「なんちゃって5G」も非現実的だろうから、引き続きエリア展開では苦戦するだろうが、見方を変えれば、同社には本格的な5G展開を期待したい。

現段階ではまだNSA(後述)だが、今はまだ珍しい mmWave 対応の端末も同時発売するなど、意欲を見せている。

他社では5G対応の料金プランが別建てになっていて、契約変更等の手間・費用が発生するが、楽天モバイルでは既存の 4G Rakuten UN-LIMIT 契約者はそのまま自動的に5G対応プラン「Rakuten UN-LIMIT V」(らくてん アンリミット ファイブ)に切り替わる措置が取られ、シンプルかつ低料金を改めて前面に打ち出した。

2020年9月30日発表時の5Gサービス展開スケジュール

2021年の第2四半期、つまり1年後には 5G SA (StandAlone) に切り替える予定も発表された(右図)。

現在の5Gは各社とも NSA (Non-StandAlone)、つまり4Gのインフラに依存している「なんちゃって5G」のため、5G向けの新周波数帯の利用が始まって「5G」のピクト表示が出るようになったというだけで、低遅延などの5Gならではの性能はまだ実現されていないSA方式への切り替えが5Gの本領発揮のタイミングとなる。

まずはエリア展開と安定稼働できることが大前提ではあるが、他社とほぼ同時期に始まった5Gの展開では、4Gの不利を5Gで跳ね返すよう期待したい。少なくとも料金プランなどの営業面では他社をリードしそうな感が出てきた。

「一年無料」キャンペーン

「一年無料キャンペーン」適用期間は、Webのmy 楽天モバイル」にログインして「契約プラン」を見ると確認できる。Webには終了後日割りと書かれているが、終了月の末日まで延長して適用されることになった。

一般向けサービス開始に合わせて、先着約300万名2021年 4月 7日受付分まで1人1回まで・1年間限定で、基本料金を1年間無料にする「一年無料」キャンペーンが実施されていた

キャンペーン中は、基本料のほか、ユニバーサルサービス料・電話リレーサービス料も無料(楽天モバイルが負担)になる。

詳しくはキャンペーンルールを参照。

開通日を起点に、12カ月後マイナス1日まで無料となると案内されていたが、後に変更され、「お客様に分かりやすくご利用いただくため、月の末日まで無料期間を延長」された。

例えば2020年4月8日に開通した場合、「my 楽天モバイル」には「月額プラン料金1年間無料(2021/4/7まで)」「翌日から月末最終日までは日割り請求」と表示されるが、実際には2021年4月末日まで無料で使える。(2021年4月からは、月末まで無料と表示されるように改修された。)

正式プラン発表直後に用意された先行申込サイト アクセス集中によりまともに機能しなかったことから、翌朝には停止され、楽天市場店で先に端末(またはSIMカードのみ)を選ぶ形に改められた

楽天回線エリアがまだ狭いための措置(事実上の#無料サポータープログラムの延長)とも言えそうだが、以前の無料サポーターとは異なり、パートナーエリア/国際ローミングの利用は上限5GB/2GB(以降は1Mbps/128kbps規制データチャージ可)に制限される。

そのため、現時点で楽天回線エリア外にいる人は、実質月間データ上限が5GBとなる。

「一年無料」キャンペーンを利用できるのは1人1契約まで。楽天回線の契約は楽天ID1つにつき5回線まで楽天IDは1人1つまで)できるようだが、2回線目以降は有料になる(最初の回線を解約した場合も含む)ので注意しよう。

「一年無料」キャンペーンが重複して適用されてしまった場合は、後日楽天モバイルより通知があって、翌月より課金されるようだ。そうなった場合は、当月中に解約(MNP転出を含む)すれば課金されないそうだ。

気になる「先着300万名」の埋まり具合だが、サービス開始からおよそ2ヶ月経った6月30日に100万回線を突破し、12月30日で200万回線を突破、2021年 1月29日には220万回線、そして 3月 9日に300万回線を突破したと発表されている(いずれも申込数なので、まだ手続き中の件数が含まれている)。1GB未満は0円の新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」発表以降、急速に伸びたようだ。

なお、これに先立って、「一年無料」キャンペーンは2021年 4月 7日まで継続して受け付けることが発表されている。

かつて同じく 1.7GHz帯のみで携帯電話事業に参入した旧イーモバイル2011年初頃の契約数が300万件だったが、それに比べるとハイペースだ。

Rakuten Link の不具合

前述のローミング対策や、海外でも通話できるといったメリットがある「Rakuten Link」だが、開始からしばらくは不安定で、筆者が確認した範囲でも、様々な不具合が出ていた。

さすがに正式サービス開始から1年経った2021年4月時点では目立った不具合は解消されているが、こうした不具合が気になる場合は、「Link」アプリからログアウトすれば、Android・iOS (iPhone) 標準の通話アプリを使ってのVoLTE通話が可能。 ただし無料通話の対象外となる(発信時通話料は税別20円/30秒)ので注意したい。

通話着信しない(1)

筆者の手元では、最初 VoLTE のみで使っているうちは調子が良かったが、Link を有効にした途端、通話着信できなくなる不具合が発生していた。(2020年 4月 9日時点)

筆者の番号宛に通話発信すると、 「お客様がおかけになった電話番号は、大変かかりにくくなっております。」 「お客様がおかけになった電話番号は、現在、使われておりません。」 どちらかのメッセージが流れる。

翌日には復旧していたが、普段から使っている電話番号をMNPした人は青ざめたのではなかろうか。

なお、現在は解消している模様。

通話着信しない(2)

頻度は低いが、全く着信しないこともある。

このとき、呼出側ではコール音が15回ほど鳴った後、「ただいま、電話に出ることができません。しばらく経ってから、おかけ直しください。ご利用、ありがとうございました。」 という自動メッセージが流れて切断される。 (ちなみに着信転送を設定しているのに、転送されない。)

数分経ってから再度試すと、今度はすんなり呼出音が鳴る。 IP電話故の不具合だろうか?

2020年 6月時点で継続していたが、発生頻度は低くなっているよう。

177天気予報につながらなくなった

天気予報を聞きたいときには、一般に、市外局番+177 で発信する

0AB…J番号から発信する場合は市外局番を省略できるが、どこから発信しているかわからない携帯電話や050IP電話では省略不可。

Rakuten Link でも当初(9日に確認)はこれでつながったが、12日頃から、つながらなくなってしまった。

4月21日に再度試したところ、再びLink経由で発信できるようになっていた。 (2020年 4月12日頃から不具合発生→ 4月21日頃に解消)

なお、週間天気予報にはつながる。

着信転送サービス

my 楽天モバイル」にログイン→契約プランを表示→サービスの詳細設定→留守番電話がONの場合はOFFにする→着信転送を設定→「無条件通話」をOFFにすると、話中時転送、無応答時転送、圏外時転送を設定できる→「変更する」をタップ→「適用する」をタップ→「新しいプランが適用されるまでしばらくお待ちください。」と表示されるので、しばらく待つ。

これで設定されたはずだが、着信転送サービスを設定して数時間経っても、翌日になっても、通話着信が転送されない。

楽天回線のSIMが入った端末を一定時間(呼出音15回程度)呼び出した後、 「ただいま、電話に出ることができません。しばらく経ってから、おかけ直しください。ご利用、ありがとうございました。」 という自動メッセージが流れて切断される。

再度設定しなおしても、やっぱり同じ。

試しに Link からログアウトすると、VoLTE経由で着信した後、転送されるようになる。

2020年 5月23日頃に確認したところ、Link にログインした状態では相変わらず指定した番号へ転送されず、なぜか楽天モバイルの留守番電話サービスに転送されてしまう。

ぉーぃ

(2020年 5月23日時点で継続中→6月に転送され始めたが、不安定。→9月頃までに解消した模様。)

競合他社の動向

Rakutenmobile price compare.jpg
楽天の参入以降、MNO各社が格安ブランドを強化し、競争環境が一変した

上の図は、「Rakuten UN-LIMIT」開始時点での、MNO各社の主力プランとの価格比較。ワイモバイルUQモバイルなどの格安ブランドは含まれていない

それでもMNO3社の上記主力プランの契約者は多いので、「毎月71%も安い!」と謳うこの比較図は一定の影響力があると思われるが、楽天モバイルの「Rakuten UN-LIMIT」と「一年無料」キャンペーンが始まってから1年経つ2021年春に向けて、各社は値下げに動いた。

ドコモは新プラン「ギガホ プレミア」を6,550円(税別、各種割引適用前、5Gは100円増し)に設定。ソフトバンクは「メリハリ無制限」を6,580円(同、ただし5Gも同価格、テザリング制限あり)に設定してきた。また、両社とも期間限定の割引が廃止されており、ずーっと変わらない料金が訴求されるようになった。

各種割引(家族3人以上)を適用するとドコモが税別4,380円(5Gは100円増し)、ソフトバンクが税別4,480円(5G同価格、テザリング制限あり)となり、「Rakuten UN-LIMIT」よりは高いが、価格差はだいぶ縮まりつつある。

また、月間データ容量が25GB以下で足りる人には、ワイモバイルUQモバイルなどの選択肢もある。エリアが充実していて、国内で人気があるiPhoneにもしっかり対応している。通話定額は別料金だが、通話に特殊なアプリを使う必要がないのも利点だ。

ワイモバイルでは2021年2月18日以降順次、新「シンプルプラン」と既存の「スマホベーシックプラン」の両方で、契約そのままで5Gを使えるようになる。

さらに各社では、楽天モバイルの価格帯に合わせて、4G・5Gを月間20GBまで使え、通話定額5分を含めて月額税別2,980円のプラン・ブランドを新設してきた。

ドコモの「ahamo」、ソフトバンクの「LINEMO」、KDDIの「povo」は、店頭やコールセンターでのサポートを行わず、キャリアメール無し、サポートはチャットのみに制限する等によりコストダウンしているが、楽天モバイルもオンライン販売が主力で、キャリアメール無し、サポートなかなかつながらない上にテンプレ回答のチャットと電話のみで、契約済みユーザー向けには店頭サポートを提供しないので、実質サポート無しと考えておく方が良い。

楽天モバイルは使い放題と言っても#エリアが狭く、#パートナーエリアに入ると月間5GBしか使えない。また、通話し放題と言っても「Rakuten Link」という特殊なアプリを使わねばならず、標準の通話アプリを使うと22円/30秒の割高な通話料が発生する。筆者も実際に使っていて、折り返しなどの際に標準の通話アプリを使うなどして意図せず追加課金されてしまうことが少なくない。

とはいえ、使いたい場所や容量、通話の利用頻度などは人それぞれだろうから、楽天モバイルはまず「3ヶ月無料」の間に試してみるのが良い。エリアや通話などの使い勝手の悪さを甘受できるかどうかが、「3カ月」キャンペーン終了後の継続を判断する分かれ目となりそうだ。

Rakuten UN-LIMIT VI

2021年3月初旬に既存契約者宛に送られた、プランアップグレードと「一年無料」キャンペーンの継続適用を案内するHTMLメール

前述のように、「一年無料」終了後に楽天モバイルが草刈り場になりそうな様相もあったが、楽天は1GB以内の基本料を無料にする奇策をもって対抗してきた。これには筆者も驚いたし、多くの人が驚いていたようだ。

この新料金プラン「Rakuten UN-LIMIT VI」には3つの意味がありそうだ。

まずは止血。基本料を0円にすることで、せっかく獲得した客の流出を食い止めようとしたわけだ。

同時に、各社の値下げによりレッドオーシャン化した低価格帯に裾野を広げることで、あまりデータを使わなかなった層の取り込みにも貢献しそうだ。実際、筆者の周りでも1GB以内(あるいは3GB以内)に収まってしまう人はいて、専用アプリが必要になるものの通話無料が付いてくる楽天モバイルの新プランは、概ね好意的に受け止められていたようだ。

楽天モバイルは引き続きエリアの狭さと、機種を選ぶ弱点があるが、それを埋め合わせるような低価格で攻勢をかけてきた。MVNOワイモバイルUQモバイルの3GBプランを使っているユーザーを本格的に奪いにきたと感じる。

他の条件は Rakuten UN-LIMIT V と同じで、4G5Gが使え、パートナーエリアは5GBまで使える(5GB以上は1Mbps制限)。通話料は従量制(22円/30秒)で、相変わらず無料通話には Rakuten Link アプリが必要「一年無料」キャンペーンが適用中の人には継続適用される。

同時に、同社の課題になっていた、旧MVNOサービスからの移行が進みそうだ。

同社は旧MVNO利用者には「スーパーホーダイ」「組み合わせプラン」をそのまま使えると公約していたが、その約束をいっこうに果たそうとしていなかった。もっとも「スーパーホーダイ」の月額料金はそれなりに高いので、「Rakuten UN-LIMIT V」でカバーできる。しかし低価格の「組み合わせプラン」からの移行に苦慮していたものと思われる。 「Rakuten UN-LIMIT VI」では3GBまで1,078円になったので、旧「組み合わせプラン」で最安の3.1GBプランを使っていた人でも、移行すればお得になる。

以前のプランは「使い放題」が強調され、料金も均一だったので、それなりに使う人向けのプランになっていたが、今回の改定で少容量が大胆に値下げされたので、あまり使わない人にも適したプランになったと思う。

無料の客が増えることでコスト増にもなりそうだが、同社では月額無料にすることで獲得コストを抑えることができると見ているようだ。たしかに、これまでポイントをばら撒くなど大盤振る舞いしてきたが、月額無料の新プラン発表後、急速に契約者数の上積みに成功したようだ。

これまで1人あたり数万円かけて顧客獲得してきたことを考えると、月額無料で使う人が多少増えたところで、十分回収できるという算段なのだろう。

ローミング打ち切りを急ぐあまり…

正式サービス開始から8ヶ月あまり経つ2020年12月下旬になっても、エリア内でも基地局密度はスカスカな所が多く、屋内まで電波が届かない、通信が不安定になりやすい、iPhoneなど機種によってはパートナーエリアを優先して掴むといった問題が多く見られる

2020年4月の正式サービス開始から8ヶ月あまり経つ2020年12月になっても、依然としてエリアがスカスカな楽天モバイルだが、2020年12月末には全国での人口カバー率が73.8%になるという。

さらに、2021年夏頃には同96%まで整備が進むとされている。計画よりも大きな前倒しだ。

しかし同時に気になるのは、コスト負担になるローミングを嫌って、ローミングの早期終了を図っている様子がちらほらと。

前述の通り、例えば東京都の多摩地域ではいまだエリア展開が進んでいない段階にもかかわらず、「東京都においては離島など一部エリアを除き、2021年3月末でローミングを終了する」という。仮に計画通り基地局整備が進んだとしても、自社エリアが立つと同時にローミングを打ち切るのは乱暴だろう。このままでは、ある日突然使えなくなる人が続出するのでは…?

ところで、この96%という数字だけ見ると、ほとんど使えるのではと勘違いしがちになるが、ここで言う人口カバー率には登山道や大規模公園などの無住地域は当然含まれないし、逆に建物が密集している大都市でも、計算上屋外に電波が届いていればエリア内と見做される

筆者は楽天と同じ 1.7GHz帯(LTE Band 3 / W-CDMA Band 9)のみでエリア展開していた旧イー・モバイルも使っていたが、EMOBILE G4 (3G) 末期の全国人口カバー率が94%くらいだった。都市部の屋外ではそれなりに使えるものの、建物内に入るとどんどん弱くなり、すぐに圏外になる印象があった。 同じく W-CDMA Band 1(2GHz帯)のみでサービス開始したドコモの「FOMA」も開始当初から使っていたが、建物内はおろかビル陰でも圏外が続出し、実質ほぼ屋外でしか使えなかった。

結局、誰がやっても、1.7GHz以上の周波数帯だけでエリア展開するのは難しいのだろう。

正式サービス開始からして半年遅れたし、旧MVNO利用者には楽天回線切り替え後も現行プランを使えると言っておきながら1年近くも放置しているような、公言したことをなかなか履行しない「前科」が多い楽天に期待しすぎてはいけないが、楽天は常識外れに楽天家だっただけで、誰がやってもエリア展開には苦労しただろう。仮に楽天が公約通り前倒しで全国人口カバー率96%を達成しても、感覚的には最盛期のイーモバイルのような使い勝手になるのだろうと思われる。

しかしそれでは、先行する3社との使い勝手の差は依然として大きいだろう。

実際に旧ボーダフォンと旧イー・モバイルの通信網を磨き上げてきた経験をもつソフトバンクの宮内社長は、「人口カバー率96%→99%は兆単位のコストかかる」と言って楽天モバイルを牽制していたが、海外と比較して高いと言われる日本の通信品質は、ボーダフォンやイー・モバイルの頃以上に磨きがかかっている。

まずは地道な置局に取り組んでほしい

スペースモバイル計画

楽天モバイルは2023年以降、衛星通信を使って面積カバー率100%を目指す「スペースモバイル計画」をぶち上げているが、登山する人には分かるだろうが、森の中に入るとGNSSすら拾いづらい。ましてや市街地のビル陰や建物内などでは緻密な基地局設置が不可避だ。 災害対応の緊急避難にしても、広大な面積をカバーする衛星通信の帯域に多くの人が集中したら、アンテナピクトが立つだけで、実用上は通話もままならないのではなかろうか。

楽天モバイルよりもさらに条件の悪い1.9GHz帯のみを使い、しかも無線出力の制約も厳しいにもかかわらず、雪深い山奥の観光地にも地道に基地局を打ってエリア展開したPHSの基地局

今の楽天モバイルは、2021年1月に惜しまれながら一般向けサービスを終了したPHSよりも、さらにエリアが狭い。

PHSは楽天モバイルよりもさらに高い(≒エリア展開しづらい)1.9GHz帯のみを使い、しかも無線出力にも厳しい制約があることから、そのハンディを乗り越えるために、より多くの基地局を打ってエリアを構築してきた。

PHSの基地局は20mW~最大500mW。対して楽天モバイルの基地局では一般に40W、最大160Wまで出すことができる。

衛星通信とは真逆のこの緻密な基地局網こそが、1995年7月から25年あまりの歴史の中で多くの災害に直面しながらも輻輳しづらく、どこかが停波しても隣の基地局がカバーしてつながるなど、PHSが災害に強いと言われた所以であった。

壮大な夢を掲げるのも良いのだが、沙漠が多い国ならいざ知らず、地形の複雑な日本では衛星通信などの飛び道具をちらつかせる前に、まずは地道に基地局を打ってゆくのが先決のように思うのだが。

前述の通り、楽天モバイルの「一年無料」キャンペーンが終わる人が出始める頃合いを見計らうかのように、ドコモが2980円プランを投入し、ソフトバンクも対抗プランを出してきた。auも格安ブランドのUQモバイルでさらに値下げをして対抗してきた。

競争の厳しい業界で、いくら使い放題でもエリアがスカスカの今の楽天に、同額を払う価値があると思うユーザーがどれだけいるだろうか。有料化のタイミングで楽天モバイルの真価が問われることになりそうだ。

⇒結局、使わなければずっと無料という形で対抗してきた。とりあえずの止血(流出抑制)にはなりそうだが、無料や低料金の人が増えれば、引き続き赤字を垂れ流すことにもなりかねない。やはり地道な基地局設置により、使えるネットワークを早急に構築することが急務となるだろう。

楽天回線エリアは基地局密度が低く、遅延が大きく、「使い放題」の副作用か、郊外でも速度が出ない場所が散見される

近頃、楽天はプラチナバンドをよこせと言い出したようだ。でも、「プラチナバンドがなければ競争は困難」?そんなの当初から解っていて、あえて参入してきたのだろうが、と言いたくなる。前述のイーモバイル然り、またソフトバンクもプラチナバンドが使えるようになるまではエリアが穴だらけだった。すでに先例はあったのだから。

とはいえ、ソフトバンクはプラチナバンドが無い頃に頑張って2GHz帯の基地局を建てまくったから、現在は都市部でも快適なエリアを構築できている面もある。

それに比べて楽天モバイルは計画基地局数も少ない。プラチナバンドをよこせと言うのもいいが、まずは Band 3 の基地局密度を高めるべきだろう。Band 3 しかないことを解っていながら参入したんだろう、話はそれからだ、と思う。

そもそも電波は限りある資源。携帯電話サービスに適した周波数帯は限られている上、他の公共用途でも使われている。今ではタクシー無線や防災無線などの生活を支える通信までモバイルネットワークで代替されつつあるが、それならば不要不急で広帯域を使う時代遅れのテレビを潰してCATV等に移行させて)携帯電話に再配分するくらいの気概があっても良さそうなものだ。 そうでなければ、プラチナバンドの空きが出るまで、総務省は楽天モバイルの新規参入を認めるべきではなかったのでは?とも思える。

ローミング費用と通信品質

2021年 8月11日に公開された楽天グループ2021年度第2四半期決算発表会では、モバイル通信事業に関連して大きく4つの注目点があった。そのうち「Rakuten Symphony」を除く3つを見てみたい。

契約者数を初公表

まず、楽天モバイルの契約者数が初めて公表された。2021年 3月末時点で289万件だそうだ。

同社はこれまで、解約済や未開通を含む「累計契約申込数」をアピールしてきており、2021年 3月末時点で351万件とされていたが、契約数との差が約62万件ある。 このうち仮に半数が解約済みとすると、単純計算で解約率は0.74%となる。

もっとも2021年 3月まではほとんどの人が「一年無料」キャンペーン適用中だったので、解約件数はもっと少なかったかもしれないが、2021年 4月以降は順次有料化されるに伴い、解約率も高まると考えられる。

質疑ではARPUの開示を求める声が出ていたが、筆者も情報開示が足りないと感じる。「民主化」を掲げて参入したからには、せめて他社並みかそれ以上の情報開示を求めたいところだ。

もっとも今はまだ「一年無料」適用中の人が多くて、他社と比較できる数値にならない側面もあるだろうが、キャンペーン終了は時間の問題なので、近いうちに他社並み以上の情報開示がされることを期待したい。

「ローミング費用が高すぎる」

次に、三木谷氏がしきりに「ローミング費用が高すぎる」と零していたことが注目された(笑)。

これはまあ、そうだろうなと思うが、身から出た錆でもある。「Rakuten UN-LIMIT」発表当初は、ローミングで使える容量は2GBまで、以降は128kbps制限とされていた。ところが2020年 4月 8日のサービス開始とほぼ同時に、国内ローミングのデータ容量は5GBまで、超過後の制限も1Mbpsに緩和された

当初の2GBのままであれば、今このローミング費用負担で苦しむこともなかったかもしれない。威勢よく大盤振る舞いしたツケが回ってきている格好だ。しかも三木谷氏は「楽天は将来にわたって1つのプランしか出さない。プランが増えてわかりにくいことにはならない」と言明しているので、プランの改悪になるような施策も取りづらい(部分的にでも改悪になると、自動で新プランへ移行させられなくなる)。まさに自縄自縛だ。

とはいえ、この状況を1年前に予期することは難しかったろうとも思うし、当初の2GB/128kbps制限のままでは少なさすぎて、ここまでユーザー数が伸びなかったかもしれない。自動で新プランに移行する施策も楽天モバイルにとってプラスに働いていると思う。

1年先すら見通せないほどモバイル通信業界の競争が活発になった証でもあるので、競争政策を背負って誕生した新MNOとしては、望ましい結果と言えるかもしれない。

ただ、筆者が気になったのは、盛り気味の話が目立ったな、と感じたこと。まあ今回に限った話ではないのだが(苦笑)。

例えば、総務省の調査を独自に再集計した「新料金プランへの移行率調査(同一会社間の移行は除く)」を掲げて、楽天モバイルへの移行が半数超だったとアピールされていたが、新規参入の楽天は出ていく方が極端に少ないのだから、会社をまたぐ乗り換えは転入が多くて当たり前。

近頃MNPが増えているというのは、0円効果が大きそうに思う。獲得できているのは事実だろうが、0円のユーザーが多いと負担が増す。だからローミング終了を急いでいるのだろうが、そうなると本末転倒になりかねない。

通信品質が国内競合他社と同等といったアピールもされていたが、東京都23区などの一部を除けば、auローミングがあってこその品質。ローミングを切られると途端にボロボロになることは、筆者を含め、少なくない人が経験しているのではなかろうか(;_;)。

今後ローミングの打ち切りが加速されそうだが、すると東京都23区などの一部地域を除き、筆者のように、エリアマップに色が付いているのに使えないユーザーが増えると予想される。

事実、「一年無料」が終わって有料化されるタイミングと重なる2021年8月までの数ヶ月で、楽天モバイルは無料だけどエリア的に無理だったという人が格安SIMに乗り換えているといった話もちらほら聞こえてくるようになった。

ローミング費用の持ち出しを恐れて顧客獲得に力を入れられないといった話もあったが、むしろ自前の基地局網がスカスカで通信品質が悪いうちは顧客獲得を抑える方が賢明かもしれないと思えるほど、(東京都23区などの一部地域を除き)今の楽天回線の通信品質には問題が多い。

今はむしろローミングに助けられているのだから、品質の高いローミングを提供してくれているKDDIに感謝こそすれ、「高すぎる」だなどと文句を言うのは筋違いだろう。

自社網の整備が不十分な現状では、通信品質の確保とローミング費用負担は連動している楽天の看板を背負っているだけに、せっかく来てくれた客に愛想をつかされて出て行かれると、悪いイメージが先行してしまい、楽天モバイルだけに留まらず楽天グループにとってマイナスではなかろうか。

楽天サービスのクロスユース

予てより楽天会員数が1億人以上と言われていたが、楽天モバイルを使うために初めて楽天IDを登録する人が多いのだそうだ。楽天IDは1人1つまでに制限されているし、ほぼ日本でしか使われていないだろうから、元々1億もあったID数がさらに増えているというのは驚きだが、今までアプローチできていなかった人と接点ができたメリットは小さくなさそうだ。

また、楽天モバイルを使い始めた人が他の楽天サービスを使い始める「クロスユース」効果が大きいという。

筆者は2020年4月の正式サービス開始当初から使っているので1年あまり経つが、正直、楽天モバイルと他の楽天サービスとのシナジーがそこまで大きいとは感じられなかった。強いて言えば楽天カード(端末代金の分割払い手数料が無料になる)くらいかなと思っていたのだが。

例えば楽天市場の特典はSPU+1倍くらいで、ワイモバイルなどより大きく見劣りする。

楽天ポイントは新規契約時のキャンペーンで貯まるものの、一過性。継続的に貯まるのは「Google play キャリア決済で10%還元キャンペーン」くらいだ。月額料金に対して付くポイントは1%だから、月額料金が高い人でも付くポイントは29円。人によっては0円だったりするのだから、モバイルの支払いで貯まるポイントはたかが知れている。

近頃は楽天モバイルの加入手続きのに、楽天カードと楽天銀行の口座開設へと誘導される

発表会では「データやAI」を使って云々と言っていたが、具体的にどのように使われているのかは示されなかった。

むしろ、最近は楽天モバイル新規申し込みフォームを開くと先に楽天カードと楽天銀行の口座開設を促されたり(右図)、楽天カード会員が楽天モバイルを新規契約するとポイントバックされるといったように、相互に送客しているので、そうした地道な営業活動の結果が出ているのではと思う。

楽天モバイルが始まった当初は、加入申し込みを処理するだけで手一杯だった(処理しきれずに止まってしまうこともあった)が、今はモバイルよりもクレカと銀行口座を先に申し込ませようとするのだから、ずいぶん落ち着いたものだとも思う。

ところで、三木谷氏はこのモバイル事業を「一石三鳥」と評していた。

  1. ひとつは、単体で利益が出る事業にするつもりであること。
  2. 2つめに、楽天エコシステムに貢献していること。
  3. 3つめは、「完全仮想化ネットワーク」等を外販する「Rakuten Symphony」。

もちろん、楽天モバイル単体でも利益が出る事業にすると言っているが、楽天グループにとっては、むしろエコシステムへの貢献の方が大きなメリットになるのかもしれない。

そしてさらに「完全仮想化ネットワーク」を外販することで、利益を上乗せできると。なるほど上手くいけば「一石三鳥」だ。

ソフトバンクでは立場は逆になる(先に通信を手掛けていて、後から通販や決済に参入)が、破竹の勢いのPayPayにおいて、2021年10月から決済手数料の有料化を予定しているが、「決済全体として“トントン”にしたい」という目標を掲げていた。つまり決済で儲かる必要はなくて、その上に載せるサービスで儲けが出るようになったらいいなというところだそうだ。

立ち位置こそ逆だが、よく似ていると思う。

しかし、だからこそ、「安かろう・悪かろう」なサービスではいけないだろうとも思う。

今のところ、 「完全仮想化」なので投資コストは少なく済むはず →基地局少なめ →月額料金を思い切って0円~にしました →ローミング費用が高いので早く止めたい →基地局スカスカで圏外多発(東京都23区など一部の地域を除く) という構造になってしまっているが、楽天グループの看板商品に「安かろう・悪かろう」のイメージが付いたまま他社へ移ってゆくユーザーが増えると、楽天サービス全体に傷が付くことになりかねない。

嫌な思いをして他社へ移ったユーザーはまず戻ってこないだろうから、悪いイメージの払拭も難しくなるだろう。

S&P格付けを「投機的」に引き下げられたこともあって焦っているのかもしれないが、大きなリスクを取って大きなリターンを狙っている状況に違いないと思う。

今回の発表会で三木谷氏が、コロナ禍において(予想よりは)好業績を出したことを「楽天の事業は安定してはいないかもしれないがレジリエントだ(適応能力がある)」と評していたが、どうなのだろう? 多角化しているのでリスクを分散できている面もあるだろうが、今回は生業の通販に強い追い風が吹いた幸運もあった。一方でMNOで唯一、半導体不足の影響で基地局整備が遅れていたりもするのだから、(まあ仕方ないとは思うが)マネジメントは必ずしもレジリエントではなかったのかもしれない。

同様に、楽天回線の通信品質リスクなども、過小評価されているように感じてしまう。

以前、クレジットカードがこれだけ伸びたのだからモバイルも伸びるだろうという楽観論が展開されていたが、クレジットカードは端末不要だ(SIMカードに相当するクレジットカードを発行すれば使える)し、基地局にあたる店舗側端末も他社との相乗りなので、自社でのエリア展開が不要で、品質問題が起こりにくい。

また、クレジットカードは使わなければ完全無料なので、契約したものの使わずに寝かせているユーザーも少なくないだろうが、モバイルはいくら無料にしても電話番号が紐づいているので、ユーザーは他社へ逃げてゆく。仮に0円で寝かせられても、クレジットカードと違ってモバイルは管理コストが負担になる。おのずとクレジットカードよりも解約率は高くなるだろうが、気になる解約率は今のところ非開示だ。

投資家に良い顔をしたい気持ちはわかるが、どちらかと言うと、強気すぎる楽天家ぶりが「投機的」と見られてしまう面もあるように思う。まあそれが三木谷氏の持ち味でもあるのだろうけれど:)。

「Rakuten Link」と「+メッセージ」

2021年 9月 2日、「+メッセージ」を携帯3社すべてのブランドとMVNOで利用可能にする旨が唐突に発表された。 auは早速、同日より全面展開。自社はもちろん、同社の回線を借りているMVNOにすら満足に情報が届かないうちに始めたようで、困惑している様子も見られた。

これほど前のめりになっているauとは対照的に、ソフトバンクは「2022年春予定」と、のんびり。ドコモの「2021年9月下旬予定」はまあ社内準備やMVNOへの情報提供に時間をかけたいのだろう(と思いたい)が、ソフトバンクは(ワイモバイルの「Y!mobileメール」アプリ対応などの時間もかかるのだろうが)、やはりLINEが身内になったことが影響しているのだろう。それでも離脱せずにしっかり対応するのは、同社の手堅さを感じる。

そんなこんなの温度差はありつつも、MNO3社は足並みを揃えて「+メッセージ」を拡大する。これまではMNO 3社の一部ブランドでしか提供されていなかったが、2021年 9月 2日のau系を皮切りに、各社の全ブランド、およびMVNOのユーザーも順次利用できるようになる。MVNOの頭ごなしに展開することに若干の違和感はあるが、それだけMNO3社が(特にauとドコモが)「+メッセージ」の展開に本気になったということだろう。

こうした動きに対して、楽天モバイルは、静観を決め込んでいるようだ。Webメディアの取材に対し、「楽天は対応する予定はない」と回答したそうだ。もっとも後から訂正が入っている様子などから、楽天にとっても寝耳に水だったのだろうが、それにしても、あまりにそっけなくて驚いた。

楽天は、元よりキャンペーンでのポイント進呈を餌にLinkのインストールと利用を促していたし、通話とメッセージングが主目的である「Rakuten Link」に金融系サービスを搭載し始めるなど、Linkをスーパーアプリ化したがっている様子が見られた。Linkにまつわる不具合や使いにくさもあるのだが、そうした面倒を抱えつつ、様々な特典を付けてまでLinkを使わせたがっている楽天の意思がひしひしと感じられた。

「Rakuten Link」はRCS規格を使って通話とメッセージングを提供しているが、同じRCSを使ってMNO 3社が提供するメッセージングサービスが「+メッセージ」だ。つまり「Rakuten Link」と「+メッセージ」は競合するサービスであるとともに、連携できる可能性のあるサービスでもある。

「Rakuten Link」は無料通話・SMSを使うために使っている人が多いと思われるが、楽天モバイル会員同士ではRCSメッセージングツールとして機能する。Linkアプリを初回設定する際には「Rakuten Linkネーム」と画像の登録を求められたりもするので、楽天モバイルは会員同士のコミュニケーションを醸成していく意向があったように見えるのだが、そこで直接の競合となる「+メッセージ」が楽天以外の全キャリアに一挙拡大したことは、同社にとって大きなイベントのはずなのに、あの淡泊な反応は何だろう、と思った。

楽天はiPhoneの正式対応と引き換えに、「Rakuten Link」を使った他社宛無料通話・SMSサービスの iPhoneユーザー向けの提供を諦めた経緯がある。iPhoneユーザーにLinkのメッセージ機能を使ってもらうためには、ユーザベースの拡大が欠かせない。

かたや「+メッセージ」も、AndroidではSMSアプリとしても使えるのでユーザ数が伸びている(SMSしか使わない人も「+メッセージ」ユーザにカウントされている)が、iPhoneではSMSを使えない。ネットワーク外部性が働く分野だけに、ユーザベースの拡大は両陣営にとり重要課題のはずだ(もちろんユーザ数は段違いなので温度差はあるだろうが)。

「Rakuten Link」でのSMS送受信はAndroidのみ。
音声通話の発信と、楽天モバイルユーザー同士のメッセージは引き続き利用可能だが、楽天モバイルMNOユーザーしか使えないので、使える場面は限定されてしまう。
iPhoneでは標準のメッセージアプリでのみ、SMSを使える。AppleがiPhoneのメッセージアプリ以外でのSMS送受信を認めないのは、同社の「iMessage」に誘導したいのだろう。

「Rakuten Link」と「+メッセージ」は同じRCS規格を使っているので、技術的には相互接続できるはずだが、現時点で相互接続されておらず、またその予定なども表明されていない。スタンプの互換性や公式サイトの扱いといった課題はあるだろう。

しかし、iPhoneでの音声着信を自ら止め、さらに競合の「+メッセージ」がほぼあまねく利用できるようになった今となっては、「+メッセージ」との接続が、Linkアプリのユーザベースを伸ばす必要条件になるようにと思われる。

そもそも、日本のメッセージング分野には国内月間アクティブユーザー8,600万人を誇るLINEというガリバーが存在し、Facebook Messengerなど海外勢の勢いも増している。ユーザー数2,500万の「+メッセージ」ですらメッセージング分野では少数派だ。Linkの実ユーザー数は300万弱だと思われるが、MNO同士でコップの中の争いをしていても自滅するだけだろう。

楽天は「Rakuten Link」をスーパーアプリに育てるどころか、このままではLinkが楽天モバイルの足を引っ張りかねないと懸念される。

楽天モバイルの稼働ユーザー数は300万以上いるようだが、iPhoneユーザーはLinkの利用に厳しい制限があるし、Linkを使えないモバイルルータ等のユーザーもいるので、実際にLinkのメッセージングが稼働しているユーザーはもっと少ないと考えられる。
2021年 8月24日に楽天ペイアプリの機能拡大が発表されている。楽天グループとしては、Linkだけにこだわっているわけではないのだろうが、Linkにウォレット機能を追加した2020年6月頃から方針転換したのかはまだ見えてこない。

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